ヒトクイ (漫画)
以下はWikipediaより引用
要約
『ヒトクイ』は、MITAによる日本の漫画。2010年4月1日からウェブサイト上で連載。
概要
各地で相次いで起こる連続突然死事件、その裏に潜む「ヒトクイ」もしくは「ヒト喰イ」に、主人公の中村陽太と佐々木アキラが巻き込まれていく脱出サスペンス漫画。
『ヒトクイ』は元々、2010年4月1日から2015年1月10日まで、ウェブコミック投稿サイトの新都社に登録されていた作品であったが、裏サンデーでのリメイク連載に伴い独立した。裏サンデーでの連載開始後も作品ページ(MITAのホームページ)の更新は続けられている。
2012年4月18日、小学館のWEBコミックサイト裏サンデーにて、ヒトクイの登場人物の一人である「佐々木アキラ」を主人公としたスピンオフ作品『ヒト喰イ』の連載を開始。作画は太田羊羹が担当し、2014年9月30日まで連載された。ヒト喰イ最終回の更新と同時に、真章『ヒトクイ』(仮)が発表され、裏サンデーとマンガワンにて、ヒトクイの商業リメイク版『ヒトクイ-origin-』が2014年12月9日から2017年7月11日まで連載された。作画は引き続き、太田羊羹が担当している。先にスピンオフを連載して、後から本編を連載するという珍しい作品となった。
作者であるMITAの前作『Happy Life』と世界観が共有している。同時系列の物語ではなく、ヒトクイを基準とした場合、Happy Lifeは過去の話となる。
単行本の表紙にはUV加工によって文章やワードが印刷されている。第一巻はヒト喰イ第十話までの内容から抜粋されたセリフ(+α)であり、一巻発売の際に行われた第一回ヒト喰イ検定の問題と連動している。第二巻以降から、特定のワードやメッセージのような文章となっている。
裏サンデー内にて、過去に2回企画を実施している。1つ目は「第一回ヒト喰イ検定」であり、単行本1巻の発売記念として行われ、問題は単行本PRのページにて掲載された。合格者には特典として「ヒト喰イ図鑑」がプレゼントされた。2つ目は「ヒト喰イの巣カラ生還セヨ」で、制限時間60分以内に出題された問題を解いて、そこからヒト喰イの巣から脱出する方法を当てるというもの。なお、出題された問題の答えはすべて企画当時裏サンデーにて連載されていた漫画に関するワードである。生還が早かった上位60名には第一回ヒト喰イ検定でも配布されたヒト喰イ図鑑、もしくは単行本6巻発売時に作成された単行本第6巻PRポスターのいずれかがプレゼントされた。
あらすじ
世間では相次いで謎の集団突然死事件が発生していた。それは共通点のない人間が同時刻に心臓麻痺で死亡するというもの。政府や警察関係者などは依然として事件の原因を掴むことが出来ておらず、世間では事件の正体が知られていなかった。その事件はすべて"ヒトクイ/ヒト喰イ"という存在が引き起こしていたものであった。「ヒトクイ」では高校生の中村陽太が、「ヒト喰イ」では研修医の佐々木アキラが、ヒトクイ/ヒト喰イとそれらを取り巻く事件に巻き込まれていくことになる。
登場人物
主人公
中村 陽太(なかむら ようた)
「ヒトクイ」の主人公。
太い眉毛と三白眼が特徴的な、ミナミ高に通う高校1年生。来栖スミレとは幼馴染。 性格は淡白かつ利己的で自ら面倒事に関わろうとすることはまず無い。 非力だがそのぶん頭の回転は早く、特に他人を上手く利用して(時には騙して)思い通りにことを進める能力に長けている。 ヒトクイの巣に巻き込まれた際はこの能力をいかんなく発揮し、徹底した頭脳戦でヒトクイに立ち向かう。 しかしそんな狡猾で理知的な反面、どこか抜けている所も。門倉曰く「タヌキ野郎」。
幼少期に父親の首つり自殺を目の当たりにして以来、「人生は生き残った者勝ち」「死ねばそれで全部終わり」という価値観を根強く持つようになった。また同様の理由から見下されることも毛嫌いしており、相手に尊大な態度を取られると仕返さなければ気が済まない一面を持つ。
佐々木 アキラ(ささき アキラ)
「ヒト喰イ」の主人公。
病院で研修医をしている残念なイケメン。何があっても患者を救うことを信念に掲げる情熱的な性格。時には己の身を擲ってでも他人の命を救おうとするほどのお人よし。自分がカッコイイと思ったことをどんどん行動に起こすが、どこか他人と思考がズレているばかりによく周囲を振り回す。単純愚直な印象に反し医者としての腕は優秀で、ヒト喰イの巣に引き込まれた際は医療の知識を駆使して巣の脱出に奔走する。人間としてはありえない怪力と身体能力の高さを持っている。また、記憶喪失に陥っている節があり、時折自身が知らない記憶が脳に浮かぶことがある。
話が進むにつれ「自分も人を喰い殺すヒト喰イなのでは?」との疑問が頭をよぎり、苦悩する。後に田笠木ワタルの巣にて意識下で「過去の世界の自分」と対峙、シズクを救うために自分がヒト喰イであることを受け入れ、「ヒトクイ」の佐々木と同じように狼のヒト喰イとして覚醒する。この時点ではシズクを救った後はワタルを殺さなかったり、ヒト喰イに対しても治療をしようと考えるなど、ヒト喰イ化前と特に性格に変化はなかったが,加奈死亡後はなりふり構わない行動に出ることも多くなる。
ヒトクイの佐々木アキラと同一人物。チャン・リーに喰われた後、何とか蘇生に成功するものの、ヒトクイになるまでの記憶をすべて失っていたため、来栖大樹によって過去の世界を再現した田笠木シズクの巣で、その過去を追体験させることで記憶を蘇らせられようとしていた。結果として記憶は戻ることはなかったが、自らが始祖体を倒すと宣言した。
実は現実での佐々木アキラは自らが提案した不死身のヒトクイとなる計画と実行されている。その内容は止まる心臓がないための不死身というもので、脳だけの状態で生かされている。
ヒト喰イ:狼
「ヒトクイ」および「ヒト喰イ」共通
来栖 大樹(くるす だいき)
喰人(クラウド)
来栖大樹により結成された、ヒトクイ/ヒト喰イを殺すためのヒトクイ/ヒト喰イ集団。ヒト喰イ図鑑にて職業扱いされており、実際に給料も支払われているらしい。
来栖 シュウ(くるす シュウ)
来栖大樹の孫。そのためか、メンバーの中で一番喰人として活動している期間が長い。家族や仲間想いな好青年で曲がったことが嫌い。ただし,ヒトクイ/ヒト喰イ狩りに関しては割り切っている。佐々木アキラとは幼稚園のころからの幼馴染であり、親友。ヒトクイ/ヒト喰イ時の姿は鴉。
「ヒトクイ」でのシュウ
「ヒト喰イ」でのシュウ
同じ名前,姿を持つ人物が二人いる。うち片方は自らを「未来から来た」と発言しているため、便宜上未来と過去に分け、こちらでは過去のシュウについて記載する(未来のシュウに関してはヒト喰イの登場人物の項目を参照)。
現役の喰人として活躍する。喰人の任務として他のメンバーとともに田笠木シズクを殺害しようとするが、佐々木アキラの担当患者であることを知り、殺害を中止、他のメンバーにも佐々木とシズクを殺さないように説得する。自分と関わったものがヒト喰イ事件に巻き込まれないように、佐々木アキラを始めとする知り合いとの関係を断っていた。親友である佐々木アキラが自分の記憶を失っていることに対し動揺する。
のちに,未来から来たと名乗るもう1人に自分に殺害され、成り替わられてしまう。
索敵能力:??? 特殊能力:???
詳細は不明。
ヒト喰イ:鴉
神崎圭吾(かんざき けいご)
ヒト喰イのことを異常に憎んでいる。
詳細は橘一味を参照。
ヒト喰イのことを異常に憎んでいる。
ヒトクイの登場人物
メインキャラ
来栖 スミレ(くるす スミレ)
来栖 カエデ(くるす カエデ)
佐々木 アキラ
「ヒトクイ」での佐々木アキラ。
黒いコートを身に纏い、ヒトクイ殲滅のために暗躍する喰人の1人。 寡黙で人と群れようとせず、圧倒的な戦闘力を持ってヒトクイ達を狩り続ける。狩りのためならば場合によっては一般人に対しても容赦がなく、また常に高圧的な態度を崩さないところから陽太とはそりが合わないことが多い。
カメレオンのヒトクイであるチャン・リーとの交戦時に、人質に取られた陽太を救うために喰われ死亡するが、何とか蘇生に成功する。その後についてはヒト喰イの佐々木アキラを参照。
幼稚園のころに来栖大樹に救ってもらってから来栖大樹に憧れており、彼のような医者を目指していたが、研修医の時に自らの患者である吉田加奈をヒトクイの巣で失ったことで喰人の一員となった。
ヒトクイ:狼
相模 テツ(さがみ テツ)
心優しい戦闘民族。兄が突然連続死事件に巻き込まれて死亡。中村陽太とは蜘蛛のヒトクイの巣で初めて対面する。強い人物と戦うことを生きがいとしているらしく、強い人物の話を聞くと興味を抱き、戦いたくなる。普段から肉体を鍛えているため、かなり筋肉質な体を持つ。その身体能力は自分より数倍の大きさである巨大なヒトクイを圧倒するほどである。なお、容姿はベジータにそっくりであり、陽太も一瞬ベジータと呼びそうになった。ヒトクイの巣にて、兄の死の真相がヒトクイによるものだと知るが、本人はヒトクイではないために、巣から生還した際にその記憶を失ってしまっている。
ヒト喰イにて同じ苗字を持つキャラクターが登場しており、その人物にはテツとトモという2人の息子がいるという設定になっている。
サブキャラクター
橘一味
かつて喰人のメンバーの1人であった橘が率いる一味。ある目的のために暗躍、目的を達成するために最古のヒトクイ「始祖体」を欲する。作中では特に名称を定められていないため、この項目では便宜上のものとして「橘一味」としている。
特殊な胞子を対象の体内に注入し、操ることができる。この能力を利用して始祖体を操ろうとするも、未遂に終わる。人間態のまま能力を使うため、変身後の姿は不明。
水棲生物だが、陸上でも活動可能。対象に雷の形で電気を飛ばすことができる。
ヒトクイ
巣の中では壁を突き抜けて移動することができるが、目視で標的を確認しなければ捕食できない。そのため、わざと標的と二人きりになった後に怖がったふりをして逃げることであらかじめ標的のいる場所を把握していた。
ヒト喰イの登場人物
メインキャラ(ヒト喰イ)
吉田 加奈(よしだ かな)
田笠木シズク(たかさき シズク) / タナカ
田笠木 ワタル(たかさき ワタル)
来栖シュウ(未来)
ヒト喰イ
波多江 権之助
相模 鋼
保科 純子
用語解説
ヒトクイ/ヒト喰イ
巣
H9-ki
バリアルール
「ヒトクイ」には登場しなかったルールであるが、ヒト喰い終盤で明らかになるヒト喰い世界の真実に由来している。
撒き餌
標識
書誌情報
- 原作:MITA、作画:太田羊羹 『ヒト喰イ』 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉、全9巻
- 2012年12月18日発売、ISBN 978-4-09-124108-5
- 2013年1月18日発売、ISBN 978-4-09-124236-5
- 2013年5月17日発売、ISBN 978-4-09-124333-1
- 2013年9月18日発売、ISBN 978-4-09-124415-4
- 2013年12月18日発売、ISBN 978-4-09-124544-1
- 2014年4月18日発売、ISBN 978-4-09-124683-7
- 2014年5月16日発売、ISBN 978-4-09-124738-4
- 2014年9月18日発売、ISBN 978-4-09-125258-6
- 2015年2月12日発売、ISBN 978-4-09-125750-5
- 原作:MITA、作画:太田羊羹 『ヒトクイ-origin-』 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉、全10巻
- 2015年2月12日発売、ISBN 978-4-09-125753-6
- 2015年7月10日発売、ISBN 978-4-09-126267-7
- 2015年11月12日発売、ISBN 978-4-09-126586-9
- 2016年3月11日発売、ISBN 978-4-09-127050-4
- 2016年7月12日発売、ISBN 978-4-09-127357-4
- 2016年11月11日発売、ISBN 978-4-09-127437-3
- 2017年1月12日発売、ISBN 978-4-09-127531-8
- 2017年3月10日発売、ISBN 978-4-09-127546-2
- 2017年5月12日発売、ISBN 978-4-09-127600-1
- 2017年7月12日発売、ISBN 978-4-09-127631-5