聖剣使いの禁呪詠唱
以下はWikipediaより引用
要約
『聖剣使いの禁呪詠唱』(せいけんつかいのワールドブレイク)は、あわむら赤光による日本のライトノベル作品。イラストはrefeia。GA文庫(ソフトバンククリエイティブ→SBクリエイティブ)より2012年11月から2018年6月まで刊行された。公式略称は「ワルブレ」。『月刊コンプエース』で漫画が連載されているほか、2014年2月にはアニメ化が発表され、2015年1月から3月まで全12話が放送された。2015年5月時点でシリーズ累計発行部数は100万部を記録している。
あらすじ
どこからともなく現れる異形の怪物『異端者(メタフィジカル)』を倒すことの出来る者達・救世主(セイヴァー)の育成のために、前世の記憶を持つ人間が集まる亜鐘学園。ここで聖剣の守護者フラガと冥王シュウ・サウラの二つの前世を持つ少年・灰村諸葉が、前世で出会った二人の少女と再び出会う。聖剣の巫女サラシャの前世を持つ嵐城サツキ と冥府の魔女の前世を持つ漆原静乃。二つの前世が目覚める時、最強の救世主が誕生する!
1巻(コミック1-7話、アニメ1-2話)
そんな日々を打ち壊すように、強力な異端者が出現する。
2巻(コミック8-、アニメ3-4話)
サー・エドワードが来日し、静乃の兄であり亜鐘学園の理事長は諸葉をランクSに祀り上げようと企む。そんな兄の企みを知り、静乃は苦渋の決断をする。その一方で、諸葉は校長の妹である摩耶とルームメイトになることになった。
3巻(アニメ5-6話)
4巻(アニメ7-8話)
ロシアからの転校生レーシャにいきなり告白された諸葉は違和感を覚えながらも、ごく普通に接して彼女の心を融かしていく。
5巻(アニメ9-10話)
諸葉は最凶最悪とされるロシアの分局長を次々と倒していく。
6巻
7巻
諸葉を救出するために、サツキや静乃らが動き出す。
8巻
9巻
作戦当日までに、諸葉は中国支部長馬迭戈に稽古をつけてもらうことになる。そんな彼の姿を見た春鹿は、彼と共に稽古に参加することにした。実戦部隊の他の面々も作戦当日に向けて準備し、時はあっという間に過ぎ去って大規模作戦が開始される。
10巻
諸葉に築き上げてきた自尊心を打ち砕かれて引き込んでいた石動厳は、リベンジをかけて特訓してランクC程度の実力を身につけていた。しかし、田中から諸葉がランクSであることを聞かされる。
裏では『背教者』たちの集団、『六翼会議』が暗躍して何かを仕掛けていた。
11巻
12巻
13巻
14巻
15巻
16巻
17巻
18巻
19巻
20巻
21巻
22巻
アニメ11-12話
異端者が討伐されても駿河安東が目覚める様子がなく、今度は日本に新種の異端者エンシェントドラゴンが出現する。この異端者は、二つの前世で諸葉から大切なものを奪っていった化け物だった。諸葉が帰還せぬまま、実戦部隊は異端者に挑む。
登場人物
声優は、ドラマCD・アニメのもの。
亜鐘学園
主要人物
灰村 諸葉(はいむら もろは)
声 - 石川界人(幼少期 - 嘉山未紗)
1年1組→2年1組→日本支部東京本局、ランクD→C→S→SS、白鉄、黒魔。
誕生日:11月25日。15歳→18歳。固有秘宝は《聖剣サラティガ》。固有秘法は《摩訶鉢特摩地獄(コキュートス)》と《世界喰らいの蛇(ウロボロス)》などの禁呪と《霜の巨人》と《霧氷鱗の魔竜》などの高階梯闇術。通力の色は白色。
本作の主人公で二つの前世の記憶を持つ少年。
前世では聖剣の守護者フラガと呼ばれ、光技を使用し暴虐の限りを尽くす皇帝と戦い、もう一方の前世では冥王シュウ・サウラとして恐れられ、闇術を使い世界を相手に戦っていた。
通力を使いスペリングの速度と緻密さを高める事が出来るため異常速度でのスペリングが可能。諸葉よりスペリングが速いのは五本の指それぞれで異なるスペリングを行えるシャルルのみ。また、鏡文字によるスペリングで属性を反転させる反魂(はんごん)すらも使いこなす。第一階梯なら足でも綴れるようになったり、同じ闇術ならば両手同時に綴れるように創意工夫している。
転生の順番は剣聖フラガ→冥王シュウ・サウラ→灰村諸葉の順番である。
二つの前世の記憶を持っている唯一のエンシェントドラゴン(または《最も古き英霊》)であるため、本来なら両方使えないはずの『光技』と『闇術』を使用することができる。また、両方を掛け合わせた独自の術理『太極(インヤン)』を使用することができる。極めて特訓好きの一面も持つため、『太極』の新たな応用法を編み出すことでも強くなる成長力を持っている。また、《熒惑》は森羅万象をも断ち切る切断の概念。通力に触れれば斬れるため、距離や強度、性質を問わず切断することができ、物の機能を切断することで使用不能にしたり、魂という実体のないものすらも切断可能。
総合して能力的には、エドワード以上の通力、ヴァシリーサ以上の魔力、ヂーシン並みの光技の技量、シャルル並みの闇術の技量、アーリンのような常識に囚われない自由な発想と創意工夫、熾場と同様概念を司る《熒惑》、と初期のランクS全員の強みを併せ持った超ハイブリッドと言える。
《源祖の業》を使用しない素の戦闘技術も非常に高く、剣術は暗殺者として訓練を受けたレーシャすらも凌駕し、総合的にヂーシンに匹敵する。
群体要塞級討伐時に馬迭戈との修行の際に本性は修羅と言われており、通常時ならともかく本性を曝け出した時はどうしてでも逃げると言われている。事実、幽閉され助けに来たサツキや静乃らを痛めつけたヂーシンに怒り、《太極》を使い素手でやり過ぎと思わせるほどに圧倒しクロエらに「絶対に怒らせてはいけない人」と強く認識させた。フラガのときにもサラシャを助け出そうと暴走したことがあるらしく、サツキに止められるまでヂーシンへの攻撃を止めなかったほど。
通力や魔力の色合いで、相手の実力や何に特化しているか、本気か冗談かを見抜くことができる。9巻では困難であるが、呪力の濃淡を見分けられることが判明。
両親は諸葉が7歳の時に事故で他界しており、叔母夫婦の家で世話になっている。経済的に裕福ではなかったにもかかわらず自分を引き取ってくれた叔母夫婦には感謝しており、経済的負担をかけたくないため授業料免除と就職を目的に亜鐘学園に入学する。石動迅からの勧誘で実戦部隊に入隊。その際、実戦部隊に入隊するメリットとして奨学金と言う名目で給与が出ることを聞かされ二つ返事で入隊を決めている。
その境遇のためか『物を粗末にする人』には怒りを露にし、『もったいない』と言われると自分の意見を曲げてしまう。
1巻の終盤で九頭大蛇の姿をした『異端者』を倒した後は、学生でありながら世界に六人しかいないランクSと同等の実力を持っていたが、そのことを隠していた。
しかし、2巻の終盤でランクSのエドワードと戦った後、エドワードの策略で勝手にSランクに認定される。要因としてエドワードを倒す際に禁呪を使用したことも含まれる。
3巻で合宿先で出現した要塞級異端者を倒したことで六頭会議で正式にランクSに決定される。しかし、学生であること、目覚めたてであることを考慮に卒業までは学生扱いにされているが、事件が起こる度に巻き込まれたり、駆り出されたりすることになる。
ロシア支部の雷帝によってレーシャを使った暗殺をされそうになるが、そのやり口に怒りを覚えロシア支部相手に一人で戦うことを決意する。その後、ほぼ単独でロシア支部を相手取り、最終的には雷帝の禁呪を禁呪で破り、勝利した。
前世の一つの冥王シュウ・サウラはエルメナが亡くなってから、前世の剣聖フラガの記憶を鮮明に思い出すようになる。これにより輪廻転生があることを知って前世があるなら来世もあると確信して、自身の来世を占い来世の光景を見てエルメナと再会できるが、その前に両親を喪いなぜ両親を救えなかったのと思い悩みそして両親の死により前世の記憶を幼少時に一遍に両方の記憶が蘇るため情緒不安定になる。それでも、エルメナと再会できるがわずか二年間しか会えず皇帝に破れる来世を見た。
その来世を回避するためにはカリンを自分の来世に送り込み、自分の来世(諸葉)のメンタルコンディションを万全にして皇帝に挑むしかない。そのためにシュウ・サウラは彼女を来世に送り込む闇術を、カリンは彼の心と彼の命を守るため前世の記憶の一部を封印する闇術とどんな強敵が相手でも抗う組織を創る計画を建てた。
シュウ・サウラはエルメナを蘇生させるつもりであったが、来世でエルメナが自分の前に立ち屈託のない満面の笑みで笑う来世を見たため、愛する女の来世での幸せを願って自身の心を殺した。
前世で恋人同士だったサツキと静乃にそれなりに好意は持っているが、元々は恋愛感情であるかは表明していなかった。
摩耶に言わせれば『女を泣かしたり、泣かされたりする女難の相の持ち主』。
前世今世通して本当の意味で仲間と協力して戦ったことがなく、仲間がいる時はいつも必ず仲間を気にかけて戦っており、結局は一人で戦った方が遥かに強かった。しかし22巻での駿河安東との最終決戦で、エドワードとシャルルという本当の意味で自分と肩を並べて戦える救世主との共闘で、漸く前世から続いた「戦士としての孤独感」から解放された。
そのため、毛嫌いしていた《破軍》を解禁し、エドワードと《破軍》を交互に行う最速最強の連携攻撃を行ったり、シャルルとも抜群の連携を見せた。
最後は、ランクS全員の連携によって生まれた隙に、反魂禁呪と神通力による《熒惑》の『太極』を使い、安東を二度と転生できないように完全に討伐した。
最後の戦いから約三年が経過した時には、サツキ、静乃、春鹿、エレーナと事実婚しており、春鹿との間に一人、エレーナのお腹に一人子供がいる。摩耶については高校卒業後までは清い関係でいようと決めている。
余談:作中において、未回収伏線として、女神が分かれた魂の内、最も輝きを放った魂が108つ、更にその内でもひときわ輝きの強かった2つの魂、創世の魂(安東が『陽の娘』と呼ぶ)はサツキ、もう1つの「宇宙を終わらせる力」を持つ終焉の魂(安東が『陰の娘』と呼ぶ)は誰なのか問題がある。それについて、作中唯一の二度もの転生に耐える魂、《熒惑》を使い世界を滅ぼした疑惑のある剣聖フラガ、世界をも焼き尽くす反魂禁呪を持った冥王シュウ・サウラ、現世でそれらの《太極》で最強の使徒を二度と転生もできないように滅ぼしたことなどから、終焉の魂『陰の娘』は諸葉ではないかと思われる。
嵐城 サツキ(らんじょう さつき)
声 - 竹達彩奈
1年1組→2年1組→日本支部東京本局、ランクD→B、白鉄。
本作のメインヒロイン。前世ではフラガ(諸葉)の妹であるサラシャであり、とある国のお姫様だった美少女。諸葉に再び会えることを期待して亜鐘学園に入学する。固有秘宝は《巫剣アーキュール》。通力の色は金色。
性格はお調子者で猪突猛進だが真面目で努力家。高飛車な物言いをすることもあるが、子供っぽさから、むしろ小馬鹿にされており、諸葉曰く『馬鹿な子ほど可愛い?』。
諸葉を巡って静乃とはライバル関係にあるが、静乃には度々いじられている。
作中では「『浮気』は許しても『妹』は許さない」と語っているが、浮気をすると嫉妬するので心から許してはいない。
諸葉のことで本人は妹を強調しているが、内心は恋人同士になることを望んでいる。諸葉にとってサツキは『甘やかしてやりたくなる奴』と言っている。
ネリーの見立てでは「見栄っ張りで周囲の注目を集めずにはいられない性格。あと、世話好きで子供を好き」と言った。
前世では常にフラガに置いていかれ、それを歯痒く思いながら過ごしていた。3巻にて秘められた才能にフラガが気づき、戦場に出したくない一心で置いていったことを諸葉から語られた。
前世では『聖剣の巫女』という立場上鍛えることは許されず現世において本格的に光技の才能を開花させた。全ての門を開いていないにもかかわらずランクBのソフィアに力負けしないことから高い潜在能力が伺える。6巻で春鹿と手合わせし、その成長ぶりを見た石動にランクBに推薦される。
パワーとタフネスが優れており諸葉からは「戦車」型の白鉄と言われており、その指摘通り打たれ強く攻撃にも秀でている。諸葉曰く、サツキの打たれ強さは異常でランクSのヂーシンの猛攻にも耐えきるほど優れたタフネスを持っている。
また、駿河安東ほどではないが『異端者』の気配に敏感で九頭大蛇や要塞級異端者が出現する前から違和感として感じ取っている。
七門全門は開いていたものの完全には開いておらず中途半端だったが、12巻にて戦闘中に七門全門が完全に開いた状態となった。その状態で、《巫剣アーキュール》に大量の通力を流し込んで放った《太歳》はレナードの終焉剣による攻撃を相殺するほどの一撃を与えた後に自己崩壊してしまった。レナードの猛攻に耐え、標的の一人と認識される。
18巻ではサラティガを顕現させ、7つの門を完全に開いて汲み出した膨大な通力を神通力へと変換した。このとき不滅の特性を持つ貝利の再生を阻む力と死に至るはずであった静乃の命を繋ぎ止める力を持つ謎の熒惑を発動させた。
《熒惑》は創世の熒惑で望むままに今ある世界を創り替える力、又は新たな世界を創り出す力と駿河安東は言った。人の命の繋ぎ止める力はこの能力の応用である。ただし、この《熒惑》は扱いが難しく濫用すると暴走して世界を消滅させる可能性もあるので濫用できず、自身でもよく力の使い方が解らずサツキは死に瀕してる人は出来るけど多少の怪我や死人は生き返らす方法は解らない。
22巻で最後の戦いから約三年が経過した時には、静乃、春鹿、エレーナと共に諸葉と事実婚しており、順番を決めて諸葉とエッチしているが、自分の順番の時に静乃を交えて3人でエッチすることで、静乃の時にも自分が交じるようにしている。
とてつもない凝り性で、料理は自他共に認めるプロ並の腕前。
漆原 静乃(うるしばら しずの)
声 - 悠木碧
1年1組→2年1組→日本支部東京本局、ランクD→A、黒魔。
本作のもう1人のメインヒロイン。前世ではシュウ・サウラ(諸葉)の右腕であり妻であった冥府の魔女(または王佐の魔女)。幼い頃は奴隷だったが、シュウ・サウラに助けられ育てられた美少女。
固有秘宝は《竜杖ナーグラヴィッツ》と《饕餮カラスボラス》と《共工エイジャエイジャ》。
日本支部最強の黒魔であり、ランクSを除けば世界でも五本の指に入る。
現世では漆原という名家に生まれるが、家が繁栄する手段として道具のような扱いをうけておりそのため感情を表に出さず、学校では不真面目な生活を送っていた。
徐々に前世の力を取り戻しており、『元素衆』相手に一対一で勝利できるほどのランクAでもトップクラスの力を持っているが、普段は手を抜いて隠している。諸葉もこのことは知っており、戦わなければいけない場合のみ実力をいかんなく発揮している。
ルイーズからも『太陽の揺籠』より優れていると言われている。しかし、普段から昼行燈を装いすぎていたため長時間の戦闘になると体力が足りず息切れしてしまう。
第六階梯闇術や広域結界闇術まで使いこなすが加減が出来ていない。
六翼会議による亜鐘学園襲撃後に体力作りのためランニングを行うようになり、15巻では諸葉との個人特訓の時間中ずっと第五階梯闇術を連発し続ける事が出来るくらいに体力面の問題も解消に向かっている。また、個人特訓では反魂を使用しているが、反魂の代償としてはむしろ少ない出血量で済んでおり魔力の制御が傑出していることが示されている。
14巻にてランク認定試験を受ける。日本支部では諸葉しか使い手のいない氷の第六階梯《氷結地獄》を危なげなく成功させてランクAに認定される。なお、この時点での静乃の力は『冥府の魔女』の全盛に届いていておらず第六階梯までが限界。
15巻で正式に実戦部隊の正隊員に入っており黒魔でランクB以上は静乃しかいない(ランクSの諸葉を除く)。
18巻では反魂を用いて氷の禁呪を発動させた。代償として死に至るはずであったがサツキの謎の《熒惑》により命を留めた。
出会った当初に諸葉がシュウ・サウラということには気づいていたが、諸葉を家の事情に巻き込むことを恐れて諸葉に問いただされても口を閉ざしていた。
また、当初から諸葉に好意を持っており、家のことで悩みつつもたびたび諸葉には肉体的スキンシップを取っている。
諸葉にとって静乃は『諸葉がつい甘えてしまう相手』と言っている。
ネリーの見立てでは「自分の髪に自信があり、飾りっ気ない性格なのにヘアバンドと髪飾りはしっかり着けているため。あと、諸葉が贈ったヘアバンドなら喜んで着けるといい、縛られることに生き甲斐を覚える顔」と言った。
諸葉が漆原家に乱入した後は家の悩みが解決し、前世のことは諸葉自身に思い出してほしいと思っている。
前世では囚われたシュウ・サウラに食事を運ぶ奴隷の少女で、彼から文字と闇術を学んだ。後に『冥府の魔女』あるいは『王佐の魔女』と呼ばれる女傑へ成長し、彼の妻となって生涯を共にする。エルメナと名乗っていたが、これはシュウ・サウラが語った物語の登場人物の名前であり偽名。本名はサラシャ。
初めてシュウ・サウラが監禁されていた牢獄に行ったとき恐怖に竦んでいたが、魂だけの存在となった戦姫に導かれ「兄様のこと、よろしくね」と言われる。その後にシュウ・サウラが寝言でサラシャの名前を呼び戦姫がシュウ・サウラに兄様と呼びかけていた場面に遭遇し、戦姫の名が自分と同じサラシャであることを知る。後にこれが本名を名乗れない原因の一つとなった。
シュウ・サウラの後継者のカリンとは水と油で人間として全くそりがあわない。似た者同士であり、お互いがお互いを嫌っている同士であり、相手に勝るところもあれば劣っているところもあるライバル同士であり、その結果彼女達が共闘すると競い合っているというより相手に抱く鬱憤を晴らすために敵に八つ当たりし、相手への不平不満を魔力に乗せて敵に攻撃を続ける。
諸葉を巡ってはサツキとはライバル関係でよくサツキをいじっているが、まっすぐな性格は羨ましく好ましく思っている。
サツキと違い、諸葉が自分の目の届く範囲なら嫉妬もせず浮気を許す理解のある妻であるが、いま彼が一番愛している女は自分であると言いきる自信がある。
人をからかう時やジョークを言う時に口の端っこに小さなえくぼが出来る癖がある。ただし、わかるのは諸葉のみで本人もある場所がわからないほど小さい。
前世でシュウ・サウラに「長い髪が似合う」と言われたため、髪の手入れは絶対に怠っていない。一本だけどうにもならないクセ毛があり、ひどくコンプレックスを抱いている。もし触れようものなら、諸葉曰く「地獄を見る」ほどに恐いらしい。実際、8巻の回想では我を忘れて尋常ではない魔力を撒き散らしていた。
しかし、現世の諸葉に言われクセ毛もあまり気にしなくなった。
22巻で最後の戦いから約三年が経過した時には、サツキ、春鹿、エレーナと共に諸葉と事実婚しており、順番を決めて諸葉とエッチしているが、自分の順番の時にサツキを交えて3人でエッチすることで、サツキの時にも自分が交じるようにしている。
四門 摩耶(しもん まや)
声 - 小倉唯
亜鐘学園、ランク?→ランクA、黒魔。
本作のヒロインの一人。亜鐘学園でいつも校長と共にいる10歳ぐらいの少女。亜鐘学園校長である万里とは遠縁の身内。
早くから救世主として覚醒しており、そのために学校に通えず、友達がいないが本人はさほど気にしていない模様。
固有秘法は《夢石の面晶体》。この能力のためか、エドワードからは『夢現の小さな魔女』と呼ばれていた。
力が覚醒した際に前世の記憶が蘇ったためか、天使のような容姿とは裏腹に耳年増で小悪魔。
諸葉に女難の相があるからと諸葉に好意を持ち、恋人の座を狙っている。幼いながらも、女同士の修羅場に立つ度胸の持ち主。
年齢的ハンデがあるので、諸葉の四、五番目のお嫁さんにしてもらう予定と自分でいっている。
諸葉にとって摩耶は『目に入れても痛くない女の子』と思っている。
ネリーの見立てでは「しっかりしており強い子であるが本当は寂しがり屋。あと、諸葉とお揃いのものを贈ると喜ぶ」と言った。
免許は持っていないが、車を運転することができる。また、スリルを楽しむのでスピードを出して走ることを好む。
2巻で万里の策略で諸葉と同居することになったが、本人はそれを喜んでいる。10巻にて、その仲のよさは万里を唖然とさせるほど。
3巻では拙いながらも第三階梯闇術を使用したことから、Bに近いランクC黒魔と考えられる。
14巻で万里の固有秘法《移ろいの門》の使用に成功する。前世では使えなかった他者の固有秘法を成功させたのは史上初。また、《移ろいの門》の習得によりランクAに認定された事が15巻で明らかにされた。
22巻で最後の戦いから約三年が経過した時には、諸葉、サツキ、静乃、春鹿、エレーナと共に暮らしており、自分以外の4人と事実婚関係にある諸葉が、高校を卒業するまでは自分と肉体関係を持ってくれないことに不満を覚えている。
百地 春鹿(ももち はるか)
声 - 内田真礼
2年3組→3年3組→日本支部東京本局、ランクC→B→A、白鉄。
本作のヒロインの一人。実戦部隊正隊員。ボーイッシュで飾らない雰囲気や体つきが可愛いショートカットの女性。自分に自信が持てないため、恋愛ごとにはサツキや静乃から遅れ気味。諸葉やサツキから『モモ先輩』と呼ばれている。省略された呼び方は好きじゃないと当初は文句を言っていたが、諦めたのかいつの間にかその呼び方が定着している。通力の色は蒼色。
6巻にてサツキと手合わせした後、石動にランクBへと推薦される。
《神足通》の名手で学内最速を誇るスピード特化型。諸葉が4分身までしかできない《貪狼》を5分身で使用できる。また、《巨門》の二連を使用することもできる。12巻で《破軍》を完璧ではないが使えるようになった。
諸葉曰く、スピード特化型は戦法を一つ一つ習得することで強くなれるタイプで対人戦闘において究極的には触れる事もできない速さの相手に剣で勝つことは無理と言うほど。
ただし、このタイプは強さがわかりにくく、一般的に異端者討伐では火力が重視されるため、通力の量が才能であり、スピード特化型は才能がないとされる。
春鹿もそう言われていたが、諸葉から見れば、石動迅に迫る才能の持ち主である。しかし、教師陣に彼女の才能を伸ばせる人材がいなかったため、才能を発揮できないでいた。
幸運に恵まれて諸葉と迭戈の両方からコーチを受けレナードとの実戦的な指導特訓により実力を伸ばした。
9巻で迭戈の言葉により吹っ切れ、諸葉に対しての恋愛感情を静乃に明かした。
諸葉にとって春鹿は『もったいないと思う人』。
ネリーの見立てでは「走るのが好き」。その理由はシューズをよく使い込まれており手入れしているため。また、可愛いのに自分のを男の子のように自虐していることも見抜いている。
12巻で学園を攻めてきたレナードと交戦してスピード特化型の完成形を見て自信が付き目指すべき境地を知る。この事により、《神足通》を更に磨き《巨門》の二つ同時に作ることも出来るようになり、《巨門》のトリプルという奥の手がある。
15巻でエキスパートリーグを優勝して石動との勝負で勝ったことによりランクAに認定された。
19巻では日本支部のランクAである日向猛を相手に、一発も攻撃を受けることなく圧倒して、勝利した。
22巻で最後の戦いから約三年が経過した時には、サツキ、静乃、エレーナと共に諸葉と事実婚しており、諸葉との間に一人子供がいる。
エレーナ・アルシャヴィナ
声 - 上田麗奈、ジェーニャ(ロシア語)
ロシア支部→1年2組→2年2組→日本支部東京本局、ランクC、白鉄。
本作のヒロインの一人。『人喰い(マンイーター)』と呼ばれる救世主暗殺に長けた少女。愛称で「レーシャ」とも呼ばれている。静乃に負けないくらいの巨乳で、銀色の短髪がトレードマーク。
表向きはロシア支部からの留学ということになっているが諸葉を暗殺するために来日する。
通力はランクC並みしかないが固有秘宝《魔剣レプラザン》を使用することでランクAの実力を持つ静乃を圧倒する実力の持ち主。通力の色は暗い藍に血の朱が混ざったような不気味な紫色。
諸葉の優しさに触れ、暗殺することに疑問を持つが弟のためにと思い諸葉と戦うが敗れる。
実際はコンドラートの能力で弟がいると思い込まされていることが判明する。その事実にショックを受けるも、諸葉から「家族になってやる」という言葉を受けて、それ以降諸葉の家族と自称する。家族と言いながらも、度々諸葉にキスをしたり肉体的な接触を求めるなどの家族の関係を越えた行動も取ることもある。
6巻で静乃と友達になっており、レーシャ曰く、初めての家族は諸葉だが初めての友達は静乃である。
8巻の学園祭では、友人に恵まれて楽しい学園生活を送っていることがわかる。また、静乃やサツキとも友情を築きながら諸葉を巡るライバルとなっている。諸葉の事をこの世界より大切で静乃の前でも好きと言えるほど好きである。
諸葉にとってレーシャは『放っておけない奴』。
ネリーの見立てでは「妖精みたいに綺麗な子で妖精みたいに浮世離れした子。また、今が幸せで気持ちがふわふわしており、学園生活の実感が伴って初めて普通になれる」と言った。
14巻で《魔剣レプラザン》のスイッチを一瞬だけ「オン」「オフ」し、自分もそれに対応できる速度で通力を纏う特訓していた。
《源祖の業》に頼らないで武術や剣術を鍛えていたがヂーシンに負けてからは特に《神足通》を磨いており、諸葉と春鹿に《神足通》のダブルコーチをしてもらっている。
16巻で《魔剣レプラザン》に己の通力を与える事で前世で一度も発揮されなかった『正真の魔剣』を顕現できる(ただし、顕現されるまでにそれなりに時間が必要であり、戦闘中に顕現させるのは難しい)。
22巻で最後の戦いから約三年が経過した時には、サツキ、静乃、春鹿と共に諸葉と事実婚しており、妊娠中で救世主としての活動を休止している。
アニメでは、諸葉と同じクラスで途中から諸葉のことを「兄」と呼んでいる。
実戦部隊(ストライカーズ)
石動 迅(いするぎ じん)
声 - 中村悠一
3年2組→亜鐘学園校長→日本支部長、ランクA→S、白鉄。
石動厳の兄で実戦部隊隊長。沈毅な風格の持ち主で、とっつきにくい感じがするが、細やかな気配りができる一面を持つ。また、強さを求める本性を持っており、諸葉に追いつこうと努力している。
レナードからは、天才の鍛え方ではないと評される。
レナードから天才と評されているが、自分ではそう思っておらず積み重ねで手に入れた強さだと実感している。厳しい戦いであるほど練習以上の力を出し、通力の量が二、三割増える。
早寝早起きする主義。
守りよりも攻めを得意としている。通力の色は雷光色。
《熒惑》は雷。この《熒惑》は使い勝手が良く特に溜めが要らなくて使った後も隙ができないほど強力である。諸葉曰く「《熒惑》としては反則レベル」。
第3巻の合宿にて《破軍》を習得し、第6巻では2回に1度に成功するまでに成長する。《熒惑》と《破軍》を同時に使う技は強力だが使用後の反動でまともに動けないのが欠点。
15巻でルー・ヂーシンに師事、尸解仙について習い、呼吸を止め続けることで、呪力を汲み出すことが出来るようになった。
ヂーシン曰く、石動には異才があり呪力を通力のように用いて行う光技《裏光技》を一通り使用できる。
呪力を用いる事によって《破軍》の反動を抑え、二度目の《破軍》又は《貪狼》に繋げる『雷影』という技法を編み出した。(諸葉に使用した時には、《巨門》によって一発目をスカされ、諸葉の位置を見失ったことで隙を作られ、二発目に繋げることもできずに敗北した。)
白騎士機関日本支部の就職が決まっていたがレナードに襲撃され、四門万里が居なくなった亜鐘学園の学園長として就任する。
22巻で日本支部長になって、念願だった八人目のランクSになった。『黒騎士』の異名がある。
理事長(賢典)の再従兄妹と恋人になる。顔と性格は静乃と似ていないが女子高生なので結婚を前提に交際している。
神崎 斎子(かんざき ときこ)
声 - 小林ゆう
3年→日本支部東京本局、ランクB→A、黒魔。
(エロ)鬼と畏れられる実戦部隊副長。軍人めいた高圧的な口調と怜悧な美貌の持ち主。特技はパワハラとセクハラで諸葉(とその尻)を執拗に狙うが、度が過ぎると迅にお仕置き(アイアンクロー)されることが多い。
統率力は副長に選ばれるだけあって、本人の気質も影響していることもあり、要塞級を前にして怯える隊員たちをまとめるほど高い。12巻では第四階梯まで使いこなすまでに至った。静乃より戦術レベル下において、遥かに闇術を使いこなす優秀な黒魔である。
学園を卒業して東京本局務になった。
19巻でランクAに認定されていた。
宗谷 真奈子(そうや まなこ)
丈弦 初介(たけつる ういすけ)
声 - 守川武尊
3年→日本支部→亜鐘学園校長、ランクC、白鉄。
男女に人気のお兄さん。遠距離恋愛をしていると周囲に話しているが、実際には真奈子と付き合っている。
前世で名剣の類いに縁がなく、認識票では、鎖で連結された長剣や槍、盾などの様々な武具を状況に応じて使い分けて戦うスタイル。
前世は暗殺者であったために、今世こそは救世主たらんとする。通力の色は暗い琥珀色。
《熒惑》は糸。研ぎ澄ませるほど糸は無限に細くなり、細くなるほど長く伸ばせる。
通力の一部を周囲に拡散させてその範囲内ならどこでも瞬時に《熒惑》を発動することができる。この応用で相手の肺に自分の通力を吸わせて《熒惑》を発動すると肺の中がズタズタになり相手を倒すことができる(内臓は救世主と言えども治す事が難しいので一撃必殺の威力がある)。ただし、通力を拡散するには少し時間がかかりすぐに使えないのが欠点。
12巻では眼を失い気配に敏感になったヂーシンを欺くほどの《廉貞》使いになっている。
15巻でヂーシンを見つけるため、《熒惑》で街中に糸を張り巡らした。
18巻でルイーズを《熒惑》で仕留め、『正義の暗殺者』となった。
ルイーズのゴーレムに左足を、貝利に左腕を奪われまともに戦う事ができなくなった。肉体の再生には時間がかかるが、一年ほどで元に戻るとのこと。
万年堂 亀吉(まんねんどう かめきち)
声 - 内田雄馬
2年→3年→亜鐘学園教頭、ランクC、黒魔。
誕生日:1月1日
諸葉からは『面白い人、実戦部隊の鑑』、サツキからは『ウザい人』と評されている。黒魔としての才能は低いが、他の方面では才能がありすぎる。
自分より年上や権力のある相手には、ころっと態度を変えるお調子者。
7巻にフランスから受けた襲撃の際に感銘を受け、9巻ではズラタンと共に大規模作戦に向けてゴーレム作成を行う。以降、その際の制作した亀戦車型ゴーレムをサーベルにして持ち歩くようになる。
このゴーレムはズラタンの秘術で造られた頑丈なゴーレムである。名前のように亀のように遅く、攻撃が持ち主の魔力を打ち出すため亀吉は魔力が少ないので攻撃力は低い。基本的に二人乗りで無理をすれば四人乗れてそれにより攻撃力を上げる。
男子に圧倒的に人気があり、逆に女子からは生ゴミ扱いの仕打ちを受けている。
13巻で石動迅から実戦部隊隊長に任命された。理由は笑われると分かっていて諸葉を超えると公言していたため。
そして、影の不断の努力を評価されていたため。
竹中 半太(たけなか はんた)
声 - 石谷春貴
2年→3年、ランクC、黒魔。
2年の《黒魔》筆頭。いかにも草食系男子といった感じの優しい男。童顔であるが美少年で女子からの人気がある。
13巻で実戦部隊副長に任命された。理由は亀吉をうまく宥める事ができるため。
亀吉のゴーレムに一緒に乗り、サポートしている。
亀吉とは逆に女子からは人気があり、やや頼りない所が保護欲をかき立てリーグ戦の成績で憧憬を集めている。
ソフィア・メルテザッカー
声 - Machico
3年→白騎士機関日米間親善大使、ランクB、白鉄。
アメリカからの留学生、学園一のパワーファイター。
圧倒的な通力の量を誇り、サツキ同様パワーとタフネスに秀でた「戦車」タイプだが、同じタイプのサツキとは異なり、前世で名剣等の優れた武器に出会うことができなかった。そのため、彼女の通力では一度の使用で壊れるような武器しか顕現できず、《太白》は切り札になっていた。通力の色は鮮やかな黄色。
見た目は、褐色の肌に髪の毛がプラチナブロンドで190センチのあるアメリカ人。バストもすごくプロポーション比率は静乃より少し劣るがバストサイズが静乃より三周り大きいのでド迫力である。
9巻からはロシア支部から取り寄せた強化ガラス製の大盾を使用し、通力を存分に込めた《太白》によって攻撃と防御を両立している。それにより、持ち前のタフネスも合わせて「攻撃は易し、防御は難し」の中で防御に優れた白鉄となっている。
卒業後はアメリカ支部に戻ると決めていたが、日本支部に残ることを何度も考えていた。そんな彼女の心情を知った諸葉の提案により、日米間の親善大使に選ばれたことを喜んでいる(諸葉の提案であることは知らされていない)。
原作での合宿には参加していなかったが、アニメ版の合宿には参加している。
田中 一朗(たなか いちろう)
新1年生→3年生、ランクC→A、白鉄。
見た目は細眼鏡を掛けたクールな顔つきで落ち着いた物言いで年上に見える。田中太郎の息子。
白鉄に目覚めて一年半ほどアメリカに留学していた。留学の理由は正義の味方になりたく、そのために力が必要だから。
諸葉の印象ではカッコいい人物(親しくない人でもお姫様抱っこしたため)。
夏休み前に実戦部隊を見学していた所を亀吉が腕試しにと二年の白鉄と勝負させ、勝ったので予備隊員として入隊した。
正隊員の勧めが来るが自分自身はまだまだと言っており正隊員になる気は無い。しかし、実力はランクBの白鉄を軽く倒せるレベルで《巨門》はトリプルまで使いこなしその《巨門》は静かで相手に見切る事が難しい。通力の色は白銀色。
一年半留学して居たとはいえ一年生して基本光技の質は極めて高く通力も多いため隙のないタイプで胆力も尋常でない。
唯一、父である不可視(インヴィジブル)を知覚することができる。
22巻で最後の戦いから約三年が経過し、卒業式の後、行方不明の父からお祝いの言葉を貰った。漆原一族の女性を紹介されそうになっている。
その他の生徒
石動 厳(いするぎ げん)
声 - 杉崎亮
1年1組→転校、ランクD、白鉄。
兄も救世主だったため入学前から修行しており、光技を高いレベルで修得している。
傲慢な性格をしていたが1巻で諸葉と戦って敗北。それがトラウマになり不登校になる。6巻にて田中に光技を教わっていることが判明し、10巻時点でランクC相当の実力を得た。通力の色は血のような赤色。
諸葉がランクSだということを教わるも、信じることができずサツキらを襲撃。しかし、ランクBとなったサツキに返り討ちにあう。
執念深さから『六翼会議』に目をつけられ、その魂を魔神級を作るのに利用される。異端者として退治され、諸葉がランクSだという現実に打ちひしがれて転校を決めた。
アニメ版では第1話以降登場していなかったが、第11話に他の生徒とともに避難しているのが確認されている。また、第12話で異端者と戦う諸葉を応援するなど、原作とは違い恨んでいる様子が見られない。
椎名 春子(しいな はるこ)
対人戦闘研究部部長(たいじんせんとうけんきゅうぶぶちょう)
前田(まえだ)
教師
四門 万里(しもん まり)
声 - 皆口裕子
亜鐘学園校長→背教者、ランクA、黒魔。
金髪碧眼の美女。20歳。生徒を大事にしており、2巻で亜鐘学園理事長による諸葉に対する謀略阻止と、摩耶に友達が出来ればと諸葉との同居を画策する。
戦闘能力はあまり高くないが《移ろいの門》は対異端者に有効なためランクAになっている。
固有秘宝は《帽子の下の小鬼》。
当時、万里の固有秘法であった瞬間移動闇術《移ろいの門》のため、摩耶の安全と引き換えに『六翼会議』に強制的に協力させられる形で拉致されてしまう。
学園の第1期生の初代実戦部隊の隊長で、その頃は自身曰く「高慢ちき」で周りと馴染めていなかった。実際には周りと馴染めていないどころかほぼ完全に孤立しており、彼女自身は自分が孤立しているとは認めず自分がやる気のない周囲をハブいていると豪語するほど学園に馴染めていなかった。
入学初日の校長の長話に居眠りをしていた亮を見かけ叱咤、その後、同じく居眠りしていた宇佐子に寝起きざまにキスされてしまう。
この、初日の出来事から三人は日々を一緒に過ごすようになる。
実力で実戦部隊の隊長となった際も人望の無さで孤立していたが、亮や宇佐子も実戦部隊に加わったこと、副隊長の鎮守森が器の大きい人物であったことなどに助けられ人間関係が改善、実戦部隊の隊員達と心の底から信頼し合える仲間になっていった。
やがて安東駿河の計画により当時の実戦部隊は壊滅寸前に、鎮守森を始め大切な仲間たちを失う。実戦で冷静さを欠いたことで仲間を失ってしまったことは万里に大きな影響を与え、常に適格な判断を下せるよう訓練に励むようになる。変化を促されたのは万里だけでなく、亮は二度と仲間を失わないため圧倒的な強さを追い求めるようになり、そもそも訓練すら真面目にしていなかった宇佐子も真剣に練習を開始する。
能力的に実戦部隊の輸送に特化した切り札的存在となって以降は実戦に出ることができず亮や宇佐子を後方から応援することしかできなかった。そのため、亮の苦しみを聞いてあげることができなかったことは今でも万里の後悔となっている。前理事長と前校長の出世欲のため実戦部隊が徹底的に利用され、限界を迎えた亮が軟禁され『背教者』となり叛旗を翻しすまで何も気づくことができなかったことは大きな衝撃であり、これを契機に学園の改革を決断する。当時大学を出たばかりの現理事長と一時的に手を組み政治的な力を確保、不断の努力によって前理事長と前校長を追放した後は自身が校長となって人道的な救世主の育成環境を整えた。
学生時代に、できる限り犠牲者を出さないよう対異端者の戦術やフォーメーションなどをノートが真っ黒になるまで徹底的に研究し、それが現在の実戦部隊の基本戦術の元となっている。
摩耶と出会った当初は忌み嫌っておりまともに相手すらしていなかった。後に宇佐子が間にはいってことで自身の摩耶への態度を反省、孤立へのいら立ちをぶつけていたことを自覚する。目立つ帽子は、宇佐子によってプレゼントされた。その帽子をかぶった万里に摩耶は可愛いと喜ぶ。鎮守森をはじめとした仲間達を失って以来、ずっと身に着けている。
田中 太郎(たなか たろう)
声 - 大川透
1年1組→2年1組担任、ランクB、白鉄。
年齢は40歳前後。七三分けの髪型で黒縁眼鏡をかけたサラリーマンのような風貌。
陰で誰かと内通している模様。丈弦と同じ側の前世らしいが詳細は不明。7巻にて宇佐子との会話で、「王」を呼ぶ『六翼会議』の一員。通力の色は鉄を思わせる鈍色。
実は六翼会議の一翼の不可視(インヴィジブル)である。
前世が暗殺者であり、隠密行動も得意で気配を読む能力の高さは複数人を監視し、一キロ先の相手まで分かるほどで超人を越えている。普通に《神足通》を使っても音も立てずに消え去ることができる。
19巻で主力以外の実戦部隊を襲い、息子である一朗に「そもそも正義なんてものは、この世のどこにもない」と嘯き、《巨門》を使い倒した。一朗より遥かに静かな《巨門》を使える。
白鉄としての才は全く恵まれなったため、《巨門》《禄存》《文曲》《廉貞》の才能に関係ないこの四つだけ極めるために努力して、暗殺を続けるうちに異常なまでに《廉貞》が発達して相手に姿を見られる力をゼロにする《廉貞》を身に付ける。それにより、相手が見ることができない独自の戦闘スタイルを確立した。
この戦闘スタイルは異常なまでの修練と死と隣り合わせの暗殺をすることにより身に付いたスタイルであり、絶対に真似をすることのできない超一流のスタイルである。
ただし、息子の一郎には普通に姿が見えていた。
諸葉に挑み、諸葉の巧みな戦術運びによって敗れるも、諸葉から「(今まで戦った相手の中で)最も恐ろしい」と評された。
理事長
漆原 賢典(うるしばら ただのり)
声 - 遊佐浩二
静乃の実兄。25歳で亜鐘学園理事長を務める傑物だが、野心家でそのためなら身内も利用する。
思考が極端になることもしばしばあり、諸葉がエドワードにランクSに認定されると、静乃に「なにがなんでも籠落しろ」と命令した。
7巻では諸葉が幽閉されて尚、利用価値を見出だしたまま高梨恭子を呼び出し、尋問の場を整えるほど期待している。
権力に固執しているが状況によって揺らいでしまう役職には興味がなく、他人に左右されず安定した役職である理事長という立場は非常に気に入っている。それと同時に世界に大きな影響を与える未来の救世主たちを擁する学園の理事長という肩書を利用して絶大な権力を振るえる点は彼の美学を満足させられるものであった。
高梨からはライバル視されており、社会的には日本支部の第一秘書官という立場にある高梨の方が上の役職であったが、諸葉という最強の戦力の存在を知りながら自身の戦力として擁することを知らない彼女のことを本心では嘲笑っていた。
白騎士機関(オーダー)
日本支部
日本支部は大半の人員が東京支部に集中している。そのため、特に西日本には人員が配置がされておらず、分局長しか実力者がいない。これは《移ろいの門》があるためできる戦法である。
駿河 安東(するが あんどう)
声 - 石田彰
支部長、ランクSS。
六頭領の一人。詰襟制服を軍服みたいに着こなしている17歳の男性。尋常ならざる貫禄、風格を持つ。
「他人の物を自分の物にしたい」と不適な態度を取っているため六頭会議ではヴァシリーサやシャルルから反感を買っている。
《異端者》の出現を察知し、《異端者》の存在そのものを浄化する《異端者》の天敵とも呼べる源祖の業(能力)の使い手。白鉄でも黒魔でもない稀有な救世主。普段は東京を出ることを禁止されており、特例を除き東京を離れることが出来ない(日本政府の権力者の判断で一方的に決められた)。
『千里眼(ウォッチャー)』や『極東の聖者』の異名を持つ「世界最強の対《異端者》の能力者」である。
隠しているが《異端者》を産み出す種を作ることができる彼固有の源祖の業がある。上記の異名や能力は日本で権力を持つための芝居であり自作自演の英雄を演じているに過ぎない。
《異端者》を造り出して襲わせていた目的は
3つが目的であった(後に目的の人物がサツキであると判明する)。
実は諸葉の前世の一つのフラガが滅ぼした帝国の皇帝の前世を持つ人物であり、サラシャ姫(サツキ)を神の血筋たる『陽の娘』と呼び、彼女のもつ謎の《熒惑》を狙っていた人物。その皇帝としての前世すら安東にとっては一時的な仮初めの姿に過ぎない。
その正体は、かつて世界を創り出した気まぐれな女神が存在した時代、その女神によって創られた『魂を弄び、肥大化させる者(キユイヴァンゼゴズ)』の名を持つ使徒の一人であり、実は人間の枠にとどまらない存在。
自分が創り出した使徒たちの喜怒哀楽や悲喜交々を娯楽として楽しんでいた女神を愛し、彼女の望むままに『神の国』で他の十二人の使徒達の魂を弄び、滅ぼし、最後は女神をも弑した。
女神は己の死すら悦び楽しみ、その果てに己の力を数えきれないほど大小に分け全宇宙に散っていった。その内最も輝きを持った魂が108個あり、その内、ひときわ輝きの強かった二つの魂の一つである創世の力を持った魂を『陽の娘』と呼び、果てしない時間を巡り、探し求めてきた。
そのため使徒としての肉体ははるか昔に捨てており、現在は普通の人間として誕生している。
ただし、通力は小学校に入る段階で桁違いであり、使徒ではなく人間の子供に過ぎない状態でも《異端者》を一人で制御してしまうほどの実力者。通力の色は無限無辺の宇宙のような黒色。
表向きは『六頭領』として『六翼会議』と対峙、裏側では『六翼会議』と手を組んで自身の権力拡大を目論んでいるかのように振舞っていた。実際には『六翼会議』自体が彼が命じて作らせたものであり、『六翼会議』との戦いも彼が計画の一環として行っているマッチポンプの一つである。サツキの力を狙いつつも女性としてのサツキ自体には執着を見せておらず、あくまで力を確実に手に入れるという意味合いでサツキの身を確保することを亮に命じている。
固有秘宝は、正真の魔剣である《魔剣ガルガーンティガ》。持ち主の通力を強制的に吸い上げて神通力に変える能力を持つ。
本来の実力はランクSSどころか神の領域。使徒としての肉体ではない現時点での実力も神の領域に達しており、前世の皇帝時代においてもフラガが圧倒的な実力差で終始追い詰められている。
唯一の弱点は彼の実力に耐えられる武器が存在しないため、どれほど優れた武器を用意していても使い捨て同然の扱いしかできない点。この問題点により本気になれないことを本人自身が非常につまらないと感じており、前世ではそのつまらさなを補う余興として敢えてフラガに勝利を譲り、自身はフラガに国を滅ぼされた敗北者としての立場を甘受した。(現在では認識票(IDタグ)により彼が本気を出せる武器である《魔剣ガルガーンティガ》を無尽蔵に用意することが可能となっており、武器の枯渇という数少ない弱点はほとんど完全に克服されている。)女神の力を全て収集し終えた後は世界を一から創り直すことを考えており、彼の言葉としては誰も不幸にならない世界を創ることが目的とされている。
膨大な通力が《魔剣ガルガーンティガ》により神通力となることで、ただの《天眼通》で未来視を、ただの《金剛通》でエドワードの鎧《銀鎧アーガスティン》並みの物理防御力を、ただの《耐魔通》で《銀鎧アーガスティン》並みの闇術防御力を、ただの《神足通》で《破軍》を越える速度を、ただの《太歳》で《銀鎧アーガスティン》が軋むほどの威力を超広範囲に、ただの《内活通》で切れた腕を短時間で繋ぐなど、化け物過ぎる。
ただの《太白》で《銀鎧アーガスティン》を斬ることができるが、一発で《魔剣ガルガーンティガ》が壊れてしまう。
ただし、総合防御力においてはエドワードの《銀鎧アーガスティン》に劣っており、《金剛通》と《耐魔通》のどちらかに特化すれば並ぶが物理か闇術どちらかに弱くなり、併用するとそれぞれの防御力が《銀鎧アーガスティン》に劣ることとなる。諸葉はそこを見抜き、剣による物理攻撃と闇術による魔法攻撃を同時に行い安東の鉄壁の防御を破った。
最期は、ランクS全員の協力によって隙を作られ、諸葉の《熒惑》による切断の概念と反魂の炎の《禁呪》との『太極』により二度と転生できないほど完全死亡した。
高梨 恭子(たかなし きょうこ)
声 - M・A・O
ランクA、白鉄。
安東の第一秘書官兼ボディーガードの女性。日本支部本局に所属し安東に心酔している。そのためか、彼の地位を揺るがす相手を潰すことに躊躇いがない。大規模作戦で群体要塞級に幽閉された救世主らの安否は気にせず見下しており、場合によっては死んでしまっても構わないと思っている。
諸葉が《最も古き英雄》だと聞いた時は、新たな安東の手駒として喜んでいた。しかし、彼が活躍して亜鐘学園に大きな影響を与えていることを知ると、7巻にてヂーシンと結託して諸葉を拉致幽閉した。独断での行動だったので諸葉が解放された後に首の皮一枚で繋がるほど追い込まれる。独断行動で危ない立場でいることを自覚しながらも亜鐘学園に居る諸葉派閥を警戒して反発するもシャルルらに封殺される。日英仏の大規模作戦にて諸葉を嵌めようとするも、それを察知した初介に糸の《熒惑》で内臓を切り刻まれ阻まれた。
六翼会議の狙いが安東となったことで諸葉が助っ人として日本支部に訪れた際には再び一転して諸葉に媚を売る。その直後に安東の護衛計画は第一秘書官である自分を通り越して第二秘書官たちを中心に進められていることが明らかになり、自分の立場が本当に首が皮一枚どころか繋がってすらいないということを認識させられてしまう。
安東の護衛計画に同行していたものの、安東の言動からやはり彼が自分だけでなく日本支部の人間でさえも何とも感じていないことを自覚する。これにより以前から六翼会議の誘いを受けていたこともあり背教者たちを率いて安東の身を抑えようとするが失敗、逃亡の身となる。それ以降は他の背教者たちと共に六翼会議のアジトであるゴーレム内で生活している。
最期は諸葉は叔父夫婦を襲う指揮を取ったところ反撃してきたカルガ・リンに殺された。
多幡 勝家(たばた かついえ)
ランクA、白鉄。
名字が柴田に似ているため、名古屋の武将柴田勝家から名前を取ってつけられたらしい。またそのせいで名古屋の分局長に任命された。石動とはよく知った間柄らしい。
日本支部創設から活躍しており、諸葉が現れるまでは日本最強の白鉄と言われていた。通力の色は鮮黄色。
指示に従わない石動に凄むも、ランクSとの戦闘を経験した彼には通じなかった。
19巻で石動迅と交戦して、多幡に迷いがあり石動迅の実力が向上していたため一撃で剣を折られて敗北を認めた。その後の騎士級異端者との戦いを見て日本最強の看板を掲げないと誓った。
22巻で実は、前世が諸葉やサツキと同じ世界であり、皇帝に使える下っ端であったことが明かされる。そのため裏光技を知っており、石動に裏《内活通》の概要を伝えた。
弘原 海佳弥(わだ つみかや)
博多分局長、ランクA、白鉄。
高梨恭子とは安東のボディーガードとして光技を研鑽した仲だったが、安東に心酔してシンパを増やし始めた彼女から距離を取った。
大規模作戦で水を鞭のようにを操る技を見せたが詳細は不明であったが、19巻で水の《熒惑》であることが判明した。通力の色は深海色。
《熒惑》をメインで使うが、始めから切れ味の鋭い「ウォーターカッター」を使うことができず、威力の高くない「水の鞭」を使い、段々と「ウォーターカッター」に近付いていく。自称スロースターターという名の訓練不足。
19巻でサツキと交戦して、サツキに訓練不足を見抜かれ《熒惑》の弱点の制御の難しさによる制御ミスを狙われて《鎮星》を喰らい意識を奪われ敗れた。
藤井 冴姫(ふじい さえひめ)
日向 猛(ひゅうが たけし)
柏葉 源一(かしわば げんいち)
勾坂 霞実(こうさか かすみ)
納貝利(ナー・ペイリー)
駿河安東個人の配下で日本支部の幹部もその存在を知らない模様。
馬迭戈と対照的な方法で昇仙に至った尸解仙。ランクSのルー・ヂーシンをして常識の埒外と言わしめるほどの力を有している。日本語読みで「かいり」。
その身体は呪力で構成されており、自在に再生し、様々な能力を持った宝貝を生み出すことができる。戦闘しても業を溜めることがないため、積極的に戦闘に参加できない白騎士機関最強の馬迭戈よりも強い可能性も。
彼女が作り出した宝貝はどれも強力で数も多種多様にあり、中にはランクSを殺す事のできる宝貝もある。
19巻で諸葉と戦うが諸葉のことを竜と例えたが、竜殺しなど夢物語にすぎぬことに気づけず、諸葉の神通力を《聖剣サラティガ》で更に濾過した究極の力による《熒惑》で敗れた。
22巻の三年後にはいつの間にか復活していた。
イギリス本部
エドワードのカリスマ性によって統制されている。黒魔が圧倒的に不足している。
サー・エドワード・ランパード
声 - 羽多野渉
本部長→?、ランクS、白鉄。
六頭領の一人。『白騎士(ホワイトナイト)』、『白騎士機関の異名の源(ザ・モデルイメージ)』や『獅子の心臓(ライオンハート)』等の異名を持つ「無敗の白鉄」である。通力の色は鮮烈な紫色。
固有秘宝は《銀嶺アーガステン》。
2巻で諸葉の実力を見定めるため来日し、諸葉と交戦する。戦いの後、諸葉を(『ビックリ箱』という意味のジャック・イン・ザ・ボックスから)『ジャック』と呼ぶようになった。頻繁に電話をかけては諸葉に迷惑がられている。
白鉄としてはサツキやソフィアと同じ、パワーとタフネスに優れる戦車タイプでありながら、《神速通》の中で唯一《破軍》は得意。また、《金烏》は掌全体で《玉兎》も使いこなす。
ランクSの中でも別格に強く、普段は部下を守りながら戦うが一対一の勝負になると《銀嶺アーガステン》を纏って《破軍》の神速で砲弾のように相手にタックルして叩きつける荒業がある。《破軍》の反動で動けなくなっても《銀嶺アーガステン》の硬さにより相手の攻撃を受けても何事もなかったかのように立ち直りまた《破軍》で攻撃を繰り返す。単純無比ゆえに効果絶大であり、最強の防具を最強の武具に変える自らへ課した禁じ手である。
22巻の安東との最終決戦では、諸葉と《破軍》を交互に行って隙を無くして攻撃するという最速最強の連携攻撃を行った。
最終的には本部長を引退しているようだが、その後の役職は不明。
アンジェラと結婚した。
アンジェラ・ジョンソン
声 - 小見川千明
ランクA、白鉄。
ランパードの右腕で、双頭剣の使い手である女性。通称は『AJ』。通力の色はエメラルドのような緑色。
エドワードに好意を持っている。そのことで静乃に相談したためにその弱みで静乃にはこき使われている。
当初は諸葉に返り討ちにされたことを恨んで彼にきつく当たっていたが、5巻にて彼の水先案内人になって行動を共にしたことで態度を軟化させた。諸葉曰く「面倒見のいいお姉さん」。
《熒惑》は鋭い刃。諸葉の切断とは異なり、通力を手に纏って使用する。
最終的に想いが実りエドワードと結婚する。
ボリス・テリー
フランス支部
『太陽の揺籠』と呼ばれる魔術結社を前身とし、白騎士機関の中では長い歴史を持つ支部。救世主は固体・液体・気体・力体・霊体によるゴーレム練成の秘儀に通じる『元素衆(レ・エレマン)』と呼ばれ、『=1(ル・ブルミエ)』は『=2』以下を従える幹部がいる。 前身が魔術結社であるため、貴重な黒魔のランクAが多い。9巻の大規模作戦には46人が参加しており、そのすべてが黒魔。
シャルル・サン=ジェルマン
声 - 子安武人
支部長、ランクS、黒魔。
六頭領の一人。『パリのサン=ジェルマン(PSG)』、『異端の魔術師の正統』や『赤青の魔術師(レ・ルージュ・エ・ブルー)』等の異名を持つ。
固有秘法は、《一千六十三フィードの高座》。
せっかちな性格で、口癖は「遅い。オレを待たせるな」。また、その性格は周囲から「めんどくさい」という評価を受けている。9巻にて婚約者であるフラヴィが諸葉に抱きついただけで嫉妬する一面もある。
かつては義父の思想に従って純血を重んじていたが、後に婚約者となるフラヴィとの出会いによって考え方が変わる。クーデターを起こして今の地位を手に入れ、その時に人種を問わず優秀な者を受け入れ進んでいくという新しい考え方をする自分こそが異端の魔術結社である『太陽の揺籠』の正統な後継者であるとして『異端の魔術師の正統』と名乗った。
不可視によってフラヴィを誘拐され、そのショックのあまり「救世主による人類支配」を決意してロシアと並ぶ過激派とされた。
婆様の預言によって諸葉をフランスへ連れ帰ろうとするが、断られたので強行手段へと移行。諸葉と交戦して彼の《熒惑》を受けて敗北した。
五本の指を使用してスペリングするため、通常の五倍の速度で第一階梯をスペリングすることができ、第一階梯をスペリングする間に第一階梯を五つあるいは第五階梯をスペリングしてしまう。両手を使うことで、第五階梯を絶え間なくスペリングを行うことができる。ゆえに、自他共に認める「最強の闇術の使い手」又は「世界最強の黒魔」である。
ランクSの中でも別格に強く、ゴーレム抜きに白鉄と一対一で勝負できて白鉄の手出しできない領域から一方的に攻撃できる。黒魔となら五分と五分の戦いになるがシャルルと魔術合戦をして勝てる者はどこにもいない。だが、長時間戦うと疲労のせいで指が動けなくなってしまう。スポーツみたいにインターバルがあれば無敵である。
14巻で織場亮の《熒惑》により右腕を焼かれてしまい使えなくなるが、19巻で髪の色が黒から白に変わるほどの荒行を数か月の間行った結果、第五階梯闇術の反魂を完璧に制御するまでに至る。
フラヴィ・サコー
クロエ・ジャレ
エミリエンヌ・カバーニ
カロン・メネス
ダリオ・ヴェラッティ
ブレーズ
ズラタン
婆様(ババサマ)
本名不明。老婆で預言者という立場にあり、預言はするが意見はしない。
予知能力者で的中率は10パーセントほどであるが、当たる時はどんな突拍子もないことでも予見してしまう。
この能力は胡散臭いと思われるが、フランスを最初に襲った異端者の出現日時、なかなか政府の呼びかけに応じなかった中国支部長の正体と居場所を当ててみせた。
諸葉のことをとんでもなく強くて、太くて、数奇な命運を持って生まれていると言った。あと、『数奇な命運を持って生まれり。例えるなら英雄二人分にも相当する、重なり合う巨大な運命(さだめ)。その大きなうねりにかの白騎士すら惹きつけられ、かの雷帝すら飲み込まれることになる。そしてそれはシャルル様とて例外ではない。ゆめゆめ畏れることなかれ。かの男の数奇な命運に寄り添えば、御身はきっとフラヴィの元へ導かれるであろう』と予言している。そしてこの予言は的中している。
アメリカ支部
他の支部のような大きな本部や分局は存在しないが、アーリンの合理的思考からスカイプによる会議を行っている。また、一軒家が本部や分局であるため、共に暮らしているからか救世主同士の絆は強い。 アーリンが後方支援として強力なため、黒魔を主として人材の流出が止まらないことが問題となっている。 救世主たちは認識票は使用せず、アーリンの作製した魔法道具を使用して戦闘する。
アーリン・ハイバリー
声 - 釘宮理恵
支部長、ランクS。
六頭領の一人。スカイプで六頭会議に出席する。フランス系アメリカ人。武器防具道具を作り出す《源祖の業》を持ち、妖精力(レプラカーナ)と呼ばれる力で特殊な粘土から認識票や戦闘服を作った人物。駿河安東と同じく、白鉄でも黒魔でもない稀有な救世主。
『工廠(アーセナル)』、『たった一人の歩兵旅団』や『巨人殺し(ジャイアントキラー)』等の異名を持つ。
合理的をモットーとしているが、本人は発明道楽に関しては無駄に金銭と時間をかける。そのため、アメリカ支部の財政は火の車。また、新しい物好きなため、何度も作っている物を作る時はかなり面倒くさがり、その工程を見た物はショックを受ける。「世界最高の発明家」である。
極度の人見知りで、日本にて行われた『六頭会議(シックス・ヘッド)』では本人は現れず、恐竜のコンピューターアバターを使用して参加していた。
諸葉の例えによると「わがままで人見知りの末っ子」「年の離れた手のかかる妹」。
実は、誰よりも白騎士機関全体のことを考える人格者。黒魔が束になっても及ばないほどの火力を持つ自分がいるため、異端者討伐には最低限の白鉄のみがいれば十分であり、黒魔をはじめとする余剰人材をイギリスなどの他支部に送ることで異端者を倒し、世界を守るという白騎士機関の本来の目的を実行しようとしている。諸葉からも「(エドワードやシャルルと比べても)最も救世主(セイヴァー)に相応しい」と称された。
実力は黒魔の火力(後方支援)を超える特殊な武器により遠距離攻撃を得意としている。エドワード曰く、武器を作り出す能力が有名で後方支援向きな(サポート)能力のため攻撃力が低いと思われているが決して戦闘能力(火力)は低くはない。
レナード・ヴァン=パーシー
ランクA、白鉄。
『剣閃』の異名をもつアメリカ支部最強の白鉄。カウボーイハットをかぶった男。不可視に誘拐されていた。しかし実際にはボリスと同様に『六翼会議』の一翼。通力の色は蒼穹色。
春鹿と同じくスピード特化型で重い攻撃ができなかったためアイリーンに刀身の存在しない剣『終焉剣(フィニッシャー)』を製作してもらい決め手となる。それによりメレインからチートと呼ばれるほどの威力の攻撃を放ち、多くの白鉄から「それがあるから強いだけ」と陰口を叩かれていた。
実際は、トリックスターとしてスピード特化型の春鹿より完成しており、『終焉剣』を使わなくても並のランクAを簡単に倒すことができる。
11巻の終盤で春鹿の前に現れ、諸葉の《太極》と似たような力で亜鐘学園の講堂を一撃で破壊した。
『終焉剣』の形状は引き金と回転式弾倉がついており、六発分の装填可能。実弾ではなく闇術を込めたもの。使用する際には自らの通力を流し込み火種とし威力を上げることができる。攻撃にも使うが防御用に数発分残している。
また、攻撃闇術を複数同時に使用しても壊れない代物だが、その場合刀身は一瞬で消えてしまう。
無尽蔵の戦意を持ったバトルマニアで、ランクSに憧れてランクSを目指しており、どんな手段を用いてもランクSに成ると気概がある。
前世で名剣等に縁がなかったため、『終焉剣』を使わない場合は、丈弦が得意とする認識票をあらゆる武具に顕現させる戦法を使う。
18巻でルイーズが死亡したことにより『終焉剣』に闇術を込めることが出来なくなり、残り一度しか全力が出せなくなる。最後の戦いならばランクS(諸葉)と戦いたいと望み、石動迅に(自分と同じ気持ちを持つゆえに)ラストチャンスでランクSに挑戦したいことを伝え、兄弟(ブラザー)と言ったことにより石動迅は剣を納めた。
諸葉との戦闘では、諸葉の《源祖の業》に頼らない素の剣術を磨いて生まれた鋭い斬撃に苦戦を強いられ、また、トリックスターである自分が終始諸葉の巧みな戦術に驚かされ続けていることに、諸葉が通力や魔力という才能だけで成り上がったランクSとは別格であることを痛感させられた。その中で隙をついて『終焉剣』で第五階梯闇術に通力を加えた攻撃を、一瞬でギリギリ間に合わせた第三階梯闇術と《太白》の《太極》に相殺され、諸葉から「あんた(レナード)が磨いてきた戦闘技術(《神足通》やそれを使った戦闘方法)に比べたら、それ(終焉剣)は取るに足らないつまらないもの」と、自分が前世から必死に磨き続けたものを評価し認めてもらい、戦う意欲を使い果たし充分に満たされた。
メレイン・フラミニ
ミロスラヴァ・ロジッキー
ノーマ・ウィルシャー
チキータ・カルゾーラ
ロシア支部
部下を信用せず本局を置かないため、直臣と共に分局を転々としている。支部長ヴァシリーサによる恐怖政治によって統制している。救世主を養成する学校が存在せず、ほとんどが孤児であるため犠牲にされていた。諸葉が乗り込んできたことにより、実質的に穏健派が指揮を取ることになった。 アメリカ支部との抗争を恐れ、認識票なしでも既存の武器で戦えるよう養成している。特異な固有秘宝を所持している場合は認識票が特別に支給される。
ヴァシリーサ・ユーリエヴナ・モストヴァヤ
声 - 森沢芙美
支部長、ランクS、黒魔。
六頭領の一人。絢爛たる美貌に相応しい傲然とした物言いをする妖艶な二十後半の女性。
『雷帝』の異名を持つ禁呪保持者。
固有秘法は《天界十字軍》。固有秘宝は《鳳扇ツァザルエー》。
また、諸葉が使うまでは雷の第八階梯《稲妻の螺旋》は彼女の固有秘法であるとされ、5巻で諸葉が使ったことに対抗して、雷の第九階梯《稲妻の魔竜》を使用し、固有秘法に認定された。その後、9巻で諸葉が《稲妻の魔竜》を使用し、禁呪以外の固有秘法はなくなった。
裏切り者や敗北者、失敗には容赦なく粛清し、その恐怖によって救世主たちを統制している「世界最凶の黒魔」である。
基本的に誰も信用せず、暗殺や反逆を恐れて直臣のみを連れてロシアの分局を転々としている。諸葉が戦争をしに来た時はエカリテンブルクに逗留していた。
自身の禁呪を諸葉の禁呪で破られ、秘蔵のゴーレムさえも破壊され、最後には王のあり方まで語られて心を折られた。
その後、改心するも『六翼会議』にさらわれ天使級異端者にされた後、熾場亮に魂ごと焼かれ消滅した。
前世は一国を統べる王女で若くして善政を敷き、外敵は雷の魔術で撃ち滅ぼし国を繁栄させていた。しかし、不作による大飢饉に見舞われて何とか国を守ろうとしたが自国の民に裏切られてしまい蜂起が起きてしまい、彼女は泣きながら禁呪を使い民を皆殺しにした。それから、愛では国を治めることができなかったため力と恐怖で従わせるしかないと考えた。逆らう者は全て殺し、従う者のみ生かすことを許した。そうすることで国は繁栄して最盛期は善政を敷いた十倍の土地を獲得していた。彼女は魔女王として君臨して死ぬまで民に畏怖されて絶対の忠義を捧げさせた。
前世の記憶は現世でも役に立ち父親に助言をして民衆を力で押さえつける方法や敵対組織に打ち勝つ方法を教えて政府に認めてもらい強い発言力を与えた。
諸葉により、力と恐怖による支配を否定されてしまい、愛だけでなく力にも裏切られてしまい何で政治を納めれば良いのか解らなくなってしまった。そして、数ヶ月経ってようやく冷静になった己に諸葉ともう一度会ってゆっくり話をしてみたいとそう思える程になった。ただし、諸葉は畏怖の対象であるため大手を振って会いたい相手ではないので少し困惑している。
カティア・エースケヴナ・ホンダ
声 - 佐倉綾音
エカテリンブルク分局長→副支部長兼エカテリンブルク本局長→支部長、ランクA、黒魔。
日本人とロシア人のハーフで、大阪に住んでいたのか関西弁を話す。
ヴァシリーサの恐怖政治に反感を持っており、諸葉が現れたことで彼に興味を持つ。キルサンらと共に交戦するふりをし、自分の目で確かめた後に彼にすがった。
諸葉がヴァシリーサを屈服させた後、ロシア支部副支部長に就任し心を折られたヴァシリーサに代わってロシア支部の実権を掌握した。
国を護るために『六翼会議』と一時は手を組み、諸葉を罠に嵌める。
ユーリ・オレグビッチ・ジルコフ
声 - 大森日雅
ノヴォシビルスク分局長→近衛隊長→副支部長兼親衛隊長、ランクA、白鉄。
一人称はボク。イギリス本部の救世主を養成する学校を示威行為を行ったため、アンジェラに敵対視されている。通力の色は桜のような桃色。
《熒惑》は重力。
カティアと同じくヴァシリーサの恐怖政治に反感を持っていた。タイミング悪く侵攻してきた弩級異端者を相手に死を覚悟するが、カティアから話を聞いて駆けつけた諸葉に助けられた。
アニメではコンドラートの源祖の業を真似た雷帝の闇術により、記憶を封じられて操られていた。
コンドラート
声 - 飛田展男、川畑えるきん(ロシア語)
白鉄でも黒魔でもない稀な救世主。相手に思い込みを植えつける能力を有し、動物や人間の精神を乗っ取ることも可能。
自身の能力でレーシャに弟がいると思い込ませて利用していた。
レーシャの体を乗っ取り諸葉を殺そうとするが諸葉に敗れ、ヴァシリーサに粛清される。
ベルナルト・セルゲイビッチ・イグナッシェビッチ
声 - 小山剛志
ウラジオストク分局長、ランクA、白鉄。
強化ガラスでできた巨大な盾を武器とし、それで《太白》を行うことで、盾で相手の攻撃を防ぐという戦法をとっていた
《内活通》は意識を失っていても切れることはない。
諸葉の《稲妻の螺旋》を受けて敗北し、心酔するヴァシリーサに自ら第九階梯を使うように進言し、《稲妻の魔竜》で粛清された。
カティア曰く、まともな男で好感の持てる勇者。異端者から祖国を守ることにおいて、頼れる同士で惜しい男が粛清されたことを嘆いた。
ブラート・W・スメルティン
声 - 渡辺紘
ハバロフスク分局長、ランクA、白鉄。
細剣を武器とし、速度と攻撃力に特化している。《貪狼》を独自にアレンジし、一瞬ではなく数秒間の間二人に分身し続ける『死を招く映し身(ドッペルゲンガー)』という技法を使う。
諸葉と対面すると同時に逃げ出し、逃げ切れないと確信して襲いかかったものの返り討ちにあう。
アニメでは自身の屋敷を強襲されて敗北している。
ドミトリ
キルサン・ロマノビッチ・バヴリュチェンコ
声 - 佐藤拓也
クラスノヤルスク分局長、ランクA、白鉄。
槍を使い、棒高跳びの要領で上空へと飛んで落下する戦法を得意とする。
諸葉を恐れて日本へ帰るように説得するが、ヴァシリーサを恐れる仲間に命じられて戦闘して敗北した。
ベレズツカヤ姉妹
ダルコ
中国支部
救世主の養成レベルが他支部に比べて低く、支部長もある理由によって異端者と戦闘ができない。実質、支部長代理が仕切っている。 スタンスは自国の異端者のみ退治しており「こちらもおまえらには干渉しないから、おまえらもするな」という態度を徹底している。
馬 迭戈(マー・ディエグァ)
支部長→引退、ランクSS、白鉄。
五百年を生きると言われる仙人であり、白騎士機関最強。弟子からは師父(スーフ)と呼ばれている。日本語読みで「ば てっか」。
修行を経て体は通力でできており、肉体はすでに失っている。負の感情の塊である異端者の呪力に触れ続けると、その体が業で汚されて死んでしまう。そのため、白騎士機関での対外交渉などは部下に任せて山奥で隠遁生活をしている。
光技の体系を作った模様。《神足通》に重きを置き、その派生技を連続して使う。実戦部隊で速度に自信がある諸葉と春鹿を軽くあしらうほど。
《巨門》の連発から始まり、体重が存在しないため、《貪狼》は八人で且つ隙なく連発でき、更には《破軍》の連続使用と常識外もいいところ。体重が存在しないため、本来なら攻撃の威力がほぼなくなるところ中国拳法の絶掌により、軽く見えても超絶高威力の《崩拳》を放つ。戦闘技術において作中で並ぶものがおらず、その気になれば神通力すらも扱える。「世界最強の仙人」である。
諸葉に稽古を頼まれて借りがあるので稽古をつけた。お遊びの稽古であれば十本やれば十本全部勝つが、もし相手の息の根を止める戦いの場合、最後に立っているのはどちらか解らないといいそういう勝負になったら絶対に戦わないと言った。諸葉の本性は阿修羅であることを見抜いている。
ルー・ヂーシン
声 - 緑川光
支部長代理→背教者→支部長、ランクS、白鉄。
道服に身を包み、糸のような細い目をした、『絵に描いたような中国人』顔。
仙人となって不死身になることを目指しており、その光技の冴えは無手でもランクAを軽くあしらってしまう。死ぬことを恐れており、自分の身に危険が迫ると相手に遜ってでも生きようとする。通力の色は翡翠にも似た暗緑色。
支部長の代わりに中国支部を取り仕切っていたが諸葉との戦闘後に姿を消して支部へ戻らず行方不明となっている。10巻で『六翼会議』に新たな一翼として加わった。
12巻にて諸葉との戦闘で眼を失い、攻めのスタイルから守りのスタイルへ変えなければいけなくなったが、実力は衰えていない。それどころか《天耳通》を使い気配に敏感になっており、下手に攻撃すると一瞬で殺されてしまう実力者へと化している。「人類最強の拳法家」である。石動迅曰く、小物であるが実力は本物(バケモノ)。
諸葉と戦ってから畏怖しており、怒らせ逆鱗に触れないようルイーズ・サン=ジェルマンにアドバイスを送っている。
師父である迭戈が編み出した調息という特殊な呼吸法を行うことで通力を神通力に変えることができる。習得できたのはヂーシンのみで本来は仙道に至る修行法で何十年も続けることにより仙人になる。
認識票で顕現させる武器は槍。見た目は神々しさを備えた霊槍。高い強度以外に特に特殊能力もないただの槍だが、ヂーシンの超絶技巧によって神槍となる。空間をねじ曲げたかのように石動迅の《熒惑》による雷撃の軌道をねじ曲げ、その突きはあらゆるものを貫通する。
ヂーシンの通力の量は石動迅クラスとランクSにしては非常に少ないが、中国拳法による《源祖の業》を使わない戦闘技術を極限まで高めることにより、結果的に光技が強力となり、ランクSとなった。
15巻で尸解法の修行によって呪力を身に付け、風を自在に操ることができるようになった。
六翼会議(シックス・ウィング)
エドワードによって「白騎士機関にまつろわぬ救世主は救世主ではない」ということから、背教者(デーモン)と命名された救世主によって構成される反白騎士機関の集団。異端者を作り出していた集団と合併したと考えられている。 実は駿河安東が陽の娘を見つける為に作った組織である。
熾場 亮(しば あきら)
ランクS、白鉄。
牢獄の魔女の館に幽閉されていた男。『炎王』の異名を持つ。その正体は『六翼会議』の王。通力の色は炎のような赤色。
《熒惑》は炎の概念。燃やしたいものを燃やすことができ、非常に高い操作性と持続性を有する。
通力を纏っていなくとも相手の実力を「熱」として感じることができるらしい。
諸葉からは幽閉時から比較的自由に行動し、幽閉されているふりをして壮大な計画の下準備をしていたことを指摘されていたが、真の目的は彼をマッチポンプに抱き込んだ安東を出し抜き、安東に人質にとられている義姉の魂を取り戻すことにある。このため安東に対しては面従腹背の姿勢で応じており、宇佐子がサツキの《熒惑》をコピーした時点で満を持して安東に反旗を翻した。
かつては普通の少年だったらしいが、両親を失ったことで義姉と共に親戚の世話になり使用人同然の扱いを受けていた。このため義姉以外信じられる者がいない過酷な少年時代を過ごしている。駿河安東の行っていたマッチポンプにより義姉が負傷、異端者による傷により日本支部と漆原家の息のかかった治療期間以外では義姉の治療が困難であるという状況に直面し、義姉の治療を条件に亜鐘学園に入学させられた。こういった経験から他人の心を見破るのに長けており、後にボリスや高梨が裏切ることもかなり早い段階で見抜いていた。
亜鐘学園に入学させられた後も孤独な状況であったが、プライドが高いが故に孤立していた万里の関心を引いてしまったため強制的に友人とさせられてしまう。更に入学当初から亮に懐いてきた宇佐子が義姉へのお見舞いに加わってくれるようになり孤独な状況は一変していった。発足したばかりの実戦部隊に配備されたことで人間関係は更に充実、鎮守森を始め心の底から信頼できる大切な仲間たちに恵まれ、亮にとっては苦しい少年時代を脱却できるほどの生きがいを与えてくれる存在となった。
やがて駿河安東の計画により当時の実験部隊は壊滅、鎮守森を始め大切な仲間たちを失う。これをきっかけに亮は二度と仲間を失わないため圧倒的な強さを追い求めるようになる。実戦で冷静さを欠いた万里も常に適格な判断を下せるよう訓練に励み、そもそも訓練すら真面目にしていなかった宇佐子も真剣に練習を開始する。設立当初の日本支部は対異端者の育成に重きを置いていたため、万里や宇佐子と共に傷つきながらも戦わされ続けるも、高飛車でプライドの塊だった万里や現在と同じ性格の宇佐子をうまくまとめ、常に笑顔を絶やさず皆を率いる頼れる存在へと成長、実戦部隊の驚異的な成果を世に示していくが亮に対する負担は圧倒的なものとなっていた。
やがてランクSに認定されたが、全てを亮に頼る日本支部のやり方により、精神的に戦うことを拒否するまでに追い詰められる。彼らの在学時の校長は自身の出世のために救世主に功績を挙げることを強要し続けていたため、同じチームメイトだった万里が気付いた時には彼の心はもはやどうすることもできないほど傷ついてしまっていた。その限界は義姉の死という形で爆発し、生きる意義すら失ってしまった亮は戦闘を拒否、当時の理事長や校長によって軟禁され、洗脳してでも戦わせ続けようとする思惑に晒され続け、宇佐子と共に失踪した。後に『背教者』となり叛旗を翻した。この際に真の黒幕である安東と対峙、まだ消えていない義姉の魂と人質にとられ、安東のマッチポンプのために六翼会議の結成を余儀なくされる。
以前のクーデターも安東の命令で行ったマッチポンプに過ぎない。性急で準備不足なため失敗という形式をとっていたことに加え、白騎士機関の情報統制によって世間にはクーデターの発生そのものがなかったことにされている。亮自身は馬迭戈と対決し、業を吸いすぎた馬迭戈がそれ以降の戦場に出られないようにした後、安東の計画通り結界のゴーレムに幽閉される処分となった。これにより幽閉されているという確実なアリバイを持つ身となり、安東の命令をかなり自由にこなせる状態となった。
諸葉の幽閉騒動を契機として安東の指示に従い六翼会議としての活動を再開、同時に安東の計画を出し抜くための準備も本格的に開始する。
実力は《熒惑》を用いて遠距離戦を得意とする稀有の白鉄である。ただ、白鉄としては攻撃速度は速さが足りず、火が点くまで時間がかかり全力を出すまでに時間が必要になる。そのため、長期戦を得意として宇佐子の《熒惑》を利用することで火力を上げて戦う。宇佐子の力を合わせた際の亮は名実共に「世界最強の《熒惑》使い」であり、短期決戦ではシャルルに劣るが長期決戦となればシャルルでさえも真っ向勝負で圧倒する驚異的な力を発揮する。そんな亮ですら諸葉と対決では結界崩壊による引き分けという結果を迎えており、亮自身は諸葉に負けたことを認めている。安東の指示によるマッチポンプを経て『六頭領』も実力的には自分より上だと確信しているが、その差は精進次第で逆転できることを数々の検証によって確信している。
『六翼会議』の実態を知るのは安東、宇佐子、田中、貝利のみであり他の面子には知らされていない。後に安東と貝利と繋がりを知ったヂーシンも独力で真相に辿りつき忠誠を誓った。
白井 宇佐子(しろい うさこ)
ランク?、白鉄。
マイペースで惚けた表情の女性。万里にとんがり帽子をプレゼントした人物。
《熒惑》は亮の《熒惑》を強化する『ガソリン』の役割を果たす。通力の色は亮と同じ赤色。
上記のこの《熒惑》は亮の《熒惑》のコピーしたもので、本来の《熒惑》は鏡で《熒惑》を鏡写して自分が見た《熒惑》や自分が受けた《熒惑》を同レベルで自在に操ることができる。コピーをした時、通力の色はコピーをした相手の色になる。
牢獄の魔女の館に亮と共に幽閉されていた。誰かの世話を焼くことが好きで、その甲斐甲斐しさは諸葉曰く「男をダメにする」ほど。また素なのかふざけているのか痴女と思わせる言動を取ることが多い。
写真を見るだけで人となりを看破するほど鋭い洞察力があり、プレゼント選びを得意とする。本人曰く、奉仕が大好きで相手の気持ちを考えるのが大事だと言う。
自分のことは「ネリー」、諸葉に「はいもろ」、万里に「まりしてん」といったニックネームをつけて呼んでいる。「あざとくない可愛さが絶妙」らしいが、摩耶に対しては「まーや」と意外とごく普通。
勘が鋭く前世が暗殺者である丈弦の尾行を撒いたり、通りがかりの群衆に紛れて気配を消すことができる。丈弦曰く、隠密行動も極めて高い。
六翼会議にいる理由は熾場を放っておけないために協力をしている。
天木 虚穂(あまぎ うつほ)
不可視(インヴィシブル)
ルイーズ・サン=ジェルマン
ランク?、黒魔。
第9代PSG。『人形の魔女』の異名を持つ全てが白い少女。ピアノ奏者として、とてつもない技巧の持ち主。100年以上を生きる魔女。
固有秘宝は《この世ならざる音楽室》。
唯一人間嫌いの亮の興味を引いた諸葉に対し、激しい憎悪を燃やしている。六翼を構成する一翼。
シャルルと同じ姓を持っているが、関係性は10巻時点で不明。12巻にて先々代PSGであることが判明。かなり不器用でまともにスペリングすら出来ず第一階梯闇術でさえもたもたとしかスペリングできず、急ごうとすれば必ず失敗するため、闇術戦闘ではランクDの黒魔にさえ負けてしまうほど。ただし、時間をかければ各属性の第五階梯闇術までを唱えることができる。ゴーレムに関しては右に出る者はおらず、魔力だけなら雷帝にも負けていない。戦闘で闇術を使わないため、その分の魔力をゴーレム使役に回せるとは言え、ランクAの黒魔でも1体が限度な大型ゴーレムを7体同時使役しても余裕を見せるほどの圧倒的な魔力を誇る。また、戦闘には使えないがレナードの『終焉剣』に込められた闇術は魔力の影響で非常に強力。
『太陽の揺籠』では初代PSGの再来と呼ばれるほどの奇才。初代PSG同様、認識票を用いない地球の素材のみでゴーレムを造ることができ、『太陽の揺籠』におけるゴーレム研究を100年進めた天才にして、歴代最高。蔵井曰く、『異端の魔術師の正統』という二つ名は本来、初代PSGと同じくゴーレムを追求した彼女にこそ相応しく、戦闘技術の追求に偏重した、歴代最強の第11代目PSGのシャルル・サン=ジェルマンは『異端の魔術師の異端』と呼ぶべきらしい(もっともシャルルが『異端の魔術師の正統』という二つ名を名乗ったのは、クーデターで『太陽の揺籠』を乗っ取った自分こそが正統な後継者である、という意味なので、二つ名の意味しているものが全く異なる)。
『太陽の揺籠』という組織の長としては最低で、ゴーレムの研究のためなら部下を部下とも思っておらず、周りを顧みなかったため先代の第十代ギィに討たれたとされていた。しかしそれは組織に億劫さを感じて抜け出そうと画策していたこともあり、討たれたと見せかけ姿を眩ましていた。
六年前から出現し始めた異端者に目をつけ、新たなゴーレムの素材として見出した。地球上にある物からならゴーレムを作り出すことのできる自分にとって最高の素材だと歓喜する。
透明のゴーレムを3体使役していたが、14巻にて元素衆の集中放火により破壊された。
18巻にて丈弦初介に油断したところを糸の《熒惑》で肺などを切り刻まれ死亡。
異端者
弩級異端者(ドレッドノート)
大きさが10メートル前後の異端者。Sランクなしには倒せないほど強い異端者であり、要塞級(フォートレス)が出現するまでは最強の異端者の分類であった。
九頭大蛇
要塞級異端者(フォートレス)
3巻で初めて確認された異端者。 大きいもので数百メートル、小さいものでも30メートルとそれまで出現していたものとは段違いの巨体を誇る。
名称無し
迷宮(ラビリンス)
七本角(セブンホーン)
胸像(スタチュー)
魔神級異端者(アークフィンド)
救世主の魂を使って造られた異端者。人間と変わらない大きさをしており、白鉄並みの速度と海魔種並みの生命力、再生能力を持ち、更に、魂を使われた救世主の特性が元になった能力を持っている。
『首なし』
『影法師(シェード)』
『六腕』
『人狼(ワーウルフ)』
11巻でアメリカに登場した魔神級異端者。
メレイン・フラミニの魂から造られた。
人型の狼のような異端者。
高い知能、爪と牙による高速格闘戦闘に特化し、『眼』であらゆる攻撃を見切って避け、『猛毒の霧(ウルフズベイン)』を放出して周囲にいる白鉄に常時《内活通》を使うことを強制することで弱体化(《内活通》を使い続けることで、《剛力通》や《太白》、《神足通》などの戦闘に使う光技にまわす通力が減少する)させ、再生能力も十分備える。
また、追い込まれれば毒の生成を止め、全身にある無数の『眼』を発生させ、見切る能力を強化するなど単体戦闘において最強の魔神級異端者と言われた。
諸葉とアーリンというランクS二人と精鋭部隊が作戦を練った戦法で戦うも苦戦を強いられ、最後はアーリンの狙撃を諸葉が補助し討伐された。
騎士級異端者(ブラックナイト)
自ら魂を捧げた救世主を元にした異端者。 理性と知性を持ち、通力と呪力の両方を操る。 ランクAを越える実力があるが、弩級はおろか普通の異端者にも遠く及ばない最弱の異端者分類。 見た目は頭が動物で身体は人間の半獣半人で、戦闘服を身に付け、IDタグで業物の武具を顕現させる。 《源祖の業》を使わない武術、剣術を極め、それにより強力となった通常の光技、更に呪力を使った裏光技を1つ窮めている。
アンウィン
イグニ
名前不明
エンギル
ケルラー
フェングラン
ヴァッシャ
天使級異端者(フォールエンジェル)
強大な魂を持つ《救世主》を異端者にした時にのみ生まれる最強不死身の異端者。条件等が不明で今までに二体しか存在しない。
天体級異端者(ルナティック)
ランクS並みの最高クラスの魂を元に『群体要塞級』の要領で生み出すことで生まれる最大の異端者。一体しか存在しない。
その他
灰村 茂樹(はいむら しげき)
灰村 エリカ・ムスターマン
諸葉の叔母。年齢はそろそろアラフォーになると言うのに10歳は若く見えるプラチナブロンドの美女。
ドイツの近くにある小国生まれであるが、日本の生活が長いため日本語はペラペラである。春休みに諸葉が連れてきたレーシャを気に入り、将来お嫁さんを連れてくるならレーシャが良いと言うほど。
夫ともに諸葉を心配していたが春休みに家に帰ってきた諸葉を見て安心した。
本名はエリカ・ムスターマンでなくカルガ・リンである。愛称カリン。
実は諸葉の前世の一つのシュウ・サウラの後継者で反魂を窮めたその人である。そのため、シュウ・サウラの戦闘用の渾沌ルズガズリンケンと窮奇レンヅァイツヴァイを所有している。
シュウ・サウラにひろわれ、魔術の才を見い出され、直々に教育を受けた娘であり、シュウ・サウラの重臣となって治世を支えた片腕である。
カリンは治癒術に生まれながら高い資質を持つており、黒魔としてはとても稀な治癒闇術使い。実力は闇術合戦の強さは全盛期の『冥府の魔女』を凌駕していた。そのため異名が『冥府の門番』であり、宮城を衛する最強の魔女。
現代においてランクSを除けば世界最強の黒魔。
カリンがこの世界と時代にきたのは転生でなくシュウ・サウラの秘法闇術により来た。目的はシュウ・サウラの勅命により、来世の自分(諸葉)が両親を喪うとそれが原因で幼少時に前世の記憶が一遍に両方蘇るため、来世の自分(諸葉)は情緒不安定になり万全でないと勝てない強敵と戦うため、メンタルコンディションを整えるために前世の記憶の一部を封印するのとどんな強敵が相手でも抗う組織を創るため。
その勅命で諸葉の親族と結婚して諸葉に愛情(母性愛)と前世の記憶の封印をした。最初は幼い諸葉を自分の虜にしてメロメロにするつもりだったが茂樹の控えめで落ち着いた人柄と包容力に恋をしてしまった。あと、白騎士機関の政治顧問でエドワードに組織運営のイロハを教えた。そのため、エドワードから賢者と呼ばれる。
冥王シュウ・サウラには本物の敬愛と忠義を捧げていたが、彼の伴侶であるエルメナには一応下手に出るが慇懃無礼な態度をとり、エルメナのことが大嫌いなので彼女が嫌がることをしていた。これは敬愛するシュウ・サウラの伴侶に嫉妬していたためで、エルメナの詠唱の仕方や仕草などありとあらゆることを真似してきた。
漆原 玄蔵(うるしばら げんぞう)
静乃の祖父であり漆原家の支配者である。
諸葉に興味があり、一度会ってみたいと静乃に言い静乃と諸葉を自分の屋敷に招いた。そのときに諸葉に日本は好きか聞き、自分と同じく日本が好きであることに感心をもった。
だが、静乃を白騎士機関から手を引かせるように言い、十億もの預金通帳を渡して諸葉と静乃が交際してないと分かると安堵して手切れ金代わりに二人を別れさせようとしたが諸葉は怒り玄蔵を睨み付けた。
このことにより、諸葉を気に入り静乃の婚約者にさせようとする(語呂が漆原諸葉より灰村静乃の方がいいと言った)あと、試すようなことをしたお詫びに預金通帳十億を渡すように賢典に言う(これはやられっ放しは性でないための仕返しの意味もある)。
作中用語
源祖の業(アンセスタルアーツ)
救世主達が使う能力の総称分類として光技と闇術に分かれる。通常は光技か闇術のどちらかしか使えない。 前世の記憶を思い出すだけでなく、修練を重ねることで使えるようになる。サツキのように前世では鍛えておらず、現世で初めて才能を開花させるのは希。 源祖の業は『攻撃は易し、防御は難し』という原則がある。なぜなら、攻撃に関する光技や闇術が使いやすくて強いの、エグいのが多いが、防御の光技や闇術は防御力が微妙だったり、使い勝手が著しく悪かったりするため。 両者を掛け合わせた《太極》が存在する。
光技(こうぎ)
身体能力を上げる技の総称。両手、両足、眉間、丹田、心臓にある七つの門を開き、通力(プラーナ)を汲みだし、超人のごとき力を扱う。七つ全て自在に開いて基礎ができたと評価されて一人前となる。 光技の使用者を《白鉄》(しろがね)と呼ぶ。諸葉曰く、通力の強さと性質は根っこの部分で精神状態が密接に関係しているとしているが、白騎士機関ではそれは俗説で実際は関係ないと評価している。
《金剛通(こんごうつう)》
通力で全身を硬化させることにより防御力が上がる。
自動車がぶつかっても無傷なくらいの防御力を得られるが、攻撃の光技を完全に防げるほど防御力は高くはならない。
通力の量により例外もあるが、作中でも最大級の通力を持つサツキやソフィアでも基本的にスピード型の白鉄の《太白》であっても完全に防ぐことはできない。
《玉兎(ぎょくと)》
《金烏》と対になる《金剛通》の上級技。
全通力を一気に放出することで一瞬の刹那の間だけ無敵になる。
あまりに難しく使いこなす者はほとんどいないが、エドワードは自在に使える。
諸葉は前世現世を通して使うことができるが危なくて使う気が起きない技だったが、18巻でレナードの最後の攻撃に対して使用して防いだ。
名称不明2
諸葉が編みだした応用技。
《金剛通》と《玉兎》の中間くらいに当たる技で、無敵化とはならないものの十秒ほどは高い防御力を得ることができる。
しかし、防御に集中している間は体が硬すぎて身動きが取れなくなる欠点がある。
工夫なしには使えないが、サツキやソフィアのようなパワーとタフネスに勝り回避能力に難のある戦車タイプの白鉄には有効であると考え、二人に教えている。
実際、サツキはこれを使用し、スピード特化型で攻撃力の低い春鹿の《太白》を完全に無傷で防ぎ続けた。
《耐魔通(たいまつう)》
魔力攻撃、呪力攻撃に対して行う防御方法。物理攻撃への防御力は《金剛通》よりもかなり低くなり、更に魔力攻撃等を完全に防ぎきるわけではないため、最後の手段とされることが多い。
2巻で諸葉が亀吉の闇術を完全に防いでいたことから、通力が圧倒的に上回っていれば傷一つつかないことがわかる。
現世には黒魔や異端者といった魔法攻撃をしてくる相手が多いため必ず身に付けるが、前世は白鉄しかいない世界のため、一部の特殊な《熒惑》や固有秘宝の持ち主以外には使い道がないという微妙な光技で磨いている人は少なかった。
《金烏(きんう)》
通力を体の一点に集中して極限の防御力を得る。
あまりに難しく使いこなす者はほとんどいないが、練度により少しずつ範囲が広がり、初期の諸葉は指先だけであったが、エドワードやヂーシンは掌全体をカバーでき、終盤の諸葉もそのくらいの範囲になり、ここまで範囲があればなど防御手段として使用できる。
諸葉や馬迭戈であれば指先だけでも相手の攻撃を読み、実戦でも使用できる。
名称不明1
そう難しくなく、一般に普及している技なので実戦部隊の予備隊員にでも使える。
これが防御の基本であり、相手の攻撃を防御するには攻撃が当たる部分にこの技を適宜使用することでダメージを軽減する。
対救世主戦闘では、非常に重要な技で、相手の攻撃を大まかに予測してその部位に適宜通力を集中できなければ、スピード特化タイプに一方的に斬られて負けることになる。
《剛力通(ごうりきつう)》
手や足に通力をまとうことで通常では考えられない膂力を得る。
《崩拳(ほうけん)》
強度を高めた拳を叩きつけるため、《剛力通》によるパンチとは比にならない威力を秘めている。
《天眼通(てんげんつう)》
両目に通力をまとうことで視力と動体視力を上げる。
通力に自信がある人なら一キロ先まで見えてランクSなら五キロ先を楽に見える。
《天耳通(てんにつう)》
聴覚を強化する。
戦闘には寄与し難いため、積極的に鍛える人は少ない。
《内活通(ないかつつう)》
肉体の治癒力を高める。通力が豊富な人は骨が折れても数日で完治する。
気絶しても内活通で傷を治す者もいる。
《神足通(じんそくつう)》
両足に通力をまとうことで通常では考えられない速力や跳躍力を得る。
《神足通》は違う光技と併用されることが多い。
ただし、《巨門》+《文曲》などのように《神足通》を極めると《神足通》同士の併用により異次元な動きができ、対救世主戦では相手をスピードで翻弄することができる。
訓練次第で上手くなっていき易いが、火力が重視される異端者戦において最低限使えれば事足りるため、そこそこ鍛えたらそこで止める者がほとんど。
七種ある《神足通》の応用又は上位技
《貪狼(どんろう)》
瞬間的に分身したかと見紛うほどの速度で多方向から撃つ連続攻撃法。
二人に分身できれば習得と言って良いが、四人に分身できると完全習得と言える。
全力全速の爆発的なスピードが必要で、足場が悪いと減速して失敗したり、使用後に隙ができてしまう。
《巨門》より遥かに難しいとされ、学生のうちに四分身以上の《貪狼》を身につけたのは諸葉と春鹿だけで、《破軍》を使える石動迅も当然習得しているが分身数は多くない。
体重が軽いと同じ最大速度でも分身人数が多くなる。そのため、諸葉より体重の軽い春鹿は五分身、全身から血液を抜いて軽くしたレナードが七分身、仙人として体重が物凄く軽い馬迭戈は八分身と数が増えていく。また、《羽毫の体現》を使った諸葉は九分身、同じく《羽毫の体現》を使ったレナードは二十七分身した。
スピード特化型でもない限りランクAの白鉄でも使える者はほとんどいない。
諸葉と春鹿は二人で交互に使用することで隙となる緩の部分をなくし、魔神級異端者『影法師』を圧倒して追い詰めた。
《巨門(こもん)》
緩急をつけることで残像を生み出す歩法。
《貪狼》と違い《巨門》は使った後も隙ができない。
派生技のなかでもっとも簡単であるが、ダブルやトリプルは格段に難しくなる。
ダブルの応用で二つ同時に作るのはもっと難しい。これを出来るようになると《貪狼》と相手に勘違いさせることで相手の隙をつくことができる。
《禄存(ろくぞん)》
相手の攻撃を全力で回避し、視線から外れ、意表を衝き、完全に気配をくらませて、間合いを切る。
異端者戦においてあまり有効でないため、わざわざ鍛えている者は少数派である。
《文曲(もんぎょく)》
トップスピードは激減するが、如何なるものも足場に変える神仙歩法で、舞い散る木の葉を足場にしたり、水の上を駆け、壁や天井を走ることができる。
最低限使用できれば、異端者戦においては事足りるため、一定以上鍛えている者は少数派である。
諸葉やヂーシンは相手の攻撃を足場に変えて回避に使用した。ヂーシンは逆立ち歩きのように手で行うこともできる。
《廉貞(れんてい)》
音と気配を絶つ歩法(使い手により音と気配の消せる差がある)。
前世が暗殺者である者は特に上手い。
異端者戦においてあまり有効でないため、わざわざ鍛えている者は少数派である。
《武曲(ぶきょく)》
《剛力通》によるパワーで強引に加速する直進歩法。
途中で止まることや横に移動することが困難になる。
《破軍(はぐん)》
他の派生技すべてを同時に行うことにより、瞬間移動をしたかのような速さで動くことができる。
使える者はほぼいないほど難しい。
また、避けられた場合、大きく体勢を崩して隙ができるので諸葉は好まない。
五星技(光技の応用又は上位技)
《太白(たいはく)》
武器に通力を集中させることで威力が格段に上昇するため、サツキやソフィアのように通力の量が多くても集中が不完全だと、石動迅やアンジェラのようなランクAの白鉄よりも攻撃力が落ち、諸葉曰く、二人はここを克服できたらランクAになれるとのこと。
実際、諸葉は貝利との戦闘後、通力が上手く出せない状態でも完璧を越えた超絶技巧で剣に通力を集中させることで普段と同等以上の威力を出していた。
普通の武器ではすぐに自己崩壊してしまうので聖剣や名剣などでなくては通力を大量に流すことができない。スピード型の《太白》であっても、《金剛通》で防ぐことはできない。
《辰星(しんせい)》
使い手によっては水で竜を作ることや鎖を蝶結びなども可能なほどで、使いこなすにはセンスと習練が要る。
異端者戦においてあまり有効でないため、わざわざ鍛えている者は少数派である。
《鎮星(ちんせい)》
ただし、よほど通力量に差がなければ効果を及ぼすことのできない技である。
自他の通力差を完全に把握していれば、気絶時間をコントロールしたりできる。
《太歳(たいさい)》
通力が多くないと使えないため、この光技の使い手が少ないが、逆に通力に自信がある人は通力をありったけ流せば良いのですぐに使用できる。
素手で使用するよりも武器で使用した方が拡散し難く、威力が高くなる。
諸葉は貝利との戦闘後、通力が上手く出せない状態でも完璧を越えた超絶技巧で剣に通力を集中させて放つことで普段と同等以上の威力を出していた。
《熒惑(けいこく)》
そのため、多種多様な能力がある。この光技だけは、魂の質に左右されるため誰もが使えるわけではない。故に超高等光技である。
長時間使い続けることはできない(熾場が例外的に長時間使用できる)。
一部《熒惑》には副次効果ような力があるものがあり、《熒惑》を使ってなくても力が発揮されている。
諸葉の相手の通力や魔力の『色』を見ることで相手の実力や戦闘スタイルが判る能力、サツキの異常なまでの打たれ強い能力と異端者を察知する能力、熾場の相手の通力や魔力の『熱』で実力を感じたりする能力は《熒惑》がもたらしている可能性がある。
闇術(あんじゅつ)
魔力(マーナ)を使うことで自然界のエネルギーを吸い込み、己の望むエネルギーに変換する技術。闇術の使用者を《黒魔》(くろま)と呼ぶ。7巻やコミック、アニメで名称が変更されたものもある。 使用には、通常、宙に文字を書くこと(スペリング)と詠唱が必要。詠唱なしでも発動できるが、その際は威力が弱くなる。詠唱する際は「綴る」と言わなければならない。また、詠唱とスペリングの際に強くイメージすればするほど威力が増す。 闇術はアレンジが可能で威力を抑えたり、呪祖を追加して威力を上げたりすることもできる。 闇術は破壊を得意とし、治癒や修理を得意としない。だが、ごく稀に治癒術が得意な者がいて生まれつきの資質がないと治癒闇術は極められない。これは努力云々より資質が無ければ絶対に極めることができない神から貰った稀有な才能である。 スペリングの行数によって第n階梯と分類する。行数が増えると成功難易度と威力が格段に増加する。 通常の闇術は第九階梯まで。その先は第十三階梯の禁呪(使用する際に代償を伴うもの)となる。普通の黒魔は第九階梯を目指して鍛練する。 詠唱に関しては、原作やコミック、アニメでも一部しかないため、ここに表記することは控える。 特別な効果の闇術でなくとも、高階梯の闇術は使い手が一人しかいないこともあり、その場合は二人目の使用者が現れるまでは、固有秘法(ジ・オリジン)とされる。具体的には、《稲妻の螺旋》と《稲妻の魔竜》は、諸葉が使うまではヴァシリーサの固有秘法とされ、《霜の巨人》と《霧氷鱗の魔竜》は、諸葉しか使えないため、諸葉の固有秘法とされている。
炎
2 《猛火(ブレイズ)》
3 《火葬(インシネレート)》
4 《炎の大嵐(ブレイズストーム)》
5 《黒縄地獄(ブラックゲヘナ)》
6 《紅蓮地獄(ブライトレッドフレイム)》
7 《大焦熱地獄(インフェルノ)》
氷
3 《凍てつく影(フリージングシェイド)》
4 《凄まじき吹雪(ドレッドフルブリザード)》
5 《吹雪の死霊(ブリザードスペクター)》
6 《氷結地獄(ブライトホワイトフロスト)》
7 《氷の牢獄(ヨトウンヘイム)》
8 《霜の巨人(フロストジャイアント)》
9 《霧氷鱗の魔竜(フロストウィルム)》
水
5 《流水の海蛇(ハイドロサーベント)》
雷
2 《四筋の稲妻(フォーウェイライトニング)》
3 《狂乱する球雷(ブリッツボール)》
5 《雷雲の精霊(サンダースピリット)》
8 《稲妻の螺旋(サンダーストームヘリックス)》
9 《稲妻の魔竜(サンダーボルトドラゴン)》
風
2 《吠えたける強風(ブリーズメイス)》
3 《切り裂く風(ブリーズシャムシール)》
5 《嵐の精霊(テンペストジン)》
《閃光(フラッシュ)》第一階梯
《精神の剣(マインドソーズ)》第一階梯
アニメでは魔力を丸鋸の形状にして飛ばしていた。
《精神の槍(マインドスラスト)》第一階梯
アニメでは魔力の竜巻となっていた。
《精神の鎚(マインドビート)》
《束縛(バインド)》第一階梯
《魂の紐(スピリットストリングス)》
使い手によっては一時間も消滅せず保つことができる。
《万の眠り(スリープニアデス)》第三階梯
《護法印(ヘクス)》
《青の護法印(ブルーヘクス)》第一階梯
《赤の護法印(レッドヘクス)》第一階梯
《上天の障壁(エイジャー グリッド)》
ランクB上位やランクA以上の黒魔が複数人いないと使えない。
《傷跡の治療(ヒーリング)》第一階梯
対象は安静にしていなければならず治癒にも時間がかかる。
資質に関係なく使えて術者の魔力の大小によって回復するので大抵の術者は効率を考えてこの闇術を使う。
アニメでは傷に手を当てて治療していた。
《神秘の回復(ミステイカルリカバリー)》第三階梯
ただし、前借した期間は負った怪我や病は治らなくなる強力な副作用もある。
この闇術は大抵の術者では一日分の前借しか出来ないのであまり効果はない。だが、カルガ・リンは1ヶ月前借できる。
《蘇生の天使(エンジェリックレストア)》第五階梯
反魂を用いると生命力を直接奪う最悪の闇術になる。
《羽毫の体現(デクリーズウエイト)》第一階梯
《幻影の像(ファンタズマルヴィジョン)》第一階梯
《遥か見(マギスコープ)》第一階梯
魔力に自信がある人なら一キロ先まで見えてランクSなら五キロ先を楽に見える。
作者のTwitterにて名称が変更される。
《抑制の場(サプレッションフィールド)》
雷の禁呪の雷獣を白鉄に例えると、ランクBとCの中間くらいの雷獣を、ランクCとDの中間くらいまで弱体化させる大魔法。
しかし、使用者は発動中、身じろぎも出来ず他の闇術も使用することは出来ないことと、効果範囲が広いため調整が出来ないという欠点がある。
《月銀の槍(ムーンライトジャベリン)》第五階梯
飛距離はあるが、命中率はそれほどでない。しかし、7巻で諸葉は側にいたシャルルを避け、魔神級異端者の核を正確に撃ち抜いた。
《霧消の場(ヴァシングフィールド)》第六階梯
強力で便利そうな防御闇術に思えるが術者の魔力や練度が加害者の魔力や練度を圧倒してなければ無効化できない。
もし術者の力及ばなかった場合はダメージの軽減すらされないため、普通に攻撃闇術を撃ち合った方が良いので相手を圧倒する力がないとあまり意味の無い闇術である。
ゴーレム
身体能力的に常人と変わらない黒魔が、問答無用の直接攻撃に対抗するため、長い時間をかけて創り出した前世の異形の近衛(ゴーレム)。
フランス支部では現代の材料で作製する技術が存在するが、初代PSGと九代目PSG以外現代の物質だけでゴーレムを生み出した者はおらず、必ずどこかには認識票を使用する。
反魂(はんごん)
威力は甚大だが人為的に暴走させた魔力の一部が逆流し使い手を傷付ける。
暴走させた魔力すらも完全にコントロールすると使い手を傷付けず、性質反転と威力上昇の利点のみを受けられる。しかしそのためには髪が白髪となるほどの荒行を必要とする。作中ではカルガ・リンと右腕を再起不能にされたシャルルが完全に修めており、シャルルは完全な白髪、カルガ・リンは元は美しい金髪がプラチナブロンドにまで色が落ちている。
作中では7巻で諸葉が魔神級に対して第三階梯の反魂を使用し、15巻で静乃が個人特訓で第五階梯の反魂を使用し、19巻以降はシャルルが普段使いし、21巻ではカルガ・リンも使用した。
個人特訓の際、静乃が無詠唱で放つ第五階梯の反魂が諸葉の第六階梯(詠唱有り)を相殺している。無詠唱による威力低下(PSG曰く通常は半減、修練によって上げられるがせいぜい73パーセント)、第五階梯と第六階梯の威力の差、静乃と諸葉の魔力の差という3つの不利な条件を埋め合わせるほどに反魂による威力強化は大きい。
突き詰めれば人間の限界を超えることも可能で、それが禁呪であり、反魂は禁呪に至る鍵となる技術でもある。
禁呪
第十三階梯まで綴りスペリングする必要はあるが、威力は折紙付きで使用すればその土地の地形を変えてしまうほど。そのため使用には政府の許可が必要となる。
2巻にて諸葉がエドワードを破るために禁呪をぶつけ、《夢石の面晶体》に囲まれているにも拘らず漏れ出た余波で地域全体に雪を降らせた。
また、5巻にて諸葉がヴァシリーサの禁呪を破るために禁呪をぶつけた際に、エカリテンブルクが内海に変わってしまいロシア政府も頭を抱えてしまうほど。
個人にしか使えないため固有秘法となっており、使える者は禁呪保持者(グリモアホルダー)と呼ばれる。
禁呪を使うには人の限界を超える魔力が必要となる。
元より人の限界を超える魔力を持つ規格外の存在を除き、反魂を用いて発動に足る魔力を絞り出す必要がある。しかも反魂を用いて禁呪を使用した場合、禁呪の成功・失敗に関係なく術者は必ず死に至る。
そのため実験も出来ず、発動は非常に困難で諸葉と静乃の前世では、砂漠化に悩まされていた国で水の禁呪により湖を作り出そうとする計画が立てられたが、第七階梯すら自在とする大魔術師が十人以上も挑戦し全員が失敗して命を散らせる結果に終わったという記録が存在する。
名称不明
二人の魔力を絡み合わせ、手を重ねて同時に詠唱、スペリングすることで、闇術の威力や射程を激増させる。
反魂の比ではない強化で、7巻で第五階梯闇術《月銀の槍》を二人でスペリングした時には、眩いほどの輝きを放つ巨大な槍となり、第八階梯以上の威力を発揮した。
太極(インヤン)
光技と闇術を併用する諸葉独自の術理。魔力が通力を喰らって高まり、それに反発して通力が高まることで際限なく威力が上昇する。一撃で弩級の異端者を倒す威力を誇る。 11巻で六翼会議のレナード・ヴァン=パーシーが、アーリンの手によって作成された魔法道具によって使用していると思われていたが、18巻にて正確には太極とは違う技だという事が判明。名前が付いていないものもある。
《天をも焦がす降魔の黒剣(クリカラ)》
一撃で川の水を蒸発させてしまう熱量を有する。
《万象咬み潰す九頭の皓剣(ハイドラ)》
《羽毫の体現》によって重力を軽減し、《貪狼》を9人に分身、体重低下による威力低下を森羅万象すらも切断する《熒惑》を使用することで解決した。九つの斬撃によって、相手をバラバラに斬り裂く。
《日天呑み降す常夜の白剣(エクシュキシュ)》
11巻にて直撃でなくとも、広範囲に広がる通力を伴った冷気によってダメージを与えることが判明。
《鳴神まつろわす霹靂の蒼剣(ナム・ドウルツク)》
アニメ第一話で使用されたが、原作には12巻にて初めて使用された。
ヴリトラ
剣聖フラガと冥王シュウ・サウラの力を一つの体に顕現させ、サツキと静乃がそれぞれ本当の力を覚醒し、三人の力を一つに纏めて放つことで謎の異端者エンシェントドラゴンを一撃で倒すことができた。
青白い炎をまとわせた剣を超巨大化させエネルギーを放ち攻撃をする。
作者のTwitterからの情報にて、作者が必要部分だけ決めただけらしく詳細については不明。
名称無し1
体重を軽減し、超高速で移動する。また、普通の白鉄では届かない空高く飛び上がることもできる。
固有秘宝 / 固有秘法(ジ・オリジン)
その者にしか使えない唯一無二の武具や闇術の総称。基本的に二人目が現れると外されるが、一部そのままになっているものもある。
《聖剣サラティガ(せいけんサラティガ)》
諸葉が前世で使用していた武器。正真の聖剣。前世の世界の古語で『聖なる(サ)/輝きの(ラ)/刃(ティガ)』という意味。
鏡のように美しい刃を持つ。
コンドラートが操るレーシャを救うために、大量の通力を流し込んで無理やり顕現させた際は一撃を与えた後に自己崩壊してしまった。
諸葉は、聖剣の巫女であるサツキの通力に常に流されていたIDタグを使うことで自己崩壊することなく使用を続ける事ができる。
《魔剣レプラザン》が力を喰らいきれず崩壊させるほどの通力であっても問題なく使用でき、莫大な量の通力を注ぎ込んだ時にだけ神通力(アルスマグナ)に昇華させる能力を持つ。
諸葉のように絶大な通力量を持っていなければ神通力に昇華することができないため、他の白鉄が使うとあまり意味を為さない。ただし、7つの門を完全に開いたサツキは通力を神通力に昇華することが出来る。
貝利との戦闘では、諸葉が無理やり七門から直接引き出した神通力を濾過し、究極の力へと昇華させた。
《巫剣アーキュール(かんなぎのつるぎアーキュール)》
《聖剣サラティガ》と同じく王家に伝わる宝剣。サツキの有り余る通力に耐えることができ、名剣の本領を発揮させて破壊力を収束させるための器として素晴らしく機能する。
原作1巻から登場していたが、7巻にて名称が判明。
《魔剣ガルガーンティガ(まけんガルガーンティガ)》
《聖剣サラティガ》と対となる正真の魔剣。前世の世界の古語で『光呑む(ガルガ)/邪悪の(アン)/刃(ティガ)』と言う意味。
この魔剣は危険過ぎてとある王家の墓に長年封印されていたが皇帝が強奪した。
この魔剣の特性は通力を走らせたら最後持ち主の意思に関わらず通力を吸い上げて無理やり神通力に換えてしまう、そして吸収量は莫大で大抵の持ち主は一瞬で干からびて絶命するため膨大な通力を持っていなければならない。
しかし、駿河安東にとっては役不足で、多すぎる通力によって逆に《魔剣ガルガーンティガ》に限界が訪れ、何れ自己崩壊してしまう。
《魔剣レプラザン(まけんレプラザン)》
周囲にある通力と魔力を喰らい無効化する。
使用者の意思で能力のオンオフを切り替えることができる。能力がオンになっている間は周りの通力、魔力を無差別に食らうため本人も通力を使うことができない。オフの状態では刃に触れているもの、切ったものの通力、魔力を食らう。そのため使用者は《太白》などの刀身に通力を纏わせて使う光技は使うことができない。
喰らいきれない量の通力、魔力は無効化できない。
16巻にて、レーシャが自身の通力を吸わせることで呪力も喰らうことができる『正真の魔剣』となり、その威力は一突きで魔神級の呪力を吸いきり、屠るほどであるが、発動には時間がかかる。
《竜杖ナーグラヴィッツ(りゅうじょうナーグラヴィッツ)》
静乃が前世で使用していた杖で、氷と冷気と水晶でできた竜の形をしたゴーレムに変化する。
静乃が反応できないような高速の攻撃でも自動的に防ぐ。ランクAの白鉄を倒すことができるほど強い。
前世にいた氷の蛟竜をシュウ・サウラとともに捕まえて素材に使った傑作のゴーレムである。
原作4巻にて登場したが、アニメでは第二話から顕現させている。
《饕餮カラスボラス(とうてつカラスボラス)》
諸葉が前世で従えていた四体のゴーレムの内の一体を静乃が諸葉のIDタグを用いて顕現した。
見た目は胴体が五メートル近い巨体の毛むくじゃらの雄牛型のゴーレム。
巨体ではあるが器用で俊敏性も高く使用者を守る性能も高い。
普通のゴーレムとは格が違い強さは別格でシュウ・サウラが造り出した四凶と畏れられた傑作。
《共工エイジャエイジャ(きょうこうエイジャエイジャ)》
諸葉が前世で従えていた四体のゴーレムの内の一体を静乃が諸葉のIDタグを用いて顕現した。
見た目は薄気味悪い人面の大蛇で、象でも絞め殺せそうなほど巨体をしている。
シュウ・サウラ曰く、魔術合戦用のかりっかりの特化ゴーレムで第五階梯以下の闇術を完全に無効にする。
並の黒魔ではこのゴーレムがいるだけで闇術が使えなくなり一方的に攻撃することができる。それゆえにシュウ・サウラが造り出した四凶と畏れられた傑作。
《混沌ルズガズリンケンス(こんとんルズガズリンケンス)》
諸葉が前世で従えていた四体のゴーレムの内の一体。今はカルガ・リンが所持しているゴーレム。
諸葉の前世の世界から持って来た物であり、今世で顕現させたわけではないため、厳密には固有秘宝(ジ・オリジン)ではない。
見た目は黒犬のようであるが虎に負けないほどの体躯で七匹で一つのゴーレムで普段は使用者の影のなかにいる。
シュウ・サウラが幼少期に造り上げて、彼曰く偶然と幸運の産物で再現が二度と出来ない最初にして最強のゴーレム。かりっかりの戦闘用ゴーレムで自律的に学習して効率的な戦術を編み出す。そのため、シュウ・サウラが造り出した四凶と畏れられた傑作中の傑作。
カルガ・リンが持つ経緯はシュウ・サウラが、最強に最強の取り合わせは面白かろうと言ういたずら心。
《窮奇レンヅァイツヴァイ(そゅうきレンヅァイツヴァイ)》
諸葉が前世で従えていた四体のゴーレムの内の一体。今はカルガ・リンが所持しているゴーレム。
諸葉の前世の世界から持って来た物であり、今世で顕現させたわけではないため、厳密には固有秘宝(ジ・オリジン)ではない。
見た目は有翼の虎で人を乗せることができるほどの大きな体躯を持ち、かつ飛翔能力を持つゴーレム。
人を乗せる飛翔能力を持つゴーレムの製作は誰もが夢見るがカルガ・リンが知る限り《窮奇レンヅァイツヴァイ》以外不可能である。
不可能を可能にしたこのゴーレムは代償に燃費が悪くて魔力を大量に使い魔力に自信があるものでもわずかな時間しか飛べないが常識はずれの魔力量を持つシュウ・サウラのために造ったゴーレム。制空権を取れるためシュウ・サウラが造り出した四凶と畏れられた傑作。
カルガ・リンが来世へと旅立つに当たり、シュウ・サウラが餞別代わりに授かったが彼自身が使うために造ったため、彼女が使うと少しの間しか飛べない。
《銀嶺アーガステン(ぎんれいアーガステン)》
白銀の甲冑。《天をも焦がす降魔の黒剣(クリカラ)》で攻撃し続けてもヒビを入れることしかできないほどの圧倒的な防御力を誇る。
物理、魔法、呪力、全てに絶対的な防御力を持つだけでなく、鎧の隙間から入ってきそうな液体や気体による攻撃も完全に防ぐ。
それでいて、自分は息ができる模様。
アニメでは盾と槍も合わせて顕現させており、Twitterにて三つあわせて銀嶺アーガステンであることが判明。
《移ろいの門(トランスポータル)》
数百キロ離れた場所に多数の人間を瞬時に転移させることができるが、色々と制約がある(一日に一回しか使用できない。繋ぐ場所をはっきりと思い浮かべなければならない等)。
摩耶が使用に成功したことから固有秘法から外されたが、その戦略的価値は些かも減じていない。
《帽子の下の小鬼(スプリガン)》
一寸法師のような小さな鬼のゴーレム。
いつもは万里のトンガリ帽子の中にいて主の危機に帽子から出てきて、口を開けて深く息を吸い込むと魔法のように体積を膨張させて身の丈八寸の大鬼に変化させることができる。
《夢石の面晶体(フィールドオブドリーム)》
現実世界の位相をずらすことで別の空間を作る結界闇術。
この結界の中で壊れた物はしばらくすれば、負傷した人は結界の外へ出れば元通りになる。ただし、結界の範囲を広くした場合は生物は元通りにならない。
結界を作成するには時間がかかる。多少の攻撃で壊れたりはしないが、諸葉の《エクシュキシュ》と熾場の《赤鬼》のぶつかり合いで崩壊した。
上記のように結果のキャパシティを超えてしまうと結界が壊れてしまい事象のリセットできず外に影響を及ぼす。
《摩訶鉢特摩地獄(コキュートス)》
広範囲に渡り極寒地獄を作り出す氷の禁呪。
諸葉が使用した時は摩耶の結界の範囲を超えて作用したため、夏にもかかわらず街に雪を降らせてしまった。あまりにも強力で結界がなければ永久凍土と化してしまうほど。
その後、使用には日本支部の許可が必要になった。
シュウ・サウラの時も使用したことがあり、こちらは結界もなく使用したため辺り一面が永久凍土と化し、未来永劫雪に閉ざされた状態となっている。
18巻では静乃が使用し六翼会議の拠点「この世ならざる音楽室」の内部を極寒地獄に変えた。
《世界喰らいの蛇(ウロボロス)》
すべてを飲み込む魔海を作り出す水の禁呪。
使用すると一つの大きな内海を作り出してしまう。諸葉が合図することで動き出すため、何もしない時は静かな内海となる。ヴァシリーサの禁呪でさえ飲み込む程に凶悪。
《無間地獄(ジ・アビス)》
一切の光も影もない色という概念すら存在しない深淵(せかい)を作り出す炎の禁呪。
三次元宇宙にありえない色なので人の目には灰色の炎に見える色あせた炎で永劫に燃え続ける業火。諸葉の魔力でも反魂を使用しなければ発動しない禁呪の中の禁呪。
《天界十字軍(クリューセルクルセイダー)》
数え切れないほどの雷獣と雷の巨人一体を召喚する雷の禁呪。
空を暗雲で覆い尽くしそこから雷獣や雷の巨人を召喚する。
雷獣の強さは白鉄のランクBとランクCの中間で対地包囲完備、対空迎撃完備、ボスキャラ完備の至れり尽くせりの闇術。
広大な土地を代償として使用される。
《鳳扇ツァザルエー》
前世で三つの邑を滅ぼした魔鳥の魂を使って作製したゴーレム。炎を纏って神足通と同等のスピードで飛ぶ。
《一千六十三フィートの高座(オーヴァロード オーヴァウォッチ)》
空を縦横無尽に飛行することができる闇術。《羽毫の体現》や《神足通》でさえ不可能な高度を飛行するため、救世主同士での戦闘では一方的な攻勢になる。
《霜の巨人(フロストジャイアント)》
氷の第八階梯闇術。
極低温の冷気が巨大な拳の形をとって対象へ飛んでいき、凍結破壊する。
20巻で熾場亮と白井宇佐子のコンビ相手に使用した。
諸葉以外に使える者がいないため、固有秘法とされた。
《霧氷鱗の魔竜(フロストウィルム)》
氷の第九階梯闇術。
極低温の冷気が束ねられ、軌道上の大気が凍り付き、光輝く細氷の鱗を持つ魔竜のごとく対象に襲い掛かり、着弾点から半径10メートル以内の何もかもを凍結させる。
14巻で、諸葉が魔神級異端者『甲冑』へ向けて使用した。
諸葉以外に使える者がいないため、固有秘法とされた。
《この世ならざる音楽室(ティル・ナ・ノーグ)》
どこか閑散とした境界を思わせる空間にパイプオルガンが置かれた空間。次元のずれた場所に存在し、演奏中は別の空間へと繋げることができる。
実は素体に要塞級異端者を丸々一体を使い作り上げたゴーレム。
また、駿河安東が扮する、巫女も時間はかかるが内部構造の変化は可能。
名称不明1
空間を繋ぐ鏡を作り出す闇術。
生き物は通ることができないが、闇術や声などは通り、ロシア支部では支部長の会合や粛清に使用されていた。
これを使えば安全圏に黒魔を置き、そこから強力な闇術を放つなど非常に有用。唯一の欠点は使用者のダルコが黒魔であることだが、大型の鏡を用い、白鉄がダルコと鏡を守るという戦法を取れば、他の黒魔は安全圏から焦らずに強力な闇術を使い放題になる。
名称不明2
他人の影の中に入り、潜む闇術。
奇襲性が高く、影から現れての闇術は有効。
名称不明3
テレビカメラのような効果を持った水晶。
水晶周辺の映像をもう一方の水晶から見ることができる。
《稲妻の螺旋(サンダーストームヘリックス)》
雷の第八階梯闇術。
稲妻の槍が百本以上現れ、時間差で螺旋状に降り注ぐ。
元々はヴァシリーサしか使えなかったため、固有秘法とされてきたが、5巻で諸葉が使用し、固有秘法から外された。
《稲妻の魔竜(サンダーボルトドラゴン)》
雷の第九階梯闇術。
無数の雷光がより集まって、蒼電の竜となり、対象に襲い掛かり焼き尽くす。
5巻で諸葉が《稲妻の螺旋》を使用したことを受けて、ヴァシリーサが使用し、固有秘法とされた。
9巻で要塞級異端者へ向けて諸葉が使ったことで固有秘法から外された。
裏光技(うらこうぎ)
通力でなく呪力を使い普通の光技と異なる効果や特質を変化させた光技の事。 普通は一つの裏光技を習得するのに膨大な修行が必要であり二つ以上習得するのは難しい(裏光技には向き不向きがあり一つの技を窮めることに努力するため)。 ただし、石動迅は全ての光技を一通り裏でも使用でき、ヂーシン曰く呪力をまるで通力のように扱い、光技の効果や特質を変化させる迅のセンスは稀有である(これは異常で才能のある迅だけ)。
裏《金剛通》
窮めると、石動迅の裏《太白》すらも無傷で防ぐことができる。
裏《耐魔通》
窮めると魔力攻撃、呪力攻撃を無効化する。
裏《剛力通》
裏《崩拳》
裏《金剛通》と裏《剛力通》の両方が使用できないといけないため、石動迅しか使用できない。
裏《天眼通》
窮めると、0.1秒先の未来が見える。
裏《天耳通》
窮めると相手の心の声を聴くことができる。
裏《神足通》
裏《貪狼》
裏《巨門》
窮めると一定時間の間本物のように実体を持った残像を生み出せる。
裏《禄存》
最強の裏光技であり、諸葉や熾場亮のような概念の《熒惑》か、レーシャの覚醒した《魔剣レプラザン》や裏《内活通》による吸収攻撃以外に対し無敵。
裏《文曲》
裏《廉貞》
光技、闇術、呪力攻撃は透過できない。
裏《武曲》
裏《破軍》
裏《内活通》
裏五星技
裏《太白》
裏《太歳》
裏《熒惑》
石動迅は黒雷を操る。
異端者(メタフィジカル)
どこからともなく現れる人間世界に害をなす異形異端の生物。頭の数が多いほど強い多頭種。尋常ではない生命力を持つ海魔種。光技が効き辛い邪霊種。《子》(バグ)と呼ばれる生物兵器を搭載する巨蟲種など、色々な種類が存在する模様。 ランクSなしに倒せない弩級(ドレッドノート)や要塞級(フォートレス)も存在し、その上に存在する魔神級(アークフィンド)はランクSですら苦戦させられる。大きさに比例して強いとされていたが、魔神級は人間とほぼ変わらない。 正体は不可視によって誘拐され、《源祖の業》によって変化させられた人間の魂。要塞級までは人間の魂によって作られるが、魔神級は救世主の魂を使って作られる。魔神級の自己回復力は「妄執」の強さに直結するらしい。 異端者化は一人一度しかなれないので同じ人から何度も異端者は作れない。 「《異端者》は同時に二体は操れず、無理すればどちらも暴走し二度とコントロールできなくなる(『群体要塞級』を除く)」というルールがあるため、一体ずつしか生み出せない。
弩級(ドレッドノート)
要塞級(フォートレス)
さらに巨蟲種と多頭種とのハイブリッドや蛇霊種のバグを生み出すものなどこれまでに無い特徴を持つものも存在している。
ランクSなしには倒せない異端者であり、特に攻撃範囲が広いため、通常の異端者のようにただ数を揃えるだけでは討伐できず、討伐には、ランクAが前線で戦い、それ以外は黒魔をガチガチに守る布陣を敷く必要がある。
群体要塞級(ストロングホールド)
中心となる要塞級を護るように複数の要塞級が存在し、その内一体を倒しても中心となる要塞級や他の要塞級から呪力が倒された要塞級に送られ即座に復活する。
これが本来の要塞級の在り方ではないかとエドワードは推察している。
魔神級(アークフィンド)
大きさや全体的な造形は人間と変わらないが、他の異端者と同じくその姿は醜悪である。
火力、機動性が今までの異端者とは段違いに高く、高い自己回復力を持っている上、特殊能力を持っている個体も存在する。しかも使用された魂の願望を歪めた形で喋る(正確にはテレパシーで伝える)ので、使用された魂の関係者に心理的な圧力がかかってしまうこともある。
機動性がこれまでの異端者より遥かに優れているため、これまでの対異端者戦術が役に立たない。
そして、心臓部分にある呪力できた黒い球体が半分位の薄さになると戦闘スタイルが変わりより強力な能力を使ってくる。
討伐には、ランクSがいないと話に成らず、他のメンバーもランクAのみで構成する必要があるが、それでも厳しい。
使用されている魂の強さに強さが左右されるため、弱い個体と強力な個体の差が激しい。また、回復能力は魂の「妄執」の強さに左右されるため、回復力が高くても弱い個体も存在する。
騎士級(ブラックナイト)
理性と知性を持ち、会話も可能で、ランクAを越える実力を持つが、弩級異端者はおろか、普通の《異端者》にも遠く及ばない、最弱の異端者の分類であるが、その真価は対人集団戦闘にあり、各々の能力を活かして集団で戦えばランクSにも届き得る。
見た目は頭が動物で身体は人間の半獣半人で、戦闘服を身に付け、IDタグで業物の武具を顕現させる。
サツキが名前を知っていたことから、フラガの居た世界の皇帝の戦士たちであると推測される。
自律行動しているためか、「《異端者》は同時に二体は操れない」というルールに抵触しない
通力と呪力の両方を纏い、《源祖の業》を使わない武術、剣術を極め、それにより強力となった通常の光技、更に呪力を使った裏光技を1つ窮めた《異端者》で普通の光技とはまるで違う性質がある。(石動迅以上の裏光技)
魔神級異端者を粗悪品と呼んでいるが、実際には強さ、再生能力、特殊能力全てにおいて魔神級に劣る。
天使級(フォールエンジェル)
普通は何十年もの修行して肉体を捨てた仙人がこの境地に至るが、《異端者》の種を用いることでわずかの間で仙人になることができる(ただし、誰でも成れる訳ではなく魂が強い人間に限られる)。
未だに二体しか産み出せておらず、顕現条件も不明(最低でもランクS並の最高ランクの魂の強さを持たないといけない)。
天体級(ルナティック)
強い弱いの枠を越えて、その大きさは星と言っても良く、《異端者》を生み出し、操る中継点として使え、「《異端者》は同時に二体は操れず、無理すればどちらも暴走し二度とコントロールできなくなる(『群体要塞級』を除く)」というルールを無視し、何体でも《異端者》を生み出せ、操ることができるようになる。
エンシェントドラゴン
能力は闇術の反転詠唱による無効と使ってきた闇術をそのまま返す能力と瞬間移動と諸葉が今までに戦った全ての異端者の能力を持っている。
この異端者は諸葉の二つの前世で大切な人を奪っていった異端者である。
その他
救世主(セイヴァー)
機関の仮説によると魂の転生には数千万年単位の時間を要し、その長い時を経ても摩耗しない強靭な魂だけが救世主になると考えられている。そのため、基本的に前世の記憶は一人分であり、諸葉が現れるまでは二つ以上の前世を持つ救世主は観測されていなかった。
日本では中学3年生に目的非公開のテストを受けさせられる。これにて前世の能力を使うことができると判明した者は、『異端者』と戦う戦士候補として亜鐘学園にスカウトされる。この際、救世主と判明した者にはリスクとリターンが詳細に説明され、亜鐘学園への進学を決めると両親には素晴らしい進学校と説明が行く。
基本的に強い救世主はより多くの記憶(前世)の覚えており強い力を使える(諸葉は前世の記憶をあまり覚えてなくても強い救世主やサツキのように前世は鍛えていない救世主など例外は数人いる)。
摩耶のように早くから救世主に目覚めてしまうこともある。
《最も古き英霊(エンシェント・ドラゴン)》
「エンシェント・ドラゴン」という呼び名はサー・エドワードがつけたもので、二重輪廻転生には理論上一億年たっても劣化しない魂が必要とされるため、「そこまで強い魂はもう人間が持ちうるものではない」という意味で総称されている。
亜鐘学園(あかねがくえん)
目的非公開のテストで救世主と判明した者を育成する機関。通常教育の他に座学と実習を行う。特に公用語である英語に重きを置いており、卒業後は大学へ進学することも出来る。実習では白鉄と黒魔に分かれて行われる。全寮制(個室で生活に必要なものは全て揃っておりシャワー、トイレも完備)で授業料免除となっている。
通常の部活も存在するがランクC以上で構成された実戦部隊がある。
石動迅の考案でリーグ戦制度を設け、リーグを以下の4つに分けて、目標を明確にすることで、成長を促す制度にした。
これらのリーグは、ペア戦のポイント制で一定ポイントを達するとランクCやBに昇格でき、リーグで優勝したペアはランクAへの挑戦権があり、エキスパートリーグは石動迅が、メージリーグは静乃が相手して勝つことが出来ればランクAになることができる(ランクA以上の実力者は参加を禁止されている)。
白騎士機関(オーダー)
本部と各支部にランクSかそれ以上に相当する『六頭領』と呼ばれる者が本部長および支部長の座に就いており、白騎士機関は彼等を長として運営されている。
前世の記憶があるため『若いから見識がない』という常識は当てはまらず、若くして幹部になる者も多い。
世界支配に乗り出そうとする過激派もいる(ロシアとかつてのフランス)。
白騎士機関の結成には駿河安東の意見が多く反映され、組織の運営には本部長であるエドワードのご意見番としてカルガ・リンの意見が多く反映されている。
実は、白騎士機関は、諸葉の前世である冥王シュウ・サウラと駿河安東という二人のバケモノが黒幕であり、互いが互いの目的を達成するために結成されていた。駿河安東は前世で世界を支配する悪の皇帝が失敗したため、今世は英雄として立ち、世界中から『陽の娘』の転生者(サツキ)を探し出す目的で。シュウ・サウラは、自身の前世である剣聖フラガの宿敵(駿河安東)を今度こそ絶対に倒すため、自身の来世である諸葉と共に戦う仲間を育て上げる目的で。つまり、白騎士機関と異端者を巡る全ての戦いは、諸葉と駿河安東の前世より続く戦いであったと言える。
ランク
最終的には、Sは7人(諸葉がSSに昇格し、雷帝が死亡したが、新たに石動と新イギリス本部長が加わった)、SSは諸葉と中国支部長の2人と人員は多少入れ替わったがランクS以降の人数は変化しなかった。戦闘能力はランクSS相当の貝利にランクが付けられたのかは不明。
ランク認定は学生は「弟子階級」のランクD、正式に認定を受けた人は「一般階級」のランクC、救世主の中でも秀でていると認められると「精鋭階級」のランクB、他の追随を許さない高みに到達した者は「真打階級」のランクA、正真正銘の救世主たちを「特別階級」のランクS、救世主の中の救世主と意でランクSSと大別している。
ランクSとランクAでは天と地の差がある。
ランクS以上は人の皮を被った化生(バケモノ)である。
ランク付けは異端者に対する戦力であるため、救世主の強さ=ランクとはならない。なぜなら、異端者は巨大且つ鈍重であることが多く、攻撃を当てることや敵の攻撃を避けることは難しくなく、寧ろゴリゴリとダメージを与えて短時間で討伐することが求められる。そのため、火力が何よりも重視されているが、救世主同士の戦闘では、通常通力の低い救世主の《太白》であっても《金剛通》で完全に防ぐことはできず、攻撃を避けることが基本となり、遅い高威力の攻撃よりも素早い低威力の攻撃の方が脅威となる。また、戦闘技術や経験も重要となる。
ちなみに亜鐘学園へ入学するとランクD。卒業試験に合格し、白騎士機関に入るための資格を得た者をランクCと定められているが既にそれ以上の実力があると認められた場合は学生であってもランクC以上に認定される。
認識票(IDタグ)
通力や魔力と想いに反応して記憶を元に再現し、掌中に顕現する。普通は武器を顕現させるほどの確固な記憶を複数、イメージすることが難しいので自分が一番得意とする武器を1つ、そのイメージを日々練磨するのが普通である。諸葉曰く、複数の武器を顕現させるより最高に強力な武器を1つ顕現できるようにイメージを鍛える方が王道で複数の武器を顕現させるのは強力な武器を顕現できず、普通の武器のイメージしか鍛えることしかできないため邪道と言っている(前世で業物とか使わずに戦っていた救世主に見られる傾向があり、悲しい戦闘スタイルである)。
通力あるいは魔力を流すことで、前世で自分が使っていた武器やゴーレムを顕現させることができる道具。込めた想いが、記憶が強ければ、どんな奇跡の武具やどんなゴーレムだって創造できる。壊した場合は始末書を書かされ、小言も言われる貴重な物。アーリンの指示で壊れた認識表は回収されアーリンの保管庫に全て保管されており、お気に入りは諸葉とエドワードが戦った時に壊れた物。
戦闘服(せんとうふく)
実戦部隊(ストライカーズ)
11巻にて三年生の卒業により、戦力弱体化が懸念されている。特に黒魔の実力が下がってしまう(黒魔の力が半減以上になる)。
15巻で石動迅が考えたリーグ戦のおかげで正隊員は13名になり、去年と同じになった。あと、予備隊員の数は去年より多い。上記のように三年生の卒業により、黒魔の実力が下がってしまったが静乃がランクAになり正隊員になったことにより黒魔の火力不足は解消された。
白鉄(しろがね)
白鉄はタイプがあり、スピード特化タイプやパワーとタフネスを持つ戦車タイプなどがある。諸葉、ヂーシン、馬迭戈のように強力な白鉄であれば隙がなくなっていくためタイプは関係なくなるが、非常にハードルが高くエドワードでさえ戦車タイプとされる。
対異端者戦闘では火力が重視されるため、一般的に白鉄の実力や才能はほぼ通力の大小で決まってしまう(色が同じなら通力が多い方が強い)。
ただし、救世主殺しの救世主は特殊な武器や特殊な源祖の業により通力が少なくてもランクAの人を簡単に倒してしまう実力がある(人喰いや不可視など)。
戦車タイプ
通力の量が多く、パワーとタフネスへの変換効率に秀でたタイプで、『攻撃は易し、防御は難し』の原則から、通常光技や闇術、異端者からの攻撃に対して防御という選択肢は最後の手段とされる中、普通に防御という選択肢が行える、対異端者、対救世主ともに非常に強いタイプ。
それでも《金剛通》でスピード特化タイプの《太白》すらも完全に防ぐことは不可能だったが、諸葉が編み出した《金剛通》と《玉兎》の間の応用技によって、一定以下の威力の攻撃であれば光技であっても完全に防げるようになった。
通力が多いため、使用者の少ない《太歳》を比較的簡単に使えたり、《天眼通》の見える距離も長くなるなど光技全般が強力になるが、《神足通》や《辰星》など素早く小器用なことは苦手なことが多い。
通力が多くなり過ぎると、余程の名剣等でなければ《太白》を使っただけでも壊れてしまうという欠点もあるが、現代には素材を吟味すれば前世の普通の武器よりも強固なものが存在するため、ソフィアなどはこちらにシフトしている。
スピード特化タイプ
通力の量は少ないが、《神足通》が得意で、通力のスピードへの変換効率が高い。
対異端者戦闘では火力が重視されるため、通力が少なく攻撃力に乏しいこのタイプは才能がないとされるが、救世主同士の戦闘では、究極的にはスピードで翻弄し、一切触れられないまま一方的に攻撃して相手を倒すことが可能となる(戦車タイプであっても、普通の《金剛通》では、スピード特化タイプの《太白》すらも完全には防げないため、一方的に攻撃し続ければいずれは勝利できる)。
訓練量が大きく影響する《神足通》を突き詰めるだけでなく、思考の速度を鍛え、思考においても絶えず相手より先をいく必要があり、訓練が目に見える強さに直結し難いため苦労はするが、極めると強いタイプ。
暗殺者タイプ
通力の量が少なく、秀でたものがない最弱のタイプで、前世で英雄ではなく、暗殺者などをしていた人に多い。
《神足通》の中の《廉貞》《禄存》《文曲》《巨門》や五星技の《辰星》など才能ではなく、努力のみで高めることができる部分しか伸ばすことができない。
通力(プラーナ)
どんな白鉄でも持ってる通力は必ず有限なので、攻撃にどれだけ回すか防御にどれだけ回すか速度にどれだけ回すかやりくりしながら戦う必要がある。
神通力(アルスマグナ)
三次元世界で最も美しい輝きを放つ。
これによって光技を使うと通力の時とは比べものにならない効果になる。
調息という特殊な呼吸法(連氣の極意)で、《内活通》を極め、天地自然の氣を取り込んで魂を純化することでも時間はかかるが通力を神通力にすることができ、これを繰り返すことで肉体を捨てた仙人になれる。
諸葉は貝利との戦いで《聖剣サラティガ》を使わず無理やり七門から直接神通力を引き出した。
使用者:灰村諸葉(《聖剣サラティガ》、無理やり七門から)、 嵐城サツキ(《聖剣サラティガ》)、 馬迭戈(調息) ルー・ヂーシン(調息)、 駿河安東(《魔剣ガルガーンティガ》)
名称無し
神の力である神通力すら越えた究極の力で、形容する言葉が存在しない。
諸葉が貝利との戦いで《聖剣サラティガ》を使わず、無理やり直接神通力を七門から引き出し、それを《聖剣サラティガ》で濾過した
黒魔(くろま)
身体能力的には常人と変わらない。
第五階梯闇術は大魔法なので使える黒魔はランクAでなければ使うことすらできない(第五階梯以上の闇術となれば使い手はほんの一握りである)。
優秀な黒魔は少なくて、フランス支部以外の支部は黒魔不足で頭を抱えている(イギリスは一人、日本は二人しか居らず中国には一人も居ない)。
優秀な黒魔とはその場で最適な力を最適に使いこなせる者をいう。強力な闇術だけを使える者は優秀な黒魔とは言わない。
魔力(マーナ)
魔力の色は全て黒で通力のように色の違いはない。ただし、魔力制御が高いほど美しく見える(諸葉のみ分かる)。
妖精力(レプラカーナ)
仙人(せんにん)
これによりなにも食べなくても何百年も生きていける。
方法は二つ存在する
仙人になれたのは馬迭戈と貝利のみ。
太陽の揺篭
救世主が政府に認知されるよりも遥かに昔から、闇術の修練とゴーレムの研究を行っていた。
所属黒魔は固体・液体・気体・力体・霊体によるゴーレム練成の秘儀に通じる『元素衆(レ・エレマン)』と呼ばれ、『=1(ル・ブルミエ)』は『=2』以下を従える幹部がいる。
初代PSGは現世に存在する物質のみを使いゴーレムを作ることができ、それが『太陽の揺篭』のゴーレムの基礎術式となっている。
他の魔術結社からすれば、魔術研究とはいわゆるオカルトの儀式を行うことであり、「本当に魔術が使えてしまう」『太陽の揺篭』は異端であり、そのトップであるPSGは『異端の魔術師』と呼ばれる。
呪力(サターナ)
呪力によって森羅万象に干渉すると個々に特徴的な効果を発揮する。
また、呪力を光技に使用することもでき、その場合普通の光技と効果や特質を変化させるこの事を裏光技と名付けている。
中国支部長曰く、呪力は人間の負の力そのものらしい。
制作背景
作者は「とてもカッコいい主人公の燃える痛快バトル」「ダブルヒロインとの萌えるイチャラブ」という二つを描きたいと考え、最強の剣士だった前世と最悪の魔術師だった前世という二つの前世を持つ主人公に永遠の絆を誓った嫁を一人ずつ登場させるという設定を作り上げた。
原作小説第1巻の売上が好調だったことから長期シリーズ化が実現し、作者は自身が描きたかった「前世では『世界の敵』扱いだった諸葉だけど、現世では素晴らしい仲間たちに恵まれたからもう一人じゃない」という要素を描くことが可能となったと話している。また、作者は長期シリーズ化に伴って作品の世界観が大幅に拡大したことで、サブキャラクターたちに焦点を当てることや、六頭領の面々とその会議の風景を描くことが可能となったとも話している。
既刊一覧
小説
- あわむら赤光(著) / refeia(イラスト) 『聖剣使いの禁呪詠唱』 ソフトバンククリエイティブ→SBクリエイティブ〈GA文庫〉、全22巻
- 2012年11月30日初版第一刷発行(11月15日発売)、ISBN 978-4-7973-7195-6
- 2013年2月28日初版第一刷発行(2月15日発売)、ISBN 978-4-7973-7305-9
- 2013年4月30日初版第一刷発行(4月15日発売)、ISBN 978-4-7973-7363-9
- 2013年8月31日初版第一刷発行(8月12日発売)、ISBN 978-4-7973-7472-8
- 2013年11月30日初版第一刷発行(11月15日発売)、ISBN 978-4-7973-7523-7
- 2014年2月28日初版第一刷発行(2月15日発売)、ISBN 978-4-7973-7556-5
- 「ドラマCD付き限定特装版」同日発売、ISBN 978-4-7973-7557-2
- 2014年5月31日初版第一刷発行(5月15日発売)、ISBN 978-4-7973-7741-5
- 2014年8月31日初版第一刷発行(8月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8016-3
- 2014年11月30日初版第一刷発行(11月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8167-2
- 2015年1月31日初版第一刷発行(1月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8248-8
- 2015年2月28日初版第一刷発行(2月14日発売)、ISBN 978-4-7973-8234-1
- 「ドラマCD付き限定特装版」同日発売、ISBN 978-4-7973-8235-8
- 2015年6月30日初版第一刷発行(6月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8332-4
- 2015年8月31日初版第一刷発行(8月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8481-9
- 2015年10月31日初版第一刷発行(10月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8523-6
- 2016年2月29日初版第一刷発行(2月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8619-6
- 「ドラマCD付き限定特装版」同日発売、ISBN 978-4-7973-8618-9
- 2016年6月30日初版第一刷発行(6月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8737-7
- 2016年8月31日初版第一刷発行(8月12日発売)、ISBN 978-4-7973-8886-2
- 2016年10月31日初版第一刷発行(10月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8944-9
- 2017年2月28日初版第一刷発行(2月13日発売)、ISBN 978-4-7973-8970-8
- 2017年6月30日初版第一刷発行(6月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9181-7
- 2017年10月31日初版第一刷発行(10月13日発売)、ISBN 978-4-7973-9383-5
- 2018年6月30日初版第一刷発行(6月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9705-5
- 「ドラマCD付き限定特装版」同日発売、ISBN 978-4-7973-7557-2
- 「ドラマCD付き限定特装版」同日発売、ISBN 978-4-7973-8235-8
- 「ドラマCD付き限定特装版」同日発売、ISBN 978-4-7973-8618-9
漫画
- あわむら赤光(原作) / refeia(キャラクター原案) / 七桃りお(作画) 『聖剣使いの禁呪詠唱』 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉、全4巻
- 2014年12月26日発売、ISBN 978-4-04-102465-2
- 2015年1月26日発売、ISBN 978-4-04-102466-9
- 2015年8月26日発売、ISBN 978-4-04-103339-5
- 2016年2月26日発売、ISBN 978-4-04-103782-9
テレビアニメ
2015年1月より3月まで、テレビ東京ほかにて放送された。
第7話では本作と同じ原作スタッフによるライトノベル『あるいは現在進行形の黒歴史』が作中作のアニメ映画として登場している。
スタッフ
- 原作 - あわむら赤光(GA文庫 / SBクリエイティブ刊)
- キャラクター原案 - refeia
- 監督・音響監督 - 稲垣隆行
- シリーズ構成 - 山口宏
- キャラクターデザイン - 石川雅一
- サブキャラクターデザイン - 渡辺はじめ
- 総作画監督 - 石川雅一、渡辺はじめ
- メタフィジカルデザイン - 朴性厚
- 武器デザイン - 小菅和久
- 美術監督 - 池田繁美、丸山由紀子
- 美術設定 - 池田繁美、大久保修一、友野加世子
- カラーコーディネイト - 海鋒重信、大武恭子
- CG監督 - 植木麻央
- 撮影監督 - 松井伸哉
- 編集 - 柳圭介
- 音楽 - 坂部剛
- 音楽制作 - ZERO-A
- 音楽プロデューサー - 工藤智美
- プロデューサー - 八塚敬昌、岡澤俊介、宮崎誠司、中山卓也、清水美佳、田中利明、松村俊輔、城野陽一、吉田敦則、盛谷尚也
- アニメーションプロデューサー - せきやまあきひろ
- アニメーション制作 - ディオメディア
- 製作 - ワルブレ製作委員会
主題歌
オープニングテーマ「緋ノ糸輪廻ノGEMINI」(第2話 - 第12話)
第1話ではエンディングテーマとして使用。
Aメロにフランチェスコ・パオロ・トスティ『最後の歌』が引用されている。間奏にHOT MUSIC FACTORYのソフト音源『MOVIE THEMES ACTION』が利用されている。イントロにLOOPTRONIKSのサンプル音源『AVENGE ORCHESTRA 2』が利用されている。
エンディングテーマ「マグナ・イデア」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
1話 | 転生せし者 -The Reincarnater- |
山口宏 | 稲垣隆行 | 小菅和久、斉藤和也 依田正彦、seo jung duck ju hyun woo、shin min seop | |
2話 | 我が剣に宿れ魔焔 -The Swordbringer comes back- |
朴性厚 | 荻原露光 | 大西陽一、竹上貴雄 梶浦紳一郎 | |
3話 | 冥府の魔女 -The Black Sorceress- |
井上美緒 | 三沢伸 | 岩田義彦 | 徳川恵梨、j-cube |
4話 | 白騎士強襲 -The Silver Knight- |
平田智浩 | のりみそのみ | 安達祐輔、武本大介 興石暁 | |
5話 | We Are The・夏 -We are the "Natsu"- |
山口宏 | こでらかつゆき | 呉唯男 風見明広 |
NAM HYUN SIK、KIM HYUN OK YU HYUN JIN |
6話 | 我ら、救世の剣なり -We are the "Saviors"- |
三沢伸 | 秦義人 | 丸山修二、植竹康彦 桜井正明、j-cube | |
7話 | 銀髪の異邦人 -a foreigner- |
井上美緒 | 稲垣隆行 | 石森真平 | 山田雅之、黒田和也 小野田貴之、服部憲知 江森真理子 |
8話 | 魔剣と聖剣 -ambivalent- |
高林久弥 | 西田美弥子、Seo Jung Duck 上野卓志、依田正彦 | ||
9話 | シベリア行 -Lonely Soldier- |
山口宏 | こでらかつゆき | 本南宗吾郎 | 徳川恵梨、桑島望 j-cube |
10話 | 決戦・エカテリンブルク -Ouroboros- |
福田道生 | 荻原露光 | 古瀬登、安達祐輔 月岡英明、Han Jung Y | |
11話 | 悪夢は前世より -Karma- |
三沢伸 | 呉唯男 | さゆみれい、獅子山竜 NAM HYUN SIK、YU HYUN JIN SEO SEONG JONG | |
12話 | 二つの生を越え -Beyond the Time- |
宮崎なぎさ | 稲垣隆行 | 安達祐輔、武本大介 Han Jung Y、Seo Jung Duk |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2015年1月12日 - 3月29日 | 月曜 1:05 - 1:35(日曜深夜) | テレビ東京 | 関東広域圏 | |
2015年1月14日 - 4月1日 | 水曜 2:10 - 2:40(火曜深夜) | テレビ大阪 | 大阪府 | |
水曜 2:35 - 3:05(火曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | ||
水曜 20:00 - 20:30 | AT-X | 日本全域 | CS放送 リピート放送あり 2015年6月からの再放送はリテイク版を放送 |
配信期間 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2015年1月14日 - 4月1日 | 水曜 23:30 - 木曜 0:00 | ニコニコ生放送 |
2015年1月15日 - 4月2日 | 木曜 0:00(水曜深夜) 更新 | ニコニコチャンネル |
2015年1月17日 - 4月4日 | 土曜 12:00 更新 | バンダイチャンネル |
2015年7月からは上記サイト及びdアニメストア、ソフトバンクアニメ放題にてリテイク版を配信予定。
BD / DVD
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
---|---|---|---|---|
BD | DVD | |||
1 | 2015年3月25日 | 第1話 - 第2話 | ZMXZ-9871 | ZMBZ-9881 |
2 | 2015年4月24日 | 第3話 - 第4話 | ZMXZ-9872 | ZMBZ-9882 |
3 | 2015年5月27日 | 第5話 - 第6話 | ZMXZ-9873 | ZMBZ-9883 |
4 | 2015年6月24日 | 第7話 - 第8話 | ZMXZ-9874 | ZMBZ-9884 |
5 | 2015年7月24日 | 第9話 - 第10話 | ZMXZ-9875 | ZMBZ-9885 |
6 | 2015年8月26日 | 第11話 - 第12話 | ZMXZ-9876 | ZMBZ-9886 |
BOX | 2017年3月24日 | 第1話 - 第12話 | ZMAZ-11010 | - |
ゲーム
スクール・オブ・セイヴァーズ〜聖剣使いの禁呪詠唱 ONLINE〜
当初は2015年に配信予定だったが延期された。
関連カテゴリ
- GA文庫
- 2012年の小説
- 日本のファンタジー小説
- 転生を題材とした小説
- 学園小説
- 架空の養成学校を舞台とした作品
- 刀剣を題材とした小説
- 漫画作品 せ
- 2014年の漫画
- 月刊コンプエース
- ファンタジー漫画
- 転生を題材とした漫画作品
- 学園漫画
- 刀剣を題材とした漫画作品
- 小説を原作とする漫画作品
- アニメ作品 せ
- 2015年のテレビアニメ
- ディオメディア
- フリューのアニメ作品
- SBクリエイティブのアニメ作品
- GA文庫のアニメ作品
- メディアファクトリーのアニメ作品
- ZERO-Aのアニメ作品
- 創通のアニメ作品
- テレビ東京メディアネットのアニメ作品
- テレビ東京の深夜アニメ
- 転生を題材としたアニメ作品
- ファンタジーアニメ
- 学園アニメ
- 刀剣を題材としたアニメ作品