ササキ様に願いを
ジャンル:4コマ,
題材:横浜DeNAベイスターズ,NPB,
以下はWikipediaより引用
要約
『ササキ様に願いを』(ササキさまにねがいを)は、みずしな孝之による日本の4コマ漫画作品。元プロ野球選手で、横浜ベイスターズのリリーフを務めた佐々木主浩を題材としている。略称は「ササ願」(ささねがもしくはささがん)。
概要
1993年に竹書房の「まんがパロ野球ニュース」で連載を開始。当初のタイトルは『ササキに願いを』(ササキにねがいを)であったが、連載当初に「ササキ様」というフレーズが出てきたため、タイトルにも正式に「様」が加わった。
このため、作者がベイスターズの本拠地・横浜スタジアムへ佐々木を訪ねた際、サービス精神の旺盛な佐々木が作品同様背中の肩部に「様」と書かれた紙を貼って登場したり、観客から「佐々木様ぁ〜」という声が掛かるようになったという逸話がある。その他、作中に幾度か横浜大洋ホエールズ時代のユニフォームが登場することがある(佐々木が間違って着る等)。
その後、掲載誌は「スポコミ」、「まんがくらぶオリジナル」とリニューアルを重ねたが連載は続き、ベイスターズが優勝した1998年には単行本が大量に売れたが、1999年に佐々木がアメリカ大リーグに挑戦することになったため、一旦連載を終了。この期間も増刊誌で『ササキ様に願いを in USA』が掲載された。
佐々木が横浜に復帰した2004年には、「まんがくらぶオリジナル」で短期間限定ながら『ササキ様に願いをR』(ササキさまにねがいを リターンズ)として、7回にわたり掲載された(前半3回は8ページ、後半4回は『チクチワワ』と同時連載のため4ページ)。これらのストーリーは、後に他の作品と合わせて『ササキ様に願いを+』(ササキさまにねがいを プラス)として単行本化が行われた。
2010年まで「月刊ベイスターズ」で連載されていた『ベイスタ流』はこの作品の姉妹作品といえる存在だが、こちらには特定の主人公が存在するわけではなく、球団内での“時事ネタ”を扱っている。『ササキ様に願いを+』以後の「月刊ベイスターズ」連載分は長い間単行本未収録であったが、2010年6月に『ベイスタ流』と共に竹書房から刊行された。
主な登場人物
横浜ベイスターズ
選手
佐々木主浩(ササキ様)
横浜(およびシアトル・マリナーズ)の元投手であり「守護神」(現:TBSテレビ・ニッポン放送野球解説者、馬主)。背番号は22。
性格は傲慢かつ乱暴で、ユニフォームの背ネームの横には自ら「様」と付けている。高校時代にはユニフォームの背番号の上に「佐々木主浩先輩主将様」と付け、野球部に入部して来た1年生全員に合唱させていた。
それとは裏腹に子煩悩で、電話に自分の子供が出ると赤ちゃん言葉になる。
高校(東北高校)・大学(東北福祉大学)の後輩である斎藤隆をパシリに使っている。更には大学の他の後輩(浜名千広、金本知憲)もパシリに使っている。買わせるもは飲料が多い(その大半がチェリオなのだが、たまにマックスコーヒー、暴暴茶など無理難題を押し付けることもある、後年にはサプリメント+ミネラルウォーターを要求したこともある(加齢により好みが変わったというネタ))。
球速は200km/hを超えるのは日常茶飯事。利き手でないほうでも140km/h台は出せる。1度イチローの背面キャッチに対抗して「オレにしかできない背面キャッチを見せてやる」と、自分が投げた球が地球を一周してきたところを背面キャッチしようとしたことがある(しかし結果は微妙にずれ、地球を一周した球は隣にいた斎藤の後頭部に当たった)。
1998年、リーグ優勝決定試合では選手たちの誰より緊張しており、その余り間違って横浜大洋ホエールズのユニフォームを着たことがある。
キレるととんでもない力を発揮する(盛田を近郊にあると見られる斎藤隆が入院していた病院に投げ飛ばす、投げた球が音速を超えて速度が1418km/hにも達し捕手(秋元宏作)を気絶させる等)。
オールスターゲームのファン投票には世界人口並みの票を求める(日本国民約1億2千万人×50票=約60億票。しかし後期になると落ち着き、5億票くらいに)。
東北高校の先輩である中根仁には頭が上がらない。
2月22日の誕生パーティーは年を追うごとに派手になり、ついには「海の日に続く国民の祝日候補」、ササキ様デーを宣言してしまう。
プリンが好物。
1人称は「オレ様」が基本であり、時々「オレ」と言う。また、1度だけ「ぼく」と言ったことがある。
みずしな孝之は『ササキ様に願いを』1、2、4巻巻末で佐々木本人と対談を行っている(第2巻では斎藤隆も同席)。
斎藤隆
佐伯貴弘
万永貴司
横浜の元内野手(→湘南シーレックスコーチ→横浜DeNAベイスターズスカウト→横浜DeNA2軍コーチ→横浜DeNA1軍コーチ→横浜DeNA2軍監督、現:横浜DeNA2軍総合コーチ)。背番号は0(→81→82)。
愛称は「リトル万永くん」「プチくん」。
実際の万永の当時のプロフィールは身長170cm、体重70kgであったが、本作品では身長は170mm体重70gという「プチ選手」というキャラになった(引退時は168mmに縮む)。可愛いがかなりの硬派でなおかつ横浜のハワイV旅行(当然1998年)時にはその肉体は戸叶を超えるほどの筋肉質だった。小さい体ゆえに風で飛ばされたり、踏まれたり、投げられたりしている。
170mm以下の身長の選手で構成するププ会(プロ野球プチ選手会)の会員。
初期のころは他選手にあこがれたり背が高くなりたいという願望を持っていたが、1996年の日本シリーズでの大島公一(当時:オリックス・ブルーウェーブ)の活躍をテレビで見たのをきっかけにして小さい体を誇りに思うようになった。
台詞はなくボディーランゲージで意思を伝える。伝えたい事は万永の話し相手が代弁していた。後期になると万永が伝えたい事が大きな白抜き文字(小さいコマの場合は黒文字)で書かれるようになり、台詞の代わりをした。
初期はユニフォームにロゴが入っていたが、後に見にくいので大きくかかれていてもロゴは省略され胸番号のみとなった。他のププ会選手も同様(ただしワンポイントのロゴを除く)。
酒豪。自分の体のサイズよりも大きなジョッキに一杯のビールを飲み干しても平気。
またベイスターズの選手でプチ選手として書かれているのは、万永のほかに荒井幸雄、田中一徳、アルキメデス・ポゾ。本編では荒井・ポゾとの3人で「プチバマ3」を、『ベイスタ流』では万永、荒井、田中一の3人で「マシンガン打線」に肖った「プチンガン打線」を結成した。
2006年の引退後はキャラクターを変えて鬼コーチとなり若手を鍛え上げているが、選手たちはそれを見習えない。
1人称はほとんどの場合「ボク」。
石井琢朗
横浜(→広島東洋カープ)の元内野手(→広島コーチ→ヤクルトコーチ→巨人コーチ、現:横浜DeNA野手総合コーチ)。背番号は66→0→5(→25→75→81→89→75)。
愛称は「タクロー」。
個性的な人間が大量にいるベイスターズでは最も「まともな人物」として描かれ、ベイスターズの選手内でリーダーを務める(以前は畠山準、宮里太なども同様の役を務めたこともあった)。動体視力は自他ともに認めるセ・リーグ1の良さであり、佐々木とイチローの超高速対決を微かながら唯一見切れた。
『混セでSHOWTIME』より目はいつも笑っている。これは現在まで続く。読者から「目を開けて欲しい」という要望があったが1度も開かなかった。過剰なまでにシワが多く、現実の本人もそれを気にしている。
進藤とは逆にファッションセンスは良く、復活版では進藤の私服のコーディネートをコーチしていた。
1人称は「オレ」。
石井本人は『ササキ様に願いを』第3巻でみずしなと対談を行っている。
進藤達哉
谷繁元信
横浜(→中日)の元捕手(のち中日選手兼任監督、現:フジテレビ・テレビ神奈川・メ〜テレ・ニッポン放送・東海ラジオ野球解説者)。背番号は1→8→7(中日移籍後)→27。
身体能力は佐々木をもしのぐが漢字は喋れず(最後の最後で「凄い」と喋ったきり)、最初は5桁の数字も数えられたが次第に計算が出来なくなり、4以上の数が理解不能となった。若手時代サインを中々覚えられなかった(かつて谷繁とバッテリーを組んだ遠藤一彦談)ため、このようなキャラになった。連載初期は東京ドームの矛盾点を指摘し、長嶋監督らをヒヤヒヤさせた。また、「ひらがなすぽーつ」というオール平仮名のスポーツ紙を読んでいる。
彼のこの漫画でのボケキャラは時差ボケが(横浜の日本一達成後の秋季キャンプ期には優勝ボケが)加わると相乗効果でどえらいことになる。
佐々木にどつかれるとものすごい頭の回転が速いキャラになる。もう一度どつかれると元に戻る。
ただ連載当初は脇役扱いであり漢字も喋っていた。顔つきも全く違っている。
FA権(FAを「ファー」と読んでいる)を行使し中日に移籍したが、中日のキャップのデザイン(2004年-2011年の「C」と「D」を組み合わせたデザイン)が気にいっていない。
1人称は初期は「ぼく」であったが、だんだん「おれ」を使うようになった。
鈴木尚典
三浦大輔
リーゼントがシンボルの横浜の元投手(→横浜DeNAコーチ→横浜DeNA2軍監督、現:横浜DeNA1軍監督)。背番号は46→18(→81)。
「生涯一不良」を自称しているが家庭的な性格。第1部の最終回で佐々木にリーゼントを刈られ坊主にされたり、『ベイスタ流』で森監督に監督の髪型を勧められて変えたりしたが、復活版で元に戻った。
復活版ではリーゼントはついに自分の意志を持つようになり、リーゼントが自ら話すときは三浦を眠らせて気づかれないようにしている。
アテネオリンピックに日本代表として出場した。前述した意志を持つリーゼントのせいで五輪メンバーとトラブルを起こした事もあった(本人はもちろん気づいていない)。
三浦本人はプライベートでみずしなと交流があるため、彼が試合中にベンチで使用するタオルをみずしながデザインしたこともある。
1人称は「俺」。
三浦本人は『ササキ様に願いを』第5巻でみずしなと対談を行った。
野村弘樹
島田直也
五十嵐英樹
多村仁
森中聖雄
戸叶尚
永池恭男
古木克明
村田修一
内川聖一
田中一徳
相川亮二
吉村裕基
川村丈夫
盛田幸妃
渡部高史
西清孝
駒田徳広
波留敏夫
福盛和男
畠山準
有働克也
グレン・ブラッグス
監督、コーチ
近藤昭仁
大矢明彦
権藤博
森祇晶
山下大輔
横浜ヘッドコーチ→復活版で監督(03・04年)(→東北楽天初代ヘッドコーチ→2軍監督・編成部長→ロサンゼルス・ドジャーズ傘下ルーキーリーグチーム守備コーチ→横浜DeNA2軍監督)。背番号は80(コーチ)→86(監督)→77(東北楽天コーチ)→88(2軍監督)。
頭髪がない(本人はそれほど気にしていないようだが、監督就任初期のころはかつらをかぶっていた)。また佐々木復帰の頃からあごひげを生やしていた。
普段は温厚だが怒らせると顔を回転・シャッフルし、恐ろしい顔で怒る。しかし選手はその後慣れてしまう。
さらに回転を増すと顔のパーツが取れ、でたらめにそれをつなぎ合わせて怒る。しかしそれでも慣れてしまう。
暗い場所では目をライトの代わりにする。
牛島和彦
尾花高夫
斉藤明夫
横浜の投手コーチ(1996・1997・2007年)→千葉ロッテ1軍(2013年)→2軍コーチ(2014年)(現:フジテレビ野球解説者)。背番号は77→85。
外見は優しいが、実体はその仮面の下に冷酷な悪魔の顔を持つ鬼コーチ。
鬼コーチとしての超一流の扱きは現役時代に身につけたものらしい。
何かしら行動や言動をするたびに、悪魔のようなニヤリ顔を発する。小桧山雅仁と加藤将斗が投げ込みをしているところに「投げ込みは疲れるからな。向こうがやめたら休憩していいぞ」と優しく声をかけるも両者に同じ事を言い「永遠に投げてろ」と呟いて騙したり、トイレから出る際にトイレットペーパーを持ち去るなど、まさしく悪魔のような行動、言動を連発している。
96年のオールスターの監督推薦の際、投手だけで28人になってしまったところに、大矢監督に「佐々木と隆と佐伯だけで充分やろが」と助言するなど、いざと言う時に鬼コーチの一言が役に立つこともある。
1996年の就任当初は、意味なしポーズで登場することがあった。
弘田澄男
田代富雄
横浜の打撃コーチ(1997年 - 2006年)→湘南監督(2007年 - 2009年)→監督代行(2009年)→湘南監督(2010年)→楽天打撃コーチ(2012年)→巨人2軍コーチ→横浜DeNA1軍コーチ、現:横浜DeNA巡回コーチ。背番号は75(1997年・1998年)→76(1999年 - 2009年)→78(2010年)→82(2012年 - 2015年)→78(2016年)→72(2017年・2018年)→76(2019年 -)
『ベイスタ流』では2009年に大矢監督が突然無期限休養に入ったために監督代行を任され、ラーメン好きにちなんで有名ラーメン店に物事を例えながら苦悩していた。パスタは邪道らしい。
他球団
選手
イチロー
高津臣吾
石井一久
川崎憲次郎
葛西稔
久慈照嘉
平井正史
清原和博
前田智徳
浜名千広
金本知憲
小久保裕紀
村松有人
松坂大輔
松井稼頭央
小笠原道大
中村紀洋
田中幸雄
宣銅烈
監督
東尾修
アナウンサー
中井美穂
木佐彩子
富永美樹
奥寺健
大橋マキ
その他の登場アナウンサー
『ササキ様に願いを』第4巻にて『みずしな孝之の女子アナウォッチング』と題した女子アナ紹介4コマを掲載。佐々木明子(テレビ東京)、進藤晶子(元TBS)、富永美樹、須志田しのぶ(当時テレビ東京『スポーツTODAY』キャスター)、宮内亜弥子(圭三プロダクション所属、当時TVKテレビ『WAIWAIベイスターズくらぶ』キャスター)、雨宮塔子(元TBS)の順に紹介。なお、進藤編と雨宮編の最後のコマには香川恵美子(元TBS、現田口壮夫人)も登場した(香川は第1巻『ササ願ついに全国制覇』にも登場している)。また説明なしで柴田倫世(当時日本テレビ、現松坂大輔夫人)を描いたところ、読者から「誰だ?」という問い合わせが多く来てしまい、翌回に説明付きで再登場させた。
また、第2巻「達筆なのに」で佐々木が急用を思い出して隆にメモを取るよう促した際、テレビの画面いっぱいに大塚範一(元NHK)の顔が映っていたコマがあった。これはみずしなが当時『めざましテレビ』のキャスターだった八木亜希子(元フジテレビ)を「意地でも描かない」として描くのを拒否したため(みずしなが八木を描かない理由については戦え!アナウンサー#主な登場人物の「峰亜紀子」の項目を参照のこと)。
用語
プロ野球プチ選手会(ププ会)
入会金が必要で990円。これはその分の硬貨の重さに耐えられるかというものであったが、万永は1000円札を持ってきて釣銭を要求した(ただし仁志は「推薦」ということらしくこれは実施していない)。
会長は元オリックス(→楽天→オリックス2軍コーチ→オリックス1軍コーチ)の大島公一。その他、初期には大貝恭史(日本ハム)、内匠政博(近鉄)、小森哲也(中日)、久慈照嘉(阪神→中日)、南渕時高(千葉ロッテ)、仁志敏久(巨人→横浜)らが登場した。
入会を拒否する千葉ロッテの小坂誠(現:千葉ロッテ2軍コーチ)を入れようとするが、ことごとく失敗する。しかし、小坂は何故か会合には参加している(作者は本来は入れるつもりだったものの万永が脱税事件にかかわってしまい出演を自粛せざるを得なくなり、そのまま入会するかどうかはグレーになってしまった)。
2004年度の陣容は大島を筆頭に万永・田中一(共に横浜)・仁志(巨人)・石川雅規・真中満(共にヤクルト)・赤星憲広(阪神)・平野恵一(オリックス)ら。
ササキ様賞
その他
- 単行本は全7巻発売されている(1〜6、プラス)。単行本の巻末には似顔絵の選手名鑑もついている(プラス版は投手編が巻中、野手編が巻末)。
- 作者が描かれる選手に好みがあるように見え、活躍していたり特徴があっても本編に登場しない選手も多くいた。例としてリターンズでは2001年に波留とのトレードで中日から移籍し、独特な打撃フォームで活躍した種田仁や、『ベイスタ流』では2007年から主力選手としてチームを支えた石川雄洋は一度も登場シーンが無い。