鉄拳チンミ
漫画:鉄拳チンミ
作者:前川たけし,
出版社:講談社,
掲載誌:月刊少年マガジン,
レーベル:講談社コミックス,
巻数:全35巻,
漫画:鉄拳チンミ外伝
作者:前川たけし,
出版社:講談社,
掲載誌:月刊少年マガジン増刊GREAT,月刊少年マガジン,月刊少年マガジン+,
レーベル:講談社コミックス,
巻数:4巻,
漫画:新鉄拳チンミ
作者:前川たけし,
出版社:講談社,
掲載誌:月刊少年マガジン,
レーベル:講談社コミックス,
巻数:全20巻,
漫画:鉄拳チンミ Legends(レジェンズ)
作者:前川たけし,
出版社:講談社,
掲載誌:月刊少年マガジン,
レーベル:講談社コミックス,
巻数:既刊28巻,
アニメ
監督:大庭寿太郎,
シリーズ構成:武上純希,
キャラクターデザイン:大貫健一,
音楽:若草恵,
アニメーション制作:葦プロダクション,
製作:テレビ朝日,東宝株式会社,
放送局:テレビ朝日系列,
話数:全20話,
以下はWikipediaより引用
要約
『鉄拳チンミ』(てっけんチンミ)は、前川たけしによる日本の漫画作品。
概要
鉄拳チンミは『月刊少年マガジン』(講談社)1983年12月号より1997年2月号まで連載。単行本全35巻。文庫本全18巻。中国拳法をテーマとしている。1987年、第11回講談社漫画賞少年部門を受賞。
続編に『新鉄拳チンミ』(月刊少年マガジン、全20巻、文庫版全10巻)、月刊少年マガジンにて現在連載中のシリーズ最新作『鉄拳チンミ Legends(レジェンズ)』(2021年9月最新28巻が発売)があり、いずれも大長編ストーリーの物語となっている。また、番外編を描いた『鉄拳チンミ外伝』(2015年2月現在4巻)もある。
2019年頃から、コロナの影響もあって徐々に休載が増えており、刊行ペースも減っている。休載理由については不明であったが、月刊少年マガジン2023年9月号にて「休養期間が2年を越えようとしている中で、休養中に絵コンテを書き溜めて、現在それを原稿にする作業を始めている」というコメントが発表された。
本作品は1988年にアニメ化もされたが、本編には登場しないキャラクターなど、ストーリーは漫画版と大きく異なるうえ、単行本のわずかな部分のみである(全20話)。
あらすじ
鉄拳チンミ
修行編
仲間たちと厳しい修行を続けたチンミは、大僧正たちからもその才能を高く評価され、数々の試練や修行を行いながら大林寺の老師たちから数々の秘伝を授かり、強敵と戦い勝利することで才能を開花させていく。
盲目ながら棍法の達人リキの下で修行中に、後に最大のライバルになる棍法の天才シーファンと勝負をするが、3戦し2度完敗を喫してしまい、3戦目でかろうじて引き分けとなった。
その後、チンミは大林寺のワクに収まりきれなくなり、東林寺のヨーセン道士の弟子になる。しかし、高齢のヨーセン道士が修行中に危篤に陥ってしまう。だが、身体の小さな者でも大男に対抗できるという「通背拳」を伝授され体得するのだった。
道中編
オウドウ編
しかし、殺人拳を使ってしまった責任を感じて、チンミは大林寺を出ることを決意する。しかし偶然リキに出会い、街の声やリキの助言により再び大林寺に戻るのだった。「雷神」により瀕死となっていたオウドウは、大僧正により治療を受けた深夜、寝所を綺麗に整えて去っていった。
風の群狼編
圧倒的な戦力差から、ナジルの街に籠城して防御に徹して、街の人たちと共に“風の群狼”と戦うことになり、大林寺と国軍の援軍により見事勝利する。その際、“風の群狼”の首領ゲンマと戦い、チンミは勝利する。
天覧武道会編
初戦から通背拳を使い準決勝ではイリュウを、決勝ではタンタンに勝利し、チンミは甲組(武器なし)部門で優勝する。そして、乙(武器あり)部門で優勝したシーファンと統一戦で戦うことになる。試合中にシーファンの傀儡針による洗脳を解くため「百会」のツボを突くが、洗脳は解けず、最後は通背拳で勝利する。
試合後、2人の武名を称えるため近づいてきた皇帝陛下をシンサイの針から守り、皇帝暗殺計画の阻止に成功し、翌日の表彰の儀の後皇帝陛下直々に謝意を表される。そしてシーファンとも別れ、大林寺に戻るのだった。
新鉄拳チンミ
カナン自治区編
他の仲間達が国主軍を鉱山で足止めしている隙にホウジュン達と共に国主の宮殿に潜入したチンミは、自分を獲物と付け狙う憲兵隊長ソウビを撃破し、ジライを追い詰めるが後一歩のところで駆け付けたボル将軍によって阻まれる。
ホウジュン達にジライを追わせるためボル将軍との対決に挑むチンミだが、桁違いの強さを誇るボル将軍に徐々に追い詰められる。遂に殺人拳「雷神」の封印を解くも逆にボル将軍に「雷神」を習得され、絶体絶命の窮地に陥ってしまう。最後の力を振り絞った反撃を決め、ボル将軍を城壁から突き落とし勝利を収める。
一方、ホウジュンもジライの執念深い抵抗に苦しめられながらも、他のカナン住民達の協力もあってジライを捕縛することに成功。「カナン解放運動」は住民達の勝利で終わった。
水軍編
チンミから親書を受け取ったズイウンは、今回の事態が自分を補佐する副官の一人カイオンの企みであることに気付く。カイオンは、ライバルであるもう一人の副官チョウリュウを含めた邪魔者を全て始末した上で、自分が新提督となる計画を進めていた。ズイウンはカイオンを処罰しようとするが、既に兵の大半はカイオンの傘下にあったため逆に拘束され、チンミもまた艦から夜の海に突き落とされてしまう。
いよいよカイオン艦隊によるチョウリュウ艦隊への攻撃が始まるが、カイオンの計画は超人的な体力で夜の海と陸路を走破し切って帰還したチンミの妨害工作と、異常事態を素早く察知したチョウリュウの判断力、カイオンの旗艦に乗り込んで暴れ始めたシーファン・タンタンの活躍もあって次々と狂わされ、ズイウンの奪還まで果たされてしまう。
追い詰められたカイオンは配下最強の「第一海兵部隊」を投入して、皇帝の密使であるチンミ達とズイウンが避難した艦を潰すことで全てを闇に葬ろうとする。しかし第一海兵部隊はチンミ達3人の体力の限界を超えた奮闘により撃退され、残ったカイオン傘下の艦はチョウリュウの命をかけた作戦により撃沈。カイオン自身も崩壊する旗艦と共に海の藻屑と消え、その野望は完全に潰えることになった。無事任務を達成したチンミ達は、皇帝陛下に報告するべく馬車で都に向かうのだった。
鉄拳チンミLegends
悪党街マウロン編
高い岩山の上にあるマウロンの顔役ゼイガンの砦に連れていかれてしまったミト姫を救出するべく、目的を同じくする近衛兵隊長ダルトと手を組んだチンミ達は侵入困難がゆえに監視の無い断崖絶壁への“岩登り”を敢行する。時を同じくして監禁部屋から自力で脱出したミト姫を巡り、侵入に成功したチンミ達とゼイガン砦の誇る十人衆との戦いが繰り広げられる。十人衆を9人まで撃破し一時はミト姫を奪還するも、十人衆最後の1人にして最強の実力者であるガンテイによってミト姫とグンテ達が再度捕らえられてしまう。
何とか犠牲者を出さずに事態を収拾しようとするミト姫に対し、ゼイガンはミト姫と護衛全員の生還をかけてのガンテイと決闘を提案。先鋒を買って出たチンミはガンテイの黒翼剪剣に翻弄されながらも一瞬の勝機を逃さず勝利する。ゼイガンはミト姫に上に立つ者の心構えを説くと共に、約束を守ってチンミ達全員を解放する。チンミ、グンテと別れたミト姫は、当初の予定通りに国の代表として友好式典に出席するのだった。
水害編
そんな中、降り続ける雨の影響で、ヤンの村近くの川では大水が起こりかけていた。親方一家が避難を始めた矢先、遂に大水が発生。流れてきた流木に生まれたばかりの双子の赤ん坊が入った籠が引っ掛けられてしまう。赤ん坊を助けようとするヤンだったが、それと引き換えに今度は自身が川に引きずり込まれ、チンミもまたヤンを救うべく荒れ狂う川に飛び込み、無事生還を果たす。
暗殺者編
自分のせいで周囲の人々に危害が及ぶことを恐れたチンミは、国軍の武術指導のため王都に招かれたことをきっかけに国軍の若手の代表であるセキトや同輩のジンタン、ビケイらと共に大林寺を後にする。しかし、そこに暗殺者集団が襲撃し、チンミは拉致されて暗殺者集団のアジトに監禁されてしまう。
登場人物
大林寺
チンミ
声 - 坂本千夏
本作の主人公。天性の身軽さと、天真爛漫な素直さ、類稀なる拳法の才能をもつ少年。旅の老師に「拳精」として見出され、大林寺に迎えられ、修行により在家の師範として様々な活躍をしている。そして、師範となってからも弟子たちに教えながら(猿拳の歩法を教えるなど)も自らも身体を鍛えることを怠っていない。ストーリー序盤では、持ち前の素直な性格から、砂が水を飲むように、修行により極意を会得していった。大長編に入ってからは、修行の過程よりも強大な敵との戦いが描かれるようになった。
自然の中で暮らすうちに身に着けた身体能力と勘の鋭さからくるスピードのある攻防とトリッキーな戦術、必殺技「通背拳」や「一指拳」を得意とする。また、大林寺の秘伝で、封印されていた「雷神」を会得している。圧倒的な強さの敵に対しても決して勝負を捨てず、強力な技を何度も受けながらも戦い続ける精神力と体力を兼ね備えている。巨大な熊と戦って勝利したり、常人では考えられない体験を生き抜いている。現在、都の緑営の兵士達に武術指導するための旅の道中。
猿のゴクウとは、幼い頃からの親友である。両親は幼いころ他界しており、姉のメイリンとゴクウと共に飲食店を営みながら暮らしていた。お酒に目がなく、連載初期には飲酒するシーンが度々描かれたが徐々に見られなくなっていった。
チンミの年齢は、鉄拳チンミ34巻の作者コメントによると、連載開始当初は13歳くらいで、天覧武道会の時点では16~18歳くらいと幅を持たせた表現をしている。
老師(ろうし)
声 - 増岡弘
大林寺の老師で名前はロン(ナジルの戦いの際に大僧正より呼ばれた)。「拳精」を探す旅の途中でチンミと出会い、大林寺に迎える。チンミのことを「チンミどの」と呼ぶ。酒好きであり酔拳(北派酔拳=魯智深酔拳、武松酔拳)の使い手。また旅を多くしており薬草等の知識が豊富であり怪我の多いチンミを治療したり相談相手になっている。
アニメ版ではローという名前になっている。
大僧正(だいそうじょう)
声 - 緒方賢一
大林寺総本山の大僧正。チンミに入門試験など様々な試練や助言を与え才能を開花させていった。病に倒れ大林寺をオウドウに占領された際、チンミを殺人者にしないため雷神を受け瀕死のオウドウを助けた。
ジン・タン
声 - 中原茂
大林寺の門下生。強くなりたいという想いが強く、練習熱心であり実力もある。勝つためには手段を選ばず、禁じ手である急所を両手と足で三箇所同時に攻撃する三壊拳を編み出した。チンミに敗れた後改心し親友になる。後に入門したビケイとコンビを組むことが多く、オウドウ編・風の群狼編などでは一緒に行動していた。 Legendsの時点で名前の「・(中黒)」がなくなりジンタンと呼ばれている。
アニメ版では商標の問題から「キン・タン」という名前になっている。
テンドウ禅師(テンドウぜんじ)
声 - 藤本譲
大林寺の出家の師範で、深山行での修行でチンミを指導した人物。チンミに相手の力を利用し最小限の力で最大限の力を出す方法や、気配を完全に消し岩になる方法、明鏡止水の心を伝授した。23巻でカイホウ道士と誤表記されている。
リュウカイ
声 - 難波圭一
大林寺の出家の師範であり気功法の使い手。武者修行の旅に出ており帰山後、チンミとの試合で深山行に対する思い上がりを指摘した。過去に試合でペイの容態に気づかず試合をした結果、死なせてしまったことに責任を感じ、自らつらく厳しい武者修行の旅に出た。風の群狼編では大林寺の援軍のリーダーとして、仲間達と共にナジルに駆け付けた。
師範として成長したチンミが「総本山の修行者全員が一番頼りにしている」「あなたを超えた弟子などいない」と評するようにその高い実力と高潔な人柄で大林寺総本山の精神的支柱ともいえる存在。しかしそれゆえにウォンの毒手拳に不覚をとったり、オウドウに手も足も出ず敗れて晒しものにされたりとチンミの前座的扱いをされてしまうこともある。
リキ
声 - 若本規夫
大林寺の師範であり棍法の達人。失明しているが心の目をもっており気配、音、においなど他の感覚を研ぎ澄ますことにより物事の本質が見えるため目でものを見ている人より物事がよく見える。実力はチャア、シュウ、メンの3人同時や大男のテイキを圧倒するほどである。
その後チンミが大林寺を救うためオウドウに雷神を使い、責任を感じて大林寺を出て行ったときには活人拳と殺人拳の違いは技ではなく使う人の心の問題など助言した。
アニメ版では設定が異なり、諸国修行中に大林寺に立ち寄り、チンミに棍法の真髄や心の目を伝授した。世に並ぶ者なし言われるほどの実力があり、「棍法の鬼」と呼ばれる。
シーファン
声 - 向殿あさみ
チンミがリキの下で棍法の修行中に出会った最大の好敵手でもあり、親友でもある。武器は棍・必殺技は捻糸棍。普段はおとなしい性格だが、戦いが始まると形相が変わり凄まじい攻撃をする。これはソシュウ禅師の教えで最後まで諦めず勝利への執念が強いためである。また、自分はまだまだ強くなれると信じており修行熱心である。リキの所に滞在中にチンミと3回試合をして初戦、2回目は完勝し3回目は引き分けとなった。
その後、天覧武道大会編に登場したときはシンサイに傀儡針で操られ皇帝暗殺計画の手駒にされる。天覧武道大会開催直前に道場破りで昨年の上位陣を出場不能にした。大会では刃物相手を苦もせず、準決勝ではタイリョウを、決勝ではシバを破り甲乙統一戦でチンミと戦う。序盤から優勢だったが、傀儡針による洗脳を解くため「百会」のツボを突かれ一時洗脳は解けるが、再び洗脳状態になる。最後は通背拳をくらい敗れる。試合後、シンサイが皇帝を暗殺しようとしたとき無意識だが洗脳が解け、皇帝を救った。翌日に洗脳は完全に解け、皇帝に命の恩人として直々に感謝される。
ソシュウ禅師(ソシュウぜんじ)
声 - 辻村真人
リキとシーファンの師匠。チンミは孫弟子にあたる。シーファンと旅の途中にリキの下に訪れ、シーファンに敗れたチンミに「おのれに限界をつくるな」ということを教えた。その後、天覧武道大会編ではシンサイに監禁され皇帝暗殺計画を阻止しようとするチンミを脅すため人質にされるが、シバによって助けられる。
ヨーセン道士(ヨーセンどうし)
声 - 仲木隆司
東林寺に住むチンミ、オウドウの師匠。高齢だが大林寺の長い歴史上でも屈指の拳法の天才であり、通背拳・雷神といった気功系の奥義を体得し、凶暴な人食い虎を指一本で倒したという伝説を持っている達人中の達人である。チンミに大林寺拳法は実戦では役に立たないと言い放ち、気配を敏感に察知することや一撃必殺など実戦拳法を伝授する。オウドウには修行を刀の研ぎに例え、斬れる刀(技)を持つ者には鞘(心)が必要と教えていたが、それは後述する自身の苦い体験が元になっている。大の酒好きで、一見すると浮浪者のようにも見える酔っ払いの老人だが、町の人々を外国の兵隊やゴロツキの乱暴から守っているため人々からは慕われている。
雷神の使い手でもあり、ある地方でおこった騒乱を鎮めるために派遣され、そこで初めて雷神を実戦で使った。だがその威力は予想をはるかに超えるものであり、その後は精神的に大きな苦しみを背負うことになり、戦いの場から退いて隠居の身となった。
その度を過ぎた酒好きが災いして、内臓が取り返しがつかないほどに悪くなり危篤状態になるが、最後はチンミの通背拳体得を見届けて静かに逝去した。死後、彼の徳を偲んで大勢の人々が墓参りに訪れていた。
外伝にて大林寺入門前のチンミと出会っていたことが判明した。
ビケイ
初登場時は渡し舟の船頭をしていた。ガマガエルのように醜い姿をしているため幼少の時から馬鹿にされ続け拳法で身をたてようとしたが、どの道場にも門前払いにされ、1人で修行に励みガマ拳法を編み出した。しかしガマ拳法完成後は危険人物として憎まれ、結局拳法家として認められることはなかった。その復讐心を満たすため、船頭をしながら拳法家が訪れるたびに辻斬りを仕掛け、足の腱を切り拳法ができない体にしていたが、ある日たまたま彼の船に乗ったチンミに辻斬りを仕掛け、ガマ拳法で追い詰めるものの敗れる。敗れた後、改心しチンミの提案で大林寺に入門することになった。大林寺ではジン・タンと仲がよくチンミの弟子達にガマ拳法を教えている。
ココウ
グンテ
チンミの弟子。ナジル出身で手の付けられない悪ガキだったため大林寺に預けられる形で入門した。他の弟子達に比べ実力があり、棍法の修行ではリキが一目置くほどであるが、調子に乗りやすく自信過剰の性格なため嫌われる。しかし常に上を目指しており影で努力するなど根は真面目である。町でチンピラとトラブルになり痛めつけられるがチンミに助けられ、大林寺師範の実力と大林寺拳法が目指すものの本当の意味を知り改心する。「ナジルの戦い」ではチンミと共に先発隊として故郷のナジルを守るため派遣され、“風の群狼”と戦う。チンミの作戦で“風の群狼”の中に忍び込むが、見破られ重傷を負わされる。その後、意識が回復し勝利に導く活躍をする。その戦いの後で、負傷した“風の群狼”の一員を助けたり(そのことを本人は決して仲間達の前で口に出さなかった)と、おぼろげながらも「本当の武道家」の心に目覚めた部分も見られる。
シエン
その他の拳法家
シオン
天覧武道大会
タンタン
シバ
天覧武道大会に出場した護手双鉤の使い手。元は警吏であり捕らえた山賊に脱獄され弟のシュウ以外の家族を皆殺しにされ、上司のやり方に不満を持ち警吏を辞め賞金稼ぎになり指名手配された凶悪犯、特に賞金額の多い殺人犯を捕らえ実績を上げた。その後、弟のシュウと共に暮らすため賞金稼ぎから足を洗い、町で護手双鉤の道場を開くため皇帝陛下のお墨付きをもらうため天覧武道大会に出場する。乙組部門の初戦で昨年の武器部門の優勝者、柳槍術(りゅうそうじゅつ)のタイゲンを、準決勝で三節棍のセンカイを破るも、決勝戦直前にシンサイの部下にしびれ薬のついた針を刺されシーファンと戦うが敗れる。その後、本物のソシュウ禅師を救出し、皇帝暗殺計画を阻止したとして皇帝陛下に感謝される。
常に賞金稼ぎ時代にできた傷をさらしており、その傷を見て未熟だったころの自分を思い出して戒めている。ちなみに未熟でなくなったときは、その傷をつけた相手を見つけ出し、殺したときであるとしている。
カナン開放編にてシーファン、タンタンと共にチンミの救援に駆け付ける構想があったが実現せず、他の二人は水軍編にてチンミとの共闘を果たしたが彼だけは再登場の機会に恵まれないままである。
ブメイ
皇帝・国軍の関係者
皇帝陛下(こうていへいか)
チンミの住んでいる中国全土を治める最高権力者。「ナジルの戦い」で著しい武功をあげたチンミの噂に興味を持ち、チンミを都へ呼び寄せた上に天覧武道会へ出場するよう命じた。年はまだ若いが非常に聡明で、高い政治力と確固とした決断力を持つ。また武勇を尊ぶ性格で、自身もかなりの武術の心得がある。チンミとの初対面の際には、身分を隠してわざと乱れた服装で現れ、大人が持つのに苦労するほど重い棍を軽々と振り回し、不意討ちをしてチンミの実力を試そうとした。幼少のころ都を追放したシンサイが計画した皇帝暗殺計画により命を狙われるが、チンミ、シーファン、タンタン、シバにより計画は阻止された。このとき十年以上前に一度会っただけのシンサイを即座に見抜き、事情を瞬時に察するなど洞察力に優れ、人を見る目も確かである。そして命の恩人たちに謝意を表し恩を感じたら地位に関係なく礼を尽くすなど、人間としての器が大きい。
オウリン
レンカ
ズイウン
チョウリュウ
カナン自治区
ホウジュン
プーシン
ポウロ
近隣諸国の関係者
ミト
ダルト
マウロンや裏社会の関係者
ゼイガン
レイラ
アンニン
ホウチョウ
その他
ゴクウ
声 - 江沢昌子
チンミと常に行動を共にするサル。チンミ曰く「ゴクウは飼っているのではなく、共に育った兄弟のような存在」とのことで、ゴクウが傷つけられた時には本気で怒り、普段見せることのないような形相と殺気を見せる。非常に頭がよくチンミや他の人間達の言葉も全て理解できているようで、度々チンミのサポートをこなしている。
メイリン
声 - 佐々木優子
チンミの姉。両親の他界後、チンミと2人で生きていくことを決意する。飲食店を営み、その評判は高い。大林寺に入門したチンミを一目見ようと会いに行くが、旅の途中に黒炎団にさらわれるもチンミに救出される。風の群狼編ではチンミが窮地に陥った際、メイリンの事を思い出しそれが再び闘志を取り戻させたことから、チンミの心の支えであることは確かである。後に嵐の日に知り合ったエイカンと結婚する。
ヤン
声 - 本多知恵子
大林寺の近くに住む野菜売りの少女。熱があるのに我慢して売り歩く途中にチンミと知り合い手伝ってもらう。両親は他界しており、祖父と暮らしている。高利貸しから借金をしており、高額の利子の支払いを要求される。利子が払えず売られそうになるが、チンミに助けられる。
チンミとは友達以上恋人未満のような微妙な関係を続けているが、水害でヤンが危機に陥った時は命を賭して助けるなどその絆は確かなものである。
ルウ
ロウ
サイ
コウラン
トウロの町にある芝居小屋の花形役者。公演を町のゴロツキのベンネイ組によく妨害されているが、町の人々に人気があり、チンミもコウランの舞台を見て感動している。女性であり、拳法の心得もないのに、数人の男を息ひとつ乱すことなく倒すほどの実力を持つ。その秘密を知りたくコウラン一団への入団を希望したチンミの素質を見抜き、一団に迎えた。そこでチンミに拳法と芝居には近い要素があり、舞台を例えに、限られた空間を目測で正確な距離感をつかみ、空間を把握するよう教えた。当初チンミとは息が合わなかったが、相手の呼吸を盗み、動きを予測し対応することを思い出した後は、完璧になった。新公演の時にはベンネイ組に妨害されるも、チンミと協力しベンネイ組を倒し芝居も成功させた。
エイカン
セイレン
マレ
フーレン
敵キャラクター
序盤の敵
頭岩兄弟(ずがんきょうだい)
ウォン
声 - 井上和彦
雲南省の拳法家。弟のペイをリュウカイになぶり殺しにされたと誤解しており、仇をとるためリュウカイに果たし状を送る。毒手拳でリュウカイを倒すも、この行為に怒ったチンミと戦い敗れる。大僧正の言葉により、ペイは心臓病の発作で亡くなったという事実を聞かされ、リュウカイに謝罪する。その後チンミと黒炎団の戦いの際、ドウコに襲われそうになったチンミを助けたときの台詞から大林寺に入門したと思われるが、これ以降は登場することはなかった。
黒炎団(こくえんだん)
声 - 小関一(ザンギ)、幹本雄之(ドウコ)、笹岡繁蔵(リュウヒ) 他
ザンギ、ドウコ、リュウヒの3兄弟を中心にした極悪非道の集団。残忍な連中で略奪強盗は当たり前で、人を殺すことを楽しんでいる。噂では黒炎団に襲われ廃墟になった村はひとつやふたつではない。
3兄弟の長男ザンギは、黒炎団の首領であり硬射気道拳の使い手。チンミの気合を入れた攻撃を完全に見切るなど、かなりの実力を持っている。硬射気道拳をチンミに放ち一晩中苦しめるが、翌日チンミの打点を小さくし相手の力を利用する攻撃に敗れる。次男ドウコは戦う場面はなく実力は不明。リュウカイに後ろから首を絞められあっけなく降参する。三男リュウヒは主に刺股を使い、一度はチンミに勝つが、再戦では追い詰めるものの敗れる。
ディック・スタイナー
声 - 幹本雄之
中国人を見下す外国の水兵。町で暴れていてヨーセン道士に倒された水兵達の親分格。母国のスポーツ、ボクシングと中国拳法の試合を申し込む。親善試合と言っているが真の目的は中国人を殺すためである。ヨーセン道士に試合を申し込むが、ヨーセン道士の提案によりチンミと戦う。試合ではジャブでチンミをいたぶり遊んでいたが、チンミが大林寺拳法の底力を発揮、相打ちとなり、判定により引き分けとなる。その後、自ら負けを認めた。
初登場時にチンミとヨーセン道士が気づかないほど気配を完全に消し背後に回ったり、他の水兵が脅えるほどの威圧感を持っている。またジャブの威力は鍛えられたチンミでさえ、たった3発で脳震盪を起こすほどのものであり、ストレートの威力は分厚い水甕に穴を開け、さらに衝撃波で反対側にも穴を開けるという恐ろしい破壊力である。
ソウシン、サイ
シゾウ兄弟
ゴズイ
ゼクウ
テンシュウ
鉄巨人(てっきょじん)
ギオウ
片腕で片脚が義足の拳法家。拳法の才能はあるが、試合の相手を「敵」とみなし徹底的に痛めつけ、そのダメージでしか力の度合いを計ることができない。ある日、3人組の道場破りが現れ、たまたま居合わせたギオウは道場破りということもあり、歯止めが利かなくなったため完膚無きまで叩きのめし、半殺しにしてしまう。翌日、道場を守るためとはいえ、やりすぎと思ったフシン先生によって破門にされる。その後、この事件の恨みで10数人に闇討ちに遭い、一命はとりとめたものの、左腕と右脚を失い町から姿を消した。1年後、執念により会得した弧杖拳を身につけ再び町にもどってきた。チンミと戦い、杖を支点とし回転蹴りを加える弧杖拳により終始圧倒するが、チンミに杖を掴まれ回転を止められたため、敗北する。試合後、チンミの優しさに触れ、真の敗北は体の痛みではなく心で感じることだと知り、再び道場に戻るため一から出直す旅に出た。
ガゼル
ハン
ゲンバ、ゲンヨウ、ゲンケイ
ユマリ教祖(ゆまりきょうそ)
楽陽道と称する新興宗教の布教活動をしている。楽陽道とは、仏の教えを説き、阿芙蓉香(あふようこう)と称する特殊なお香を使って、医者も見離した病人の痛みや苦痛を取り払い元気にしたり、生きる気力を失った人に活力を与えるなど人々を救いの道に導いていくとされる。町の人のほとんどが信者であり評判が良く、皆が阿芙蓉香を求めている。しかしその正体はアヘンであり、その習慣性に目をつけ阿芙蓉香を高額で売り付けたり、高額な献上物を得ている。また裏では手下に命じて、自分の正体を探ろうとしている者を殺害したり、アヘンの禁断症状の人を監禁している。最後はチンミの活躍で解放された人質たちやサイ先生の証言によってその悪行の実態が人々の知るところとなり、野望はついえた。
サイリュウ、エンリュウ
オウドウ
大僧正が病で倒れた時、大林寺を占領した。元は大林寺の門下生であり拳法の腕はずば抜けて強く、実力だけ見れば師範以上だった。やがて東林寺のヨーセン道士のもとへ修行に出され、気に入られたようだが「刀(技)を持つ者はそれを持つ鞘(心)を持て」と教えられ、拳法を教えてもらえなかった。業を煮やし、独学で通背拳を身につけたオウドウは東林寺を去った。尚、大林寺では破門扱いである。気功拳の使い手であり、その威力は凄まじく10人の大林寺拳士を吹き飛ばしたり、チンミの通背拳をはね返すほどである。またヨーセン道士同様、しなやかな物に気功を送り硬直させることができたり、気功の力だけで虎のアギ、ウンギを服従させることができる。
大僧正が病で倒れ、各地から高僧などが大林寺に見舞いに来るなか、真の拳法とは何か、最強の拳法家は誰かを天下に知らしめるために現れた。かつての弟弟子であるリュウカイを倒し、大僧正と老師を監禁し近隣の町や村に厳しい取立てを命じた。この現状を打破するため大林拳法奥義の殺人拳“雷神”を身に付けたチンミと戦い雷神をくらってしまう。最後の点穴が間接的だったことと、自身が比類なき気功の持ち主だったため絶命には至らなかったが、もはや時間の問題であった。その後、チンミを殺人者にしたくなかった大僧正の気孔治療により一命を取り留める。夢の中でヨーセン道士に出会い、自分の間違った考え方に気付き、改心したのち大林寺を去った。
風の群狼
ゲンマ
アルマ
天覧武道大会
イリュウ
タイリョウ
シンサイ
ジライ国主軍
ジライ
カナン自治区の現国主。元はカナンの発展助力を名目に宮殿に出入りし鉱山の買い取りや製鉄所の建設を行っていたが、本編2年前にボルやソウビを中心とした私兵団を作り上げて前国主一族を掃討し、新しい国主に収まった。その後は連座制や密告制度などで恐怖政治を行ったが、真の狙いは反抗した者を全て鉱山に連行して労働力として酷使し、大砲などの武器を作り上げ近隣諸国に売り捌いて利益を得る死の商人となることだった。卑劣な極悪人ではあるが、自分の寝室に反逆者が乗り込んできても慌てず逆に威圧したり、最後まで諦めず逃亡しようとするなど、並々ならぬ胆力の持ち主でもある。
最終的には皇帝陛下らの判断に委ねるという政治的配慮により、戦いの末に死亡したボルやソウビとは異なり、生け捕りにされた。
ボル
国主軍を統括する将軍。見ただけで相手の技を習得し、どう鍛えれば自分の望む能力を引き出せるのか自然とわかる天賦の拳才を持つ。必殺技は硬気功で強化した肉体で渾身の突きを放つ「穿孔破」。オウドウと並んでチンミが「雷神」の使用を決意した相手であり、シリーズ屈指の強敵。
元は孤高の武術家として名を馳せたが、あまりの強さに対戦相手も見つからなくなっていたところをジライにスカウトされて彼の将軍となった。以降は戦いの中で倒した敵の“数”で自分の力を計るようになっていたが、心の奥底では対等の敵との死力を尽くした闘いを求めており、自分に匹敵する実力を持つチンミの登場に歓喜する。チンミとの対戦では終始チンミを圧倒し、チンミの使用した通背拳や雷神まで身に付けてしまう凄まじい実力を見せた。雷神の気功強化の点穴でさらなる威力を引き出した穿孔破で城壁を破壊し、落下してきたチンミに止めを刺そうとしたが、チンミが最後の力を振り絞って瓦礫を蹴って加速したことでタイミングを外され、カウンターの体当たりを受けて城外の森に転落する。戦いが終結した後のホウジュン達の捜索により森で瀕死の重傷を負った状態で発見されるが、他者の手にかかることを嫌い自分自身に穿孔破を打ち込んで自害した。なおこれは、ボルの信念に基づく行動というだけではなく、敵対関係にあったホウジュンから「彼女の身内である、前国主一族の敵である自分を討つ機会を奪い取る」という、彼なりの「敵に一矢報いる」というものであった。
チンミに対する執念は並々ならぬものがあり、ジライの取引相手から彼にも内密に誘いの声を掛けられても、それを断ってまで戦いに向かうほどであった。
ソウビ
憲兵隊隊長。剣と紐の先に錘のついた暗器を組み合わせ、さらには地形まで利用したトリッキーな戦法を駆使する。カナンに侵入して以降、幾度と無く自分を出し抜いてみせたチンミを「最高の獲物」として付け狙うようになる。渡り廊下での決闘で敗北して落下しそうになった際に最後の暗器を自分を引き上げるために使うか、一か八かチンミの命を狙うかの選択で後者を選び、最後まで狩人としての矜持を貫いて落下していった。
後に、『鉄拳チンミLegends』の暗殺者編において、彼の出自と思わぬ因縁が判明し、さらにはチンミと戦った時点で既に過去の因縁からジライやボルとの件とは関係なく命が狙われていたといった、数々の裏事情も判明する。
水軍
カイオン
ゲイビ
ゼイガン砦の“十人衆”
ガンテイ
ハクシン
ザコウ
シンチョウ
チョウカク
シンデン
ハイカツ
サル使い
暗殺者
トウザ
リゴン
外伝の敵
ウテン一味
セキハイ
武術・技
大林寺拳法
大陸一と言われる、歴史と伝統ある武術「大林寺拳法」を伝えている流派が大林寺である。大陸各地に同門の寺があり、各師範が武術指導を行っている。奇を衒わないオーソドックスなスタイルの武術であるが、個々の門下生により、個性的な武術の精進がされている。
気功法(きこうほう)
〝気〟を練ることにより精神や肉体が引き締まり打撃の威力が上がる。またこの状態の時の肉体は、振りかぶった角材を真っ二つに折ることができる。
使い手により威力は異なり数人を一度に吹き飛ばしたり、猛獣を〝気〟だけで服従させたりすることができる。また髪の毛や鞭のしなやかのものに〝気〟を送り込み硬直させることができる。
主な使い手はチンミ、リュウカイ、ヨーセン道士、オウドウ。
通背拳(つうはいけん)
強烈な震脚と気功の力を使い、掌底打を打ち込む瞬間に自分の体重を何倍にもすることにより威力を倍増させる技。その威力は分厚い甕を粉々にしたり、数人の人間を吹き飛ばすほどである。また壁など障害物の向こう側に気功の衝撃波を送り、敵を倒すこともできるなど近距離、遠距離を問わない汎用性のある技。この技には直接相手の身体に掌打を打ち込む近距離型と、壁や頑丈な鎧の向こうに気功を撃ち抜く遠距離型の2種類の使い分けが存在し、チンミは主に近距離型をここ一番の必殺技として使用している。ザコ敵を一掃する際や、ピンチを切り抜ける時にも使われることがある。
弱点としては、連発すると体力を消費することにあり、ザコを相手にする際には一指拳などで対処している。またチンミ自身が小柄である事に加え、全力の踏み込みと同時に生み出される力を叩き込むという技の特性上、超至近距離限定の技となってしまい、通背拳以外に勝機がないような戦闘の場合は猛攻を掻い潜りながら敵の懐に飛び込む必要がある。また足に怪我を負っていたり、空中戦のようになんらかの要因で全力で踏み込みが出来ない状況でも使用は出来ない(ゲンマ戦では落馬しながら使用しているが、この時はチンミの位置がゲンマより上であった事と落下による勢いを利用する事でカバーしている)。
鉄巨人編で登場し、チンミに衝撃波による鉄巨人攻略を指南した老武道家レイメンの「衝撃波」も大きな体重移動こそないものの、原理は遠距離型の通背拳に近い技である。ヨーセン道士は残り短い余命の中でチンミに基本となる直接掌打を叩き込む近距離型のみを教えているが、本来はこの使い分けを伝授するつもりだったと思われる。(ヨーセン道士もこちらの使い方で壁の向こうの敵を倒してる場面がある)。主な使い手はチンミ、ヨーセン道士、オウドウ、ハクシン。
連続通背拳(ダブルつうはいけん)
雷神(らいじん)
主な使い手はチンミ、ヨーセン道士。
一指拳(いっしけん)
三壊拳(さんかいけん)
呼力流弾拳(こりきりゅうだんけん)
捻糸棍(ねんしこん)
その他
岩砕弾頭(がんさいだんどう)
鉄斬拳(てつざんけん)
烈指拳(れっしけん)
毒手拳(どくしゅけん)
硬射気道拳(こうしゃきどうけん)
旋風拳(せんぷうけん)
鋭裂拳(えいれつけん)
鉄掌拳(てっしょうけん)
死丁鎌(しちょうがま)
死丁鎌卍斬り (しちょうがままんじぎり)
獄鎖拳(ごくさけん)
半月拳(はんげつけん)
旋刀拳(せんとうけん)
龍爪拳(りゅうそうけん)
ガマ拳法
弧杖拳(こじょうけん)
斬伐拳(ざんばつけん)
波しょう拳(はしょうけん)
竜輪(りゅうりん)
閃竜(せんりゅう)
南斗円脚拳(なんとえんきゃくけん)
南斗夾撃踵(なんときょうげきしょう)
天砲脚(てんほうきゃく)
旋投脚(せんとうきゃく)
護手双鉤(ごしゅそうこう)
用語
拳精(けんせい)
Legends(レジェンズ)の1巻には後に人々に「拳精」と呼ばれ慕われるチンミの若き物語が鉄拳チンミであると記されている。
深山行(しんざんぎょう)
風の群狼(かぜのぐんろう)
天覧武道大会(てんらんぶどうたいかい)
統一決戦を制した者は翌日「表彰の儀」にて皇帝陛下直々にその勝利を讃えられ、力の象徴である竜を彫り込んだ玉杖が手渡される。この竜には古来2つの意味があり、1つは天に君臨する「皇帝」、もう1つは人民の中から起ち現れる「英雄」である。
傀儡針(くぐつばり)
なお傀儡針についてシンサイから進言された時の皇帝はまだ少年であったが「国のために命がけで戦う兵士の忠誠を疑い、皇帝の威光をおとしめるもの」だと即座に判断して追放した。しかしこの結果シンサイから深い恨みを買う事になる。
龍丸(りゅうがん)
秘薬 (ひやく)
隠れ里(かくれざと)
この里に生まれた者は幼少時から暗殺の技を叩きこまれ、暗殺者となった者たちは「古の約定」に従って仕事をこなす。任務達成のためには自分や仲間の命すら省みず、自力帰還が不可能になった者は躊躇なく自爆し、長い時間を共に過ごした仲間であろうと足手纏いになればあっさりと切り捨てる非情さは数々の修羅場を潜り抜けたチンミをも戦慄させた。
長年影の存在であることを強いられてきたが、里を放棄して表舞台へ乗り出すことを画策し、暗殺の標的として指定されたチンミを利用しようとする。
アニメ版
1988年7月2日から同年12月24日まで、テレビ朝日系にて放送された。放送枠は、毎週土曜日19時30分~20時00分。全20話。未ビデオDVD化。ナレーションは中村正が担当。
アニメ版では、「修行シーン」が作品テーマになっており、ヨーセン道士から通背拳を学ぶエピソードまでが描かれている。
アニメオリジナルキャラクター
ラオチュウ
大林寺の門下生で、キン・タンと同じくチンミの先輩。
自尊心が高く拳法は美しくあるべきと考えている。大林寺内での実力は高いが、高所恐怖症だったり少々臆病な面が目立つ。
本の知識や言葉を引用する事が多い。
ライチ
大林寺の近くに住んでいるイタズラが好きな女の子。アニメではメインヒロイン。よくチンミ達にイタズラをしたり、後を付いて来たりする。
惚れっぽい性格でリュウカイやリキに慕ったり、最終話では頬にキスをしたチンミに「突然の嵐」とつぶやき顔を赤らめている。
スタッフ
- 企画 - 小泉美明(テレビ朝日)、藤原正道(東宝株式会社)
- 監督 - 大庭寿太郎
- シリーズ構成 - 武上純希
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 大貫健一
- 美術監督 - 金村勝義
- 撮影監督 - 福田岳志
- 編集 - 辺見俊夫、関一彦
- 音響監督 - 藤山房延
- 音楽 - 若草恵
- 制作プロデューサー - 梅原勝
- プロデューサー - 川田方寿(テレビ朝日)、頼経康史(東宝株式会社)、加藤博(葦プロダクション)
- 制作 - テレビ朝日、東宝株式会社、葦プロダクション
主題歌
オープニングテーマ - 「KUNG FU BOY」
エンディングテーマ - 「銀色のセレナーデ」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 最強のカンフーボーイ誕生!破れ鉄斬拳 | 武上純希 | 大庭寿太郎 | 大貫健一 | 1988年 7月2日 | |
2 | 月を斬れ!入門できるか大林寺 | 森一浩 | 本橋秀之 | 7月9日 | ||
3 | 心眼をきわめよ!究極のエリート試験 | 遠藤徹哉 | 佐藤道雄 | 7月16日 | ||
4 | 殺意を消せ!深山行はつらいよ | 長尾粛 | 中村喜則 | つるやまおさむ | 7月23日 | |
5 | 眼力を磨け!謎の武神像との闘い | 森一浩 | 本橋秀之 | 7月30日 | ||
6 | キビシイぞ!帰って来た熱血先生 | 大橋志吉 | 殿勝秀樹 | つるやまおさむ | 8月13日 | |
7 | 美少女を守れ!三人はライバル | 柿崎明彦 | 遠藤徹哉 | 伊東政雄 | 佐藤道雄 | 8月20日 |
8 | まさか!大林寺が殺人拳? | 武上純希 | 工藤柾輝 | 日下直義 | 広田正志 | 8月27日 |
9 | 姉ちゃんを救え!黒炎団あらわる | 大橋志吉 | 森一浩 | 本橋秀之 | 9月3日 | |
10 | 宋家村を守れ!恐怖の極悪拳法 | 剣地尚 | 大庭寿太郎 | つるやまおさむ | 9月10日 | |
11 | 嵐に学べ!孤独の棍法 | 岸間信明 | 中村喜則 | 梶谷光春 | 9月17日 | |
12 | 闇を撃て!光る目の悪魔 | 遠藤徹哉 | 伊東政雄 | 工藤柾輝 | 10月15日 | |
13 | 狼の牙!ライバルの秘密をさぐれ | 柿崎明彦 | 広田正志 | 日下直義 | 広田正志 | 10月22日 |
14 | 円の極意!たったひとりの挑戦 | 大橋志吉 | 森一浩 | 本橋秀之 | 11月12日 | |
15 | ケンカ拳法!先生は酔いどれ道士 | 武上純希 | 大庭寿太郎 | 秦義人 | 都留稔幸 | 11月19日 |
16 | 命がけの試練!弟子入り大作戦 | 遠藤徹哉 | 中村喜則 | 梶谷光春 | 11月26日 | |
17 | 一撃必殺!実戦に二の打ちはない | 大橋志吉 | 日下直義 | 広田正志 | 12月3日 | |
18 | 強敵あらわる!青い目の挑戦者 | 岸間信明 | 森一浩 | 本橋秀之 | 12月10日 | |
19 | 命をかけた教え!通背拳の極意 | 武上純希 | 森一浩 | 都留稔幸 | 川筋豊 | 12月17日 |
20 | 竜虎との戦い!炎の大林寺 | 大庭寿太郎 | 大貫健一 | 12月24日 |
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