アシュラ (漫画)
以下はWikipediaより引用
要約
『アシュラ』は、ジョージ秋山の日本の漫画作品、及びそれを原作にしたアニメ映画。人肉食などの過激な描写に世間の非難が殺到した最大の問題作でもあった。
概要
- 『週刊少年マガジン』(講談社)に1970年32号から1971年22号まで連載された。
- 第1話には飢餓による地獄絵図、人肉を食べ、我が子までをも食べようとする女の描写がある。これを掲載した1970年32号の『週刊少年マガジン』は神奈川県で有害図書指定され、未成年への販売を禁止。各自治体もそれに追随し社会問題に発展した。作者の秋山にも取材が殺到し、一躍時の人になった。これを受けて企画意図の釈明文が1970年34号で掲載され今後の主人公が宗教的世界に目覚め人生のよりどころを確立することが説明されていたが、結局、描かれないまま最終話をむかえた。しかし、『週刊少年ジャンプ』(集英社)1981年26号に読み切りで完結編が掲載されその結末では実現している。
- 単行本は、過去に立風書房、朝日ソノラマ、日本文芸社、ぱる出版から出版され2012年現在、幻冬舎から文庫版(上・下巻)が刊行されている。完結編は、ジョージ秋山捨てがたき選集 第2巻『銭ゲバの娘プーコ アシュラ 完結編』(青林工藝舎)に収録。
- 2012年、フルCGでアニメ映画化された(後述)。
あらすじ
平安時代末期、飢饉によって屍が累々と横たわり、ある者達は人を殺して人肉を貪り食らっていた。その一人である妊娠した狂女は、やがて赤ん坊を産み落とす。狂女は「アシュラ」と名付けたその子をかわいがるが、やがて空腹に耐えかね焼いて食おうとする。その時、落雷によってアシュラは川に押し流され、岸に辿り着くも誰にも育てられないまま獣同然に生き抜く。ある時、人狩りに捕まり連れていかれた先で人間としての生活、仲間、愛情を知るが、生みの親と出会ったことで凄惨な出生の秘密、自分が決して家族との生活を過ごせないことを知り苦悩する。そして、その地に見切りをつけたアシュラは、自分を慕う孤児達を引き連れ都を目指す。
登場人物
アシュラ
法師(ほうし)
若狭(わかさ)
散所太夫(さんじょたゆう)
地頭(じとう)
七郎(しちろう)
義助(ぎすけ)
藤乃(ふじの)
声 - 山像かおり
アシュラの母で、散所太夫の元妻。妊娠したために捨てられ、精神に異常をきたし、飢饉で滅びた村々を半裸で彷徨っていた。人肉を食べて生き延び、やがて荒野でアシュラを出産する。その後、飢えのあまりアシュラを焼いて食べようとしたが、何らかの理由で失敗し生き別れた。後に散所太夫の家に現れ、再会した我が子をアシュラと命名している。 都へ向かうアシュラの前に現れるが、そこで病死する。
小二郎(こじろう)
初治
呉作
丹治(たんじ)
孫六(まごろく)
アニメ映画
2012年9月29日より東映系で上映。フルCGアニメーションだが、髪の毛などに「ハッチング」と呼ばれる斜めの線を追加するソフトウェアによる特殊効果や、要所でキャラクターのサイズをデフォルメ化したモデルを使用(例:迫力を出すために実際よりも大きな手のモデルを用意)するといった処理により、手描きアニメのタッチを再現した絵柄となっている。
キャッチコピーは「眼を、そむけるな。」
スタッフ
- 原作 - ジョージ秋山
- 監督 - さとうけいいち
- 脚本 - 高橋郁子
- 絵コンテ - 森下孝三、和田卓也、さとうけいいち
- 2Dキャラクターデザイン - 宝谷幸稔
- CG監督 - 森田信廣
- 原図作画監督 - 玉丹戈
- 作画 - 真庭秀明、細川修平
- エフェクト作画監督 - 金子秀一
- エフェクト作画 - 高橋英樹、ねこまたや、秋山一則、飯飼幸一
- 作画制作協力 - プロダクションI.G
- 美術監督 - 栫ヒロツグ、加藤浩
- 音楽 - 上田益、池頼広、住友紀人
- 音響監督 - 長崎行男
- プロデューサー - 池澤良幸
- 助監督 - 高橋裕哉
- 編集 - 増永純一
- アニメーション制作 - 東映アニメーション
- 製作 - アシュラ製作委員会(創通、東映アニメーション、バンダイビジュアル、木下工務店、フィールズ)
主題歌
「希望」
「Trash」
受賞
- 第16回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞
関連商品
参考文献
- 『封印漫画大全』 坂茂樹 三才ブックス
関連カテゴリ
- ジョージ秋山の漫画作品
- 漫画作品 あ
- 1970年の漫画
- 週刊少年マガジンの漫画作品
- 平安時代を舞台とした漫画作品
- 平安時代を舞台とした映画作品
- 平安時代を舞台としたアニメ作品
- カニバリズムを題材とした漫画作品
- 有害指定された漫画作品
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