ピューと吹く!ジャガー
漫画
作者:うすた京介,
出版社:集英社,
掲載誌:週刊少年ジャンプ,
レーベル:ジャンプ・コミックス,
発売日:2001年,9月4日,2010年,12月3日,
発表期間:2000年,2010年,
巻数:全20巻,
話数:全435話,
ドラマCD:ピューと吹く!ジャガージャガージュン市のオールナイト昼
発売元:集英社,
レーベル:集英社ドラマCD,
発売日:2004年,2月10日,
ゲーム:ピューと吹く!ジャガー明日のジャンプ
発売元:コナミデジタルエンタテインメント,
発売日:2004年,3月18日,
ゲーム:ピューと吹く!ジャガービョーと出る!メガネくん
ゲームジャンル:アクション,
発売元:コナミデジタルエンタテインメント,
発売日:2004年,4月29日,
ドラマCD:ピューと吹く!ジャガー夏だウィンター! ガリフェス開催!
発売元:集英社,
レーベル:集英社ドラマCD,
発売日:2006年,12月15日,
OVA
原作:うすた京介,
総監督:FROGMAN,
監督:谷東,
シリーズ構成:古川耕,
アニメーション制作:蛙男商会,
発売日:2007年,
話数:全3巻,
OVA:ピューと吹く!ジャガー リターン・オブ・約1年ぶり
原作:うすた京介,
総監督:FROGMAN,
監督:谷東,
シリーズ構成:古川耕,
アニメーション制作:蛙男商会,
発売日:2008年,
話数:全3巻,
映画:ピューと吹く!ジャガー THE MOVIE
監督:マッコイ斉藤,
制作:笑軍様 オフィスクレッシェンド,
以下はWikipediaより引用
要約
『ピューと吹く!ジャガー』(ピューとふく ジャガー)は、うすた京介による日本の漫画作品。
概要
謎の「笛(リコーダー)吹き男」・ジャガージュン市と、奇妙で癖のあるガリクソンプロダクションふえ科の生徒たちを中心に展開されるギャグ漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)において、2000年から2010年まで連載された。全435話(連載話数の単位は「第○笛」)。2010年12月時点で単行本累計発行部数は850万部を記録している。
作風
- 連載初期はうすたの前々作『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』のように、主人公の不条理な言動を内容の中心としていたが、回を重ねるごとに人の嫌な部分や痛々しい部分を掘り出して笑いの題材にすることが増えていった。駄目な人間特有の「人格的欠点を屁理屈で正当化する滑稽さ」を強調することで笑いにしており、主要人物のハマーのような「現実にいそうな駄目な人間」が頻出する。
- 時折、ギャグの一つとして「カリスマ整体師 あおすじ吾郎」「見聞きする!マス太郎」「ちょいワルウルトラのじじい」など、本編と無関係な劇中作が唐突に掲載される。絵柄や展開をわざと支離滅裂にし、スクリーントーンも貼らないことも多い。これが数話続くこともある。
- 登場人物が、心理的な衝撃を受けたり、「ボケ」に対して「ツッコミ」をいれる際の効果音として、作者の過去作品である『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』『武士沢レシーブ』同様、「ガビーン」が頻繁に使われる。また『マサル』でも頻繁に登場した、作者独特のセンスによる詩や歌詞も健在である。
- 黙砂里(もっさり)市という架空の町が舞台となっているが、国立駅やふれあい橋(高幡不動駅近くの浅川に架かる橋)、また多摩川や多摩動物公園などをモデルとした場所も登場する。実在する都市名を当て字でアレンジした地名が劇中多々出てくる(例:凍狂(東京)、苦魔元(熊本)など)。これは『マサル』では実在の人物、団体、番組名、商品名が頻出していたのとは対照的である。
巻末掲載
通常は『ジャンプ』の巻末に掲載され、ページ数も7ページと他の連載より少ない。また、アンケート結果に掲載が左右されないという特権を持ち、新聞でいう四コマ漫画のような位置づけになっていた。
連載初期はオール2色カラーで連載していたが、後に白黒化。周回・周年記念の際にはオール2色カラーとなった回もある。
第15笛で巻頭カラーを飾ったのが初のカラー原稿。電子書籍では全巻・全話フルカラー化されたバージョンも販売されている。
メディアミックス展開
2007年、『ジャンプ』26号にてガリプロダクション第2弾・第3弾企画として、DVDアニメ・実写映画化が同時発表された。実写版の主演は要潤。DVDアニメ版の製作は蛙男商会。実写版は2008年1月12日からアミューズCQNほかにて順次公開。
その後、2009年1月10日からDVDアニメを元にしたアニメ映画『ピューと吹く!ジャガー 〜いま、吹きにゆきます〜』が順次公開。アニメ映画公開にあわせてDVDアニメ新シリーズ『ピューと吹く!ジャガー リターン・オブ・約1年ぶり』が全3巻で発売された。
あらすじ
ギタリスト志望の青年・酒留清彦は、就職も大学進学も蹴り、さまざまな芸能プロダクションや養成所に応募する中で、ひょんな事から謎の笛吹き男・ジャガージュン市と知り合ってしまう。
そして「ピヨ彦」というあだ名を勝手に付けられたばかりか、行く先々でことごとく無理やりなシチュエーションでリコーダーを吹かせようとするジャガーの妨害を受け、オーディションに落ちる日々が続いた。
最終的にピヨ彦は芸能事務所兼専門学校「ガリクソンプロダクション(通称ガリプロ)」に入校することになったが、それとまったく同時にジャガーもガリプロに入り、ジャガーとピヨ彦は寮の同部屋に住むこととなる。さらにジャガーはガリプロに「ふえ科」を創り講師に就任、ギタリストを夢見ていたピヨ彦も強引にふえ科に入れられてしまった。
ふえ科の生徒は最初、ピヨ彦だけであったが、やがて「ヒップホップ術」を使う忍者・ハマーや、普段は地味ながらキレると奇行に走る少女・白川高菜などが加わり、さらにはロボットのハミデントや音楽による世界征服を企む悪の秘密結社「そふとくり~む」も出現。ピヨ彦の日常は急速に混沌を増していく。
登場人物
声→ドラマCD・ゲームソフト・アニメ版、または実写映画版の作中に登場するFLASHアニメの担当声優。演→実写映画版でのキャスト。
ふえ科メンバー
ジャガージュン市(ジャガー ジュンいち)
声 - 藤原啓治・FROGMAN(実写映画)、演 - 要潤
物語の主人公。通称ジャガー(またはジャガーさん)。常に逆立った赤毛と瞑った目が特徴。いつもリコーダーの穴の形に穴が開いた服とマフラーを着用している。普段の一人称は「オレ」だが、自分の過去を語る時などはたまに「僕」になる。
ガリプロに無理やり発足させたふえ科の講師であるが授業をすることは基本的になく、いつも教室で寝たり、ハマーと「木下」という謎の遊びをしたりして暇を潰している。だが、そのくせ生徒数が少ないのを気にすることもある。
リコーダーの演奏技術は驚異的で、曲の情景を鮮明なイメージとして体感させたり、エレキギターの音色や和音、さらにはたてぶえマンというスタンド的なものを出すことまでできる。ギターの腕前もピヨ彦を上回り、リコーダーと同様の表現を見せることが可能。またハマーのデビューシングルの作詞を担当した際には20万枚の大ヒットを飛ばすなど、マルチな才能を見せる。
性格は傍若無人で、常に周囲を振り回している。だが天性の魅力があり、交友関係はヤクザからロボット、音楽プロデューサー、悪の組織に至るまで非常に幅広い。しかし、一癖ある妙にマニアックな人々ばかりで、まともな友人はむしろ少ない方。
ハマーのようなダメ人間を見下して笑うのが大好きだが、自分より立場が上と判断した相手には卑屈になったり愚痴を吐いたりする。一見弱点はないように見えるが、幼少期のトラウマから歯医者が大の苦手。
ピヨ彦をギターからリコーダーに転向させることに熱心であり、隙を見ては小細工を仕掛けてリコーダーを吹かせようとする。
幼少の記憶があまり無いが、そふとくり〜むで育てられた模様。音楽に関する数々の特殊技能も、そふとくり〜むの教育によるものとされている。組織の解体後は間池留に引き取られた。
酒留清彦(さけとめ きよひこ)
声 - 金丸淳一・FROGMAN(実写映画)、演 - 大村学
通称ピヨ彦。初登場時17歳。ギタリストを夢見て上京するも、ジャガーと出会ってからやがて振り回され始める。
最終的にガリプロに内定し、寮で生活することになったものの、セガールの個人的事情からジャガーと相部屋を組まれ、校内でもジャガーが発足させたふえ科に強引に所属させられた。ふえ科では主に漫画を読んでいるが、ギターの腕前は上達していっているようである。
リコーダー職人兼珍笛職人の息子で、幼少の頃はそれほどリコーダーを嫌ってはいなかったが、とあるトラウマによりリコーダーと決別。珍笛の珍奇さに対する感性は天性のものと勘違いされ、ジャガーと父から勝手に珍笛界の未来を託されてしまう。
本編終了後、仕方なく珍笛を作ったところそれが評価され、その嬉しさから次々新作を発表し、珍笛界の第一人者と呼ばれるようになる。
基本的には純朴な好青年だが、ジャガーに乗せられて破天荒な行動を取ることも多く、その際には意外な才能を発揮する場合もある。
一人でいる時、テンションが高くなるタイプ。
浜渡浩満(はまわたり ひろみつ)
声 - 小西克幸、演 - 小木博明
通称ハマー。名前の漢字すべてにさんずいが含まれている。1975年6月6日生まれで、初登場時26歳。一人称は「拙者」。口癖は「YO」「…でござる」「○○殿」。忍者風の頭巾と面当て、黒のダウンジャケットをいつも身につけている。
特技は縄抜け、ピッキング、古雑誌を上手に縛ること、そして言い訳と土下座。可愛らしい女性を観察することを好む変態じみた性癖の持ち主でもあり、女性と絡む度に酷い目に遭う。
元はガリプロのヒップホップ術科講師だったが、ジャガーと出会い、講師を辞めてふえ科に参入。その後、大物音楽プロデューサー・つん子の目に留まり「浜〜」として「なんかのさなぎ」でCDデビューを果たす。これがヒットして時の人となるが、自分で作詞・作曲した2ndシングル「サクセスしたけりゃ黙って俺についてこい!そう、俺がハマーだ!」が全く売れず、事実上クビにされて無職に戻った。それ以来、連載が進むにつれて人格面での欠点が強調されるようになり、ふえ科全員はもちろんビリーなどの例外を除くほとんどの登場人物に見下され、問題を起こして警察に連行されることも増える。
少年時代は優秀な学校に通うエリートであったが徐々に落ちぶれ、高校受験を一浪して「アレクサンダー流忍者学園」に進学した。そのため分身の術などさまざまな忍術(古流武術とも呼ぶ)を使えるものの、性格の変化に伴ってどんどん能力が低下、最終的に絡んだ不良が申し訳なく思ってしまうほどにまで至った。ピヨ彦曰く「黙っていればカッコイイ男」。
各所で敵を作ってばかりに見えるがビューティ田村とは少しずつだが良い雰囲気になりつつあり、本人たちは頑なに否定しているが周りはそのまま結婚するだろうと見ているらしい。
ガリ寮の屋根裏部屋に暮らしているが、その部屋にはベッドやエアコンがあり、ジャガーとピヨ彦の部屋よりも内装が豪華。夜の9時に寝て昼の2時半に起きるような不規則な生活を送っているが、作者の生活よりは健康的だとされる。
白川高菜(しらかわ たかな)
声 - 笠木泉、演 - 高橋真唯
アイドル科に所属しているが、ふえ科に居ついている女の子。初登場時18歳。
極度のあがり症で、人に話し掛けられると恥ずかしさをごまかすため、相手を罵ったり殴りつけたりする。それがガリプロの社長・増岡に気に入られ、テレビCMやドラマに出演したが、本人の暴走のためいずれも放送禁止となった。
引きこもりがちで、ネットサーフィンとルアー作りが趣味。また、バス釣りはプロ級の腕前。
「チムリー」「夢〜眠(む〜みん)」など48のハンドルネームを持ち、ネットアイドルとしても活動しているが知名度は低い。後に「かわいすぎるルアー職人」として有名になる。
当初はジャガーに対して気があるかのようなそぶりを見せていたが、連載が進むにつれてうやむやになった。
名前は、阿蘇山を水源に熊本を流れる白川と、阿蘇の名物の一つである高菜に由来する。
高幡不動(たかはた ふどう)
声 - 田村慧
世界的に有名なリコーダーメーカーの社長の息子。初登場時19歳。AB型。作中ではサヤカに続いて誕生日を迎えた。
リコーダー奏者としての確かな技術と才能を持ち、有名な音楽大学に在籍していたが、ジャガーが出演した教育番組を見て衝撃を受け、一念発起して大学を辞めガリプロに入学。ジャガーを尊敬しているが、その崇拝ぶりのため逆に疎まれている。
どれだけ蔑ろにされても「自分が未熟なせいだから」と反省する生真面目な性格。しかしハマーのことだけは金目当てで先輩面して近づいていただけであることをとある一件で知って「お手本のようなクズ」と嫌っている。ピヨ彦によれば「とことん自分を追い込むタイプ」。
ふえ科では存在感がないため、本人がいない間に「しゃっく」と言うあだ名と、うろ覚えのイメージを作られた。しかし実は3か月に一回ほど演奏会を開くなどの活動をしており、ふえ科における存在感の無さとは裏腹に、社会的には一番注目されている。本編終了後もデビューアルバムを2万枚売り上げるなど活躍を続けており、有名になった後もふえ科メンバーには連絡をくれるらしい。
名前は、作者が上京して最初に住んだ場所が日野市の高幡不動だったことに由来する。
サブキャラクター
ビリー
声 - うえだゆうじ
堅いリーゼントとサングラスが特徴の男。本名不明。「ビリーゼントアタック」という、リーゼントを叩きつける技を持つ。
ガリプロに所属し、ガリ寮に住んでいた。外見は一昔前の不良だが、心優しい一面もあり、眠都(ハミィ)を拾って育てていた。「パントマイム爆走研究会(略称:パン会)」という暴走族風の会に所属していたが、眠都のためにけじめをつけて脱退する。
公務員を目指しガリプロを辞め、一時期は恋人をつくるなど更生しかけていた。ところが、公務員試験に落ちて自暴自棄になり、悪徳業者の見習いになった。しかしハマーに叱責され、悪徳業者からは足を洗った。
再び公務員を目指すはずだったが、その後ハマーと漫才コンビを組んでお笑い芸人を目指すようになる。ビリーはツッコミ担当。しかし最終的にはそのツッコミ術を買われ、マッサージ師になる。
酒留父字郎(さけとめ ちちじろう)/ハメ字郎
夢ノ森眠都(ゆめのもり みんと)/ハミデント・眠都/ハミィ
声 - 持山優美(ドラマCD)・熊田幸(アニメDVD)・平野綾(劇場版)
ビリーが所有していたロボット。「あやしいロボット研究所」なる場所で生まれた。元はビリーの姉が300万円で購入してきたもの。飽きてゴミ捨て場に捨てられていたのを同情したビリーが拾った。その後ジャガーがクワガタ(ヒトクワガタ)と間違えて捕まえて来た。その時すでにビリーの姉によって「眠都」という名を貰っていたが、新たな「ご主人たま」と認識されたジャガーによって新たに「ハミデント(足の辺りに何かがはみ出していた事から)」という別名をつけられる。愛称は「ハミィ」。
攻撃力が高く、足の付け根からコードを出して電流を流したり、頭から機関砲を出し、殺傷能力を持つ光線を放したりすることが出来る。空を飛ぶことも可能。周囲の人間関係でランキング(ハミデントランキング)を作り、順位によって露骨に態度を変える。特にハマーのランキングはセロテープ以下で、犬猿の仲である。
現在は後述の七星みるくの家に居候中。みるくとは祖母と孫のような関係である。あやしいロボット研究所では「いい子ポイント」に応じて改造が行えるらしく、みるくとの生活でいい子になったことで、後に180cmのイケメンロボットになったらしい。
ビューティ田村(ビューティ たむら)
声 - 西村ちなみ
ギター科に所属している陰気な少女。ガリプロギタートーナメントでバイクにはねられながらも演奏し、観客の感動をさらったピヨ彦のやり方に便乗。しかし両肩を脱臼し演奏が出来ず不戦敗となる。ギターの腕前は謎。
その事がきっかけでピヨ彦に恋心を抱き、様々なアプローチを仕掛けているが、全くうまくいっていない。なお、本人は可愛く振る舞っているつもりだが、顔や仕草がどうしても怖くなるため、ピヨ彦には恐怖感を抱かれている。同じくストーカーであるハマーとはいささか気が合い、ふたりきりの時はラブコメディのような雰囲気になる。
作者の故郷にある美容院が名前の由来だが、同名の店舗が東京の高幡不動駅、豊田駅、国分寺エルなど様々な場所に存在する。
山田サヤカ(やまだ サヤカ)
声 - 戸松遥
ピヨ彦が製作したと設定されている珍笛のファンでピヨ彦堂に入り浸っている音大生。リコーダーをやっている。一時期辛くて音楽を止めようと思っていたところ珍笛と出会いやる気を取り戻した。
頻繁に父字郎に代わりピヨひこ堂の店番を頼まれたりしており、後に従業員となる。最終的に店長となり店を切り盛りしているらしい。
ピヨ彦とハマーに好かれており、ピヨ彦とはバレンタインデーやホワイトデーにチョコレートの贈答をする仲になる。本人もピヨ彦に好意を持っており、ピヨ彦からプロポーズされるのを待っている。作中数少ない常識人ではあるが、少し抜けたところもある。お笑い好き。
誰に対しても分け隔てなく接する性格で、ハマーのことは異性としては相手にしてはいないものの、他の女性と異なり変態扱いはしていない。
苗字はコミックの空きページで適当に付けられた。作者のせいであまりおしゃれな服を着せてもらっていない。
七星みるく(ななほし みるく)
ガリ寮の隣に住む一人暮らしの老婆。「死んだふり健康法」を実践しているところをジャガーとピヨ彦に発見され、以降親しくなる。
後にハマーが育児放棄したハミィを預かる。なお「七星みるく」はジャガーが勝手に付けた名であり、本名ではないが、自ら「みるく」と言うことが多い。ハミィと同居するようになってからは体力と精神が若返って、腰の痛みも治り、ビリーを投げ飛ばして、大柄な悪徳業者と渡り合うといった強さも見せた。
立っているよりも座っている時間の方が長いため、足の筋肉がそちらの方に適応し、今では「座ってさえいればアスリート並み」と医者から太鼓判を押されるほどに成長している。おばあちゃんの知恵袋と呼ぶべき頭脳プレーを見せる事もあり、それはジャガーによって「老婆知識袋(ろうばちしきたい)」と呼ばれている。
宇津久島福嗣(うつくしま ふくし)/内海マークシティ/マーク
服仕舞(福島県)出身。ジャガーとピヨ彦の左隣の部屋に引っ越してきたためガリプロの生徒であるが、所属は不明。ふえ科ではない。何を聞かれても一言も話さないため、ピヨ彦を畏怖させた。
タツノオトシゴのようなペイントを顔の右側に施し、左側だけ剃り上げたような長髪という風貌。独特の存在感で、ロックバンド「真剣10代」を解散に追い込んだ。しかし地元にいる時は眼鏡をかけており、髪もかつらでその下は坊主頭。
訛りを恥ずかしがるあまり声が小さく、滑舌が悪い。ジャガーに名前を「内海マークシティ」と聞き間違えられて以来、ジャガーたちからはマークと呼ばれている。その後標準アクセントを勉強し、短い単語をつないで会話している。
「ジュライ」メンバー
保木渡流(ほぎ わたる)/ポギー
声 - 真殿光昭、演 - Yuruki
ビジュアル系人気ロックバンド「ジュライ」のベース兼作詞担当だったが、ジャガーとのポエム勝負に敗れて以来、なぜかジャガーに対抗心を燃やし徐々に道を踏み外していく。ジャガーと何度か関わるうちにさらにおかしくなり、次第にジャガーを尊敬するようになる。正体を隠し「レスラー仮面」のキャラクターでジャガーと例文作成対決などを行っていたが、ついにはバンドへの戻り方を考えているうちにジュライから脱退させられる。
ジュライ脱退後はガリクソン増岡にポエムを認められ、手品をしながら悲惨なポエムを読む「ポギー司郎」や、怪談を交えた演奏やポエムを披露する「保木井死郎」などといった奇妙なキャラクターで音楽活動を行い、昔の知り合いのつてで生活をしていた。
その後パブロフの脱退で路頭に迷いかけていたアニソン・スペツナズと和解し、ジュライに再加入。居酒屋「ラビリンス」を開業した。「ラビリンス」でも前衛的でかつ意味不明なパフォーマンスを披露しているが、一部のインテリ集団には大好評であるらしく、賞賛の的になっている。
しかし、再び人生に迷ってしまい、ジャガーに相談するものの、面白半分で「宇宙アイドル」と提案されたことを真に受けてしまい、宇宙飛行士になるべくNASAで訓練を開始するが、「閉所恐怖症」、「三半規管が弱い」、「そもそも宇宙に全く興味がない」という大きな壁にぶち当たる。そんな時「赤い連中」という名のイタズラ集団に宇宙食が話しかけてくるイタズラの映像を見せられ、宇宙食をアレンジしたスナック菓子「宇宙スナック」を思いつく。お菓子会社を立ち上げ開発した「宇宙スナック」はアメリカで大ヒットし、晴れて日本進出を決める。その時ジャガーに「笛ギター」でコマーシャルへの出演を要請。ジャガーはこれを快く引き受けるが、ジャガーの返答があっさりしていたため疑問を抱く。そして一人で勝手に悩んだ挙句にコマーシャルへの出演を断念。会社も辞職した。暗中模索の後、ある日レコード会社に依頼され普通に書いた楽曲を提供したところヒットする。その後も普通に書いた曲でヒットを続け、音楽プロデューサーとしての地位を築く。ただし、曲作りに気合いをいれてしまうと酷く難解なものになってしまうらしい。ちなみに「絶対音感的なノリがある」と言われているらしいが、実際に絶対音感を持っているわけではない。
斎藤(さいとう)/スペツナズ
田尻(たじり)/アニソン
パブロフ
声 - 志村知幸
ポギーの代わりにジュライへ加入したメンバー。パブロフの加入後ジュライは売り上げを大きく伸ばしたため、アニソンとスペツナズを犬のように扱っていた。その後、ジュライを脱退しソロデビューする。
ガリクソンプロダクション関係者
三太夫セガール(さんだゆう セガール)
ジョン太夫セガール(ジョンだゆう セガール)
声 - 長嶝高士
ガリプロの開運パワー研究科の講師で、三太夫セガールの息子。見た目は小太りの中年男性だが初登場時18歳。
意図的に不幸な状況を作り出すことで幸運になるという法則を利用した「ジョンダ流開運法」を実践している。結果的には不幸な目にあっているが、無理やり幸運があったと解釈して意地でも不幸を認めない。「インチキ」と呼ばれることを非常に嫌っており、興奮すると「ヒエーッ」と叫ぶ。しげみちとは不仲で、顔を合わせるたびに罵り合う。かるたの腕前はプロ級。
ガリクソン増岡(ガリクソン ますおか)
声 - 中田譲治
ガリプロ社長。言葉の一部がローマ字になる。アイドル科の授業に現れた際、緊張のあまり傍若無人な態度を取った上暴力を振るった高菜に魅せられ、以来高菜を芸能界デビューさせようと奮闘する。他人の演技には非常に厳しい威風堂々とした性格だが、高菜にぶん殴られてもいい笑顔を見せるなど実はドMでもある。もみあげが栗のいがのような形になっており、高菜からは「栗山」などと呼ばれている。上戸矢こね子から大社長と言われたりと業界ではかなり地位の高い人物である。
乙女心ゆれ子(おとめごころ ゆれこ)
声 - 速水圭
ガリプロの清掃員。41歳。コスプレに命を懸けており、不真面目なプレイを行う者には激怒する。ショックを受けると『ガラスの仮面』のようなリアクションを取る。後に変装の技術を生かし、万引Gメンとして働く。
ハマー・ザ・グレート
シューティングスター銀河(シューティングスター ぎんが)
ノーベル
トリオ・ザ・シャツ
アレクサンドロシェフチェンコビッチ郎(アレクサンドロシェフチェンコビッチろう)
蒲焼三太郎(かばやき さんたろう)
下皮(しもかわ)
縄沢和佐美(なわさわわさみ)
蒼木衣(あおき ころも)
ガリプロ声優科1年生の女の子。「私はフランツ帝国の王女キャサリンアルト」などと名乗ってピヨ彦達の部屋にいきなり上がり込んできたが、その目的は見逃しそうになったマニアックなアニメを見るためだった。その後も、図書館でピヨ彦と同じ漫画を朗読しながら読んでいるなど、奇行を繰り返している。そのためか、ジャガーとは結構気が合う。名前と外見は風の谷のナウシカの主人公を彷彿とさせるものである。
元・ホテルリバーサイド研究所(通称「そふとくり〜む」)メンバー
ケミカルよしお
声 - 成田剣
そふとくり〜むからの刺客。通称「ケミお」。眼鏡をかけている。ざ行を「ズァ」行で発音する癖があり、語尾は「…ズェ」となる。ピアニカの使い手で、演奏によりイメージを具現化し「ピアニカマン」を出現させる(本人曰くピアニカマンはいわゆるスタンドみたいなものらしく、性質も酷似している)。ジャガーに敗れて組織による洗脳が解かれた後はガリ寮で暮らしている。
キングダム公平(キングダム こうへい)
ペイズリー柄沢(ペイズリー がらさわ)
ファ●ク・ユー・ユー・ファッ●ンファ●ク卵(ファ●ク・ユー・ユー・ファッ●ンファ●クらん)
コブラひさし
しげみち
クサ・千里(クサ・せんり)
ニークライ違和夫(ニークライ いわお)
その他の登場人物
テクニシャンさん
ミスパンティストッキング
ヘモグロビン伊藤(ヘモグロビン いとう)
有希(ゆき)
万一京(まん いっけい)
セーヌ平松(セーヌ ひらまつ)
影千代(かげちよ)
演 - 板尾創路
ハマーのアレクサンダー流忍者学園時代の先輩で、ハマーを使い走りにしていた。スパイに憧れていたが、生活のためIT関連企業の社長になっている。妻の美鈴は美人で、ハマーにストーキングされた。ハマーの回想で、かっこつけてサングラスかけてそのせいで(影千代の)先輩に大けがをさせたことが判明。また、ハマーもかっこつけてサングラスかけてそのせいで仲間が大けがを負いそうになり、それを助けたため大けがをおった。
顔は『忍者ハットリくん』に登場するケムマキケムゾウそのもの。
また、実写版で板尾創路が演じているが、特典映像にて「三太夫となぎら健壱以上」と言われるほど酷似している。
伴惰韻(ばん だいん)
クレイジー犬(クレイジー けん)
ションボ〜リ山本(ションボ〜リ やまもと)
つん子(つんこ)
無我野喬至(むがの きょうち)
謎の男(なぞのおとこ)
政(まさ)と伸(のぶ)
突吉込平(つっきち こむへい)
ガンニョムおじさん
阿部長巳(あべ おさみ)
声 - 高塚正也
地元商店街の男性。筋金入りのマゾヒストで、我慢することに命を懸けている。一時は我慢のし過ぎで入院する羽目になり、我慢を我慢するように宣告されるが、生き甲斐である我慢を我慢できずに再び我慢を行うようになった。名前の由来はタレントのなべおさみ。
山下肉男(やました にくお)
増戸台ロミオ(ますとだい ロミオ)
横山・ジャン=バティスト・まさお (よこやま・ジャン=バティスト・まさお )
畔寒痼(はんさむしこり)
ハミミ
畠山泰製(はたけやま たいせい)
渋井(しぶい)
動物
ニャンピョウ
モンゴメリ
クヤシス
とても小さく、両生類に近いといわれている生物。走るための無数の短い足と餌にしがみつくための4つの長い足をもっている。短い足で走ると相当な速さで走れるが、長い足が邪魔で実際はアブラムシくらいの速さでしか動けない。そのため天敵によく狙われ、絶滅寸前であるという、悲しい生態である。エサは主にミミズやナメクジ、調子がよければセミやカエルも食べるとされている。涙を流しながら「イヒッヒヒヒ」と鳴く鳴き声はまるで、悲しみを抑えるために必死で笑っているように見える事から「クヤシスの笑い泣き」と呼ばれている。食べると苦いらしい。
ジャガー主催の敗者復活祭のポスターにてジャガーが描いたと思われるイラストで初登場。303笛で2匹がジャガーに保護されるが、1匹はもう1匹を捕獲しているときにジャガーの手の平で圧死し、もう1匹は「餌として」クヤシスに与えたカエルに食べられてしまった。
劇中作品・番外編の登場人物
ミッキキマス太郎
あおすじ吾郎(あおすじ ごろう)
そい・そーす順平作の漫画「カリスマ整体師 あおすじ吾郎」の主人公。元高校球児の整体師。同じく元高校球児で、吾郎に整体を教えた貴一・シュナイダー(きいち - )とは友人でありライバルでもあったが、ささいな出来事から険悪な関係となり、闘うことになる。この内容が掲載された話は死ぬほど人気が無かったらしい(意図的に絵柄、内容共に破綻させて描かれている)が、作者は「こういう事をやらせて貰える漫画家で本当に良かった」と会心のコメントを残している。
また、「作り手側の人達には非常に好評でした。」ともコメントしており、少年ジャンプ+で行われた作者の画業20周年企画では、島袋光年と空知英秋が好きなエピソードとして本話を挙げている。
ジュン市の家族
間池留(マイケル)
声 - うえだゆうじ
ジャガーの育ての父。どう見ても白人の外国人で、片言で話すが、ジャガーは「漢字だから日本人だ」と言い張っている。
出張のために乗った飛行機が事故を起こし、その後遺症で体が透けるようになった。地に足を着かず浮遊したり、壁をすり抜けたり、お経や塩をまかれて蒸発(成仏)しかけたり、天井の染みになったりと、明らかに幽霊であるが、ジャガーや本人は既に死んで幽霊であることを認めようとしない。
以前はホテルリバーサイド研究所(通称そふとくり〜む)の研究員であったが、組織の方針に反発し、施設で特殊教育を受けていた子供達を全員逃がす。その際、一番小さかったジャガーを引き取り育てていたらしい。その後天国からのお迎えが来て、ジャガーに本当の誕生日と現在の年齢を教えた(7月7日に20歳になった。)後、天国に旅立った。その時、自分が死んでいることをサラッと言い、ジャガーもサラッと受け入れた。
だが、なぜか漫画では度々お茶を飲むなど本当に死んでいるのかよくわからない部分もある。
ママン
ジャガージュン吉
ジュン | マリア | ||||||||||||||||||||||
ジュン次 | よし江 | ||||||||||||||||||||||
ハナ子 | ジュン助 | (人間の女性) | |||||||||||||||||||||
ジュン吉 | 順子 | ||||||||||||||||||||||
ジュン市 | |||||||||||||||||||||||
その他
タイトルと挿絵は、読者やうすたの歴代担当、声優が描いていてバラエティーに富んでいる。『BLEACH』の久保帯人、『家庭教師ヒットマンREBORN!』の天野明、『太臓もて王サーガ』の大亜門といった週刊少年ジャンプの連載陣にもタイトルと挿絵を描いてもらった事がある。
2007年39号にて、『ギャグマンガ日和』の増田こうすけと互いの作品を一作描きあう企画を行った(過去に小畑健と澤井啓夫がお互いの連載作品を描きあう企画があったがこちらは発表済みの話を描き直すだけであった)。単行本ではギャグマンガ日和の9巻にうすた版日和があり、増田版ジャガーはジャガーの単行本16巻に掲載された。
最終巻となった20巻では本誌掲載分とは別に想定していた幻の最終回のネームと読切作品『ポー』が掲載されている。
ショルダータックルヤスザキマン
『週刊少年ジャンプ』2007年22・23号に掲載された読切作品。うすた京介の連載11周年を記念して製作された。ガリプロダクションシリーズ第1弾と位置づけられており、『ピューと吹く!ジャガー公式ファンブック ふえ科自由研究 〜君とつないだ手のぬくもりは何度かな?〜』に収録されている。
うすた京介にとって7年ぶりとなる新作読切作品である。力を得た代償として人間らしい暮らしを失ったヒーローの苦悩、ヒーローに怪人退治を押し付ける人類の利己主義、生きるため食事を摂っているだけにもかかわらずヒーローに殺戮される怪人の悲哀、といった要素を主に恋愛弱者のリアルな苦しみをテーマに描きつつも、多様なギャグが盛り込まれている。
同時掲載のコーナー『週刊!? ハミ通』第1号において、『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』の主人公「花中島マサル」、『武士沢レシーブ』の主人公「武士沢光沢」らとともに、本作の主人公「安崎みちひろ」はうすたファミリー入りを果たしたことが告知された。
ゲーム
いずれもコナミから発売。
- ピューと吹く!ジャガー 明日のジャンプ(2004年3月18日)
- ピューと吹く!ジャガー ビョーと出る!メガネくん(2004年4月29日)
以下は任天堂から発売。ジャガージュン市、ピヨ彦、ハマー、高菜、ハメ字郎、ポギー、ハミィが出演。
- ジャンプスーパースターズ(2005年8月8日)
- ジャンプアルティメットスターズ(2006年11月23日)