終わりのクロニクル
以下はWikipediaより引用
要約
『終わりのクロニクル』(おわりのクロニクル)は、川上稔による日本のライトノベル。イラストはさとやす(TENKY)が担当している。電撃文庫(メディアワークス)より2003年6月から2005年12月まで刊行された。
日経BP社がインターネットで実施したアンケートを基に公表した「2003年度ライトノベルランキング」では8位を獲得している。『このライトノベルがすごい!』作品部門では2006年版で5位、2007年版で7位をそれぞれ獲得している。2008年7月時点で累計部数は130万部を突破している。
著者による架空の世界観「都市世界」における「AHEAD」時代を取り扱った作品であり、書名にはそれを示す「AHEADシリーズ」の表記がなされている。
あらすじ
第二次世界大戦という歴史の裏側にもう1つ、決して表に出ることのない戦争があった。平行して存在し干渉しあう性質を歯車に例えてギア(G)と呼ばれる11の世界が生き残りをかけたその戦争は、全ての物事の究極の理由「概念」を奪い合い滅ぼすことから概念戦争と呼ばれた。そして概念戦争に勝利した最低の世界、「Low-G」に全てが隠蔽されてから60年、ある問題が起きた。
Low-Gのみが所持する「マイナス概念」の活性化。それにより、今や唯一のGとなったLow-Gは再び滅びの道を歩み始めた。滅びを回避するには、かつて滅ぼした10のGの概念の力が必要だった。概念戦争を知り、10のGを滅ぼした組織「UCAT」は、各異世界の生き残り達との交渉のための専門部隊全竜交渉部隊(チームレヴァイアサン)を編成する。
1人の少年は祖父からその代表たる役目と権利を譲られ、「自分が本気になるために」交渉役を引き受ける。自ら悪役を名乗る少年、その名を佐山・御言。全ての遺恨を収め世界を救うための交渉、全竜交渉(レヴァイアサンロード)が、
「佐山の姓は悪役を任ずる」
その言葉とともに始まる。
ギアと概念戦争
ギア(G)とは、Low-GとTop-Gを中心にして一定周期で旋回する10の異世界の総称。10の異世界は独自の物理法則(概念)とそれに由来する文化・技術を持ち、一定周期でLow-G・Top-Gに接近する事で文化などに影響を与えた。 各Gとの接点は地球上の特定の地域に多く、そのため各GはLow-Gにおける神話の原型であるとされている。 また、地脈の流れから見た世界と日本列島が相似で互いに影響を与えうるとする説(神州世界対応論)により、日本に各Gへの接点が作られることになる。
後にLow-G西暦1999年12月25日に全Gの周期が重なり、その時最も多くの概念を持つG以外が滅びる事が判明する。それによりGが他Gに概念核略奪の為に侵攻する戦争、「概念戦争」が勃発した。
※以下、対応地域は『世界における対応/日本における対応』の順。
1st-G
- 主要概念:文字が力を持つ概念
- 対応神話:ニーベルンゲンの災い
- 対応地域:ドイツ/近畿地方
1st-Gの世界観
文化はヴォータンという王国が周辺の集落や街を統括する体制をとっていた。土地は狭かったが文字と対話によって事象を操り、不便は少なかった。しかし文字を書くとそれが現実化してしまう危険があったために、筆記系の文化は王族や専門職にのみ与えられ発達しなかった。
1st-Gの概念戦争
2nd-G
- 主要概念:名前の意味が力を持つ概念
- 対応神話:日本神話(古事記・日本書紀)
- 対応地域:日本/伊豆七島
2nd-Gの世界観
2nd-Gの概念戦争
3rd-G
- 主要概念:金属が生命を持つ概念・小規模重力制御
- 対応神話:ギリシャ神話
- 対応地域:ギリシャ/瀬戸内海
3rd-Gの世界観
3rd-Gの概念戦争
4th-G
- 主要概念:植物が動物化する概念
- 対応神話:アフリカ神話
- 対応地域:アフリカ/九州
4th-Gの世界観
4th-Gの概念戦争
5th-G
- 主要概念:落下方向を任意で決定する概念
- 対応神話:ネイティブアメリカンの神話(アステカ神話)
- 対応地域:アメリカ/北海道
5th-Gの世界観
5th-Gの概念戦争
6th-G
- 主要概念:輪廻転生の概念
- 対応神話:インド神話
- 対応地域:インド/静岡
6th-Gの世界観
6th-Gの概念戦争
後の全竜交渉では、10th-G残党と協力してG-SpとV-Swを強奪しようとしたが出雲・覚と風見・千里に防がれ、自決用の試作型ヴリトラも破壊された事でLow-Gに恭順した。
7th-G
- 主要概念:不明(肉体改造に長ける)
- 対応神話:中国神話(神仙譚)
- 対応地域:中国/東北
7th-Gの世界観
7th-Gの概念戦争
8th-G
- 主要概念:熱量が生物化する概念
- 対応神話:アボリジニ神話
- 対応地域:オーストラリア/四国
8th-Gの世界観
8th-Gの概念戦争
9th-G
- 主要概念:光と闇、熱と停止の概念
- 対応神話:ゾロアスター神話
- 対応地域:中東/紀伊半島
9th-Gの世界観
9th-Gの概念戦争
10th-G
- 主要概念:不明(神の力、加護など)
- 対応神話:北欧神話
- 対応地域:ドイツ/近畿地方周辺
10th-Gの世界観
概念核を宿した世界樹を主軸に天上・地上・地底が連なる3層構造で、天上と地上は繋がっていた。天上に住む神々は人間達を管理し、地底には罪を得た死者や巨人達が住んでいた。詳細な政治大系は不明だが、神族が中心となって世界を統治していた。 精霊の住む大気は清浄であり、神々はその中でしか健康を保てない。
10th-Gの概念戦争
全竜交渉は出雲・覚と風見・千里により、6th-Gと同時に恭順している。
Low-G
- 主要概念:矛盾許容概念
- 対応神話:聖書
- 対応地域:-
Low-Gの世界観
各Gの負荷を抱え込んだ「吹き溜まり」で最弱と蔑まれたが、しかし概念戦争に勝利して現存唯一のGとなった。本編現在、各Gの亡命者が多数存在しているが、その全てがUCATに恭順している訳ではない。マイナス概念の活性化による自滅の危機に瀕し、全竜交渉によるプラス概念の全解放で危機を脱しようとしている。
Low-Gの概念戦争
Low-Gの真実
この時、本来何もないはずの無に何かが存在するという矛盾が生まれたことで、Low-Gはそれを許容するための矛盾許容概念を保有している。Low-Gがマイナス概念のみで存在しているのも、それに反発するプラス概念が持ち込まれても消滅しなかったのも、本来不可能である概念創造がこの世界では可能になるのも、全てはこの概念の存在によるものである。
Top-G
- 主要概念:全プラス概念
- 対応神話:聖書
- 対応地域:Low-G
Top-Gの世界観
Low-Gと全く同じ構造をしており、人間に関しても対となる人物が存在することが多いが、基本的に性別が逆転している。
Top-Gの概念戦争
概念
概念とは、あらゆる事象の原因にある「それはそういうものだから」と言わざるを得ない部分の事。簡単に言うと物理法則のようなもの。
自弦振動
母体自弦振動
子体自弦振動
存在率/崩壊率
その破壊具合を表した用語が存在率・崩壊率であり、5割以上の存在率が失われると崩壊が起きる。
概念空間は周囲の物体の存在率の一部を取り込んでいるため、概念空間内の物体が破壊されると物体の存在率が欠けていき、何度も繰り返すと本体も崩壊してしまう。
このルールはG自体にも適用され、半分以上の概念核が奪取・破壊されるとそのGは崩壊することとなる。
概念核(がいねんかく)
Low-Gで用いられる概念は基本的に、各Gから渡った概念核より抽出される劣化複製である。
概念戦争を経て、各Gの概念核は竜または武器(概念核兵器)に封じられている。
マイナス概念(マイナスがいねん)
プラス概念の負荷として発生し、一切の特性を持たず万物を害する力である。Low-Gには他Gのマイナス概念も落とし込まれており、概念核の対となるように10個存在している。2005年12月25日に活性化し、Low-Gを内側から滅ぼす事が予測されている。
概念空間(がいねんくうかん)
例えば「金属は生きている」という概念を使って概念空間を作れば、その概念空間は疑似的な3rd-Gとなり、その中で金属は生命をもつことになる。
空間の母体自弦振動の一部を書き換えることで、存在の一部を異世界側へと分化させて作成される空間であり、残りの母体自弦振動によって現実ともつながっているため、作成するのも戻すのも比較的簡単。
物体も存在の一部だけを送り込むことはできるが、その際に劣化してしまうため動くたびに徐々に崩壊していってしまう。そのため人間など中で活動する物体は自弦振動を100%送りこむことになる。
概念条文(がいねんじょうぶん)
声は聞き手本人と同じものとして聞こえる。聞こえるものは概念空間内で特に強い概念のものであり、条文として聞こえないだけで実際は微細な概念が大量にある。
概念兵器
概念兵器とは、概念を内蔵する武器の総称。主に「機殻(カウル)」の名を冠するタイプとそうでないタイプがあり、概念核を収めたものは「概念核兵器」と称される場合が多い。なお、「概念を内封した戦闘用機械」を定義とした場合、機竜・武神・戦闘用自動人形も含まれる。
機殻武器
戦闘目的で運用する為に武器の形状を取るタイプ。機殻は内蔵した概念に対する耐久力であると同時に、機能の方向性を定める為に付けられている。作中では「機殻剣(カウリングソード)」「機殻杖(カウリングストック)」「機殻槍(カウリングランス)」「機殻鉄鎚(カウリングハンマー)」「機殻弓(カウリングアロー)」「機殻銃(読み不明)」の6種が確認される。
機殻剣
剣の形態をとる概念兵器の総称。登場する中では最も該当する物が多い。
V-Sw(ヴィズィ)
ヴァジュラにヴリトラを納めたもので、普段は身の丈程もある白い大剣の形態をとる。性格はマイペースでのんびり屋。
第1形態(通常形態)/通常の大剣
第2形態/光の刃とスラスターを展開する
第3形態/輪廻転生の力で万物を破壊・再構成する砲
第4形態(最終形態)/最大出力で全長500m超過の巨大な光の刃を形成する
ヴァジュラ
グラム
長大な剣であり、また自意識を持つ。概念戦争時代にファブニールの原動力に使われていた概念核の半分を収め、全竜交渉ではファブニール改から残り半分を回収する。人格者。
十拳(とつか)
2nd-GとLow-Gが共同開発した長剣型機殻剣で、2nd-Gの全姓名(八百万種)を打ち込んだ鉄片を束ねて造られた。2nd-G概念核=炎竜八叉を封印しており、概念戦争後は荒王の艦橋に放置されていた。
フツノ
かつての鹿島・昭緒が技術の粋をかけて制作したもので、「断ち切る音」を示す名前に由来し、あらゆるものを切断する。試作段階での試験運行で過剰な攻撃力を発揮し、鹿島・奈津(当時は高木姓)を巻き込む崩落事故を起こした。その後は壊れたまま封印されていたが、鹿島の手で修復され全竜交渉に用いられる。
火迦具土(ひのかぐつち)/武雷剣(たけみかづちのつるぎ)/阿武さん(あぶ-)
美明(みめい)
UCAT空白期に月読・有人が開発し飛場・竜一が使用、死後に竜美の手に渡る。能力やエネルギーを刀身に吸収して所有者の意思に応じて解放する機能を持つ。
クサナギ
所有者が存在を明確にする事で、視界にある空間そのものを刀身として切断する。強大な攻撃力を持ち、熱田も両手を用いなければ使用出来ない。当初は使用回数に制限のある試作品が登場したが、後に制限のない完成品が出来た。
機殻槍
槍の形態をとる概念兵器の総称。登場する物は少ないがいずれも強大な性能を秘める。
G-Sp2(ガスプツー)
普段は身の丈程もある長大な白い槍の形態をとる。従順なペット気質。風見を慕うが決して甘やかさない。元々は10th-Gの内乱鎮圧用機殻鉄槌「雷神鉄槌」が、10th-G概念核の保存器兼武器としてG-Spに改造され、全竜交渉で千里に合わせて改修を受けてG-Sp2となる。
第1形態(通常形態)/通常の長槍
第2形態/肩に担うタイプの長砲
第3形態/神焉竜を一時的に解放する小型飛行艇
第4形態(最終形態)/解放した「神焉竜」で「真大神槍(タイタニックランス)」を形成する巨槍
G-Sp(ガスプ)
B-Sp(ベスプ)
如何なるものにも引火して焼き尽くす特殊な炎を放つ機能を持つ。通常形態は極厚の穂先を有する槍だが、二双の槍に分離する事も可能。元々は9th-G概念核の炎熱に関する片割を内蔵したもので、後にザッハークから残り半分を回収した。普段は奥多摩UCATの地下格納庫に封印されている。
機殻杖
杖の形態をした概念兵器の総称。その機能は杖というよりもバズーカに近い。
Ex-St(エグジスト)
砲塔の交換による砲撃の種類変更で、あらゆる概念下での運用が可能。運切の要望により、出力は所有者の意思で調整される。その性質を指して部隊内では『根性砲』とも。トリガーがボタン型である為、使い方次第では高速での連射が可能であり、ある程度の追尾機能や余剰出力による溜め打ち機能も持つ。
機殻鉄槌
鎚の形態をとる概念兵器の総称。作中の終盤から登場する。
ヴィーマ
トールハンマー
柄の長い鉄槌。10th-G居留地に保管されていた物で、あらゆる能力・機能の効果を反転させる概念空間を造れる。G-Sp2の原型となった雷神鉄槌とほぼ同名だが、G-Sp2が別個に存在する以上、別個に造られた同形式の機体であると思われる。
機殻弓
弓の形態をとる概念兵器の総称。これに分類されるのは月天弓のみである。
月天弓(げってんきゅう)
2m超過の長大な弓。月読の姓により月光を光の矢に収束して射撃する。弦を引き続ける事で溜め撃ちが可能。概念戦争に用いられる筈だったが、実際に使われる事は無かった。先代の所有者は月読・有人。
機殻銃
銃の形態をとる概念兵器の総称。特筆する高性能の物は無いが、平均的な武装として広く使われている。
- アルベルト・ノースウィンドがTop-Gとの戦闘時に使用しており、狙撃銃の形態をとる。
- 1st-G王城派も使用していたがその機構は1st-G概念に基づいたもので、装填した書物に込められた熱意を弾丸として放つ。
その他兵器
機殻が施されていない概念兵器の総括。必ずしも戦闘用ではないのだが応用次第で優れた戦闘力を発揮するものもあり、その多くは特別な力や癖のある機能を有している。機竜や武神に搭載する大型概念兵器もここに分類される。
Low-G製
ゲオルギウス
プラスのメダルを嵌める左手用と、マイナスのメダルを嵌める右手用の一対で、メダルは脱着が可能。片方が紛失し、全竜交渉で大城・至からもう一つを探すように佐山・御言へ託された。概念の増幅や効果を逆転させる機能を持ち、メダルを本来とは逆にはめる事で概念破壊機能を発揮する。ノア内部で新庄・由起夫を材料に造られたもので、残留した彼の意思により佐山と新庄の眷属以外を拒絶する。行方不明の片割は逆封印で1940年代に落ち、衣笠書庫の書斎に隠された。
X-Wi(エクシヴィ)
荒王(すさおう)
徹神丸(てっしんまる)
無列(むれつ)
天地戯画・一丸(てんちぎが・いちまる)
言詞鉄槌(バベルハンマー)
1st-G製
鎮魂の曲刃(レークイヴェム・ゼンゼ)
3rd-G製
神砕雷(ケラヴノス)
3rd-G製の武神用杭打機で、攻撃時は雷を伴って相手を打ち抜く。元々はテュポーンに装備させる予定だったが、クロノスの計らいで荒帝に組み込まれる。飛場・美影の進化に応じて荒帝とともに強化されていく。ギリシャ神話において、ゼウスがテュポーンを封印するべく放った雷を示唆する。
5th-G製
ヴェスパーカノン
5th-G製の異常に長大な砲塔で、事実上のサンダーフェロウ専用武装。宵星砲が白創と5th-G機竜群と合一して生じたもので、通常規格の機竜には搭載出来ない。ショートル3が消えた後は奥多摩UCATに封印されていた。黒陽を完全破壊出来る現存最強の5th-G製兵器。
宵星砲(よいせいほう)
7th-G製
四竜兄弟(よんりゅうきょうだい)
Low-Gが7th-G概念核を託すに相応しいかを定めるべく、7th-G人類全てを概念核に合一、四分割して造られた。全力を出し切った末に破壊される事が目的。総じて並みならぬ身体能力を持ち、固定概念も相まって高い戦闘力を持つ。退屈すると老化するように設定されており、老衰死すると概念核ごと消滅する。
大聖(たいせい)
9th-G製
ビルマーヤ
10th-G製
神雷鉄槌(トウールハンマー)
神様式武器(かみさましきぶき)
Top-G製
賢石刀(けんせきとう)
賢石
賢石とは、概念を封印した結晶体の総称。所有者の母体自弦振動を変える事無く、概念を使用する事が出来る。概念兵器の燃料にも用いられる。ここで紹介するのは、作中で幾度となく登場・使用されるものに限る。
人に進化する賢石
夢砂(ゆめすな)
悪臭(オドー)
自動人形
人型等身大のアンドロイドで、3rd-Gを象徴する機械の一種。3rd-G人類が身の回りの世話をさせるために開発したものであり、そのほとんどは侍女の姿をしている。感情は持たないが自ら思考して行動し、人間達、特に主人と定めた人間を助ける事が存在意義であり、至上の目的とする。また共通記憶という同形式の自動人形のみが参加出来る一種のチャット能力を持っている。他G製の自動人形もあるが、ここでは3rd-Gの4種を主に触れる。
量産型
モイラシリーズ
ヘカトンケイルシリーズ
人間に進化する自動人形
3rd-G製以外のもの
武神
全高凡およそ8m前後の巨大な人型機械。3rd-Gを象徴する機械の一種。元々は単体での行動力を強化するために造られたが、後に戦闘用と用いられる様になる。総じて遠距離兵器よりも剣等の近接兵器を主力としている。翼を有し、飛行能力を持つ物も多い。3rd-G純正品は搭乗者が機体と同化し一体化する事で操縦するが、何らかの装置によって遠隔操縦する形式も存在している。またヘカトンケイルシリーズのコットスのボディは武神の機体を用いている。機竜に比べて戦闘力は劣るが搭乗の危険性は少なく、汎用性も高い。
荒人(すさひと)、荒人・改(すさひと・かい)
荒人は概念戦争で飛場・竜徹が搭乗し、3rd-Gとの決戦で使用不能となった。その後日本UCATが回収、修理と改造を施して荒人・改となり全竜交渉で飛場・竜司が搭乗する。
荒帝(すさみかど)
テュポーン
概念戦争時代に蒼白の武神の副搭乗者だったアルテミスが、搭乗して殺されたアポルオンと己の死を置換し、更に搭乗席をテュポーンに移された際に己の死とテュポーンの生を置換したため、アルテミスそのものが宿る機体となった。ただし置換が不完全であったため、テュポーンが破壊されればアポルオンの肉体も破壊される。アルテミスが、自分が死んだ瞬間を思い出すと、テュポーンはアポルオンを搭乗させて暴走する。
アポルオンとアルテミスの能力を利用して小規模な時間制御が可能であり、「防御と回避の時間」を「相手の死角に回り込む時間と攻撃準備時間」に転化させる「瞬間攻撃」の能力を持つ。
3rd-Gとの全竜交渉後は軍の手に渡り、遠隔操縦型に改造されて長田・竜美が用いた。
蒼白の武神
全竜交渉後に再度テュポーンから搭乗者席を移し、アポルオンの再構成に使われている。その過程で機体は修復された。
赤い武神
白銀の武神
灰色の武神
3rd-G残党の武神
日本UCAT製武神
自動人形仕様武神
機竜
概念戦争時代、単体では最強の戦闘力を誇った竜型の機械。強大な戦闘能力を有しているが、合一搭乗すると搭乗者は二度と分離できない欠陥があり、Low-Gの機竜は通常の搭乗手段を採用している。1st-G、5th-G、Low-G、Top-Gの4Gで開発されているが、本家は5th-Gである(1st-GとLow-Gは5th-G機竜の模倣であり、Top-GはGそのものが5th-Gの複製概念を持つ)。9th-Gもザッハークという機竜が存在しているが、描写がないため不明。軍もTop-Gの技術を元に機竜の開発を行っていた。
ファブニール、ファブニール改
5th-G量産型
非変形型
主軸となるフレームが形を変えないので耐久度は高い。しかし前二者の場合は戦況の変化に対応できず、また汎用形態の場合、航空・格闘形態双方の長短も引きずるため、性能はどっちつかずとなる欠点がある。
完全変形型
状況に応じ形態を切り替えるため機動力・攻撃力共に高いが、フレーム自体を変形させるため耐久度が低い。
サンダーフェロウ
また、概念戦争から現代までの間に合一搭乗に関する欠陥が解決された唯一の機体である。
黒陽
黒陽本体は非変形型の進化をとり、外部に巨大で非常に重厚な双胴のフレームを装備した。
Low-Gの機竜
概念戦争時代には、完全変形型機竜ブランカと非変形型機竜サンダーバードの2種類が米国UCATの主力量産機の座を争っており、ブランカがその座を射止めた。全竜交渉時にはブランカ9というブランカの後継機体が量産・主力とされており、日本UCATや黒陽との戦いで戦線に投入された。
用語
全G共通の用語
門
賢石
母体自弦振動を変えることなく(=概念空間を作らなくても)概念を利用することができる。
概念符
異種族
Low-Gの用語
全竜交渉(レヴァイアサンロード/ぜんりゅうこうしょう)
全竜交渉部隊(チーム・レヴァイアサン)
UCAT(ユーシーエーティー)
自国に対応するGがあるUCATは発言力が強いらしく、中でも独逸UCAT、米国UCAT、中国UCAT、日本UCATの発言力が特に強い。他にも露西亜UCATと仏蘭西UCATも発言力が強いが、対応するGを持たないため、上記の4つのUCATには及ばない。3rd-Gはギリシャ、4th-Gにはアフリカ、6th-Gにはインド、8th-GにはオーストラリアのUCATが対応しているのでそれぞれも発言力がある筈だが、目立った発言力は見せず、作中に登場もしない。
作中に登場したUCATは以下の通り。
日本UCAT
独逸UCAT
米国UCAT
中国UCAT
中東UCAT
伊太利亜UCAT
サウジUCAT
英国UCAT
仏蘭西UCAT
露西亜UCAT
南アフリカUCAT
ケニヤUCAT
神田研究所
尊秋多学院(たかあきたがくいん)
在籍者(職員、生徒を含む)には日本UCAT関係者が多く、他Gからの帰化者やその子供達、もしくは何らかの理由で巻き込まれた者達は基本的にこの学園に入学するとされたが、在学生徒の全てが日本UCAT、あるいは全竜交渉部隊に所属していた。
衣笠書庫(きぬがさしょこ)
書斎(しょさい)
IAI(アイエーアイ)
出雲社の出雲航空技研が前身となっており、元々は航空技術を専攻する企業だった。だが神州世界対応論遂行のために設立された護国課が概念戦争に関わったために他Gの技術を触れ、それを解析して製品に用いる事で数々の成果を上げ、世界有数の大企業にのし上がった。
手掛ける事業は幅広く、航空旅客事業(企業名はIAL)から自動車・家電製品等の製造、清涼飲料水販売まで取り扱っている。現社長は出雲・烈。息子である覚が次期社長候補である。
護国課(ごこくか)
衣笠・天恭を中心にして佐山・薫、新庄・要、出雲・全、大城・宏昌、飛場・竜徹が所属し、ドイツから来たジークフリート・ゾーンブルクが顧問を勤めた。神州世界対応論によって世界中の地脈に干渉したことで概念に対する知識と技術を早い段階から取得していた。
後にUCATに見つかり、吸収されるという体裁を取る事でUCATの面目を保ちつつ協力、日本UCATに発展した。なお、衣笠・天恭と新庄・要は日本UCATに所属しなかった。
神州世界対応論(しんしゅうせかいたいおうろん)
日本列島を世界大陸に当てはめており、この論によると東北沿岸部は中国大陸からロシアの東側沿岸、東京湾は黄海、伊豆半島はタイ、静岡はインド、伊勢湾はペルシャ湾、紀伊半島はアラビア半島。琵琶湖はカスピ海、大阪湾は黒海、児島半島はギリシャ、呉周辺がイタリア、対馬はイギリス、島根半島はノルウェー、四国がオーストラリア大陸、九州はアフリカ大陸、佐渡が北極の島々となる。北海道については、渡島半島がアラスカ、中部が北米、根室・北方領土が南米となる。この理論における日本は伊豆七島に、富士山はエベレストに相当する。
この理論は異GのLow-Gにおける勢力図にも関わっており、異Gは自らの世界に対応した国か、あるいは神州世界対応論で対応した地域に門を開いて亡命、居留地やUCATに従わない残党の拠点の位置もこれに寄る。
八大竜王(はちだいりゅうおう)
概念戦争時代に1名、本編開始までに2名が死亡しており、本編が始まった段階では5名が生存していた。だが期間中、更に2名が死亡したこと、1名が既に死んでいたことが判明し、最終的に生きているのは2名のみである。以下に該当メンバーを示す。
佐山・薫(護国課からの継続。4th-Gと8th-Gを担当)、本編開始前に死亡。
出雲・全(護国課からの継続。6th-Gと10th-Gを担当)、本編開始前に死亡。
大城・宏昌(護国課からの継続。2nd-Gを担当)、概念戦争時代に死亡。
飛場・竜徹(護国課からの継続。3rd-Gを担当)、生存。
ジークフリート・ゾーンブルク(護国課からの継続。1st-Gを担当)、生存。
趙・晴(中国UCATから派遣。7th-Gを担当)、全竜交渉中に死亡。
リチャード・サンダーソン(米国UCATから派遣。5th-Gを担当)、全竜交渉中に死亡。
アブラム・メサム(中東UCATから派遣。9th-Gを担当)、概念戦争時代に死亡していたことが判明。
UCAT空白期(-くうはくき)
同時期に発生した関西大震災が原因とされたが、Top-Gの存在を秘匿するために、旧日本UCATがTop-Gに繋がりうる情報の全てを処分したことが原因である。
関西大震災(かんさいだいしんさい)
その原因は、Low-G旧日本UCATによるノア内マイナス概念の暴走とTop-G滅亡を起こすために発生した戦い、しかし実際は概念創造が不可能なTop-Gでマイナス概念の創造を行ったためにマイナス概念が活性化し、暴走したノアに逆封印を施した戦いであった。
五大頂(ごだいちょう)
Tes.(テス/テスタメント)
押忍(おす)
バベル
1st-Gの用語
半竜(はんりゅう)
本編中には「闇渡り」の能力を持つ半竜が登場している。
冥界
和平派
ファーゾルトを長としたUCATに恭順した者達で、普段は居住区内で自給自足の生活を送っている。1st-Gから脱出する際、王城側と市街側に発生した門の内、王城側の門から脱出した者達で構成されている。基本的に争いを好まない性格だが、攻撃的な者達は王城派に分裂し、ファーフナーが市街派に移っている。
市街派
ファブニール改ことハーゲン翁を長に据え、若手達のリーダーのファーフナーと王族の庇護者・ブレンヒルトを中心とする過激派で、概念核を有するが故に強い勢力を持つ。「軍」の協力によって資材や拠点を確保する事が出来た。
1st-Gから脱出する際、王城側と市街側に発生した門の内、市街側の門から脱出した事に由来する。
王城派
和平派から概念空間技術を持って分離した武闘派。戦闘意欲と意思は強いが、これといった特徴を持たず勢力は弱い。
王城側の門から脱出した和平派より分離したが、しかし和平を望まないためこれを名乗る。
2nd-Gの用語
八百万の神々
月読
軍神
剣神
炎竜八叉
3rd-Gの用語
冥府(タルタロス)
3rd-G人類は概念核の一部を体内に保有しており、死亡した時には概念核の一部と死者の意思は概念核に回収される。回収された概念核の一部は新生児に付与されるが、死者の意思はそのまま概念核の中に残留する。
すなわち、概念核が3rd-G人類にとっての死後の世界であることからこう呼ばれている。
冥府機構(タルタロス・マキナ)
テュポーン内に出力炉として内蔵されているが、概念戦争の中で大破している。その制御は誰にも出来ないとされていたが、アルテミスは冥府機構を搭載しているテュポーンを乗っ取る事で、制御した。
穢れ
第二の穢れとは3rd-G概念核を得ようとすると概念核によって擬似的に死を免れているアポルオンを殺す事になるということ、つまり「大義を優先して人を殺す事」である。そして第三の穢れとはアポルオンの死回避を行っているテュポーン内のアルテミスを消し身代わりを立てて死をすべて引き継がせる、つまり「罪を逃れるために死者を再び殺し、そして逃れるために費やした人物をも殺す事」である。
4th-Gの用語
佐山との約束
5th-Gの用語
幸いの名
6th-Gの用語
試作型ヴリトラ
7th-Gの用語
貘
固定概念
後継者
8th-Gの用語
新庄との約束
9th-Gの用語
王家
将軍家
10th-Gの用語
神族
木霊
Top-Gの用語
ノア
新庄夫妻を中心とした開発・運営スタッフが住んでおり、多種多様な概念を創造する事で、Top-Gの全G最高位という地位を不動のものとする事が目的とされていた。内部には10の概念核の複製と概念創造施設が収められており、またゲオルギウスの鋳造施設もあった。1995年に創造されたマイナス概念が暴走し、旧日本UCATとの戦いで逆封印を受け、消滅した。
概念創造
軍(ぐん)
その実体は「Top-Gの日本UCAT」。その真の目的はLow-Gを壊滅させた後、Top-Gから託された彼等の子供達をすべてのGの長とする事だった。Top-G崩壊の真実を知るために日本UCATを悪の首魁と断定している。
佐山・御言に関する造語
まロい
「このライトノベルがすごい! 2006」内の「心が震えた名セリフ」に選出された。
登場人物の族譜
終わりのクロニクルの世界では、親族の関係が非常に重要である。しかし、その系譜は非常に複雑且つ難解であるため、一読しただけでは分からない事が多い。本書理解の助けとなるように系譜一覧を記載する。
佐山家
薫 | |||||||||||||||||
浅犠 | 愉命 | ||||||||||||||||
御言 | |||||||||||||||||
新庄家
要 | |||||||||||||||||||||
芳 | 光 | ||||||||||||||||||||
由起夫 | 由紀緒 | ||||||||||||||||||||
運切 | |||||||||||||||||||||
出雲家
全 | アレイ | ヨルス | |||||||||||||||||||||||
烈 | 覚 母 | ||||||||||||||||||||||||
覚 | |||||||||||||||||||||||||
飛場家
竜徹 | トシ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
竜一 | 竜司 母 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
竜司 | 美影 | 竜美 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
サンダーソン家・ディビス家
リチャード・T | ジェームズ・D | ||||||||||||||||||||||
ジェシカ・D | リチャード・D | ||||||||||||||||||||||
ジェームズ・T | マリア・T | ||||||||||||||||||||||
ヒオ・T | |||||||||||||||||||||||
大城家
宏昌 | |||||||||||||||||
一夫 | 美代子 | ||||||||||||||||
至 | |||||||||||||||||
鹿島家
カシマ | |||||||||||||||||||||
昭緒 父 | 昭緒 母 | ||||||||||||||||||||
昭緒 | 奈津 | ||||||||||||||||||||
晴美 | |||||||||||||||||||||
月読家
有人 | 史弦 | ||||||||||||||||||||
京 | アポルオン | ||||||||||||||||||||
京の子 | |||||||||||||||||||||
3rd-G王族
クロノス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ゼウス | レア | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
京 | アポルオン | アルテミス | 美影 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
登場人物
声は文化放送『電撃大賞』でのラジオドラマ放送時、および製品版ドラマCDの声優である。
メインキャラクター
佐山・御言(さやま・みこと)
声-平川大輔
全竜交渉部隊交渉役兼リーダー格。尊秋多学院生徒会副会長。2年生。貘を連れる。ゲオルギウスを使う。
佐山・薫の義理の孫で、“悪役”になる事を望む少年。現在は天涯孤独で、田宮家の世話になっている。
愉命と共に死にかけた過去から、両親に関わることを考えると狭心症を起こす。薫と飛場・竜徹の教育により文武両道だが、中学時代の空手全国大会決勝で左手を砕き、幻痛を起こす後遺症を持つ。
『このライトノベルがすごい!』男性キャラクター部門では2005年版で3位、2006年版で2位、2007年版で1位をそれぞれ獲得している。
新庄・運切(しんじょう・さだぎり)
声-釘宮理恵
全竜交渉部隊主力で、前衛援護担当。尊秋多学院生徒会書記。2年生。Ex-Stを使う。
UCATで育てられた記憶喪失の人間。Low-GとTop-Gの同一人物の子供であり、その影響で昼夜で体の性別が変わる。
知らない人間には男性時は「切(せつ)」、女性時は「運(さだめ)」と名乗る。小説を書いている。奥多摩の山奥で育てられた為、常識が現代より10〜20年ほど遅い。
出雲・覚(いずも・かく)
声-谷山紀章
全竜交渉部隊主力で、前衛担当。尊秋多学院生徒会会長。現3年の留年生。V-Swを使う。
Low-Gと10th-G神族のハーフを父に、10th-G神族を母に持つ青年。幼少時は10th-G居留地で暮らしていた。母親からの加護により、非常に頑強な肉体を持つ。
そのため風見の腕力にも耐える事が出来る。後に片腕を失う重傷を負うが、V-SwとG-sp2により創造(再生)された。父親の事を好いておらず、言及される事を嫌う。
風見・千里(かざみ・ちさと)
声-前田愛
全竜交渉部隊主力で、前衛担当。尊秋多学院生徒会会計。3年生。G-Sp2とX-Wiを使う。
Low-G出身の一般人だったが、6th-Gと10th-Gの全竜交渉に居合わせ、G-Sp2の主になった事でUCATに所属する。G-Sp2の加護により、常識を超える腕力を持つ。
父親はTV番組の企画者、母親はマイナーながら根強い人気を持つ歌手で、自身も学校でバンドのボーカルを勤める。元なぎなた部所属。
飛場・竜司(ひば・りゅうじ)
全竜交渉部隊の対武神戦力。尊秋多学院生徒会会計補佐。1年生。美影と荒帝を共有する。
3rd-Gとの全竜交渉で佐山達と合流した少年。美影や竜美とは姉弟同然に育つ。飛場・竜徹によるマンツーマン指導で格闘戦や武器戦に優れる。
自動車部所属で部内での原川の後輩。全竜交渉部隊きってのいじられキャラで、次第に扱いが適当になっていく。美影を溺愛している。
全竜交渉の前から美影を狙う3rd-Gと戦いを繰り返しており、3rd-Gとの全竜交渉の際、全竜交渉部隊と対面する。
当初、3rd-Gの穢れを己一人で清算しようとしていたが、出雲と佐山に敗れ諭されたこと、彼の身を案じた美影から拒否されたことから己の考えを改め、協力を決める。
美影(みかげ)
ダン・原川(-・はらかわ)
声-岡本寛志
全竜交渉部隊の対機竜戦力。尊秋多学院生徒会副会長補佐。2年生。サンダーフェロウの操縦を受け持つ。
日系アメリカ人の少年。本名はダン・ノースウィンドだが、嫌いな父方の姓であるため母方の姓を名乗る。
相手をフルネームで呼ぶ癖がある。自動車部所属で、部内での飛場の先輩。横田基地でアルバイトしている。ニヒルなりに比較的常識人なのだが、ヒオに巻き込まれて誤解される事が多い。
黒陽から逃げ延びてきたヒオを匿ったことから全竜交渉に関わることになる
日本UCAT
全竜交渉部隊
大城・一夫(おおしろ・かずお)
声-丸山詠二
IAI局長兼日本UCAT全部長。そして人類史上稀に見る変態。
佐山・御言とも付き合いのある丸眼鏡の老人。かつては親族も省みない殲滅戦を実行した厳格で冷酷な人物だったらしいが、現在は片鱗も見せない。
趣味はエロゲー、フィギュアや美少女の写真も蒐集するが、後に動画にも目覚める。シングルファーザー。
大城・至(おおしろ・いたる)
声-中井和哉
全竜交渉部隊監督。大城・一夫の息子。Sfを侍女として帯同する。
痩せぎすな初老の男。旧日本UCATから残る唯一の人物で、多くの秘密を知っている。ディアナ・ゾーンブルクやロジャー・シュリーは当時の同僚。
関西大震災で足に後遺症を負い、鉄製の杖を使う。同時にマイナス概念による不治の病を患う。史上稀に見る不平屋。
Sf(エスエフ)
声-鹿野優以
大城・至専属の侍女。独逸UCAT製の自動人形。
名前は「在るべき婦人(ザインフラウ)」のドイツ語での略称。感情は持たず、至に関する事以外は公平だが、ソ連が嫌い。
重力制御で分解した重火器類をスカートの中に仕舞っており、必要時には即座にくみ上げて用いる。3rd-Gの量産型自動人形を参考にして造られている。
リール・大樹(リール・おおき)
シビュレ
神田研究所
八号(はちごう)
初期日本UCAT
衣笠・天恭(きぬがさ・てんきょう/いがさ・あまやす)
佐山・薫(さやま・かおる)
ジークフリート・ゾーンブルク
声-銀河万丈
衣笠書庫の司書。元護国課顧問兼1st-G担当の八大竜王。
禿頭で長身の老いたドイツ人。「魔法使い」と謳われた術式使い。飛場・竜徹とは今も付き合いがあり、時折電話で話す仲。ただしリチャード・サンダーソンは酷く嫌っている。
長命化手術を受けている。ブレンヒルト・シルトとは1st-G滅亡に関して遺恨があったが、1st-G全竜交渉で和解した。
飛場・竜徹(ひば・りゅうてつ)
趙・晴(ちょう・せい)
アブラム・メサム
リチャード・サンダーソン
大城・宏昌(おおしろ・ひろまさ)
新庄・要(しんじょう・かなめ)
レア
ショートル3
旧日本UCAT
佐山・浅犠(さやま・あさぎ)
佐山・諭命(さやま・ゆめ)
飛場・竜一(ひば・りゅういち)
アルベルト・ノースウィンド
ジェームズ・サンダーソン
出雲・烈(いずも・れつ)
独逸UCAT
米国UCAT
オドー
1st-G
ブレンヒルト・シルト
声:豊嶋真千子
尊秋多学院3年生。美術部部長。1st-Gの魔女。“鎮魂の曲刃”を使う。
現存唯一の1st-G長寿族の少女。黒猫と小鳥を連れる。市街派に属し、ジークフリート・ゾーンブルクの監視役として尊秋多学院に入学していた。
幼年期はナインという名前でグートルーネやレギン、ジークフリートと共に暮らしていた。ディアナ・ゾーンブルクとは事ある毎に衝突する。
黒猫(くろねこ)
ハーゲン
声-阪脩
市街派の長。ファブニール改と合一している。1st-G王の弟でレギンの兄。
元1st-G冥界管理長で、“鎮魂の曲刃”の本来の持主。Low-Gで市街派を維持するためにファブニール改と合一した。
機体とのズレで意識の寿命が近付いている。ブレンヒルト・シルトの過去を知る数少ない人物。長く非戦路線を取っていたが、グラム運搬を機として全軍を率いて奪取に向かった。
ファーゾルト
ファーフナー
声:竹本英史
市街派主力。若手達のリーダー格。ファーゾルトの息子にあたる半竜。
闇渡りの半竜であり、意思の届く範囲でなら影の中を移動する事が出来る。
父に反して苛烈な性格であり、1st-G種族である事を誇りつつも帰化二世である為に故郷を知らず、その事に憤って市街派に身を移した。
1st-Gの全竜交渉で出雲・覚と交戦、両翼を断たれて敗北した。後にファーゾルトの元へ戻る。
グートルーネ
声:小山裕香
ヴォータン王国の第一王女。故人。
概念戦争で傷心した1st-G王に遠ざけられ、レギンの元で暮らしていた。後にブレンヒルト・シルト(当時はナイン)やジークフリート・ゾーンブルクを保護し、一時期は4人で家族同様に生活していた。
暴走したファブニールによって致命傷を負い、残った民をLow-Gへ避難させた後に死去。
2nd-G
鹿島・昭緒(かしま・あきお)
月読・史弦(つくよみ・しづる)
熱田・雪人(あつた・ゆきひと)
鹿島・奈津(かしま・なつ)
3rd-G
月読・京(つくよみ・みやこ)
アポルオン
アルテミス
クロノス
ゼウス
モイラ1st(-ファースト)
モイラ2nd(-セカンド)
モイラ3rd(-サード)
ヴァイオレット
ギュエス
アイガイオン
4th-G
体を分化出来る種族で、複数体に見えても一つの意思が動かしている。「草の獣」とは他種族との対話用に捻出したインターフェイスの事。
6脚のトカゲに似た形をとる事が多いが、形状は変えられる。熱を食料とし、主に生物の疲労を余剰熱として食う。
密集すると自重で発熱する為、集団であるだけで生きられる。4th-Gの全竜交渉後は奥多摩UCATの治療部隊や大浴場で働く。
5th-G
黒陽(こくよう)
白創(はくそう)
6th-G
全竜交渉部隊のロベルト・ボルドマンの項を参照。
7th-G
8th-G
ワムナビ
9th-G
10th-G
Top-G
戸田・命刻(とだ・みこく)
田宮・詩乃(たみや・しの)
長田・竜美(ながた・たつみ)
アレックス
新庄・由起夫(しんじょう・ゆきお)
Low-G
田宮・遼子(たみや・りょうこ)
田宮・孝司(たみや・こうじ)
既刊一覧
- 川上稔(著)・さとやす(TENKY)(イラスト)、メディアワークス〈電撃文庫〉、全14巻
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(1)<上>』2003年6月10日発売、ISBN 4-8402-2389-0
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(1)<下>』2003年7月10日発売、ISBN 4-8402-2407-2
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(2)<上>』2003年10月10日発売、ISBN 4-8402-2493-5
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(2)<下>』2003年11月10日発売、ISBN 4-8402-2515-X
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(3)<上>』2004年4月10日発売、ISBN 4-8402-2654-7
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(3)<中>』2004年6月10日発売、ISBN 4-8402-2698-9
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(3)<下>』2004年7月10日発売、ISBN 4-8402-2731-4
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(4)<上>』2004年12月10日発売、ISBN 4-8402-2884-1
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(4)<下>』2005年1月10日発売、ISBN 4-8402-2913-9
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(5)<上>』2005年6月10日発売、ISBN 4-8402-3062-5
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(5)<下>』2005年7月10日発売、ISBN 4-8402-3081-1
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(6)<上>』2005年11月10日発売、ISBN 4-8402-3213-X
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(6)<下>』2005年11月10日発売、ISBN 4-8402-3214-8
- 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル(7)』2005年12月10日発売、ISBN 4-8402-3240-7
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ドラマCD
全竜交渉部隊戦闘記録(イメージサウンドトラック)」
参考文献
- 『ライトノベル完全読本』日経BP社、2004年8月1日。ISBN 4-8222-1704-3。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2005』宝島社、2004年12月9日。ISBN 4-7966-4388-5。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2006』宝島社、2005年12月10日。ISBN 4-7966-5012-1。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2007』宝島社、2006年12月6日。ISBN 4-7966-5559-X。