ジャジャ
漫画
作者:えのあきら,
出版社:小学館,
掲載誌:月刊サンデージェネックス,
レーベル:サンデーGXコミックス,
発表期間:2000年9月 -,
巻数:既刊34巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『ジャジャ』(Jyajya)は、えのあきらによる日本の漫画作品。『月刊サンデージェネックス』(小学館)にて2000年10月号より連載中。
あらすじ
バイク便ライダーのフリーターである宮城進武(以下、ミヤギ)は、滝沢レナが経営するイタリアンモーターサイクルショップ「ゴブリン」の2階の住人。カワサキ派のミヤギとイタリアの工芸品とも呼べる旧車をこよなく愛するレナ。そして、その親友で元レーサーの安達カナコを中心に、バイクの魅力にとり付かれた愛好家達が繰り広げる日常をMVアグスタやモト・モリーニなど、往年の名車を交えて描く。
登場人物
滝沢レナ
本作のヒロイン。親が所有する賃貸マンションの1階で、イタリアンモーターサイクルを専門に扱うショップ「ゴブリン」を経営する、イタリアンバイクの強烈なフリーク。特に年代物の旧車を好む。作中では仕事服のツナギにポニーテールという出で立ちをしていることが多い。バイクショップのオーナーだが、愛しいバイクを売りたくないという経営者になりきれない面を持つ。カワサキZZR1200を「直線番長」と呼んだり「必要以上に早い怪獣みたいな単車、乗っておもしろい?」と言うなど、バイクに関しては速さよりもその趣味性や小排気量ながら様々に工夫された技術面に重きを置くようなポリシーがある。
高校時代にイタリアンバイクに関心を持ち、16歳で免許を取得。この時、子供の頃からバイクレースをしていたカナコに乗り方を教わって以来親友になり、「レナカナ」の通り名で峠のアイドルとなる。次いで同時期に、有限会社坂上二輪商会(現在の店名は「スコーピオンズ」)にアルバイトとして弟子入りし、ここでの経験を経て単車屋として独立した。しかし、前述の経営方針に加え、バイクに対する思い入れが深すぎて自分の体や経済的負担を二の次に考えてしまう所がある。また、ライダーとしては低身長で車高の高いバイクだと「足が地面に届かない」という弱点がある。
高校時代の友人達の中で最後の独身らしく、口では強がってはいるがそのことを結構気にしていた。年下のミヤギには恋慕の情を持たれていながらも、大家と店子であるとかバイク仲間としか見ていなかった部分もあるのだが、ふとした事から彼がいない生活を想像できなくなり「もしいなくなられたら困る」と思い、「家賃高くないか?」と聞いてみたり、「メチャ高いバイクを売りつけて借金で縛るか…」と、あげくの果てには「座敷牢作って閉じ込めるか」などと物騒なことを考えたこともある。紆余曲折を経て彼に対する好意を自覚したものの、自分から交際を切り出すのは「今後の立場上好ましくない」ためになかなか進展せず、意味深な事を思わず口走っては、それを指摘されると否定するなど素直ではない態度だったが26巻においてミヤギのプロポーズを受けて勢いに任せて入籍した。ミヤギの家族とも親族として付き合いが始まったこともあって「ススム」と名前で呼ぶように努力しているが、気を抜くとこれまで通り「ミヤギ」と呼んでしまう。
口癖として驚いた時などに「なんですと!?」等、「〜ですと?」と言う事が多い。
宮城進武(ミヤギ ススム)
「ゴブリン」のあるマンション2階に住む、本作の主人公。基本的には単車バカだが、バイクは速くてナンボ、という考えの持ち主で、カワサキ・ZZR1100(後に事故で全損、ZZR1200に乗り換えている)・カワサキ・ニンジャZX-6R等を愛車にしている。第17集にてレナからドゥカティ175FIII(レナと知り合った当初勧められたマシン)を譲られ旧車デビューを果たした。
大学受験に失敗後、バイク便で配送のアルバイトをしているが、妙な浪漫主義に毒されている部分もあって定期的な仕事はせず、暇な時はレナの店に入り浸りコーヒーを飲むのが日課になっている。バイクのローンや修理代などで苦労しているらしく、結果として主食はきなこパンの赤貧生活。15巻より退職した先輩から「ルート便」の仕事を引き継ぎ、若干ではあるが収入が安定していたが、レナとの関係発展を(キド&イワトに後押しされたのもあり)考えた結果、ゴブリンで働くことを決意する。だが、ここでもまた若干の行き違いを経たうえで新たに仲間入りしたレストアラー・タブチに「弟子一号」とされる。
当初はレナとカナコを「バイク好きの女の子」程度と考えていたが、一緒に走ってコテンパンにされた経験を持つ。しかし後述の新村さんにレクチャーを受けたりしてバイクの腕もそれなりに向上しており、最終的には抜かれてしまったがジムカーナでレナやカナコをリードした事もある。レナとは両思いである事に気付いているが本人の性格(三枚目で与太郎)とレナの鈍さからお互いに意識することは稀で関係はなかなか進展せず、カナコには2人まとめて「油揚げ」呼ばわりされている。
基本的に人に嫌われる事は少なく大抵の人間からは呆れられつつも好感をもたれ、マイペースで成長中。26巻にて、遂にレナに対してプロポーズを行ったが微妙に外してしまい仕切り直しを願い出るも、当のレナだけではなく市役所に行き会わせた面々からもダメ出しされつつも祝福されていた。
安達カナコ
レナの親友で、元バイクレーサー。幼少期からポケバイで無敵の速さを誇ったが、ジュニアクラスにステップアップ後、しばらく勝てないレースが続いた。地方選・エリアのポイントを意地で稼ぎ、地元枠で全日本に出場するものの予選落ち。限界を感じレースをやめようとしていたその時にレナと出会う。既婚者ながら男勝りな性格で、レナが語るに(荒れていた時期だった事も手伝ってはいるが)最初の印象としては「このコとは友達になれない」と思うほど怖かったようである。カナコからすれば、バイクを楽しめるままでいられるきっかけを与えてくれたレナに恩義を感じている。もっとも、傍若無人な性格は元からのようでレナが整備したバイクやミヤギが借りたバイクでも興味を持つと無理やり借りて走りに言ってしまう。
以前は結婚という物に否定的な感情を持っていたようだが、実際はレナの高校生時代の友人の中で真っ先に結婚しており、彼女からは裏切り者呼ばわりされていた。普段は暇を持て余しているのか、さやかに「有閑マダム」だと評されるほど「ゴブリン」に入り浸っていて、店番を引き受けたりレナやミヤギとツーリングに出かけることも多い。ジムカーナやスクーターでの競技会があるとなれば、我先にと出場したがる根っからのレース好き。中々進展しないミヤギとレナに呆れながらも傍観してみたり、ハッパをかけてみたりしている。28巻ではようやく入籍した2人を祝うためにゴブリンの客となっていた角田氏の予約していた式場(費用は常連組及び参加者で割り勘)を使ってのサプライズを行った。
愛車はホンダ・RVFワークスマシンおよびヤマハ・TMAX。第14集にてジムカーナ用としてアプリリアSXV550を購入。あまりにピーキーな乗り味にハマり込んでいる。
宮城さやか
青田
大規模なバイクショップ「ビジブルウインド」の経営者。フェラーリとMVアグスタのコレクターでもある青年実業家。初登場時は不動産会社を経営しており、レナに対しても非常に馴れ馴れしく態度も横柄な悪役キャラだったが、社が倒産の危機に直面したことで周囲の人々に助けられ、次第に姿勢が変化してきた。だが心機一転して開いた店のレストアラーが三流でレナにダメ出しされたこともある(後述)。
現在の経営方針はヒロコには「お人好し過ぎる」と呆れられるほど、後にレナのためにイタリアのコレクターに土下座までしてGPモリーニを借り受けるなどいいところもあるが、ヒロコのような勝気な女性の膝を折らせることを楽しむような趣味の悪さは変わっていない。また、実業家としてのキレる面も覗かせることもあり、ゴブリン閉店騒動やヒロコ絡みの揉め事で活躍した。「ゴブリン」のお得意であり、ミヤギとはレナを巡るライバルでもあったが、結局良き友人、ビジネス相手としての立場に収まっている。バイクを操縦する腕前は大した事はないようで、カナコには「まさかこんなに遅いとは…」と呆れられていた。
佐倉ヒロコ
カナコのレース時代の後輩で、元チームメイト。喫煙家。過去のとある事件が原因で、カナコに非常に嫌われていた。ふとした事をきっかけに、カナコとの確執をからめてゴブリンの面々と一騒動起こしてしまう。非常に天邪鬼な性格で、本音が中々見えない。ライディングテクニックは優れており、少女時代からカナコの背中を追いかけてきた。内心、カナコに対して好意的な感情を持ち合わせている。カナコ曰く「何でも自分の思い通りになるのが当然」という性格で、ミヤギや青田を手玉に取ろうとするのだが、片や「油揚げ」と称されるミヤギ、片や経営者としては海千山千の青田が相手の為、企みはうまくいっていない。外資系企業に勤めていたが、後にライディングテクニックを買われ、青田にヘッドハンティングを受けビジブルウインドに入社する(特に必要のないヘッドハントをした理由には、勤め先の外資系企業が直後に倒産したことに加え、青田の性格、レナやカナコの知人であることも理由にある)。その後、喫煙場所とコーヒーを求め「ゴブリン」にも頻繁に顔を出すようになった。愛車はヤマハ・RZV500Rのヤマハ・YZR500セミワークスチューン、ヤマハ・RD250フルチューン、ヤマハ・RZ125(カナコ曰く『鬼チューン仕様』)、ヤマハ・RZ50本編には未登場、本人は「少し」と言い張るが所有している単車は例外無くフルチューニングが施されている。
2STエンジンフリークでもあり、旧車などは特に興味があるわけではない。2スト車の場合食指が動く事もあるが、旧車の相場は然して理解しておらず、値段を聞いて呆れるタイプ。
坂上リュージ
吉川ゆきえ
茅渚文太(カヤナギさん)
(有)カヤナギモータースのオーナー。ワークスマシンホンダ・NS500を始め、数々のワークスレーサーマシンを集めている、その筋では有名な人物。反面、物見遊山でそれらを見に来る礼儀知らずには口もきかない頑固オヤジ。トンティ・パトンを見に来たレナと意気投合し、それ以来なにかあった時には知恵袋となってくれている。カヤナギ旧車会を主催しており、部品交換会なども催している。初めて見るバイクは全て分解し、寸法や組み方など事細かにメモすることが趣味でデータを取ってしまったバイクは譲ってしまう事も多い(転売防止のためもあって「それなりの値段」で譲る事にしているが儲けは無いらしい)。職業はミヤギ曰く、「怪しいコレクター」で店に知り合いではなく「客」が来ていた時には驚かれていた。
前述のとおり、古今東西のワークスマシンやクラシックバイクを多数所有しているが、普段の足には初期型のホンダ・スーパーカブを使用している。
伊藤昭芳(イトーさん)
パトリシア
堀越サオリ
田淵健二(タブチさん)
17巻にて登場したレストアラー。元はベスト・ビンテージと言う旧車屋でレストアラーをしていたが店が倒産。無職の状態でレナが引き取ったCMのパーツを届けに来た際にレナにゴブリンで働くことを申し込まれて承諾、同時にゴブリンで働くことを考え始めていたミヤギを半ば強引に「弟子一号」とした。「エンジンと会話できる天才メカニック」と言われているが、娘のルナに言わせれば「人と会話できないメカオタク」。レストア以外では流行り物を嫌う偏屈な人物で女癖が悪い。レストアする際には基本的にオリジナルを崩さないことをポリシーとし、現代において公道を走るのに向かないバイクは「公道で走るな」と言い含めている。レストアラーとして復帰が知れ渡ったことでゴブリンの処理能力を超えた客が殺到し始めたこともあって、ゴブリンの裏手にあったコンビニ跡地にて自分の店を再開することになる。
奥さんの実家は甲州財閥と呼ばれる大金持ち。結婚した際には実家の後援を受けて大規模な会社を任されるが、人間関係に疲れて出奔。現在はほぼ絶縁状態。
ルナ
ミズキ
城戸さん、岩戸さん(キドさん、イワトさん)
岸本
竹村昌之
安達徹也
宮城伸平(みやぎ しんぺい)
滝沢純次(たきざわ じゅんじ)
ミニじゃじゃ
本編の間に挟まれるように連載されているサブキャラを主人公とした外伝。作者の能力的な問題(本編を毎月連載するのが不可能)と編集部の要望(毎月連載)の妥協点の産物として誕生した6ページのミニ漫画で、1950年代半ばから1960年代半ばの、オートバイ乗りがカミナリ族と呼ばれていた頃の話を、ゴブリンに来店したイトーさんがレナとミヤギに語る形でシリーズ連載されている。イトーの口から語られる「昔の話」は、時系列など史実に出来る限り忠実に描かれている。
「加原マリ編(全9話)」「ノートン編(全23話)」が、サンデーGXの全員サービスとして単行本化されていたが、2017年2月に正式な単行本として「上巻」2017年11月に「下巻」が発売された。
イトーのストーリーが一段落したところで2017年12月号掲載のエピソードからはカヤナギさんの話が始まっており、レストア用のパーツを求めて訪ねてきたサオリとパトリシアに昔話を語っている。ジャジャ単行本25巻に1話-3話、26巻に4話-7話、29巻に8話、31巻に9話、32巻に10-11話、33巻に12話が収録されている。
登場するオートバイメーカー
物語に大きく関与するメーカーを含め、社名が登場する企業。一部、現在はモーターサイクルを製造していない企業、吸収合併あるいは倒産等で、現存しないものも含まれる(五十音順)。
国産
川崎重工業、スズキ、本田技研工業、ヤマハ発動機
イタリア
アエルマッキ、アスペス、アプリリア、FBモンディアル、MVアグスタ、カプロニ、ガレリ、ドゥカティ、パトン、パリラ、ビモータ、ビアンキ、ピアッジオ、フィアット、ベネリ、マセラティ、モト・モリーニ、モト・グッツィ、モトビ、ランブレッタ、ラベルダ、リント、ルーミ、ジレラ
アメリカ
ハーレーダビッドソン
ドイツ
BMW
書誌情報
- えのあきら『ジャジャ』小学館〈サンデーGXコミックス〉、既刊34巻(2023年9月19日現在)
- 2001年8月18日発売、ISBN 4-09-157051-8
- 2002年4月19日発売、ISBN 4-09-157052-6
- 2003年4月19日発売、ISBN 4-09-157053-4
- 2003年12月12日発売、ISBN 4-09-157054-2
- 2004年8月19日発売、ISBN 4-09-157055-0
- 2005年12月19日発売、ISBN 4-09-157056-9
- 2006年5月19日発売、ISBN 4-09-157049-6
- 2007年3月19日発売、ISBN 978-4-09-157087-1
- 2007年9月19日発売、ISBN 978-4-09-157107-6
- 2008年6月19日発売、ISBN 978-4-09-157137-3
- 2009年4月17日発売、ISBN 978-4-09-157173-1
- 2009年12月18日発売、ISBN 978-4-09-157197-7
- 2010年10月19日発売、ISBN 978-4-09-157240-0
- 2011年7月19日発売、ISBN 978-4-09-157285-1
- 2012年5月18日発売、ISBN 978-4-09-157307-0
- 2013年3月19日発売、ISBN 978-4-09-157343-8
- 2014年2月19日発売、ISBN 978-4-09-157372-8
- 2014年12月19日発売、ISBN 978-4-09-157402-2
- 2015年6月19日発売、ISBN 978-4-09-157419-0
- 2016年2月19日発売、ISBN 978-4-09-157439-8
- 2016年11月18日発売、ISBN 978-4-09-157467-1
- 2017年8月18日発売、ISBN 978-4-09-157495-4
- 2018年6月19日発売、ISBN 978-4-09-157530-2
- 2019年1月18日発売、ISBN 978-4-09-157555-5
- 2019年7月19日発売、ISBN 978-4-09-157565-4
- 2020年1月17日発売、ISBN 978-4-09-157583-8
- 2020年6月19日発売、ISBN 978-4-09-157599-9
- 2020年11月19日発売、ISBN 978-4-09-157615-6
- 2021年4月19日発売、ISBN 978-4-09-157629-3
- 2021年9月17日発売、ISBN 978-4-09-157651-4
- 2022年3月18日発売、ISBN 978-4-09-157673-6
- 2022年8月19日発売、ISBN 978-4-09-157683-5
- 2023年3月17日発売、ISBN 978-4-09-157745-0
- 2023年9月19日発売、ISBN 978-4-09-157782-5
- 『ジャジャ 傑作選』小学館〈サンデーGXコミックス 10YEAR'S CHRONICLE〉2010年9月17日発売、ISBN 978-4-09-157245-5 - 『気ままにFactry』収録。
- 『ミニじゃじゃ』小学館〈サンデーGXコミックス〉、全2巻
- 上巻 2017年2月17日発売、ISBN 978-4-09-157475-6
- 下巻 2017年11月17日発売、ISBN 978-4-09-157504-3