魔女の旅々
小説
著者:白石定規,
出版社:SBクリエイティブ,
レーベル:GAノベル,
巻数:既刊21巻,
小説:リリエールと祈りの国
著者:白石定規,
出版社:SBクリエイティブ,
レーベル:GA文庫,
発売日:2017年3月15日,
巻数:全1巻,
小説:祈りの国のリリエール
著者:白石定規,
出版社:SBクリエイティブ,
レーベル:GAノベル,
巻数:既刊3巻,
漫画
作画:七緒一綺,
出版社:スクウェア・エニックス,
掲載サイト:マンガUP!,
レーベル:ガンガンコミックスUP!,
発表期間:2018年11月29日 -,
巻数:既刊5巻,
漫画:祈りの国のリリエール 〜魔女の旅々 外伝〜
作画:ねりうめ,
出版社:SBクイエイティブ,
掲載サイト:GAコミック,
レーベル:GAコミック,
発表期間:2021年12月17日 -,
巻数:既刊2巻,
アニメ
原作:白石定規,
監督:窪岡俊之,
シリーズ構成:筆安一幸,
キャラクターデザイン:小田武士,
音楽:AstroNotes,
アニメーション制作:C2C,
製作:魔女の旅々製作委員会,
放送局:AT-X,
話数:全12話,
以下はWikipediaより引用
要約
『魔女の旅々』(まじょのたびたび、英語: The Journey of Elaina)は、白石定規による日本のライトノベル。書籍版イラストはあずーるが担当している。2014年にAmazon Kindleで公開された自費出版小説を初出としており、加筆修正された形でGAノベル(SBクリエイティブ)で2016年4月から刊行されている。Kindle版のイラストは宮が担当した。『このライトノベルがすごい!』単行本・ノベルズ部門では2018年度版で9位、2019年度版・2020年度版で共に6位、2021年度版で10位を獲得している。
メディアミックスとして、2018年3月、漫画版の連載とドラマCD化が発表された。スピンオフとして、2017年3月13日にGA文庫より『リリエールと祈りの国』が刊行され、2022年1月からは『祈りの国のリリエール』と改題して新たにGAノベルより刊行中。ねりうめが作画を担当するスピンオフのコミカライズは『GAコミック』にて2021年12月から連載中。
作中のエピソード
括弧内の人物名や声優名は漫画版・テレビアニメ版で設定されたものである。
魔法使いの国
花のように可憐な彼女
瓶詰めの幸せ
民なき国の王女
魔女見習いイレイナ
王立セレステリア
正直者の国
旅人が刻む壁
ぶどう踏みの少女
切り裂き魔
遡る嘆き
ありとあらゆるありふれた灰の魔女の物語
二人の師匠
二人の弟子
旅人の一日
常夏に降り積もる雪とゆるふわ愛され系女子
登場人物
担当声優はドラマCD版およびテレビアニメ版ともに共通。
イレイナ(Elaina)
声 - 本渡楓
本作の主人公。年齢は大体18歳前後。平和国ロベッタ史上最年少の15歳という若さで魔法使い最高位「魔女」となった天才少女で、髪の色から『灰の魔女』という魔女名(二つ名)を持つ。誕生日は10月17日。灰色の長い髪を持ち、魔女として活動している間は黒いローブと三角帽子、魔女の証である「星を模ったブローチ」を胸元に身に着けている。自他ともに認める美少女であり、自分の容姿に絶対の自信を誇っていることをモノローグで明言しているが、背は低く胸の方は控えめであり、旅先に赴くたびにそのことを「ちんちくりん」「貧相な身体」「胸は小さいが顔は可愛い」などと指摘されては不機嫌になるという展開はお約束となっている。また、旅の状況に応じて服装を変えたり、魔法で動物や別人に変身することもある。きのこが苦手。
幼い頃に読んだ「ニケの冒険譚」に登場する主人公ニケに憧れ、旅をする魔女を志す。その後、故郷の平和国ロベッタで魔術試験に合格し、ロベッタの近くの森で暮らしていた星屑の魔女フランの下で修業した後に旅を始める 。「ニケの冒険譚」の作者については薄々気づいているが、考えないようにしている。
他の旅人や商人などからの評判を聞いて訪れる国を決めたり、初めて見た列車に「面白そう」という理由で乗ろうとしたり 、好奇心が非常に強いが、そのために軽率な行動を取りトラブルに巻き込まれる事が多々ある。誰に対しても丁寧語を用いて接するが、癖の強い人物や癪に障るような発言をした人物には暴言に近い毒舌を放つ。性格は決して素直ではなく、他者に対しての応対は若干つっけんどんなところがあるほか、金銭に対する執着がやや強く自身の手に負えない状況には諦めたような反応を示して何も手出しせず、急いで次の国へと向かうなどドライな対応をすることもある。また、細かく見えて師匠のフラン曰く母親同様大雑把な所がある。しかし一方で困っている人や困難に立ち向かおうとする人には自らが傷付かないと思われる範囲で協力することもあり、さらに情が湧いた相手のことは命をかけて守ることがある。このように根の性格はとても情にもろいため普段は関わりすぎないよう気をつけている他、「別れが寂しくなる」「思い出して寂しくなる」などの理由で見送りや贈り物を拒もうとするところがある。
仕事は主に国や人物から依頼を受け、それを解決する形で金銭を稼いでいるが、魔法や話術を使った詐欺に近い交渉で金銭を稼ぐことも多い。その他にも出会った人物の問題に半ば強制的に巻き込まれたり、思い入れれば自分から報酬を気にせず進んで事件を解決しようとすることもある。「雪がとけるまでに」や「廃墟に蔓延る」「使い魔」「笑わないルチル」など場合によっては報酬を断ったり、それらを全て助けた対象に寄付してしまうことも少なくない。一方で、自分自身がなんらかの標的になってしまい、非常に厄介な状況に陥ることもある。
「正直者の国」では魔力を放出する剣で武装した国王を無力化し、「古びた国」から脱出する時には体調不良のうえ両手が塞がっている状態から魔女を倒し、「願いをかなえる国」での粗暴な私と無個性な私の1対1の戦闘で国の半分以上が瓦礫の山と化すなど、魔法を用いた戦闘技術は非常に卓越している。一方で、魔法を使うための杖が無ければ何もできず、ある事故で杖そのものが人間の女性となってしまった時には自身に劣情を持って押し倒してきた杖にどうすることもできず唇を奪われそうになった。
「魔法使いの国」では早期の段階から自分のブローチを盗んだ人物の正体に感づいており、「正直者の国」にかかった「嘘をつけない魔法」の欠陥を見抜き、「願いをかなえる国」での自分の状況や過去に聞いた普通の人間から魔女になったシャルロッテの話から悪魔の正体に気付くなど、洞察力も高い。一方で想定外の事態には弱く、「民なき国」や「時計郷ロストルフ」では自力で解決できると思っていた事件で事前に与えられていた全ての前提が覆されてしまい、予想していなかった最悪の結末を迎えて落ち込むこともある。
『このライトノベルがすごい!』女性キャラクター部門では2019年度版で10位、2020年度版では6位を獲得している。
サヤ
声 - 黒沢ともよ
「魔法使いの国」で出会った魔女見習いを目指す少女。その国の安宿で働いていた。一人称は「ぼく」。短く切り揃えられた艶のある黒髪と黒のローブを身に着けている。イレイナ同様きのこが嫌い。誕生日は3月8日。
東の国の生まれだったが、魔女見習いになるため妹ミナと共に「魔法使いの国」へとやってきた。しかし自分より先に妹だけが魔術試験に合格してしまい、焦りと孤独感に苛まれていたところでイレイナと出会う。妹が傍に居ない寂しさを埋めるために、イレイナから魔女のブローチを盗んで隠し持ち、ブローチを見つけ出さない限り国から離れられない彼女の事情を利用して表向きはブローチ探しを手伝いながら共に宿屋で暮らしていた。しかしブローチ紛失から五日目の夜、イレイナに自身の罪を追及され説教を受けて改心。以降イレイナが旅立つまでの間に特訓を受け、魔術試験に挑戦を続けてついに努力が実り魔女見習いとなる。別れの際にイレイナから貰ったお揃いの黒い三角帽子を大事にしている。
第2巻以降は魔女に昇格して証であるブローチを身に着け、魔法統括協会所属の『炭の魔女』と名乗るようになっている。『炭の魔女』の命名は『灰の魔女』に近い物をと師匠のシーラへと要求した結果である。魔女になってからはそれなりに高い実力を発揮し、「正直者の国」ではイレイナが聖剣を折るまでの間一人で兵士を相手する等のことをこなしている。
イレイナと初めて再会した時には自らの財産の殆どをかけて購入したペアのペンダントの片割れをイレイナへとプレゼントし、それ以来もう1つのペンダントを身につけている。「正直者の国」でイレイナと再会した際には運命について語りながら求婚したり、「旅人が刻む壁」に彼女への欲情(性的な)をひたすらに書き綴る、イレイナと中身が入れ替わった時に元に戻るのを嫌がったり別れの際に「ここで別れるくらいなら仕事を辞める」と発言するなど、イレイナのことを過剰なほどに慕っている。その過剰さゆえに、他のキャラが1年前にイレイナからもらったハンカチや手紙にイレイナの残り香を感知したり、イレイナの母ヴィクトリカが残した筆跡を見てイレイナの遺伝子を感知し妄想を暴走させるなど謎のストーキング能力を発現させて周りをドン引きさせている。
当初は孤独に弱く、他者への依存性が強い性格だったが、「一人で戦うこと」について説教を受けて以降は前向きな性格になった。
フラン
声 - 花澤香菜
イレイナに魔法を伝授した師匠で、魔女名(二つ名)は『星屑の魔女』。イレイナが尊敬している魔女であり、旅の途中でたびたび話題に上がる。現在は王立セレステリアの魔法学校で先生をしている。九巻、十巻では王立セレステリアまでの道のりをイレイナと共に旅をしていた。
早起きが苦手。蝶が好きで、イレイナが初めて出会った時も蝶と戯れていた。昔からずっと料理が苦手で、黒焦げにしてしまう。
実はイレイナの母・ヴィクトリカの1番弟子であり、シーラとは姉妹弟子の仲。「ニケの冒険譚」に登場する「魔女見習いのフーラ」は彼女がモデルである。
13歳の頃に故郷の国である深い森のビエラで行われていた習慣に疑問を持ったために、口封じとして生贄にされ殺されそうになったが、何故かその際未来へタイムトラベルし、旅をしていたイレイナと出会って魔法を習得した。元の時間軸に戻った後は旅の魔女の手で住人が習慣の本当の意味を知ったことによりフランが殺されることがなくなる。その直後に逃げるように旅を再開しようとする魔女(ヴィクトリカ)についていくことで、彼女の弟子になる。魔女になろうとした理由は、故郷に魔女が1人も居らず、魔女になる事で国でただ1人の存在となれば生活していけると考えたためである。平和国ロベッタで、その才能を妬まれどの魔女からも師事を断られて孤立していたイレイナの師匠を引き受けたのも、この縁による両親からの依頼であった。
かつて正式に魔女になって旅をしていた時に自分を主役にした小説を書いていた過去があり、その原稿を恥ずかしさから旅行鞄の底に封印していたのを忘れて誤って鞄諸共売り払ってしまったという黒歴史がある。その自筆小説は、後にイレイナが立ち寄った過去にフランが救ったとある国で「フランの冒険譚」として出版および銅像まで建てられてしまっているが、当人はそれを未だ知らなかった。
なお、アニメ版での声の描写は、見習いで修行中の頃のほうが魔女になった今よりしっかりしていて、あまりフワフワした態度をせず、滑舌良くしゃべっていた。
シーラ
声 - 日笠陽子
魔法統括協会の敏腕エージェント。サヤとミナの師匠で、魔女名(二つ名)は『夜闇の魔女』。ぶっきらぼうで男勝りな言動が目立つ。初登場時からヘビースモーカーで、当初は紙巻きタバコ、現在は煙管を使用。サヤからイレイナの事を聞かされていたため、初めてイレイナと出会った時にサヤとお揃いのペンダントと灰色の髪を見てその正体に思い至っていた。
実はイレイナの母・ヴィクトリカの2番弟子であり、フランとは姉妹弟子の仲。「ニケの冒険譚」に登場する「魔女見習いのシレン」は彼女がモデルである。
元々は独学で覚えた魔法で盗みを働いていたが、ある時にヴィクトリカに盗みを働いた際に魔女の存在を知り、魔女になる事で生活していくためヴィクトリカに弟子入りした。
弟子時代はヤンチャであったが、師匠になってからサヤからイレイナに対する変態妄想を日常的に聞かされたり、ミナからサヤと引き離した件について理不尽な罵倒や呪詛を受けたりと苦労している様子。
アニメ版での表現では、服装は他の魔女と異なり明るい服を愛用し帽子も白。空を飛ぶために愛用している箒は二つ仕様で、リクライニング式となっており、取り付けられている小型プロペラが飛ぶ際にキラキラと光る。
アムネシア
声 - 小原好美
毎日記憶を失ってしまう呪いをかけられている少女。日記に書かれていた自分の故郷である信仰の都エストへ向かって一人で旅をしていたが、イレイナと出会ってからは共に旅をしていた。マントを羽織っているが魔法は使えず、代わりに剣術が卓越している。腰にはサーベルを携えている。
一見能天気な性格をしているが記憶を失う孤独感と恐怖に苛まれており、それを見抜いたイレイナの日々の地道な思いやりによって記憶がないながらも本能的にずっと一緒にいたいと思うようになる。そのためイレイナを失いかけた時にはそれまでののほほんとした雰囲気が一変し、自分を逃がそうとする“ほうき”に泣き叫んですがりつくほど取り乱した。
呪いが解けてからは妹と共に新たな故郷を見つけるべく旅をしている。自身を救ってくれたイレイナとはまだ再会できていない(14巻現在)が、ドラマCDでは別れずに一緒に旅を続ける世界線に分岐している。
アヴィリア
声 - 岡咲美保(ドラマCD)
アムネシアの妹。信仰の都エストの正統騎士団の幹部。姉のアムネシアと違い魔法の腕が優秀。アムネシアを巡る騒動が解決した後に国を出て姉と共に旅をしている。「なのです」といった特徴的な口調で話す。天然。
アムネシアを強く慕っており、そんな姉から巨大な感情を寄せられるイレイナに嫉妬の感情を抱いている。一方で姉の幸せを第一に考えているため、個人行動中にイレイナと再会した時には拗ねながらもアムネシアとも再会するよう提案したこともある。
ヴィクトリカ
声 - 伊藤静
イレイナの母親で、フランとシーラの師匠。イレイナが着ている魔女の服は、母親からのおさがりである。
その正体は、イレイナが幼少期に読み、彼女が魔女になり旅をするきっかけを作った「ニケの冒険譚」の著者であり、主人公である「魔女のニケ」本人。なお「ニケ」はペンネームのようなものであり、本名ではない。
若い頃の姿は通りかかった街で勘違いされるほどイレイナと瓜二つだが、イレイナとは異なりそれなりにりっぱなものを持っている。性格も娘に似ており、依頼内容より先に報酬を確認したり報酬を魔法統括協会と国の両方から二重取りしたり、笑顔で仕事を周りに任せたりする無邪気なようで打算的な性格。
また、娘のイレイナとは異なり魔法以外の戦いも得意な様子。
孤児であったため平和国ベレッタの孤児院で幼少期を過ごし、8歳の時に魔法の才能があるとわかり孤児院の先生に簡易的な魔法を教わる。自身の周辺の子供たちが引き取られていくことで外の世界へ憧れ、魔法を使って違法出国する。出国後は財布が空になり違法な商売に手を染め、捕まりかけるが白の魔女に助けられる。彼女に正式に魔法を教わり、15歳で魔女見習い試験に合格し18歳に灰の魔女(イレイナと同じ魔女名である)となる。その後はニケの冒険譚をつづりながら諸国を旅し、5冊目を綴り終わると平和国ベレッタに違法出国の罰金を払うために帰国する。その後はベレッタで一介の魔導師として生活している。
ミナ
声 - 高橋未奈美
サヤの妹。綺麗な黒髪をした、サヤ曰く「歳の割に色っぽい」少女。姉より先に魔女見習い試験に合格し、一人先に故郷へ戻りシーラの弟子となる。
魔女名(二つ名)は『煤の魔女』である。誕生日は3月7日。
姉が大好きだがいつも冷たく当たってしまっている。姉に似て特定の人物への依存が強すぎるためシーラに引き離されたというのが単身での帰郷の真相であり、その際には師匠であるシーラに罵詈雑言や「一生呪ってやる」と言い放つほどの狂いっぷりであった。ある事件で魔法の効果を受けたとき、姉を好きなあまり押し倒したが、実は中身がイレイナと入れ替わっていたため彼女によって気絶させられる。そのためサヤはそのことを知らない。
イレイナはミナに対し、この姉にしてこの妹ありという引き気味の評価を下している。
その他
手品師の兄弟
宗教上の理由で魔法使いのいない国で『魔法使いに最も近い手品師』として活躍していたが、国が手品を禁止したため追い出された兄弟。イレイナが出会ったとき、二人はどちらが優れているかで喧嘩をしていた。だがそれは自分達の手品を見せ、お金を騙し取ろうとする詐欺であり、通りかかった筋肉の人が怒り、彼らを無理やり旅に同行させた。再びイレイナが彼らにあった時には筋肉の人の影響で筋肉好きのマッチョになっていた。一人称が俺様が兄、俺っちが弟(声 - 伊原正明)。
シャルロッテ
サビーネ
ベンチに座っていた男性
ほうき
ユーリィ
シャロン
ヴィオラ
クチナシ
プルメリア王女
アイリス
ドロシー
プリシラ
アリアドネ
ヴィヴィアン
アルテ
リナリア
ルシェーラ
マトリシカ
レイシェ
キース
二十代半ばの黒髪の旅人。ある日人魚のレイシェと出会い、恋心を抱くようになる。人魚フェチ。次の日も会いたいと伝えるが拒まれてしまい、一度海辺の街を離れるが、レイシェのことを忘れられず戻る。街の男性を使い贈り物を届けるだけでなく、お金と引き換えにサインをもらってきてもらったり、男性が人魚と話すだけでお金を渡すなどストーカー紛いの行為をしていたため、街で噂されていた。それは遠回しに情報収集していたからであり、レイシェの言葉をそのまま受け取り、会いたいが会えない状態だったため。しかしイレイナの計らいによりレイシェと再会し、その後共に旅をしたいとレイシェに言い、受け入れられる。女性慣れはしておらず、レイシェにくっつかれるだけで赤面していた。
ディアナ
かつて夜になると空に浮く城があった空の下のオロトリンネに住む女性。アムネシアとアヴィリアに、追い出したはずの魔法使いたちが住まう空に浮く城が戻ってきた理由を調べて欲しいと依頼する。実はクレアノールの妹で、箒で空を飛ぶことができないほど魔法使いとしての才能がなかった。そのため魔女である母親に城から突き落とされた。しかし咄嗟に箒を掴み何とか死ぬことを免れたが、その時の怪我の後遺症により指に力が入らなくなってしまい、二度と魔法を使うことができなくなった。その報復として、魔法使いに怯えていた街の人々と共に城に細工をし、二度と城が地上へ降りれなくした。が、のちのその行動を後悔し、戻って来た城の魔法使いたちに謝りたいという思いで二人に依頼した。
クレアノール
ワズリ
制作背景
2014年にAmazon Kindleで公開したが、売れ行きは順調ではなかった。作者自身が2ちゃんねるのニュース速報VIP板で本作を宣伝するスレッドを立てた所、ニュースまとめサイトに取り上げられて一躍話題の作品となる。その後、大幅加筆修正された形で、GAノベル(SBクリエイティブ)より2016年4月から刊行されている。
本作を連作形式にした理由については、読者が気軽に読んでもらうようにすることと、明るい話と暗い話の両方を書きたかったと、前述のインタビューの中で説明している。
なお、タイトルの「旅々(たびたび)」という単語は、当初にタイトルとする予定だった「魔女の旅」では安直すぎ、他のものと被る恐れがあると考えた作者による造語である。
既刊一覧
小説
- 白石定規(著)・あずーる(イラスト) 『魔女の旅々』 SBクリエイティブ〈GAノベル〉、既刊21巻(2023年10月14日現在)
- 2016年4月30日初版第一刷発行(4月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8435-2
- 2016年7月31日初版第一刷発行(7月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8816-9
- 2016年12月31日初版第一刷発行(12月15日発売)、ISBN 978-4-7973-8924-1
- 2017年7月31日初版第一刷発行(7月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9286-9
- 2017年11月30日初版第一刷発行(11月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9399-6
- 2018年3月31日初版第一刷発行(3月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9565-5
- 2018年7月31日初版第一刷発行(7月14日発売)、ISBN 978-4-7973-9613-3
- 2018年11月30日初版第一刷発行(11月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9715-4 / ISBN 978-4-7973-9612-6(ドラマCD付き限定版)
- 2019年4月30日初版第一刷発行(4月15日発売)、ISBN 978-4-8156-0099-0
- 2019年8月31日初版第一刷発行(8月9日発売)、ISBN 978-4-8156-0170-6 / ISBN 978-4-8156-0171-3(ドラマCD付き限定版)
- 2019年11月30日初版第一刷発行(11月14日発売)、ISBN 978-4-8156-0374-8
- 2020年4月30日初版第一刷発行(4月14日発売)、ISBN 978-4-8156-0377-9 / ISBN 978-4-8156-0376-2(ドラマCD付き限定版)
- 2020年7月31日初版第一刷発行(7月14日発売)、ISBN 978-4-8156-0486-8 / ISBN 978-4-8156-0485-1(設定資料付き限定版)
- 2020年10月31日初版第一刷発行(10月14日発売)、ISBN 978-4-8156-0488-2 / ISBN 978-4-8156-0487-5(ドラマCD付き限定特装版)
- 2020年12月31日初版第一刷発行(12月10日発売)、ISBN 978-4-8156-0797-5
- 2021年3月31日初版第一刷発行(3月12日発売)、ISBN 978-4-8156-0829-3 / ISBN 978-4-8156-0828-6(画集付き豪華特装版)
- 2021年7月31日初版第一刷発行(7月14日発売)、ISBN 978-4-8156-0831-6 / ISBN 978-4-8156-0830-9(ドラマCD付き特装版)
- 2022年1月31日初版第一刷発行(1月14日発売)、ISBN 978-4-8156-1027-2
- 2022年9月30日初版第一刷発行(9月14日発売)、ISBN 978-4-8156-1543-7 / ISBN 978-4-8156-1542-0(ドラマCD付き特装版)
- 2023年3月31日初版第一刷発行(3月15日発売)、ISBN 978-4-8156-1704-2
- 2023年10月31日初版第一刷発行(10月14日発売)、ISBN 978-4-8156-1972-5 / ISBN 978-4-8156-1971-8(ドラマCD付き特装版)
- 白石定規(著)・あずーる(イラスト)『リリエールと祈りの国』SBクリエイティブ〈GA文庫〉、2017年3月31日初版第一刷発行(3月15日発売)、ISBN 978-4-7973-9068-1
- 白石定規(著)・あずーる(イラスト) 『祈りの国のリリエール』SBクリエイティブ〈GAノベル〉、既刊3巻(2023年6月15日現在)
- 2022年1月31日初版第一刷発行(1月14日発売)、ISBN 978-4-8156-1068-5
- 2022年6月30日初版第一刷発行(6月14日発売)、ISBN 978-4-8156-1554-3
- 2023年6月30日初版第一刷発行(6月15日発売)、ISBN 978-4-8156-1899-5
- 白石定規(著)・necomi(イラスト)『魔女の旅々 学園物語』SBクリエイティブ〈GAノベル〉、2023年12月31日初版第一刷発行(12月15日発売)、ISBN 978-4-8156-2244-2
漫画
七緒一綺による漫画が「マンガUP!」(スクウェア・エニックス)で2018年11月29日から連載。ガンガンONLINEでも連載中。
- 白石定規(原作) / あずーる(キャラクター原案) / 七緒一綺(漫画) 『魔女の旅々』スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスUP!〉、既刊5巻(2023年3月7日現在)
- 2019年4月12日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-6093-2
- 2019年12月25日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-6429-9
- 2020年12月7日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-6991-1
- 2022年3月7日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-7776-3
- 2023年3月7日初版発行(同日発売、ISBN 978-4-7575-8452-5
- 白石定規(原作) / あずーる(キャラクター原案) / ねりうめ(漫画)『祈りの国のリリエール 〜魔女の旅々 外伝〜』SBクリエイティブ〈GAコミック〉、既刊2巻(2023年7月13日現在)
- 2022年8月31日初版第一刷発行(2022年8月11日発売)、ISBN 978-4-8156-1053-1
- 2023年7月31日初版第一刷発行(2023年7月13日発売)、ISBN 978-4-8156-1311-2
テレビアニメ
2020年10月から12月までAT-Xほかにて放送された。
最終話では様々な姿のイレイナが登場し、イレイナ役の本渡が1人22役を演じたことで話題になった。
スタッフ
- 原作 - 白石定規
- キャラクター原案 - あずーる
- 監督 - 窪岡俊之
- シリーズ構成・脚本 - 筆安一幸
- キャラクターデザイン - 小田武士
- コンセプトデザイン - 内尾和正
- 魔法エフェクト監修 - 宝井俊介
- 色彩設計 - 高木雅人
- 美術設定 - 滝口勝久
- 美術監督 - 合六弘
- プロップデザイン - 水村良男
- 3Dディレクター - 向純平
- 撮影監督 - 桑良人、板倉あゆみ(第1-8、10話-)、林幸司(第9話)
- 特殊効果 - イノイエシン
- 編集 - 柳圭介
- 音響監督 - 藤田亜紀子
- 音楽 - AstroNotes
- 音楽プロデューサー - 臼倉竜太郎
- 音楽制作 - ランティス
- プロデューサー - 菊島憲文、秋田規行、長谷川嘉範、吉江輝成、礒谷徳知、尾形光広
- アニメーションプロデューサー - 早坂一将
- アニメーション制作 - C2C
- 製作 - 魔女の旅々製作委員会(KADOKAWA、SBクリエイティブ、ムービック、ランティス、AT-X、角川メディアハウス)
主題歌
「リテラチュア」
「灰色のサーガ」
楽曲名は本作が「灰の魔女」の二つ名を持つ主人公の冒険物語であることに由来する。不思議な要素のある楽曲にしてほしいという要望や、本編がエピソードによって雰囲気が変わることから、変拍子の曲にすることは最初に決めたという。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 魔女見習いイレイナ | 窪岡俊之 | 宇和野歩 | 西尾淳之介 | 小田武士 | 2020年 10月2日 |
第2話 | 魔法使いの国 | 博多正寿 | 木村寛 | 青木真理子 | 10月9日 | |
第3話 | 花のように可憐な彼女 | 髙橋順 | 三島千枝 | 長森佳容 | 10月16日 | |
瓶詰めの幸せ | ||||||
第4話 | 民なき国の王女 | 窪岡俊之 | 西野武志 | 門智昭 | 小田武士 | 10月23日 |
第5話 | 王立セレステリア | 平池芳正 | 宇和野歩 |
| 矢向宏志 | 10月30日 |
第6話 | 正直者の国 | 相澤伽月 | 嵯峨敏 | 手島典子 |
| 11月6日 |
第7話 | 旅人が刻む壁 |
| 髙橋順 |
| 吉田巧介 | 11月13日 |
ぶどう踏みの少女 | ||||||
第8話 | 切り裂き魔 | 稲垣隆行 | 宇和野歩 |
| 小田武士 | 11月20日 |
第9話 | 遡る嘆き | 板井寛樹 |
| 矢向宏志 | 11月27日 | |
第10話 | 二人の師匠 |
| 池下博紀 |
|
| 12月4日 |
第11話 | 二人の弟子 |
| 西野武志 |
|
| 12月11日 |
第12話 | ありとあらゆるありふれた 灰の魔女の物語 |
| 窪岡俊之 |
| 12月18日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
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2020年10月2日 - 12月18日 | 金曜 21:00 - 21:30 | AT-X | 日本全域 | 製作参加 / CS放送 / リピート放送あり |
金曜 22:30 - 23:00 | TOKYO MX | 東京都 | ||
金曜 23:00 - 23:30 | BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 | |
2020年10月3日 - 12月19日 | 土曜 0:00 - 0:30(金曜深夜) | KBS京都 | 京都府 | |
サンテレビ | 兵庫県 | |||
2020年10月4日 - 12月20日 | 日曜 1:50 - 2:20(土曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
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2020年10月2日 | 金曜 22:00 - 22:30 | ABEMA |
2020年10月4日以降 | 順次更新 |
BD / DVD
Webラジオ
魔女のラジ々〜配信するのは、そう、私イレイナです!〜
ゲスト
・第3回(10月29日) 花澤香菜
・第5回(11月26日) 黒沢ともよ
・第6回(12月10日) 上田麗奈
参考文献
- 白石定規『魔女の旅々 = THE JOURNEY OF ELAINA』SBクリエイティブ〈GAノベル〉、2016a。ISBN 978-4-7973-8435-2。
- 白石定規『魔女の旅々 = THE JOURNEY OF ELAINA 2』SBクリエイティブ〈GAノベル〉、2016b。ISBN 978-4-7973-8816-9。
- 白石定規『魔女の旅々 = THE JOURNEY OF ELAINA 3』SBクリエイティブ〈GAノベル〉、2016c。ISBN 978-4-7973-8924-1。
- 白石定規『魔女の旅々 = THE JOURNEY OF ELAINA 13』SBクリエイティブ〈GAノベル〉、2020年。ISBN 978-4-8156-0486-8。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2018』宝島社、2017年12月9日。ISBN 978-4-8002-7798-5。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2019』宝島社、2018年12月8日。ISBN 978-4-8002-9044-1。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2020』宝島社、2019年12月9日。ISBN 978-4-8002-9978-9。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2021』宝島社、2020年12月8日。ISBN 978-4-299-01056-8。