ウルトラマンA
以下はWikipediaより引用
要約
『ウルトラマンA』(ウルトラマンエース)は、円谷プロダクション・TBSが製作した特撮テレビドラマ、およびその劇中に登場する巨大変身ヒーローの名称である。1972年4月7日から1973年3月30日までTBS系で毎週金曜日19:00 - 19:30に全52話が放送された。
物語
異次元世界に君臨するヤプール人が、怪獣よりも強い生物兵器「超獣」を従えて地球侵略を開始した。
超獣第1号・ベロクロンによって地球防衛軍が全滅し、ベロクロンの襲撃から人々を守ろうとした北斗 星司()と南 夕子()の2人の若者も犠牲となる。ヤプールの野望を阻止するためにM78星雲から派遣されたウルトラ兄弟の5番目・ウルトラマンA(以後、A)は、北斗と夕子に自分の命と力を授ける。
新たな命を得た北斗と夕子は、地球防衛軍に代わって結成された超獣攻撃隊・TAC()に入隊。銀河連邦の一員の証であるウルトラリングが光る時、北斗と夕子はウルトラタッチによってAに合体変身するのである。
概要
内容
ウルトラシリーズ第5作目であり、昭和第2期ウルトラシリーズの第2作目。帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)が去った後の地球に現れた新たな敵・異次元人ヤプールや、そのヤプールが送り出す怪獣以上の強敵・超獣と戦うウルトラマンAと、超獣攻撃隊・TACの活躍を描く。
主人公の北斗星司と南夕子による男女合体変身など、多くの新機軸が盛り込まれた。組織的なレギュラー悪役が設定されたのはシリーズ初であり、同時期に放送されていた『仮面ライダー』のショッカーや『ミラーマン』のインベーダーをはじめ、当時の主流傾向にならった形であるが、ショッカー首領の声を演じていた納谷悟朗をヒーローの声に起用するという、捻ったキャスティングが行なわれた。
重厚な人間ドラマを強調した前作『帰ってきたウルトラマン』(以下、帰マン)とは打って変わって娯楽性が強調され、より子供向けに徹している。特に、前作でウルトラマンとウルトラセブンの客演が好評だったことを受け、『ウルトラマン』第39話(最終回)以来の登場となったゾフィーを加えたウルトラ兄弟の設定を本格的に前面に打ち出しているうえ、新キャラクター・ウルトラの父も初登場している。
その一方、人間が心の奥底に持つ醜悪なエゴイズムが現実味を帯びて演出されるエピソードは、他のウルトラシリーズ以上に頻出している。それを利用する卑劣な敵役のヤプールに関しても不気味な描写が多かったうえ、特に後半は前作同様に重厚な人間ドラマも展開され、それが最終回(第52話)のドラマに発展していく。
円谷プロの制作番組の増加に伴い、東宝映像に特撮パートの制作が委託されたことで、特撮には東宝のスタッフが動員され、撮影に東宝撮影所を使用するなど、特撮面の充実も図られた。
クランクインまで
『帰ってきたウルトラマン』の後続番組として企画された本作品は、市川森一・上原正三・田口成光の3人の脚本家による『ウルトラハンター』『ウルトラV』『ウルトラファイター』の3つの企画の長所を整理・統合したものである。
そして、『ウルトラファイター』の名で正式な企画書が作成され、大人方向の設定の内容をさらに推敲して円谷プロとTBSの連名で『特撮超獣シリーズ ウルトラA』という企画書が作られた。
異次元人ヤプールが送り込んでくる超獣や宇宙人から地球を守るため、銀河連邦によって地球人の男女2人にウルトラマンAとしての能力が与えられ、主人公たちは危機に際して男女合体でAに変身する。男女の合体によるヒーローの誕生は、性差を越えた完全な超人の誕生という理念を元にした設定だった。これらの新設定は、『仮面ライダー』などのヒーロー番組が相次いで制作される中、他の番組との差別化を図る必要があったために試みられた。第1話でエース本人が語った銀河連邦とは、円谷プロが制作していた『ミラーマン』など他のヒーロー番組を1つの世界観でまとめるために構想されたが、明確には打ち出されなかった。
また、『仮面ライダー』との差別化が図られる一方、逆に同作品と同様のプロットが新機軸として導入されることにもなった。たとえば、ウルトラシリーズではヤプールのようなレギュラーの敵組織という試みは初めてのことだった。
タイトル
当初のタイトルは『ウルトラA』と予定されていたが、玩具メーカーのマルサンから『怪傑透明ウルトラエース』というSF玩具がすでに発売されていたことから、3月初旬に商標の問題を考慮して『ウルトラマンA』に改題された。
本作品以降、ウルトラヒーローは「ウルトラマン〜」というネーミングが主体となってイメージが定着した。このため、『ウルトラセブン』の名称が誤って「ウルトラマンセブン」と呼ばれる事態にも繋がっている。
超獣の概念
それまでのウルトラシリーズは、宇宙人以外は怪獣が主な敵役だったのに対し、本作品に登場する敵は「超獣」と呼ばれている。超獣が怪獣より強力であることを示すための演出として、第8話では超獣ドラゴリーが前作『帰ってきたウルトラマン』にも登場した怪獣ムルチ(二代目)を惨殺する展開が織り込まれている。企画時の製作メモでは、子供たちに親しみのある生物をモチーフとしていることや、他作品の怪獣・宇宙人との区別が明確になる点などがメリットとして挙げられている。
当初は、ヤプールが地球上の生物と宇宙怪獣を超獣製造機で融合させて生み出した合成生物兵器という位置付けだった。だが、第23話でヤプールが全滅して以降は、自然発生的に出現したり(例:ハンザギラン)、他の宇宙人の配下になっている(例:シグナリオン)など、ヤプールとの関係が不明な個体が登場するため、当初の定義に該当しない超獣も多くなっていった。ただ、設定上はAと戦って敗れた際に砕け散った巨大ヤプールの細胞が「復讐の怨念」となり、動物や器物、果ては霊的な存在などさまざまな対象から超獣を生み出しているとされ、劇中ではヤプールが滅亡した後も製造済みの超獣は生き残っていることを暗示する台詞がある。ヤプールの残党は第52話まで断続的に登場し、超獣は次作『ウルトラマンタロウ』の第1話にて登場する。この時は『ウルトラマンタロウ』の「怪獣より強い超獣より強い怪獣」の強さを演出するのに利用されている。
『ウルトラマンメビウス』に登場する超獣も、復活したヤプールの配下である。だが、『ウルトラマンダイナ』や映画『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(1999年)、『電光超人グリッドマン』(1993年)に登場する「超獣」は本作品とは無関係の存在である。
合体変身と南夕子の降板
本作品で設定された男女合体変身は、それまでのヒーロー番組でほとんど例のない新機軸であり、メインライターの市川森一が原案で当初から設定していたことからも、本作品のテーマの軸をなす設定だったといえる。
物語前半はこの設定が生かされたエピソードが見られたものの、いくつかの要因で南夕子の設定を生かし切ることが難しくなってきた。「男女合体変身だとヒーローとして弱々しい」や「合体変身を子供がまねることが難しい」などの番組の評判としての意見もさることながら、ストーリーを展開するうえで北斗と夕子のドラマをそれぞれ語る必要があるなど、脚本側の要求があったとも言われている。最終的に第28話で夕子は番組から降板することとなった。
オープニングの歌詞には「北斗と南」というフレーズが含まれているが、夕子の降板後もそのまま用いられた。
設定の紆余曲折
番組開始に際して様々に盛り込まれた新機軸は作品の自由度を制限する面も多く、十二分に生かされたとは言えなかった。
当初はメインライターを市川が担当し、彼が提起した事象を田口と上原が整理したり、広げるという方向で進み始めるという、3人でのローテーション体制であったが、人間の描写に一貫性を確保することが難しく、ドラマツルギーのキモの部分も三人三様であり、さまざまな点で不統一な設定になってしまうこともあった。また、あくまでも市川が観念として捉えていたヤプールも、なかなかそのイメージが貫徹されていなかった。そのため、市川は『シルバー仮面』で「ウルトラ」的な題材で戦い尽くした状態となり、内的終焉に至ったとして第14話を最後に第48話まで脚本を書かなくなった。
第2クール終盤でヤプールが全滅した後に夕子も地球を去り、その後は地球人の少年・梅津ダンをウルトラ6番目の弟として登場させ、北斗とダンの交流を軸に物語が展開されたが、梅津姉弟は第43話を最後に、特に説明もなく姿を消している。
また、銀河連邦もドラマに登場することはなく、『トリプルファイター』の副主題歌やいくつかの商品展開に使用されたのみで終わった。
たび重なる路線変更は裏番組だった『変身忍者 嵐』との視聴率競争によるものとされており、『嵐』でも本作品を意識したテコ入れがたびたびあった。
評価
視聴率は平均視聴率18.6%と『帰ってきたウルトラマン』の22.7%より低下した。当時は、一般的に視聴率は15%以上が人気番組のボーダーラインであり、その意味では本作品も人気番組のボーダーライン以上の数字は維持していた。だが、『帰ってきたウルトラマン』が終盤に25%以上の視聴率を記録していたために周辺関係者の期待は大きく、本作品の視聴率はその期待に応えたとは言い難かった。ただし、個々のエピソードではシリーズ後半は20%台を多く弾き出している。
また、玩具的には『マルサン・ブルマァクの仕事』によると、ブルマァクから発売された本作品の超獣ソフトビニール人形の売上は、同社の『帰ってきたウルトラマン』の怪獣ソフトビニール人形の3分の1でかなりの不振だった。このため、ブルマァクは円谷プロとの商品化権取得の契約金7000万円を回収できなかった。本作品中盤から商品化される超獣はほとんどなくなり、この余波で『ウルトラマンタロウ』の怪獣に関する同社での商品展開はあまりされなかった。
ウルトラマンA
- 戦力:兵力71,000人分、艦船190隻分、航空機750機分、アメリカ第7艦隊と同等の戦力を持つ。
- 趣味:作詩
- 職業:宇宙警備隊員。地球からの帰還後は、アンドロメダ星雲方面の任務を経て支部長になる。
- 弱点:地中に潜れないこと、水中戦。
- 家族構成:両親の乗った宇宙船が怪獣軍団の襲撃で爆発したため孤児となり、ウルトラの父とウルトラの母に育てられた。そのため、2人の実子であるウルトラマンタロウと特に仲がいい。
ウルトラ戦士の中で多くの光線技と超能力を持ち、特に多様な光のカッターを使った切断技のバリエーションにかけては右に出る者はおらず、切断技のエースと呼ばれる所以である。胸にカラータイマー、額にウルトラスターの2つのエネルギー源があり、それまでのウルトラ戦士と比べて倍のエネルギーを使用できるためとされている。
戦闘能力のポテンシャルはかなり高く、敵が怪獣から超獣へ強さが数倍に強化されたのに合わせ、Aの戦闘能力も相当向上している。
また、セブンのアイスラッガーのような大きな突起を頭頂部に持つが、アイスラッガーが切れ込みが入っているのに対し、これは小さな穴があいている。ウルトラホールと呼称されるこの穴は、太陽エネルギーを吸収する、戦闘力強化(第8話、第14話など)、ウルトラサインの発生機能、他のウルトラ戦士のエネルギーを吸収するなど、ウルトラマンタロウのウルトラホーンと同様の機能を持つ。学年誌の解説においては、訓練次第でアイスラッガーのような白兵武装として使えるようになるとされており、蛭田充の漫画版では実際に第3話で頭頂部が伸びて超獣を串刺しにする「エースラッガー」という技を用い、バラバを倒している。
掛け声はウルトラマンやウルトラマンジャックからの流用(声 - 中曽根雅夫)に加え、第3話からは納谷悟朗による固有の掛け声がたびたび用いられている。
北斗星司と南夕子の片方が重病や怪我で体力が弱まると、戦闘能力や防御力が低下する。
戦闘では残虐にいたぶられるケースも多く、本放送当時におけるウルトラ兄弟の末弟として、しばしば救援を仰ぐ。両性具有的な設定もあわせ、神々しさ・力強さ・偉大さ・弱さ・未熟さ・若さといった相反する性格が混在する複雑なキャラクターでもある。また、変身能力を授ける際に北斗と夕子をお前呼ばわりするなど、他人に対して大きな態度で接することもあった。しかし、倒した超獣の死骸を墓に埋葬したり持って帰ったり、あるいは戦闘中に特に理由もなく相撲の四股を踏むなど、特異な行動も見せる。
- デザインを担当した鈴木儀雄は、古代ローマ帝国の兵士をイメージしたという。
- 第1話・第2話では、脱着が容易な上下で分割できるセパレートタイプのツーピーススーツを使用していたが、撮影中にホックが外れるなどの不具合が発生したため、第3話以降は役者の変更と同時に従来と同様の一体成型のウエットスーツを使用することとなった。第1話・第2話で使用されたスーツはアトラクション用として使用された後、スチール星人に改造された。また、撮影用のスーツはエースロボットに改造された。
- 関連書籍ではAが倒した怪獣(超獣)の数は53体と数えられており、他のウルトラ戦士の倒した怪獣の数を上回る。
ウルトラリング
ウルトラマンAに変身するためのエネルギーを秘めたアイテムである、アルファベットのAをあしらったデザインの指輪。Aの手から、北斗星司と南夕子それぞれに1つずつ与えられた。このリングは銀河連邦の一員の証とも言われている。
北斗と夕子はこの指輪を普段から右手中指にはめている。第28話で、夕子がルナチクスを打倒した後に自らのリングを北斗に託し、以降は北斗が両手の中指に1つずつはめている。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、別世界の北斗が自身をエースだと自覚した際に彼の両手中指に実体化した。
変身方法
第1話から第28話の前半までは、北斗と夕子それぞれのリングの上部に埋め込まれている宝石が変身を促すかのように光った時に、互いの名を呼び合って駆け寄り、リングをはめた右手を合わせる、もしくは握って「ウルトラタッチ!」と叫ぶと2人の間から眩い光が溢れ、Aに変身するというものだった。
劇中、ウルトラタッチそのもののバリエーションは複数披露され、北斗と夕子が空中でタッチするパターンがオーソドックスだが、第2話では両者がそれぞれTACのオートバイを運転しながら、乗車しているオートバイごと空中でタッチする「ライダータッチ」を敢行。他にも、第3話で見せた、脱出して空中にいるパートナーのもとへ飛んでタッチする「フライングタッチ」を見せたり、空中に高く飛ばず地上でタッチしたり、遠く離れた場所でもモニター越しにタッチしたり、何らかの理由で危機に陥っているパートナーの下へ駆けつけてタッチを行う変身など、多彩な変身バリエーションが見られた。
第29話以降や、他の作品に北斗が登場した際は、彼が一定の変身ポーズをとった後に胸の前で両手中指にはめたリングを合わせることで光が溢れ出し、Aに変身するというプロセスが基本パターンとなるが、北斗自身が戦闘で危機に瀕した際にすかさずリングを合わせて変身するパターンも多い。また、リング上部の宝石が変身を促すかのように光らなくても変身可能で、北斗が単独変身するようになってからは、劇中でこの光は見られなくなった。同時に、「ウルトラタッチ」の発声も行われなくなった。
能力
メタリウム光線
第38話・第50話では腕を下で交差させて上へ広げる動作を加えている。
『ウルトラマンメビウス』でもルナチクスを倒しているほか、他の兄弟の光線技と協力し、エンペラ星人の力で太陽を覆い尽くしていた黒点を消滅させた。『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』でも使用され、強化型のメビウスキラーを破壊した。
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』でプラズマスパークを守るためにジャックや80と共にウルトラマンベリアルと戦った際、ジャックのスペシウム光線、80のサクシウム光線とを放って融合させ、ウルトラマンベリアルを攻撃した。映画『ウルトラマンサーガ』でも使用され、バット星人の作り出した怪獣兵器ベロクロンを倒した。
『ウルトラファイトビクトリー』でもビクトリーキラーのM87光線と互角の威力を見せ、スーパーグランドキング・スペクターにはウルトラマンギンガやレオ兄弟ともに合体光線として放ち、撃破に成功している。
「メタリウム」は当時の小学館学習雑誌の編集者によるネーミングで、変身を意味する「メタモルフォーゼ」を「スペシウム」「エメリウム」準拠の語感にアレンジした造語。『ゴジラ』シリーズなどを手がけていた東宝映像の合成技師宮西武史によって、赤、青、黄色の輝きを持つ光学合成で描かれた。
スペースQ
裏設定では、A単独での使用も可能である。内山まもるの漫画版(『ザ・ウルトラマン』に収録)ではこちらの設定が採用されており、タロウのストリウム光線やウルトラ戦士たちが斉射したスペシウム光線すら無傷で受け止めるアサシン星人に、脳震盪を起こさせている。
『ウルトラ6兄弟 THE LIVE in 博品館劇場 -ゾフィー編』でも単独使用され、他のウルトラ戦士の必殺光線と一斉発射し、エンペラ星人の怪獣軍団を消滅させた。『ウルトラマンZ』第19話にて、スペースQのエネルギーをゼットに与え、バラバにスペースZという技を放った。
「Q」は五重奏を意味するクインテット(quintet)の頭文字である。脚本段階では、Aの新たなアイテムとして頭部に光の球体が装着されるイメージだったが、完成作品では一度きりの技として処理されている。
パンチレーザー
『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』でも使用、宿敵ヤプールの乗り移ったメビウスキラーGにダメージを与えた。『ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』ではロボット超人 ニセウルトラマンエース(SR)も使用し、ウルトラマンゼロにダメージを与えた。『ウルトラファイトビクトリー』では、超獣軍団への牽制として前者のタイプが使用された。
パンチレーザースペシャル
パンチレーザーの強化版で、両手を広げて発生させたレーザーエネルギーを手先に集中し、3本の赤色光線にして放つ。DVD『ウルトラ必殺技大百科』では「威力はメタリウム光線よりも強い」と解説されている。第9話でガマスを倒した。
パンチレーザースペシャル
ウルトラギロチン
映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でも使用、1本1本が強力な超獣数体分の力を持つUキラーザウルス・ネオの触手を切り裂いた。『ウルトラファイトビクトリー』でも使用されビクトリーキラーにダメージを与えた。テレビ版では3発だった分裂数が近年では7 - 8発に増えており、いずれの場合も単独で使用している。
名前の由来は斬首死刑の「ギロチン」から来ており、文字通り相手の首を切断する目的のカッター光線である。
ギロチン・ショット
Aが単独で放てる最強の技。ウルトラギロチンのパワーアップ版で、別名:スペースギロチン。ウルトラギロチンのエネルギーをスペースQの応用で凝縮して放つ最強のカッター技。通常のウルトラギロチンを大幅に超える破壊力を持つ。最終話でメタリウム光線に耐えたジャンボキングの首を切断して倒した。
『ウルトラマンフェスティバル2004』でも使い、メタリウム光線の通じないヒッポリト星人を倒している。
漫画作品『ウルトラマンSTORY 0』では、ゾフィーの力を借りて、バルタン星人の宇宙船を破壊した。
バーチカルギロチン
映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』でも使い、ギガキマイラのキングゴルドラスの頭の角を斬った。『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』でもウルトラマンベリアルを攻撃する際に使ったが、この時は避けられてしまった。『ウルトラファイトビクトリー』では、ベロクロンを撃破する活躍を見せるもスーパーグランドキング・スペクターには破られてしまった。
『ウルトラマンSTORY 0』では、強化版のバーチカルギロチン・ウルティマで惑星ギガントに向けて放たれた宇宙戦艦アイアンロックスのゴルドニウム砲を切り裂き、惑星を救った。
ホリゾンタルギロチン
バーチカルギロチンの変形技。三日月型の切断力場を垂直ではなく水平に形成したもの。第33話でバッドバアロンの首を切断した。「horizontal(ホリゾンタル)」とは「水平の、横向きの」という意。
ホリゾンタルギロチン
サーキュラーギロチン
『ウルトラマンZ』では、バラバの攻撃からゼットを守るために使用している。
マルチ・ギロチン
ウルトラスラッシュ
『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』で初代ウルトラマンが使用したような手持ち武器の形で使用。
内山まもるの漫画版ではガマスを撃退しており、作中では「八つ裂き光輪」と呼称されている。
タイマーショット
『ウルトラマンZ』では、バラバの牽制として虹色のタイプが使用された。
アロー光線
『ウルトラマンZ』では、バラバ戦で使用した。
スラッシュ光線
『ウルトラマンZ』ではウルトラネオバリヤーと組み合わせて連射してバラバを牽制した。
スター光線
NINTENDO64ソフト『PDウルトラマンバトルコレクション64』では、メタリウム光線以上の威力を持つ技として使用可能。
エネルギー光球
ダブルビーム
ドリル光線
ストレート光線
ムーン光線
ブルーレーザー
シューティングビーム
ハンディシュート
ダイヤ光線
ハンドビーム
グリップビーム
アタックビーム
エネルギー光線
タイマーボルト
内山まもるの漫画『かがやけ ウルトラの星』でも使用され、空中の怪獣軍団を一網打尽にしている。
フラッシュハンド
また、体内の高熱エネルギーを高熱火炎に変えて放射するエースファイヤーという技もあり、スフィンクスにダメージを与えた。
透視光線(透視能力)
メディカルレイ
ウルトラシャワー
実体化ガス
消火フォッグ
セット光線
ボディスパーク
エースバキューム
ドライスパーク
エーススパーク
ストップフラッシュ
サークルバリヤー
ウルトラネオバリヤー
エースバリヤー
エースバリヤー
エースバリヤー(太陽光遮断能力)(エースバリア)
異次元エネルギー遮断能力
ウルトラナイフ
エースブレード
エースキック
カンガルーキック
スピンキック
ひざ蹴り
電撃キック
ウルトラパンチ
ウルトラアタック
エースリフター
ウルトラスウィング
空中回転落とし
回転足投げ
背負い投げ
えび固め
巴投げ
首投げ
エースドリル
流れ斬り戦法
武器返し戦法
ダブル攻撃
ウルトラサイン
Aが最初に使った本作品では、ウルトラサインに使われる文字(通称:ウルトラ文字)を用いた各ウルトラ戦士の名前の表記も設定され、ゴルゴダ星で4兄弟を磔にした十字架などに登場した。本作品以後の作品でも、設定上の接点のない者を含めた大半のウルトラ戦士にウルトラ文字での名前表記が設定されているが、これは演出面よりアトラクションショーなどの営業面への配慮によるものである。
他作品への出演時に見せる能力
ウルトラチャージ
金縛り光線
必殺光線一斉発射(グランドスパーク)
『ウルトラマンタロウ』第34話では、ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャックらの光線とともにメタリウム光線を放ち、テンペラー星人の宇宙船に向かって、それぞれが必殺光線を一斉に発射することで大爆発させた。
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』では、ゾフィー、セブン、ジャック、タロウらの光線とともにメタリウム光線を放ち、ゴモラを攻撃した。
映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』では、マン・ジャック・エースとの合同で使用。月面でのUキラーザウルスとの戦いでは、一点に集中することで威力を増している。
映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』ではデルストの大群を倒した。
5兄弟リフター
3戦士トリプル光線
スペシウム光線
ダブル光線
ファイナル・クロスシールド
エネルギー照射
ウルトラパリフィー
合体光線
瞬間移動能力
ストップリング
上記のほか、異次元にさらわれた子どもたちを解放した異次元開放能力、マイナス宇宙にあるゴルゴダ星へ飛ぶ高速飛行能力、過去に迷い込んだTAC隊員を現代に連れ戻した時間飛行能力、旗を巨大化させてザイゴンを翻弄した物質巨大化念力、ベロクロン二世にダメージを与えたガスタンク爆弾化能力、アプラサールを元のアプラサに戻した異次元エネルギー遮断能力など、さまざまな超能力を扱う。それゆえ、光線技と超能力の多彩さはウルトラ兄弟で一番となっている。
また、ガマスの放った吹き矢ミサイルを受け止めて投げ返したり、ファイヤー星人の炎の剣を奪って返り討ちにするなど、相手の武器を用いて攻撃する描写も多かった。
他作品での活躍
夕子の客演は#主人公を参照。『ウルトラマンメビウス』以降の作品では、ウルトラ兄弟のなかでも伝説的存在である「ウルトラ6兄弟」の1人にカウントされている。
『ウルトラマンタロウ』
『ウルトラマンレオ』
映画『新世紀ウルトラマン伝説』
映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』
『ウルトラマンボーイのウルころ』
『ウルトラマンメビウス』
劇場版では初代マン、セブン、ジャックとともに、Uキラーザウルスを死闘の末に封印する。封印後は北斗の姿になり、神戸市のホテル展望レストランのオーナーシェフとして生活していた設定となる。かつて自分を苦しめ、半ば刺し違えるような形で地球から離れさせたヤプールに対し、現在も激しい怒りを燃やしている。ヒビノ・ミライ(メビウス)に「自分の力を過信すればその力で敗北する」と諭した。本作品同様に白いマフラーを纏い、上着の襟にTACのエンブレムを付けている。ミライが神戸を去る時には、TAC式の敬礼で見送った。
第44話では、暗黒四天王最初の刺客として現れたヤプールの策略で分断されたメビウスとCREW GUYSのカザマ・マリナにテレパシーを送った。メビウスにヤプールを倒させる一方、ヤプールが送り込んだルナチクスを倒した。醜悪なフリージャーナリスト・ヒルカワから受けた数々の理不尽な仕打ちによって、地球人にもウルトラマンを拒絶する者や、邪な考えを抱く者がいることを身を持って学んだミライに対し、本作品の最終回(第52話)で最後の願いとして残したメッセージを変わらぬ願いとして伝えた。そして、夕子との再会を果たす。
第50話では件の3人やタロウ、ウルトラマンレオとアストラ、ウルトラマン80と協力し、エンペラ星人の力で太陽を覆い尽くしていた黒点を消滅させた。
『ゴーストリバース』ではタロウ、メビウス、ウルトラマンヒカリとともに、怪獣墓場で復活した暗黒四天王と戦い、宿敵ヤプールの乗り移ったメビウスキラーを倒した。
映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』
映画『ウルトラマンサーガ』
『ウルトラマンギンガS』
ファイブキング(SDU)戦でも使用し、ウルトラマンビクトリーのビクトリウムシュートと合わせてメルバの翼を破壊した。
『ウルトラファイトビクトリー』
『ウルトラマンジード』
この他、ウルトラマンジード ロイヤルメガマスターが第17話でブラザーズシールド、第21話でバーチカルスパークを使用した際、イメージとして登場。
『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』
『ウルトラマンZ』
第19話に登場。自身が名前を授けたウルトラマンゼットの危機を察知し、ウルトラメダルに導かれてゼットのいる地球へと赤い球となって飛来。ヤプールの怨念で蘇ったバラバを協力して撃破する。
『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』
本作品以降に登場する形態
- グリッターバージョン
- 他のウルトラ戦士との合体
- スーパーウルトラマン
- メビウスインフィニティー
- スーパーウルトラマン
- メビウスインフィニティー
関連する能力を持つ戦士
ウルトラマンギンガストリウム
グランセイバードゼロ
ウルトラマンオーブ スラッガーエース
ウルトラマンゼット ベータスマッシュ
主な登場人物
主人公
北斗 星司()
本作品の主人公。年齢20歳、7月7日生まれ。血液型B型(第25話より)。
物語開始時は広島県福山市のパン屋で、パンの配送車のトラック運転手として働いていた。ベロクロンの侵攻から夕子や子供たちを守るべく、タンクローリーで特攻して命を落としたが、その勇気をウルトラ兄弟に認められ、夕子と共にウルトラマンAから新たな命を与えられて復活し、Aに変身できるようになった。その後、夕子と共に故郷を後にしてTACに入隊する。
正義感が強く勇敢でもあるが、お調子者なところもあり、ウルトラマンとしての超感覚と正直者で血気盛んかつ短気な性格のために他の隊員からは不信扱いされ、謹慎処分を度々受けていた。
過去に関しては、生後まもなく父親が他界、9歳まで寝小便癖あり、中学時代には同級生や知り合いの大学生とともに冬山で遭難、少年時代はグレかかっていた時期があったことが語られている。そういった経験から、父親のいない子供、暴走族、寝小便の治らない子供と心を通わせる話も見られた。
第28話で月星人だった夕子が同胞の元に去っていったため、以降は単独でAに変身している。また、第29話で知り合った、ウルトラの星が見えることからウルトラ6番目の弟を自称する梅津ダンを教え導く。
第52話でヤプール残党の策略により、人を信じる気持ちを失いかけた子供たちの心を救うため、彼らの眼前でAに変身してジャンボキングを倒す。そして、最後のメッセージを伝えて地球を後にした。
Aとは一体化したまま地球を去ったため、『ウルトラマンタロウ』第33話・第34話、『ウルトラマンメビウス』劇場版・第44話にもAの人間体として登場。『ウルトラマンタロウ』第33話・第34話、『ウルトラマンメビウス』劇場版では郷秀樹=ウルトラマンジャックとともに、ハヤタ=ウルトラマンやモロボシ・ダン=ウルトラセブンの制止を振り切って真っ先にタロウやメビウスを助けにいこうとする一方、勝利に驕ったタロウ=東光太郎に憤りを露わにするなど、本作品での血気盛んぶりも健在である。また、『ウルトラマンメビウス』第44話では上述のメッセージを「変わらぬ願い」としてメビウス=ヒビノ・ミライに伝えている。
首に巻いている白いマフラーは『少年ジェット』の少年ジェットの影響で、北斗役の高峰のアイデアによるもの。
南 夕子()
年齢19歳、北斗と同じ7月7日生まれ。血液型O型(第5話より)。身長160センチメートル、体重55キログラム。
元は広島県福山市の病院で看護師として勤務していた。北斗共々、Aへの変身能力を与えられた後、TACに入隊する。プログラムやオペレーションを主に担当するが、積極的に実戦にも参加する。常に沈着冷静に物事を考え、北斗のピンチを救ったことが何度もある。
一方では積極性の強い面もあり、北斗とのデートでは必ず彼女の方から誘うらしく、劇中では第5話にてデートシーンが描かれている。大食いでもあり、第19話では特大ラーメンを注文している。
一見、真面目そうだが実は1回だけ謹慎処分を食らったことがある(第3話)。これは、実際はバキシムの襲来をTACが予測していなかったことによる誤解からだった。第14話で北斗に自爆攻撃を強要した高倉司令官を、山中隊員とともに司令室から叩き出している。
その正体は、かつてルナチクスに滅ぼされた月星人の高度文明種族の末裔で、ルナチクス打倒を目的に月星人を代表して地球へ派遣されていた。第28話でルナチクスを倒すと自分のウルトラリングを北斗に託し、月星人の世界を再建すべく仲間の待つ冥王星へ旅立っていった。その後、第38話と第52話や後続作品にも登場。失明した者を回復させる虹状の光線やテレパシー、空中飛行や巨大化といった月星人の特殊能力を発揮している。
ウルトラの父からは一目置かれているらしく、第38話ではウルトラの父の召喚に応じて地球に飛来している。
永岡書店発行、監修・円谷プロダクション、構成・竹内博『ピコピコブックス13 輝け!ウルトラ戦士!!』には、夕子の生い立ちについての項目があり、以下のような記載がある。
かつて月には、高度な文明が栄えていた。ある日、超獣ルナチクスの襲撃を予見した月星人の指導者たちは、夕子を地球に送ることを決断する。時は流れ、ある日、赤ん坊の姿の夕子が入ったカプセルを発見した南博士は、それを持ち帰り、彼女を自分の娘として育てた。成長した夕子は看護師になり、そして超獣ベロクロンによる広島県福山市襲撃の日を迎えた。
『ウルトラマンタロウ』
第39話に登場。月から地球に行ったモチロンを追って現れた。東光太郎(ウルトラマンタロウ)は北斗(A)から夕子のことを聞いており、夕子はタロウの戦いを月から観戦している。
『ウルトラマンメビウス』
第44話に登場。北斗との再会も果たしている。
映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』
ごく普通の地球人として生まれ、北斗と結婚して七海という娘をもうけ、横浜市内でパン屋を経営している。この世界でも看護師の資格を持っていることが説明されている。
TAC隊員
竜 五郎()
35歳。TAC極東支部の隊長。常に冷静沈着で科学的な視点で物事を捉えようとする。
作戦が特に危険な場合であれば敢えて部下を充てずに自分で取りかかるほか、第14話では無茶な命令を連発する高倉司令官を殴って基地から追い出すなど、部下に対する配慮も忘れない。ただし、「鬼隊長」の異名を持つほど作戦遂行や部下のミスに対しては厳格で、謹慎ないし出撃停止処分を乱発する傾向にある。また、如何なる苦境に陥っても、部下や事件に関わってしまった人たちを諭し、勇気づけようとする。
独身でアパートに一人暮らしをしており、故郷の秋田県に姉と甥がいる。第47話では身寄りを失った少女をこの姉に養女入りさせている。
出撃する際に、夕子や美川など女性隊員と2人で戦闘機に乗り組むことが多く、特に「美川隊員は私と一緒に」と何度か指令している。
山中 一郎()
25歳。TAC極東支部の副隊長格であり、隊員たちの兄貴分的存在。
射撃の名手(特に早撃ちが得意)でもあり、TACガンを常に2挺携帯している。やや短気な口うるさい性格でよく北斗を怒鳴りつけることが多いが、根は優しく仲間思いで自ら危険な任務を買って出ることもある。スランプに陥った北斗の特訓に協力するなど面倒見のいい面も描かれた。
現実主義者のため、怪現象に対しては否定的で同僚や目撃者の証言を信じないことも多いが、事実を知ると素直に認める潔さがある(普段はその後に態度を改めたりはしないが、第32話では北斗に謝罪している)。
通信班に勤める高階マヤという婚約者がいたが第7話でメトロン星人Jr.に殺害されている。
小説『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』では、GUYS調査部の部員として、彼と思しき「ヤマナカ某」という人物の存在が語られている。
今野 勉()
美川 のり子()
20歳。オペレーションと副官業務が主な任務だが、実戦に出ることもある。爆発物の専門家でブローチ型の小型爆弾を常に携帯する。
男運が悪いらしく、男性が絡む時はたいてい事件に繋がっている。
戦闘機に乗る時は竜と一緒のことが多く、初期に書かれた市川森一による没脚本「超獣狩り大作戦」では隊長の秘書と言って半ば強引に竜についていくという一節がある。竜の下した謹慎処分を一時的に解除する権限を持ち、3話において南隊員の処分を解除するなど竜からの信頼が厚いことがわかる。第22話で銀星人に殺される憂き目に遭うが、その回のうちに蘇生した。
夕子が月に帰った後は、隊の中で彼女の代わりのようなポジションを務めるようになった。
TAC隊員の中では、先輩格に当たる旧MAT隊員・郷秀樹の存在を唯一知っていた。
吉村 公三()
その他
高倉()
第14話に登場。TAC南太平洋国際本部司令官で竜の上官。超光速ミサイルNo.7でヤプールの拠点と思われたゴルゴダ星を爆破すべく来日した。
ゴルゴダ星爆破作戦に反対意見を述べた北斗に憤慨し、職務権限を利用してミサイルの操縦手に強引に任命し、ミサイルの欠陥が明らかにされた後も自分の体面を守るために北斗に自爆攻撃を強要した挙句、竜に作戦の失敗を指摘されて逆上するなど、歴代の司令官の中でも特に度量が狭く自己保身の強い人物である。最後はその横暴さに激怒した竜に殴られた上、さらに夕子たちに激しく非難され、山中によって司令室から追い出された。
後年発刊された円谷プロ監修の『僕らのウルトラマンA』では、、竜を始めとした彼に反抗した隊員たちが目立った懲罰も受けなかったことから、高倉が任務失敗の責任を負って更迭された可能性が高いと言及されている。
梅津家
梅津 ダン()
TAC
TAC()とは、Terrible-monster Attacking Crewの略(別名「超獣攻撃隊」)で、突如現れたベロクロンに全滅させられた地球防衛軍に代わって組織された地球防衛機構により新たに編制された地球の全世界的守備組織である。
本部はニューヨークに置かれており、その下位に南太平洋国際本部が存在する。ヨーロッパ・アフリカ・極東(日本)に支部が存在し、ウルトラマンAこと北斗星司と南夕子が入隊したのも極東支部である。
常にレーダーで超獣の動きを監視しながら、超獣撃退のための兵器や戦術を日夜研究している。開発した兵器の数は随一で、超獣・宇宙人の撃破数はウルトラ警備隊やZATに準ずる成績を誇る。また、撃破はできずとも超獣に大ダメージを与えることもあり、Aの勝利が彼らの貢献によることも少なくない。第10話ではMATファイルという資料が語られており、前作のMATとの関連を窺わせている。
極東支部基地
極東支部基地は山梨県側の富士山麓の地上・地下、富士五湖の樹海付近にある。基地施設は地形や自然を利用して巧妙にカモフラージュされ、表向きは気象観測所を装っている。発進ゲートは牧場や崖などに偽装されている。
地下部分は、隊員たちの司令室(イベント用のレストルームも直結している)をはじめ、古代文献まで保管する資料室や各種研究室、射撃訓練場、中央原子動力室、各メカの格納庫に大型ミサイル工場まで建設され、地上部分はメインレーダーやさまざまな福利厚生施設、庶務施設、研究棟が存在する。また、襲撃してきた超獣に対する大型野砲や4連装・16連装ロケット砲といった防衛設備まで充実している。超獣や侵略宇宙人に襲撃されたり、Aと超獣の戦場となった回数も多い。
- 東京映画撮影所に司令室などのレギュラーセットが組まれた。司令室は前作『帰ってきたウルトラマン』のMATのセットの流用で、基本レイアウトなどが引き継がれている。銀によるメタリック感が強調され、本編美術を担当した鈴木儀雄の特徴である円が多用されている。
装備
隊員服
オレンジと銀色の配色のユニフォームで、耐久・耐熱・耐寒・防弾・防火機能に優れる。竜隊長の物のみ、第3話以降胸のグレーラインが濃くなる。
男女とも同じデザインだが、ブーツについては女性隊員のもののみフリンジがついており、微妙にデザインが異なる。
また、梶隊員は当初は白衣に身を包んでいたが、第7話より白を基調としたオレンジの線のユニフォームを着るようになる。
夕子のものは、彼女が冥王星へと旅立っていった直後にTACの隊員たちによって送り火として燃やされた。
- 衣裳は京都衣裳が担当。デザインイメージはヒーローキャラクター的なもの。
銃器類・特殊装備
TACヘルメット
ゴーグル
TAC宇宙服
携帯式通信機
TACガン
ビッグレーザー50()
タックバズーカ
バズーカ砲
SP-72
ウルトラレーザー
超小型銃(仮称)
グレネードランチャー型の銃(仮称)
V09拳銃
小型麻酔銃
エレクトロガン
迫撃砲
U.S.M1カービン
ガス弾
ブローチ爆弾
ガス噴霧機能つきブローチ
特殊ペンダント
分析器(仮称)
十四年式拳銃
航空機
タックファルコン | |
---|---|
全長 | 210 m |
全幅 | 103.5 m |
重量 | 5万 t |
最高速度 | マッハ6.6 |
乗員 | 5名(最大6名) |
タックファルコン
常に機体の強化改造が行われ、各種装備や性能が向上していく。垂直離着陸(VTOL)が可能であるが、脚や車輪については不時着時も含めて劇中で明確な描写がない。
機内に搭載するタックアロー3機を飛行中や着陸静止時に発進させられるが、発進後の収納はできない。また、宇宙航行も可能。固有の武装としては機首のアンテナに固定装備されたレーザー砲があり、他に左右主翼にロケット弾、機体下部から噴射する消火液やガス中和剤、胴体内の爆弾倉にも各種兵器を搭載可能。機首レーザー砲でガスゲゴンを倒した。
タックアロー | |
---|---|
全長 | 18 m |
全幅 | 14.5 m |
重量 | 20 t |
最高速度 | マッハ7.7 |
乗員 | 1名 |
タックアロー
鷲のくちばしのように下方向にとがった機首が外見上の特徴で、主力作戦機のため撃墜されることも多い。固定武装として機体先端に高性能レーザー砲を装備しているが、主翼下部に追加されたロケットランチャーやミサイルによる攻撃が多い。また、磁力吸盤や消火液も搭載しており、避難民の救助活動も行う。
発進時は基地の山腹からロケットブースターとカタパルトを併用して離陸するが、作戦によってはタックファルコンに搭載して空中発進させる場合もある。
ミニチュアは大中小3種類あり、このうち中サイズはバルサ製とFRP製がある。
タックスペース | |
---|---|
全長 | 15 m |
全幅 | 14.5 m |
重量 | 15 t |
最高速度 | マッハ8.8 |
乗員 | 2名 |
タックスペース
発進時は富士山麓の湖底から水中発進する場合と基地の山腹から発進する場合の2通りがある(前者が多い)。
大気圏離脱・突入や水中発進に加えてVTOLも可能であることから、外見上、3発装備に見える本機のエンジンはジェットとロケットの高度なハイブリッド・エンジンと推定される。固定武装としては機首にレーザー砲を装備しており、主翼下部にロケット砲も搭載する。また、普通乗用車程度の物体を機外に吊り下げて運搬飛行することも可能である。
アクエリウスの宇宙船を撃墜した。第8話ではエースバリアを壊すほどの破壊力を見せる。
ミニチュアは、1974年に製作されたパイロットフィルム『巨獣惑星』に登場する宇宙船に改造された。
車両・潜航艇
タックパンサー | |
---|---|
全長 | 4.3 m |
全幅 | 1.6 m |
重量 | 1.2 t |
最高速度 | 155 km/h |
乗員 | 5名 |
タックパンサー
後部トランク部分に、大型の水中爆弾と、潜水装備を搭載している。
タックジープ
ダックビル | |
---|---|
全長 | 25 m |
全幅 | 16 m |
重量 | 80 t |
最高速度 | |
乗員 | 6名 |
ダックビル
ドルフィン
その他の装備
マリア1号・2号
RXミサイル
水蒸気蒸発ミサイル
超光速ミサイルNo.7
大型空対地ミサイル
超獣攻撃用大型ミサイル・タックV7(ブイセブン)ミサイル
細胞破壊ミサイル・細胞破壊銃
アロー空対空ミサイル
窒素爆弾
水中爆弾
水中時限爆弾
冷凍弾
シルバーシャーク
ゴールデンホーク
スペースミサイル
細胞分解ミサイル
ガス中和剤
人工太陽光線
異次元突入装置
投げ網作戦
ダイオードSPD
これらの他にも劇中では狙撃銃、オートバイ、雪上車を使ったこともあった。
地球防衛軍戦闘機
新星号
施設
通信中枢施設
TAC第3研究所
TAC第3レーダー基地
TAC第2レーダー基地
TAC第1レーダー基地
TAC基地発電所
シークレット・ロードNo.3
霞峠工場
宇宙ステーションNo.5
ジュピター2号
放映リスト
- 各怪獣(超獣)の詳細は「ウルトラマンAの登場怪獣」を参照。
- 視聴率はビデオリサーチ調べ(関東地区)。
スタッフ
- 監修:円谷一
- プロデューサー:熊谷健、伊藤久夫(円谷プロダクション)、橋本洋二(TBS)
- 制作担当:関口孝、伊藤久夫、薮本和男
- 脚本:市川森一、上原正三、田口成光、石堂淑朗、斉藤正夫、真船禎、平野一夫、長坂秀佳、山田正弘、久保田圭司、石森史郎、山元清多
- 監督(本編):筧正典、満田かずほ、山際永三、真船禎、平野一夫、吉野安雄、岡村精、志村広、古川卓己、鈴木俊継、上野英隆、菊池昭康、深沢清澄
- 監督(特殊技術):高野宏一、佐川和夫、川北紘一、田渕吉男、大平隆、神澤信一
- 撮影(本編):小泉一、逢沢譲、椎塚彰、中町武、長谷川元吉、内山五郎
- 撮影(特撮):山本武、鶴見孝夫、長谷川光広、向井賢哉
- 照明(本編):北沢保夫、上島忠宣
- 照明(特撮):森本正邦、広沢賢次、大口良雄、棚網恒雄、宮川清、出竹秀夫、高橋保夫
- 美術(本編):鈴木儀雄
- 美術(特撮):高橋昭彦、青木利郎
- オープニングでは未クレジットだが、初期のベロクロン、バキシム、ギロン人に限り東宝でバランなどを手がけた村瀬継蔵主宰のツエニーが着ぐるみの造形を担当。それ以外は開米栄三主宰の開米プロダクションが担当している。
- 操演:松本光司、小川昭二、小川誠
- 特殊効果:渡辺忠昭、久米攻、関山和昭
- 光学撮影:宮西武史、真野田嘉一、土井三郎
- タイトル:中野稔
- 光学作画:川名正、石井義雄、塚田猛昭
- 編集:小倉昭夫、船沢昌介、白江隆夫、小川信夫、田村嘉男、小堀治郎
- 助監督(本編):岡村精、菊池昭康、大内健二、石黒力
- 助監督(特撮):川北紘一、田渕吉男、神沢信一、鈴木義昭
- 監督助手:大内健二、石山禎久、石山禎二、竹安正嗣、石黒力
- 音楽:冬木透
- 劇画:林ひさお(第4話)
- 協力:東宝録音センター、東宝効果集団、東京現像所
- 制作協力:東宝映像株式会社、東京映画
- 制作:円谷プロダクション、TBS
- オープニングでは未クレジットだが、初期のベロクロン、バキシム、ギロン人に限り東宝でバランなどを手がけた村瀬継蔵主宰のツエニーが着ぐるみの造形を担当。それ以外は開米栄三主宰の開米プロダクションが担当している。
出演者
レギュラー出演者
- 北斗星司:高峰圭二
- 南夕子:星光子(第1 - 28・38・52話)
- 竜隊長:瑳川哲朗
- 山中一郎:沖田駿一
- 今野勉:山本正明
- 美川のり子:西恵子
- 吉村公三:佐野光洋
- 梶洋一:中山克己(第1 - 3・5 - 14・16 - 27・31話)
- 梅津ダン:梅津昭典(第29 - 43話)
- 梅津香代子:宮野リエ(第29 - 43話)
- ナレーター:岸田森
主なゲスト出演者
- 地球防衛軍隊長(第1話):幸田宗丸
- TAC通信隊員(第2・7・8話):鹿島信哉
- 警官(第2話):金子富士雄、北川陽一郎
- トラック運転手(第2話):田中力
- 工事現場作業員(第2話):畠山麦
- 中森四郎 / バキシム(第3話):高橋仁
- 四郎の祖父母(第3話):田武謙三、小峰千代子
- 久里虫太郎(第4話):清水綋治
- 小山彰(第6話):小林昭二
- 小山敦(第6話):斎藤信也
- 高階マヤ(第7・8話):関かおり
- 鈴木医師(第8話):筈見純
- 鮫島純子(第9話):江夏夕子
- 早瀬(第9話):草野大悟
- にせ郷秀樹 / アンチラ星人(第10話):団次郎
- 坂田次郎(第10話):川口英樹
- 村野ルミ子(第10話):岩崎和子
- アヤ(第11話):美波節子
- 女子大生(第11話):香川リサ、夏川圭
- 佐田刑事(第12話):桜木健一
- 岸田博士(第12話):近藤正臣
- 荒谷三郎(第12話):佐藤一臣
- 三郎の父(第12話):高品格
- 校長(第12話):天草四郎
- 大山(第12話):大村千吉
- アベック(第12話):赤塚真人、宮野リエ(特別出演)
- 一郎(第13話):根津雅彦
- 昭二(第13・14話):染谷利貴
- 高倉司令官(第14話):山形勲
- 夢二(第15話):及一元次郎
- ユミコ(第15話):宇野三都子
- 高井(第16話):蟹江敬三
- 吉村タツ(第16話):磯村千花子
- オリーブマノン化粧品社長(第16話):守田比呂也
- 謎の僧(第16話):土方弘
- 民子(第17話):野島ちかえ
- 民子の父(第17話):林昭夫
- 坂上三郎(第18話):藤原規晃
- 三郎の母(第18話):石井富子
- 安夫(第19話):野島千照
- 安夫の姉(第19話):渡辺千鶴子
- 安夫姉弟の母(第19話):福田トヨ
- 医師(第19話):松尾文人
- 春山夫妻(アンドロイド夫妻)(第19話):細川俊夫、坂田純子
- 篠田一郎(第20話):篠田三郎
- 天女アプラサ(第21話):三景順子
- シンイチ(第21話):松坂雅治
- 坂井次郎 / 宇宙仮面(第22話):富川澈夫
- 幼稚園の先生(第22話):岸井あや子
- ヤプール老人(第23・24話):大木正司
- 早川よし子(第24話):岩本多代
- 早川健太(第24話):紺野英樹
- オリオン星人ミチル(第25話):田所陽子
- 医師(第25話):北川陽一郎
- タクシー運転手(ヒロシの父)(第26話):田中力
- 坂本ヒロシ(第26・27話):西脇政敏
- ヒロシの姉(第26・27話):小早川純
- 梅津正嗣(第29話):相原巨典
- 巡査(第30話):大泉滉
- ミオ(第31話):戸川京子
- 貘山(バクおじさん)(第31話):本郷淳
- テレビレポーター(第31話):辻しげる
- TAC本部司令(第31話):増田順二
- 飼育係(第31話):樋浦勉
- 星野アキラ / コオクス(第32話):高橋仁
- 大介(第33話):吉村景文
- 大介の母(第33話):小園蓉子
- 教育ママ(第33話):塩沢とき
- 浜ユウジ(第34話):佐藤賢司
- 浜波子(第34話):山田圭子
- 浅倉雪夫(第35話):西脇政敏
- 雪夫の母(第35話):浅茅しのぶ
- 俊平(第36話):小沢直平
- マチコ(第36話):佐伯美奈子
- 加島(第37話):真家宏満
- 真弓(第37話):三笠すみれ
- 加島の部下(第37話):三上剛
- サンタクロース / ウルトラの父(第38話):玉川伊佐男
- ユカリ(第38話):八代順子
- 梅津三郎 / ファイヤー星人(第39話):片岡五郎
- 黒マントの男 / スチール星人(第40話):大村千吉
- パンダ堂店長(第40話):青空あきお
- モトコ(第40話):中沢祥枝
- 新太の父(第41話):堺左千夫
- 新太(第41話):神田一郎
- 小雪(第42話):雨宮由美
- 良平(第42話):北川陽一郎
- 小雪の祖父(第42話):小栗一也
- 乞食仙人(第43話):大泉滉
- 一郎(第44話):小池正史
- 敬愛園の先生(第44話):中田喜子
- 医師(第44話):山田禅二
- ユタカ(第45話):石井秀人
- ユタカの父(第45話):小高まさる
- ガス会社主任(第45話):石山克巳
- 春木博士(第46話):五島雅博
- 坂上サユリ(第47話):西村ひろみ
- サユリの祖父(第47話):巌金四郎
- Q歯科医 / 女ヤプール(第48話):高毬子
- 神の使い / アクエリウス(第49話):広瀬隆子
- 熊吉(第49話):高松しげお
- 村人(第49話):畠山麦、柳亭小痴楽
- 小川ユキ(第50話):笛真弓
- 警官(第50話):辻村真人、古川義範
- 地下作業員 / レボール星人(第50話):菊池英一(声も担当)、遠矢孝信
- 北沢春男(第51話):田中秀門
- 春男の母(第51話):蔵悦子
- 内山バイオリン教室の先生(第51話):冬木透
- タケシ(第52話):紺野秀樹
- ススム(第52話):高橋仁
- 三郎(第52話):柳下達彦
声の出演
※全てノンクレジット
- ウルトラマンA:納谷悟朗
- ヤプール人:高田裕史
- ギロン人:沢りつお(第5話)
- アンチラ星人:高田裕史(第10話)
- ゾフィー:阪脩(第5・35話)、市川治(第13・14話)、山下啓介(第23話)
- ウルトラマン:辻村真人(第13・14話)
- ウルトラセブン:池水通洋(第13・14・39・44話)、阪脩(第31話)
- ウルトラマン二世(帰ってきたウルトラマン):山下啓介(第13・14話)
- 大蟹:辻村真人(第15話)
- マザロン人:沢りつお(第24話)
- オリオン星人:辻村真人(第25話)
- ヒッポリト星人:谷津勲(第26・27話)
- ウルトラの父:梶哲也(第26話)
- アングラモン:阪脩(第29話)
- ナマハゲ:沢りつお(第38話)
- スチール星人:杉田俊也(第40話)
- 水瓶座第三星人:市川治(第49話)
スーツアクター
- ウルトラマンA:中西正(第1・2話)、武内正治(第3 - 52話)
- 超獣・宇宙人:河合徹(第1 - 12・25 - 39・41 - 47話)、図師勲(第13 - 24話)、久須美護(第40・41話)、高泰司(第42話のみ)、矢島登喜男(第48 - 52話)ほか
- 初代ウルトラマン:久須美護(第1話)
- 帰ってきたウルトラマン:きくち英一(第1話)
放送局
- TBS:金曜 19:00 - 19:30
- 北海道放送:金曜 19:00 - 19:30
- 青森テレビ:金曜 19:00 - 19:30
- 岩手放送:金曜 18:00 - 18:30
- 秋田放送:月曜 18:00 - 18:30
- 山形放送:金曜 17:30 - 18:00
- 東北放送:金曜 19:00 - 19:30
- 福島テレビ:金曜 19:00 - 19:30
- 新潟放送:金曜 19:00 - 19:30
- 信越放送:火曜 18:00 - 18:30
- 静岡放送:金曜 19:00 - 19:30
- 富山テレビ:月曜 - 金曜 18:00 - 18:30(1973年9月11日から11月21日まで放送)
- 北陸放送:水曜 18:00 - 18:30
- 福井放送:木曜 18:00 - 18:30
- 中部日本放送:金曜 19:00 - 19:30
- 朝日放送:金曜 19:00 - 19:30
- 山陽放送:金曜 19:00 - 19:30
- 中国放送:金曜 19:00 - 19:30
- 山陰放送:金曜 19:00 - 19:30
- テレビ山口:金曜 19:00 - 19:30
- テレビ高知:金曜 19:00 - 19:30
- RKB毎日放送:金曜 19:00 - 19:30
- 宮崎放送:木曜 18:00 - 18:30
- 琉球放送:金曜 19:00 - 19:30
音楽
主題歌
「ウルトラマンエース」
当初は北斗星司と南夕子を演じる役者が歌う予定だった。
歌詞には「北斗と南」というフレーズが含まれているが、南が月へ去った第29話以降も変更されていない。
オープニング映像にはシルエットが使用されているが、登場するシルエットは一貫して本作品以前のウルトラシリーズに登場する怪獣・宇宙人であり、本作品に登場する超獣・怪獣・宇宙人は1体も登場せず、またAやTAC関連も登場していない。
第36話と第43話のAの戦闘シーンに主題歌が挿入歌として使用されているが、使用された音源はアサヒソノラマレコードから出されたカバー版である(ボーカルショップ、ソノラマ児童合唱団による歌唱)。
挿入歌
「TACの歌」
マーチ調。本編中ではカラオケに金管メロディーとワンダバコーラス(男声スキャット)を被せたものや、弦がメロディを奏でる間奏部分を編集したものが使用された。
「TACの一週間」(「TACのワンダバ一週間」)
BGMと同時に録音されていたが、商品化は1979年になってからであった。
上記のほか、第5話の挿入歌として上原正三が台本に記した歌詞をもとに「ゾフィのバラード」(「ゾフィーのバラード」)が作曲され、BGM録音の際にレコード化を前提としたステレオでコーラス入りのカラオケが用意されたが、ボーカルは録音されなかった。同時に録音されたメロディー入りの音源のみが、第5話でゾフィーが帰還する場面や第28話で夕子が月へ帰還する場面などで使われている。また、Aの戦闘テーマも歌唱を想定して編成を変えた音源が、本篇使用曲とは別にステレオで録音されている。いずれも1992年に水木一郎の歌唱が新規に録音され、ようやく完成した。
- 第11話では、ユニタングの化身である女子大生たちが、平田隆夫とセルスターズの「ハチのムサシは死んだのさ」を歌う。
- 第23話では、ヤプール老人が子供たちを洗脳する際、ハナ肇とクレイジーキャッツの「学生節」の替え歌を歌う。
他媒体展開
他テレビシリーズ
『ウルトラマンタロウ』
『ウルトラマンレオ』
『ウルトラマンボーイのウルころ』
『ウルトラマンメビウス』
『ウルトラマンZ』
映画作品
『ウルトラマンA 大蟻超獣対ウルトラ兄弟』(1989年4月28日、東宝)
『新世紀ウルトラマン伝説』
『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』
『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』
『ウルトラマンサーガ』
オリジナルビデオ
『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』
漫画作品
別冊少年サンデー
掲載号
サブタイトル
1972年6月号
超獣ベロクロンの巻
1972年7月号
超獣ザイゴンの巻
1972年8月号
超獣バラバの巻
1972年9月号
超獣キングカッパーの巻
1972年10月号
対決!マザリュースの巻
1972年11月号
超獣ルナチクスの巻
1972年12月号
さようなら、南夕子隊員の巻
1973年1月号
迫りくる超獣の巻
1973年2月号
恐怖の超獣バッドバアロンの巻
1973年3月号
さようなら、北斗星司隊員 さようなら、ウルトラマンAの巻
よいこ
幼稚園
小学一年生
小学二年生
掲載号
サブタイトル
登場怪獣
1972年5月号
輝け!ウルトラ5兄弟
ミサイル超獣ベロクロン、古代超獣カメレキング
1972年6月号
変身超獣の謎を追え!
変身超獣ブロッケン
1972年7月号
二次元超獣の奇襲!
忍者超獣ガマス
1972年8月号
死刑!ウルトラ5兄弟
殺し屋超獣バラバ、異次元超人エースキラー
1972年9月号
鳩を返せ!
大鳩超獣ブラックピジョン
1972年9月増刊号
ウルトラ5兄弟たいヤプール人
殺し屋超獣バラバ、異次元超人エースキラー、ゼットン、キングジョー、ベムスター、ブラックキング
1972年10月号
復讐鬼ヤプール
凶悪超獣ブラックサタン、銀星人宇宙仮面
1972年11月号
全滅!ウルトラ5兄弟
地獄星人ヒッポリト星人
1972年12月号
ウルトラの星に祈りをこめて
超獣人間コオクス
1973年1月号
この超獣10,000ホーン
超獣サウンドギラー
1973年1月増刊号
怪獣はか場のけっとう
地獄星人ヒッポリト星人、異次元超人巨大ヤプール
1973年2月号
神秘!怪獣ウーの復活
火炎超獣ファイヤーモンス、雪女怪獣スノーゴン、伝説怪獣ウー(二代目)
1973年3月号
大超獣最後の逆襲!
ミサイル超獣ベロクロン
小学三年生
小学四年生
小学五年生
小学六年生
小学館BOOK
COMIC'S★ウルトラ大全集
映像ソフト化
- DVDはデジタルウルトラシリーズ(発売元:デジタルウルトラプロジェクト、販売元:ビクターエンタテインメント)として、2004年7月23日から同年11月26日に発売。全13巻で各巻4話収録。1 - 4巻、5以降は3巻ずつ同時発売。
- その後、ウルトラ1800シリーズ(発売元:円谷プロダクション、販売元:バンダイビジュアル)として、2010年12月22日にはコンプリートDVD-BOX(本編ディスク13枚+特典ディスク1枚)が発売、同じウルトラ1800シリーズで前出のDVDのスペシャルプライス版が2010年12月から2011年4月にかけて発売された。
- 2016年9月27日にHDリマスター仕様のBlu-ray BOXが発売。
- その後、ウルトラ1800シリーズ(発売元:円谷プロダクション、販売元:バンダイビジュアル)として、2010年12月22日にはコンプリートDVD-BOX(本編ディスク13枚+特典ディスク1枚)が発売、同じウルトラ1800シリーズで前出のDVDのスペシャルプライス版が2010年12月から2011年4月にかけて発売された。
備考
- ヤプールの声は、エコー処理されていない本来の声が第52話で聞けるが、『ウルトラマンタロウ』でメフィラス星人(二代目)の声などを演じた西川幾雄とは異なる別人が担当。『僕らのウルトラマンA』127頁の「声の出演者に関する考察」には、アフレコの第1回録音時に高峰圭二がヤプール役の声優を目撃しており、「当時25歳ぐらいのハンサムな男性」という証言が掲載されていた。その後、『円谷プロ画報 (1)』(2013年)の216頁で、担当声優が「高田裕史」と明記された。
- 『決定! これが日本のベスト100』(テレビ朝日系列)の2002年9月8日放送分「あなたが選んだ日本のヒーローベスト100」の第95位にランクインした。
- 2011年3月27日にはBS11にて第15話「黒い蟹の呪い」が再放送される予定だったが、東北地方太平洋沖地震の影響(キングクラブが海から出現し、街を破壊するなど)から被災者への配慮によって中止となり、第16話「怪談・牛神男」が繰り上げて放送された。
参考文献
- 『不滅のヒーローウルトラマン白書』(初版)朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日。雑誌コード:67897-80。
- 『ウルトラマンA超獣事典』朝日ソノラマ〈宇宙船文庫〉、1986年3月1日。ISBN 4-257-76356-6。
- てれびくんデラックス愛蔵版シリーズ(小学館)
- 『ウルトラ怪獣大全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1984年9月10日。ISBN 4-09-101411-9。
- 『ウルトラ戦士超技全書』監修:円谷プロダクション 構成:間宮尚彦、小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1990年9月10日。ISBN 4-09-101423-2。
- 『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟超全集』小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2006年10月10日。ISBN 978-4-09-105110-3。
- 『大決戦!超ウルトラ8兄弟超全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2008年10月4日。ISBN 978-4-09-105120-2。
- 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 超全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2009年12月23日。ISBN 978-4-09-105129-5。
- 『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国超全集』構成 間宮尚彦・乗浜彩乃、小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2011年1月31日。ISBN 978-4-09-105132-5。
- 『ウルトラマンZ完全超全集』構成・間宮尚彦 執筆・大石真司、小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2021年7月6日。ISBN 978-4-09-105171-4。 ※『ウルトラマンZ完全超全集 ストレイジBOX』所収
- ケイブンシャの大百科(勁文社)
- 『ウルトラマンA大百科』勁文社〈ケイブンシャの大百科 434〉、1991年2月11日。
- 『ウルトラ戦士全必殺技大百科』勁文社〈ケイブンシャの大百科別冊〉、2000年10月。ISBN 4-7669-3559-4。
- 『ウルトラマン99の謎―懐かしのヒーロー』二見書房〈二見文庫―二見WAi WAi文庫〉、1993年9月。ISBN 4-576-93118-0。
- 『テレビマガジン特別編集 新・ウルトラマン大全集』監修:円谷プロダクション、講談社、1994年10月1日。ISBN 4-06-178418-8。
- 『僕らのウルトラマンA(エース)』辰巳出版〈タツミムック―検証・第2次ウルトラブーム〉、2000年7月。ISBN 4-88641-518-0。
- 『ウルトラマン大辞典』中経出版、2001年12月。ISBN 4-8061-1556-8。
- 画報シリーズ(竹書房)
- 竹書房/ブレインナビ 編『ウルトラマン画報 光の戦士三十五年の歩み』 上巻、竹書房、2002年10月4日。ISBN 978-4-8124-0888-9。
- 『円谷プロ画報 (1)』竹書房〈B.MEDIA BOOKS Special〉、2013年8月2日。ISBN 4-8124-9491-5。
- テレビマガジンデラックス(講談社)
- 『決定版 全ウルトラマン完全超百科』講談社、2004年6月25日。ISBN 4-06-304499-8。
- 『決定版 ウルトラヒーロー ナンバーワン超百科』講談社〈テレビマガジンデラックス〉、2012年12月18日。ISBN 4-06-304830-6。
- 『ウルトラ超兵器大図鑑』竹書房〈PERFECT ARCHIVES WIDE〉、2006年6月。ISBN 4-8124-2801-7。
- 『テレビマガジン特別編集 大決戦!超ウルトラ8兄弟』構成・執筆・編集 小野浩一郎・岩畠寿明(エープロダクション)、講談社、2009年3月27日。ISBN 978-4-06-178434-5。
- 繁原稔弘『ウルトラヒーロー必殺技スーパーガイド1966-2014』メディアックス〈メディアックスMOOK437〉、2014年3月30日。ISBN 978-4-86201-467-2。
- 村瀬継蔵『怪獣秘蔵写真集 造形師村瀬継蔵』監修 西村祐次/若狭新一、洋泉社、2015年9月24日。ISBN 978-4-8003-0756-9。
- 『キャラクター大全 特撮全史 1970年代 ヒーロー大全』講談社、2016年1月29日。ISBN 978-4-06-219821-9。
- 『学年誌ウルトラ伝説』小学館、2017年7月3日。ISBN 978-4-09-682236-4。
- 講談社シリーズMOOK ウルトラ特撮 PERFECT MOOK(講談社)
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.03《ウルトラマンティガ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2020年8月6日。ISBN 978-4-06-519973-2。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.11《ウルトラマンタロウ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2020年12月10日。ISBN 978-4-06-520933-2。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.37《ウルトラマンゼアス/ウルトラマンUSA》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2022年1月11日。ISBN 978-4-06-521064-2。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.40《ウルトラマンZ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2022年2月24日。ISBN 978-4-06-521067-3。
- 講談社MOOK(講談社)
- 『テレビマガジン特別編集 ウルトラ特撮マガジン 2020』講談社〈講談社MOOK〉、2020年8月31日。ISBN 978-4-06-520743-7。
- 『テレビマガジン特別編集 ウルトラ特撮マガジン VOL.2』講談社〈講談社MOOK〉、2021年5月24日。ISBN 978-4-06-523014-5。
- 『テレビマガジン特別編集 ウルトラ特撮マガジン VOL.3』講談社〈講談社MOOK〉、2022年3月3日。ISBN 978-4-06-525946-7。
- 『ULTRAMAN HISTORICA ウルトラQからシン・ウルトラマンまで』講談社〈講談社MOOK〉、2022年6月28日。ISBN 978-4-06-528129-1。
- 『夢のかけら 円谷プロダクション篇』修復-原口智生 撮影-加藤文哉、ホビージャパン、2021年8月31日。ISBN 978-4-7986-2523-2。
- 『ウルトラ怪獣大全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1984年9月10日。ISBN 4-09-101411-9。
- 『ウルトラ戦士超技全書』監修:円谷プロダクション 構成:間宮尚彦、小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1990年9月10日。ISBN 4-09-101423-2。
- 『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟超全集』小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2006年10月10日。ISBN 978-4-09-105110-3。
- 『大決戦!超ウルトラ8兄弟超全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2008年10月4日。ISBN 978-4-09-105120-2。
- 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 超全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2009年12月23日。ISBN 978-4-09-105129-5。
- 『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国超全集』構成 間宮尚彦・乗浜彩乃、小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2011年1月31日。ISBN 978-4-09-105132-5。
- 『ウルトラマンZ完全超全集』構成・間宮尚彦 執筆・大石真司、小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2021年7月6日。ISBN 978-4-09-105171-4。 ※『ウルトラマンZ完全超全集 ストレイジBOX』所収
- 『ウルトラマンA大百科』勁文社〈ケイブンシャの大百科 434〉、1991年2月11日。
- 『ウルトラ戦士全必殺技大百科』勁文社〈ケイブンシャの大百科別冊〉、2000年10月。ISBN 4-7669-3559-4。
- 竹書房/ブレインナビ 編『ウルトラマン画報 光の戦士三十五年の歩み』 上巻、竹書房、2002年10月4日。ISBN 978-4-8124-0888-9。
- 『円谷プロ画報 (1)』竹書房〈B.MEDIA BOOKS Special〉、2013年8月2日。ISBN 4-8124-9491-5。
- 『決定版 全ウルトラマン完全超百科』講談社、2004年6月25日。ISBN 4-06-304499-8。
- 『決定版 ウルトラヒーロー ナンバーワン超百科』講談社〈テレビマガジンデラックス〉、2012年12月18日。ISBN 4-06-304830-6。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.03《ウルトラマンティガ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2020年8月6日。ISBN 978-4-06-519973-2。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.11《ウルトラマンタロウ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2020年12月10日。ISBN 978-4-06-520933-2。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.37《ウルトラマンゼアス/ウルトラマンUSA》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2022年1月11日。ISBN 978-4-06-521064-2。
- 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.40《ウルトラマンZ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2022年2月24日。ISBN 978-4-06-521067-3。
- 『テレビマガジン特別編集 ウルトラ特撮マガジン 2020』講談社〈講談社MOOK〉、2020年8月31日。ISBN 978-4-06-520743-7。
- 『テレビマガジン特別編集 ウルトラ特撮マガジン VOL.2』講談社〈講談社MOOK〉、2021年5月24日。ISBN 978-4-06-523014-5。
- 『テレビマガジン特別編集 ウルトラ特撮マガジン VOL.3』講談社〈講談社MOOK〉、2022年3月3日。ISBN 978-4-06-525946-7。
- 『ULTRAMAN HISTORICA ウルトラQからシン・ウルトラマンまで』講談社〈講談社MOOK〉、2022年6月28日。ISBN 978-4-06-528129-1。