ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン
ジャンル:リレー小説,
以下はWikipediaより引用
要約
『ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン』は、新井輝、築地俊彦、水城正太郎、師走トオル、田代裕彦、吉田茄矢、あざの耕平による、リレー小説形式で書かれたライトノベル。表紙は駒都えーじ、イラストはさっち、駒都えーじ、しのざきあきら、緋呂河とも、若月さな、深山和香、村崎久都。富士見ミステリー文庫(富士見書房)より、2006年12月15日に刊行された。
概要
2005年10月23日に秋葉原で行われた「秋葉原エンタまつり2005」において、富士見ミステリー文庫の作家陣が読者と共に、「めちゃ売れ企画」を時間内に考えるというイベントが催された。その結果考え出されたのが、イベントに招かれた「豪華作家陣」によるリレー小説という企画で、本書はその結果生まれた作品という体裁で書かれている。
物語は当初、執筆者それぞれが自分の作品に登場するキャラクターを登場させられるパラレルワールドとして用意された「富士見須学園」を舞台とするクロスオーバー作品として開始されるが、やがてリレー小説を執筆する作家自身が作中に登場して怪異に巻き込まれる展開となり、リレー小説そのものを巡って虚実が入り混じるメタフィクションとして展開していく。
本書カバーなどに書かれた作品紹介では、「世紀の奇書、あるいは富士ミスが生んだ奇跡」と銘打たれるなど、執筆陣の豪華さや、二転三転する奇抜な展開をアピールする紹介が行われている。
あらすじ
富士見須学園の生徒である絹川健一は、クラスメイトの鷹木幸司から日直の当番と共に「クラスのみんなのための学級日誌」と題されたノートを回される。ノートには、自分以外の誰かのために何らかの出来事を書いて次の人に回さなければならない、といった幾つかのルールと共に、ルールを守れない者は死ぬという警告が書かれていた。不可解な体験を通じ、ノートには書かれたことが現実化する不思議な力が備わっていることを知った健一は、その扱いに困った末、ルールに従いクラスメイトの神代凜にネコ耳を生やすことにする。
それから後、入院したライトノベル作家仲間の見舞い帰りの飲食店で、「ネコノート(仮)」と仮称されるリレー小説の構想を語っていた水城正太郎、新井輝、師走トオル、あざの耕平らリレー小説作家陣は突然、自分の頭の上にふさふさしたネコ耳が忽然と生えている事実に気がつく。やがて自分たちがリレー小説の世界にいることを自覚した作家たちは、それぞれ不安を抱えたまま自宅への帰路につくが、リレー小説の執筆担当が回ってきた作家たちは一人、また一人と、自らが執筆するライトノベルに登場するキャラクターの手に掛かって殺害されていく。生き残った吉田茄矢と師走トオルは、死んだ作家から預かった原稿やキャラクターの助力を借り、「クラスのみんなのための学級日誌」=「ネコノート(仮)」を利用して作家陣の皆殺しを企てていた黒幕と対決する。
登場人物
本作はメタフィクションの体裁を取っており、リレー小説の執筆を担当する作家やその関連人物が数多く登場するが、以下の内容はあくまで本作に登場したフィクションの登場人物の解説であり実在の人物や団体とは一切無関係である。また富士見書房のライトノベル作品に登場するキャラクターが多数登場するものの、元のキャラクターとは設定が異なっており、パラレルワールドのキャラクターであると説明される場合もある。
絹川健一(きぬがわ けんいち)
鍵原ツバメ(かぎはら つばめ)
神城凜(かみしろ りん)
水城正太郎(みずき しょうたろう)
風見周(かざみ めぐる)
聖麻衣子(ひじり まいこ)
師走トオル(しわす とおる)
山鹿善行(やましか ぜんこう)
田代裕彦(たしろ ひろひこ)
ナヴィ
ホンダ・ヒロユキ
吉田茄矢(よしだ かや)
新井輝(あらい てる)
あざの耕平(あざの こうへい)
書誌情報
新井輝、築地俊彦、水城正太郎、師走トオル、田代裕彦、吉田茄矢、あざの耕平(共著)、富士見書房〈富士見ミステリー文庫〉、全1冊
- 『ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン』、2006年12月15日発行(2006年12月9日発売)、ISBN 4-8291-6380-1