0戦はやと
題材:航空,太平洋戦争のオセアニア戦線,
以下はWikipediaより引用
要約
『0戦はやと』(ゼロせんはやと)は、週刊少年キングで連載されていた辻なおきの漫画作品。また、それを原作としたテレビアニメ。
漫画
漫画版は「週刊少年キング」創刊号(1963年7月8日)から昭和39年(1964年)第52号まで掲載された。
昭和17年(1942年)、大日本帝国海軍は各戦線から腕利きの撃墜王35人を集め、宮本大尉の下に爆風隊を結成、ニューギニア戦線で64機撃墜の実績を誇る東隼人もその一員に選ばれた。モロタイ基地に派遣された爆風隊は、隼人が考え出した数々の奇策もあって何度も大きな戦果を上げるが、隼人の父である黄桜隊司令官東大佐は、敵のエース・パイロット、スカイキング中尉(後にキングサタン中佐と名前が変わる)に撃墜されてしまう。隼人はキングサタンに一騎討ちを挑むがかなわず、その後特訓を繰り返し、最後にキングサタンを倒したところで物語が終わる。隼人のその後については明らかにされていないが、1966年に「週刊少年キング」に連載された『0戦仮面』では、ある日仲間5機と一緒に出撃して結局帰って来なかったため戦死とされている。
『0戦仮面』は『0戦隼人』や、「少年画報」に連載されていた同じ作者の『0戦太郎』の続編的な内容であり、仮面で顔を隠した、その名も仮面少尉を主人公とし、宮本大尉や、隼人の同僚である石川上飛曹も登場するが未完に終わった。
登場人物等
大日本帝国海軍
モロタイ基地
爆風隊
東隼人(あずまはやと)
一色強吾(いっしききょうご)
石川八衛門(いしかわはちえもん)
大山
細川
小川
中野、大久保、代々木、四谷
江原、太田、原田
太田康助(おおたこうすけ)
平川
その他
宮本大尉
紫雲隊
団中佐
モロタイ基地司令部
原田司令官
軍医
和田主計中尉
一色ユカリ
ちよ、はな、とみ
その他の部隊
連合艦隊
山本五十六
黄桜隊
東大佐
橘中尉
航空母艦 洋鶴(ようかく)
あかつき隊
白雲隊
銀嶺隊(銀嶺爆撃隊)
南風隊
107輸送隊
アメリカ陸軍
PR基地
キングサタン
テレビアニメ
1964年1月21日から10月27日までフジテレビ系で放送された。全39話。ピー・プロダクション制作。明治キンケイカレー(現:株式会社 明治)の一社提供。
ピープロが初めて制作したテレビアニメである。「折込広告社」が代理店となり番組が企画されたが、本作は戦時下の軍人を主役にしているため、「子供番組で戦争謳歌をやるのか」と、番組売り込みの際に各テレビ局の組合からの批判攻撃が厳しかった。うしおそうじ(鷺巣富雄)は「特にTBSがきつかった」と述懐している。結局、保守系のフジテレビでの放送枠が決定。これを機に以後、うしおそうじとピープロは、フジテレビでの番組制作を続けていくこととなる。
うしおによると、制作予算は虫プロの『鉄腕アトム』よりもさらに低く、一本あたり300万円(当時)を切っていたという。このため、セル画の描画枚数を省くため、うしおの考案で木枠のガラス板がセル画の上で昇降する「ゴンドラ式撮影スタンド」という撮影機材を作り、ゴンドラ移動で手前のセル画を動かして飛行シーンの遠近感を演出した。これはもともとうしおが東宝で特撮に従事していた経験から生まれたアイディアだったという。この撮影スタンドはその後、アニメスタジオの定番機材となった。またバンクシステムが多用され、うしお自身が絵コンテと作画を手掛けた第24話『まぼろしの戦車』では、少数の新規作画シーンを除いたほぼ全編の動画がバンクシステムを使って製作された。このほか、海面の描写に実景を用いたり、エアブラシによる雲の表現など、うしおが東宝での海軍属託時代に培ってきた技術が多用された。
番組途中で、大映で特撮助監督を務めた小嶋伸介や田賀保がピープロに参加。合成撮影技術を持ち込んでいる。小嶋によると、この時期のピープロの社屋はうしおのガレージにトタン張りしたもので、雨が降ると雨漏りするようなものだったという。
当初は3クールの放送予定を予定していたが視聴率が低迷し、フジテレビ側は2クール(26本)目での打ち切りを打診してきた。うしおが泣きついてなんとか3クールまで延長してもらったが、ちょうどこの時、TBSからピープロに手塚治虫の『ビッグX』の製作依頼が支度金3000万円(当時)で舞い込んだ。うしおはこれに飛びついたが、ピープロのアニメスタッフの組合が「30分物二本掛け持ちは無理」と猛反対し、うしおの説得むなしくこの話は流れた。既に放映枠とスポンサーを確保済みで困ったTBSは、『ビッグX』製作のために新たなアニメ制作会社「東京ムービー」(現:トムス・エンタテインメント)を旗揚げすることとなった。
脚本担当の倉本聡は、主題歌の作詞も担当している。
漫画原作と異なり、劇中では政治的理由から現実の国名は避けられ、敵国名はアルファベットで代用された。
1960年代の少年漫画誌では戦記ブームが湧き起こっており、『大空のちかい』『紫電改のタカ』『ゼロ戦レッド』『あかつき戦闘隊』など太平洋戦争を描いた漫画作品がいくつか存在したが、結局テレビアニメ化されたのは本作のみであった。戦争を題材にしていることにより、PTAから批判を受けていたとされる。
1977年夏に東京12チャンネル(現:テレビ東京)で放送されたアニメ番組懐古企画『マンガ祭り60分!』では、本編1話分が放送されている。
登場人物
- 東隼人(声:北條美智留)
- 一色強吾(声:朝倉宏二)
- 宮本大尉(声:大塚周夫)
- 細川一飛曹(声:田の中勇)
- 東大佐(声:家弓家正)
- 石川八衛門(声:大山豊)
- 大山一飛曹(声:河野彰)
スタッフ
- 演出:星野和夫
- 製作:鷺巣富雄
- 脚本:倉本聡、鷺巣富雄、河野詮
- 合成撮影:小嶋伸介
- 音楽:渡辺岳夫
主題歌
- 「0戦はやと」
- 作詞 - 倉本聡 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 歌 - ボーカル・ショップ(途中から ひばり児童合唱団)
- 映像は一貫して同じであったが、歌によって「ボーカル・ショップ版」・「ひばり児童合唱団版・前期」・「ひばり児童合唱団版・後期」の3バージョンがあり、「ひばり版・前期」は前半はインストルメンタルでナレーション入り、後半は1番を放送したのに対し、「ひばり版・後期」は前後半とも歌詞入り(前半1番、後半2番)になっている。
- 作詞 - 倉本聡 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 歌 - ボーカル・ショップ(途中から ひばり児童合唱団)
- 映像は一貫して同じであったが、歌によって「ボーカル・ショップ版」・「ひばり児童合唱団版・前期」・「ひばり児童合唱団版・後期」の3バージョンがあり、「ひばり版・前期」は前半はインストルメンタルでナレーション入り、後半は1番を放送したのに対し、「ひばり版・後期」は前後半とも歌詞入り(前半1番、後半2番)になっている。
各話リスト
放送前にはパイロットフィルムが制作されており、第1話として流用された。
放送局
- フジテレビ(制作局):火曜 18:15 - 18:45
- 北海道放送:土曜 15:30 - 16:00
- 青森放送:土曜 14:00 - 14:30
- 岩手放送:火曜 18:00 - 18:30
- 秋田放送:日曜 15:15 - 15:45
- 山形放送:土曜 15:30 - 16:00
- 仙台放送:火曜 18:15 - 18:45
- 新潟放送:木曜 17:30 - 18:00
ビデオソフト化
- 1985年に、ジャパンホームビデオから第1話「奇襲」を収録したVHSとベータのビデオソフトが発売されている。
- 1980年代にアダルトビデオメーカーの株式会社芳友舎から第2話「大戦果」を収録したVHSソフトが発売された。同社からは先に「まぼろし探偵」のビデオが発売されており、本作はレトロ作品のビデオ化第2弾という触れ込みだった。
- 本作品はこれまでに本編のビデオソフト・DVD・ブルーレイソフト化はされていない。主題歌入りのオープニング映像に関しては以下のビデオソフトに収録されている。
フジテレビ系 火曜18:15 - 18:45枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
マンガで行こう!
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0戦はやと
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命知らずのケリー
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参考文献
- 『スペクトルマンvsライオン丸 「うしおそうじとピープロの時代」』太田出版、1999年6月26日。ISBN 4-87233-466-3。
- 『マグマ大使パーフェクトブック』(白夜書房)「小嶋伸介インタビュー」
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