ちょーシリーズ
ジャンル:コメディ,
以下はWikipediaより引用
要約
『ちょーシリーズ』は、野梨原花南による日本のライトノベルシリーズ。イラストは宮城とおこ。全19巻。この他に番外編1巻と、派生作がある。
概要
1997年に第1作『ちょー美女と野獣』(集英社、コバルト文庫)が発行。トードリア編・コバーリム編・レフーラ編・ジール編で完結。
魔法によって獣の姿に変身する王子ジオラルドと、獣が好きなちょっと変わった王女ダイヤモンドを中心として進むファンタジー物語。
第2部(『ちょー新世界より』以降)では主人公が宝珠に変わり、そこからダイヤモンド達の子供達を始めとする第1部の人物達と出会い、様々な事件に関わることになる。前半はコメディノリだが、話が進むにつれシリアス色が強いストーリーとなる。
その後刊行された番外編『魔王シリーズ』にもついても本項で記述する。
あらすじ
トードリア国の王子であったジオラルドはある日従姉のリブロの策謀により、親友のサリタ・タロットワークの魔法で獣の姿に変えられ、ジェムナスティ国の絶望の森へ飛ばされてしまう。その後ジオラルドは、森にやってきて虎に襲われかけたジェムナスティの王を偶然助けた。それがきっかけとなって王の娘であるダイヤモンドが絶望の森で獣姿のジオラルドと共に暮らし始める。
ダイヤモンドの愛の誓いにより人間に戻れたジオラルドだったが、しかしダイヤモンドはそれが非常に気に入らず、もう一度自分の好みだった獣の姿に戻すため、困惑するジオラルドと共にトードリア国を目指して旅立つことになるのであった……。
(以上は1巻のあらすじ)
登場人物
キャストはドラマCD(集英社CDブック『ちょー美女と野獣』)より。括弧書きのあるものは、本文中での主な表記や、セリフでの呼ばれ方。
第1部から登場する人物
ちょー美女と野獣とその家族
一見何処にでもいる美女と美男子カップル。しかしその実体は以下紹介文参照。紆余曲折した結婚後、三つ子の子供を授かる。
ダイヤモンド・パールコーラル・ジェムナスティ(ダイヤモンド/ダイヤ)
声 - 甲斐田ゆき
主人公。ジェムナスティ国の王女の一人で、人間より獣が大好きという一風変わった趣味を持つ(獣は人を見た目で判断しないこと、幼い頃からバロックヒートと関わっていたことの影響だと思われる)。母レティシァに恋をしているというマジックマスター・バロックヒートが授けた「よい贈り物」の影響で人並み外れた美貌をしており、またそれにより兄弟たちを始めとする周囲には異端扱いされていた事を気にしていた(ジェムナスティ国は一夫多妻制で、ダイヤモンドには母親違いの兄弟姉妹がたくさんいる)。「16歳まで」「魔法に関わることだけ」という期限・限定付きでバロックヒートの守護を受ける。普段のお姫様らしい振る舞いはいわゆる猫かぶりで、一部の親しい人などの前では素の雑な言葉遣いをする。第1巻で身の上話をするジオラルドの声音からトードリアへ行く理由をひねり出す、オリヴィアに迫られたアランを友人として助ける際に勃発した頭脳戦で毒の入ったティーカップをすり替えるなど、頭の回転が速く機転も利く。
長い金色の巻き毛とエメラルドのような緑の瞳が特徴。その髪色から「金の姫」と呼ばれることも。髪の色は三つ子たちに引き継がれている。
物語の途中、男に変えられたり、ヌホの召喚の為に利用されたり、果ては息子を救うために世界の贄(天秤の分銅のようなものらしい)となることを選ぶ事になる。男に変えられていた時に、ジオから剣術の軽い手ほどきを受けるが、「かっちりした型は向いていない」との判断から簡単な打ち合いで立ち回りを大まかに覚えた程度。
第1部と第2部の間の空白期に三つ子たちが共同でバロックヒートと取引し、意識体として出歩けるようになった後、オニキスの乗ったコーイヌール号に拾われた宝珠と出会う。それ以降、度々宝珠のもとに現れ、もし何かあっても宝珠が脱出出来るようにヴァデラッヅが仕込んだ魔法陣に付随する呪文を読むなど、手助けをする。
意識体として出歩けるようになった際の魔術的な制約で、出られる日は制限されており、また子供達と会うことが出来ない。
結婚した後の便宜的な名前はダイヤモンド・ジェムナス・トードリア。
ジオラルド・クイスナ・トードリア4世(ジオラルド/ジオ)
声 - 中原茂
トードリア国の王子。エースカィルド流という流派の剣術の使い手で結構強い。タロットワークの魔法で獣にされ、ジェムナスティ国の南にある絶望の森でひっそりと暮らしていた。後にバロックヒートの魔法により任意に獣の姿をとれるようになる(ダイヤが、守護を受けられる最後の日に願った)。トードリア国の王となるべき存在だったが、獣化の騒動の後、自らの意思でリブロに王位継承権を譲る。その後しばらく、ラボトロームでダイヤモンドと子供達と共に暮らしていた。
王子時代に城の抜け道を探しだし、それを記憶していたため、『ちょー葬送行進曲』では結構活躍している。
赤銅色の癖のない長髪(物語の途中で魔法具にするためばっさり切る)と榛色の瞳が特徴。その髪質と瞳の色は三つ子たちに引き継がれている。
ダイヤモンドと同じく性別を逆転(女に)されたり、奴隷や海賊など身分を転々とする。のちに妻と共に世界の贄となる。レフーラへ向かうべく2度目の奴隷となった時にセルネアを吸わされ、中毒になってしまい、ロビンに助け出されてからコーイヌール号の中で禁断症状に苦しんだ。
第2部では、意識体として出歩けるようになった際の魔術的な制約で、ダイヤ同様出られる日は制限され、子供達には会えず、さらに、魔族側の事情により、魔族やその同類に会うことも魔族にかかわる土地へ行くこともできない。そのため、魔族の土地にあるコバーリムの牢に行けなかったり、ジール城に囚われた宝珠に会いに行けなかった。クラスターの望みを阻止すべく、出歩ける日にチェスをしに訪れているが、長髪だった時期が長かったため髪を払う癖が抜けておらず、意識体の髪型がよく変化する。
結婚した後の便宜的な名前はジオラルド・ジェムナス・トードリア。またコーイヌール号のメンバーにはドゥカ(銅貨。髪の赤銅色から)というあだ名をつけられている。
オニキス・ジェムナス・トードリア(オニキス)
少し抜けているところが父似の、快活な少年。第1部の中盤以降、サリタと共に世界の運命に巻き込まれていく。その途中でジエールゥラーと共に行動したことがきっかけで、家族に関する一切の記憶を失った(三つ子たちが共同でバロックヒートと取引して、世界の分銅となった両親の意識が外に出られるようにした対価)状態の第2部でも、あまり魔族を恐れない。宝珠と出会ってからは彼女と共に旅をする。まっすぐな金髪にはしばみ色の目の美少年だが、自覚はゼロ。ほかの兄弟も同様の容姿。7歳のころに世界の支柱のための分銅にされそうになった。宝珠に出会った第2部は14,5歳の頃。体を動かすことが好きで、勉強全般が苦手。また第2部では、宝珠と共に女子校に潜入する際、オパールと同じダルという姓を名乗っていた。
サファイヤ・ジェムナス・トードリア(サファイヤ/サフ)
好奇心旺盛な少年。やや毒舌の節がある。自称「美形オーラ」の持ち主。7歳の頃、魔法の威力が増大しやすい状況のレフーラの下町で地元の子供達に絡まれ、怒りの感情に流されて、サリタから受けた信託魔法を彼らに向けて放ち、怖い思いをしたことがある。読書に打ち込みすぎたためか丸眼鏡をかけており、第2部では、やや長い髪を後ろで縛っていなければオニキスと見分けがつかない。コバーリムでオニキスに再会するまでリオ・アースの所で修行していた。そのためか、爪の先から小さな雷撃を放つ魔法が使える。本人は否定しているが、極度の方向音痴である。オニキスとは違い、勉強は得意。
『魔王』シリーズ中盤にて、スマートやサルドニュクス対策のため八翼白金一派に召喚される。あまりにとんでもない状況だったため、「先生」として八翼白金の恋を応援することに。学問としての魔法を学び、現在は魔法発明家の卵。
ダイヤモンドの元婚約者とその従者(自称)
ジェムナスティ国と同盟関係にあるラボトローム国の王子とその従者。王子はダイヤモンドの婚約者でもあったが、ダイヤモンドがジオラルド(獣)に一目ぼれしたため婚約破棄され今に至る。
アラン・ケイザー・ラボトローム(アラン王子)
声 - 高木渉
ラボトローム国第6王子。蜂蜜色の髪と青い瞳を持つ、ラボトローム王族一の美男。猫を被っていたダイヤモンドにぞっこんで、愛しいダイヤモンドをゲットする為、スマートの魔法により一度獣(イヌ)化するが、それでもダイヤモンドに逃げられ、その後魔法を繰り返された末しっぽだけは残ってしまった。それ以来しっぽがお気に入りで、蚤取りを始めとする手入れを欠かさない。
ジオラルド達に子供が出来てからは保父さんのような感じになり、サリタ(後述)と共に子供達の相手をすることが多い。第2部では意識体のダイヤモンドとジオラルドの橋渡し的な役割をする。オリヴィアをフッた経験あり。
スマート・ゴルディオン(スマート)
声 - 中田譲治
魔法使い。自称「美貌の流浪の大賢者」。鉄色の長髪をオールバックにして背中に流し、大抵ルビーがついた銀のサークレットをしている。お調子者だが、高位の魔法使いでなければ発生させられないとされるマジックスモークを生む、普通の魔法使いなら自分の名前を名乗る部分を「俺様が命じるぜ」の一言に置き換えて魔法を使うなど実力はかなり高い。過去に魔術の深淵に触れたため、見た目は若いが、実年齢は76歳(第1部時)。
現在の名前は魔法の流派が変わった時に一緒に変えられたもので、元の名はリドー・デッカ。ジールで魔法を学んでいた頃からヴァデラッヅとは因縁があった(そのため、ヴァデラッヅにはリドーと呼ばれることも)。かつて酔いつぶれたところをパリスに助けられ、そのお礼にと魔法を教えて杖を与えた。ダイヤモンドとはお互い罵りあうなど、ケンカ友達のような関係。第1部レフーラ編では都合上女性に変身することに。また第2部では、ある事情から終盤になるまでサリタの恰好で登場してきている(が、性格は変わらず)。
『魔王シリーズ』では魔王サルドニュクスと共に異世界を転々と廻る。その第2巻にて、別の世界の魔王に気に入られ、烙印を押されてしまう。また、魔法使いの見習いとなった主人公に愛用していた杖を残して次の世界へ渡った。また、第4巻では第3巻での失態を防ぐべく、8歳前後の少女の姿にされてしまうも、新たに作った杖を魔法で煙管に変えて持ち運び、たまに煙草を吸う。
ジオラルドの従姉妹と夫と気苦労が絶えない魔法使い
ジオラルドの母国、トードリア国の若き女王とその夫。及び薄幸の魔法使い。
リブロ・ゼロネーム(リブロ)
声 - 緒方恵美
ジオラルドのいとこ。代々宰相を務めるゼロネーム家の出身。過去にあった父親との辛い出来事から国を変えたいと思うようになり、その結果タロットワークを利用してジオラルドに魔法をかけて追放するなど、彼から王位を簒奪するような行動を起こす。長い黒髪と黒曜石を割った所の様な黒い瞳が特徴。非常に強く厳しい性格。
後にジオラルドから正式に王位を譲られ、トードリアの女王となる(戴冠後は苗字の後に国名・トードリアがつく)。戴冠後もジオラルドやダイヤモンドと交友関係にある。ダイヤモンドとは「お姉さま」と呼ばれるほど仲が良い。また、第2部では夫婦の橋渡し役の1人。
政治の手腕はかなりの物で、ジオラルドに「僕よりもずっと向いている」と言わしめるほど。
ライー・フェレンナハイド(ライー)
声 - 小野坂昌也
学者にして元ゼロネーム家の諜報員。冬の空のような灰色の目と茶色の髪が特徴の、飄々とした掴めない人物。丸眼鏡をかけている。とある事情で家を出された少女時代のリブロに出会ったことが、運命を変えた。当時はザムト(13番目を表す古い名詞)という名前の暗殺者だったが、後に関係者を殺害し廃業。数年後ゼロネーム家の諜報員になり、リブロとは恋仲にもなったが、王位を望むリブロの助けとなるべく見聞を広めてこようと、10年前にその職を辞して旅立った。
第1巻のトードリアの王位争いの際、10年前の約束を果たしリブロと結婚、トードリアの宰相となる。10年越しで結婚したリブロとはあつあつ。
第2部ではサファイヤに「タヌキジジイ」呼ばわりされるなど、切れ者の宰相である。
ベルトリード(ベル)
サリタ・タロットワーク(サリタ)
声 - 北沢洋
リブロ・ゼロネームに仕えるタロットワーク一族の魔法使い。一族の中でも特に特性を発する者が少ない古代魔法の使い手。ジオラルドとは親友。黒髪黒目で白に近い色の肌をして、儚い雰囲気をもった美形だが、ジオラルドに食事の心配をされる程やせ細った体つきをしている(イラスト担当の宮城も「彼のイメージは清貧」と評する)。
第1巻の騒動後、スマートの弟子としてラボトロームに身を寄せている。魔法で肌や髪の色を変え、アガット・スノーサハラの偽名を用いてメイドリーン邸に潜入したこともある。
後に、友人らの生きる世界を救うため魔王となる。
ジェムナスティ国
トードリア国
ライギニス・クイーリア・トードリア
キスラロール・ヴァート・トードリア(キスラ)
レフーラ国
リディアン・ヴァデラッヅ(ヴァデラッヅ)
魔法使い。スマートとほぼ同等の力を持つ。スマートとは魔法学校の学生時代から因縁がある。卒業試験の際に黒魔法の奥義を使ったことにより体を失う(その際、精神体となったため、魔力が増大したらしい)。その後、一時的にパリスの体を乗っ取って騒ぎを起こした挙句、リオ・アースの手により小さな妖精の姿を得る。本名はシンザ・ツァレド・ジークフロード。
レフーラ編では、スマートやパリスとともにレフーラの下町に飛ばされ、一緒に飛ばされてきたサファイヤとオパールの面倒を見ることに。また、ダイヤの所在が判明してから、現状報告や「影歩きの羽衣」の作り方を、魔法で作った蝶に記してダイヤに教えているが、その際、オパールとサファイヤの様子を一言添えており、なんだかんだ言いつつも結構面倒見がいいことが判明。
後に褐色の肌をした男性の肉体を魔法で作ってもらい、第1部と第2部の間の空白期にオリヴィアと結婚してレフーラ国王配となる。以降はリディアン・ヴァデラッヅ・ジェファイラ・レフーラと名乗る。
第2部において、その体は魔族の攻撃を受けて崩壊したため、妖精の姿に戻った。さらに宝珠がクラスターに誘拐された場合、帰って来られるようにと召喚用の魔法陣を首の後ろに仕込んだ。
オリヴィア・デ・マテ・ローレシーク・レフーラ(オリヴィア/ヴィア)
レイヤーナ
ロビン
オリヴィアの従者。剣術はかなりの腕前の青年で、オリヴィアの求婚騒動の時に、ラボトロームでジオと手合わせしたことがあり、以降友人となる。ジオを「殿下」と呼ぶ。自分の忠誠はレフーラ王家ではなくオリヴィア個人の下にあると言い切るが、オリヴィアの世話を、オリヴィアがおしめ換えが必要な頃からしているため、恋愛感情はないらしい。
レフーラ編序盤でセルネア中毒状態のジオを助け、オリヴィアから命を受けて「ジャッカル・カッラの妹を探す代わりに王家に協力してもらえないか」と申し入れるため、コーイヌールに乗り込む。
第2部ではオリヴィアの元を離れて任務を遂行中にオリヴィアが魔族に囚われてしまったため、宝珠やカッラ、パリスと協力して王宮を奪還する。
パリス・エンファラン(パリス)
うなじでひとつにまとめた長い薄茶の髪と同じ色の目が特徴の、気弱な性格の魔法使い。線の細い男。コバーリム編ではヴァデラッヅに操られていた。過去に酔いつぶれたスマートを介抱した縁で魔法を教わり、杖を授けられた。そのため魔法の実力はかなりのもので、変装しているサリタとともに移動用魔法陣を編み出す。ヴァデラッヅに取り憑かれていた際に肉体の老化が止まり、外見は青年のまま(スマートによれば、実年齢は中年以降である模様)。第1部後半からは気弱な性格もそれほどではなくなってきた。
第2部ではレフーラ王宮付きの魔法発明家。王宮が魔族によって封鎖されたため、使用人たちを一旦仮死状態にし、策を弄してジャッカル・カッラを連れてくるための時間稼ぎをする。
ユーナーン
ジャネカ
リターフ・ドレア
レードラ
コバーリム国
ロゼウス・メイドリーン
セリ
ミナ・テフロカ
コリアム
コバーリムの神殿に祭られている女神。鍾乳洞の水の中にその姿を現す。水色から金に変わるグラデーションの髪が特徴。薄い青のマーメイドドレスと桃色の宝石がついた水冠型のティアラを身につける。彼女の力でコバーリム国の産金が成り立っていた。ティアラは腕輪くらいのサイズであり、復活以降は召喚の際ミナが持ち歩く。
ロゼウスの祖母で巫女だったカメリア・メイドリーンが宝石のついた神器を紛失したため、封じられてしまっていた。宝石はその後、様々なアクセサリーや儀式用の宝剣にはめ込まれている。
ヴァデラッヅに惚れられて力を失っていた過去あり。スマートが好きらしい。割とミーハー。
恋愛感情一切を封じた小さな結界を、森の樹の根元に仕掛けていたが、それは、幼いサファイヤが誤って壊してしまい、オニキスに迫るという騒動の元になった。
コーイヌール号
コーイヌール号のクルーと、その拠点である海賊島の関係者。男性クルーの名前は皆あだ名で、見た目からつけられる。
アルマース(アルマ)
ライオン・カッラ
スズ
ウズマキ
ハナシ
タロットワーク一族
世界のバランスを安定させる役割を担っている魔法使いの一族。トードリアの北にある「白紙地帯」を中心に住む。
リオ・アース・タロットワーク(リオ・アース)
エイネイ・タロットワーク
マジックマスター
この世界で「魔術の宰」と呼ばれている存在。本来は人間や魔族が暮らす世界とは異なる次元で暮らしている。異名はすべて、エイネイの命を代価として蘇生したリオ・アースとその子供達によってつけられた。
バロックヒート
声 - 一条和矢
ダイヤモンドと彼女の母親のレティシァを守護しているマジックマスター。「長い尾を持つ魔術の王」の異名を持つ、青と白銀の毛並みを持った獣姿(ただし二の腕から先は筋肉質な人間のもの)の魔神。レティシァに恋しており、ダイヤモンドの初恋の相手。
第1巻では魔法陣に閉じ込められたと知ったダイヤが嬉々として召喚し、コバーリム編では、ヴァデラッヅに魔法をかけられた状態のサリタとスマートが、共同で編み出した魔術を発動させて召喚した。この際はレティシァの信託を受けていたが、サリタとスマートの実力差が露わになった。
レフーラ編で召喚されたヌホに力を奪われ、突如得た人型の時は13歳ほどの少年で、青い肌と金と銀の髪を持つ。第2部序盤では、ある程度ヌホの力の残滓を吸収したものの、その姿のまま熱風荒野に居を構えていたが、終盤でガーカ・カーカカーセスを召喚した際、元の姿に戻れた。
第2部のヒロイン・宝珠の祖先である魔獣とも何か関係がある模様だが、明らかにされず。
他のマジックマスターに比べ、最も人間に興味を持ち、常識的である。
ヌホ
第2部からの人物
黎宝珠(れい ほうじゅ)(宝珠)
『ちょー新世界より』からの主人公。東大陸の璃磨国出身。腰まである黒髪と獣の耳を持つ15歳くらいの少女。
耳が原因で、街から離れた山中で暮らさざるを得なくなった占い師の母親に疎まれながら育ち、ある日自宅にあった幾つかのお宝を手に家出をする。その時に街で出会ったリターフにライーとジオラルドへの伝言を頼まれ、西大陸のトードリアへと向かうことに。夢渡りの魔法で出会ったリオ・アースの言葉を受け、「世界に歓迎されるため」に旅をするが、その過程で様々な人々に出会う。
初めの頃は人を騙したり疑ったりした事もあったが、次第に生来の素直な性格に戻っていく。オニキス同様にどこか抜けていて、ダイヤモンドに「天然」と言われた事あり。
運動神経もそこそこよく、剣の腕はなかなかのレベルで、クラスターとの勝負に勝った経験もある。オニキスがコーイヌール号に乗って探していた「キャプテン・ロッドムージの剣(魔法具にしたジオラルドの髪付き)」を、そうとは知らずに持っていた(彼女の自宅にあったお宝のひとつらしい)。
作中で「獣の耳を持つ娘」や「魔族の英雄」など、様々な異名を得る。『魔王』シリーズのサファイヤの言によれば、本シリーズの一件後、放浪癖がつき、行方知れずになってはオニキスに探されている模様。
クラスター・ドルカーナ・ジール(クラスター)
ムロー
サルドニュクス
パイロープ
『魔王』シリーズの登場人物
王子に捧げる竜退治
ドリー・マクビティ
灰色の髪の少女。15歳。両親は魔法使いだったが、馬車の事故で亡くしている。体に十六翼黒色の痣を持つ。
ダリド国王子の妃を決める舞踏会にて「一番ちっぽけでみっともない」という理由で妃に選ばれたため、復讐の機会を窺っており、ひょんなことから国境の竜退治に挑む。その間、旅芸人の一座に、踊り子兼歌手として加わって旅をしていた。単独行動中に偶然、山中で隠棲していたスマートと出会い、さらに終盤で痣から具現化した魔王・サルドニュクスに命を救われる。その後は見聞を広めるため再び旅芸人の一座に加わって各地を巡る。
血縁に父方の伯母がいるが、両親が亡くなった際に「財産管理のため」と称して、売れるものを勝手に売り払う、普段ほとんど面倒を見ていないくせに、ドリーが次期王妃に決まったと知ると、血縁であることを利用して後見人になろうとするなどの行動に出る。
ルフランディル・ブワース・ダリド
イセ
タズ
占者に捧げる恋物語
カリカ
スーチャ
ユウレルダヤ
僕に捧げる革命論
ミジャン・ブローリング
ジェン・ローエン
首領に捧げる子守歌/我に捧げよ至高の愛/貴方に捧げる「ありがとう」
ホルイー姫
八翼白金
プラティラウ
パーミル・クアッドリリオン
関連用語
地名・国名
西大陸(にしたいりく)
トードリア
ジール
コバーリム
ジェムナスティ
ラボトローム
王立学院があるが、人手不足のため、アランたち王族が教師を務めることも多く(ただし、王族が個人の理由で旅に出たり部屋にこもったりして、さらに人手が不足することも)、スマートが数学や魔法一般理論を教えていた(サリタがラボトロームに来てからは、押し付けられるような形でサリタが代行)。パイロープもこの学校で学んでいた。
白紙地帯(はくしちたい)
熱風荒野(ねっぷうこうや)
あほうどり島(あほうどりじま)
レフーラ
王宮内には、王族とその信託を受けた諜報員などしか入れない、秘密の通路が数多くある。
東大陸(ひがしたいりく)
その他
魔法(まほう)
魔族(まぞく)
集団としての統率は取れていないが、唯一「魔王」に関わることであれば魔族同士で協力体制をとることもある。
ジークフロード教室(ジークフロードきょうしつ)
琥珀楡(こはくにれ)
セルネア
人間の精神を高揚させ、異界に近いところへ飛ばすという魔術的効果を持つため、ヌホ召喚を目論むユーナーンが各地の人間に積極的に吸わせていた。直接口にせずとも、気化したものが満ちた空間に長時間いるだけで思考力が低下する。
魔王(まおう)
それぞれ異なる異名を持ち、その構成は「翼の数+翼の色」(『魔王シリーズ』を含めた作中で確認できるのは「十六翼黒色」、「三翼銅」、「八翼白金」)である。本性が人間である場合は魔王としての個人名も持つことが多い。
シリーズ一覧
シリーズ本編
第1部
- ちょー美女と野獣 (1997/4/25)
- ちょー魔法使いの弟子(1997/9/3)
- ちょー囚われの王子 (1997/12/2)
- ちょー夏の夜の夢(1998/4/1)
- ちょー恋とはどんなものかしら(1998/7/1)
- ちょーテンペスト(1998/7/24)
- ちょー海賊 (1998/12/25)
- ちょー火祭り(1999/4/1)
- ちょー魔王(上)(1999/7/23)
- ちょー魔王(下)(1999/12/24)
第2部
- ちょー新世界より(2000/12/22)
- ちょー先生のお気に入り(2001/4/3)
- ちょー秋の祭典(2001/7/3)
- ちょー後宮からの逃走(2001/12/21)
- ちょー歓喜の歌(2002/3/29)
- ちょー戦争と平和(2002/7/26)
- ちょー英雄(2002/12/25)
- ちょー薔薇色の人生(2003/4/25)
番外編
- ちょー葬送行進曲(2003/7/25)
番外編(魔王シリーズ)
魔王とスマートによる、本編とは全く異なるストーリー。
- 王子に捧げる竜退治(2006/11/1)
- 占者に捧げる恋物語(2007/3/1)
- 僕に捧げる革命論(2007/11/1)
- 首領に捧げる子守歌(2008/6/3)
- 我に捧げよ至高の愛(2008/10/1)
- 貴方に捧げる「ありがとう」(2009/1/30)
スピンオフ
丸眼鏡の宰相、エンファラン、黒髪の魔法使いが登場する。
- ちょー東ゥ京(2018/4/27)
ファンブック
カラーイラストギャラリーや書き下ろし小説、野梨原花南と宮城とおこの座談会などが掲載されている。
- ちょー企画本 (1999/7/1)
- ちょー企画本2(2004/1/30)
アンソロジー
- ちょー聖霊と四龍島(2013/12/27)
- コバルト名作シリーズ書き下ろしアンソロジー第2巻 (執筆者:瀬川貴次、野梨原花南、前田珠子、真堂樹)
- コバルト名作シリーズ書き下ろしアンソロジー第2巻 (執筆者:瀬川貴次、野梨原花南、前田珠子、真堂樹)