天からトルテ!
題材:魔女,
以下はWikipediaより引用
要約
『天からトルテ!』(てんからトルテ、英語表記 10 CARAT TORTE! )は、近藤るるるの漫画作品。週刊ファミ通1996年8月9日号から2001年12月28日号まで、約5年半に渡って連載された。単行本全14巻、新装版全6巻。
あらすじ
魔女が空から降ってきた!?
ある朝、株式会社アスキー(現エンターブレイン)・ファミ通編集部アルバイトであるウニこと海原慧太(うみはらけいた)の元に、魔女っ娘・トルテが降って来る。「人間界で初めて触れた人に仕えて修行する」しきたりのため、トルテはウニの下で修行することになる。
そしてトルテの他にも、いじめっ子魔女のプディング、のんびり屋だがどこかが怖いマカロン、優等生のエクレア、魔女王の娘のグラニテ、そして魔女の天敵・天使までもが集まり、編集部は今日も大騒ぎ!
舞台
実際のファミ通編集部を舞台にしている。そのため、編集部の引越しなど各種イベントは作中にも反映されている。登場する編集部員も実在する同名の編集部員を元に描いており、現実味がある。
また、作中では触れられていないが、連載中にアスキーからエンターブレインが分社化され、2000年4月から出版元がエンターブレインになったので、それ以降の連載では社名その他がさりげなく修正されている。
トルテの住むウニの家のモデルは東京都調布市の京王電鉄調布駅前にあり、たびたび周辺が登場する。
概要
作者の前作『だんぜんコースケ!』の終了とほぼ同時に企画され、魔女っ子モノというジャンルは近藤側からの提案。担当からのゲームや編集部をからめたいという提案を取り入れて内容が決定した。タイトルは福田有宵氏にアドバイスを貰って決められた。
雑誌編集者と魔女の少女との周囲に巻き起こる騒動をコミカルに描いており、ゲーム誌に連載していたため、セガバンダイがどうの、と言う様な時事ネタも盛り込まれている。
掲載誌の関係上、綴じ方向が通常の、いわゆる「漫画綴じ」とは逆になっており、台詞などがすべて横書きになっている。トルテが人間界に降り立つまでの「魔女界」でのエピソードを描いた『天からトルテ!×3』もファミ通ブロスで連載され、全1巻で単行本が発売されている。
また、同作者の別作品『ハイパーあんな』のキャラクターも登場した。
人気もあり、映像化のオファーも来ていたが、ファミ通本誌のリニューアルに伴い終了された。
登場人物
魔女や魔法使い、使い魔や天使の名前はお菓子や飲み物の名前から付けられている(例としてあげれば、魔女や魔法使いは洋菓子、使い魔は紅茶、天使は洋酒)。 括弧内は名前の由来となったお菓子や飲み物の名前。
担当声優はドラマCD版のキャスト。
魔女と魔法使い
魔女年齢の現段階での300歳が人間界での1歳に相当する。ゆえにトルテ達は幼く見えて3000歳を越えており、「3000年組」と呼ばれる。なお、魔女界が人間界との交流を断ち切る為にあえて違う時間軸を伴っていたため、年齢等にタイムラグが生じている。なので厳密には300歳が1歳に相当するとは言い切れない。基本的に一人称は自分の名前。3000年組は主に花のステッキで魔法を操っており、6000年組はステッキ無しで魔法が使える。
御奉仕カウンターと言うアイテムがあり、善い行いや御主人様が喜ぶ事をすると数値が上がり、悪い行いや御主人様に迷惑をかけると数値が下がる、ある期間までに一定以上の数値がないとせっかん(お仕置き)を受ける。数値が低くなるごとにせっかんの辛さもあがっていく(グラニテ以外は失敗ばかり)。
魔女っ娘
トルテ(トルテ)
声 - 丹下桜
本作の主人公。天真爛漫な子供っぽい性格。「- ですの」が口癖で、魔法薬作りを得意とする。所有するステッキはヒマワリ。大のお姉ちゃん子。
魔女界での「人間界行き」の選考会でただ一人の合格者となる。人間界に転送されて早々、ウニこと海原慧太と衝突してしまい、「最初に触れた相手を主人とする」という決まりに従って彼をご主人様とし、慕う事に。将来的には大変な美女に成長するらしい。
プディング(カスタードプディング)
声 - 柊美冬
短気で暴れん坊な魔女。格闘魔法を得意とする。所有するステッキはチューリップで、フレイルと十手を兼ねた格闘武器でもある。
当初はトルテをいじめることを目的に人間界へやって来るも、強くて男気ある御主人様の勇栄に惚れ、修行をする事になる。かなり男勝りな性格で、男言葉で喋る。特撮戦隊ヒーローやTVゲームが大好き。ホウキに乗るのが苦手。エクレアとは犬猿の仲。
パラレルワールドでは優しい性格で、エクレアとも仲が良く、手芸や編み物が趣味。魔力増大キャンディーを食べ、大人の姿になったときは、佐倉並みかそれ以上のグラマラスな巨乳美女に変身する。
マカロン(マカロン)
声 - 大谷育江
のんびりとした気弱な性格の魔女。怒るととても怖い。彼女の恨みを10回買った時にはその相手を容赦なく不能にしていく。召喚魔法が得意。と言うより、召喚魔法以外の魔法はほとんど使えない。所有するステッキはマーガレット。佐倉をご主人様とし、彼女の元に訪れて以来は家事がまるで出来ない彼女に代わり、身の回りの世話を一手に引き受ける。
パラレルワールドではコギャル口調で早口で喋る。
エクレア(エクレア)
エリート意識を持った魔女。尊大で何事にもやる気のない性格だが、根は単純で優しい一面もある。魔法は得意不得意あまり無し。所有するステッキはパンジー。魔界通販にはまっており、その商品によって騒ぎを起こしてしまうことも度々ある。プディングとは犬猿の仲で、当初は修行にも興味はなかったが、些細な事故で勇栄の妹・美葉をご主人様としてしまった事で人間界で修行すると同時にプディングと同居することになる。シューのことが大好きで、トルテが彼の許嫁であることをよく思っておらず、人間時のニルギリをライバル視している。
パラレルワールドではプディングと仲が良く、お菓子作りが趣味。前述のプディングと同じキャンディーを食べて、スレンダーな美人に変身する。
グラニテ(グラニテ)
魔女王の娘、即ち姫様。優しい性格で、何でもそつなくこなすが、押しが少し弱い。生真面目さから来る心配性でよく物事を大袈裟に考えてしまい、それが原因で騒動を起こすことも。治癒魔法が得意で、テレポート等のレベルの高い魔法も使える。所有するステッキはユリ。
魔女界に居た頃は「次期女王」として非常に厳格な環境に置かれていた。トルテとはその頃から文通で交流を持っており、数少ない心休まる存在となっていた。そのトルテが「人間界行き」に選ばれた事を知り、自身も閉ざされた城を出て人間界に行くことを決意する。
パラレルワールドでは女王様のような性格で、後に風邪を拗らせ仕事ができなくなった本物のグラニテに代わり、現実世界で身代わりを務めた。また、攻撃魔法に長けており、みさいル小野を真っ二つに切り裂いている。
その他の魔女と魔法使い
サバラン(サヴァラン)
シュー(シュークリーム)
トルテの許嫁。人間界に降りた魔女達の監督役、兼魔女界の使者としてたびたび人間界を訪れる。クールな性格で、トルテにお熱だが、当のトルテにはあまり良く思われていなかった。黒装束と薔薇のブローチが特徴。
優秀な魔法使いだが、どこか抜けたところがあり、間が悪い事もあってよく佐倉にやられる事が多い。また、初登場時に勇栄と激しい対決を繰り広げて敗北し、その後は彼との間に友情が芽生えている。当初は「人間界」そのものに偏見を持っており、トルテ達の人間界行きにも猛反対していたが、何度か行き来しているうちに警戒が解け、後に天使達に操られた人間達に襲われそうになった使い魔達や、天使達に操られたウニと勇栄、佐倉を助ける。6000年組。
ムスカディーヌ
使い魔
人間界で奉仕を行う魔女の補佐役。基本的には魔女にはオスの使い魔が、男の魔法使いにはメスの使い魔が付く。
御奉仕カウンターは使い魔の行動も影響するので、定期的にトルテが作ったクッキーで人間の姿になり、社会奉仕活動などをしてカウントアップの手助けをしている(しかし、トルテ達はその事を知らない)。
アッサム(アッサム)
モカ(モカ)
ココア(ココア)
ご主人様
「人間界で最初に見た(触れた)者をご主人様にする」という魔女界の掟により、ご主人様となった者たち。ちなみにこの掟自体は、最終的に撤廃され、自分達の好きな相手をご主人様に選べるようになった。
海原 慧太(うみはら けいた)
声 - 南央美
トルテのご主人様。ファミ通編集部のアルバイター。愛称「ウニ」。仕事をてきぱきこなし、料理も得意。誠実で温和な性格。人一倍の男気も持ち合わせている。
両親が人気俳優で、破天荒な振る舞いを苦々しく思っている。あまり女性に関心を持たず、佐倉の猛アタックにもまるで気付かなかったが、後にトルテの姉・サバランに一目惚れし、文通するようになる。
パラレルワールドでは極悪非道な性格で、周囲から恐れられる存在。
楼 勇栄(たかどの ゆうえい)
声 - 伊藤健太郎
プディングのご主人様。コミック編集部のアルバイター。無口で無表情な美男子。ウニとは大の親友同士。
食べる事しか考えておらず、女性にまるで興味が無いが、トルテの魔法で女になってしまったウニに対しては頬を赤らめている。非常に腕っぷしが強く、魔法使いであるシューに勝ってしまうほど。
パラレルワールドでは女性になっている。
佐倉 繭理(さくら まゆり)
声 - 長沢美樹
マカロンのご主人様。ファミ通編集部のアルバイターで、ウニの先輩。最初期のみセミロングヘアだったが、トルテが訪れたのをきっかけにショートヘアにした。明るく面倒見のいいしっかり者だが、家事が出来ない。マカロンのご主人様に選ばれてからは彼女に家事を任せきり。
ショタコンで、童顔のウニに好意を寄せる。巨乳が特徴。初期はウニと一緒に暮らすトルテをライバル視していた。何かと不幸気味。また、勇栄と並ぶ馬鹿力の持ち主で、シューやみさいル小野を幾度か殴り倒している。
パラレルワールドでは貧乳であり、本人はその事を気にしている様子。
楼 美葉(たかどの みは)
天野 穎(あまの ほさき) / 疾風の銀二(はやてのぎんじ)
グラニテのご主人様。ファミ通編集部のアルバイター。ウニと勇栄の高校時代の後輩で、ある事情から二人を頼って編集部を訪れる。
関東最大の極道・天野組の組長の一人娘。実は二重人格で、裏に「疾風の銀二」なるヤクザの人格を持っているが、穎本人は銀二の人格がある事を知らず、銀二が出ている間の記憶は一切無い。
穎がピンチの時などには用心棒として出てくるもう一つの人格の銀二は凶悪な目付きにヤクザそのものな性格をした男性で、どこからともなく銃を取り出すことがある。
表向きは凶悪な性格だが、穎とは対照的に硬派な人物で、穎と記憶が繋がってることもあり、彼女の気持ち・記憶を理解する優しさを持ち合わせ、グラニテにも優しく接する。穎に危害を及ぼす者には容赦がなく、特に初対面早々、穎に対して嫌がらせを仕掛けたみさいル小野を目の敵にしている。佐倉のことを気に入っており、彼女のことを「乳姉ちゃん」と呼び、彼女の巨乳を揉んだりつついたり等と、度々セクハラを繰り返す。
天使
魔女の天敵。天使に殺されると、病死・自然死と同様、蘇生術が通用しない。天使たちはすべての魔女を、敵対する悪魔の使いと思い込んで忌み嫌っており、そのため魔女は殺戮の対象でしかない。レジャー感覚で魔女を殺そうとするコアントローなどはその典型例だが、シードルはさらに「魔女=ペット」というステータスを確立させようとする。登場した二人は両者ともピンクの髪と金色の瞳だが、種族的特徴なのか血縁なのかは不明。
人間界での800年前、人間たちを操り「魔女狩り」を引き起こし、人間界と魔女界の交流を断絶させて以来動きが無かったが、久しぶりに人間界に現れた魔女(トルテたち)に、コアントローとシードルはいち早く目をつけた。
コアントロー(コアントロー)
ご主人様の家族・関係者
海原 星歌(うみはら せいか)
吉野 環(よしの たまき)
兼城 徹(かねしろ とおる)
穎の父(本名不詳)
その他の人々
浜村通信(はまむらつうしん)
みさいル小野(みさいるおの)
声 - 保志総一朗
ファミ通編集部の編集者。
常軌を逸したロリコンで、いつもストーカー以上の粘着ぶりでトルテ達(特にグラニテ)の盗撮等を繰り返してはトルテ達をはじめ、佐倉や穎の別人格である銀二などから制裁を受け、最悪の場合は殺されるものの不死身の男(正確には毎回生き返せられたりしているが、ビルから落ちて暫く気絶した後に平然と起き上がっている描写もある)。口癖はなぜか「愛かな」だが、毎回愛の意味を間違えている。
欲望の為なら職権乱用も辞さないなど、その病的なロリコンかつ真性の変態ぶりもあって、トルテ達魔女っ娘や穎からは毛嫌いされ、銀二にも目の敵にされており、ウニをはじめとする他の編集者達にも敬遠されている。
一度はムスカディーヌの魅了の魔法によって大人の女性に惚れ込むが、みさいル視点からはトルテ達と同じ幼女にしか見えておらず、最終話で新たに人間界へやって来た魔女っ娘達のご主人様になろうと迫るも、既に魔女界の掟が撤廃されていたため、新たに来た魔女っ娘達にも危険人物と認識され、袋叩きにされた。
実在の編集者がモデルにもかかわらず、キャラクターとして読者が好感を持てる部分が一切無いであろうと思われる狂人と呼んでも差し支えのない病的な異常性欲者という強烈なディフォルメをされている。
パラレルワールドでは勇敢な好青年となっている。
曼珠沙華可憐(まんじゅしゃげかれん)
声 - 芳野美樹
月刊コミックビームにも作品を描いている女性漫画家。同人活動もしており、ショタコンかつやおい趣味を全開させている。アシスタントや担当には容赦なく、自分好みの美少年は自分の趣味に引きずりこむ。
宇都宮 亜季(うつのみや あき)
吉村 潤一(よしむら じゅんいち)
魔法グッズ
魔術大辞典
たまげっち
姉妹品として「黄泉で発見たまげっち」も存在する。
ゼンマイ人形(正式名称不明)
マジカルペーパー/代弁紙
ニジンボースーツ
ダイバダッタ風スーツ(正式名称不明)
チョキ
安眠チョコ
暗澹チョコ
イメージらくがき帳 & イメージらくがきペン
投球フレンドダーツ
「たらい」「電気あんま」等の罰ゲーム系はその場で降りかかり、「飴」「チョコ」などのアタリに当たった際は、誰かの名前を宣言することでその人に叶えてもらえる。ダーツ板の中央には「キス」も存在する。
インビジブルスプレー
パラレルパステル
魔界通販製品
スペルウォッチ
魔力増大キャンディー
精神交換薬
ポーチ
絹肌エッセンシャー
運勢逆転ベルト
その他のアイテム
指輪(正式名称不明)
ツルツル弾
トルテの魔法薬
勉強嫌いのトルテが、魔法薬関連のみ同世代の中で頭ひとつ飛びぬけているのは、姉サバランが根気よく教えたからである。
歳をとるチョコ
若返りのクッキー
変身クッキー
分身魔法のクッキー
惚れ薬
花粉症治療薬
魅了の魔法の薬
逆転クッキー
なりきりクッキー
シースルークッキー
腰痛治療クッキー
マカロンの召喚魔
マカロンが召喚できる魔物は101種にも及ぶ(本人談)。
ムイムイちゃん
ベルフェちゃん
ドラゴちゃん
ユカちゃん
メタちゃん
エルバンちゃん
サイクちゃん
ナンバー7676/ナムナムちゃん
シードルにはナンバー7676と呼ばれてたが、マカロンにはそれに因んでナムナムちゃんと名付けられる。肌触りの不快感で相手を戦闘不能にする。
ベルちゃん
ピッキーちゃん
ブリージちゃん
ナジメドちゃん
ハスちゃん
ギルちゃん
マルコシちゃん
派生作品
天からトルテ!×3
「×3」は「バイスリー」と読む(一話分のページ数が天からトルテ!の3倍(24ページ)である事に由来する)。グッズの一環として、月刊ファミ通ブロス2000年6月号より連載された(単行本は2001年に発行、後に新装版の天からトルテ!の第6巻に再収録された)。トルテたちが人間界に来る前の、魔女界で修行代表者に選ばれたエピソードが描かれている。
魔女狩りの悪しき記憶以来、人間界との交流を経って7000年が過ぎた(時間軸にずれが生じたため人間界の経過は800年)魔女界では、男子の出生率が極端に落ち子孫繁栄の危機に陥っている。現最高権力者・魔女王は、人間界での魔女の修行の再開を決意した。6000年組以上の魔女たちでは人間界への偏見が強いという理由から、一番幼い3000年組に白羽の矢が立った。3000年組を架け橋とし、6000・9000年組の相手を人間界で見つけ、子孫を残すという計画も兼ねられている。早速トルテたち3000年組が、修行代表者を選ぶ試験を受けることになった。
キャスト
以下のキャラクターは「×3」のみの登場となる
魔女王
ドラジェ(ドラジェ)
パネトーネ(パネットーネ)
小説
1998年5月3日に、アスペクト(ログアウト文庫)より『天からトルテ! ガニメデ曜日は大パニック!』が出版された。著者は金井哲夫。近藤はカバーと挿絵を担当した。
ドラマCD
キングレコードより1998年4月24日に発売された。全1巻。トルテ役の丹下桜が歌う挿入歌「QT」が収録されている。
エクレア、グラニテが登場する2巻の発売も予定されており、『たかまれ!タカマル』連載開始後に誌面で告知していた事があった。