風の騎士団
題材:ドラゴン・竜,
以下はWikipediaより引用
要約
『風の騎士団』(かぜのきしだん)は、増田晴彦によるファンタジー漫画。
概要
本作は1995年、エニックス(現スクウェア・エニックス)の漫画雑誌「月刊少年ガンガン」で連載開始。途中まではさしたる問題もなく連載が続いていたものの、1996年になって姉妹誌の「月刊Gファンタジー」に掲載を移行。その後、人気が急激に失速し大量の伏線を抱えたまま打ち切りとなった。
コミックスは1995年より新書版サイズで発行された。全5巻。
作品世界背景
本作の舞台は中世ヨーロッパを思わせる世界である。いわゆる「中世ファンタジー」という言葉から思い起こされるものに極めて近い。
本作で最も古い歴史として確認できるものは、「ハルス文明」である。その支配年代や文明の詳細は不明だが、魔術師が存在し、錬金術を擁し、燃える金属やハルス人の火(火炎放射装置)などを編み出したことが確認される。
また、本作の舞台となる時代より200年程前には、この世界をひとまとめにして支配していた、「千年帝国」と呼ばれた大帝国があった。
しかし、帝国崩壊後の世界は幾多もの国家に分裂。その中の2国「ウィンディア王国」と「ニヴラス帝国」の戦いが、本作の背景として重要な役割を果たしている。
本編開始より10年前、大陸の北の果てに存在するニヴラス帝国は大陸制覇を目標に掲げ、その第一歩として、時の皇帝ハーコン七世自らが指揮を執り、隣国ウィンディア王国を攻撃。数に勝る帝国は瞬く間に王国の大半を占拠したが、ウィンディア側は、擁する竜騎士の機動力を武器にして、帝国側本陣への直接攻撃を計画、国王ストルム三世を中心に、わずか数十騎による最後の突撃を敢行した。突撃を掛けた竜騎士のほとんどは本陣到達前に次々と倒されたが、ただ一騎、国王ストルム三世のみがハーコン七世の前に立つ。両者は激しい戦いの末、壮絶な相打ちによって共に果てた。
しかしながら、王国を占拠され、守りの要である竜騎士団を失い落城したウィンディアは滅亡、勝者側に立ったニヴラスも、皇帝を失ったために内乱が勃発。大陸制覇どころではなくなり、戦いから10年が経っても領土の拡大は行われなかった。だが、ここにきて、ニヴラスは再び戦線を拡大し、いくつかの国を占領ないし攻撃している。侵攻速度は思いの外速く、その影には怪物を使う者達の存在があるという。
物語は、千年帝国(ミレニアム)歴1250年、ニヴラスに占領されたタルチネア王国領カンビアールより始まる。
あらすじ
空に憧れる盗賊の少年ゼファは、偶然にも滅びたはずの竜騎士と出会った。弟子にしてもらおうと追いかけた先で、その竜騎士の男マズル=ハリアーが生き延びた仲間を集め、ニヴラス帝国に対抗しようとしていることを知る。占領軍に囲まれたマズルを助けたゼファは代わりに捕らわれ、マズルを誘き寄せるために処刑されることに。だが、飛竜フォベトールに乗って戻ってきたマズルに救出された。
押しかけ弟子となったゼファは、従卒としてフォベトールの世話をすることになった。最初は触らせてもらうこともできなかったが、勝手に移動しだしたフォベトールを追いかけて川に来た時、水汲みに来た商隊の少女ユーリアと出会う。怪我をした彼女を送り届けるために(竜に乗りたいという願望も強かったが)、フォベトールに騎乗を許されたゼファは、しかし、竜騎士を狙うニヴラス帝国の魔獣士が操る魔獣に襲撃される。あわやというところで竜騎士クリオ=リンクスに助けられた。 一方、街で仲間達の情報を集めていたマズルは、戻ってきた時にその光景を目撃。ゼファの迂闊さを叱りとばすものの、一方で、いきなりフォベトールに乗って見せたゼファに感心する。
こうして、帝国打倒を目指す竜騎士達と、それに憧れる少年は、共に旅することとなったが、ニヴラス帝国の攻撃は彼らに容赦なく降り注ぐのであった……。
登場人物
ウィンディア王国・及びウィンディア竜騎士団(ドラゴンナイツ)
ウィンディア国は本編開始時の10年前に滅亡。かつての王国民は苦渋の生活を強いられているが、残存した勢力が集まりレジスタンス活動を続けている。
ウィンディア竜騎士団はウィンディア王国の遺志を継ぐ者達で、様々な理由で戦争を生き延びた旧竜騎士団員の遺児を中心に構成される。 その後、かつての主人を亡くした飛竜を己の騎竜とした者達(ウィンディア王国とは直接的には関係がない)も集まるようになった。ニヴラス帝国に対抗し、王国を再興するために世界を飛び回っている。
ウィンディア王家の紋章は、建国王が倒したというアルビオン・ドラゴンを意匠としたものである。ウィンディアの国風とし、家を継ぐ者はその肉体のどこかに家紋の入墨を生まれた時に施されており、これが後にある重大な事実をもたらす事になる。
竜騎士団員
ゼファ
本作の主人公。盗賊。人呼んで「つむじ風のゼファ」。相棒として耳の長いネコのような生き物「キュイ」を連れている。捨て子だった所を盗賊団の頭領に拾われて育ったが、養父である頭領の今際の際の「本当の親を捜せ。お前は何かどでかいことをやらかす面相だ。自分の人生は自分で探せ」という言葉に従い、本編開始1年前に旅立った。
固有の得意武器は、短刀と小振りのブーメラン。だが、従卒修行に伴いマズルに剣の稽古をつけてもらっている。
出生の手がかりは、よく見るという「飛竜に乗り、風になってどこまでも飛んでいく夢」。その夢の影響で竜騎士に憧れを抱いていたところ、たまたま出会ったマズルについていくことを決め、彼の従卒(スクワイヤ)となった。しかし、やがて「ユーリアだけの騎士」を自負するようになる。
原作者の公式ページ掲示板でのファンからの質問の中で語られたifの話(BBS280-282参照)の中では、ゼファがまだマズルと出会う前に二ヴラス帝国のミンデル将軍の側近である女剣士・氷牙の剣と出会って旅の道連れになったらといったもしもの話が語られており、話の中では旅の途上で出会った氷牙の剣に弟子入りして剣の修行に励んでいる。 師である氷牙の剣に対しては弟子としても一人の男としても憧れを抱いており、氷牙の剣をあねごと呼んで慕っている。氷牙の剣と結ばれ恋人同士の間柄にあるが、生来の冒険好きのため何かと突っ走っている事等が語られている。
ユーリア
レイフ=エーヴァテイン
自称「魔剣のレイフ」。相棒の飛竜はソルデス。
隣国タルチネアとそれと結んだ逆賊ヒヨリーミに統治権を奪い去られ、国を追われた亡国フレードの王子の息子。
酒浸りになり世を捨てた父に代わって故国を取り戻すべく、王家に伝わる禁断の魔剣「ミストルテイン」を手にし、その力を頼みに、仇に対して一人牙をむくレジスタンスとなった。
以来、仇とその背後に暗躍していたニヴラス帝国を目標に、一人ゲリラ的な襲撃を繰り返していたところ、ウィンディア竜騎士団と邂逅する事となる。
しかし、彼の「祖国復興」は「復讐」と「野心」に染まりかけており、それを指摘されて逆切れしたところをマズルに拳でこっぴどく諭される事になった。その後、竜騎士団の一員となる。
境遇と目的には重いものがあるものの、本来の性格は基本的に派手好きで、わりと軽い。それ単体で物理的威力も相応にあり、その上取り回しが非常によいミストルテインを、直接攻撃に使わず、ほとんど術式目的にしか使わないところに、彼の性格が表れている。
名前の由来は魔剣レーヴァテインのもじり。
シンラ=カムシン
ヤムネシアの剣士。
名前表記は苗字が先に来る方式で、「カムシン」が名前。相棒の飛竜はアンハングエラ。
ギート王国がニヴラス帝国に対抗するべく雇った、「皆斬流」剣術を修めた凄腕の剣士。
現実世界でいう侍のような風貌と性格で、日本刀に酷似した武器を使って戦う。愛想のない表情を常にしているが、ちゃんと笑うこともある。
アンハングエラと竜笛を得た理由は不明だが、彼との間には強固な絆が生まれている模様で、マズルに彼を返せと言われた場合は「(マズルを)斬るつもり」とまで言っている。
家族を、主君、国をも捨てて、ニヴラス帝国に走った父・シンラ将軍を心の底から憎んでおり、必ず首を貰い受ける、とまで言っている。
名前の由来はアフリカに吹く熱風ハムシン (Khamsin) 。
旧竜騎士団
10年前の大乱から生き延びた竜騎士団員達。ある者はレジスタンスとして動いていたり、ある者は戦いつかれ平穏な生活を望んでいたが、祖国復興の為立ち上る。他にも生き残りが存在していたようだが、連載終了に伴い確認は不明。
マズル=ハリアー
本作のもうひとりの主人公と言うべき存在。飛竜フォベトールを相棒とし、打倒ニヴラスを目指して空を駆ける漢。自信家であり、その自信を正当に裏付ける剣の達人。子供の頃から「鼻っ柱が強かった」と言われる。かつて縛られることを嫌い、故郷を飛び出すが、自らを縛るもの(=故郷)を失って「人間は自由なだけでは生きていけない」と悟った。かつての自分と同じこと(=「風になりたい」)を言ったゼファのことを気に掛けているが、本人の前ではおくびにも出さない。打倒ニヴラス以外に、ある目的を持っている。
王国滅亡前の放浪中にはニヴラス王子(当時)ハラルドやクリオの姉フローラと同行していた。
ニヴラス王家の宝剣「イグザガルード」を武器としているが、別れ際にハラルドと武器を交換したこと以外、詳しい経緯は謎である。
家督を継ぐウィンディア男子の印である家紋の入墨を、右腕に入れている。
名前の由来は、作者の過去作品『ハリアー』と、その主人公「マズル」である。
クリオ=リンクス
ダク=テイルズ
竜騎士団員でマズルの幼馴染み。相棒の飛竜はクテノカスマ。かつて故郷を飛び出したマズルに影響され、自分の夢を追うべく、学問の都アレクソニアに留学した矢先に、故郷を戦火で失った。考古学の研究をしていたが、パトロンであるアレクソニア自治院長に気に入られ、その娘ディアーヌと婚約中。
今の自分を捨てられず、当初は竜騎士団入りを拒否していたが、ディアーヌに行くことを勧められ、決断した。
剣の腕は、もともとマズルほどの達人ではない上、10年のブランクがあり、なまりきっている。しかし、考古学研究で培われた古代ハルス文明の兵器や知識を使いこなす、竜騎士団の頭脳と言うべき存在である。
名前の由来は翼竜プテロダクティルス。
飛竜(ドラゴン)
竜騎士団の騎竜。団員にとっては移動・戦闘手段である以上に、かけがえのない相棒。
フィクションにおける一般的な竜との違いは、鱗がないことと、胸にある竜骨突起に支えられた筋肉で翼が駆動するため、翼が前肢よりも前方に位置することである。足裏には肉球がある。火炎(ブレス)は『エルリック・サーガ』や『パーンの竜騎士』に登場する飛竜のように、引火性の液体を噴射する仕組みのようである。深手を負うと深い眠りに入り、短期間で傷を治すという力を持つ。実齢:人間換算年齢の比率はおよそ5:1。長命であるため、繁殖率は極めて低く、卵が産まれるのは数十年に一度のことである。
人間並みの知能を有し、人語を喋ることはできないが解する。助けられた恩を忘れない。しかし、「忠実な飛竜」というものは存在しない。乗り手に選ばれるのではなく乗り手を選び、お眼鏡違いとなれば容赦なく牙を剥くこととなる。プライドが高く、卑怯な振る舞いや弱い者いじめを嫌うため、彼らを戦闘の中核とするウィンディア王国は侵略戦争を行うことがなかった。
なお、本作における飛竜たちの名前は、それぞれ翼竜の名から採られている。
フォベトール
タペジャラ
ソルデス
ウィンディア王家とそれに関る者
名も無き竜騎士(仮名)
ニヴラス帝国
大陸北西にある国家。帝都はユートガルド。紋章は双頭双尾の狼。本編では明らかになる前に連載終了したのだが、もともとは王国で、ウィンディアとは友好関係にあり、ニヴラス王太子がウィンディアに留学して飛竜を贈られるほどだったという。しかし、時の王ハーコン七世による世界制覇計画により帝国化。本編開始時の10年前にウィンディア王国を滅ぼし、皇帝戦死と内乱により中断したことはあるものの、現在もなお周辺諸国への侵略を続けている。その背後には人ならざる者の影がちらついている。
ハラルド一世(ハラルド=ハーコナルソン)
魔獣師(ビーストコマンド)
ニヴラス帝国の特殊戦力。他国の者には「化け物を操る連中」と噂される。先帝崩御と内乱で疲弊したニヴラス帝国が、再び侵攻を再開した背後には、彼らの存在がある。
魔獣師になるには、儀式によって魔獣の組織を体に移植する必要がある。儀式によって移植された魔獣の組織によって、魔獣師は魔獣と一心同体となり、血を分けた兄弟のようになる。移植された組織が広がっていくにつれ、魔獣師自身の身体能力も超人的に強化されていく。が、どのような魔獣と契約できるかは、契約者の元の強さに左右されるようである。
魔獣師の究極の姿は、魔獣と合体して異形の姿となる「合身変」である。魔獣との一体化により、魔獣師の能力はさらに強化され、魔獣の力も自ら使用することが可能になる。しかし、体の組織にかなりの無理を強いるらしく、死ぬとその死体はあっという間に崩れていく。
魔獣師の弱点は、魔獣が倒されると自らも生命を落とすことと(その逆も同様)、合身変の際に魔獣の弱点がそのまま自らの弱点となることである。
この項で説明される魔獣師には、獣魔将軍は含まれていない。彼らについては次項を参照のこと。
小鳥のビュルグ
蝶のパフィオ
バルゲス兄弟
仔犬のスキュレー
闇のリュース
雷鳴のトルファン
獣魔将軍
事実上、ニヴラスの軍事行動を掌握する5人の将軍。うち少なくとも4人が好戦派で、戦争を倦む皇帝を、大陸制覇までの飾りとして蔑む。全員が魔獣師である。彼らの名前は氷河期の名から採られている。
豪魔将軍ギュンツ
その他
氷牙の剣
氷魔将軍ミンデルの側近【氷牙の楯】の一人で、氷の力を込められた魔法の剣を帯刀する女剣士。気が強く蓮っ葉な姉御口調といった女性で剣の実力は達人の域。氷牙の舞い・氷牙の稲妻など多彩な技を持ち、彼女を含め三人居る側近の中でも随一の腕の持ち主であるらしく彼女自ら他の二人とは実力が違うということを仄めかしていたが、彼女よりも遥か上の実力者であったヤムネシアの剣士カムシンには遠く及ばず、カムシンの【秘剣無明】を受け、胸の中央から切断されて絶命した。
固有人名不詳の脇役ながら作中の彼女が使った自身の武器名【氷牙の剣】という名称が彼女を表す名として扱われている。
原作者の個人サイト掲示板でのファンからの質問の中で語られたifの話(BBS280-282参照)の中でのヒロイン。ゼファが氷牙の剣と出会い彼女に弟子入りし恋人となったならといった所謂ifの話が語られており、彼女の大まかな年齢がクリオと同年代の二十代前半であることや好奇心旺盛なゼファに振り回されながらも恋仲となった彼を拳骨で叱り付けることには抵抗があるといった女らしさ、面倒見の良い姉御肌の人物であること等、脇役であるため描かれることの無かった彼女の性格が描かれている。
その他の国々
アレクソニア
南カルタグラ王国
ハルス島の北西に領土を持つ王国。首都はカナーン。海軍の軍備が屈強な事で有名。
バルトロメオ・フランチェスカ
タルチネア王国
ゾラ海、カルタギア海、アレリア海に面し、世界のほぼ中央に位置する王国。国土が広いことと、大河により交通の便が悪いことから、地方領主の権限が大きい。王国内は割と平穏だが地方領主の裏切りによりニヴラス兵が大手を振って活動し、弱体化の様相を呈してきている。
ヒヨリーミ侯
ギート王国
東にクローヴェ砂漠を臨む、質実剛健で屈強な騎士団で有名な国家。ただし、単独ではニヴラスに対抗しきれず、隣国タルチネアからの援助金で騎馬民族の傭兵を雇って、侵攻を防いできた。
ハイジェラック一世
ウルフノート
ハードレッド
