アーティスト アクロ
以下はWikipediaより引用
要約
『アーティスト アクロ』(Artist Acro)は、桜井亜都による日本の少年漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)2007年26号で読み切りが掲載され、2008年31号から2009年47号まで連載、その後は『クラブサンデー』に移行して、2009年11月3日より2010年3月16日まで連載された。単行本は全9巻。
あらすじ
特殊能力技巧(スキル)を駆使できる者をアーティストと呼ぶ世界に住む少年アーティスト・アクロは、優れたアーティストの作品を故郷に飾る夢を叶えるために、憧れの『芸術の都』にやってくるが、そこで目にしたのはアーティストが技巧を用いて人々を恐怖を与え虐げる姿だった。
かつてのアーティストは技巧と素材(マテリアル)を用いて人々を魅了する存在であったが、7年前のある事件を切っ掛けに技巧を武器として使い、人の魂を素材として使い始める新しい時代が始まっていたのだった。
アクロは自分の夢を叶えるために、アーティストして新しい時代に立ち向かっていく。
登場用語
アート
技巧(スキル)
アーティスト
アーティストは古くから「素材(マテリアル)」に技巧を用いてアートを行って作品を創り、人々を魅了してきた一種のエンターテイナー的な存在であったが、物語の7年前に人の魂がアーティストらが扱う「素材(マテリアル)」の中に新しく加わってからは技巧を武器として扱い人々に猛威を振るう者達が出現するようになった。全てのアーティストがそうなったわけでは無く、中には拒絶した者、従わなかった者もいるが、アーティストは人々から恐れられる存在になってしまった。
7大アーティスト
アート協会
先天的タイプであるアーティストになる子供達には、動物を教材として扱う「教育」をしている。また、一般人を椅子に拘束し、アーティストの血を混入させながら、作品を鑑賞して後天的タイプのアーティストを作る実験をしている。
学芸員(キュレーター)
青天の都(せいてんのみやこ)
後に「無残な質問」と称される青天の都の滅亡という奇妙かつ重大な事件は世界を揺るがし、アーティストが技巧を武器として人々を恐れる存在にならざるをえなくなった状況を作ることになる。
P(ピカ)
ヒトガタリ
登場人物
主要人物
アクロ・ハンバッカ
主人公。15歳。ヴルー・シエルの弟子であり、彼の作品により技巧に目覚めた後天的タイプ。
青天の都出身。生まれ故郷にもう一つの「芸術の都」を作る「オレ計画(プロジェクト)」を達成するために7大アーティストを探している。
正義感が非常に強く、心優しい性格。一方、かなりの天然ボケで世間知らずな面も目立つ。猫舌で、甘いもの好き。辛いものや苦いものが苦手。
血液恐怖症でもあり、見るのも触るのも苦手。そのため自力で止血をすることができず傷が酷くても放置する。
技巧をもってしても直らない尖った髪型をきにしており、他人に指摘されると怒る。
極度のロリコンとされるが、幼い頃のネネへの言動やレオンジとモカの関係への発言から年齢差のある関係(年下限定ではあるが)に憧れているだけともとれる。
口癖は「ぎゃおう!!!」や「スパイシーだ!!!」
技巧は『粘土細工師(クレイ・ワーカー)』で、手に触れたものを一時的に粘土化させる。
粘土状にした物質は形だけではなく、柔らかさや吸着力まで任意のものに変更可能。素材は問わないが特に土との相性が良い。
後に下記3名のアドバイスや技巧の影響により使用できる能力の幅が上昇した。
スバル・シエル
ヴルー・シエルの息子であり、先天的タイプのアーティスト。
黒髪にやや白みがかった黄緑のメッシュを入れており、たびたびスイカに例えられては怒っている。
性格はかなり失礼かつ厳しい。父親のことを嫌っており、「クズアーティストの代表」と呼んだり、名でさえ「禁句」と了している。父親の弟子であったアクロも気に食わなく思っており、見下している。しかしアクロに勝るとも劣らない天然で、かなりの負けず嫌い。更に幼い頃から基礎体力が無いため、大声を出すだけで倒れてしまう虚弱体質。ヴルー・シエルの屋敷の中でアクロにケンカを売り、一度は自らの技巧でアクロを圧倒するが、アクロの秘策や敵の乱入により未だ決着は付いていない。アクロとは対照的に、年上の女性が好みのタイプ。
技巧の影響か生まれつき人の言霊を視覚的に見ることができる。そのため、引きこもっていたことも相まって人混みは苦手。
後におまけ漫画で同じく言葉を扱うと思われるパプル・スペルに弟子入りしているがからかわれている様子。
技巧は『言霊の詩(ワード・ソウル)』で、自分や相手の言霊を変換して使用する。
当初は足元に固定式の変換機を出現させていたが、後にモカの助言で腕に装着する魚型の変換機になった。
声にこもる感情が大きいほど威力は増し、変換機を通して『響くエネルギー(クラッシュ・エネルギー)』として放出する。
相手の言葉をそのまま返し暗示をかけることも可能。
7歳の時にアクロに告白したことがあるが、当時から年下好きだったアクロにふられており、その際にショックのあまりにアクロの髪を掴んで振り回したことが原因でアクロの髪型が現在のトンガリになった。「なぁーん!」が口癖。青天の都を目指していたアクロ達と偶然再会し、同行する。
技巧は『貴方のための歌(ギフト・コール)』で、歌うことにでナース服のナイチンゲールを召喚し、所持している注射器で他のアーティストを一時的に強化する。
効果は一回のみで、効果中は肩に羽が生える。デコの技巧のように自立しているかは不明だが、言葉を話す。
7大アーティスト
ヴルー・シエル
レオンジ・モンターニャ
ドレッド・ヘルツ
エイロ・ソール
アート協会
クラウン
アート協会長であるアーティスト。非情な性格。幼少時はヴルーの元に身を寄せていた。
実は青天の都の出身者で、本名は「アクロ」。ある時先天的タイプの技巧を持っていた父親が技巧を暴走させて大惨事を引き起こして、父親の親友であったアクロの父親に殺される形で事件は収束したものの、父親の死をきっかけに技巧と共にアクロの父親に対する強い憎しみに目覚めてしまった。アーティストを危険対象と決めた青天の都からアクロの父親が逃がしてくれたが(当時は長髪だったが、彼によって切り落とされる)、彼への憎悪を消えること無く、「道化師(クラウン)」を名乗り、復讐のために自分の技巧で他のアーティストの技巧をコピーしつづけていた。そしてある時、アクロの父親が息子に自分の名であるアクロを付けたことを知った際に、アクロの父親が自分にしたことを無かったことにしようとしていると誤解すると共に、同じ名前で同じ都に生まれ同じく技巧に目覚めたにもかかわらず自分と異なり幸せになろうとしているアクロへの憎悪から、アクロが望まないアーティストが恐怖される世界へと変えるために、青天の都を滅ぼしアート協会を掌握し時代を変えてしまう。
技巧は他者の技巧を複写(コピー)し自分のものとして使用する「贋作師(フェイカー)」。一度に複数の能力を使うことは出来ないが、瞬時に切り替えが可能で多数の力を操る。コピーしたそれぞれの技巧を持つアーティストにしか見えない力に干渉することも可能で、レオンジの「神の宿る石」で作られた作品に手を加え改造したり、アクロの「粘土細工師」をコピーすることで粘土状にした空気を視ることも出来る。そしてこのスキルでコピーしたヴルーのスキル「時間鑑賞」で、青天の都を滅ぼした。
作中では、この技巧によって「空を裂く尖塔」「時間鑑賞」「粘土細工師」「ハート・クリムゾン」「光の君臨」「遠近法排除(チャイルド・ビュー)」「マイナス・D・シャッター」「千変万化の演技者」「空間漂音」を使用した。
シャープ
バク
アート協会の上層階級で、「右の側近」として知られるアーティスト。弁髪が特徴。アート協会で行われているアーティストを強制的に生み出す残酷な実験の主要人物。彼の孫がその実験で亡くなってしまうが、芸術の都の未来のために、実験を続けている。実験を見て激怒したアクロと対峙する。一時は自らの技巧(スキル)でアクロを窮地に追い込んだが、アクロの新たなる合成する技巧(スキル)を前に敗北した。その後は、レオンジと実験台となっている人々を解放する方法をアクロに教えようとしたが、ブラッドに阻まれる。
技巧は成り切ることで意のままに身体を変化させる「千変万化の演技者(エンドレス・パフォーマー)」。老若男女や体型の変化はもちろん、鉄以上の硬度の毛皮を持つ獣に変化したり、血管や自律神経といった細かな肉体操作も可能とする。
ブラッド
アート協会の上層階級で、「中の側近」として知られるアーティスト。残忍な性格。自身の技巧でレオンジとアート協会で行われているアーティストを強制的に生み出す実験の対象者達を拘束している。解放する方法をアクロに教えようとしたバクに瀕死状態にし、アクロと対峙した。アクロの囮を用いた攻撃に騙されて、隙を作り出してしまい、アクロに敗北した。
技巧は血液に溶けている心を見つけて引っ張り出す「ハート・クリムゾン」。対象者との間に遮断物があると効果が発揮されない。主にブラッドは人間に直接使って血で出来た管を引きずり出し、拷問や攻撃に用いる。また、流れでた血液をその人の心の拠り所の形にしたり、自身の血液から心の中の怪物の形にして操ることも出来る。
討伐隊『青騎士』
バロック
討伐隊『青騎士』のリーダーであり、アーティスト。性格は残忍。7年前は色んな作品を作り上げ、人々を魅了するために奮闘していたが、作品自体が光で出来ていたため、自分自身以外見ることができなかったという過去を持つ。時代が変わってからは彼の技巧は重宝されるようになり、いつしか討伐隊『青騎士』のリーダーに就任した。自身の目を体の様々な場所へ移動させることができる特異体質の持ち主。
スバルと戦い彼を不利に追い詰めるが、ピクルスが体を巨大化させて、光を遮ったことでスバルに倒された。スバルとの戦いの途中、自分の作品がスバルに見えるかどうか聞いた。
技巧は「光の君臨(ブラック・レイ)」。目から光を取り込み、それを強力な光線に変えたり、目を手の甲に移動させて鞭のように変えたりすることができる。また、光を利用して相手から自らの姿を消すことも可能。
マーロン
メメンサ
オリオ
討伐隊『青騎士』の1人であり、アーティスト。無表情。ドーナの教え子であり、最年少で「青騎士」のメンバーに選ばれた。ドーナの授業に乱入したアクロの動きを技巧で止めたが、アート協会からの命令とドーナからの命令が食い違って躊躇してしまい、彼にかけた技巧を解かれてしまった。度重なる命令の食い違いにより精神の動揺が起き、技巧が暴走し、無差別に印をつけて合図をしようとしたが、アクロによって片手を床に押さえつけられ、暴走を止められた。
技巧は「プレス・ペーパー」。手のひらサイズに折って創ったカミツキ虫を高速で相手の身体に印を付けさせて、合図でその箇所を折った紙のように変化させる。合図は両手を合わせることである。
ブラックボックス
マルル
アーティスト。ラウとのコンビネーションで戦う。物心付いた頃から、ラウと一緒にいた。ラウと共にアクロの秘密基地から日記を奪い、第6の演目『与える女』で、アクロ達と交戦する。デコの魂を奪うがネネにより自身が隙を作ってしまい、ラウが倒されてしまったことで怒りを顕わにした。ネネとスバルの魂を奪って彼に攻撃を加えようとしたが、クラウンに中断されて、ラウを殺してこっちに戻るという命令を受けたが、彼女は拒否する。そして、スバル達の魂を戻し、ラウと三人と一緒にブラックボックスの外に脱出した。
技巧は名称不明。パントマイムで演技したものを実体化させるというもの。武器を実体化させるほか、室内の壁などにドアを実体化させてその中に入ると、誰にも見られることなく、別の場所に実体化させたドアに移動することが可能。また、相手の体に実体化させたドアで、魂を抜き取る事が出来る。相手の魂を自身の体内に入れることで、自分の体を傷つけられると、相手の体にも同じ傷が出来る。その中の一つで「突撃風船(バルーン・チャージ)」は、様々な大きさを変えることが出来る風船を実体化させて飛ばして攻撃する。なお、演技中は常に無言でいる事。そうしないと無効になってしまう。
ラウ
ブッチー
エレバス
アーティスト。象を模した面を被っている。動物に手を加える技巧を持っていた。フレイルを持っている。演目『猛獣使いの男』で、故意的にはぐれさせたデコと交戦する。自身が手を加えた象に攻撃させていたが、デコが実体化された生物により、吹き飛ばされてしまった。隙を見て彼に攻撃を仕掛けたが、象により制裁を受けた。
その他
ナジー
ウニマル
ゲゲ
ログ
ドーナ
トトイ
その他
ニコ
モカ・バレンシア
ジロー
パジャ・ハンバッカ
書誌情報
桜井亜都『アーティスト アクロ』《小学館・少年サンデーコミックス》、全9巻
読み切り版
登場人物
ジロー・リオン
イゾル
ミレイ・オヒロ
アーティストのことをクズと言ったがためにイゾルの技巧をくらうが、アクロがイゾルを倒したことによって元に戻る。