霊媒師いずな
漫画:現代都市妖鬼考 霊媒師いずな〜the spiritual medium〜(第1部)
原作・原案など:真倉翔,
作画:岡野剛,
出版社:集英社,
掲載誌:オースーパージャンプ,スーパージャンプ,
レーベル:ジャンプコミックスデラックス,
発表期間:7月18日,10月2日,
巻数:全10巻,
話数:全70話,
漫画:霊媒師いずな Ascension(第2部)
原作・原案など:真倉翔,
作画:岡野剛,
出版社:集英社,
掲載誌:グランドジャンプ,
レーベル:ジャンプコミックスデラックス,
発表期間:11月16日,6月22日,
巻数:全10巻,
話数:全73話,
以下はWikipediaより引用
要約
『霊媒師いずな』(れいばいしいずな)は、原作:真倉翔・作画:岡野剛による日本の青年漫画作品。
本項では便宜上、『スーパージャンプ』休刊までの内容である『現代都市妖鬼考 霊媒師いずな 〜the spiritual medium〜』(げんだいとしようきこう れいばいしいずな 〜ザ・スピリチュアル・メディウム〜)を「第1部」、『グランドジャンプ』移籍後の内容である『霊媒師いずな Ascension』(れいばいしいずな アセンション)を「第2部」と呼称する。
概要
第1部は、集英社の青年漫画雑誌『オースーパージャンプ』2007年8月号より2010年8月号(最終号)まで連載されていた。その合間、『スーパージャンプ』にも2007年24号より時折掲載されていたが、『オースーパージャンプ』の休刊により2010年19号より『スーパージャンプ』の毎号連載となる。『スーパージャンプ』が2011年10月12日発売の21・22合併号で休刊したことに伴い、終了。
第2部は、『スーパージャンプ』と同じく青年漫画雑誌『ビジネスジャンプ』が合併して同年11月16日に創刊となった新たな青年漫画雑誌『グランドジャンプ』(月2回刊)で連載開始。2014年、『グランドジャンプ』の増刊号である『グランドジャンプPREMIUM』で連載を開始したばかりの『地獄先生ぬ〜べ〜NEO』と入れ替わる形で『グランドジャンプPREMIUM』に移動(2014年9月号~2016年7月号)。
第3部は、同じく『グランドジャンプPREMIUM』2017年1月号から連載開始。 掲載誌が青年向けということもあり、同じ作者らが1993年から1999年にかけて集英社の少年漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』に連載していた『地獄先生ぬ〜べ〜』(以後、『ぬ〜べ〜』)以上に過激な性的描写や残虐描写が盛り込まれている。その他、働く大人の苦悩などをテーマとした風刺的な話も多い。
また、単行本に収録されなかったエピソード3話分を『霊媒師いずな 特別編』として、2019年8月より電子書籍サイト『マンガ図書館Z』で公開している。
『ぬ〜べ〜』で中学生だった霊媒師イタコ少女・葉月いずなが高校生となった現代で、迷える人々の霊や妖怪に関する悩みや事件を解決していく物語。『ぬ〜べ〜』から3年後を描いたスピンオフという設定であるが、玉藻京介など一部の妖怪が登場すること以外、『ぬ〜べ〜』との直接の繋がりは長期間にわたって明言されることなく物語が続いていた(鵺野鳴介〈以後、ぬ〜べ〜〉を指し、以前いた街で知人だった霊能者のように話すことはあった)。しかし、「Ascension #55 隠された絆」でついに登場したぬ〜べ〜が重傷を経て廃人と化していた状態から、本作の世界は『ぬ〜べ〜』の第137話「次元妖怪・まくらがえし」にて示されたパラレルワールドのうちの1つであることが示唆されている。その後、妖怪チャブクロの力を借りたいずなにより歴史修正された現代ではぬ~べ~は本編通りに九州に転任し、そのまま『ぬ〜べ〜』本編に繋がったことが明かされた。
登場人物
担当声優はVOMIC版のもの。
人間
主人公
葉月 いずな(はづき いずな)
いずなの弟子・同居人
リン
第1部第42話から登場。名字は不明。年齢は13歳(特別番外編では14歳)。細身の中学1年生(特別番外編では中学2年生)の少女。霊感があり、霊や妖怪を見ることができる。ゲームやアニメが好きでパソコン等のIT関連が得意。天真爛漫な性格。一人称は「私」。
両親は幼少時代に離婚している。共に暮らしていた母・令子が男遊びに溺れて家庭が崩壊したために家出をし、神 待ちをして生活していたが、猿妖怪・猿猴に取り憑かれた男・野島の家に泊まり、店に寄った所を偶然いずなと出会った。その際にいずなから「野島が妖怪に取り憑かれてるから彼の家から出な」と教えて貰うが、それを信じずに野島の家に泊まる事になった。しかし、その猿妖怪に取り憑かれた彼に殺されそうになったところをいずなに助けられ、その後は母にも見放されたことでいずなに霊媒師としての弟子入りを志願し、居候の身として妹分になる。家出をする以前までは家庭事情ゆえに学校で孤立していたが、いずなと同居を始めてからは経済的にも余裕ができたおかげか、友達ができた模様。
その後、いずなの使役する管狐に子管狐が生まれた際、一番力の弱いために母管狐から追い出された子管狐に「ラン」と名付け、可愛がるようになる。いずなに教わりながら自身も霊媒師の見習いとして活動を始めるが、幾度となくいずなから窮地を救われたことで弟子としての力不足を痛感。第1部の終わりから第2部の初めまで尾古女の許で修行をしていた。
千佳羅に関してはいずなから悪人と吹き込まれていたが、実際の彼女と接してその冷酷な信念の根底に在る過去と想いを知ってからは、複雑な感情を抱いている。
その後、いずなに千佳羅の真実を打ち明けるものの信じてもらえず、「千佳羅がリンを誑かした」と思い込んだいずなに頬を平手打ちされて一方的に破門を言い渡されてしまう。呪殺師・役権現戸隠厳山の罠により、いずなと千佳羅が争っている所にそれが罠だと知らせに来たものの、厳山に捕らえられ顔面を鈍器で滅多打ちにされてしまうが、ランの助けで厳山から逃れる。満身創痍になりながらも漸くいずなたちのもとへたどり着き、千佳羅の説得もあって、いずなにもようやく信じてもらえるようになる。しかし、厳山が放ったワーム型のトウビョウに捕食されて死亡し、さらにトウビョウにかけた「ハザマ送り」の呪いによって、魂は冥界と現世の狭間に未来永劫取り残される事になったが、厳山と共に自爆して死んだ千佳羅の魂の導きによって狭間から現世に戻されて生き返り、「いずなと一緒に帰りなさい」と言う千佳羅の遺言通りにいずなと共に帰還した。
『ヒロイン総選挙NUB48』の総合結果は第35位。
糸奈(いとな)
第2部第52話から登場。年齢は16歳(特別番外編では17歳)。一人称は「私」。日本有数の大財閥・鋏角(きょうかく)グループの総帥とメイド長の絹川の娘。
鋏角家の古いしきたりで3歳の頃から13年間、蜘蛛妖怪・闇蜘蛛に取り憑かれて地下に監禁されていた細身の少女。整った顔立ちをしているが、闇蜘蛛に取り憑かれていた影響で髪の一部分は赤く染まっており、左目横には蜘蛛の足によく似た霊障による痣が残っている。
地下に監禁されてから13年後にいずなに闇蜘蛛を除去して貰ったが、母・絹川を父・鋏角に銃殺された上、父は封印から解き放たれた闇蜘蛛に殺されて孤独となり、いずなに引き取られ、リンに続く彼女の妹分になる。
13年間、闇蜘蛛に取り憑かれていた為、その能力が使えるが、13年間監禁されていた影響から、感情は乏しく無口で、実年齢に対して思考は幼いものの、テレビの影響で関西弁を多用する事が多くなるが、まだ世間知らずな所が多々ある。
『ヒロイン総選挙NUB48』の総合結果は第32位。
いずなの関係者
新井(あらい)
第1部第8話から登場。名前は不明。若い男性の刑事で階級は巡査長。新軸署生活安全課所属。一人称は「俺」。
かつて妹・ゆかりを悪徳霊媒師の詐欺によって亡くした為、霊媒師を人一倍憎んでいる。それ故、当初はいずなを詐欺師と見なして逮捕しようとするが、本物の悪霊やそれに対するいずなの行動を目の当たりにし、考えを改める。それ以降、いずなの金銭欲については相変わらず辟易しているものの、いずなの心根や実力については認めており、警察の捜査で解決出来ない悪霊や妖怪が絡む事件への協力を要請するようになった。第2部第4話で生活安全課から捜査一課に転属した事が本人から語られている。
いずなに妹のゆかりを見ており、気にかけている。いずなとの待ち合わせにルナの店を利用した際に、ルナと親しくなり交際を始める。家族は両親がいる。
ルナ
第1部第11話から登場。名前の漢字表記は留奈。一人称は「私」。名字は不明。年齢は30歳(特別番外編では31歳)。
裏路地の奥にある小さなバー「House Fairy」を営んでいる若い女性。一旦はヤクザによって店を買収されそうになったが、偶然知り合ったいずなに店を守ってもらった以降は彼女と親しくなり、よく話をしたり一緒に温泉旅行へ行く仲となった。
ルナの店には座敷童子が住み着いており、ルナが歌う歌に同調して妖気を出し、店に来る客を幸せにしている。
三木 三太(みき さんた)という戦場カメラマンの恋人がいたが、5年前に中東で爆弾テロに巻き込まれ死別している。後に前述の通り、新井と交際を始める。
実家は酪農家であり、家族からは家業を継ぐ事を望まれている。
『ヒロイン総選挙NUB48』の総合結果は第42位。
尾古女(おこじょ)
早乙女 沙聖(さおとめ さき)
第1部第33話から登場。名字は第1部第58話にて判明。一人称は「私」。
普段は三丁目教会のシスターで、有事の際にはエクソシストを務めている少女。ある日公園の炊き出しボランティアに参加していたところ、偶然通りかかったいずなと知り合う。
1年前、尊敬していた神父を麻薬中毒の男に殺されたという過去を持つ。ある日、悪霊に取り憑かれた男を教会で助けようとするが、前述の過去から神への信仰に迷いを抱えていた為に失敗し、窮地に陥る。その場をいずなに救われた以降は彼女のことを信頼し、憧れるようになる。基本的にいずなからは単なる商売敵としか見られておらず、価値観の違いから衝突する事もある。
『ヒロイン総選挙NUB48』の総合結果は第15位。
深夢(みゆめ)
第2部第9話から登場。名字は不明。いずなが偶然見つけた春夢神社の巫女の少女。一人称は「私」。並外れた巨乳(むしろ超乳に近い)の持ち主であり、いずなから「神様もビックリの爆乳」と言われる。
「夢祓い」という人の夢の中に入れる能力を持っているが、その能力の発動方法がかなり特殊 なため、普段は男子禁制となっている。喉の怪我によって単身で除霊の出来なくなったいずなに協力し、自身の能力で依頼者の除霊の手助けをした。それ以降いずなと友達になる。
巫女の為、日本中に繋がっている神社を通じてはぐれ神を探す、地神と話をすることができる。除霊能力があり、「神を語る者よ神界で裁きを受けなさい神到滅却!」と空き家の神社に勝手に住み着いた低級霊を退治した。
『ヒロイン総選挙NUB48』の総合結果は第21位。
鵺野 鳴介(ぬえの めいすけ)
第2部第55話から登場。年齢は28歳(特別番外編では29歳)。元・童守小学校5年3組の担任の男性教師。愛称「ぬ〜べ〜」。
3年前にいずなと初めて出会い、いずなと初めて出会った年に彼女達が引き起こしてしまった白虎事件で負った傷により、3年後に発症した呪いで重傷を伴う後遺症を患い、会話もほとんどできなくなり車椅子に乗って点滴を受けながら、かつての同僚にして想い人だったリツコ先生に介護されている。
後に妖怪チャブクロの力で過去改変に成功したいずなの努力で、過去の事件自体がなくなり助かっている事が判明し、本編終盤の展開通り九州の小学校に転勤した。その時点ですでに結婚しており、地元の生徒たちからそのことでいじられていたが、相手についてははっきりしていない。
第9巻の巻末のおまけコーナーにも登場して、第67話のサービスシーンに突っ込みを入れたり、いずなに「続編なんかを始めたから移籍することになった」と突っ込まれたりとメタ発言で口論をしていた。第10巻の巻末おまけコーナーでは、第2部が10巻で終了してしまうことに全力で詫びている。
詳細は「鵺野鳴介」を参照
いずなのライバル・敵
千佳羅(ちから)
第1部第52話から登場。本名は千佳。四国出身の拝み屋の少女。いずなのライバル。一人称は「私」。
いずなと互角の実力や金銭欲の持ち主であるが、悪人に対する思想は彼女と違い、冷酷一徹。セリフの語尾には♡(ハートマーク)がついていることが多い。着物を身に纏っており、髪飾りには飴が入っている。大鎌を武器に持ち、その大鎌でナイフを振り払う事が出来る。
依頼者とその代金に見合った呪術を使い、笑みすら浮かべながら対象者を平然と呪い殺すが、親しくなった人間には感情を露わにしたり、弟子入りした高校生の少女・松江ミサを軟派する男達から庇ったりして相手の覚悟や気持ちを尊重する度量もある。その為、依頼者の精神状態やその後を考えて対象者の殺害でなく二度と悪事を行えないように呪いを使うといった一面を持っている。話術も達者で、いずなを一時スランプに陥らせた。しかし、根っからの悪人ではなく、金儲けのために悪人に加担して罪のない人間を呪い殺すようなことは決してしない。この事実は現時点ではミサとリンのみが知っている。
幼少時代は四国の小さな村で両親と兄・信治(しんじ)と平穏に暮らしていた。しかし、大手製薬会社・セイント製薬が村に工場を建設したことで村の環境が一気に汚染されてしまったため両親と兄が中心となって抗議行動を起こした結果、製薬会社の依頼を受けた呪殺師・役権現戸隠厳山に家族を呪い殺され、村を滅ぼされてしまう。その裏側を見て厳山に問い詰めたところ、厳山に鈍器で顔面を滅多打ちにされてしまう。孤独となったその後は山中をさまよい、裏陰陽道の呪いの正統な伝承場の寺院に拾われ、呪術を習得した。
厳山の罠でいずなと争い、それを罠だと知らせに来たリンの話も信じずに自分を悪人と決めつけてばかりいるいずなを叱りつけるも、リンが厳山に殺された為にいずなと和解し、いずなと協力して厳山に殺された人間の仇討ちをすること決意する。リンを殺された怒りと憎しみに駆られて厳山を殺そうとするいずなを止め、彼女を庇って厳山に心臓を串刺しにされた直後、身に刻み込まれそれまでに溜め込んでいた呪いと怨念のエネルギーを利用し厳山を道連れにして自爆死し、冥界と現世の狭間で彷徨っていたリンを生き返らせ、いずなと共に帰るよう諭して現世に送り帰した後、厳山と共に地獄に落ちた。
その後、スピンオフ作品『呪殺師 千佳羅』(後述)で初の主役を飾る。
『ヒロイン総選挙NUB48』の総合結果は第11位。
役権現 戸隠 厳山(えんのごんげん とがくし げんざん)
第2部63話から登場。千佳羅と深い因縁を持つ霊能力者の中年の男性。一人称は「俺」。
表向きは善良な除霊師だが、裏では大企業の大手製薬会社・セイント製薬と結託し、企業の汚職の隠蔽の為に邪魔者を呪殺する卑劣で残酷な殺し屋霊媒師。千佳羅の故郷の村人達を呪殺した張本人で、千佳羅が呪殺師としての道を歩むことになった元凶。呪術だけでなく鈍器や刀剣や幻、念力も使える。
一見ふざけた性格をしているが、いずなと同等の実力を持つ千佳羅を赤子扱いする程の実力を誇り、いずなを手玉に取って自分を善人と信じ込ませるほど演技・話術に長けている。しかし、いずなの事も陰で邪魔者と見なしており、千佳羅と殺し合いをさせる形で二人まとめて始末しようと企てている。また、自分の行った呪殺を千佳羅のせいにして彼女に押し付けている。
多弁で忍耐力に欠け依頼者・田辺への忠誠心が薄く、彼に無許可でいずなと千佳羅を罠に嵌めて対決させたり、自分の依頼に直接無関係な人間を平然と手にかける行き過ぎな一面や、幼少期の千佳羅やリンのような子供相手でも容赦することなく暴行や殺害に手を染めたり、いずなと千佳羅の共闘によって追い詰められてスタンガンを使ったり、いずなの黒い管狐に喰い殺されそうになった時に命乞いをしたりするなど手段を選ばない。が、いずなを庇って心臓を串刺しにされた千佳羅の呪いの自爆で共に死亡し、地獄に落ちた。
その他の関係者
中岡 栄史(なかおか えいじ)
第1部第35話から登場。一人称は「私」。いずなの父親。
娘・いずなからは家庭崩壊の張本人として恨まれていた。その理由は娘が3歳の頃に中岡が企業戦士だった為に家族との間に亀裂が入り修復不可能なまでに関係が悪化していた為である。海外支社への転勤の際に妻とはそのまま離婚となった。
後に娘が中学1年生の頃に上京した際に再会するも、駄業鬼(後述)に付け狙われており、火災が起きた自社で建設中のビルを守るべく飛び込んだ 際に襲われる。しかし、後をついてきた娘に助けられ、当初の目的は達成するも、娘が駄業鬼に殺されそうになった際に娘を庇って死亡した。
死に際にいずなは仕事よりも家族が大切だったという父親の本心を知って和解し、泣き崩れた。後に中岡の着ていたスーツが遺品として、娘に渡された。
令子(れいこ)
高橋 律子(たかはし りつこ)
栗田 まこと(くりた まこと)
烏丸 孝太郎(からすま こうたろう)
第2部第60話から登場。年齢は28歳(特別番外編では29歳)。妖怪チャブクロの力で過去改変に成功した世界でのいずなの婚約者。一人称は「俺」。
大手建設会社・集英建設の会長と下町の屋台ラーメン屋の店員の息子。誠実で良識的な性格の男性であり、恋人とはいえ未成年のいずなには指一本触れなかったらしい。いずな自身は過去改変後から戻ったため記憶がほとんど無く困惑していたが、いずなにとっては理想的な男性であった。
1年前に登山中で自殺者の霊を供養していたいずなと出会い、共に遭難してしまうが妖怪・死霊喰に襲われたところをいずなに救われた。その1年後の現代にいずなから事情を聞かされた後に破局し、踏ん切りをつけた彼は社運をかけたプロジェクトのためにアフリカへ旅立った。
第1部からの登場人物
会社員の男性
第1部第1話から登場。会社員。妻と娘・美加がいる3人家族。本名は不明。一人称は「俺」。満員電車の中、女子大学生に手を掴まれ痴漢と疑われ逮捕されてしまう。警察署で無実の罪を着せられ罪を認めてしまう。3日後に釈放された後、クダに招かれていずなに出会う。最初はいずなを信じていなかったが、家に帰ってきたら妻が置き手紙を残して娘を連れて実家に帰ってしまったことでいずなに依頼した。いずなが女子大学生に憑き物・インキュバスの話をしていたのを信じられず変装を解いてしまい彼女の恐怖心を増幅させてしまい取り憑いていた憑き物の力を強めてしまったことで除霊を失敗させてしまう。地下鉄で電車に轢かれそうになった女子大学生を助けたことで彼女の恐怖心を消して憑き物の力を弱めることができた。いずなからの依頼料は20万円だったが手こずったという理由で50万円に引き上げられてしまう。上記の出来事からいずなのおかげで痴漢の冤罪が晴れたことに感謝しており彼女の霊能力を本物だと認めている。
ドラマCDに登場しており、「痴漢の男性」という名前として載せられていた。
美加(みか)
女子大学生
第1部第1話から登場。本名は不明。一人称は「私」。電車通勤で大学に通っている。満員電車の中で会社員の男性を痴漢だと誤解して彼に容疑をかけてしまう。1年で50回以上違う人物から痴漢に遭うことに悩んでいた。実は憑き物・インキュバスに取り憑かれており、過去にストーカーの男性に襲われたショックが男性への恐怖心となり憑かれる原因となった。今まで受けていた痴漢は憑き物が起こした白昼夢であることが判明。いずなは除霊しようとしたが会社員の男性が邪魔をしてしまい彼女の男性に対する恐怖心が増幅して憑き物を暴走させてしまった。地下鉄で電車に轢かれそうだった所を会社員の男性に助けられたことで恐怖心が弱まり、いずなによって憑き物は除霊された。後に痴漢は憑き物の仕業と理解し、男性への訴えを取り下げ勘違いだと警察に話すと言った。
火祭 ゆりえ(ひまつり ゆりえ)
第1部第2話から登場。愛称は「ひまゆり」。目立ちたがり屋で自己顕示欲が強い新人アイドルの女性。一人称は「私」。
「ひまゆりのブログ」という名前のブログを立ち上げており、ネットアイドルコミュニティでヒット数第1位になるほどの人気。
ブログには火事になった家の写真を携帯で撮って載せている。黒い狐の野狐に火事の現場に案内され携帯で写真を撮っていた。
いずなは彼女に野狐を退治しないと大変なことになると忠告されるが、いずなの忠告を無視して去っていった。後にグラビア雑誌の依頼が来てアイドルの欠員補充として撮影場で写真撮影の時にアイドル達の勢いに押されてカメラの中に入れず彼女達のことを邪魔だと感じて嫉妬したのが原因で野狐を呼び寄せてしまいスタジオが火事になってしまう。野狐に襲われかけていたところをいずなに助けられるが、連続放火事件の犯人と疑われ警察に逮捕される。数日後、証拠不十分で不起訴となるが疑惑は消えずアイドルへの道は閉ざされた。1か月後にAVアイドルとしてデビューしていた。
奈子(なこ)
しのぶ
仏掛聖師(ふっかけせいし)
第1部第3話から登場。幸せの殿堂「幸汁」の家で若い女性を監禁していた老人男性。本名は汁男。一人称は「ワシ」。
占い師。侍女たちからは「聖師様」と呼び慕われている。近所の夫人からはカルトと呼ばれ不審がられていた。
1年ほど前のある夜、自分の枕元にヤマコが現れて「女を救う神」と名乗り、救済の為に協力して欲しいと言われ体に宿り一体となった。
ヤマコの体液を「幸運の汁」 と呼び、頭から汁を噴き出して女性達の体に塗らせていた。逆らったいずなに体液を塗らせるがクダ狐の援護で快楽から抜け出した彼女に数珠で首を絞められ体の中からヤマコを追い出され退治された。しかし、奈子以外の侍女達は例え聖師に陵辱されながらもヤマコの汁のおかげで幸せだったと語り、その歪んだ幸せをいずなに壊されたことに涙を流していた。
事件解決後は監禁・強姦罪で逮捕された。服役中で、自分のハーレム計画を滅茶苦茶にしたいずなのことを強く恨んでいた。
野曽木普平(のぞき しんぺい)
第1部第4話から登場。銀行員の若い男性。主任。年齢は35歳(特別番外編では36歳)。一人称は「俺」。
いつのまにか手鏡を持っていてエレベーターで上がる女性の下着を覗き見しようとしていたことに悩んでいた。
職場のストレスから生じた歪んだ欲望が目目蓮を呼び寄せてしまう。
再び目目蓮に取り憑かれ女性の下着や着替えなどを見せられ同調して取り込まれてしまい自分の目を奪われる。
いずなに助けを求め、妖怪に魂まで取り込まれ殺されそうになるが、娘・まゆが自分の為に描いてくれた絵を見て「笑顔を見たい」という強い思いで目を妖怪から取り戻すことができた。いずなから欲求された依頼料30万を支払う。
新井が自分にいずなのことで聞き込みしてきた時は逮捕されると誤解して「覗いていません!見てません!手鏡なんか知りません!」と全速力で逃げた。
高田(たかだ)
第1部第5話から登場。化粧品を取り扱うメーカーの会社に勤める若いサラリーマンの男性。気が弱い。名前は不明。一人称は「僕」。
2か月ほど前、初めて真剣に付き合った彼女にフラれてしまう。以来、ずっと落ち込んでいて同僚とも飲まず女性社員とも喋らずの生活を送っていた。その寂しさからルームレディのサイトを見て気を紛らわせていた。ルームレディの中では特にみひろに夢中で癒されていたが、彼女がクローゼットの中から針金で縛られた男性の死体を出すのを見てしまう。
電話でサイトに問い合わせたが、ルームレディにみひろがいないことを知らされ不気味に思っていた所をいずなと出会う。パソコンに封印の札を貼ってもらい依頼料4万円を払った。
会社から納品ミスがあり未納品リストを送ってほしいという電話が来て封印の札を剥がしてパソコンを開いてしまったことで悪霊化したみひろに狙われてしまう。最後はいずなに助けられ、みひろに現実の世界で自分を待っている誰かと出会いと伝え彼女を成仏させた。
みひろ
新井 ゆかり(あらい ゆかり)
坂本 営造(さかもと えいぞう)
法子(のりこ)
恋敵の霊
みのり
第1部第9話から登場。ソープランド「丸かに」で3年も仕事をしているソープ嬢の若い女性。名字は不明。一人称は「私」。年齢は20代。スタイル抜群の美女。
常連客が大勢押し寄せ、連日予約で一杯でお茶を引く間もない忙しさになるほどの店のNo.1で部屋持ちになるほど順風満帆の人生を送っていた。
何故か河童が好きで、自分の部屋には河童のグッズがたくさん並んでいる。客が怪我をするなどのトラブル続きから店長に仕事をクビにされてしまう。後にいずなに出会い除霊を依頼する。
5歳の頃、多摩の実家に住んでいて、よく山に一人で遊びに行っていた先にある滝壺で河童と出会う。悪い物を食べて腹を下していたので、おやつ代わりに祖母が持たせてくれた無農薬の野菜のきゅうりを河童に与えて元気になったことで毎日のように野菜を届けてあげて、とっても仲良くなり遊んでいた。後に両親の仕事の都合で町に引っ越すことになってしまい河童に「また必ず会いに来るからね。それまでここで待ってほしい」と約束し水晶のお守りをもらった後、引っ越した。しかし町に引っ越してから数年後、両親がお互い愛人を作って自分を置いて家を出て行ってしまった悲しい過去から自分は「いらない人間」だと思い込む。その頃に祖母が亡くなったので20年間、一度も実家に帰らなかった。それが原因で河童の呪いを受けていた。いずなと共に滝壺で河童と再会し、途中で買ったきゅうりを持って「無農薬」と言ったことで河童が自分のことを思い出し、子供の頃の時と同じく楽しく遊んだ後、和解した。店長から電話が来て自分をクビにしたことを謝罪して戻ってきてほしいと言われ、電話越しから常連客の声援を聞いたことでソープランドに復帰した。
ソープランドの店長
ソープランドの常連客
野島(のじま)
明(あきら)
ゆうき
中村源次郎(なかむら げんじろう)
第1部第46話から登場。孤独な老人男性。年齢は70代。一人称は「私」。
三か月前に50年連れ添った妻・志乃に先立たれ5日も食事を取らず自殺しようとしていた。
山登りが好きで大学の山岳部で妻と出会って以来、ずっと一緒で年を取ってからもいろんな山に行って充実した毎日を送っていた。
友人や親戚が少ない。妻がいなくなった寂しさに耐えきれず、もう一度妻に会いたいという彼に沙聖がいずなに依頼し、仏降ろしで沙聖に志乃の霊を憑依してもらう。実は恐妻家。
志乃に家の掃除をしてもらった次の日に彼女と一緒にいずなも連れて山登りをするが志乃が崖から転落して怪我をして動けなくなった所を自ら助けに来て彼女に想いを伝える。彼女が沙聖の体から離れた後、自分一人の人生を最後まで登ってみせる、まだ少しがんばって生きてみると決意した。
中村志乃(なかむら しの)
第1部第46話から登場。中村源次郎の妻。一人称は「私」。
三か月前に亡くなった。夫・源次郎とは大学の山岳部で出会った。
いずなの仏降ろしで沙聖の体を借してもらい現世に呼び戻された。男勝りで気が強い性格で源次郎に「軟弱者」、「なさけない」と言いながら往復ビンタを喰らわせていた。
24時間の間、すぐ行動して動きやすい服装に着替えた後、夫のアパートに訪れ部屋の掃除、洗濯、手料理(後に冷凍パック)、風呂掃除をする。
翌日に源次郎といずなを連れて山登りをするが、途中で崖から転落して足を挫いて動けなくなってしまう。源次郎が助けに来て自分が大事だと伝えられ一生懸命助けようとする彼の強さに心打たれ人生を一人で登ってほしいと伝えた後、時間切れで沙聖の体から離れ泣きながらあの世へ帰っていった。
山本(やまもと)
第2部からの登場人物
益子 武(ましこ たけし)
ひなの母
ひな
関原(せきはら)
第2部第3話から登場。女好きで女遊びに夢中な老人男性。一人称は「ワシ」。エロジジイで「セクハラ」というあだ名で呼ばれている。半年前ぐらいまではすごく真面目で会計事務所をやっていた立派な人物だった。性欲が異常に高まっていたのは妖怪・インプに取り憑かれていた為で後にいずなに除霊された。戦争で家族も家も全てなくし学校にも行けず人に騙され借金まみれ、それでも苦学して会計士を目指して生きるのに精いっぱいで女っ気がない人生を送っていた。実は既にガンで余命がなく死期が近づいていた。本当に欲しかったのは自分をわかってくれる女性で最期は雪が降る中、最初で最後の理解者であるいずなの腕の中で息を引き取り亡くなった。
弘前 幸(ひろさき さち)
犯人
第2部第4話から登場。「阿羅川バラバラ殺人事件」の真犯人で弘前幸を殺した男性。本名は不明。一人称は「俺」。痩せ細った体型をしている。「こわれ荘」というボロアパートに住んでいる。女が嫌いで特に「男をバカにして見下すスイーツ脳(笑)のバカ女」を嫌っている。
殺人の動機は幸が自分を盗撮して「リアルねずみ男」とネットにアップして笑い者にしたことに激怒して出会い系サイトを使っておびき寄せ彼女を殺害した。いずなに犯人と見破られ一度は土下座しながら謝罪して自首しようとする様子を見せていたが、いずなが2、3日近所を嗅ぎまわっていたことに気付いており油断した所を部屋に閉じ込めて首を掴んで絞殺しようとしたが、駆けつけてきた新井刑事に殺人未遂現行犯で逮捕された。
ちこり
タクト
第2部第6話から登場。性格が自信過剰な若い男性。年齢は20代位。一人称は「俺」。
自分自身が一番で何をやっても上手くできる常に勝ち組だと思っている。バンド「リア10」のリーダー。元総務省のエリート官僚。
実家には5年も帰っておらず母のお見舞いには一度も訪れていなかった。車の免許所持者。夜中の路上を歩いていたいずなを轢きそうになり言いがかりをつけるが管狐が見えたことで自分に守り神・竜宮童子が憑いていると判明。姉から母の危篤の知らせを聞いて入院している病院に来て母の姿に驚愕した。竜宮童子に母が自分の為に願いを叶えていたことを知り感謝の気持ちと一人でやっていけると伝え竜宮童子に願いを叶えるのをやめさせた。幼い頃は体が弱く4歳の時に病気で死にかけたことがある。小学生の時はいじめられっ子で中学生の時は成績が悪く落ちこぼれだった。
タクトの母
第2部第6話から登場。本名は不明。入院していた。子供の頃からずっと龍神様にお供えをし続けたことで龍神様に喜ばれ褒美として何でも願いを叶える竜宮童子をつかわされたが、自分自身のことは何も願わなかった。夫は息子・タクトが生まれてすぐ亡くなっている。女手一つで2人の子供を抱えて苦労しても何も願わなかった。息子が4歳の時に病気で死にかけ救う為に初めて竜宮童子に願いを叶えさせ代償として足が悪くなった。願いを叶えさせる度に目が悪くなり、白髪になり、腰が曲がって歯が抜けた。息子が偉い仕事に就く頃には体がボロボロになっても彼のことを祈り続けていた。年齢は50代だが願いを叶え続けていたことで100歳近い老女のような姿になっていた。最後は息子が立派になったことに安心して竜宮童子に願うのをやめ、若さも年齢も元に戻った。
暴漢
第2部第7話から登場。本名不明。一人称は「俺」。年齢は18~20歳。ぼったくりバーで働き、生まれつき悪霊に取り憑かれていた為にあらゆる犯罪に手を染めてきたチンピラ。
5年前に当時中学生だった頃、ある同級生の少年をプールで溺死させるが反省することなく、それを自慢気に次々と犯罪に手を染めていくが、それが元で自身が殺した少年の両親から依頼を受けた千佳羅に狙われてしまう。
最終的にはいずなの決死の除霊で改心し、表情も穏やかになった。そして、前述の殺人を始めとしたこれまでの行いを心から反省して泣き崩れ、自身を狙ってきた両親に深く謝罪し、和解への兆しを見せた。しかしその後、遺書を遺して入水自殺を図り、命を落とした。
中井(なかい)
中井の母
松江 ミサ(まつえ ミサ)
薮井舎 毒盛(やぶいしゃ どくもり)
青山(あおやま)
社長
吉彦(よしひこ)
天野 達男(あまの たつお)
第2部第22話から登場。デパート倉庫係で働く若い男性。年齢は26歳(特別番外編では27歳)。一人称は「僕」。地下アイドル・羽佐木ミミの大ファンでおっかけをやっているオタク。
5年も前から羽佐木ミミのおっかけをしており、彼女のことになると熱くなりやすく侮辱する者を許せない。
管狐に捕まえられても好きな地下アイドルの為に一斉で払うほどの強い力の持ち主(リン曰く「地下アイドルのオタクパワー」)。
ライブの時にミミに渡されたオンリー特別ライブご招待券を持ち田間霊園駅前にある墓地で野外ライブの応援をしたが周りにいたファンが死体であることに驚き恐怖を感じる。ミミに襲われかけていた所をいずなに助けられる。ミミの念動力で浮かばせた墓石をぶつけられて頭から血を流すほどの重傷を負う。ミミのおかげで自分は生きてこれたことなどの想いを伝えた後、歌ってほしいとマイクを渡して怪我をしながら最後まで彼女を全力で応援し成仏させた。後にいずなとリンに支えられながら病院へ運ばれる。
羽佐木 ミミ(うさき ミミ)
第2部第22話から登場。天野達男が推している地下アイドルで地下ライブの女王の少女。一人称は「私」。兎の耳と尻尾を付けたアイドル衣装をまとっている。
実は半年前に事故で死んだ。地下アイドルをやるのが生きがいでファンと過ごした楽しい時間が忘れられず地下に埋められた後も成仏できずファンの声が聞きたくて不浄霊としてこの世に迷い出た。天野達男を殺して同じ不浄霊にして傍に置きずっと応援させようとライブの時に彼にオンリー特別ライブご招待券を渡して田間霊園駅前にある墓地へ誘い襲い掛かかる。
複数の墓石を浮かばせるほどの念動力を持つ。凶暴性から、いずなに悪霊とみなされ退治されかけるが天野が自分に対する想いを伝えたことで怨念が消え、最後は彼に応援されながら歌を歌い続けた後、成仏した。
佐々倉 桂(ささくら けい)
第2部第31話から登場。小於仁村 出身の若い男性。一人称は「俺」。普段は風俗スカウトマンとして生計を立てている。
3歳の頃に八尺様と出会って目をつけられてしまい、近隣の村からイタコが集められ、八尺様から逃れる為に「子隠し」 によって故郷と両親から離れ、親戚がいる東京に暮らすことになる。その後、高熱を出して全てを忘れてしまったことで自分は親や故郷に捨てられたと思い込み、捻くれてやさぐれた人生を送っていた。
再び八尺様に狙われる身となり、いずなの家に匿われるが声真似に騙され、いずなと共に使われなくなった昔の地下鉄の駅に逃げ込む。今まで人のせいにして捻くれていたが、勇気を振り絞って八尺様に渾身の体当たりをしたことで4つ地蔵の結界の中に封印することができた。最後は故郷に帰って両親の元で真面目に働くことを決め、小於仁村に帰ることにした。
大財閥の会長
絹川(きぬかわ)
九州の小学校の生徒達
田辺(たなべ)
第2部63話から登場。大手製薬会社・セイント製薬の部長の初老の男性。汚職をしており、その隠蔽の為に呪殺師・役権現戸隠厳山を雇っている。
普段は陰気かつ狡猾で、厳山のことを「先生」と呼んで腰巾着のように振る舞い、自分の手を汚さずに邪魔な人間を殺す分、厳山以上の卑劣漢であり、いずなと千佳羅が共闘してセイント製薬に潜入した際は厳山にいずな達の抹殺を依頼し、自分はそのまま安全な場所に逃げ込むほどの卑怯者。
しかし厳山と比べると完全な冷酷非情という訳ではなく、千佳羅の回想では反対運動を起こす村人達を黙らせるよう厳山に依頼し、千佳羅の故郷への呪殺に同行した際は呪いに苦しむ村人達の叫びに怯えたり、幼少時代の千佳羅やリンといった少女を相手に躊躇いなく暴力を振るう厳山に怯えつつ異を唱えるなど、小心で臆病かつ弱者に対する同情心や思いやりめいた一面を持ち合わせている辺り、ある程度の人間性は残っている。
厳山が千佳羅と共に地獄へ落ち、死亡したその後の動向については一切不明。
特別番外編からの登場人物
人外
妖怪
タンコロリン
駄業鬼(だごき)
レイ
闇蜘蛛(やみぐも)
ゆきめ(雪女)
覇鬼(ばき)
眠鬼(みんき)
特別番外編から登場。覇鬼と絶鬼の妹。
ぬ~べ~と和解してから4年後に兄・覇鬼と喧嘩 をして家出をした。兄に勝つ為に強い妖怪や霊力が強い人間をパンツにしようとする為に玉藻を狙って東京に来て彼にパンツを盗まれてルナの店まで彼を追う。玉藻を追う為に新井やレイや深夢に迫っていたカメコをパンツにする。玉藻をおびき出す為に町の人間を盾に取って彼をパンツにしてスカートとパンツを脱いだいずなとそのパンツを取り争っていたが、実はパンツにされた玉藻は彼の幻視の術で見せた木の葉で、捕縛術・気尾乃縄で捕縛された。
その後は後を追って来たぬ~べ~に捕まりお仕置きされ、彼と融合している兄と和解した。
詳細は「地獄先生ぬ〜べ〜の登場人物#地獄関係」を参照
神・神に近いもの
八尺様(はっしゃくさま)
第2部31話から登場。尾古女が住む田舎の土着の言い伝えに出てくる霊なのか妖なのか正体不明の「わからぬモノ」。
正体不明ではあるが、何百年もの間ずっと子供の生贄を喰らって霊力を貯めこんできた人智を超えた古の怪異で古代宗教の神のような存在であるらしい。
見る者や時代によって姿は違うらしい。おおよそ身の丈八尺(約2.5m)の大女の姿で、言葉は「ぼ」と喋る他、人の声を真似ることができる。
現れると小さな子供を狙い、しつこく追い回し、必ず死の世界へ連れて行く。
圭が3歳の時に庭先で出会い笑い去った後、彼を付け狙う。小於仁村に五百年前から強力な霊力を込めた地蔵 が四方に置かれていて結界で村の外から出られなかったが豪雨で地蔵の一つが流されたことで村の外に出てしまい東京まで来て圭を再び付け狙う。
いずなが呼び出したオシラ様を一発で引き裂くなど、その力は非常に強く凄まじい。
使われなくなった昔の地下鉄の駅で、いずな、リン、尾古女に数珠で地蔵の結界へ引っ張り込まれ、最後は圭の渾身の体当たりにより、以前の様に再度結界の中に封じ込められた。
神獣
白虎(びゃっこ)
第2部56話から登場。中国の伝説である神獣(四聖獣)の一体で、西方を守護する。一人称は「我」。
白虎の尻尾の針はどんな万病でも治療する事が出来る模様。
3年前にいずなに呼び出されて美樹に尻尾を切断されたことで怒り、美樹、郷子、まこと、克也、広、いずなを殺そうとする。その後ぬ~べ~に撃退されたが呪いの傷を負わせ、3年後に呪いを発動させてぬ~べ~を廃人にした。このことはいずなに強い罪悪感を抱かせ、彼女は童守町を飛び出すこととなった。
後にぬ~べ~と妖怪チャブクロの力で過去へ訪れたいずなによって倒され、意味深な言葉 を吐きつつ、どこかへ消えた。しかしいずなが尻尾の針を切り取っていたので、それを用いてぬ~べ~の治療を行ったため呪いは発動せず、ぬ~べ~は五体満足で生き続けられるようになった。
動物
田中小太刀(たなか こだち)
トロ
第1部第45話から登場。明とゆうきの飼い犬。しっぽの先が黒くモップのような姿をしている(姿を見たリンも説明するのにモップみたいな犬と表現していた)。犬種は不明。
元捨て犬で病気で死にそうな所を明とゆうきに助けられ2人が付き合うきっかけを作った。飼い主達からは「バカ犬」と呼ばれている。
一か月前に老衰で亡くなった後、霊になって明に取り憑いていた。明がゆうき以外の他の女性と付き合わないように邪魔をし続けていた。
明にルナのお店の中で暴れるほど訴えていた理由は、どこかから持ってきた靴を咥えたまま泥だらけになって帰ってきたのをゆうきに叱られて風呂で洗ってもらった後、突然発情してベッドごと彼女に飛び込むが、明が帰ってきた扉の音に驚いて窓から逃げ出した後、トロが持ってきた靴を明が男の靴だと勘違いしてしまいゆうきに強く平手打ちをしてしまったことで自分のせいで2人を別れさせてしまったのを気にして成仏できなかった為だった。
いずなに自分の思考を明とゆうきに見てもらったことで誤解が解け、明はゆうきに謝罪して和解し、仲直りした事に安心して成仏した。
中井の昔の飼い犬
ラジオドラマ(VOMIC)
2008年9月5日から配信。
キャスト
呪殺師 千佳羅
昼は拝み屋、夜は悪人には冷酷一徹の呪殺師・千佳羅を主役としたスピンオフ作品。『グランドジャンプPREMIUM』にて、2回掲載され、『霊媒師いずな Ascension』8巻に収録された。
強い恨みを抱いた者の前に姿を現す千佳羅が呪術でターゲット(主に悪人)を裁き、ターゲットは千佳羅によって哀れな末路を迎えるという、『必殺シリーズ』や『地獄少女』のような勧善懲悪調のストーリーとなっている。
登場人物
千佳羅(ちから)
詳細は「#千佳羅」の項を参照。
雲賀 月太(うんが つきた)
愛(あい)
平仁屋(ひらにや)
月太から失望死の依頼を受けた千佳羅の呪術によって臓器を失い、残った心臓をピラニアの水槽に放り込まれたことで平仁屋はショック死、「極魚会」も壊滅状態に追い込まれた。
狭山 浩(さやま ひろし)
家族を守れなかった悲しみと無念から、速見が出所する1年半まで引きこもり状態にあった。偶然速見のサイトを見つけたことで自分が犯した罪を反省していないことを察し、復讐ではなく説得に向かうが一方的に袋叩きにされたため速見への憎しみが再燃。千佳羅に速見の恐怖死を依頼し、家族を殺された強い憎しみから廃人同然と化した速見を一方的に嘲笑う。そしてとどめを刺そうとしたが、千佳羅によって現世に呼び寄せられた妻子と再会して思い留まり、父親としての優しさを取り戻して速見を見逃した。
狭山 民子(さやま たみこ)、狭山 美雪(さやま みゆき)
速見 昇(はやみ しょう)
激昂した浩から恐怖死の依頼を受けた千佳羅の呪術で幻覚を見せられて精神が破綻し、廃人同然と化した。しかし、妻子との再会で己の過ちに気づいた浩に殺されずに済んだものの、車を見ると恐怖で失禁しながら一目散に逃げ出す程のトラウマを負わされた。
単行本
『Ascension』第8巻には本作のスピンオフ作品、「呪殺師 千佳羅」を掲載。
- 真倉翔(原作)・岡野剛(作画) 『霊媒師いずな』 集英社〈ジャンプコミックスデラックス〉、全10巻
- 2008年8月9日第1刷発行(2008年8月4日発売)、ISBN 978-4-08-859723-2
- 2009年1月10日第1刷発行(2009年1月5日発売)、ISBN 978-4-08-859753-9
- 2009年6月9日第1刷発行(2009年6月4日発売)、ISBN 978-4-08-859780-5
- 2009年12月9日第1刷発行(2009年12月4日発売)、ISBN 978-4-08-859812-3
- 2010年4月7日第1刷発行(2010年4月2日発売)、ISBN 978-4-08-859831-4
- 2010年8月9日第1刷発行(2010年8月4日発売) ISBN 978-4-08-859848-2
- 2010年12月9日第1刷発行(2010年12月4日発売)、ISBN 978-4-08-859863-5
- 2011年5月7日第1刷発行(2011年5月2日発売) ISBN 978-4-08-859880-2
- 2011年9月7日第1刷発行(2011年9月2日発売)、ISBN 978-4-08-859896-3
- 2011年12月7日第1刷発行(2011年12月2日発売)、ISBN 978-4-08-858777-6
- 真倉翔(原作)・岡野剛(作画) 『霊媒師いずな Ascension』 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉、全10巻
- 2012年4月24日第1刷発行(2012年4月19日発売)、ISBN 978-4-08-879341-2
- 2012年8月22日第1刷発行(2012年8月17日発売)、ISBN 978-4-08-879404-4
- 2012年12月24日第1刷発行(2012年12月19日発売)、ISBN 978-4-08-879491-4
- 2013年5月22日第1刷発行(2013年5月17日発売)、ISBN 978-4-08-879491-4
- 2013年9月24日第1刷発行(2013年9月19日発売)、ISBN 978-4-08-879657-4
- 2014年4月23日第1刷発行(2014年4月18日発売)、ISBN 978-4-08-879778-6
- 2014年10月8日第1刷発行(2014年10月3日発売)、ISBN 978-4-08-879894-3
- 2014年10月22日第1刷発行(2014年10月17日発売)、ISBN 978-4-08-890016-2
- 2015年10月24日第1刷発行(2015年10月19日発売)、ISBN 978-4-08-890287-6
- 2016年12月7日第1刷発行(2016年12月2日発売)、ISBN 978-4-08-890558-7