樹海の虜
以下はWikipediaより引用
要約
『樹海の虜』(じゅかいのとりこ)は、名香智子による日本の漫画作品。小学館「コロネット」1981年初夏の号から夏の号にかけて連載された。
この項目では、続編の『黄金の少年』(おうごんのしょうねん)(「コロネット」1981年冬の号から1982年秋の号連載)についても合わせて解説する。
概要
『樹海の虜』は最初の予定では連載ではなく、秘境物の読み切りになる筈だった。しかし、1回では完結せずに、担当の編集者が交替になり、中絶になった。続けて連載された 『黄金の少年』も雑誌で完結されたわけではなく、サンコミックスの単行本で数ページ描き足されており、さらなる雄大な構想があったようである。
作者はこの連載をもって、美女姫やアンリが登場する作品を打ち切る予定であった。しかし、ほどなくして、アンリの両親の馴れ初めからはじまるシャルトル家シリーズを『プチフラワー』に発表している。なお、本作品はアンリほか、いといのフィロメーヌ、叔父のアランなども登場するが、美女姫たちは関与しておらず、厳密な意味では美女姫シリーズではなく、番外篇のスピンオフ作品である。
あらすじ
ユカタン半島に発掘調査に出かけていたアンリ・ド・シャルトルが行方不明になり、三か月が立とうとしていた。アンリのいとこのパリスは、アンリの婚約者アネモネとともにアンリが行方不明になったという、グァテマラ・シティ郊外のティカルのマヤ文明遺跡に捜索の旅に出かけたが、ギルバートという観光客に冗談で脅されたパリスは思わず叫び声をあげてしまう。その声に呼応するかのように耳鳴りのような金属音がパリスたちを包み、気づくとマヤ文明を彷彿させる原住民に取り囲まれ、人間の活 動しているマヤの都市の中にいた。そこでククルカンという仮面の人物に出会ったパリスは彼からアネモネを守ろうとするが、ギルバートはククルカンはアンリその人だと指摘する。再度奇声をあげたパリスたちはニューヨークに戻ってきていた。
ギルバートは再度マヤの都市へゆくべく、遺跡からマヤの都市に転送された同じメンバーを集めてパリスに奇声を出すように仕向けた。そして無事マヤの都市に再度テレポートしたパリスはククルカンの仮面の裏の素顔を目の当たりにし、失意のうちに現代に戻ることとなる。
それからしばらくして、パリスとギルバートはみたびマヤの都市へと何者かの力によってテレポートされる。
登場人物
現代の人物
パリス
アンリ・ド・シャルトル/ククルカン
アネモネ・ド・マレー
ギルバート
マヤの世界の人物
シド
ミドリン
シャラ
書誌情報
- 『樹海の虜』サンコミックスストロベリーシリーズ(『朝日ソノラマ』)1982年12月30日発行
- 同時収録「はなばなしくも狂い咲き」・「花の妖術武芸帳」(『花の美女姫 』シリーズ)
- 『黄金の少年』サンコミックスストロベリーシリーズ(『朝日ソノラマ』)1983年1月31日発行
- 同時収録「蛙の花婿」・「大理石の花嫁」(イラストストーリー)
- 『花の美女姫』フラワーコミックスワイド版第2巻(小学館)に収録。1990年11月20日発行
- 『花の美女姫』小学館文庫第3巻(小学館)に収録。1996年2月1日発行
- 同時収録「はなばなしくも狂い咲き」・「花の妖術武芸帳」(『花の美女姫 』シリーズ)
- 同時収録「蛙の花婿」・「大理石の花嫁」(イラストストーリー)