オーバーロード (小説)
ジャンル:ダーク・ファンタジー,なろう系,異世界,ハイファンタジー,
題材:異世界への転生・転移,コンピュータゲーム,
小説
著者:丸山くがね,
掲載サイト:小説家になろう,
連載期間:Arcadia:2010年5月9日 -小説家になろう:2012年3月30日 -,
巻数:既刊16巻,
漫画
作画:深山フギン,
出版社:KADOKAWA,
掲載誌:月刊コンプエース,
レーベル:角川コミックス・エース,
発表期間:2014年11月26日 - 2023年5月25日,
巻数:全19巻,
話数:全78話,
漫画:オーバーロード 不死者のOh!
作画:じゅうあみ,
出版社:KADOKAWA,
掲載誌:月刊コンプエース,
レーベル:角川コミックス・エース,
発表期間:2017年1月26日 -,
巻数:既刊12巻,
ゲーム:MASS FOR THE DEAD
ゲームジャンル:異世界ダークファンタジーRPG,
発売元:Exys,
発売日:2019年2月21日,
ゲーム:PICROSS LORD OF THE NAZARICK
ゲームジャンル:パズルゲーム,
開発・発売元:ジュピター,
発売日:2019年7月25日,
ゲーム:OVERLORD: ESCAPE FROM NAZARICK
ゲームジャンル:アクションゲーム,
発売元:KADOKAWA,
発売日:2022年6月16日,
以下はWikipediaより引用
要約
『オーバーロード』(OVERLORD)は、丸山くがね(旧名:むちむちぷりりん)による日本のライトノベル。イラストはso-binが担当している。略称は「オバロ」。小説投稿サイト「Arcadia」にて2010年5月から連載開始、後に「小説家になろう」でも2012年3月から掲載されている。書籍版はエンターブレイン→KADOKAWAより2010年5月から刊行されている。
2021年12月時点でシリーズ累計部数は1100万部を記録している。『このライトノベルがすごい!』単行本・ノベルズ部門では2017年版で1位、2018年版・2019年版で共に4位、2023年版で9位を獲得。
第2期アニメ公式サイトで2017年12月26日から2018年2月10日まで限定でスピンオフ4コマ『2期エンディングを考えよう』が配信された。
あらすじ
(※ウェブ版及び書籍版の共通部分を記述する。)
長らく続いたVRMMORPG「ユグドラシル」がサービス終了を迎え、ゲーム内で栄光を誇ったギルド「アインズ・ウール・ゴウン」のメンバーであるプレイヤー、モモンガはギルドの本拠地「ナザリック大墳墓」で一人、最後の瞬間を待っていた。
カウントダウンが始まり、モモンガは目を閉じてかつての仲間達との思い出に浸る。しかし、サービス終了の時刻になっても強制ログアウトは起こらず、それどころか、プレイヤーが命令しなければ行動しないはずのNPCたちが意思を持って動き出し、生きて言葉を発することに驚いたモモンガは、彼自身もゲームの中の(自分が作った)キャラクターとなってしまっていることに気付く。ナザリック大墳墓は、「ユグドラシル」とは似通っているが異なる世界に転移していた。
転移後の世界で、モモンガはかつてのギルド名「アインズ・ウール・ゴウン」に名乗りを改め、ナザリック地下大墳墓の勢力を率いて行動を起こす。その目的は、アインズ(モモンガ)が不用意に口にした「世界征服」である。彼は、自分たちの力がこの世界の水準と比較してあまりにも強大であることを認識しつつも、まだ見ぬ強者、未知の技術の可能性を疑い、何よりその裏に見え隠れする別のプレイヤーの存在や痕跡を探るため、慎重な姿勢を崩さずに挑んでいく。
登場人物
主要人物
アインズ・ウール・ゴウン / モモンガ (ainz ooal gown/MOMONGA)
声 - 日野聡
属性:極悪(カルマ値:-500)
種族レベル:骸骨の魔法使い(スケルトンメイジ)15lv、死者の大魔法使い(エルダーリッチ)10lv、死の支配者(オーバーロード)5lvほか
職業レベル:ネクロマンサー10lv、チョーセン・オブ・アンデッド10lvなど
呼び名:骸骨の見た目を持つ最強の魔法詠唱者
本作の主人公。177cm。現実世界では「鈴木悟(すずき さとる)」という名前の冴えないサラリーマン(ウェブ版では高卒、書籍版では小卒)だったが、ゲーム時代に作ったアバターのままにユグドラシルの法則が通用する異世界へ転移してしまう。ゲーム時代にアンデッド種族の最高峰であるオーバーロードであったため、その強大な力も相まってその存在を知る者からは「超越者」や「魔王」として敬されている。現実世界においては、家族や友人、恋人がいない天涯孤独の身の上らしく(具体的な詳細として母親は過労死している)、そうした自身の境遇から、自分が異世界に転移された事に気づいた後も現実世界への帰還に対しては執着していない。一方で、居場所であり仲間であったナザリックやギルドメンバーに執着しており、それが行動原理の一つになっている。
ゲーム時代はモモンガというHNでプレイしていたが、転移後は自らが長として意見のまとめ役をやっていたギルド「アインズ・ウール・ゴウン (ainz ooal gown) 」そのものの名を名乗る。これはただ一人残った己が今はなきメンバー全員を背負う意味と、「『アインズ・ウール・ゴウン』の名を広く知れ渡らせる事で、自分以外に異世界に転移しているかもしれない『ユグドラシル』のプレイヤーを探し出す」事を意図したためである。基本的に一人称は「私」だが、モノローグで"鈴木悟"として語る場面、若しくは激昂する際には「俺」に変わる。
普段は温厚な性格であり無益な殺生は好まず、利用価値があるならば死地にある者を助命する事もある。これは部下の手前建前としている面もあるが、人間としての精神が残っているためという側面もある。アンデッド化によって表情は無く、感情の起伏は抑制されている。また、ナザリックNPCに「人間種」が少なく、「人間嫌い」な者が多いため、人間に対して敵意や殺意を剥き出しにする彼らを宥める事にも苦労している。その一方で、ナザリックの利益に結びつくなら大量殺戮も辞さない。部下たちの言う「下等な者」相手であっても受けた恩義には報い一定の共感を示すが、守護者に代表されるNPCに向けられる感情はなき友が残した忘れ形見、子を案じる親のそれであり、彼らとナザリックの誇りを傷付ける存在には激しい怒りを露わにし、苛烈な報復を行う。
これらの二面性はアンデッドへの変貌によって人間であった頃の精神のほとんどの消失により身内以外への感情の断絶が起こったためとされ、交流のある者以外に行った殺人は蚊を潰した程度の感覚となっている。そのため書籍版では自ら前線に出て様々な人間と親交を持ち一定の人間味を見せる一方、ナザリックに座して動かないウェブ版における踏み潰される人間への無関心ぶりはより顕著なものになっている。
異世界に転移した後、マジックアイテム「遠隔視の鏡」を通して「人間の村」・カルネ村の住人達がバハルス帝国騎士に偽装したスレイン法国兵士に襲撃されているのを発見した際、初めは見捨てようとしていたが、以前セバスの“生みの親”であるたっち・みーに助けられた時の記憶を思い出し、彼への恩返しと自身の戦闘能力の把握も兼ねて、村人の救援にあたった。また、自らの名前を「モモンガ」から「アインズ・ウール・ゴウン」に変えたのも、この頃である。
ゲーム時代はキャラクターメイキングに凝っていたため、純粋な戦闘能力よりロールプレイの一環として魔術師としての雰囲気を重視していた。そのため、ゲーム時代においても対策必須のスキルの保有を抜きにすれば、直接的な魔法攻撃力は専門職に劣ったという。装備類を考慮に入れなければユグドラシルで中の上 - 上の下クラスの強さであった。 プレイヤーとしては経験を積んでいるようで、シャルティア戦ではスペックや相性の悪さで不利だったにも関わらず戦術で圧倒した反面、人間であった頃は一介のサラリーマンでしかなかった凡人である故に、内政には不得手であると自覚している。アルベドやデミウルゴスによりナザリックの経営は成り立っているものの、部下に対しては全知全能の絶対者として振舞わらなければならないとしており、自らが未だに理解できていない事を伝えられないのが欠点となっている。
外見は骸骨だが眼窩の奥には赤黒い光が宿り、心臓に当たる部位の下部には世界級アイテムである脈動する赤黒い球体宝玉がある。ウェブ版では完全な骸骨ではなく薄皮が張り付いた姿をしている。
携帯している杖はスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンなるギルド武器であり、七匹の蛇が絡み合った形をした神器級の杖武器に、さらに神器級の宝珠を7個付加する事により世界級アイテムにも匹敵するステータスと、自動迎撃機能をはじめとする様々なスキルを有しているが、ギルド武器の特性上、万が一に失う可能性を考慮し、第八階層桜花聖域に安置しており、普段は試作段階で制作したレプリカを携帯している。この杖を制作するにあたってギルド全員の協力と努力と、リアルでの苦労や迷惑云々など悲喜交々な経緯があり、モモンガとして思い入れがある杖である。
骸骨の外見に「モモンガ」とHMを付けるようにウェブ・書籍版共にネーミングセンスが壊滅的で、ギルド設立時に提案したギルド名を仲間達から全力で阻止されたり、作成NPCの元の名前があまりにひどかったらしく名付け親が出た。
作者は理想の最強主人公を書きたいと考えていたため、人間では毒殺されたり寝込みを襲われるという危険性を考慮してアンデッドになったという。
2016年6月20日からニコニコ静画にて行われた人気投票では1位を獲得。
モモン
金銭確保や情報収集のための偽装身分としてアインズが考案した架空の冒険者。エ・ランテルを拠点に活動している。
ウェブ版ではナーベラルがこの名を与えられ冒険者について知るべく行動しているが、書籍版ではアインズ本人が演じている。
アインズ本人が正体という事もあり、単なる偽装身分に留まらず将来アインズ・ウール・ゴウンが英雄として歴史の表舞台に立つための名声の下地作りという趣が強い。加えて、彼の二重生活は必然的に守護者達に留守中の管理を任せ、ナザリックの各種活動や工作の資金調達、組織運営において襤褸を出さないための密かな方策として機能する事になる。
人間の都市に潜入する都合上、顔立ちは幻術で欺いている。チームの魔法詠唱者を臣下のナーベラルに任せて戦士として活動するのは、偽装の一環として漆黒の全身鎧を纏うためでもあり、これは後に銘「漆黒」の由来にもなっている。この状態では数種の魔法しか行使出来ず、本来の魔法詠唱者としては無防備となるが、防御力を除けばLv30相当の戦士に匹敵する膂力・ステータスを持っており、一般的なモンスターや冒険者相手には鎧袖一触で蹴散らす力を有している。
戦闘技術に関しては未熟で、正体を明かせない状況下で英雄級の実力者を相手にした場合、苦戦を強いられる場面もある。しかし、アインズ自身も強者との戦闘を重ねるにつれ、前線に立つ戦闘者としてのセンスに磨きをかけつつあり、自身をしてナザリックに属する者のLvに拠らない成長の可能性を見せている。
エ・ランテルを襲ったズーラーノーンの撃破、吸血鬼ホニョペニョコ(漆黒聖典により精神支配を受けたシャルティアの仮名)の討伐によって極めて短期間で王国最高峰のアダマンタイト級冒険者に上り詰め、多くの高難度の依頼をこなしつつ遂には王都を震撼せしめた大悪魔ヤルダバオトの撃退によってその名声を不動のものとした。アインズ本人のビジネスマナーを意識した行動によって下に驕らず、器の大きい大人物として名声を高めている。
魔導国建国の際にエ・ランテルへ入城するアインズと対峙した際には、その抑止力となる事を宣言しその実力を危惧したアインズによってエ・ランテルの自治を認められる。但し、この「モモン」の正体はNPCであるパンドラズ・アクターが『モモン(アインズ)の"影武者"』として擬態した姿であり、アインズとの間に行われた契約は身内同士で行われた芝居に過ぎなかったが、ナザリックとの間にモモンを介することで人間社会の円滑な統治を進めるという意外な役割を担う。
アルベド (albedo)
声 - 原由実
属性:極悪(カルマ値:-500)
種族レベル:小悪魔(インプ)10lvほか
職業レベル:ガーディアン10lv、ブラックガード5lv、アンホーリーナイト10lv、シールド・ロード5lvほか
制作者:タブラ・スマラグディナ
呼び名:慈悲深き純白の悪魔
階層守護者統括であり、世界級アイテムの一つ・真なる無(ギンヌンガガプ)の所有を認められる等、名実共にナザリック地下大墳墓に存在する全NPCの頂点に立つ存在。170cm。100lv。住居は玉座の間であったが転移後は第九階層内に自室を与えられた。アインズの正妃を自称している。
外見は腰から黒色の天使の翼、こめかみから生えた山羊の如き角、縦に割れた虹彩と金色の瞳等奇異な点はあるが普段は絶世の美女といってよい姿をしている。翼は感情表現にも使われている。戦地には漆黒の鎧「ヘルメス・トリスメギストス」を纏った完全武装の姿で赴き、緑色の病んだような微光が宿るバルディッシュ「3F」を武器とする。Lv100ゆえの高水準の能力に加え、守りに長けたクラスを固めて取得しているため、アインズの盾を任せられる高い防御能力を持っている。また「騎獣召喚」のスキルによってLv100の双角獣(バイコーン)を召喚可能。
ナザリックの運営管理という内政面においても極めて高い能力を持ち及ぶ者はない。掃除、裁縫等意外な特技も持ち合わせる。作者の教える「生存確率の非常に高いナザリック侵入の方法」では、デミウルゴス同様情報の大切さを理解しているため、彼女と遭遇した場合は安牌である。
デミウルゴス同様複数の形態を持っているようで、シャルティアと喧嘩した際は、その内の一つの特徴を揶揄され「大口ゴリラ」と呼ばれた。
設定魔だったギルドメンバーが作成した長大な設定の果てにあった「ちなみにビッチである」という一文を、サービス終了間際に茶目っ気を出したモモンガによって「モモンガを愛している」に改変され、その影響かサービス終了後の異変後は彼の事を深く愛するようになる。この設定の変更についてアインズは、アルベドと彼女の“生みの親”であるタブラに対し罪悪感を抱いているが、当のアルベド本人は「娘が嫁に行くようなことですので、タブラ様もお喜びになる」と、むしろ前向きに捉えている。しかしその代わり、前述の召喚したバイコーンに乗れなくなる弊害が生まれている。
立場上、玉座に座すアインズの横に控え失態を演じた守護者への叱責やアインズ・ウール・ゴウンの威を損なうような行動には主人相手であっても諫言を行う事が多い。その度にアインズからは窘められているが、正論であるなら受け入れられるのも多い。また、アインズを害する者については(他のNPCにも共通する点だが)本人が鷹揚に構えていようと激昂する。一方、シャルティアの一件でアインズを危地へと送り出す等、彼を愛する男として見ているためか、他の守護者とは違った感覚で主人の意志を深く理解している節もある。
ただし、実際のところ彼女の忠誠と愛情はあくまでもモモンガという個人のみに向けられており、主人の愛するギルドそのものにまでは及んでいない。表向きは他の至高の四十一人に対しても忠誠心は保持されているように見えるが、内心では彼らはナザリックのNPC達を捨てたと見なしているため、人知れず侮蔑の言葉を吐いたりギルドサインを顕した旗を蔑ろにする等、他の造物主に対しては恨みや不満を抱いている描写がある。また、人間に対しても、「脆弱な生き物」「下等生物」等と毛嫌いしている。
一方で、アインズの目の前で恋敵のシャルティアと目に見える修羅場を演じたり、愛のあまり興奮し奇声を発したり、奇行に走ったり等もあって本人が向けられる好意に引け目を抱いている事を差し引いても、周囲を含め若干生暖かい目で見られている。いわゆる「ヒドイン」。
web版には全く登場せず、web版ではナザリック転移後に初めてモモンガと話したのはアルベドでなくセバスとなっている。
2016年6月20日からニコニコ静画にて行われた人気投票では2位を獲得。
シャルティア・ブラッドフォールン (shalltear bloodfallen)
声 - 上坂すみれ
属性:邪悪〜極悪(カルマ値:-450)
種族レベル:吸血鬼(ヴァンパイア)10lv、真祖(トゥルー・ヴァンパイア)10lv
職業レベル:ワルキューレ/ランス5lv、カースドナイト5lv、クレリック10lvなど
制作者:ペロロンチーノ
呼び名:鮮血の戦乙女
ナザリック第一、第二、第三階層「墳墓」の守護を任された階層守護者。140cm。100lv。住居は第二階層内の死蝋玄室。
いわゆる真祖としての「吸血鬼」であり、冷然とした超越者としての雰囲気を纏う少女。外見年齢は14歳程度とやや年端のいかない要素はあるものの、少女と女性の境界染みた不完全な完全性を持つ。
外見は白蝋染みた肌を身に包んだボールガウンやフィンガーレスグローブで露出させず、長い銀の髪と真紅の瞳を持った非常に端正な面立ちをしている。胸のみは不自然な程盛り上がっているが、これは胸パッド(アウラからは「ニセ乳」とも言われている)。そこが彼女の弱みになっており、歩くとずれたり落としたりするために、移動の際は基本的に転移門(ゲート)を利用している。
見かけによらず一対一の戦闘でならば守護者最強であり、同僚達よりも一回り高水準かつバランスの取れた能力値、ステータス異常の無効化等、様々な特殊能力を持つ、加えて対アンデッドに適した信仰系魔術詠唱者でありながら、肉弾戦に長けた職業も取得しているという、まさにアインズすら凌ぐほどの「強さ」の持ち主。ただし索敵系のスキルを有しておらず、戦闘時間が長引くと「血の狂乱」によってバーサーカー化し、制御が効かなくなるという巨大な弱点があり、加えて圧倒的な実力への過信からか、とかく不用意で考え無しな行動に出てしまう事が多い為、アウラやデミウルゴス等からは「頭脳面では役に立たない」「戦術面では扱いにくい」と侮られている上、アインズにすら「シャルティアの考えなら、まず間違っている」とまで思われてしまっている。
制作者の趣味で「同性愛」、「嗜虐趣味」等エロゲにありがちな多数の設定が投入されており、本人の性格も概ねそれに沿ったものである。口調もキャラに沿った語尾に「〜でありんす」をつける間違いだらけの廓言葉だが、日に一度は「わらわ」を使うことを除けば、一人称は概ね「わたし」。また、取り乱したり悄然としている時は廓言葉さえ鳴りを潜める。
数ある性的嗜好の一つ「ネクロフィリア」の関係もあってかアインズを心の底から愛し睦言を囁く事もしばしばであるが、書籍版ではそのこともあってアルベドとの衝突も多々あり、その際は本当の姿を揶揄した「ヤツメウナギ」あるいは「ウナギ」と呼ばれた。同格の守護者アウラ相手等には制作者の関係もあって見た目通りの幼さを見せる事もままある。
情報収集を目的とした任務として裏事情に詳しい犯罪者の拉致をアインズに命じられ、web版では「血の狂乱」による暴走というミスもあったもののブレインの眷属化という形で達成する。書籍版ではブレインの逃亡を許し、諸原因あって遭遇した漆黒聖典に精神支配を受けるという大失態を演ずる。しかし、命令は為されず、支配完了間際に放った攻撃によって大きな被害を受けた漆黒聖典の撤退によって、敵対行動を行った者への攻撃という形で静止状態になった。この状態を裏切りと見なしたアルベドの報告を受け事態を確認したアインズは、シャルティアにかけられた精神支配の解除のため超位魔法を発動させるが無効化される。この事から、背後にある世界級アイテムを扱う存在を知り危険視したアインズはアルベドを説得し、シャルティアの状態異常解除のための単身での討伐を決意する。
アインズは自らの見通しの甘さを恥とし、ナザリックの主に己が相応しいか自らに問うため、そして何より愛子の争う姿を見たくなかった彼は最悪の相性を持ち、「一騎討ちで戦えば、生きて帰れるかどうか分からない」とアルベドに語る程の天敵といえる彼女相手に不完全な装備で挑み、これを正面から打ち倒す事に成功する。消滅し玉座の間にて異常なく復活した彼女だったが、数日間の記憶は消失しており、犯人も分からずじまいであった。
一連の裏切り騒動によって警戒を新たにし、報復を誓ったアインズだったが、一方で主人への反逆という大罪を犯してしまったシャルティアは一応の罰という名のご褒美を頂き、その罪を問われる事こそなかったものの、デミウルゴスの主導する計画「ゲヘナ」では参加を認められず待機を命じられた。意気消沈した日々を送っていたが、彼女の成長を期待したアインズからアウラと共にドワーフの国への随伴(アインズの警護)を命ぜられると、同国では主君の警護の他、敵対者の捕縛や処分等指令をその都度的確に遂行し、任務終了後にアインズから称賛された際には歓喜の涙を流した。
魔導国の勢力が拡大すると飛行能力を持つ部下(ドラゴン等)を活用した物資等の空輸の管理を行っている。
コキュートス (cocytus)
声 - 三宅健太
属性:中立(カルマ値:50)
種族レベル:昆虫の戦士(インセクト・ファイター)10lv、蟲王(ヴァーミンロード)10lvほか
職業レベル:ケンセイ10lv、アスラ5lv、ナイト・オブ・ニヴルヘイム5lvなど
制作者:武人建御雷
呼び名:凍河の支配者
装備:斬神刀皇、断頭牙
ナザリック第五階層「氷河」の守護を任された階層守護者。250cm(尾は含まず)。100lv。住居は同階層内の大白球(スノーボールアース)。
巨大な二足歩行の昆虫に悪魔的な印象を混ぜ合わせた姿をしている。常に冷気を纏わせたライトブルー(ウェブ版では白銀)の体に、体表や尾全体に鋭いスパイクが付いている。4本の腕はそれぞれに違う得物を携え、武器を持った際の攻撃力は守護者随一であり一定の魔法も行使できる魔法戦士。
鎧を想起させる厳しい外見に似合い能力も性格も武人そのものの武骨なものであり、格下であっても勇敢な戦士には敬意を払う。「至高の四十一人」全員の武器を知る他、戦士としての観察眼はアルベドに勝る。異形の外見の通り、発せられる言葉も漢字を除けばカタカナで表記されるなど硬質なものとなっている。
外見の異質さもあって、外界に出ての任務に当たっている他の守護者とは異なり、ナザリック内の警固という従来の役目しか与えられていなかった。手柄を挙げていく同僚にやきもきする日々を送っていたが、蜥蜴人(リザードマン)集落への低lvアンデッドの大軍による侵攻指揮という役を与えられ、意気揚々と携わるが、遠隔地からの拙い指揮という落ち度もあって、与えられた軍勢の脆弱さや蜥蜴人の予想外の奮闘によってまさかの敗北を喫する。処罰を覚悟したものの、アインズ本人はこれを大したものでないとして厭わず、コキュートスに積極的に献策する事や慢心を忌む事等を教授し、裏の目的であるNPCの成長という可能性を確信し満足する。
その後、アインズに蜥蜴人の助命を嘆願し、デミウルゴスの助け舟もあってこれを聞き届けられる。守護者を総動員しての蜥蜴人集落へのデモンストレーションの後、矢面に立った族長達を正面から打ち破って今度こそ威を示した彼は亜人種統治のモデルケースの確立という大役を任される事になった。また後にナザリックを国として成立させてアインズが王を名乗るにあたり、「魔導王」と提案し採用された。
魔導国の勢力が拡大すると、同国に所属する異形種・亜人種・人間種から組織された魔導国軍を編成しその訓練を行っている。魔導国による王国侵攻では王都を攻略する軍勢の指揮官を任される。王城に向かう際、ブレインを一騎打ちで葬った。武人としてこの世界の強者であるブレインに敬意を表し、遺骸を氷漬けにし彼の守る道を逸れて王城に進んだ。
謹厳かつ剛直な性格ではあるが、アインズの子供に「爺」として仕える未来を夢想してトリップするなど、他の守護者と同様に妙な部分も持ち合わせている。正反対の性格のデミウルゴスと、なぜか仲がいい。
アウラ・ベラ・フィオーラ (aura bella fiora)
声 - 加藤英美里
属性:中立〜悪(カルマ値:-100)
種族レベル:人間種のため、種族レベルなし。(種族レベルは異形タイプのみで、エルフ種は人間種に属する)
職業レベル:レンジャー5lv、ビーストテイマー5lv、シューター5lv、スナイパー5lv、ハイ・テイマー10lvほか
制作者:ぶくぶく茶釜
呼び名:負けん気あふれる名調教師
装備:クイーン、山河社稷図など
ナザリック第六階層「ジャングル」の守護者。104cm。100lv。住居は同階層内の巨大樹。
外見は10歳程度の少女で、金髪のショートヘアに瞳の色が緑と青のオッドアイとなっており、褐色の肌と長く尖った耳を持つダークエルフ。同守護者である双子の弟マーレの姉で、製作者の遊び心によって男装させられている。
単体としての戦闘能力は他のナザリックの100lvNPCと比べ劣るものの、総数100にもなる80lvまでの魔獣の使役及び強化・弱体化を初めとした様々なスキルによって補う事で発揮する群としての強さである。
年齢は76歳だが長命種のため外見も言動も子供っぽい。元気一杯の子供かつ子犬のような性格をしており、アインズからはマーレと揃って苛烈な性格なNPCと比較して癒しのように思われている。反面、幼さ故の無邪気な残酷さも垣間見せ、仲間内には穏当なもののそれ以外にはかなり見下した判断をする。また、アルベドとシャルティアがアインズの寵愛を巡って争う場面では中立的で第三者的な立場から冷めた態度でいる事が多いが、アインズから「アウラが大好きだぞ」と言われた際はかなり動揺していた。
アインズからはトブの大森林内部に緊急避難場所を建設するよう命じられる他、森林や魔獣についての知識を求める時に呼び出されている。魔導国の勢力が拡大すると同国全域を網羅した広範囲の警戒網の構築を行っている。魔導国による王国侵攻の際は部下の魔獣を率い王都の重要施設制圧の任務に当たった。
web版での名は「アウラ・ディベイ・フィオーラ」。外見は書籍版とほぼ同じだが、瞳の色が金と紫となっている。ビーストテイマー及び魔法職のクラスを持っている。
マーレ・ベロ・フィオーレ (mare bello fiore)
声 - 内山夕実
属性:中立〜悪(カルマ値:-100)
種族レベル:人間種のため、種族レベルなし。(種族レベルは異形タイプのみで、エルフ種は人間種に属する)
職業レベル:ドルイド10lv、ハイ・ドルイド10lv、ネイチャーズ・ヘラルド10lv、ディサイプル・オブ・ディザスター5lv、フォレスト・メイジ10lvほか
制作者:ぶくぶく茶釜
呼び名:頼りない大自然の使者
装備:シャドウ・オブ・ユグドラシル、木漏れ日のマント、強欲と無欲など
ナザリック第六階層「ジャングル」のもう一人の守護者。身長・lv・住居は姉と同様。
外見は双子の姉アウラと同じだが、制作者の遊び心によって姉とは配色が逆の緑と青のオッドアイであるものの、概ね同じ格好にスカートを履かされ女装させられている。
気弱で姉には逆らえず、いつもおどおどとした姿を晒しているが、アインズからは広範囲に渡る地形改変を任される等後衛魔法職としての能力は高い。その実力は守護者でも二番手に付けるとセバスには評される。ナザリック外の存在には徹底的に無関心で特に敵に対しては無感情であり容赦無く、気弱な性格を演じている節も見受けられる。
魔導国の勢力が拡大すると同国所属の冒険者用ダンジョンの作成を行っている。魔導国による王国侵攻の際は王城や重要施設以外の建造物の破壊を担った。
作者の教える「生存確率の非常に高いナザリック侵入の方法」では、シャルティア同様遭遇した場合は非常に危険。
デミウルゴス (demiurge)
声 - 加藤将之
属性:極悪(カルマ値:-500)
種族レベル:小悪魔(インプ)10lv、最上位悪魔(アーチデヴィル)5lvほか
職業レベル:カオス10lv、プリンス・オブ・ダークネス10lv、シェイプシフター10lvなど
制作者:ウルベルト・アレイン・オードル
呼び名:炎獄の造物主
ナザリック第七階層「溶岩」の守護を任された階層守護者。181cm。100lv。住居は同階層内の赤熱神殿。
巧言令色を弄し、人間を陥れ破滅に追いやる事を悦びとする悪魔。冷静沈着で口調は非常に慇懃であり、有するスキルもあって耳あたりがよく優しいとさえ取れる。悪魔という種族やそのインテリめいた姿に相応しくナザリック最高峰の頭脳の持ち主であり、web版では外交・内政・軍事を含んだ全ての分野において、書籍版ではアルベドにその役割の多くを譲ったもののナザリックの行う様々な方策に関わる。スクロール製作のための羊皮紙量産化や周辺国を脅かす偶像としての魔王の作成等、その内容は多岐に渡る。
モモンガが軽い気持ちで口にした世界征服という戯言を本気にしてしまい、ナザリックの大方針を定めた張本人である。彼もまたナザリックの住人として主人であるアインズが自分達を凌駕する鬼謀の持ち主であると例外なく信じ込んでおり、中身凡人であるアインズは知ったかぶりをしながら常に彼らの期待に応える羽目に陥っている。そのため、アインズ本人が立てた計画を置いておけば実際はデミウルゴスの策を追認しているに過ぎないのに関わらず、さらなる深読みをされる事によって本人置いてけぼりのままアインズの虚像は膨らみ、更に頭を抱えさせている事を知る由もない。本作における勘違いから来るギャップやおかしさを最も体現する人物といえる。
web版と書籍版では最も異なった姿をしており、書籍版では三つ揃えのスーツを着、黒髪をオールバックにした東洋系の顔立ちを丸眼鏡で飾った知的ホワイトカラーのような印象でその眼鏡の奥には宝石のような瞳が覗く。その上で銀のプレートメールで覆われた六本の棘付きの尻尾を持った姿をしている。また複数の形態を持ち、その内の一つ半悪魔形態では皮膜状の翼を生やし、蛙染みた顔に変化する。
ナザリック至上主義を掲げ、ナザリックに所属する者として例外なく身内には優しい。ただし人間に関してはある種好意的ではあるが、面白い玩具あるいは有用な家畜と見なしているにすぎず、その点でセバスとよく意見が対立する。作中ではぼかされるか直接に描写される事こそないものの、悪魔に相応しく捕らえた人間達に対しおぞましい所業を行っており、”羊”と称した人間を牧場で大量に飼育し、彼等からスクロールに使う為の”羊皮紙”を剥ぎ取っている。
失態を繰り返す同僚を余所に王都を舞台にした一大作戦「ゲヘナ」を立案し、八本指への報復及びナザリックへの傘下の組み入れや王国民1万人の拉致等を成功させる。そのことを知る由もなかったアインズの追認とはいえ、第一功と認められ守護者の汚名を返上した。
秘密主義や、腹に一物ありそうな振る舞いをするものの、アインズへの忠誠心は守護者の中で一、二を争う程の強いものであり、操られたシャルティアにアインズが単身で挑んだ際には、送り出したアルベドに激昂し詰め寄る場面があった。
web版では、真紅の豪華なローブに身を包み、黒髪を刈り揃え、赤い瞳にヤギを思わせる角や背中に巨大な翼を持った悪魔らしい外見をしている。王都でイビルアイ・ティナと交戦したが逃げられている。
ヤルダバオト
仮面を付けた大悪魔。悪魔を召喚・使役するアイテムを回収するため、リ・エスティーゼ王国の王都に出現しモモンとの戦いで撤退したが、アダマンタイト級冒険者チームである蒼の薔薇の二人を一撃で殺害し、イビルアイを為す術なく追い込む等強大な力を見せた。秘密裏にアベリオン丘陵の亜人や聖王国の村人を拉致しており交配など実験を行っていた。支配下においたアベリオン丘陵の亜人部族をまとめ亜人連合とした軍勢を率いローブル聖王国を襲撃する。聖王国側には「魔皇ヤルダバオト」と名乗っている。レメディオスらと交戦した際、本気になり炎の翼に憤怒の表情という姿を見せたが実際は別人である。一連の戦いと暗躍で女王カルカとレメディオスの妹ケラルトを惨殺、二人の死に様にショックを受けたレメディオスを精神的に再起不能に追い込むも、魔導王によって撃退された。また、王兄カスポンドを謀殺して偽者と挿げ替え、カルカ死後に新たな王に据えて聖王国を裏から乗っ取った。
その正体は、アインズの冒険者としての姿であるモモンの名声を手っ取り早く高めるための「強敵」として変装したデミウルゴス。また、アインズの世界征服計画の裏の実行役としても暗躍する。
ヤルダバオト
仮面を付けた大悪魔。悪魔を召喚・使役するアイテムを回収するため、リ・エスティーゼ王国の王都に出現しモモンとの戦いで撤退したが、アダマンタイト級冒険者チームである蒼の薔薇の二人を一撃で殺害し、イビルアイを為す術なく追い込む等強大な力を見せた。秘密裏にアベリオン丘陵の亜人や聖王国の村人を拉致しており交配など実験を行っていた。支配下においたアベリオン丘陵の亜人部族をまとめ亜人連合とした軍勢を率いローブル聖王国を襲撃する。聖王国側には「魔皇ヤルダバオト」と名乗っている。レメディオスらと交戦した際、本気になり炎の翼に憤怒の表情という姿を見せたが実際は別人である。一連の戦いと暗躍で女王カルカとレメディオスの妹ケラルトを惨殺、二人の死に様にショックを受けたレメディオスを精神的に再起不能に追い込むも、魔導王によって撃退された。また、王兄カスポンドを謀殺して偽者と挿げ替え、カルカ死後に新たな王に据えて聖王国を裏から乗っ取った。
その正体は、アインズの冒険者としての姿であるモモンの名声を手っ取り早く高めるための「強敵」として変装したデミウルゴス。また、アインズの世界征服計画の裏の実行役としても暗躍する。
セバス・チャン (sebas tian)
声 - 千葉繁
属性:極善(カルマ値:300)
種族レベル:不明
職業レベル:モンク10lv、ブオウ10lv、ストライカー5lv、ナイキ・マスター15lv、ガイキ・マスター5lvなど
制作者:たっち・みー
呼び名:鋼の執事
ナザリック第九、第十階層に控え、メイド長と共に「至高の四十一人」の生活面を支える最高責任者である執事。179cm。竜人。100lv。
厳密には守護者ではないが、役職上も他の階層守護者とは同格の扱いであり、直属の部下として10人の男性使用人と執事助手、戦闘メイド隊「プレアデス」を指揮下に持つ。ナザリックではごく少数派の「善」に傾いた性格で、制作者であるたっち・みーに似た人格者であり、弱者の守護と救済を是とする。アインズからは怒ると怖いところまで制作者と似ていると称されている。
外見は黒のタキシードに白髪白髭のステレオタイプな老執事そのものだが、その双眸は猛禽のように鋭い。真の姿を見せた際の戦闘能力は総合的にはナザリック随一のもので、武器を手に取らない格闘戦を主としている。スキルとしては気功術による治癒や支配化による情報の聞き取り等を有する。
アインズからは商人の令嬢役のソリュシャンと組み、その執事役として王都における魔法・科学技術の情報収集という任務を与えられる。その合間の個人的な調査の途上、ゴミのように打ち捨てられるツアレを目撃し、助けを求められた事から厄介事と知ってなお拠点である屋敷に連れて帰り治療を施す。
その結果、王国の裏社会と癒着した悪吏の脅迫を受けるが、これは自分の身勝手が呼び込んだものであるため報告はもちろん表立った行動に出る事も出来ず煩悶としていた。そこをソリュシャンの報告によってアインズの面前での最悪誅殺まで踏まえた詰問にまで発展するが、そこで揺るぎなき忠誠を示した事で不問となる。
沈毅重厚な見かけによらず、情に流されて浅慮な行動を取ってしまうところもあり、プロフィールでも彼の善良さは「優しさ」ではなく「甘さ」である、と評されている。
制作者同士も犬猿の仲であったが、弱者を弄ぶ事を好むデミウルゴスとは全く反りが合わず、表面上は慇懃な対応をするものの事あるごとに意見が対立するため、シャルティアにすら「もっとフレンドリーに会話できないのか」と呆れられてしまう程である。
web版「隠し番外編」では、王都で拾って来たツアレ含む8人の女を囲ってハーレムを作っている。日替わりでアーニア、ジャネット、バーバラ等の女の部屋に行っている。「感想返し」によると、デミウルゴスから実験に協力するよう圧力を受けており、本人は実験に付き合う気は無いが、楽師もデミウルゴスに協力しているため、窮地に陥っている。
ナザリック地下大墳墓
至高の四十一人
あまのまひとつ (amanomahitotsu)
ウルベルト・アレイン・オードル (urbelt arraigning odoru)
声 - 吉野裕行
職業:ワールド・ディザスターなど
呼び名:大災厄の魔
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。山羊の頭部を持つ悪魔の姿をした、メンバー中最も「悪」という言葉に拘った男。アインズ・ウール・ゴウンに所属する魔法職では最強。「ユグドラシルの世界の一つぐらい征服しようぜ」と冗談で言っていたメンバーの一人。
死んでも遺骨が戻ってこない危険な現場で両親を亡くし、その見舞金も雀の涙程しかなく自身の学歴も小卒で負け組と捉えており、モモンガをして「よくぞここまで」と思わせる程の社会に対する憎悪を抱いている。そのため、色々と正反対なたっち・みーに嫉妬し、事あるごとに反目し仲が悪かった。
最大MPは多いが魔法破壊力が非常に高い職業で纏めているためMPの減少は早い。当初はモモンガやペロロンチーノと「無課金同盟」なる、課金を一切せずその分の弱さを自らの腕で補っていく同盟を組んでいたが、ナザリック地下墳墓制圧の際のボス戦で今後を考えて最低限の課金を決意していた。
ナザリック地下墳墓制圧の際は、モモンガと同じチームで魔法攻撃役を担い「墳墓」を攻略した。
ユグドラシルのサービス終了の瞬間は現実世界で悪としてある者と対峙していた。
源次郎(げんじろう)
死獣天朱雀(しじゅうてんすざく、shizyuutensuzaku)
獣王メコン川
たっち・みー (touch me)
声 - 置鮎龍太郎
職業:聖騎士、ワールドチャンピオンなど
呼び名:純銀の聖騎士
蟲の外見をしたプレイヤー。ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の前身となった、「最初の九人」で構成された集団(クラン)「九人の自殺点」(ナインズ・オウン・ゴール)の発起人であり、異形種を理由にPKに晒されてゲームにうんざりしていたモモンガを仲間に勧誘した。モモンガにとっては恩人であり初めての友に当たる人物で同クランではクラン長を務めていたが、弐式炎雷からナザリック地下墳墓発見の報告が上がった定例連絡会でクランの解散及びギルドの創設を提案、ギルド長にはモモンガを推薦した経緯がある。
ギルドメンバー中最も「正義」という物に拘った男であり、無類の変身ヒーロー好きで、その話題を振ると150年前に放映されていた「仮面のヒーロー」(仮面ライダーシリーズ)について熱く語り出す。他に、ポーズを決めると背後から「正義降臨」という文字エフェクトが飛び出す。
ギルド内で最強、かつゲーム中でも3本の指に入る実力者で、守護者全員を同時に相手にしてほぼ勝てるぐらい強い。
ボスレベルの強力な攻撃を無傷で切り抜け反撃さえ可能という、ギルド唯一の超上級プレイヤーであり攻撃役と盾役を務められる。
装備している純白の鎧「コンプライアンス・ウィズ・ロー」は、大会優勝者に運営から与えられる特別なアイテムであり、その性能はギルド武器に匹敵する。この鎧はたっち・みーがゲームを引退する際に、モモンガに託され、後のシャルティア戦で大きな力となる。
ナザリック地下墳墓制圧の際は強力なメンバーで構成されるもう一つのチームを任された。
現実世界では警察官。幼馴染みで美人な妻と娘がいて金持ちという勝ち組。
タブラ・スマラグディナ (tabula smaragdina)
弐式炎雷 (nishikienrai)
種族:ハーフゴーレム
職業:忍者など
呼び名:ザ・ニンジャ!
「最初の九人」の一人。忍者装束の内の肉体を見た者はギルド内でも少ない。気合を入れて制作した訳では無いため、つるりとした体をしている。武人建御雷と仲が良い。
探知系特化には劣るも索敵や探索能力に秀でている。防御力無視の紙装甲であるが、その分隠密と攻撃に特化した構成。攻撃速度は極めて遅いが、ボスレベルの攻撃を凌駕する破壊力を有する3メートル超の忍刀「素戔嗚」や、神聖属性を持つ太陽の小太刀「天照」と月光の小太刀「月読」の二振りを所持していた。攻撃力ではギルド最高といわれ、隠密能力を併用したそれは一撃に限り武人建御雷を上回る攻撃能力を持つ。
未探索ダンジョン・ナザリック地下墳墓を発見した。地下墳墓制圧の際は、モモンガと同じチームで探索役(兼・物理攻撃役)を担い「墳墓」を攻略した。
ナーベラルの制作者。
ぬーぼー
音改(ねあらた)
ばりあぶる・たりすまん(variable talisman)
ぶくぶく茶釜 (bukubukuchagama)
声 - 後藤邑子
種族:粘体(スライム)
呼び名:粘液盾
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。三人しかいない女性メンバーの一人。ペロロンチーノの姉。
外見はピンク色の光沢をもったスライム。
現実世界では売れっ子にして実力派声優で、エロゲーではロリ系キャラをよく担当していた。まだ売れていない頃の芸名の一つに「風海久美」というのがある。隙あらば話題をエロ方面に持っていこうとする弟を一蹴する等気が強い性格(弟にキレた場面を目撃したフラットフットに「うちの部長より怖い」と言わしめる程)だった。
物理ダメージを与えるには不向きな粘体であるため、武器は所持しておらず両手に盾を持つ。防御特化の構成でそれ以外の能力は非常に低いが、盾役として優秀であり、深いゲーム知識から来るプレイヤースキルやヘイト操作系スキルが非常に高く指揮官役もこなせる。
ナザリック地下墳墓制圧の際は、モモンガと同じチームで盾役(兼・指揮官)を担い「墳墓」を攻略した。
アインズは本人が制作したNPCが自我を持ったことを知ったら絶対会いに来ない性格と評した。
また、アインズが持ち込んだアイテムにアラームがぶくぶく茶釜の声という腕時計があり、後にアウラに下賜される。
武人建御雷 (bujintakemikazuchi)
種族:半魔巨人(ネフィリム)
職業:ケンセイなど
呼び名:ザ・サムライ!
「最初の九人」の一人。たっち・みーの強さに惚れ込んで参加した。メンバーには武器作りが趣味と思われていたが、実際はたっち・みーを倒す武器の開発であった。しかし、その武器の完成を見ずに、たっち・みーはゲームを辞めていった。
防御力は低いが物理攻撃力はギルドのトップを誇る。神器級アイテムである雷光を纏う大太刀「建御雷八式」と、現在はコキュートスが所有している「斬神刀皇」を所持していた。ナザリック地下墳墓の初見での攻略に賛成し、制圧の際はモモンガと同じチームになり物理攻撃役を担い「墳墓」を攻略した。
ギルド設立に当たり、ギルド名を「アインズ・ウール・ゴウン」と提案し採用された。
ぷにっと萌え (Punittomoe)
種族:ヴァイン・デス
職業:指揮官系など
呼び名:PK&PKK担当軍師
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。植物系モンスターに似つかわしく全身が蔓で作られたような姿をしている。「戦闘は始める前に終わっている」と言い切る、アインズ・ウール・ゴウンの諸葛孔明と呼ばれた男。
職業は指揮官系を中心に習得している。現実世界の本人は拘束時間は長いが暇な時間も多い職業に就いているため、その間にゲーム動画や攻略サイト等を閲覧し情報収集をしている。また、ゲーマーでもあり過去に接してきた多くのゲームから様々な知識を得ており、新戦術の開発ではギルド内でも比類ない。そのため、存在するだけでチームの力を上げている。
考案した「誰でも楽々PK術」をギルド長となったモモンガに授けた。
ブルー・プラネット
ベルリバー (bellriver)
職業:魔法剣士など
呼び名:大喰らい
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。体のあちこちに口があり肉塊のような姿をした魔法剣士。魔法・武器を使い分けるタイプ。器用貧乏なためフルメンバーの際には第一線を譲るが、立ち回りが上手くゲーマーとしての力量は非常に高い。
「ユグドラシルの世界の一つぐらい征服しようぜ」と冗談で言っていたメンバーの一人。アマゾン川をモチーフにした第九階層の大浴場の「ジャングル風呂」をブルー・プラネットの協力の下に作った。頭の回転が速いメンバーの一人。
現実世界では世界に君臨するとある巨大複合企業の都合の悪い情報を掴むが口封じのため殺害されてしまった。事故死として処理されたが入手した情報はある人物の手に渡っている。
ウェブ版では彼が策士となっている。
ヘロヘロ (Herohero)
声 - 間島淳司
種族:古き漆黒の粘体(エルダー・ブラック・ウーズ)
職業:モンク系
呼び名:古き漆黒の粘体
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。モンク系の職を修めた攻撃役。サービス最終日まで籍を残していたギルドメンバーの内、モモンガの招集に応じた最後の一人。
種族はスライム種の中で最強に近い「古き漆黒の粘体(エルダー・ブラック・ウーズ)」。攻撃力は低いが、超強力な酸で相手の耐性を突き抜けて装備を剥がすため、プレイヤーとの戦いで強さを発揮する。
NPCの行動AIプログラムを組み立て、一般メイドを生み出した3人の内の一人。現実世界ではブラック企業に勤めており、その激務によって心身共に疲れきった現状を吐露した後、ログアウトしていった。
ソリュシャンの制作者。
ペロロンチーノ (peroroncino)
声 - 立花慎之介
種族:バードマン
呼び名:爆撃の翼王
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。「エロゲーイズマイライフ」を公言する駄目人間。おちゃらけてはいるが、仲間との和を重んずる憎めない男でモモンガとの仲も良かった。そんな彼の趣味嗜好は制作したシャルティアにふんだんに詰め込まれている。本人は「駄目音感」と呼ぶ絶対音感を持っている。
外見は魔法による発光を伴った華美な装飾の施された鎧で全身を包んだ戦士風の男性の格好をしている。当初はモモンガやウルベルトと「無課金同盟」なる、課金を一切せずその分の弱さを自らの腕で補っていく同盟を組んでいたが、キャラ組込型エフェクト(課金)に手を出した。
弓に特化した構成をしており、最長2キロメートルからの攻撃が可能な超々遠距離攻撃による爆撃が得意。太陽を射落とした英雄名に由来する武装「ゲイ・ボウ」を所持していた。
ナザリック地下墳墓制圧の際は、モモンガとは別のチームになり「溶岩」を攻略した。
幼少期を知る姉のぶくぶく茶釜にはいつも逆らえなかったようである。
ホワイトブリム
やまいこ (yamaiko)
種族:半魔巨人(ネフィリム)
職業:ヒーラーなど
呼び名:脳筋先生
ナインズ・オウン・ゴール後続参加組。三人しかいない女性メンバーの一人。現実世界ではアーコロジー内の小学校教師。素の口調はボクっ娘。ガントレット「女教師怒りの鉄拳」を所有していた。
天才肌の妹・あけみと常に比較されていたが、妹が姉を尊敬している事もあり、比較される程度では動じなくなった。彼女ら姉妹の名前は作者丸山くがねが作家デビュー前に『歌月十夜』へ一般公募作として投稿した『黎明』に登場する山瀬姉妹と一致する。
アインズがボーナスの全てをつぎ込んで漸く入手した非常に希少な課金アイテム「流れ星の指輪」(シューティングスター)を、課金くじをたった1回引いただけで手に入れている。それを知ったアインズは悔しさのあまり転げ回ったという。
防御と回復に特化した構成をしている。能力値の中で二つが非常に高く三つが非常に低いという種族特性において、精神力と耐久力を上昇しやすい設定にしている防御ヒーラー。装備も防御力を重視した物であり盾役を代われるほど。その一方、攻撃力を捨てているので主装備のガントレットによるダメージはあまり無く、敵を吹っ飛ばし距離を取る効果を強めている。最大MPも回復役としては申し分ないものの、補助魔法等を併用するとなると若干心許無く、攻撃魔法は非常に貧弱である。
ナザリック地下墳墓制圧の際は、モモンガと同じチームになり回復役を担い「墳墓」を攻略した。
ユリの制作者でアインズは制作したNPCが自我を持った事を知ったら会いにきそうと評した。
るし★ふぁー(luci★fer)
声 - 伊藤健太郎
種族:天使系
呼び名:天使人形、ナザリックの困ったちゃん
ナザリックのギミック担当者の一人。地下大墳墓内にあるゴーレムの製作者。
コミュニケーション能力不足な面があり相手との距離感を掴むのが不得手。知らない相手には口を開かないが自分が仲良くなったと思った相手にはガンガン向かっていく。悪意は無いが平気で相手の迷惑になる事を笑顔で仕出かす性格。趣味語りは饒舌。
「ユグドラシルの世界の一つぐらい征服しようぜ」と冗談で言っていたメンバーの一人。ゴーレム製作に特化している。ネーミングセンスは安直。
レメゲトンの72柱の悪魔をモチーフにしたゴーレムを作ったり、ウェブ版では「シルバーゴーレム・コックローチ」 (Lv70) と呼ばれるゴキブリ型ゴーレムを製作し恐怖公に授けた。玉座の間に至る女神や悪魔の彫刻が細密に施された巨大な扉も彼の作である。
しかし、上述の72柱の悪魔のうち67柱を作り終えた段階で製作に飽きて残りを放棄したり、製作した強力なゴーレムを起動した際、そのゴーレムにギルドメンバーが襲われたりした(本人はAIのバグを理由にした)等も相まって、メンバーに強い思いを抱くアインズをして「非常に厄介」「正直あまり好きでない」といわしめる程の、ナザリック内での問題児であった。
メンバーに内緒でギルドの重要な資源である希少金属を勝手にちょろまかしシルバーゴーレム・コックローチを製作したり、また、秘密裏にナザリック9階層の女風呂にある湯を出すライオン像を、マナーの悪い入浴客を襲うよう設定されたゴーレムに改造しており、転移後の世界でアインズを呆れさせた。
階層守護者
ガルガンチュア
第四階層「地底湖」の階層守護者。
アインズ・ウール・ゴウンのギルドメンバーによって作られたNPCではなく、ユグドラシルというゲームのルール上に存在していた全高30メートルほどの戦略級攻城ゴーレム。厳密には守護者ではなく、あくまでも守護者の地位を与えられたゴーレムである。意思を持たないが戦闘ステータスはシャルティアをも上回り、単純な攻撃力・防御力であれば守護者最強クラスを誇る。ユグドラシルでは拠点攻略戦でしか使用できない制限があったが、転移後の世界でもその巨体と破壊力故にナザリック内での運用には適しておらず、普段は地底湖の底に沈められる形で保管されている。ゴーレム騎兵団と戦わせるために制作されたという設定がある。
漫画版ではコンプエース掲載時に複数体存在する描写がされたが、コミック版で1体となっている。
ヴィクティム (victim)
声 - 東山奈央
属性:中立(カルマ値:1)
種族レベル:天使(エンジェル)10lv、大天使(アークエンジェル)10lvなど
職業レベル:パトリック1lv、セイント4lv、マーター1lv
呼び名:生贄の赤子
第八階層「荒野」の守護者。35lv。
天使の輪と枯れたような翼を持つ全長1メートル程の胚子のような姿をしている。
文中ではルビとして平仮名が平仮名に打たれている独特な言語を操る。アインズは「エノク語」であるはずと訝しみつつ何とか納得しているが、実のところは五十音を色名(絵の具)に変換して表記した奇怪な言語である。
自身の戦闘力は乏しいようだが、死亡時に発動する強力な足止め系のスキルを保有しており、自身の存在も「死ぬことが仕事」と当たり前のように受け入れている。
ネトゲ時代の第八階層はヴィクティムのスキルと後述する「あれら」の戦闘力という凶悪な難攻不落の組み合わせによって猛威を振るい、ついぞサービス終了まで一度も突破されることがなかった。
領域守護者
パンドラズ・アクター (pandora's actor)
声 - 宮野真守
属性:中立(カルマ値:-50)
種族レベル:二重の影(ドッペルゲンガー)15lv、上位二重の影(グレータードッペルゲンガー)10lvほか
職業レベル:エキスパート10lv、クラフトマン10lv、ロード・オブ・ア・キャッスル15lvなど
制作者:モモンガ(アインズ)
呼び名:千変万化の顔無し
ナザリック宝物殿の領域守護者。177cm。100lv。宝物殿の管理の他、金貨の出納等を行う財政面での責任者でもある。
同じドッペルゲンガー系列でも変化できる姿をギルドメンバーのデザインした普段の一つに絞ったナーベラルとは違い、「至高の四十一人」全員の外装をコピーし、その能力の八割程を行使できる(ただし、たっち・みーのワールドチャンピオンのような特別な能力は例外)。そのためアインズ(モモン)の影武者を務める事も可能であり、セバスへの詰問等で明言こそされていないものの主人の代行を度々している。
ナチス親衛隊制服に酷似した軍服を身に纏っている。どの階層守護者にも属さない別格の存在で、その戦闘力も階層守護者のトップクラスに並ぶとされるが、アインズ以外誰もその姿を見たことがなかった。
マジック・アイテム・フェチであり、時にはドイツ語を交えた伊達男のような派手な言動・挙動で周囲を振り回すその姿は、制作者であるモモンガ自身が「格好いい」と思っていた忘れたい過去(黒歴史)そのものであった。そのため、設定上ナザリックトップクラスの頭脳と知略に加え上記の通り利便性に富む能力を持ちながらも、かつてのギルドメンバーの姿を永久保存する意味もあってアインズ本人は表に出す事を躊躇していた。
ナザリック内での仕事が多かったが魔導国建国後はエ・ランテルでの主人の代行も多くなり、アインズにナザリックに帰還してマジックアイテムを磨きたいと懇願した事もある。
王国侵攻の際、アインズに変身しリク(ツアーの操る白金の鎧)と交戦した。戦後、魔法の通りが悪い事から90lvはあるタンク職と思われると報告した。
web版では、ピンク色の卵に似た頭部に眼鏡をかけ、ダークスーツに白シャツやネクタイ、黒い革靴と紳士風の衣服を着込んでいる。「隠し番外編」ではアイテムを査定する際の様子が描写されている。
恐怖公 (kyouhukou)
声 - 神谷浩史
属性:中立(カルマ値:-10)
種族レベル:昆虫の森祭司(インセクトドルイド)10lvなど
職業レベル:ハイ・ドルイド5lv、サマナー3lv、ムシツカイ2lv、ミニマム(課金)3lvなど
呼び名:五大最悪「拠点(住居)最悪」
ナザリック五大最悪の一角・住居最悪。第二階層の一区画「黒棺(ブラック・カプセル)」を任された領域守護者で、コキュートスの盟友でもある。30lv。
外見は体高30cm程の直立したゴキブリ、ただし顔面は正面を向いている。貴族然とした振る舞いと衣装を身に纏い、一人称は「我輩」。口調も紳士的だが特殊能力として、大小問わず無数のゴキブリを召喚することができる。生理的嫌悪感では済まない数の暴力で対象を嬲り殺し、拷問に用いられた場合は短時間の内に心を折る。
なお、外見が外見なので女性の守護者達からは非常に恐れられているが、蜘蛛の化身であるエントマは気にせずにスナック感覚で彼の眷属をつまみ食いしているらしい(彼はエントマのことをいかなる感情を込めてか「眷属喰い」と呼ぶ)。また、上述の貴族風の衣装も実は伊達などではなく、上流社会の礼法にも通じた教養人としての一面を持っている。
web版では、舞踏会に出席する羽目になったアインズとそのパートナーであるシャルティアに社交ダンスを指導した。ドラマCDでは知性を持つ彼の眷属が登場した。
紅蓮
グラント
餓食狐蟲王(がしょくこちゅうおう)
オーレオール・オメガ
ニグレド
声 - 井上喜久子
制作者:タブラ・スマラグディナ
第五階層に存在する館「氷結牢獄」地上階を守護する領域守護者。情報収集に特化した魔法詠唱者。170cm。
アルベドと同じ制作者に姉として創造され、設定上及び互いの認識も姉妹関係である。外見は黒の喪服姿に長い黒髪と寡婦のような姿で顔面の各パーツは整っているが、表皮が無いために顔は剥き出しのままであり、異様な容貌となる。
性格は割りとまともなものの、「亡子を求める怪人」といった風情の制作者謹製のホラーな寸劇を繰り広げた後でないと会話に入れない。この趣向は転移後も引き継がれている。
アインズの命で精神操作を受けたシャルティアの居所の発見する。ゲヘナでは魔法的な監視を担った後、王国から拉致してきた子供の助命のためペストーニャと共にアインズの方針に逆らい謹慎となった事がある。王国侵攻の際のこれ以上の皆殺しを止めるようペストーニャと共にアインズに嘆願した。アニメ版では自室の扉の上に聖母マリアの絵画が掛けられている。
ニューロニスト・ペインキル (neuronist painkill)
声 - 玄田哲章
属性:邪悪(カルマ値:-425)
種族レベル:脳食い(ブレインイーター)7lv
職業レベル:ビショップ3lv、ドクター10lv、ゴッドハンド3lv
制作者:職業が暗黒騎士のメンバー
呼び名:五大最悪「役職最悪」
ナザリック五大最悪の一角・役職最悪。第五階層の氷結牢獄地下にある「真実の部屋 (Pain is not to tell) 」に配置されている領域者にして特別情報収集官。23lv。
6本の触手を持つタコのような頭部と、ネイルアートを施した4本指を持ち、溺死体のような膨れ上がった白い体を申し訳程度に革帯で覆った姿をしている。語尾に「ん」を付ける話し方が特徴(「○○かしらん」「○○よん」他)。
男とも女とも判断しがたい濁声だが、本人は「おねえさん」を自称。異性としてアインズに好意を寄せており、シャルティアやアルベドをライバル視している。中性で性別はない。
制作者が尿道結石で苦しんだらしく、それを再現した拷問を行う。
ペストーニャ・S(ショートケーキ)・ワンコ
声 - 新井里美
制作者:餡ころもっちもち
ナザリック地下大墳墓のメイド長。第九階層の領域守護者。直立歩行した犬の姿をしている。書籍版では顔を縦断する継ぎ接ぎの跡がある。
高位の神官であり、強力な治癒魔法及び復活魔法を行使できる。体毛は冷気への耐性を備えている。
語尾に「わん」をつけるが、たまに忘れる。ナザリックでは例外的な慈悲深い一人。
メイド長として一般メイドの管理をしており、セバスが不在になると、九〜十階層の運営管理も行っている。セバスからツアレを託された際にも、セバスが彼女を伴侶とすべく、腰掛けとしてメイド職に就けたと思い込み、ナザリックのメイドとしての教育を施している。蜥蜴人集落侵攻の際は、転移を任されたシャルティアに魔力の支援を行った。ゲヘナ後にアインズの方針に逆らってニグレドと共に王国から拉致した子供の助命を嘆願したため謹慎となった。魔導国建国後に謹慎は解除され、今後孤児院の運営に携わる模様。王国侵攻の際のこれ以上の皆殺しを止めるようセバスを通じてアインズに嘆願した。
web版では守護者に続くLvの神官。メイド服を着た二足歩行する、茶色と白色の毛並みをしたシェットランド・シープドッグ。しかし、「感想返し」ではメイド服を着用した触手とも言われている。書籍版と同様、セバス不在時に九〜十階層の運営管理を行い、ポーションの管理等の報告もしている。アウラの要請でエルヤーに従っていた三人の森妖精奴隷の切除された耳の治癒も施した。
プレアデス
ギルドメンバーによって一般メイドとは違う特色を持って製作された、戦闘能力を備えるメイドチーム。彼女らプレアデスは擬態か常態かの違いはあれど、一貫して転移先の世界においても端麗な容姿と強力な装備である改造メイド服が与えられており、その個性は強い。ゲーム中のレベルとしてはおよそ50 - 60であり、大半が種族レベルより職業レベルを多く習得している。
ユリ・アルファ(yuri・α)
声 - 五十嵐裕美
属性:善(カルマ値:150)
種族レベル:動死体(ゾンビ)10lv、首無し騎士(デュラハン)1lv
職業レベル:ストライカー10lv、シングルブロウ5lv、コック1lvなど
制作者:やまいこ
呼び名:戦闘メイドたちのお姉さん
ナザリックにおいて戦闘能力を持つ6人のメイド、チーム「六連星(プレアデス)」の長女。174cm。51lv。
プレアデスの副リーダーであり、まとめ役。明確な序列を持たない他のメンバーからも姉として慕われている。夜会巻きに伊達眼鏡といった怜悧で知的な風貌に見合い、ナザリックでも珍しく属性が善側に寄っており、生真面目かつ公私の別を弁えた少々お堅い性格。胸部は豊満。癖で意地悪な教師のように棒状のムチで机等に叩き付け「ピジピシ」と音を立てる一面もある。時折、口に出す事から素の口調はボクっ娘。アウラやペストーニャと仲が良く、私的な場では「アーちゃん」・「ペス」と呼んでいる。ただ、シャルティアはネクロフィリアであるため苦手としている。
棘付きのガントレットを装備し、格闘系の職業を取得している。肉弾戦を得意とし、イビルアイの《水晶盾》も中途半端な強度のものであれば一撃で破壊する。姿が霞み、短距離を転移したと思わせるような速さも併せ持っている。
ゲヘナではヤルダバオトのメイド悪魔として、仮面を付け「アルファ」と名乗り「デルタ」(シズ)と共にイビルアイを迎撃、デルタと抜群の連携を見せ、手加減した状態で常にイビルアイを圧倒した。ナザリックのメイドとして、ナーベラルを除く他の4人と共にジルクニフ一行が訪れた際は出迎えて接待をしたり、侵入者迎撃の際はナザリック・オールド・ガーダーと戦うワーカー達に声援を送った。魔導国建国後、アインズに子供の教育機関の設立を提案している。ドラマCDではシズと共に「第一回ナザリック地下大墳墓 好き好きアインズ様 守護者記念大オークション」でのオークショニアを務めた。
web版では20代半ば過ぎと思われ、落ち着いた雰囲気をしている。スイカと形容される程の爆乳。
ルプスレギナ・ベータ(lupusregina・β)
声 - 小松未可子
属性:凶悪(カルマ値:-200)
種族レベル:人狼(ワーウルフ)5lv
職業レベル:クレリック10lv、バトル・クレリック5lv、ウォーロード4lv、ハイエロファント5lvなど
制作者:獣王メコン川
呼び名:笑顔仮面のサディスト
ナザリックにおいて戦闘能力を持つ6人のメイド、チーム「プレアデス」の次女。171cm。59lv。
初めて見た者の目を釘付けにする程の美女。褐色の肌に髪型は三つ編み。人狼のため、狼形態の際は四足歩行に変わる。
神官系の職業を習得しており着用している改造メイド服もそれに沿った物を合わせている。回復のみならずある程度の肉弾戦や攻撃魔法の行使もこなせる。銀製の物が嫌いであり触れる事すら忌避する。
食欲旺盛で芋等が好物。語尾に「〜っす」と付ける蓮っ葉で明るい口調が特徴的だが、場によっては淑女のようにも振る舞える器用な女性である。
ナザリックに属する者の中では弱い人間種等にも人当たりのいい対応と友好的な態度を取れる一人。そのため、カルネ村に監視兼重要人物の護衛を兼ねて派遣される。
書籍版ではそういった表面的な態度は演技で本来は残忍で狡猾な性格を持ち(ウェブ版でもそれを匂わせる描写は度々示されてはいる)、嗜虐心も強く弱者をいたぶる事を趣味とする。不自然なまでに明るいという点で一貫しているが、ころころと変わる態度に親しみを持つ者が多い反面、掴みどころの無さから本性の片鱗を見て恐怖する者も皆無ではない。
不可視系の魔法を利用してか、気配の無いところから唐突に現れては驚かせるという遊び心の持ち主でもある。
それらの態度は刹那的かつ享楽的な性格から来るものであり、希望を持たせた上で叩き落とし絶望するところを見たいという理由から、玩具である人間には親切な態度を取るものの最後は自分の趣味を優先する。アインズが命じたカルネ村の重要性も理解しておらず、村の危機に繋がりそうな報告を怠り身内にとにかく甘い主人を激昂させた事がある。悪気こそないのだが反省も後に尾を引くタイプではなく、報連相こそ理解したもののその後もあまり懲りている様子がなかった。作者にも「webよりも性格が悪くなった。誰かが積み上げた組木を横から壊すのが好きというタイプで、助けを求められたら助けるが、あと少しというところで裏切る。」と評されている。
前述の通りカルネ村での任務を主とする。村への連絡や監視、重要人物の護衛、錬金術アイテム等の物資の運搬、村に派遣されたストーンゴーレムへの指示、村を狙う者の抹殺等の仕事を行っている。アインズから叱責を受けた後は、命令通りに護衛対象を守り報連相を実行した。ナザリックのメイドとして、ナーベラルを除く他の4人と共にジルクニフ一行が訪れた際は出迎えて接待をしたり、侵入者迎撃の際はナザリック・オールド・ガーダーと戦うワーカー達に声援を送った。ゲヘナではヤルダバオト配下のメイド悪魔として、ソリュシャンやエントマと共に仮面を付けた姿でナーベと形式的な戦闘をした。
web版では20歳程に見える。食べても太らないタイプでゴールデン芋のスライス揚げを食していた。大虐殺ではアインズの命を受け、カルネ村に向かう王国兵1000の前に姿を見せ「血塗れのエンリ」を名乗り、アインズの作成したレッドキャップス30体を使い、逃亡させる10人を除いて全滅させた。
ナーベラル・ガンマ(narberal・Γ)
声 - 沼倉愛美
属性:邪悪(カルマ値:-400)
種族レベル:二重の影(ドッペルゲンガー)1lv
職業レベル:ファイター1lv、ウォー・ウィザード10lv、エレメンタリスト(エア)10lv、アーマード・メイジ10lvなど
制作者:弐式炎雷
呼び名:まん丸卵の戦闘メイド
ナザリックにおいて戦闘能力を持つ6人のメイド、チーム「プレアデス」の三女。164cm。63lv。
プレアデスの他のメンバー同様、美しい顔立ち。色白の肌はきめが細かく、切れ長の眼に黒の瞳をしている。黒髪は長くポニーテール。年齢は10代後半から20代。淑やかそうな雰囲気を漂わせている。
種族レベルを最低限の1に抑え、それを除くレベルの全てを職業クラスに割り振った生粋の魔法職。魔法詠唱者としての得意分野は電撃系、一個の分野に特化する事で汎用性を落とした分威力を上げるという職業構成がされており、鎧や剣の装備が可能な職業も取得している。
制作者・弐式炎雷と仲の良かった武人建御雷に創造されたコキュートスとは親しく、二人だけになるとノリが良く、彼らのイメージからは、かけ離れた行動を取る事がある。
ナザリックの全般的な傾向である人間蔑視の思想を強く持つ一人である。やや短気なところがあり、人間を公然と虫けら呼ばわりする毒舌家。ただし、人間を積極的に害しようとする意志はなく基本的には無視を貫く。人間に興味を持たない事については筋金入りのようで他のメンバーとは異なり職務上必要な人間の名前すら覚えていなかった。真の姿はナザリックでは過半を占める異形種であるものの、転移後の世界では人間と変わらない姿を常時取れる希少なNPCである事を見込まれ、普段の姿のままで漆黒の英雄「モモン」の相方、美姫「ナーベ」として活動する。こちらでは力を抑えてはいるが、本来の魔法詠唱者としてモモンをサポートする。しかし、崇拝する主人の傍らという環境もあってか人間を侮蔑する性格を全く隠しきれておらず、事ある度に敵意と暴言を飛ばすためアインズからは度々釘を刺されている。また、アインズを何故モモンと呼ばなければならないかを理解していなかったりアルベドの名を発言してしまう等、アインズを呆れさせている。
多くの依頼をこなすモモンに随行、エ・ランテルの墓地でのズーラーノーンとの戦いでは、当初は手間取るも、アインズから許可をもらい本来の姿を見せてからは、カジットや骨の竜2体を容易に屠った。ゲヘナではヤルダバオト配下のメイド悪魔と形式的な戦闘をする。
web版では日本人を思わせる非常に整った顔立ちをしている。豊かで濡れたような黒髪のサイドテール。豊満な胸をしているがいやらしさは感じさせない。凡庸な姿をした男性「モモン」に姿を変え、冒険者ギルドに潜入しての情報収集に従事する。
2016年6月20日からニコニコ静画にて行われた人気投票では3位を獲得。
シズ・デルタ
声 - 瀬戸麻沙美
属性:善(カルマ値:100)
種族レベル:自動人形(オートマトン)5lv
職業レベル:ガンナー10lv、スナイパー3lv、アサシン3lv、ストーカー3lvなど
制作者:ガーネット
呼び名:急襲突撃メイド
ナザリックにおいて戦闘能力を持つ6人のメイド、チーム「プレアデス」の五女あるいは六女。145cm。46lv。
正式名称は「CZ2128・Δ(シーゼットニイチニハチ・デルタ)」、シズ・デルタは略称。
機械の型番のような名前や銃器の使用に適した職業クラス、何よりその種族からも分かるように無感情なメカ少女といったキャラクターメイキングをなされている。
外見は翠玉の瞳に、もう片目を覆うアイパッチ、ミリタリー風味の飾り付けに赤金の長い髪はストレートといったところで、無機質な印象ではあるがプレアデスの例外なく非常に美しい容姿をしている。
可愛いものや小さくてモフモフしたものを好み、しばしば六階層に向かい魔獣に触れている。気に入った物(生物も含む)があるとそれに一円シールを貼る事がある。彼女のスカートの裾にも一円シールが貼ってある。
表情が動かされる事が極めて稀で、感情を窺い知れる者はほとんどいない。しかし、「うわぁ」と小さく声を上げたり、陽炎の如き怒りが透けて見えたりする時もある。
ギミック考案を担当した制作者により、ナザリックのギミックとその解除法の全てを熟知しているとの設定を施されている。しかし、その状態で外部に出るのは解除方法流出という点で非常に危険なので、アインズから記憶操作を受けた。
武器である魔銃を使っての遠距離からの狙撃が得意。ナイフを用いて相手を攻撃する等接近戦もある程度は出来る。また、種族的に毒に対する完全耐性を持つ。
ナザリックのメイドとして、ナーベラルを除く他の4人と共にジルクニフ一行が訪れた際は出迎えて接待をしたり、侵入者迎撃の際はナザリック・オールド・ガーダーと戦うワーカー達に声援を送った。ゲヘナでは仮面を付け、ヤルダバオト配下のメイド悪魔「デルタ」として、「アルファ」(ユリ)と共にイビルアイを迎撃し、終始圧倒した。聖王国ではヤルダバオトの使役するメイド悪魔「デルタ」としてヤルダバオト(魔将)と共に魔導王と交戦する(正確にはシズのドッペルゲンガー)。魔導王がヤルダバオトから支配権を獲得したとして、カリンシャに囚われている藍蛆(ゼルン)の王子救出に当たるネイアに協力し、水精霊大鬼(ヴァ・ウン)を倒し奪還に成功。次いで頭冠の悪魔(サークレット)を倒した。魔導王に対する姿勢・考え方で友好関係を築き、一円シールを貼る仲になったネイアとは王子救出後も行動を共にする。聖王国での任務終了後、アインズに感想を問われると、一人で考えて行動するという局面に関してはある程度の達成感・経験を得た旨を伝えており、ルーン武具の喧伝に関しても努力した事を報告している。
ドラマCDではユリと共に「第一回ナザリック地下大墳墓 好き好きアインズ様 守護者記念大オークション」でのオークショニアを務めた。
web版では大和撫子を思わせる顔立ちに黒色の瞳をしている。髪は艶やかな黒髪でポニーテール。
ソリュシャン・イプシロン(solution・ε)
声 - 佐倉綾音
属性:邪悪(カルマ値:-400)
種族レベル:不定形の粘液(ショゴス)10lv、始まりの混沌(ウボ・サスラ)10lv
職業レベル:アサシン2lv、ポイズンメーカー4lv、マスターアサシン1lvなど
制作者:ヘロヘロ
呼び名:溶解の檻
ナザリックにおいて戦闘能力を持つ6人のメイド、チーム「プレアデス」の三女。166cm。57lv。
髪型は長い縦ロール、豊満な胸部に非常に整った顔立ちをしている。王国の「黄金」とも称されるラナーに匹敵する程の美貌。
ナーベラルと原理は異なるが美しい姿は擬態したもので、本性は捕食型スライムで汚い色をした外見をしている。体内に幾つかの武器やアイテム、大人一人分を収納しても外見になんら変化を来たさず移動する等の離れ業も易々と行う。これは、元々の中身が空で特殊な魔法効果が作用しているためではと本人は分析している。収納した獲物に自身の器官の一部を挿入する事で窒息・臭いや音の発生も遮断している。体内で獲物を溶解する際に分泌する酸も即死〜遅効性といった強弱の変化が可能である。
盗賊・暗殺系の職業を修めたキャラメイクをされており、索敵・探知・罠看破等が出来る。魔法職を修めてないが巻物を騙しての魔法の行使が出来る。種族特性として物理攻撃への耐性を持つ。
プレアデスではナーベラル同様に強く人間・亜人種を蔑視しているが、こちらは扱いが同じ虫けらでも嬉々として潰すタイプで、体内に取り込んだものが溶解されていく経過を観察する事を好む。一方で非抹殺対象に対しては完璧に演技が出来、普段は感情を表に出さない。個人的趣味の近似からシャルティアと仲が良い。同じスライムである三吉君が、アインズの入浴関連の仕事をしていると知ると嫉妬し、三吉君を体内に隠した事がある。
情報収集の一環としてアインズから「武技や魔法を修得した後ろ暗い犯罪者の捕縛」という命を受け、執事役のセバスと共にエ・ランテルで「帝国内の都市から来た富裕な大商人の我儘な令嬢とその執事」という姿で、自分達の噂が広まるよう黄金の輝き亭で派手な生活をしつつ獲物が釣り出されるのを待っていた。ザックら死を撒く剣団が罠に掛かるとシャルティアに引き継いだ。王都からナザリックへ帰還する際、王国の商人や組合員に非常に機嫌良く挨拶を行ったため倉庫の使用料等が激安となった。ゲヘナではセバスに従いツアレ救出に同行し六腕と繋がっている多数の観客を捕縛後、友軍として参戦。その後、ヤルダバオト側の仮面を付けたメイドしてルプスレギナやエントマと共に、ナーベと形式的な戦闘をした。
web版では、大虐殺以後、アインズに随行し、帝国市場の視察・邪神教団への乗り込み等で探索能力の高さを披露した。一方、アインズの齧ったレインフルーツの果肉をナーベラルとどちらが貰うか争ったり、邪神教団のアジトでは玉座が無い事を聞くと、自らを椅子とするよう具申したりしている。イジャニーヤの暗殺者との戦闘では、繊手と形容できる2メートル超も伸びる細長い腕を見せ、暗殺者の動体視力では掴めない動きで暗殺者8人を容易く全滅させている。
エントマ・ヴァシリッサ・ゼータ(εντομα βασιλισσα・ζ)
声 - 真堂圭
属性:中立〜悪(カルマ値:-100)
種族レベル:蜘蛛人(アラクノイド)10lvなど
職業レベル:フジュツシ10lv、フゲキシ7lv、ムシツカイ7lv、ウェポンマスター3lvなど
制作者:源次郎
呼び名:蟲愛でるメイド
使用蟲:剣刀蟲、硬甲蟲、鋼弾蟲、千鞭蟲など
ナザリックにおいて戦闘能力を持つ6人のメイド、チーム「プレアデス」の五女あるいは六女。精神系魔法詠唱者。149cm。51lv。シズとはどちらが姉かで時々、喧嘩をする。
アインズの前ではかしこまっているものの、語尾を始め全体的に幼く甘ったるい喋り方をする。符術師と蟲使いの職業を修めている。
ソリュシャンと共に人間を食材として好むプレアデスメンバーであるが、嗜虐して楽しむ一面も持つ彼女とは違い単純な食料と捉える傾向が強い。通常は声同様に幼げで整った姿であり、和服調のメイド服を纏っているがその本性は異形。顔も声も蟲で擬態したものであり、シニヨンにした髪も偽毛とされている。通常時の顔面が寄生させた蟲の紋様でしかないので表情があまり変化しない。
プレアデスの中では直接戦闘能力は低い方で支援型。召喚主とは独立して行動する蟲と自己強化・攻撃等に使用する符術等を駆使する。召喚した蟲は手駒として敵に襲い掛からせる以外にも、自身の武器や防具として使用可能なタイプもあり、様々な効果を有した符術も合わせ、攻撃・支援両面においてその攻め手と汎用性は非常に幅広い。
ゲヘナにおいて、マーレと共にヒルマの屋敷を襲撃後に単独でいたところをガガーランと遭遇し、性格上見過ごせなかった彼女と交戦する羽目になる。レベルと種族としての地力や装備の差、召喚した蟲や符術によってティアの加勢後も彼女達を終始翻弄した。人間を侮り食料として捉えながらも油断せず相手の出方を窺っては追い詰め、止めの間際まで追い詰めるも自身と互角の強者であるイビルアイの乱入を受ける。彼女の発言に激昂し切り札を晒して襲い掛かるが、自分自身と使役する蟲武器の両方にとって特効となる殺虫魔法によって顔と声の両方を構成する蟲を殺されてしまう。ここに至りなりふり構わず、蜘蛛の足や多種多様の糸等種族に由来する能力も加えて三人の蒼の薔薇チームと激闘を繰り広げるが手数と絆の差によって敗北。デミウルゴスの助けによって瀕死の状態で辛くも逃れる。
イビルアイと再び対峙した際もその憎悪は衰えることはなく、顔の蟲は元通りでも声は彼女の嫌う本来の硬質なものであった。その後、帝国のワーカーであるアルシェの声を与えられた。
web版では、ほっそりとした体つきで艶やかな黒髪をサイドアップでまとめた、端正な顔立ちをした大人しげな女性。魔法戦士の職業を修めている。
一般メイド
総数は41人(ウェブ版では36人)。ナザリック第9階層 - 第10階層における雑務や清掃を主な仕事とする。Lv1。人造人間(ホムンクルス)の種族ペナルティーで全員が大食いである。 製作者はヘロヘロ、ク・ドゥ・グラース、ホワイトブリムの三人で、外見はホワイトブリムの描いた原画が基となっている。上記の仕事の他、ローテーションで休日を取った一人が翌日の「アインズ様当番」に就くことになっている。 プレアデスのシズは彼女らの中で人気が高い。シズが食堂に来ると黄色い歓声を送り、また、(主にルプスレギナに)話しかけられるという幸運を掴んだ同僚がいたなら羨望の眼差しを送っている。一方で、ナザリックを支配するという妄言を吐いているエクレアを、そうあれと創造されたことを理解しつつも嫌っている。
シクスス
フォアイル
リュミエール
フィース
第一 - 三階層
吸血鬼の花嫁(ヴァンパイア・ブライド)
骸骨(スケルトン)
第五階層
第六階層
フェン、クアドラシル
ピニスン・ポール・ペルリア
声 - 藤村歩(ドラマCD)
第六階層に移住したドライアド。ドラマCDではトブの大森林に君臨していた闇妖精とも交流があったと述べている事から樹齢は200年以上。
当初はトブの大森林に生息していたが、ナザリックに移住後はリンゴの木を育てている。
ウェブ版ではアウラの勧誘を承諾し部下となり絞め殺す蔦から救出され、ドラマCDではザイトルクワエの脅威からアインズに助けられ配下となった。
三人のエルフ
声 - 加藤英美里(野伏)、高垣彩陽(神官)
元はエルヤーの奴隷であった野伏、神官、森祭司からなる三人の女性エルフ。元々はエルフの国の王都近郊の村で生活していたが法国に拉致された。ハムスケと対峙していたエルヤーを支援していたが、彼が両腕を斬られて敗北が確実になると、笑みを浮かべて見捨てた。エルヤーが死亡すると、その亡骸を蹴っていた。助命後はアウラやマーレの世話をしようとするので多少困惑されている。切り落とされていた耳も治癒されている。
web版ではその処遇を任せられたアウラに助命され、切り落とされた耳をペストーニャから治癒された後、アウラにメイドとして仕える。奴隷の証しであった切断された耳の治癒に歓喜した彼女らの忠誠心は非常に高い。
第七階層
魔将
影の悪魔(シャドウ・デーモン)
プルチネッラ
声 - 西村太佑
仮面の道化師。係助詞の「は」を「わ」に表記した喋り方をする。
ナザリックでは例外的ながら慈悲深い存在であると周囲含め認識されており、自身も「全ての者を幸せにしたい」と豪語する。ただし、その善意はナザリック以外の者に対しては「他者が犠牲になる事で相対的に幸福を感じられる」という認識である。
デミウルゴスの管轄する牧場の管理に補佐として携わっている。
第八階層
第九階層
エクレア・エクレール・エイクレアー
声 - 檜山修之
種族レベル:バードマン1lv
制作者:餡ころもっちもち
第九階層客室周辺を所掌する、セバス配下の執事助手。1lv。ペロロンチーノらと同じバードマン種族だが、制作者からはイワトビペンギンの姿を与えられている。
どういった意図かナザリックの支配を狙っているとの設定を与えられているが、その割に「掃除」を最重視する姿勢、部下の男性使用人に抱えられないと碌に動けない等、気取り屋の性格と併せどこかズレたものを感じさせられる。
クラヴゥ
声 - 佐藤拓也
種族:マイコニド
副料理長。通称はピッキー。普段は厨房にいるが日時によっては同階層内の落ち着いたバーでバーテンも務めている。時折、6階層の農園にも出向き食材を採取している。
web版ではポーションの作成も行っている。
ツアレニーニャ・ベイロン (tuareninya veyron)
声 - 嶋村侑
職業レベル:メイド(一般)1lv、スレイブ(一般)2lv
呼び名:ナザリック外メイド長(予定)
セバスが王都で出会った人間の女性。10代後半。下風月14日生。趣味は(昔)綺麗な花冠の制作、(今)特になし。ウェブ版では「ツァーレ」。
金髪で、愛嬌のあるという言葉が似合いそうな容姿をしている。年齢は20歳前後。ニニャの姉であり、両親を早くに亡くして以降、村で2人で生活していたが、貴族に妾として連れ攫われてしまう。貴族が飽きた後は娼館に売り飛ばされ、文字通り地獄のような日々を送る事になる。
娼館から連れ出されたところを偶然セバスに助けられる。長年の虐待行為によって瀕死の状態であったが、ソリュシャンの治療の甲斐あって健康な状態になり、元の美しい容貌を取り戻す。救われた事でセバスに対して深い恩義と好意を抱くようになり、彼になら殺されても構わないと考える程になる。
実は何者かに妊娠させられていたらしいがツアレ自身は自覚していなかった。この点についてはセバスでさえも気づいていなかったがソリュシャンは気づいており、「仕事上、気づかない内に手に入れていたもの」という事でこっそり食べてしまっている(これによりツアレ自身の肉体は性行為が行われる前の状態に戻されており、ソリュシャンとしてはそちらの方がツアレ自身にとっても望ましいと判断していた)。
アインズの詰問に際してセバスの失態の元凶としてその場にて殺す事により償いを求められる。殺害される寸前の状況に至ったが、セバスが忠誠心を示したため殺害は回避された。後に自分の処遇を決定する時に、人の世界で生きる事を捨ててでもセバスの傍にいる事を望む、アインズが以前モモンとしてパーティーメンバーの1人ニニャの日記を読んでいた事もあり、フルネームにて「ニニャ」が探し求めていた人物である事が解る。ツアレの望みを受け入れた結果、アインズの計らいによりナザリック地下大墳墓で生活する事になる。
ナザリック地下大墳墓では、メイドとしての礼儀作法をペストーニャから指導され彼女の謹慎中はユリから歩き方、エクレアから掃除の仕方を教わった。エ・ランテルではセバスの副官を務め、今後は同地のアインズの居館で働く、現地で採用したメイドの指揮・監督する立場に就く予定。
web版ではセバスから救出された後、帝国でのアインズの館の本館勤務のメイドとして働いている。
第十階層
最古図書館
ティトゥス・アンナエウス・セクンドゥス
アインズ創造
死の騎士(デス・ナイト)
35lv。アインズ等の<中位アンデッド作成>により創造される。大型のフランベルジュを武器とするアンデッド騎士。2メートルを超える屈強な体躯を重厚な鎧と巨大なタワーシールドで守っており、兜からは腐乱した悍ましい顔が覗く。
ユグドラシルではアインズにソロ狩り時の盾役として重宝されていたモンスターで、防御力は40lv相当の高さを誇り、どのような攻撃を受けても一度だけ消滅せず踏みとどまる特性を持つ反面、攻撃力は25lv程度しかなく、空が飛べず飛び道具がないので空中からの攻撃にも弱い。それでも転移後の世界では伝説的な存在のようで、過去に自然発生した一体がバハルス帝国軍に猛威を振るい、フールーダと弟子たちによって苦戦の末に捕縛されるまでに多大な犠牲をもたらしている。
ナザリック内の者と意思疎通を行ったり怪力と剣技を使いこなす知性に加え、回数制限があるものの殺した相手を同レベルの「従者の動死体(スクワイア・ゾンビ)」に変えて手駒にしてしまう。また、重厚な見た目に反して動きも機敏で、更には黒い霧のような形態となって高速移動する能力を持つ。なお、スクワイア・ゾンビに殺された者は「動死体(ゾンビ)」となって復活するため、デス・ナイト1体で破滅的なバイオハザードをもたらす危険性を秘めている。
カルネ村での戦いで兵士の死体を媒介に召喚され、村に攻め込んでいたスレイン法国の偽装兵の大半を殺戮した。通常の方法では一定時間で消滅してしまうものの、死体を媒介にした場合は消滅することなく残り続けることが判明したため、これに目を付けたアインズによって量産され、「大虐殺」の際には数百体ものデス・ナイトによる軍団が形成されていた。ウェブ版では300の兵としてスケリトル・ドラゴンに騎乗した個体が登場した。
死霊(レイス)
イグヴァ
声 - 浜添伸也
属性:極悪(カルマ値:-500)
種族レベル:なし。ただし、モンスターとしては22lv(スキルの効果で能力が増幅する前の初期レベル)。
職業レベル:なし。
蜥蜴人集落を素材確保及び実験のために襲撃したアンデッドの軍勢の現場指揮官。
アインズにより生み出された「死者の魔法使い(エルダーリッチ)」。被験体41番 (iguvua=41) 。ある事件にてアインズらに殺害された冒険者イグヴァルジの死体を媒介にして生み出された。
同じ立場のモンスターはウェブ版でも登場していたが、書籍版で名が与えられた。複数の魔法を操り、勝利を確信しつつあった蜥蜴人達を単騎で蹂躙したが、ロロロの突貫で距離を詰められ、族長達との近接戦を強いられる。それでも終始余裕を崩さなかったものの、仲間に支えられたザリュースのアイシー・バーストによる冷気の霧で視界を奪われ、その隙に頭部に剣を刺し込まれて消滅した。
蜥蜴人の勝利は総指揮官のコキュートスをして「奇跡的」と言わしめた事からそのLv差が窺え、彼の中で蜥蜴人の評価をいみじくも押し上げる事になった。
黒い仔山羊
死の騎兵(デス・キャバリエ)
ハンゾウ
破滅の王(ドゥーム・ロード)
その他 (ナザリック)
ルベド
ハムスケ (hamusuke)
声 - 渡辺明乃
属性:中立(カルマ値:0)
種族レベル:ユグドラシルに同種がいないため不明。
職業レベル:ユグドラシルに同種がいないため不明。
呼び名:森の賢王
アインズが冒険者モモンとして名声を高める過程で出会ったモンスター。性別は雌。推定30lv強。
エ・ランテル近郊では「森の賢王」と称され数百年を生きた伝説の魔獣として広まっており、ナザリック近隣のトブの大森林南部を縄張りとしていた。
一人称「それがし」、語尾に「ござる」など、口調・響き共に厳しい戦士か侍のそれであるが、外見は人間1人が騎乗可能な程巨大なジャンガリアンハムスターそのものである。
鱗に覆われた20メートルの尾から繰り出される強烈な一撃や、体毛に浮かぶ紋様から発動される8種程の魔法(その中の一つに第四位階「全種族魅了」があるが、ハムスケに魔法職としての力はほとんど無いため撥ね退けるのは容易である)、ステータス等はこの世界基準では確かに伝説であり、周囲の認識もそれ相応に高い。ただし、ナザリック基準では貧弱な部類であり、前評判通りに強大な魔獣として扱う周囲との美的感覚のあまりなギャップにアインズに脱力される。アインズが少しばかり本気を出したため、それに怖れをなして頭を垂れ、彼を「殿」と呼んで忠誠を誓うようになる。この際に「ハムスケ」と命名された。
その後は名声のシンボル、看板の意味や騎乗する馬の代わり等としてモモンとしての行動の際は共に行動し、ナザリックでは戦士クラス習得のための実験体兼アインズのペットとして扱われている。アインズも複雑な心境を抱えつつ微妙に愛着を持ってきてはいるが、それが祟ってナザリックNPC達の妬心を買う羽目になっている。
死の宝珠
拷問の悪魔(トーチャー)
三助の三吉くん
チャックモール
エーリッヒ擦弦楽団
枯れ木の悪魔
ナザリック・オールド・ガーダー
エロ最悪
化身(アヴァターラ)
アンキロウルスス・ロード(ankyloursus load)
リ・エスティーゼ王国
王家
ランポッサIII世
声 - 長克巳
現国王。在位39年で60歳(ウェブ版では在位41年で62歳)と老境であるが、跡継ぎである2人の王子は能力的に問題があり、加えて王派閥と貴族派閥で対立が続いているため、未だに王位に留まっている。王様優秀度は12人中7位(失敗も大きな成功もない)。
民の安寧を望み自ら危地に赴くことも躊躇しないなどガゼフの忠誠を受けるにふさわしい人格者であり、平民出身者への理解も深い。ガゼフからは引退した後も個人的に護衛を務めたいと言われており、ガゼフを通じてブレインとも懇意となっている。ラナーとクライムの関係も一応黙認しており、まずはクライムに爵位を与えることでラナーとの関係を認めることも考えている。
前述のように人格者であるため慕う者が多く、数多くの優れた人材の登用に成功している。一方で王としての資質は高いわけではないため、在位年数に比較して功績は低く目立った政策も行っていない。悪政を敷いたことはないものの、王派閥と貴族派閥の対立を解決できていないため善政を行えているわけでもない。王位交代の絶好の機会においても後継者問題を先送りしてしまうなど潜在的な失政も多い。特に徴兵に頼らない恒久的な軍創設をためらっていたことが災いし、将来的な王国の国力は非常に危ういものとなっている。
ヤルダバオトによる悪魔騒動に伴う王派閥と貴族派閥の勢力逆転、バルブロの権威失墜とザナックの台頭を経て予期せぬ形で勢力拡大に成功する。同時に王として内外に強気の姿勢で臨まざる得ない状況となってしまい、アインズを含めた帝国の侵攻の際も帝国側の要求に妥協できず開戦となってしまう。自ら戦場に赴き帝国軍と対峙するも、魔法詠唱者として余りにも規格外であるアインズの存在と実力までは予想しきれず、結果として自国民の大虐殺を呼び込んでしまう。アインズの桁外れな破壊力により王国軍が壊滅し帝国軍が狂乱状態に陥った際は己の戦死により数々の責任をとることを決意していたが、ガゼフたちの説得により生き残って責任をとる道を選ぶ。
悪魔騒動の対処を誤ったバルブロが後継者争いでほぼ脱落していることは諦観していたが親としての情を捨てられず、ザナックへの王位継承という絶好の機会を逸し王派閥と貴族派閥で対立解消という問題を先送りにしてしまった。アインズを含めた帝国の侵攻の際は故意にパルブロを閑職に近いカルネ村の現状調査とアインズの情報収集に向かわせることでバルブロの戦死を避けようと配慮した。その親心は全く通じておらず、閑職に回された八つ当たりでカルネ村を襲撃したバルブロの戦死につながった。
大虐殺以後は前以上にやつれていたためザナックが政務を務めた。魔導国から宣戦布告を告げる使者アルベドが来ると自身の首を差し出す事で謝罪の姿勢を示したが、無駄となってしまった。魔導国軍が迫る中、王城の使用人や幹部達、ザナックやラナーに国からの逃亡を促している。最期は何者かによって刺殺された。アインズは直接の面識は無かったものの、人格者としての彼を高く評価しており、戦火は避けられなかったと理解しつつも彼の死を惜しんだ。
バルブロ・アンドレアン・イエルド・ライル・ヴァイセルフ
声 - 楠大典
第一王子。
立派な体躯で王族としては十分な武芸を修めているが、権威を笠に着た言動が多く、激しやすい性格である。第一王子という身分にも関わらず八本指と繋がって利益を得ており、自身の父親であるランポッサⅢ世と対立する貴族派に属して政治の混乱を招くなど問題行動が多い。王様優秀度は12人中10位(王としての知識を有しているのみ)。
第二王子のザナック及び王の長女と結婚したペスペア侯と王位継承権を争っていたが、子飼いの兵力を持っていなかったため王国の悪魔騒動では動くことが出来ず評判を大きく落とす。勇猛ではあるが、所領をもっていないため領地経営の知識がなく、冒険者が国家組織に属さないという不文律も全く理解していなかった。ランポッサIII世が王としての資質には欠けつつも民が安心して暮らせるよう国政に努めていたのに対し、バルブロ自身は自分が敬われるのは当然と考えているため社会的弱者に対する配慮はまるでない。一時的に彼の指揮下になった騎士達もバルブロの民に対する横暴な態度には驚愕しており、レエブン侯からも一国の後継者としてはふさわしくないと判断されている。
実際は王による息子の身を慮った子煩悩からなのだが、辺鄙な場所へ別動隊を率いての偵察命令を冷遇とみなして武功を立てる機会を逸したことから終始冷静さを失っていた。弟に負けない策士を気取っていながら実際は焦りと怒りから交渉相手のカルネ村に対して思慮が全く足りず、民草のことより己の名誉しか考えていない本音が垣間見えた。アインズを撤退させるための交渉材料として、徴兵という形で捕虜にしようと目論むも偶発的な事態が積み重なってカルネ村に全面攻勢をかけたことからエンリが召喚したゴブリン軍団とぶつかることになり、実戦経験がない故に戦略の知識が無く、撤退を求める指揮官の進言すら無視して独断で指揮した事が原因で率いる別動隊は壊滅的な被害を受け敗走。村を守るため残った村人の半数の命を奪う代わりに、辺境任務で義父から預かった5千の兵を喪失するという後継者争いにおける、致命的な失態となってしまう。
追撃してきたルプスレギナと遭遇した際には国を裏切ろうという下衆の考えにまで内心至っていたが、アインズには無価値とみなされたため、彼女の趣味で散々おもちゃのようにいたぶられた末に殺害された。公的には死亡が確認されず消息不明扱いとなっているが、これによって継承権は第二王子に移行することになる。後に王国と魔導国との戦闘直前にザナックがアインズと会談した折、バルブロの死を確認した。
ザナック・ヴァルレオン・イガナ・ライル・ヴァイセルフ (zanac valleon igana ryle vaiself)
声 - 藤吉浩二
職業:キング(一般)1lv、プリンス(一般)4lv、カリスマ(一般)2lv、ファイター1lv
呼び名:ヴァイセルフ家最後の王
第二王子。下水月14日生。趣味は食事、睡眠、ぼんやりする事
小太りの男でいかにも冴えない風貌からラキュースなどからは能力を酷評されているが、これは兄であるバルブロの存在から猫を被っていただけであり、実際は異母妹ラナーやレエブン侯の真意に独力で辿り着くなど優秀といってよい人物。王様優秀度は12人中4位(普通に優秀)。バルブロが消息不明となったあとは猫を被る必要がなくなったのか、八本指にも優秀だと認知されている。武器など触ったこともないと評されるほど肉体的には優れていないが、傑物ではないにせよ思慮には富んでいる。後継者候補としての教育を受け、バルブロと後継者争いをしてきたことで儀礼などにも長じているが、親しい相手へのしゃべり方は世俗的であり腹違いの妹であるラナーに対しては嫌悪と畏怖を含めた軽口も多い。アインズを含めた帝国の侵攻で多くの貴族が現役当主若しくは次期当主を失ったことを不安視していたが、フィリップを始めして大多数のまともな教育を受けてこなかった者たちが次期当主候補となったことでザナックの不安が的中することになる。
ラナーの不可解な行動とそれに見合わない結果から、彼女を理解不能な化け物と断じクライムに忠告をした。無論、王女に忠節を誓ったクライムからの心証は最悪であったが、レエブン侯は王子と同じ印象を抱いたために彼と組んでいる。次期国王となるため、第一王子の追い落とし工作をかけており、極論クライムと安泰な地位があれば何でもいいラナーと利害が一致したため彼女と連合を組む。しかし、そこまでの一連のやり取りで目撃した妹の底知れなさに恐怖を抱いてもいる。ヤルダバオトの王都襲撃に当たって、彼女の立てた衛士の捨て駒策に憂慮を示すなど、それなりの良識も持ち合わせている。
大虐殺以後、父に代わり王国の政務を担う。自領に戻ったレエブンに代わりラナーを協力者として王国の立て直しを図るが、下級貴族の暴挙に端緒を発する魔導国による宣戦布告を受ける羽目になる。戦闘前に一縷の望みを掛けて魔導王と首脳会談を行うが失敗した。更には本陣にて魔導国への寝返りを考える貴族らに謀反を起こされ、生を渇望する彼らの胸中を汲みつつも抵抗し無念の死を遂げる。なお、アインズも会談の際に垣間見たザナックの王族としての度量の広さに感銘を受けており、戦場で合間見える約束を果たせそうとしていた故にこの一件で貴族達はアインズの怒りを買い、謀反を起こした貴族達を「彼らが死を望まない限り絶対に殺さず、死を望んでも暫くは殺さないように(意訳)」という命令を下した上で、全員をニューロニストの部屋に送らせた。そして助命嘆願のために届けられたザナックの首と、のちに発見された胴体は、アインズの命で丁重に葬られる。この貴族達の寝返りと助命行為によって、王国に愛想を尽かしたアインズや魔導国側は「興味が無くなった」として、対峙していた王国軍はアインズの命で「力の限定解除」を許可されたコキュートスとマーレにより誰一人生存を許されず全滅することとなった。
ナザリックが姿を見せない伏線でバルブロが王になる前に死亡することにより、ザナック・ラナー・レエブン・ガゼフの四名が互いに本心で協力すれば帝国の侵攻を防ぎ、強硬な王国を復活させる事が出来た。
ラナー・ティエール・シャルドロン・ライル・ヴァイセルフ (reneer theiere chardelon ryle vaiself)
声 - 安野希世乃
職業:プリンセス(一般)、アクトレス(一般)など → 小悪魔(インプ)1lv、アクトレス(一般)4lv、ジーニアス5lv
呼び名:黄金の姫 → たった一部屋の領域守護者
16歳。上火月7日生。役職は第三王女 → ●●(将来)。趣味はクライムを眺める事 → クライムと●●●する事。住居はロ・レンテ城 → ナザリック第九階層の一室
金の髪に象徴される国内外にも知られる美貌と、王国の強化に繋がる画期的な施策を立案する頭の回転の良さ、精神の輝きの両面を讃えて“黄金”の二つ名で知られる。なお、彼女の美しさは文字通り人外の美を有するプレアデスと同格と、その両方を知る者からは評されている。2人の兄達とは異母兄妹。
所有クラスのジーニアスはあらゆる基本職・一般職にLvを変換出来る希少なもの(現在一度に変換できるクラスは一つ)で、これを用いて普段はプリンセスに変換していた。後述の小箱もジーニアスを用いて封印を解いたと思われる。
王家と敵対する大貴族の妨害によって、奴隷の廃止、冒険者への報奨金や街道警備の強化等実行できた改革は少数で、かつ内容も削られてはいるものの恩恵を受けた庶民や識者からの評判は高い。しかし、その発想力とは不釣り合いな政治力の無さによって更なる極一部の知恵者からは訝しがられている。王様優秀度は12人中2位以下を大きく引き離すダントツの1位(理解外)。
その本質はデミウルゴスやアルベドに伍すると評される程の人間の域を超えた天稟の頭脳である。反面、ウェブ版では他者の気持ちが全く理解できず、クライムの反応を通して間接的に推論して見ているに過ぎない。民草を慮る気持ちは全く存在せず、国民についても数字で数えているに過ぎない。性質上、根回しといった概念を理解するのも不可能であった。かつては自分を理解する者がいない世界に失望しており生きる気力も失いかけていたが、たまたま拾ったクライムが自分を見る目が子犬のようだったらしくクライムのためだけに生き続ける事にしたらしい。クライムと関わった女性はラナーによって消されており、悪魔騒動でクライムが救った娼婦達も処分されている。
書籍版ではその明晰さ故か、優しい王女としての顔や頭の悪い小娘の顔等様々に使い分ける高い演技力を持つ。周囲の反応を観察し自身は全く動かず、手駒もクライム以外には持たないにも関わらず、貴族王族間派閥の真の構造を見通しており、その卓越した頭脳に興味を抱いたデミウルゴスとの間で、ゲヘナの前に明確な描写はないものの互いに面識を持ち協力関係を築いていた。ザナックから自身が王になった暁には王国の辺鄙な地を領土として与えると言われたが、既にそれより前にアルベドとも対面し魔導国に鞍替えしている。彼女の下には影の悪魔(シャドウ・デーモン)が派遣されており、勲功を評価され(八本指の新たな拠点の場所をデミウルゴスに伝えた事等)アインズから褒美(彼女の願いが叶うアイテムが封印された小箱)も下賜された。また、魔導国の王国侵攻までにラナーの企みが露見しなければという条件付きであるが、領域守護者と同等の地位を与えられた。
人間を理解出来るか出来ないの違いはあれど、どちらにせよクライムには執着といってよい程の愛情を抱いており、彼と安泰な地位を保ったまま結ばれる事を目論んでいる。ただし、その愛は殿上人に恋願う彼の姿に向けられるものであり、「首輪をつけて飼う」ようなものと喩えられる。悪魔騒動以前に訪れたデミウルゴスとの取引でクライムも庇護対象に加えてもらっており、悪魔騒動の時にシャルティアがブレイン達を抹殺しようとしたものの、クライムも同行していたため逃走を許している他、後の大虐殺の際も目立つ純白の鎧をあえて着装させる事により識別しやすくさせ、難を逃れさせている。しかし彼女自身としては例え死亡したとしても復活魔法で必ず生き返らせ、不自由な身体になったとしても一生傍で介護するという思惑も孕んでいる。
大虐殺以後は、自身の望みを叶えてもらう代わりに国政を運営するザナックに協力する。幾つかの目的のため孤児院を運営している。魔導国が王国に攻め寄せると父王から王家の宝物を受け取り、クライムに命じて倉庫街の秘密の地下室にそれらを隠させた。ロ・レンテ城の玉座の間で、自身にとってのクライムの大切さを示す芝居に魔導王自らが周囲の反対を押し切って付き合ったため、予定していた形より自身の立場が少し危ういものとなっている。そのため魔導王に対して畏敬の念を抱く事になった。
王国の多くの民を犠牲にして自らの幸せを叶え「堕落の種子」で悪魔となった。クライムには、自分を蘇生させる代償として魔導王の配下となったと説明している。
バハルス帝国皇帝ジルクニフの脳内嫌いな女ランキングで数年に渡り1位となっている。
家臣団
六大貴族
エリアス・ブラント・デイル・レエブン (elias brandt dale raeven)
声 - 桐本拓哉
職業:ハイノーブル(一般)、セージ、カリスマ(一般)など
呼び名:超子煩悩大貴族
六大貴族と呼ばれる大貴族の中でも最大の勢力を誇る。金髪をオールバックにし長身痩躯。40代手前。切れ長の碧眼、日に当たらない不健康な肌の色などにより蛇のような印象を周囲に与える。下火月30日生。趣味は子供に関する全ての事。
王派閥・大貴族派閥の間を巧みに動く様を蝙蝠と揶揄されているため、ガセフからは蛇蝎の如く嫌われていた。
実際は王派閥の影の領袖であり、国内の微妙なバランスを崩さないがために腐心してきた忠臣。元は王位簒奪の野望を持つ奸臣であったが現在では心の底から王国の未来を憂いており国王のため派閥の壁を越えた情報網を築いている。一方でレエブン自身が優秀すぎる事に加え優秀な人材はレエブンを慕って集まるため、他派閥は無能な貴族ばかり集まって暴走する状態なのが頭痛の種になっている。ラナーに対しては幼い頃に見せた本性の片鱗を見ており、悪魔騒動前に彼女に本性の事を問い正し、本性を見せた彼女の素顔を見て歓喜に近い感銘を受けた。
リーたん(声 - 藤田茜)と呼ぶ5歳程の子息を溺愛するという意外な側面も持っており、妻(声 - 藤田曜子)の出産を機にかつての野心を投げ捨てる程である。出産時からの人柄の変貌ぶりは妻から「誰こいつ」と心の底から思われる程であったらしいが、それ以降は夫婦仲も非常に良好となり現在に至っている。ガゼフとは後に王女立会いの下、真意を知る機会が与えられ、同じ王を助ける者として志を同じくする。自身の子供が平和な時代の中で領地を運営できるようにする事が現在の生きがいであり、そろそろ二人目の子供も欲しいと願っている。アインズを含めた帝国軍が侵攻してきた際には気丈に振舞い、彼を心配する妻にも不安を悟らせないよう明るく振舞っていた。
大虐殺の際にウェブ版では死亡。
書籍版では、子飼いの部下として抱え込んでいた元オリハルコン冒険者チームが大虐殺で死亡したものの、本人は紙一重の差で生還している。ガゼフの言葉を信じアインズの実力を兵力五千と考えて警戒していたが、実際は魔法発動だけで7万もの兵力を失い、その後も継続された大虐殺により生き残っていた王国軍も阿鼻叫喚の地獄絵図状態となってしまった。ガゼフと共に国王の退避や瓦解した王国軍の収拾に努めるも努力実らず失敗する。彼自身も絶体絶命の状況に追い詰められたが、彼を慕う元オリハルコン冒険者チームが命懸けで時間を稼いだ事やアインズがガゼフを発見した事で攻撃が一時中断され数少ない生還者となった。その後、自領に戻ったが心折れたようで、ザナックは二度と王都には来ないと見立てている。
アインズは彼の能力と人柄を高く評価しており、ガゼフとも懇意にしていた事から死なせるには惜しいと魔導国との戦争の折に王国に侵攻する魔導国から子供を人質にと脅迫されやむなく王国を裏切った。王都陥落後、魔導王から呼び出しを受け、自身の派閥に所属する優秀な貴族11人と共に拝謁する。
ボウロロープ侯
声 - 伊原正明
六大貴族の一人。貴族派閥の領袖。顔に無数の傷がある歴戦の戦士のような風貌をしている。大貴族の中で最も広大な領土を所有する。典型的な選民思想の持ち主であり、王国の会議に貴族以外の人間が出席することも苦々しく感じている。貴族ではないガゼフが王直属の団長に任命されていることにも苛立っており、ガゼフの戦士としての実力は信用していてもガゼフ個人に対しては徹底的に嫌いぬいている。
50代に入り、かつては鍛え抜かれた戦士としての頑強な肉体も過去の物となっているが、確かな戦術眼を持っているため指揮官としてはガゼフよりも有能だとされる。性格柄、兵の強化には熱心であり、ガゼフの戦士団に触発を受けて鍛錬を重ねた自身の精鋭兵団5千は帝国騎士に匹敵・あるいは凌駕する練度を持つ。しかしレエブンからしてみれば戦略自体は単純なもので、帝国・アインズ連合軍との戦争での大軍隊の指揮は無謀だと想定しており、それを汲んだ王によりレエブンを指揮官に任命し、結果として大虐殺での軍の崩壊を最小限に抑える事ができた。
大虐殺の際は、王国軍24万5千のうち5万以上を派兵する。左翼の大将として戦場に立つが、精鋭兵団5千と共にボウロロープ侯自らが陣頭に出た直後、アインズの超位魔法「黒き豊穣への貢」の発動による瘴気で王国軍左翼は全滅させられ、彼を含む7万の遺体は「黒い仔山羊」を召喚するための供物となった。アインズと対峙していなかったことによりアインズ一人に注意を促すガゼフに激怒しつつも戦士としての勘は信用していたらしく、アインズ一人に兵力5千という見積もりを出し作戦を考えていた。
ウェブ版では40代半ば。王国軍20万のうち4万を派兵し、書籍版同様左翼の大将となったが、超位魔法は王国軍右翼を全滅させたため生死は不明。
ブルムラシュー侯
声 - 野川雅史
六大貴族の一人。細身である程度整った温和な容貌をしている。40代手前。王派閥に属しているが裏では帝国に通じており情報を流している。
領内に金鉱山・ミスリル鉱山を所有し王国では筆頭の財力を誇る。欲深く金貨1枚で家族ですら裏切るなどの噂があり評判は悪い。
ペスペア侯
声 - 石谷春貴
六大貴族の一人。王派閥。六大貴族中最年少であり美青年。
王の長女を妻に迎えている。このため王派閥・貴族派閥に属さない貴族達から支持されており、王国の後継者候補の一人と見なされている。
結婚と同時に代替わりをした立場であるため資質は未知数。先代の当主は大変人望があり領地経営や政治的手腕も確かであったため、彼自身もそうなることを期待されているが、現在では当たり障りのない発言のみで指導力は特に発揮していない。
ウェブ版では痩身で尖った髭を持つ。
ウロヴァーナ辺境伯
声 - 菊池康弘
王派閥。ウェブ版ではウロヴァーナ伯。六大貴族中最年長。白髪で皺だらけの容貌をしている。大貴族の中では人間的な魅力が最も高い。
戦場における魔法使いの攻撃が驚異的であることを理解しており、アインズへの警戒を促すガゼフの言葉にも同意していた。
その他の貴族(王国)
チエネイコ男爵
声 - 中國卓郎
貴族派閥に属する下級貴族。バルブロでさえ吐き気を催すほどの頭に響く甲高い声をしている。
大虐殺前の戦略会議で、アダマンタイト級冒険者であるモモンの助力を得るべきと進言。モモンの居所を訪れた際、留守中であった彼の代わりに応対したナーベに手を出そうとしたため、自分の手に大きな青痣を付けられ追っ払われた。バルブロの権力を使ってナーベへの報復を考えていたが、実はバルブロからは時期がくれば見捨てようと考えられていた。また、国王からも何かあった時の捨て駒候補として見られていた。
大虐殺の際は、別働隊を率いるバルブロに付き従いカルネ村を襲撃する。腰巾着としか言いようのない言動と行動、王旗を置き去りに逃げ出すような臆病さをバルブロからは内心で唾棄されていた。敗走した先でのルプスレギナの襲撃で王子諸共死亡した。
フィリップ・ディドン・リイル・モチャラス
声 - 松岡禎丞
下級貴族の三男。男爵。次兄が病死、長兄も家督相続前に大虐殺にて戦死したため当主の座が転がり込む。王族や貴族達に顔を覚えてもらうようにと父親(声 - ふくまつ進紗)が手配した魔導国使節団を歓迎する立食パーティーに出席後、大虐殺の影響で混乱の最中にある王国内で自らの派閥を建てるため、アルベドを自家主催の舞踏会に招待した。
自身は自分を有能だと疑わず親や兄達を無能と嘲っているが、結局は自身が、三男であったが故に領地に関する教育を受けてこなかったことが災いし、勢力拡大のための計画も節穴だらけの計画しか作成できていない程の無能。アルベドは当然として、舞踏会開催で助力を受けたヒルマからも貴族としての知識や礼儀がかなり欠如していることを内心侮蔑されている。後継者争いからは最初から外されていたため下剋上の思いは非常に強い。実際には味方にしても誰も得しない程度の貴族であり、滅ぼしても誰も責任を追及されない立場の貴族にも当たる。このため魔導国に加わっても政治的にすぐに行き詰ることは確実であり、このまま王国に属していても魔導国に真っ先に蹂躙される立ち位置にある。以上のような損得勘定がまるでできていないことを父親や執事からは不安視されている。
実質的にはナザリックと八本指のラインから愚かさを見込まれて選ばれ操られている出来の悪い人形でしかないのだが、自分の身の程を知らずアルベドを妻にすることを望んでいる。そのことを知ったヒルマからは狂人の沙汰と、呆れを通り越してとばっちりを恐れる恐怖の思いさえ抱かれることになった。アインズが自分の身に何かあった際の予行演習として死を偽装した際にはアルベドとの結婚を実現すべく行動を開始、手綱を握っていたはずのヒルマの絶叫を招くこととなる。
のちに魔導国が王国へ侵攻する端緒となった、聖王国への物資輸送団を襲撃して食料を強奪した張本人。デルヴィに唆され、魔導国の食料を奪えば備蓄の少ない王国の食料価格は上がり、自領の農産物をより高く販売出来ると思い付き、襲撃計画を実行に移した。恐るべきその暗愚さは、デルヴィの目論見を砕きアルベドやデミウルゴスに当惑をもたらし深読みさせ、当初は王国に間接的な方法で仕掛けるはずだった魔導国の方針を直接的な侵略に転換させるに至り、最終的に王国は滅亡した。王都陥落後に、自身の愚行を一切認めず邸宅に引きこもっていた所をアルベドに引き擦り出され、領民を皆殺しにされた上に父親やデルヴィ達の頸を目の前に届けられた。最期はアルベドによって報復された後に、第五階層の氷結牢獄で生きているのか死んでいるのか分からない状態にされ自業自得な末路を辿った。
ヴィアネ・デルヴィ
声 - 佐藤せつじ
男爵。細身で冴えない風貌の男。運動神経は無いが人より頭は回る。所属する派閥の援助者であるヒルマが裏の組織・八本指の人間であると考え、彼女の策を潰すため、また自分の今後のため、フィリップの無謀な計画を利用しようと目論む。敗走してきたフィリップを殺害し場合によっては魔導国へも恩を売ろうとしたが、何故か襲撃が成功してしまったため目算が狂った。最期は処分されフィリップの元に首が届けられた。
イーグ・ロキルレン
ナイウーア伯爵
王族直属
ガゼフ・ストロノーフ (gazef stronoff)
声 - 白熊寛嗣
職業:ファイター、マーセナリー、チャンピオンなど
呼び名:王国最強の戦士
王国戦士長。30代。中土月21日生。趣味は貯金。
自ら鍛え上げた国王直属の精鋭を指揮し、王国最強を謳われて近隣諸国にその名を轟かせる男。既にその力量は英雄に及ぶともいわれ、王国に伝わる五宝物全ての装備を認められている。しかし、敵対勢力からはそれゆえ狙われることが多い。南方の血を引いており、この地域では珍しい黒髪黒目の持ち主。「六光連斬」を代表とする複数の武技を操り、究極の武技をも使いこなすという。
一介の平民から身を立てたため平民を慮る想いが強く、自らを陥れる罠と知っていてなお民のために危地に飛び込む等精神面でも優れた好漢である。その分、貴族派閥に属する者達等からは疎まれている。良くも悪くも武辺者であり、私生活も質素そのもの。政治的に微妙な位置にいるにもかかわらず、あくまで王の剣であろうという考えを持ち、宮廷での政治闘争とは関わりを持とうとせず、よって貴族位も与えられていなかった。
当初はレエブンを奸臣と誤解し蛇蝎の如く嫌っていたが後に誤解が解けて和解、信頼のおける仲間と感じている。レエブンからも信頼されており、アインズを含めた帝国軍の侵攻を解決した後は貴族に任命される事で政治から逃げずに立ち向かうよう求められていた。
大虐殺の際に、ウェブ版では生存。
アインズとの出会いはアニメ版では1期の頃。帝国の兵に襲撃される辺境の村々を救いに軍を率いて現れる。副官からはガゼフを抹殺しようとする敵の策略であり撤退するよう進言されるが、ガゼフは見捨てられないと進軍を続行。カルネ村を救ったばかりのアインズと出会い、協力を要請して受諾される。ガゼフはアインズを高潔な人物だと思い、アインズもガゼフの高潔さに好意を抱く。その後、カゼフは帝国に偽装した法国の部隊と戦闘、召喚された天使によって瀕死に陥るがアインズに手渡されたアイテムによって交代できたことによって無事に生還した。書籍版では死なせるにはあまりにも惜しい逸材だとアインズからの勧誘を受けるも王への忠誠心を盾に蹴り、一騎討ちを申し込んで成立させるが、アインズに時間停止された挙句、真実の死(トゥルー・デス)をかけられ「嫌いではなかったぞ」と言葉を投げかけられながら彼の腕の中で命を落とす。平民はすぐに裏切るという悪評で平民出身者が不利益を被るのを危惧した事と、敬意と好意を抱いているアインズに対して偽りの忠誠を誓う事が彼にはできなかった。また王の信頼が篤い自分の死によって、大敗北を喫した王に向けられる憎悪を少しでも和らげられればとも考えていた。アインズは遺体を清めて丁重に渡すと、彼を実験材料などに利用せず最大の敬意を払って弔おうとするもブレインに断られ、彼に渡され王都の墓地へ埋葬された。
彼我の実力差を埋める事は出来ず、結果こそ一撃で葬られたといっていいが、そこから得た情報をブレインとクライムに託す。アインズとはカルネ村での一件以来、立場の違いこそあれ互いに好感を抱いており最期まで敬意と尊敬を持った態度で接しあった。
副長
クライム (climb)
声 - 逢坂良太
職業:ファイター、ガーディアンなど
呼び名:忠犬
装備:純白の全身鎧
身寄りもなく素性も不明であったが幼い頃ラナーに拾われ生を得た青年。王女付きではあるが、特別な才能などは無く努力を愚直なまでに重ね、英雄の領域には到底及ばないものの王国兵士内では上位の実力を身につけている。趣味は英雄譚等の収集。
王女とは幼少の頃からの付き合いという事もあり、彼女からは非常に近い距離感で接されている。身分に見合わない純白の全身鎧も彼女から贈られた物である。命の恩人としての心酔や王家への忠誠に留まらず、王女へ確かな恋心を抱いてはいるが、明かすものでもないとして隠している。
彼の望みは恥ずべき事の無い王女の騎士である事のみであり、成り上がり故に周囲から振りまかれる悪意も確かな意志で跳ね返し、政治的にも付け込まれまいとしている。それでも努力だけでは届かぬ高みに非才の身で挑もうとしているとして、同じ戦士としてのガゼフやイビルアイ等からは好感され、期待されつつもその在り方を危ぶまれている。
そんな現状に焦れていたある日、偶然セバスの技を目撃し師事を乞う。了承したセバスによってほんの一時で可能な稽古を提示され、そこで放たれた圧倒的な殺気を王女への想いで耐え切り、一段と成長した。
その後、セバスから受けた相談からの流れで八本指の「六腕」の一人と対峙し、これを追い詰めるも重傷を負うが、ウェブ版では突如現れたセバスに、書籍版では別行動を取っていたブレインに助けられ一命を取り留める。
ウェブ版オリジナル
イズエルク伯
アルチェル・ニズン・エイク・フォンドール
ドラマCD版オリジナル
トーケル・カラン・デイル・ビョルケンヘイム
声 - 山下誠一郎
ドラマCD「漆黒の英雄譚」で登場。
王国辺境に領地を持つ下級貴族・ビョルケンヘイム卿の子息。アンドレからは「トーケル坊っちゃん」と呼ばれる。
ビョルケンヘイム家伝統の「成人の儀」を行うための護衛に冒険者を雇おうとエ・ランテルに来訪した際、偶然見かけたナーベに一目惚れしストーカーをするほどになる。当初は彼女が盲目的・献身的に仕えるモモンに嫉妬し敵意を見せていたが、道中、放っておけばエ・ランテルに向かうであろうギガントバジリスクに立ち向かうモモンの姿を見て考えを改めた。
自らに子供ができた際、父が自分に語った成人の儀でのアンドレの勇姿と同様に、自身の子供にモモンの勇姿を語り継いだ。
アンドレ
声 - 松本忍
ドラマCD「漆黒の英雄譚」で登場。
トーケルの「成人の儀」に同行する騎士。レンジャーの能力も有している。妻帯者であり子持ち。
トーケルの父・ビョルケンヘイム卿の成人の儀に同行し、活躍したことからビョルケンヘイム家に仕える。偶然見かけたナーベに一目惚れしストーカー化するトーケルを呆れ諌めつつ、トーケルの成人の儀に同行する。
エ・ランテル
パナソレイ・グルーゼ・デイ・レッテンマイア
プルトン・アインザック
声 - 山本兼平
エ・ランテル冒険者組合長。元は優秀な戦士にして冒険者であった、精悍な風貌をした壮年の男。妻帯者。
エ・ランテル近郊に出現した吸血鬼ホニョペニョコの対策会議に出席した。冒険者として驚異的な実力を見せるモモンに驚嘆しつつ信頼を寄せている。
ウェブ版ではラケシルと同じチームであった元Aクラス冒険者。40代前半。エ・ランテル近郊に出現したヴァンパイアの対策会議に出席し、ナーベラル扮するモモンの底知れなさに驚愕しつつ、ヴァンパイア・「カーミラ」退治のため特例として昇格試験の受験を許可した。
書籍版ではモモンにエ・ランテルに執着してもらうため都市長の賛成も得て、モモンを歓迎する宴を開く際、女や酒、権力を宛がうことを考え実行に移した。ドラマCDではその具体的な行動として都市長の賛意を得た上で、モモンをこの地に引き留めるため彼を歓迎する宴を開く計画を立てている。高級娼館「琥珀の蜂蜜」「天空の満月亭」「紫の秘薬館」の各館トップの3人の娼婦に相手をさせ、あわよくば彼の血統を残そうと思っていたらしい。
エ・ランテルが魔導国の支配下に入ってからはアインズの語るこれからの冒険者や組合の在り方に共感し協力を誓い、その後冒険者対策として行動を共にし、元冒険者としても様々な助言を行う。この際にアインズの言葉を否定したりツッコミを入れたり等、NPCと違う視点からの反応を期待していたアインズからは心中で感動されている。
テオ・ラケシル
声 - 櫻井トオル
エ・ランテル魔術師組合長。痩身で神経質そうな線の細い男。
普段は冷静な人物だが、エ・ランテル近郊に出現した吸血鬼ホニョペニョコの対策会議の際、モモンが切り札として提示した第8位階魔法入りの魔封じの水晶を前にして子供のように大興奮する狂態をみせた。エ・ランテルが魔導国の支配下に入ってからは魔術師組合を実質解散させていたが、アインズの発案によって始めた新たな冒険者対策を行っているアインザックに協力する。
ウェブ版では魔術師ギルド長。アインザックと同じチームであった元Aクラスの冒険者。30代後半。エ・ランテル近郊に出現したヴァンパイアの対策会議に出席する。モモンの装備品であるガントレット「イルアン・グライベル」を魔法で鑑定し驚愕した。
イシュペン・ロンブル
ベベイ・オータン
リィジー・バレアレ
声 - 谷育子
エ・ランテル最高の薬師である老婆。ポーションの作成に並々ならぬ情熱を持っており、時に狂気的な一面を覗かせる。第三位階まで修めた魔法詠唱者。
ウェブ版ではエ・ランテル近郊に出現した吸血鬼の対策会議に出席した。書籍版ではカジットが起こした事件の際に冒険者モモンと取引し、従属することになった。後にンフィーレアと共にカルネ村へと移住している。アインズがポーション開発から新婚であるンフィーレアを外してからは一手に担っている。
ンフィーレア・バレアレ (nfirea bareare)
声 - 村瀬歩
職業レベル:ウィザード3lv、アルケミスト(ジーニアス)4lv、ファーマシスト(ジーニアス)4lv、ドクター1lv
呼び名:天才錬金術師
リィジーの孫である薬師。女友達のエンリに片思いしている。あらゆるマジックアイテムが使用可能というエ・ランテルでも有名なタレントを所有している。中風月18日生。趣味は錬金術の実験。
ウェブ版でリィジーの孫にあたる人物は「フェイ」という名の少女でモモンに惚れている。
錬金術師としての素養も含む薬師であるため現時点で第二位階魔法まで使用する事が出来、戦闘ではそれに加えて粘着剤等調合した薬品を用いる。
赤いポーションの持ち主であるモモンに情報を求めて接触し、亜人退治を依頼された「漆黒の剣」を加えてカルネ村への道中を共にする。帰着直後にタレントを狙われクレマンティーヌ、カジットに拉致されるが、リィジーと契約を交わしたモモンによって救出される。「アインズ=モモン」という図式に気付いている一般人であるが、本人はそれを悪用するつもりはないようでアインズの懐の広さに僅かな妬心とそれ以上に多大な尊敬の念を抱いている。アインズからも利用価値の高さを認められつつ、同時に真っ直ぐに憧れを向ける姿勢に好感を抱かれている。
カルネ村に移住した後は、アインズの下、供与された素材などを用いて新たなポーションの製造を祖母と共に研究し徐々に成果を出しつつある。
カルネ村を襲った何度かの危機を共に乗り越える事でエンリとの距離を縮めていき、めでたく彼女と結婚し新居で二人暮らしを始めた。結婚後はアインズの許可を得てポーション開発から薬の貯蔵に回り、エンリの村長職の補佐をしている。
カルネ村
エンリ・エモット (enri emmot)
声 - M・A・O
職業レベル:ファーマー1lv、サージェント1lv、コマンダー2lv、ジェネラル2lv
呼び名:新たなる族長、血塗れ(ウェブ版)
一介の村娘。16歳。中風月10日生。
帝国騎士に偽装した法国兵士の襲撃に遭い両親を失うものの、その危地を見て助けに入ったモモンガの手によって妹と共に救われる。その際は異形の姿に怯えたものの、記憶操作を受け彼を命の恩人として尊敬するようになった。その後は与えられたアイテム「小鬼将軍の角笛」によって出現したゴブリンの一隊と共に村の復興に尽力する。
ウェブ版では単に自衛と成り行きからゴブリン達にオーガを加える事になり、それと言葉を交わした冒険者チーム「旋風の斧」の証言から尾ひれがついて亜人を使役する「血塗れ」の二つ名を持つ凄腕の傭兵隊長として噂される事になってしまう。
書籍版では、ゴブリンを率いる者としての力量と若さゆえの柔軟さを見込まれた先代村長(声 - 金光宣明)から村長位を譲られる。直後には村を脅かすモンスターの群れを皆の助けを借りながら全滅させる等、リーダーの片鱗を見せつつあり、それを裏付けするように彼女の職業レベルには指揮官としてのものが含まれる事になった。
王国軍がカルネ村を襲撃した際に「小鬼将軍の角笛」の真の効果を引き出す事に成功し、5千を超えるゴブリンの軍勢を召喚して王国軍を撃退する。ゴブリン軍団からは絶対の忠誠を向けられており、彼らからは「エンリ将軍」と呼ばれている。なお、召喚した軍団の中には高レベルのレッドキャップ達も含まれており、王国や帝国の全軍なら殲滅できる程の武力を行使できる。その後、ンフィーレアと夫婦になり、村長兼ゴブリン軍団の指揮官として忙しい日々を送っている。
ネム・エモット
アーグ
声 - 小若和郁那
トブの大森林に生息していたゴブリン。ギーグ部族族長アーの四男。部族の中では特別に賢く言葉も流暢に話す。通常のゴブリンではなく、ホブゴブリンの取替え子の可能性がある。
従属したところでゴブリンの命を無価値と見なして使い潰すだろう東の巨人から逃れるため大森林を幾人かで逃走し、追手の悪霊犬に嬲られ単身瀕死の状態であったところをエンリやジュゲムに救出される。カルネ村に到着した当初は戦闘能力の高くないエンリが族長ということを訝しんでいたが、エンリを前にオーガがひれ伏した光景を見て考えを改める。
小鬼将軍の角笛で召喚されたゴブリン
エンリが「小鬼将軍の角笛」を一度目に使用した結果、19人からなるゴブリン一団(内訳、ゴブリン・リーダー1人、ゴブリン兵士12人、ゴブリン・アーチャー2人、ゴブリン・メイジ1人、ゴブリン・クレリック1人、ゴブリン・ライダー2人)が召喚される。後に先任隊と呼ばれる彼らは当初は名を持たなかったが、エンリが御伽話のゴブリン王とその仲間達から取ることで命名した。彼ら召喚されて出現したゴブリン達は通常の森に生息する矮躯のゴブリンと比べて身長こそさほど変わりないものの非常に屈強かつ装備にも優れており、ジュゲムのレベル12を筆頭として訓練した王国精鋭兵士に勝るほどの実力を有している。
また、片言でしか喋らない弱いゴブリンとは一線を画して知能も高く、精悍な戦士としてやや荒くれてこそいるものの人間の村人達と普通に敬語を交えて話が出来、戦い方の指南をし戦術の指揮を執ることまでできる。彼らの忠誠は一身にエンリに向けられており、最悪の際には彼女の安全を第一に行動するが彼女が村長に就任したことによってそれを踏まえて柔軟に動いている。
二度目に使用した際は、約5千の軍団・ゴブリン「-医療団」「-重装甲歩兵団」(声 - 真木駿一)「-聖騎士隊」(声 - 江越彬紀)「-騎獣兵団」(声 - 浜添伸也)「-長弓兵団」(声 - 相馬康一)「-魔法支援団」(声 - 矢野正明)「-魔法砲撃隊」(声 - 伊原正明)「-暗殺隊」(声 - 手塚ヒロミチ)「-近衛隊」(声 - 木内太郎)「-軍楽隊」「-後方支援隊」が召喚された。判明している内訳は聖騎士隊が17騎、魔法砲撃隊が5人で、近衛隊に至っては13人のレッドキャップスで構成されている。後方支援隊は指揮官であるゴブリン軍師(声 - てらそままさき)の他、天候予測士や鍛冶師、罠師など12の職業に就く者が所属している。軍団はエンリを「エンリ将軍閣下」と呼び忠誠を誓っている。
ジュゲム・ジュゲーム
ゴコウ、ノスリ、カイジャリ、スイギョ、マツ、ウンライ、ライマツ、クウネル、ロニス、ヤブラ、ノブラ、パイポ
冒険者
イグヴァルジ
声 - 浜添伸也
職業:フォレストストーカー
ミスリル級冒険者チーム「クラルグラ」代表。
野外活動に特化した職を学び、森林の中も庭同然という力量の持ち主。人格はともかく能力は優秀で今まで仲間を死なせたことは一度もないという。
英雄譚に登場するような英雄を目指す野心家で、唐突に名声を掴んだモモンに人目も憚らず敵意を剥き出しにした。同格の冒険者からも眉を顰められるその態度は彼にとっては仲間すら踏み台に過ぎないという本音から来るものだった。
警告にも構わずモモンの足を引っ張ることを目論み、彼の吸血鬼退治への同行を強行した。その途上、実験材料の確保も兼ねた口封じとしてアインズの指示で控えていたアルベドの追跡を受ける。逃亡を試みるも後詰のマーレに杖で頭を粉砕され死亡、チームは全滅した。
ベロテ
モックナック
ブリタ
声 - ゆきのさつき
女冒険者。鉄級冒険者チームに所属。
ウェブ版では「バニアラ」という名で、経緯こそ異なるものの書籍版と共通してモモンからこの世界の識者から破格とされるポーションを提供される。
そのポーションはリイジーの下に持ち込まれモモンとの間にコネクションを生むことになる。また、彼女の所属チームが運悪くシャルティアと遭遇して壊滅する中で窮地から救う一手となった。モモンから与えられたポーションの存在にシャルティアの主人であるアインズの影が見え隠れし、ポーションを与えられるほどの交友関係を築いていると判断したからである。
生き延びた後は遭遇した吸血鬼の情報提供者となり、ウェブ版ではモモンと個人的な友誼を結ぼうと奮闘していた。
書籍版ではその後冒険者を引退してカルネ村へ移住し、村の一員になる。現在は野伏(レンジャー職)としての訓練を受けながら働いている。
漆黒の剣
ウェブ版ではチーム名は「旋風の斧」。ンフィーレアが登場しないため全員生存している。
ペテル・モーク
声 - 興津和幸
「漆黒の剣」リーダー。
十三英雄「暗黒騎士」の所有する剣を手に入れることを目標とする夢見る男。ギルド名もそれに由来し、ニニャ曰く恥ずかしい二つ名をメンバーにつけていったのも彼である。
チーム内のまとめ役であり、メンバーがモモンやナーベに対して失礼な発言をした際もしっかりフォローしている。
エ・ランテル帰還後、組合に向かったモモンと別れ、ンフィーレアと共に店に戻った際、店に侵入していたクレマンティーヌによって殺害され、最終的にアンデッド化してしまったところをモモンに仕留められる。
ルクルット・ボルブ
声 - 花江夏樹
職業:レンジャー
底抜けに陽気で口も性格も軽い人物。ナーベに一目惚れし、交際を申し込むが一蹴された。
モモンと共同の依頼遂行中にも幾度となくナーべを口説き続けるが、彼女お得意の毒舌が紛うこと無き本音であることにも気付かず、ひたすら玉砕を繰り返している。その反面、戦闘では索敵や射撃による牽制など、チームにとって重要な能力を有しているため、メンバーからの信頼は厚い。
ペテルと同様にクレマンティーヌによって殺害され、最終的にアンデッド化してしまったところをモモンに仕留められる。
ニニャ
声 - 田村睦心
チーム最年少の魔法詠唱者。若年で第二位階までを修め「スペルキャスター」の二つ名を持つ。
姉を貴族に連れていかれた経歴から貴族を嫌っている。ウェブ版では男性だが、書籍版では女性である。ちなみに書籍版とアニメでは男装している。
モモンに対しては人一倍の親しみと憧れを抱いており、積極的に会話をしていた。ンフィーレアと共に店に戻った際にクレマンティーヌと遭遇。他の三人のようにすぐに殺されず執拗に拷問をされた上で殺害される。拷問を受けている中でずっと助けがくることを信じていた。
ツアレの妹であることが明かされた書籍版では彼女の遺した日記をモモンが受け継ぎ、そこに記された知識と想いを汲み取ったことからその姉ツアレには恩を返そうと破格の待遇としてナザリックへ迎え入れることになる。
通常の倍の速度で魔法を習得できるという優秀なタレントの持ち主であり、順調に成長していけばいずれフールーダに近い域にまで到達できていたとのことである。
モモン(アインズ)も何かしらの想いは感じていたようで、アニメ版は彼女の死に憤っていた。また、ドワーフの国遠征ではニニャのことを思い出してその死をアインズなりに悼んでいた。
ダイン・ウッドワンダー
声 - 竹内良太
職業:ドルイド
がっしりとした巨躯の持ち主でチームの中でも特に落ち着いた人物。書籍版での話し方は「〜である」調。
戦闘ではメイスを振るい、回復や足止めの魔法も使用できる。森林地帯に精通した職に就いているため薬草にも詳しい。
ペテルと同様にクレマンティーヌによって殺害され、最終的にアンデッド化してしまったところをモモンに仕留められる。
蒼の薔薇
アダマンタイト級冒険者チーム。構成は女性5人。以前亜人の村を焼き払うスレイン法国の陽光聖典と交戦し撃退した事がある。ゲヘナではヤルダバオト率いる悪魔の軍勢を迎撃する。魔導国軍による王国侵攻が起きるとリーダーは抗戦を唱えるも、仲間達により最終的には国外の南東にある滅びた国の王都である炎で清められた廃墟へと脱出した。作者は「途中まで殺すつもりだったが、キャラらしからぬ行動をするのは絶対に許されない」としている。
ラキュース・アルベイン・デイル・アインドラ (lakyus alvein dale aindra)
声 - 小清水亜美
職業:クレリック、テンプラー、プリエステスなど
呼び名:蒼薔薇
アダマンタイト級冒険者チーム「蒼の薔薇」リーダー。信仰系魔法詠唱者であり、神官戦士。下土月1日生。趣味は執筆活動。
王国貴族、19歳という若齢でありながら、その才によって王国最高峰の実力者に上り詰めた女性。その実力は既に英雄級に達し、更なる成長の余地を残しているという。使用者が極めて稀な蘇生魔法の行使さえ可能である。第三王女ラナーとは親友であり、ギルドを通さずに個人的な汚れ仕事を引き受ける程の間柄である。彼女の先進的な提案を理解し、さらに提言するなど、優れた頭脳も持つ。
十三英雄の一人、暗黒騎士が有していたという四大暗黒剣のうち「魔剣キリネイラム」の現在の所有者でもある。しかし、イビルアイですら知らない魔剣の作用によってか、意味のないアーマーリングを増やしたり魔剣の副作用によって発生した闇の人格と戦っていたりといった痛々しい言動や行動を目撃されており、他のメンバーから密かに暴走の危険がないかと心配されている。
必殺技は魔力を込め膨張した刀身から放たれる黒色の無属性エネルギーの爆発「超技 暗黒刃超弩級衝撃波」(ダークブレードメガインパクト)。技名はラキュースが幾度も考えて名付けた自信作であり、旅の最中の自由時間に地面に色々と書いているらしく、内容は仲間でさえ知らない。
書籍版では王都防衛のため、他の冒険者チーム等と共にヤルダバオト率いる悪魔の軍勢と激戦を繰り広げた。聖王国の使節団の依頼でヤルダバオトに関する情報を提供したが、同国に赴いてのヤルダバオト打倒の支援の依頼は断っている。
魔導国による王国侵攻の際は魔導国への抗戦を唱え、引き抜きに来た漆黒聖典からの誘いを拒否している。ラナーとの最後の面会の折、メンバー全員での国外逃亡を考えていた他の4人のメンバーから不意打ちを受け、<人間種魅了>を掛けられた状態で国外へと連れ出された。
ウェブ版での名はラキュース・アルベイン・フィア・アインドラ。
ガガーラン (gagaran)
声 - 斉藤貴美子
職業:ナイト、エアライダー、マーセナリーなど
呼び名:謎多し可憐なる戦士(自称)、筋肉の塊(イビルアイ)
全身筋肉、刈り上げられた頭(書籍版イラストではミディアム)に猛獣のような瞳と、極めて魁偉な風貌をした女偉丈夫。誕生日・趣味とも謎(下土月2日、筋肉トレーニング)
ガゼフには王国の御前試合で敗北しており、彼には及ばないものの英雄と評される程の強者である。謎多き女を自称する通り、古参メンバーである彼女の経歴には不明な点が多く名前も偽名である。
外見に見合ってか一人称は「俺」で喋りも気風が良く、同じ戦士としてクライムに助言を施す等面倒見も良い。しかし童貞食いが趣味と言って憚らず、からかい混じりながらも彼を誘う等調子の良い性格の持ち主である。義侠心にも富み法国の亜人狩りには憤りを露わにした。
書籍版では王都にて遭遇したエントマと交戦する。ティアやイビルアイの加勢もあり苦戦の末に勝利するが、直後に出現したヤルダバオトに殺害された。ラキュースの蘇生魔法で復活した後は、病み上がり(レベルダウン)の体に鞭打って王都防衛戦に参戦する。大虐殺以後はティアと共に元の力を取り戻すため(レベルアップ)ラキュースの助力の下、修行を行っている。
イビルアイ (evileye)
声 - 花守ゆみり
職業:吸血姫(ヴァンパイア・プリンセス)、ソーサラー、エレメンタリスト(アース)など
呼び名:極大級魔法詠唱者、うちのちびさん(ガガーラン)
魔力系魔法詠唱者。全身を黒いローブ、顔を仮面で覆い隠した謎多き女性。趣味は魔法開発・実験。
八欲王の秘宝や十三英雄の実態について等、世界の裏側について多くの知見を持つ知恵者。法国の立ち位置について、己が狩られる立場にあると知りつつ一定の賛意を送る等、大局を知り含意を含んだ意見も持つ。チームへの加入は最も新しいが一番態度は大きい。その一方で他のメンバーからは心安く軽口を叩かれる仲である。IFストーリーによると人間であった頃の名はキーノ・ファスリス・インベルン。
その正体は250年の時を生き、かつて一国を滅ぼしたという吸血鬼「国堕とし」。十三英雄とも面識を持ち、外見年齢12歳程度という幼い姿に膨大な知識と魔力を詰め込んでいる。吸血鬼としての肉体能力に加え、種族としての飛行能力や250年生きてきた経験から、<飛行>で距離を取る能力が非常に高く、戦闘時における機動力となる。また、第五位階魔法の行使が可能。そのため、その実力は「蒼の薔薇」でも一線を画する。プレアデスの一人エントマと単独で互角以上に戦える実力を持つため、Lvはユグドラシル基準で50以上。
ヤルダバオトに追い詰められたところを圧倒的な実力をもって参戦したモモンに惚れこむが、実際はエントマを殺しかけた事からモモンに憎まれている。ヤルダバオト討伐に実力の近さからモモンと同行した際は互いに戦友として認識していると勘違いをしており、男女の仲への発展を期待さえしていた。聖王国の使節団と会合した際、ヤルダバオトの似顔絵を描いたが非常に下手で子供の落書きレベルであった。
なお、特殊な指輪をつける事によってアインズのアンデッド感知スキルを誤魔化したため、正体はばれていない。
魔導国による王国侵攻の際は抗戦せずにメンバー全員で国外逃亡する。王都から南東にある滅びた国の王都である炎で清められた廃墟に向かった。
ティア (tia) 、ティナ (tina)
声 - 石上静香(ティア)、富田美憂(ティナ)
職業:ローグ、アサシン、ニンジャなど
呼び名:影に潜めし双殺
忍術をも使用できる三つ子のうち二人の盗賊系冒険者。ぼかされているが、ティアはウェブ版ではショタコン。書籍版では同性愛者。ティナはウェブ版では同性愛者。書籍版ではショタコン。互いに手話を用いて意思疎通が出来、その速度は普通に会話するのと変わらない程である。
帝国を中心に知られていた暗殺者集団「イジャニーヤ」の頭領三姉妹のうちの一人であり、暗殺者として双子でラキュースを狙うが返り討ちに遭い敗北する。ラキュースから説得され蒼の薔薇のメンバーとなった当初はラキュースの命を再び狙っていたが、現在は仲間のために自らを犠牲にできる程メンバー想いとなる。
ティアは書籍版ではガガーランと同様の経緯を辿る。ティナはウェブ版ではデミウルゴスの力に窮地に陥ったイビルアイを救出し逃走に成功した。書籍版では王都防衛のためヤルダバオト率いる悪魔の軍勢と激戦を繰り広げた。
四武器
朱の雫
王国で最初に誕生したアダマンタイト級冒険者チーム。朱の雫の面々は交流したことのある冒険者が言うにはモモンと同様に人間的に度量のある人物である。王都の悪魔襲来の際はアーグランド評議国との国境におり参戦は間に合わなかった。ウェブ版では真紅の雫。
アズス・アインドラ (azuth aindra)
声 - 加瀬康之
職業:ファイター、スナイパー、アスレチックマスターなど
呼び名:演技派冒険者
朱の雫のリーダー。下水月15日生。趣味は美酒を飲む事。住居はアーグランド評議国首都、ドラゴンブレスの高級宿屋
ラキュースの叔父。本来は正式の長い名前があるが依頼の際、その長い名で呼ぶと不機嫌になる。戦闘能力はチームの中では一番低くアダマンタイト級冒険者の中でも低い方である。戦闘スタイルはユグドラシルのアイテム「パワードスーツ」を装備しての空中からの攻撃。
魔導国打倒のためツアーに協力を要請した。魔導国による王国侵攻の際、ラキュースに国外への逃亡を勧めている。漆黒聖典からの引き抜きを拒否したが彼らにとっての重要な機密事項に触れていた。エ・ナイウルでは都市に攻め寄せるデスナイトとデスウォリアーを葬る。王都ではツアーによる魔導王との一騎打ちを成功させるため、自らは囮となりアルベドをその場から引き離した。
その他 (王国)
ブレイン・アングラウス (brain unglaus)
声 - 遊佐浩二
職業:ジーニアス/ファイター、ソードマスター、ケンセイなど
呼び名:武の求道者
刀を武器とする抜刀術の達人。中風月10日生。趣味は刀の訓練。タレントは集中力を取込む力の増大。作者は「オーバーロードの根底にある設定に関わっており、システム的にあり得ないが、あり得る人」としている。
一介の農夫として生を受けるも剣術に天賦の才を持っていたためその道を歩む。ガゼフを現在の地位に押し上げる契機となった王国の御前試合において決勝で彼と戦い、惜敗とはいえ生涯初の敗北を喫する。そこで一旦は打ちひしがれたものの、一念発起し愚直に力のみを求める求道者と化した。この試合によって再び表舞台に立った時も冒険者等からの知名度は高く、屈指の兵として認識されていた。
己を磨く環境に適しているとして、身の置き場として選んだ半ば野盗の傭兵団「死を撒く剣団」がナザリックに目を付けられた事が二度目の人生の転機となる。シャルティアに挑んだものの赤子と大人以上の力の差を見せ付けられ完全に敗北。
ウェブ版では情報収集の一環として、シャルティアに吸血され彼女の眷属となった事から絶対の忠誠を捧げ、その美に陶酔するようになった。その後は蜥蜴人の鍛錬指導等与えられた仕事をこなしつつ、かつての部外者としての目線でナザリックの様々な規格外さに怯えつつも畏怖の念をもって見つめ、日々を送っている。
書籍版ではシャルティアに文字通り遊ばれた後、心折れたまま何とか逃亡に成功。王都まで落ち延びた後、ガゼフと再会し見る影の無い姿に愕然とした彼に保護され、一宿の恩を受ける。やや落ち着きつつも気力を取り戻す事は叶わなかったが、セバスの規格外の殺気とそれを受けても自分とは違って膝をつかなかったクライムを目撃した。駆け寄り教えを乞うたが、続く彼らの言葉から本当の強さが如何なるものかをクライムを通して知る事で、折れた心を立て直す。続く流れでセバスによる娼館突入にクライムと共に同行し肩を並べて戦い、サキュロントを一蹴する。
間髪容れず行われた八本指の拠点を急襲する作戦、ヤルダバオトの討伐作戦においてもクライムを支え、その流れの中で王国に仕官する。作戦の中で再会したシャルティアと交戦し、その小指の爪を切るという彼我の戦力差を考えれば奇跡に近い成果を挙げた。
王女付きの兵士としてクライムと行動を共にしており、ガゼフが絶望的と分かっていてアインズに挑んだ一騎討ちの証人となる。その後はガゼフの後継となる人材を求めて活動している。見込みのある孤児達を引取り剣の稽古を付けており、子供達には懐かれていた。魔導国による王国侵攻の際、子供達を評議国近くの都市に逃がした後、レイザーエッジをクライムに返却し、大通りの中央にてコキュートスと一騎打ちをした。届かず敗死したが、彼に敬意を表したコキュートスは部下に彼の遺骸を氷漬けにするよう命じ、彼の守っていた通りを進まず別の道に逸れてから王城へ進んでいった。
ザック
声 - 利根健太朗
かつて村から帝国との戦争のために兵士として徴発され、そのまま脱走し傭兵団「死を撒く剣団」に身を寄せることとなった、農夫上がりの男。貧困のため両親に売り飛ばされた妹・リリア(ウェブ版ではアラーナ)がいる。
シャルティアらによる犯罪者の釣り出しのために後ろ暗い筋の人間であると看破したセバスに雇われ、想定通りの動きを見せる。ソリュシャンとセバスの馬車を襲撃した際、ソリュシャンにおいしく捕食された。
スタッファン・ヘーウィッシュ
声 - 青山穣
王都の巡回使である肥満漢。王国の裏社会と繋がりがあり、彼らの便宜を図ることで私腹を肥やしていた。
弱い女性をいたぶり、殴り殺すことで快感を得る卑劣な男。奴隷禁止の煽りを喰らって自分の欲求を大っぴらに満たすことが出来なくなったことからラナーを逆怨みしている。一方で主人には深い感謝の念を抱いているという意外な面を持っている。
ツアレを拾ったセバスに対し、大金を掠め取ろうと脅迫するが、経緯の微妙な差異こそあれセバスの手によって同じ苦痛に満ちた死を与えられることになる。
ウェブ版での名はブルム・ヘーウィッシュ。
ロックマイアー
ボナ・イングレ
バイク
ボウロロープ侯の精鋭兵団の一人。ジュゲムの見立てでは10〜11lv。ジュゲムと交戦中、襲撃先のカルネ村の村民とゴブリンが種族を超えた何かで繋がっていることを感じる等洞察力はそれなりに高い。兵団の一部を借り受け別働隊として率いるバルブロに従いカルネ村襲撃に従軍するが、実質的にはバルブロのお守のような役割となってしまっていた。選民思想の強い王国の役職付きの階級では珍しく特権意識に染まっておらず、モンスターだけでなく他国の軍隊に蹂躙されがちな辺境の村々の事情も理解するなど良識的な人格の持ち主。
肥大化した自尊心と疑心暗鬼の塊となったバルブロには当初から辟易させられており、事態が思う通りにいかないことに腹をたてるバルブロの発言にも終始懐疑的であった、さすがにカルネ村を襲撃するという命令に対しては他の精兵兵団の者たちと同様に否定的であり、かなり強い口調で諫言するも最終的には第一王子の命令に逆らえず自国の村人相手に攻城戦となってしまう。
別働隊は最終的に全滅しているので、カルネ村での戦闘中か敗走した先でのルプスレギナの襲撃のどちらかで戦死した。
ボリス・アクセルソン、ヨーラン・ディクスゴード、フランセーン、ルンドクヴィスト
レエブン侯の軍師
ヴェスチャー・クロフ・ディ・ローファン
声 - 斎藤志郎
蒼の薔薇が登場する以前に活躍した元アダマンタイト級冒険者チームのリーダー。既に冒険者を引退しているものの、風花聖典の調査でクレマンティーヌとまともに戦える実力を持つ戦士。
現役時代は、蒼の薔薇入団前のリグリットを入れた4名で構成されたアダマンタイト級冒険者チームで活動していた。ドラマCDでは30年前にザイトルクワエの居所から貴重な薬草の採取を行っている。その際は自身のチームの他に2つのミスリル級チームの支援を受けた。
冒険者引退後は気に入った人間のみに剣を教える個人道場を開いていた。御前試合を観戦した際、出場したガゼフを気に入り、王都を歩いていた彼を強制的に弟子とし座学や剣の技及び、六光連斬を遥かに凌駕する武技(自身が開発しながらも年齢のため駆使することは叶わなかった)を教え込んだ。
白髪だが猛禽類のような鋭い眼光をしている。腕も普通の老人と違い細くはあるが鋼のごとく引き締まっている。
魔導国による王国侵攻の際、魔術師組合本部に現れたアウラの前に、六高弟と思しき教え子らを率いて立ち塞がるがすぐに射殺された。
スレイン法国
最高執行機関
最高執行機関は後述の7人の神官長の他、司法機関長・立法機関長・行政機関長・研究機関長・大元帥を含めた12名で構成されている。高い位にある者こそ清廉であるべきとの考えが基本であるため、位が高い者ほど激務であり報酬も低く抑えられている。このため本当に意欲のある者だけが率先して職務に取り組める仕組みとなっている。同時に中堅職までは家柄が良いだけでも手が届くため、出世のため箔をつけることが目的で士官する者がいるなど問題も抱えている。
ベレニス・ナグア・サンティニ
ドミニク・イーレ・パルトゥーシュ
イヴォン・ジャスナ・ドラクロワ
巫女姫
スレイン法国神都にある六神殿にて大儀式を用いて各地の監視を行う存在。6人いる全員が潰された両目を包帯で覆い、前の開いた薄い絹1枚を腰の辺りで一本の紐で合わせただけという、肌も露わになった姿をした少女であり、法国最秘宝「叡者の額冠」(ウェブ版では「叡者の冠」)を装備している。叡者の額冠は装備者の自我を消し、装備者を高位魔法の発動(巫女姫に魔力を送る周囲に控える魔法詠唱者のMPに左右されるが)を可能にするアイテムに変貌させる。代替わりにより叡者の額冠を引き剥がされた巫女姫は発狂するが、漆黒聖典により神の御許へと送られる。
巫女姫に選ばれる少女は100万人に一人という割合で非常に希少な存在である。
土の巫女姫
水の巫女姫
漆黒聖典
隊長
クアイエッセ・ハゼイア・クインティア
声 - 河西健吾
第五席次。「一人師団」。
ギガントバジリスク等を操ることも可能な優れたビーストテイマー。クレマンティーヌの兄。ラキュースよりも上位の力を持つ。整った顔をした若い男で十本の指全てに指輪をしている。魔導国による王国への侵攻の際、法国から王国の冒険者チーム引き抜きの指令を受け、幾つかのチームとの交渉を成功させた後、朱の雫と蒼の薔薇に接触する。
ウェブ版では陽光聖典と共に、トブの大森林を塒とする大所帯(約1万)のゴブリン部族を襲撃した。その後、素顔のアインズを目撃した際、自身の信仰する神が降臨したと歓喜し傅く。
第七席次
セドラン
エドガール・ククフ・ボーマルシェ
第十席次
声 - 星野貴紀
「人間最強」。筋骨隆々な肉体をした白髪の老人。巨大な斧を装備する蛮人。魔導国による王国への侵攻の際、法国から王国の冒険者チーム引き抜きの指令を受けたクアイエッセに同行する。彼と十一席次の二人より強く英雄の領域を超えた逸脱者。
第十一席次
声 - 石見舞菜香
「無限魔力」。青色の長髪を三つ編みで結い水晶に乗っている女性。顔の殆どが隠れる程の大きな帽子を被り、下着が見える程のはだけた格好をしている。ラキュースよりも上位の力を持つ。絶死絶命による拳での矯正を受けた後は彼女へは卑屈な態度を見せるようになった。
魔導国による王国への侵攻の際、法国から王国の冒険者チーム引き抜きの指令を受けたクアイエッセに同行した。
ウェブ版では相手の強さを見抜く特殊能力を持った美青年。
第十二席次
アンティリーネ・ヘラン・フーシェ(antilene heran fouche)
声 - 田村ゆかり
職業:ファイター10lv、バーサーカー10lv、マスターファイター10lv、レッサーワルキューレ/オールマイティ5lv、ウェポンマスター7lv、ローグ1lv、アサシン5lv、エクスキューショナー10lv、クレリック10lv、ハイクレリック10lv、インクイジター10lv
呼び名:漆黒聖典番外席次絶死絶命
住居は法都シクルサンテクスの聖殿の一区画。趣味は新しいものを色々と試すこと(飲食やファッション等)。88lv。
書籍版で登場。神人の中でも「血と血の混じり合いとあり得ない確率で生まれた」神人。実父はエルフの国の王デケム・ホウガン、母はファーイン。
十代前半の少女に見える容貌をしているが実年齢は最高執行機関の者達よりも年長。髪は片側が白銀、もう片側が漆黒の長髪で瞳はオッドアイ。他者に耳を見られることを嫌う。
装備は全て六大神の遺した神器。タレントはサイコメトリーに似たもので自身の装備した武具のかつての使用者の切り札を行使出来る。作者によると大陸の中でも10本の指に入る最強のタレント。
暇つぶしにルビクキューを弄りつつ、法国の聖域である五柱の神の装備が安置されている場所を守護している。自分の力を過信し驕った態度を見せる漆黒聖典のメンバーに対し拳を使って矯正させる仕事も担う。人類の守り手ともされ隊長を一蹴するほどの実力をもっているため、その存在は明らかになっただけで周辺国との全面戦争を招きかねないため秘匿されている。クレマンティーヌ曰く「人外領域すら超越した漆黒聖典最強の化け物。六大神の血を引くとされる先祖返りのアンチクショウ」。
法国の仇敵エルフ王デケムを葬るため前線に派遣される。デケムの居室で彼を待ち構え深手のデケムを容易く踏み殺した。その後、デケムを追ってきたマーレと交戦。デケム以上の身体能力に、多くの武技、スルシャーナの使ったとされる大鎌カロンの導き、カロンの導きから自身のタレントで行使可能なThe goal of all life is death、エインヘリヤルを用いて喰らい付くが、本来行使できる第三位階までの信仰系魔法を使った自己強化の経験の乏しさもあり押し込まれ、最後はマーレの小災厄を受け虫の息となり捕虜となる。ナザリックの氷結牢獄で彼女の記憶からシャルティア関連の事実を確認したアインズはスレイン法国を即座に滅ぼす事を決意した。
法国兵士
ベリュース
声 - 斎藤寛仁
ガゼフ抹殺の前段階の工作として、帝国兵士に偽装して王国村落への襲撃を行なっていた部隊長。
作戦中も欲望を剥き出しにして村娘に乱暴を働こうとするなど、下衆を絵に描いたような男。隊員からの人望は当然皆無であったが、法国では資産家ということもあり箔付けのために作戦に参加したらしい。
デスナイトによる部隊全体の危機に至っては、部下を盾とすべく大金を提示するも誰も動かず恐怖のあまり失神。直後、デスナイトに両断(アニメ版では滅多刺し)されて死亡する。
ロンデス・ディ・クランプ
声 - 佐々木義人
ガゼフ抹殺の前段階の工作として、帝国兵士に偽装して王国村落への襲撃を行なっていた部隊の一兵士。
部隊全滅の危機に当たり、茫然自失する隊員達を鼓舞し撤退を指示した。自身も時間稼ぎのためデスナイトに向き合い、敬虔な信者としての意地を見せるも、その刃は届かず首を刎ねられる。
その他(法国)
ニグン・グリッド・ルーイン
声 - 子安武人
陽光聖典隊長。
かつて行った亜人集落の掃討の時、王国の冒険者「蒼の薔薇」と遭遇し敗走したことがある。この際に顔に傷を受け、魔法での治療を簡単に行えるにもかかわらず、敗北への戒めとしての今も残すに至る。しかし、個としての力はラキュースをしてその頃の自分より強かった模様。
ガゼフの抹殺任務を無慈悲といえるやり方で九割方遂行する。自身はタレントの特性を活かして後方から部下を強化しつつ指揮を行う戦術を取った。理論上は的確なやり方であるはずだったが、ナザリックの介入により部下共々捕縛される。
性格的には人間種救済という大義を掲げ、神への信仰と共にそれを疑うことはなかったが、それ故に冷徹で傲慢なところを見せた。無惨な死を避けられないとわかると、部下を見捨てて命乞いをするという醜態を晒した。その後、情報を得るために尋問を受け死亡した。
ウェブ版では、顔に傷を受けた理由が部下の失敗によるものとなっており、アインズ等との遭遇も無かったため生存している。
カイレ
水神官副長
スルシャーナ
スルシャーナ第一の従者
シュエン
ファーイン
バハルス帝国
ジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル=ニクス (jircniv rune farload el nix)
声 - 櫻井孝宏
職業:エンペラー(一般)、ハイエンペラー(一般)、カリスマ(一般)など
二つ名:鮮血帝
装備:一角獣の指輪(リング・オブ・ユニコーン)など
現皇帝。圧倒的なカリスマ性と、武力に裏付けされた統治能力で自国を強大化させつつある眉目秀麗な青年。腹話術という意外な特技も持っている。上風月1日生。趣味は他国の情報収集と自国との状況を比較・検討する事。
即位に際し、また機を見るたびに国内の貴族に対する血の粛清を断行したため「鮮血帝」と呼ばれ、事実彼の代で絶対王政は完成しつつある。王様優秀度は12人中2位(化け物)。
親族同士での謀殺を繰り返した凄惨な過去を背負っており、他者に対する愛情が希薄。伴侶は居ないが子はいる。ラナーの先進的な提言を密かに自国に取り込み成果を上げる等、彼女の才覚は認めているがその有り余る知性に薄ら寒いものを感じてもおり「嫌いな女ナンバーワン」に挙げる程。
ナザリックの戦力を見るための捨て駒としてワーカーを用い、その謝罪として大墳墓へ自ら赴くがその後の経緯は大きく分かれる。
ウェブ版でアインズと個人的な友となる事を提案するが、了承したアインズは実際の戦力の差にも関わらず帝国の傘下に降ることを選択し、表向きに臣下の礼を取るその意図の読めなさに対し、その頭脳の冴えを認めつつも混乱している。アインズには「辺境侯」の爵位を与え、彼の一挙手一投足が巻き起こす混沌に頭を痛める日々を送っている。
書籍版では自ら率先はせずアウラ、マーレ両名による脅迫に応じて赴く。アインズに同盟を申込むと共に建国事業を勧め、ウェブ版でも想定していた周辺国家による対ナザリック同盟の成立を目指す。なお、表向きにも対等な交渉を成立させた胆力と頭脳はウェブ版同様であるが、内心ではナザリックの規格外さに度々投げやりになる一面も見せた。
フールーダの離反についても札を一枚失ったという受け止め方であったウェブ版と、公私共に依存していた面が強く心中では慟哭する一幕も見せた書籍版では反応が異なる。結局、書籍版では自身の深読みとアインズの行動が互いの意図とは別に帝国を追い詰める形で偶然ハマってしまい、法国の信用を失った上に、謀略戦に完全に敗北したと思い込み、属国として魔導国傘下に入ることを選ぶ。属国となるまでは、激しいストレスから胃痛に苦しみ髪も抜け落ちていた。傘下に入ってからは重荷から解放されて伸び伸びと日々を送っている。また、アインズに拝謁する際に待合室にいたペ・リユロと出会い、両者とも同じ境遇であったため、すぐさま意気投合し親友となる。
アインズが自分の身に何かあった際の予行演習として死を偽装した際、数々の圧倒的な力を見せつけたアインズが落命するはずはないと即座に確信する。情報の真偽に迷う人々を全く相手にせず、死を偽装した情報の流布もアインズの策略の一環として不用意な行動をとらなかったことが結果的には正しい判断として報われることとなった。
帝国家臣団
フールーダ・パラダイン (fluder paradyne)
声 - 土師孝也
職業:ウィザード、キンジュツシ、ビショップなど
呼び名:三重魔法詠唱者(トライアッド)
帝国の主席魔法使い。ベルモウス村の出身。ウェブ版の設定によると268歳。人間としては最高ランクである第六位階の魔法を使いこなす。十三英雄に匹敵か、それ以上の「逸脱者」ともいわれている帝国最大の守護者。趣味は魔法に関する全て。
彼個人の存在が周辺諸国に対する抑止力となり、教導した高弟の中には第四位階の使用者まで現れる等帝国の魔法教育の立役者でもある。
魔法の一種、仙術を不完全ながら発動させる事によって200年以上生きており、相手の使う魔法の位階を見抜く特殊な力(書籍版ではタレント)を持っている。英雄を超えた者としての飄然とした態度の裏に魔道の秘奥のためになら全てを投げうっても構わないという狂的な本質を隠しており、アインズの強大な力を知って即座に傘下に降る。
初代皇帝の時から仕官しており、代々の皇帝に協力して帝国の強大化に努めてきた事情が語られる。ジルクニフに「爺」と呼ばれ個人的な信愛を以て接されており、彼自身も帝国及び歴代皇帝には愛着を持っていたようだが、表向きには帝国に臣従しつつも裏切り、ナザリックを利する行為を行っていた。
ウェブ版ではジルクニフの認可の下、アインズの弟子となり働いている。
ロウネ・ヴァミリネン
声 - 高橋伸也
秘書官。年の割に髪は薄い。
ジルクニフとアインズの会談の際、ナザリックに駐在する間に、ウェブ版では本人は躊躇したが帝国の法律を教授する命を、書籍版では覚悟を決めてナザリックとの連絡手段の構築や使者の滞在場所の確保といった、帝国-ナザリック間の調整の命を受ける。
命を下した直後、デミウルゴスがロウネとすり合わせを行うと知ったジルクニフは、ロウネがデミウルゴスに操り人形にされることを予感した。その後は閑職に回っていたが、帝国が属国になってからは筆頭書記官となっている。
ナテル・イニエム・デイル・カーベイン
声 - 田島章寛
帝国第二軍の将軍。髪を白く染めた壮年の男。個人の武勇は皆無であるが、堅実な指揮ぶりで戦闘では決して負けないと謳われる名将。
先代皇帝にその才覚を認められ取り立てられた。大虐殺では辺境侯の指揮下に入り、その圧倒的な力を目の当たりにする。
ウェブ版では平民出身で名をナテル・イニエム・スァー・カーベイン。帝国の未来という観点ではベリベラッドに近い考えを持つ。
フェメール伯爵
ウィンブルグ公爵
帝国四騎士
バジウッド・ペシュメル (baziwood peshmel)
声 - 永野善一
職業:ファイター、インペリアル・ナイト、ガーディアン
二つ名:雷光
装備:(ウェブ版・四騎士の基本装備 ニンブル・レイナース・ナザミも同様) ガントレット・オブ・ストレングス、アミュレット・オブ・ヘルス、ベルト・オブ・コンスティチューション、リング・オブ・レジスタンス、リング・オブ・プロテクション、グリーブ・オブ・クイックマーチ、マント・オブ・エレメンタルプロテクション、シャツ・オブ・キュアウーンズ、ヘルム・オブ・マインドガードなど
帝国四騎士の一人。四騎士のまとめ役である。上水月19日生。帝国裏路地の出身。娼婦出身の妻・愛人が5人おり、彼女らと同じ屋根の下で暮らしている。
ガゼフ・ストロノーフと同じく平民上がりの騎士で言葉遣いはぞんざいだが、裏表の無く陽性な性格をジルクニフに好まれている。ナザリック内部に皇帝の供として付き従った後も軽口を叩く姿勢に変わりはなかった。
ニンブル・アーク・デイル・アノック (nimble arc dale anoch)
声 - 笠間淳
職業:ノーブルファイター、ライダー、ビショップなど
二つ名:激風
帝国四騎士の一人。中火月8日生。男爵家の次男。ジルクニフから個人として伯爵の地位を与えられている。
希少金属であるアダマンタイトで作られた鎧を身に纏う。
帝国と同盟を締結したアインズの案内役を申し付けられ、大虐殺の現場に居合わせ恐怖に打ち震える羽目になった。
レイナース・ロックブルズ (leinas rockbruise)
声 - 加隈亜衣
職業:ノーブルファイター、プリースト、カースドナイトなど
二つ名:重爆
帝国四騎士の一人。紅一点。攻撃力でいえば四騎士中最強。顔の半分を隠しているという点を除けば容姿の整った女性。ウェブ版では髪の裏には黒く大きな痣、書籍版では呪いにより顔の右半分が膿を分泌するものに変えられている。書籍版ではウェブ版とは異なり彼女のことは深く掘り下げられており、彼女を襲った数奇な運命と独特な性格が語られている。趣味は呪いが解けた後の人生を空想すること及び復讐日記を書くこと。
元は貴族の令嬢。自領のモンスターを討伐することに誇りを持っていたが、とあるモンスターから死の間際の呪いを受ける。呪いが解けないことによる世間体を気にした実家から追放され、婚約も解消された。ジルフニフに見出され雇用契約を結んだ後、彼の援助で実家と元婚約者への復讐を済ましている。
そのため、人生の目的である解呪のためならばジルクニフにだって剣を向けると公言している。忠誠心にも乏しく自身の雇用は身の安全あってこそ、利あれば裏切ることを含め、いざとなったら逃げだすことを契約の条件として認めさせている。女性としてのプライドからかジルクニフに従ってナザリックに赴き戦闘メイドの美貌を目撃した際、舌打ち(ウェブ版では嫉妬したと吐露している)をした。大虐殺以後は自分の価値を高めてから魔導国に鞍替えをすべく機を窺っている。
帝国魔法学院
全員がウェブ版で登場。
ジエット・テスタニア
ランゴバルト・エック・ワライア・ロベルバド
フリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンド
オーネスティ・エイゼル
銀糸鳥 (ぎんしちょう)
「漣八連」と並ぶ帝国のアダマンタイト級冒険者チーム。ジルクニフから依頼を受け闘技場内で彼の護衛をした。魔導王による競技場での一件以降、本拠地を帝国から都市国家連合に移している。
フレイヴァルツ
声 - 土岐隼一
職業:吟遊詩人
装備:星の交響曲(スター・シンフォニー)など
「銀糸鳥」リーダー。
奇妙な輝きを宿すチェインシャツを装備し、「星の交響曲」(スター・シンフォニー)と呼ばれるリュートを背中に下げ、レイピアを武器とする。
ケイラ・ノ・セーデシュテーン
声 - 堀井茶渡
職業:シカケニンなど
二つ名:暗雲
小柄で丸刈りの男。職業は盗賊系のシカケニン。イジャニーヤ頭領三姉妹と同等の実力を持つ暗殺者。
帝国の路地裏出身である四騎士の「雷光」バジウッドよりも、深く危険な世界の出身。
ファン・ロングー
声 - 喜屋武和輝
種族:猿猴(えんこう)
職業:ビーストロードなど
真っ赤な毛をした猿。身長は170センチ程。猿(エイプ)の力を宿す戦士で実力はバジウッド以上。
白色の毛皮で出来た鎧のようなものを身に纏い、両腰部には使い込まれたバトルアックスを下げている。
ウンケイ
ワーカー
グリンガム
声 - 間宮康弘
「ヘビーマッシャー」のチームリーダー。メンバー数14人(ウェブ版では9人)という大所帯ワーカーを束ねている。
農家の三男坊として生まれ、兄を見返してやろうという一念でミスリル級冒険者に匹敵する地位まで上り詰めた。王国の御前試合に出場するも準々決勝でブレインに敗北している。対外的には無学なりの処世術として仰々しく奇妙とさえ取れる喋り方をしている。ナザリック探索を依頼されたワーカーチームの中では中心的な役割を果たし、長年の経験から多くの攻撃を切り抜ける。
ナザリック探索では自分含め5人で調査に赴くも最終的にチームは転移の罠にかかり、別々に過酷な運命を辿ることになるのだが、彼の場合は恐怖公の管理する「黒棺」に送られ生きながらにして貪り喰らわれるという悲惨な末路となった。
パルパトラ・オグリオン
声 - チョー
二つ名:緑葉(グリーンリーフ)
「竜狩り(ドラゴンハント)」のチームリーダー。書籍版では80歳に到達してなお現役を続ける戦士。チームメイトや他のチームからは「老公」と呼ばれる。前歯はほとんど抜け落ち濁音を話せない。ウェブ版では金髪碧眼の20代半ばの男と描かれ、モモンとの手合わせや思考・経歴を除けば辿った末路こそ同じであるが、こちらは特に特徴的なキャラ付けをされていない。
自身の異名である「緑葉」(グリーンリーフ)とは、退治した緑竜(グリーンドラゴン)の鱗から作り出された鎧を装備していることから付けられている。また先端を竜の牙を削り作ったスピアを武器として持つ。武技「竜牙突き」の開発者とされる。かつてはオリハルコン級と目されていた冒険者であったが、当時の冒険者組合長(パルパトラをして「最悪の類」)をぶん殴ってしまって以来、ワーカーとして活動している。
普段は好々爺の一面を見せるが、謎の遺跡(ナザリック)においての内部探索初日を未知のモンスターとの遭遇の危険を考慮し他のチームに任せ、自身らは地表部の探索を買って出た一方で、翌日の内部探索の優先権を得るなど仕事に対しては非常に慎重かつ冷徹な面を見せる。
地表部を探索していた際、現れたプレアデスが呼び出した8体のナザリック・オールド・ガーダーと交戦する。彼自身は複数体を受け持つなど奮戦したものの、チームは後衛の判断ミスから序盤から劣勢に追い込まれ予想外の脆弱ぶりを披露する羽目になる。戦う前の余裕はどこにいったのかと観戦していたプレアデスの面々も呆れ、遂には彼女らから声援すら送られるようになるが、声援空しく早々に全滅し最初に脱落したワーカーチームとなった。死体は回収され有効活用された模様。
エルヤー・ウズルス
声 - 木村良平
「天武」のチームリーダー。鈴の音のような涼しい声を持つ、端正な顔立ちをした男(ウェブ版では青年)。ガゼフに匹敵するともいわれる剣の天才だが傲慢な態度が目立つ。
スレイン法国の出身とされており、人間以外の種族を見下している。
三人のエルフの奴隷とパーティーを組んでいるが、実際は彼一人のチームだといわれている。
ナザリックに侵入した際ウェブ版ではヴァンパイアとしての本気を出したブレインに圧倒され、エルフ達に全開で支援させたがなお届かず腕を切断されて敗北、命は取られなかったがその後の処遇は不明。
書籍版ではハムスケの訓練の成果を見るためのテスト相手としてあてがわれ、ウェブ版同様不利になった途端エルフ達の支援を受けて戦ったが両腕を切断され、エルフたちに見捨てられたのちにとどめを刺される。侵入者の末路の中では、ナザリック魂に汚されていないハムスケが相手だったため、最も幸せである。
フォーサイト
酒場兼宿屋の「歌う林檎亭」を拠点に活動しているワーカーチーム。ミスリル級相当の実力を持ち、帝国では敵無しと謳われている。アルシェが妹たちを引き取って一緒に暮らそうとしていたため、ナザリック地下大墳墓の調査の依頼を終えたら解散する予定だった。
ヘッケラン・ターマイト (hekkeran termite)
声 - 石川界人
職業:ファイター、フェンサー、ソードダンサー
呼び名:チームの中心柱
「フォーサイト」のチームリーダー。二刀流の戦士。金髪に碧眼、日に焼けた肌をしている。20歳前後。身長は170台中盤。上風月3日生。趣味は貯金の勘定。
裏稼業に属する者として敵を作らない手腕に優れており、事前の下調べも欠かさないなど出来る男。
商人の家の四男。当初は冒険者を目指していたが金銭好きな性格のため気付いたらワーカーとなっていた。
第六階層・闘技場にてアインズと相対した際、脱出に一縷の望みをかけて交渉しようとし、他のナザリック至高の存在の許可を得たかの如く偽装しようとして失敗。逆にアインズの逆鱗に触れる結果となり、戦闘の末イミーナを庇い倒れる。
最期はイミーナと共に餓食狐蟲王の巣の材料にされた。
web版では健康的な白い肌をしている。アインズの使用した第8位階「破裂」を受けて死亡した。
ロバーデイク・ゴルトロン (roberdyck goltron)
声 - 平川大輔
職業:クレリック、ハイ・クレリック、テンプラー
呼び名:本当に善人な神官
「フォーサイト」の神官。30代。気立てのいい性格で、金目当てという即物的な理由で動くワーカーが多い中、神殿という組織の枷の下ではより多くの人々が救えないという理由でワーカーとなった。中水月13日生。趣味は日曜大工。
柔らかな物腰と優れた話術によってチームの交渉窓口となることが多く、自らが冒険によって得た報酬を弱者救済に費やすなど、真に善性の人。
最期はアインズによる神の存在証明のための実験材料となった。
イミーナ (imina)
声 - 高垣彩陽
職業:レンジャー、ローグ、ブッシュワーカーなど
呼び名:俊敏なる射手
「フォーサイト」の盗賊。半森妖精(ハーフエルフ)。父が森妖精(エルフ)・母が人間の半森妖精。ヘッケランと恋人関係。気の強い性格であり、エルヤーとの折り合いが悪い。上火月29日生。趣味は何もせずにぼんやりする事。
エルフの血が入っているためかほっそりとした肢体の持ち主であり、胸部も平たい。非常に浮かびやすく溺れにくいタレントを持っているが、水地でモンスターに襲われた経験があるため、泳ぎは嫌い。
最期はヘッケランと共に餓食狐蟲王の巣の材料にされた。ウェブ版ではアインズの魔法陣に込めた夥しい「魔法三重最強化・魔法の矢」を受け死亡した。
アルシェ・イーブ・リイル・フルト (arche eeb rile furt)
声 - 真堂圭
職業:ウィザード、アカデミック・ウィザード、ハイ・ウィザード
呼び名:愛される姉にして妹
「フォーサイト」の魔法詠唱者である10代半ば〜後半の少女。家の借金を返すためにワーカーになった。中風月26日生。趣味は読書。ウェブ版での名前はアルシェ・イーブ・リリッツ・フルト。
帝国魔法学院出身。他者の魔力を感知する特殊な才能を持つ。フールーダの元弟子であり、若年で第三位階にまで習熟したことから彼の領域まで到達する可能性さえ持っていると師や仲間内からは評されていた。
貴族であったが現在は実家の爵位を皇帝によって剥奪されている。それでも貴族としての浪費を忘れられず借金を繰り返している父(声 - 関幸司)と母(声 - 加隈亜衣)を疎んでおり、妹のクーデリカ(声 - 木野日菜)とウレイリカ(声 - 天野心愛)の双子と共に家を出ようと考えている。
イミーナからの助言で逃走するも、追跡に向かったシャルティアによって苦痛なき死を与えられ、遺骸をバラバラにされ有効活用された。その才能についても早熟の秀才に過ぎずもう伸びる余地は残されていなかったと語られている。
ウェブ版ではロバーデイクの人体実験と引き換えに助命するよう懇願したことで生存を許され、シャルティアのペットとして飼われる。その後帝国貴族関連の知識を教えた褒美として偶然連れて来られた妹達共々第六階層にて衣食住やモンスターに襲われる危険のない生活を手に入れた。
その他 (帝国)
クリアーナ・アクル・アーナジア・フェレック
ベッチ・アイク、セルデーナ・イズングリッド、クアイア・バッシュグリル
オスク
声 - 上田燿司
帝国の商人であり闘技場の興行主の一人。短髪で恰幅の良い体型。10年程前、帝国辺境で邂逅したゴ・ギンを最強の戦士とするべくスカウトした。
武器や防具の蒐集を趣味とし、幼少の頃より強者や武具、剣同士・拳同士がぶつかり合うのが好き(魔法はそれほど好きではない)であったが、自分には戦闘の才能は無かった。故に自分の代理となる戦士を育成し勝利すれば良いという思いに至る。理想はガガーラン。その性的嗜好をアインズには心中で変態と評された。
訪問を受けたアインズから闘技場での武王との戦いを打診され、それを承諾する。
首狩り兎
声 - 堀江瞬
種族:ラビットマン
職業:戦士系、暗殺者系
本名は不明。都市国家連合より東の国の出身。
可愛い顔立ちにメイド服を着、頭頂部から動物の耳が出ているが、実際は男。女装は趣味ではないらしいが普段から可愛い仕草をしているため、それには疑問を持たれることもある。
武王よりは劣るが、オリハルコンは確実と謳われる凄腕の戦士兼暗殺者であり(オスク曰くイジャニーヤ女頭領に匹敵するくらい)、オスクが護衛として雇い入れた者達の中では最も高額での契約となっている。また、その経験から相手の強さを見抜く力も長けている。そんな彼がアインズを見た感想は「超級にやばい」・「全力で逃げ出したくなる」。聖王国の使節団が魔導国を訪ねた際、彼と同じ容姿・服装をした者を目撃している。
ゴ・ギン
声 - 間宮康弘
種族:トロール、ウォートロール
職業:チャンピオンなど
呼び名:八代目武王
剣星、星二つ生(トロール暦)。趣味は戦闘訓練。帝国闘技場で武勇を轟かす武王。オスク直属の剣闘士。強者に敬意を持つ武人で、挑戦者アインズ相手に彼我の力の差を瞬時に理解し敬意と尊敬の念を持ちながらも臆することなく立ち向かった。
10年程前、帝国辺境で武者修行をしていた際、オスクと出会う。書籍版では闘技場でアインズと戦い敗北した。ウェブ版では当初は「鬼王」と名乗りデスナイトと引き分けた。
戦闘者として武具を与えてくれ、強者とぶつかる機会を与えてくれるなど自らを高みに上げてくれたオスクには感謝をしており、互いに口に出すことこそ少ないが信頼しあう仲である。ただし、嫁探しに関する話には若干呆れている。
竜王国
ドラウディロン・オーリウクルス
竜王国女王である「黒鱗の竜王」(ブラックスケイル・ドラゴンロード)。ある理由により本来の姿とは異なる少女の姿をしている。近隣の大国・ビーストマンの国の侵攻に頭を悩ませている。王様優秀度は12人中3位(王様苦労経験値では周辺国家でトップ)。
戦闘能力は通常の人間並のため皆無であるが、竜王の血が八分の一流れているため「始原の魔法」を使用できるタレントを持っている。そのため法国からは「竜王」と一応定義されている。
本来の姿はスタイル抜群の大人の美女らしいが、常に幼い少女の姿(宰相曰く「幼女形態」)で純真無垢で可愛いらしい子供の演技をしている。本人は少女の姿を快く思っていないが、万人受けするこの姿で前線で戦っている者達を激励すると士気が高まるため、仕方なく受け入れている。特に同国のアダマンタイト級冒険者・セラブレイトには効果覿面であるが、当の本人はそのうちセラブレイトに与える褒美に、自らの体を使うことになると半ば諦めている。
ジルクニフには「若作り婆」と呼ばれ彼の脳内嫌いな女ランキングで2位の常連となっている。
セラブレイト
ローブル聖王国
王族
カルカ・ベサーレス (calca bessarez)
属性:(カルマ値:高い)
職業:クレリック、ハイプリエステス、ホーリークィーンなど
呼び名:清廉の聖王女
聖王女。中火月26日生。趣味は美容。
王位継承順位は低かったが、「ローブルの至宝」と呼ばれる容姿の美しさと、15歳で第四位階魔法を行使出来る信仰系魔法詠唱者としての能力で、先代聖王と神殿勢力の支援で王位を手にした。10年程国政を運営をするなか酷い失策などは無いが、南部を取り込めていないなど国内に火種はある。
性格は真面で善良であるが、王として強い態度を取れず八方美人な面があり、そのためジルクニフには嫌われている。レメディオス・ケラルトと同様異性と一度も付き合った事が無いため、あらぬ噂を立てられている。王様優秀度は12人中8位(強硬な政策を執れない)。
亜人国家に囲まれている国家事情や周囲の人間による影響から亜人種に対する偏見は持ち合わせているが、カストディオ姉妹をはじめ亜人種に対する偏見が度を越えている人々を目の当たりにしているため彼女自身の亜人に対する偏見はそれなりに抑えられてたものとなっている。同時に度を越えた亜人種に対する偏見を彼女が率先して嗜めようとしてこなかったことがローブル聖王国の長きに渡る戦災の一因となっており、結果的に豚鬼をはじめ人間種と敵対する必要のない亜人種まで戦乱に巻き込む結果となっている。
レメディオスやケラルトらと共にヤルダバオトを撃退するが、周囲が王女の安全確保を最優先することを見抜かれていたため捕縛されてしまう。彼女自身を殴打武器とするという非人道的な扱いにより、容姿端麗な姿は失われ全身の骨をありえない方向へ曲げられた末に生きたままで消耗品として使い潰されてしまう。その後は遺体の発見どころか捜索すらできない状態ではあったが絶命しているのは確実視されており、実際には下半身のみ残った遺体がレメディオスによって目撃されることになった。
カスポンド・ベサーレス (caspond bessarez)
職業:クレリック、セージ、ハイノーブル(一般)など
呼び名:温厚なる王兄
カルカの兄。下火月27日生。趣味は歴史物の読書。本当のカスポンドはヤルダバオトに伴う戦乱の中で既に死亡しており、作中に登場したカスポンドは当初からドッペルゲンガーである。
生存時の本当のカスポンドは優秀ではあったものの、己よりも優秀な妹であるカルカには負けると悟り貴族社会で生き抜く知識を得ていた。王位争奪という骨肉の争いを好まず、妹に王位を譲ったためか王族では珍しくケラルトに恨まれていない。王位継承戦での譲歩には後悔は無いが、妹で大丈夫なのかという心境でもあった模様。裏工作等も出来るため、もし彼が聖王に即位していた場合には妹より王に向いていたと評されている。
カスポンドとなったドッペルゲンガーは「捕虜収容所に囚われていたが解放軍に助け出され、ヤルダバオトや亜人連合軍打倒のための指揮を執る」という自作自演により自然な形で主導権の掌握に成功。演技中のためアインズに臣下として振舞いをできなかったことを謝罪した後、ローブル聖王国にて排除しない人間の有無についてアインズから回答を得た。
魔導王がヤルダバオトを倒した後は聖王に即位、ローブル聖王国の人々にはカスポンドとして振舞い魔導国のための国家運営に着手する。
聖騎士
レメディオス・カストディオ (remedios custodio)
属性:(カルマ値:200くらい)
職業:パラディン(ジーニアス)、ホーリーナイト、イビルスレイヤーなど
呼び名:聖王国最強の聖騎士
聖騎士団団長。ケラルトの姉。中火月24日生。趣味は鍛錬。
九色の一角で白を戴く。英雄の領域に至っており、四大聖剣の一つ聖剣サファルリシアを所持している。妹とは違い賢くないが戦場では彼女の野性的な勘が適切な選択を下す。ガゼフよりレベルは上。
頭が悪く物事をすぐ忘れたり知識・常識が不足しがちでフォローに回る副団長は胃を痛めている。副団長のグスターボは「今まで甘やかしすぎた」と評している。己の感情を自分一人では制御できないため、感情を制御できる唯一の拠り所であった聖王女を失って以降はネイアへの八つ当たりを繰り返している。元々の発想が偏見や思い込みの塊であるため、市民にアインズが称えられることに腹を立てアインズの行動は深謀深慮によるものではなく戦場で遊んでいるのかと不満をぶちまけたり、全てはアインズとヤルダバオトが仕組んだ自作自演であるという真相を口にするものの、普段からアインズを目の敵にしている言動が目立ちアンデッドとはいえ他国の王や解放軍の恩人に対して周囲も眉を顰めるほど無礼な振る舞いをしていたことや更に邪推して「モモンに助力してもらうよう提案した蒼の薔薇もグルである」と根拠のない発言もしたことが災いし、周囲からは黙殺されてしまった。
聖王国の民や平和を愛し悪を憎み弱者に手を差し出す騎士の鑑であるが、反面、自国民の幸せのためになるのであれば自らのどんな行為も善となると信じている。残酷な現実には目を背けて認めない傾向があり、人質含めて全てを救う手段があるはずだと頑迷に信じて手が打てず被害が拡大する状況にて、一部の人質を見捨てることで更なる被害を減らすという現実的な手段をアインズがとったことでやはり悪の存在だと一方的に憎悪したり、生き残った部下や上司のカスポンドにも聖王女(と妹)は生死不明とだけいって前者はまず生存が絶望的な惨状だったことを伝えていなかった。無知や頑固さから来る彼女の絶対で孤高の正義は亜人の殺戮等も何の疑問も持たずに実行できるため狂信者に近い。ヤルダバオトとの交戦・撤退後は性格が変貌している。自国を救う魔導王であっても彼が人間ではなくアンデッドであるため、利用して使い潰しヤルダバオトと共倒れになっても構わないと考えている。
カルカやケラルトらと共にヤルダバオトを攻撃するが為す術なく撤退。解放軍となり王国、続いて魔導国に支援を願い出る。ヤルダバオト(魔将)の再度の襲撃の際に目にした、カルカの下半身やネイアらが奪還したケラルトの頭部と対面したのを契機に幽鬼のような変わり果てた姿となり、周囲も身内を亡くした者ばかりで国全体が厳しい状況下なのでケアする余裕もなく精神的にも不安定で暴発の可能性もあるため蟄居の身となっている。その後、団長を解任され別の部署に移る予定。聖王国の旧体制廃滅を目論むデミウルゴスには、カルカやケラルト同様生かしておくと邪魔な存在ではあるが、敢えて生かして貴族らの不満を向けさせる矛先として利用しており、南北の対立が決定的になる頃に処分するとの見通しを立てている。ちなみに、魔導王(実力上位者)の存在にわりをくい、職務を果たそうと全力を尽くしても周囲(民衆)は認めてくれず不満の矛先になるという、皮肉にも八つ当たりしていたネイアと似た立場になっている。
その後、ザナックとラナーの会話から死亡したと思われる。
グスターボ・モンタニェス (gustav montagnes)
神官
ケラルト・カストディオ (kelart custodio)
属性:(カルマ値:聖王女や姉よりは低い)
職業:プリースト、ハイ・クレリック、ハイエロファントなど
呼び名:外面如菩薩内心如夜叉
聖王国の最高位神官。神官団団長。同国最恐の女性でもある。レメディオスの2歳下の妹。上水月11日生。趣味は人間観察。英雄の領域に到達している。
容姿は姉と似ているが彼女とは違い賢く、腹に一物がある雰囲気を醸し出す。巷間では第四位階魔法まで行使出来ると伝わっている。実際には第五位階まで行使出来、純粋な神官としては周辺国家最高峰で蒼の薔薇を凌ぐ。ただ、それを知る人間は極少数。
大切にしているカルカや家族に害を為す者には姉以上に好戦的になり、慈悲の無い冷酷な報復もしたりする。微笑んでいる表情は演技にしか過ぎない。主であるカルカとカルカに王位を譲ったカスポンドを除き王族は総じて無能で唾棄すべき対象として憎悪しており、カルカに敵対する貴族達も没落させる対象として機会を常に狙っていた。
ヤルダバオトの出現の際は、カルカらと共にヤルダバオトを攻撃するが為す術なく敗北。その際は辛うじて生きていたが、最終的には命を落とし、頭部は頭冠の悪魔(サークレット)の飾りとなる。その後、頭部は頭冠の悪魔を倒したネイアらに奪還され姉の許に戻った。なお、作中でネイアがケラルトの髪を金髪と述べたが、細く艶やかな茶髪が綺麗に輝いて金色のように見えたのが理由。
九色
オルランド・カンパーノ
パベル・バラハ
二つ名:夜の番人
聖王国兵士長。黒を戴く。無駄な肉を完全にそぎ落とした体型で目つきも鋭い凄腕の弓兵。訓練で優れた夜目を修得している。暗殺者の様な風貌をしているが元聖騎士の妻を嫁にもらった恐妻家であり、妻子の話題になると話が長くなる癖を部下達からは苦笑されている。
家庭的には恵まれており、妻との間にネイアという娘を儲けている。ネイアの目つきが自分に似てしまったことや妻のような聖騎士としての才覚に恵まれなかったことを申し訳なく思っていたが、妻とネイアに対する愛情は本物であり、ネイアからもらった贈り物は大切な宝物として飾っている。
亜人連合を迎撃した際、ヤルダバオトの放った魔法で死亡、まともに交戦することさえ許されず生涯を終えた。ネイアからは目つきの遺伝に対する不満を除けば娘想いの良き父として思い出されているが、同時にネイアの聖騎士としての大成を最初からあきらめていた頼りない父親でもあったと回想されている。妻も亜人達との戦闘で戦死している。
侯爵
貴族
魔導王救出部隊
ネイア・バラハ (neia baraja)
職業:サーヴァント、アーチャーなど → パラディン2lv、セイクリッド・アーチャー3lv、エヴァンジェリスト2lv、ファウンダー4lv
呼び名:犯罪者瞳 → 凶眼の狂信者 → 顔なし
装備:剣 → アルティメイト・シューティングスター・スーパー、亀の甲羅(タートルシェル)、精神防壁の冠、射手の小手など
パベルの娘。上風月1日生。趣味は独りで黙々と出来る事→魔導王の素晴らしさを語り合う事。作者をして色物系。
聖王国訓練生。目つきが悪く目の下にはクマがある少女。剣の才能は無いが母に憧れ聖騎士を目指していた。父譲りの鋭敏な感覚能力を持つため聖王国使節団の従者に選ばれる。自身の目つきの悪さから誤解を受けがちなせいか、ローブル聖王国の中では珍しく亜人種に対する特段の偏見はあまり持ち合わせていない。
レメディオスに対して度を超えた亜人種の偏見の持ち主であることに加え、沸点が低く即座に暴力に訴える団長という認識で接している。同時にレメディオスが己の正義を絶対視しており、結果的とはいえ聖王国の民や平和を愛し悪を憎み弱者に手を差し出す人物であるとは認めている。亜人種が関わりさえすれば信賞必罰に平等なため、ネイアを罰するだけでなく称賛することもあるため、ヤルダバオト襲来時までは両者の関係は互いに許容範囲内にとどまっていた。
ヤルダバオト襲来後は感情の制御ができなくなったレメディオスから八つ当たりの対象となり、他の聖騎士達もいくらかは助力するも半ば黙認するなど理不尽な扱いを受け続ける。レメディオスから疎まれた末にアインズ付きに任じられ、一時的とはいえアインズの移動や寝食に随行する立場となった。理不尽な扱いをするレメディオスとは違い、アインズの王としての威厳ある風格や庶民の目線に立っての言動・行動を目撃するうち、徐々にアインズに心酔していく(アインズとしては自分を見るネイアの目つきの悪さに恐怖を抱いており、自分がネイアに何かしてしまったかを懸念している)。
(能力的なものとはいえ)感情の制御ができているアインズと接したことでレメディオスがもはや感情の制御ができなくなったことを察し、魔導国も使い潰そうとする聖王国に見切りをつける。しかし、正騎士団の一員として聖王国の民を命を懸けて守りたいという思いは強く、アインズから魔導国へ誘われたが断っている。
カスポンドの救出成功など一連の経緯を経た後、西門にて数多の亜人相手に奮闘するが戦死した。その後、アインズにより蘇生された際、魔導王自身が正義という事を確信する。魔導王と二人で捕虜収容所を奪還したり、カリンシャでの藍蛆の王子救出任務ではシズと共に水精霊大鬼を、救出後は王子も加わり頭冠の悪魔と戦った。魔導王が死んだと聞かされた後は、それを嘘と見抜き、後に「魔導王救出部隊」と名づける支援団体を設立した(ネイア本人は無意識に特殊技術を用いて心に傷を持つ者の思考を誘導及び洗脳しており、所属者はカリンシャ奪還後で3万人となっている)。
蘇生した副作用で戦死する前より生命力は失われるというレベルダウン状態となったが、その後の戦闘経験もありスキル構成からサーヴァントが消えパラディンへ変化、ファウンダーやエヴァンジェリストなどの新クラスまで得た。このため一連の事態を経験した後のネイアはステータスが衰退と成長を起こして別物になっている。
その後、北部聖王国での新興コミュニティーの教祖となり、人前に出る際は常に仮面を着けるため顔なしの異名が付いている。教えは北部の多くの人間に支持され、今では神殿勢力以上の影響力を有し魔導国の公式文書に聖王国の国璽に連なり自身の印章を押す程である。新たな聖王も黙認している。
作者の教える「生存確率の非常に高いナザリック侵入の方法」において、彼女がナザリックを訪問した場合は大歓迎を受け、シズの友人を見に来たプレアデス全員に撫でくり回され、アインズから土産まで渡されてスキップしながら帰れる模様。
カルサナス都市国家連合
ドワーフの国
ゴンド・ファイアビアド (gondo firebeard)
声 - かぬか光明
属性:中立(カルマ値:45)
職業:ウェポンスミス4lv、アーマースミス3lv、アイテムスミス3lv、ルーンスミス1lv
呼び名:ルーン開発家
装備:不可視化のマント
ルーン技術の復活・再興を夢見ているドワーフ。11lv。ドワーフでは珍しく酒を飲まない。父から譲られた不可視化のマントを所有している。
筆頭ルーン工匠であった祖父や父と比較するとルーン技師としての才能は非常に劣る。それでも並大抵ではない努力をしてルーンスミスLv1を修得しアインズに己の全てを差し出してでもルーン技術の復活を望むなど、ルーン技術に対する情熱は非常に高い。ルーン技師としての才覚に恵まれていないことは周囲からも同情されており、ゴンドさえ望めば役職付きの待遇も用意されているが、自身の夢のためにそれらを断って休暇をとりやすい一介の鉱夫として働いている。「フェオ・ジュラ」で充分な金銭を得る度に廃棄された都市「フェオ・ライゾ」に赴き「白鉄鉱(ホワイトアイアン)」を採掘に挑んでいる。ルーン技師として大成し己より優れているドワーフ達がルーン技術の復活をあきらめていることに加え、危険を冒してでも採掘に挑まない性根になってしまったことには心を痛めている。
アウラとの邂逅を経てアインズと出会った当初は異形の姿に驚愕してしまうが、恐怖に駆られながらもアウラを守ろうとした姿勢から好印象を得た。ルーン技師としての才覚に恵まれていないことを吐露した際にはアインズから人選を間違えたと切り捨てられかけるが、同時に語った自身の野望や祖父や父の名を潰えさせたくはないという熱い思いはアインズ自身が追う夢と同じであったことで意気投合、意外な形でアインズとある程度対等の立場で語り合える存在となった。
アインズの口から魔導国に関する政略について聞かされた後、自身の目的に協力するというアインズからの提案を承諾した。ドワーフの国に対して郷愁の思いがあることも告白しているが、ドワーフの国がルーン技術に見切りをつけた際はアインズの策略と理解していても自分の存在意義を祖国から捨てられたことを理解し涙を流して現実を受け入れた。その後はドワーフの国に対する心の整理がついたらしく、自身を必要としてくれたアインズやルーン技術の復活のためならだ手段や方法を厭わない姿勢はアインズをして豪胆と苦笑されている。
ガゲズ
摂政会
大地神殿長(声 - 浅科准平)、鍛冶工房長、総司令官、食料産業長(声 - 佐々健太)、事務総長、酒造長(声 - 高橋伸也)、洞窟鉱山長(声 - 伊原正明)、商人会議長(声 - 綿貫竜之介)の8名からなる行政機関。
総司令官
声 - 松田健一郎
ドワーフ軍を指揮する軍最高指揮官。軍人としては優秀らしくドワーフが戦術ではなく戦略の時点でクアゴアに敗北していることを察していた。
孤軍奮闘で最後の拠点を守る中、ドワーフだけでなくクアゴアも想定していなかったアインズの介入で拠点を守り切ることに成功する。アインズの行動を深く読みすぎた結果、自覚がないとはいえアインズの策略を利する役割となってしまうが、物事を冷静に考える気質によりクアゴアの侵攻を防ぐには魔導国の力が不可欠と考え摂政会において他の面々を説得した。
摂政会の面々との話し合いを経てアインズの介入が単なる善意だけのものではないということは理解したが、その後の「フェオ・ベルカナ」奪還により常識を超えた魔導国の実力を再認識する。結果的とはいえクアゴアより先に魔導国と国交樹立する機会を逃さなかった自分達の判断の正しさに安堵した。
鍛冶工房長
事務総長
声 - 鳴海崇志
摂政会のまとめ役。鍛冶工房長とは旧知の仲。野心や私利私欲を運営に巻き込むことはなく平凡であるが温厚で堅実な政治家であり、それが故に平時ではなく戦時に当たるクアゴアの侵攻に際しては後手に回ってしまう結果を招いてしまった。特に平時における軍事予算の増額に踏み切らなかったことは致命的であり、アインズの介入がなければクアゴアに完全敗北しかねない状況となってしまう。
他のドワーフ同様にアンデッドに対する恐怖感は持っているが、アインズとの交渉を経て魔導国と国交樹立する意思を固める。国交樹立が魔導国による壮大な策略の一環であることは理解していたが、クアゴア撃退どころかフロストドラゴンまで従属させ「フェオ・ベルカナ」奪還という偉業を成し遂げたアインズ達の実力を見て脱帽、自分達の実力で対応できる相手ではないと理解したことで魔導国との積極的な友好的交流を開始した。
インゴットを所持したまま国を出奔してしまった鍛冶工房長の心情は多少理解しているが、一歩間違えれば魔導国による全面報復を招きかねない裏切りであったことも理解しているため複雑な心境となっている。魔導国側の陰謀に巻き込まれた可能性も考慮して友としてはかばいつつも、公式な立場としては鍛冶工房長の行動を非難している。
エルフの国
デケム・ホウガン(decem hougan)
職業:ドルイド、ハイドルイド、サモナー、エレメンタリスト(アース)
呼び名:エルフ王
ラビット・14日生、趣味はエルフへの鍛錬。
エルフの国の国王。オッドアイ。八欲王の一人エルフの大英雄にして最強の軽戦士の子。最低でも70lv超という逸脱者を超えた強さを持つ。魔力はシャルティアに肉薄する程。召喚に特化した森祭司(ドルイド)のため得意ではないが第十位階の魔法を行使できる。また、身体能力も人間を軽く粉砕できるなどかなり高い。
数多くの子を為したがどれも自身の強さの半分にも達していないことを苦々しく思っている。自分の子で作られた強者の軍隊が世界に名を轟かすことを目論む。昔、法国の切り札であった女を騙し拉致した。強姦された女は絶死絶命を孕んだが産む前に法国に取り戻された。
エルフの国は法国との戦いで劣勢に追い込まれているが、弱い国民を救うことに興味はなくその名前すら覚えていない。他者の心情を慮ることはなく、弱者がその子供を喪った悲しみや自分の妻を王に差し出さねばならない憤りを、強い子供を産めなかった身を恥じているとか強者である王に妻を献上でき歓喜しているなどと自分の都合よく解釈する。
自身より強い精霊ベヒーモスを召喚し火滅聖典副リーダーのシュエンを容易く殺害した。王城に潜入してきたアウラやマーレを孫と勘違いする。アウラに触れようとするが、突如出現したアンデッド(アインズ)と交戦。最初は単なるアンデッドとみなし余裕を見せていたが魔力を大幅に削られベヒーモスをも倒されると逃走。大樹海を渡る準備のため自室に戻るも待ち構えていた絶死絶命に踏み殺された。
ズーラーノーン
カジット・デイル・バダンテール
声 - 稲葉実
ズーラーノーン幹部の十二高弟の一人。
法国で普通の村人として生まれたが、子供の頃に脳内出血で亡くなった母親の死に目に遭えなかったことから、自身を強く責め母の復活を目標とするようになる。信仰を捨てた身のため、洗礼名の「デイル」で呼ばれることを嫌う。
思案の結果、通常の蘇生魔法では生命力の足りない母親を復活させるために信仰系魔法でない新たな魔法を開発することにしたが、それまでにかかるであろう膨大な時間を得るために己をアンデッドと化す魔力系魔法を修めるべく、遂にはかつて盟主が行った「死の螺旋」の遂行に手を出す。
外見はさして老齢というわけではなく40歳程度だが、禿頭のうえ極めての痩身、土気色の肌など生きながらにしてアンデッドを想起させる姿をしている。
腕の立つ十二高弟の中でクレマンティーヌに勝てる者は三人存在するが、その中にカジットは含まれていなく、アイテムを使用してもクレマンティーヌに対しての勝算は三割ほどである。
エ・ランテルにて5年かけた下準備の最終局面、現れたモモンらと戦闘になる。その際は所持するアイテム「死の宝珠」による強化の下、大量のアンデッドを支配し強力なスケリトル・ドラゴンも使役して的確な魔法でナーベを追い詰めた。一分野に特化した魔法詠唱者としての底力を見せたものの本気のナーベラルの一撃に一蹴され、こんがりローストされ死亡した。死体は安置所から忽然として消え、その後の経緯は不明。
アニメ版では、ナーベラルの第七位階の攻撃で原型を留めないほどの塵と化し、遺体も残らなかった。
ウェブ版での名はカジット・ノーライフ。
クレマンティーヌ
声 - 悠木碧
ズーラーノーン幹部の十二高弟の一人。
元は「疾風走破」の二つ名を持ち漆黒聖典の第九席次に籍を置いていた英雄級の実力者だったが、法国を裏切り風花聖典の秘宝「闇の叡者の額冠(ウェブ版では火の叡者の冠)」を奪い取る。
法国最強の漆黒聖典に在籍していたため、彼女に勝てる実力を有する者は十二高弟の中に三人しか存在しない。
外見は猫科の肉食獣を彷彿とさせる愛らしくも獰猛なもので、気まぐれに人命を奪う性格破綻者。常にふざけ半分の態度を崩さないが、実力への自負は高く激しやすい。カジットからはクインティアの片割れとも呼ばれ、己の生い立ちを嘯く素振りも見せたが、その真意は不明。20代半ばを過ぎており、若作りをしているという。
戦法も見た目に違わず、武技による身体能力向上と軽装のもと瞬発力を活かし、手にしたスティレットの刺突による一撃必殺を得意とする。
特に意味も無く強弱も様々な数多の冒険者を屠り、ハンティングの勲章代わりに彼らのプレートを身につけ愉しんでいた。カジットの計画に協力する一環で行ったンフィーレア拉致の場に居合わせた「漆黒の剣」を全員殺害した。
そのことでアインズの怒りを密かに買っており、その後に戦士姿のアインズと対峙する。本気を出さないアインズに善戦するが、それは只の演技で、自分の正体を明かし、彼が戦士の戦い方の教訓を得た後に捕らえらる。鯖折りによる処刑を宣告され、死による恐怖で激しく抵抗するも虚しく、最期は両腕で抱きしめられ内容物を上下に漏らしながら死亡した。死体は安置所から忽然として消え、その後の経緯は不明。
ウェブ版では帝国内部でズーラーノーンの下部組織である邪神を信奉する教団を使って暗躍中に、邪神として招聘されたアインズによって完全に教団は乗っ取られる。その際、圧倒的な身体能力と魔法を目の当たりにし、完全に心を折られ「盟主でも勝てない」と判断。仲間の神官を殺害してズーラーノーンを裏切り逃亡したため生存。
『ぷれぷれぷれあです なざりっく最大の危機』ではアイキャッチと小タイトルの報知に登場するが、登場の度にプレアデスの誰か1名に瞬殺されるという扱いであった。
『ぷれぷれぷれあです クレマンティーヌ逃亡編』では何者かの手により蘇った後、エ・ランテルより南方の酒場でユリ・ルプスレギナと遭遇する。その際はクレアと名乗ったがルプスレギナとの酒飲み対決の後、素の口調をからかわれ焦ったユリに吹っ飛ばされ死にかけとなった。次いでソリュシャン・エントマと遭遇し酒場同様ボロボロとなる。酒場で帝国への逃走を思案するなか、ユリからの情報を基に酒場に情報収集をしに来たナーベラルを目撃し恐怖するも、現れたシズに酒場からの逃走の協力を要請し承諾された。対価としてシズに自身が使用した武技について問われ「能力(超)向上」「不落要塞」の効果を教えた。しかし、シズに連れて来られた場所でモモンが大岩を遥か彼方に投げ飛ばすという身体能力を目撃し、世界の広さを知らしめられ今まで積み上げてきた自信を喪失した。最後は道端でモモンとすれ違うが、モモンもクレマンティーヌを思い出せないほどの無垢な表情となっていた。
蜥蜴人の集落
ザリュース・シャシャ (zaryusu shasha)
声 - 東地宏樹
属性:善〜中立(カルマ値:100)
種族レベル:蜥蜴人(リザードマン)1lv
職業レベル:ファイター10lv、ソードマスター6lv、レンジャー1lv、セージ2lv
呼び名:蜥蜴人最強の戦士
「緑爪(グリーン・クロー)」出身の旅人。20lv。外界からは魚の養殖についての知識を持ち帰り、兄の陰ながらの助力もあってだが成功させた。戦士としては周辺の部族においても指折りの強者として知られ、蜥蜴人四至宝の1つ「凍牙の苦痛(フロスト・ペイン)」の所有を認められている。
ナザリックの侵攻に対抗するため周辺部族との連合策を提示、兄と分担する形で交渉に臨みこれを成功させた。ナザリックとの戦いにおいては圧倒的な能力差がありながらも仲間の協力を得てイグヴァを倒し、兄との連携の末にコキュートスに刃を届かせた事はコキュートスに戦士として敬意を抱かせる程だった。
コキュートスとの戦いで死亡するも、復活魔法の実験のために蘇生される。自身を容易に蘇生させた能力やナザリックの軍勢を支配する姿等を目の当たりにし、アインズを神に匹敵する存在と認識して彼に平伏する。
ナザリックの侵攻後は、ゼンベル達とナザリック地下大墳墓に赴いてハムスケや他の蜥蜴人に戦士としての技術を教えている。
クルシュ・ルールー (crusch lulu)
声 - 雨宮天
属性:中立(カルマ値:50)
種族レベル:蜥蜴人覚醒古種(リザードマン アウェイクン・エルダーブラッド)1lv
職業レベル:ドルイド8lv、スピリット・シャーマン5lv、サモナー2lv、ドラゴニック・アデプト1lv
呼び名:白鱗の美女
「朱の瞳(レッド・アイ)」族長代理。祭司の力に長けたアルビノの雌。17lv。
一応部族の代表者ではあるが、異形の姿によって微妙に高みに遠ざけられるような扱いを周囲からは受けている。本人もその立場を諦めつつ受け入れていたが、その姿を一目見て惚れ込んだザリュースに求愛され、戸惑い慌てながらも承諾する。
ナザリックの侵攻後は、ザリュースの復活を条件に蜥蜴人の中で裏切りが発生しないかを秘密裏に監視する役割を担う。また、圧倒的な力を持つコキュートス相手に死を覚悟した戦闘の前夜、ザリュースとの仔を孕んだ事を契機に彼と結婚した。生まれた子はアルビノである。
ゼンベル・ググー (zenberu gugu)
声 - 石井康嗣
属性:中立(カルマ値:50)
種族レベル:蜥蜴人(リザードマン)5lv
職業レベル:ファイター1lv、モンク10lv、シングルブロウ1lv、キ・マスター1lv
呼び名:巨腕の暴れん坊
「竜牙(ドラゴン・タスク)」族長。18lv。
通常権力から離れる元旅人という立場でありながら、強さを尊ぶ部族の気風によって族長として収まっている。豪快な性格で、ザリュースとの交渉も後腐れのない決闘という形で話をつけ悪友のような関係となる。旅人になったのはフロスト・ペインを持ったかつての「鋭剣」族長との戦いに敗れたためという。
ザリュースとの決闘の際には旅人時代に世話になった山小人から持たされた長槍を片手にしていたが、彼の真の武器はその鍛え上げられた肉体。職業は強力な魔法攻撃を防ぐスキルを有する格闘家である。
コキュートスとの戦いで死亡するも、後にシャースーリューと共に蘇生される。その後、かつて山小人に師事した経験を見込まれてアインズ一行を彼らの国へ道案内するよう命じられた。了解するが、恩人達に害をなすなら絶対強者相手でも敵に回ると宣言する等真っ直ぐな性根は変わっていない。
シャースーリュー・シャシャ
声 - 楠見尚己
「緑爪」族長。ザリュースの兄。王様優秀度は12人中11位(世界が狭い)。
戦士と祭祀としての実力を兼ね備えた実力者。指導者としても兄としても立派な人物だが意外と下世話なところもあり、弟とクルシュの関係に野暮をいう一幕もあった。
危地に至っても柔軟に動き、本来部族の運営には関わらない弟の意見を取り入れ五部族連合を成功させる。コキュートスとの一戦では兄弟ゆえの息の合った動きを見せ、己の身を犠牲にしてザリュースを最後の一撃へと導く。
後にゼンベルと共に蘇生され、弟と同様にアインズを神に匹敵する存在と認識し、彼に忠誠を尽くすようになる。彼自身はコキュートス傘下の蜥蜴人部族の指導者として働いている。
キュクー・ズーズー
八本指
幹部
八本指リーダー
声 - 上別府仁資
年齢は50代程で温厚そうな男。首から水神の聖印を下げている。八本指の定例会の進行を務めた。名は不明で部門長では無いが、書籍では八本指のまとめ役、アニメ2期ではリーダーという表記になっている。
ヒルマ・シュグネウス
声 - 行成とあ
麻薬取引部門長。元高級娼婦。
気だるげな雰囲気を漂わせ、現役の色香も未だ漂わせる蠱惑的な女だった。
ゲヘナにおいてマーレとエントマに自邸を襲撃された後、拉致される。ナザリックでは「悪魔の洗礼」(恐怖公によって体の内側からゴキブリに食い荒らされるという拷問)を受ける羽目になり完全に心折れ、体の傷こそ癒されたものの恐怖からナザリックに服従し、他の部門長との会合の場にアウラとマーレを呼び入れた。
その後、悪魔の洗礼による後遺症で固形食を食べられなくなり病的なまでに痩せた姿となった。王都で知り合ったフィリップに舞踏会の会場を提供するなど支援する一方、八本指の他の長と共にアルベドから命を受ける。フィリップがアルベドに好意を抱いたことに伴う精神的な徒労に悩まされており、早いか遅いかだけで王国はナザリックの支配下になることを確信し諦観している。他の八本指の同僚と同様に互いの事は何とも感じていないが、同僚全員がお互いに「悪魔の洗礼」に遭ってほしくないという思いだけは共有しているため互いを気遣うという皮肉な状態になっている。魔導王の死亡の報を聞いたフィリップから今アルベドと結婚すれば魔導国も手中に収められるという発言を受け、余りの馬鹿さ加減に床を転げまわり絶叫を上げていた。
魔導国の食料を聖王国に運ぶ輸送団がフィリップに襲撃された件で魔導国により呼び出される。フィリップの管理不行きの責任を問われアルベドから厳しい処分を下される可能性が極めて高かったが、アインズにより複数の再発防止策の提出という軽微なもので済まされた。慈悲深く公正な判断を下されてからは魔導王に心酔していく。
アンペティフ・コッコドール
声 - 下山吉光
奴隷売買部門長。オネエ口調の男であり、クライムに対する態度を見る限り同性愛者のようである。
ラナーの提案による奴隷の非合法化を受け、彼の管轄する事業は斜陽産業となっており、彼女に恨みを持っていた。それでも近いうちの襲撃を察して六腕の一人を護衛に雇う等先を見据える嗅覚は失っていなかったが、護衛のサキュロントの敗北によって捕縛、収監される。
以後はナザリックの奴隷となった八本指の同僚からは同じ目に遭ってほしくないという思いと奴隷産業自体の先の無さから放置されていた。悪魔の洗礼を受けた八本指の同僚からは「幸せ者」と呼ばれている。魔導国による王国侵攻の際、魔導国側から他の部門長らと安全な場所に移されたが、結局洗礼を受ける羽目になった。
エンディオ、オスキャス、プリアン・ポルソン、オリン
六腕
ゼロ
声 - 西凛太朗
職業:モンク系、シャーマニック・アデプトなど
二つ名:闘鬼
装備:モンクズ・ブラックベルト、アームバンド・オブ・ビーストキング、ブーツ・オブ・スピード
警備部門長にして、六腕のリーダー。
禿頭の筋骨隆々とした男で、裏社会の最高戦力として自らが最強であるという自負に満ちている。モンクとして鍛え上げられた骨肉はブレインの剣戟と互角に打ち合える程のものであり、更に動物の霊魂を宿して身体能力を底上げするクラス「シャーマニック・アデプト」を保有している。
書籍版ではセバスとクライム等の手によるサキュロントの敗北を受け、他の六腕総出での報復に動く。ツアレを拉致し、彼女を生餌にしてセバスを誘い込む。他の六腕と別行動を取ってブレインと対峙していたが、まさかの部下の敗北を受けセバスを粉砕しての撤退を図ろうと渾身の一撃を放つも全く効かず、呆然としたまま命を刈り取られた。
サキュロント
声 - 伊丸岡篤
職業:幻術師(イリュージョナリスト)、軽戦士(フェンサー)など
二つ名:幻魔
装備:キャッツエレガンス、フード・オブ・スピアブロック、リング・オブ・エナジーブースター
六腕の一人。剣の軌道を幻によって誤魔化す、死を偽装して不意打ちをする等魔法職と戦士としての技量を組み合わせた独特の戦い方をし、レベルで劣るクライムを翻弄、一度死の間際にまで追い詰めた。ただ性質の異なる職業を並立して伸ばしてきた都合上、各々の分野では専門職に劣り真っ向勝負に持ち込まれると弱い。他の六腕からは最弱と冷笑されている。
コッコドールの依頼を受けたゼロによって彼の護衛に赴き、セバス達の襲撃を受けて的確に彼を逃がそうと立ち回る。クライム相手には最後底力に気圧されつつも勝利したが、その助けに現れたブレイン相手には一刀のもとに意識を失い収監される。
その後、一応の利用価値はあると認められたゼロの伝手によって解放されリーダーの眼前でクライムと再戦するが、マジックアイテムを失いただのメイド服を着る羽目になった自分との装備の差や、盗賊ロックマイアーの的確な援護によって持ち味を全く生かせず、冷静に戦う彼相手に焦りを隠せず敗北、死亡した。
デイバーノック
エドストレーム
声 - 松井恵理子
二つ名:踊る三日月刀(シミター)
装備:6振りの三日月刀、シルフィード、ヘイト・アンバー、ブリリアント・ダイアモンド
六腕の紅一点。武器がさも踊るかの如く動き出す<舞踊>(ダンス)という魔法付与を施された5本の三日月刀を自在に操る。その動きはあたかも自分が同時に5人存在しているかのような精密で自然なものである。これは常人のレベルを凌駕する空間認識能力に、左右の手で異なる動きをする能力が高い彼女のみが可能な戦法である。
ゼロとサキュロントを除く六腕の3人と共にセバスと対峙する。三日月刀での攻撃をする間もなく、セバスの超速での手刀で首を切断され、驚愕と絶望の表情を浮かべながら死亡する。
ペシュリアン
声 - 山本祥太
二つ名:空間斬
装備:ウルミ、ウォードウォール、ガントレット・オブ・ジャイアント、ヘイスト・スキャバード
六腕の一人。全身鎧を装備しウルミと呼ばれる長剣をさらに極限の細さになるまで削った武器を使用する。
ゼロとサキュロントを除く六腕の3人と共にセバスと対峙する。人間の戦士の中では高い能力を有し並の人間には防ぎきれない彼の斬撃も、セバスには全く通じず頭部を吹っ飛ばされ死亡する。
ドラゴン
ツァインドルクス=ヴァイシオン (tsaindorcus vaision)
声 - 山野井仁
職業:プリミティブ・キャスター、ワールド・コネクター、オーバード・ドラゴン、ソウル・アドラーなど
呼び名:白金の竜王
白金の竜王(プラチナム・ドラゴンロード)の二つ名を持つ、最強のドラゴンの一角。星の降る夜生、趣味は世界の観察。役職・住居は複数あるため特定出来ず。竜帝の子。アーグランド評議国永久評議員の一人。始原の魔法を使える数少ない存在。通称「ツアー」。
慈悲深く温厚な性格であるが大局を考え流血も厭わない覚悟を持っている。そのため、場合によっては友好関係を築いている人物の切り捨てもやむなしと考えている。怜悧な面もあり損得を踏まえながら自分の言動・行動を取っている。
ある竜王の一派とはある程度目的が似ているため協力する事もあるが、最終的な目標が異なるので実際の仲は良くない。拠点を多く持っており各地で組織整備の試みを行っている、評議国もその一つである。最大の勢力を有している地は東方でそこは腹心の竜王が管理している。
種族レベルの他、特殊なドラゴン専用クラス(非常に優秀なクラス。始原の魔法関連も含まれる)を多数習得している。また、かつて八欲王が振るい、十三英雄のリーダーが所持していた最高位の剣である「ギルド武器」を保有している。
実は十三英雄の一人「白銀」でもあるが、人間大の存在となってスケイルメイルを着ていたわけではなく遠隔から空の鎧を動かして彼らと冒険をしていた。当然ながら真実を明かした後は仲間にひどく怒られたという。十三英雄の誰かの死に関与している模様。ウェブ版で銘の由来となった鎧は自らが選んだ白銀の騎士が纏っていることが確認できる。
書籍版では鎧の遠隔操作で何らかの偵察に赴いた際に精神操作を受けたシャルティアに遭遇し、一定の交戦を行ったようである。旧友で同じく十三英雄の一人であるリグリットの訪問の際にはその危険性を感じ取っており、新たなプレイヤーの存在を感じ取った。そのためアイテムの収集や同胞のドラゴン、隠れた強者に協力を求めるなど陰ながら活動を開始している。
アズスに法国にとって重要な人物の名を教えていた。アズスからの協力要請を了承し、魔導王(実際はアインズに変身したパンドラズ・アクター、世界級アイテムは未所持)と一騎打ちを行った。その際はリク・アガネイアと名乗る。本体が出張れば強大な吸血鬼(ホニョペニョコ)や魔導王も問題なく倒せる相手と考えている。
スヴェリアー=マイロンシルク、オムナードセンス=イクルブルス、ケッセンブルト=ユークリーリリス、ザラジルカリア=ナーヘイウント
吸血の竜王(ヴァンピリック・ドラゴンロード)、朽棺の竜王(エルダーコフィン・ドラゴンロード)
常闇の竜王(ディープダークネス・ドラゴンロード)
七彩の竜王(ブライトネス・ドラゴンロード)
クファンテラ=アーゴロス
フロストドラゴン
オラサーダルク=ヘイリリアル (olasird'arc=haylilyal)
声 - 乃村健次
属性:中立(カルマ値:-25)
種族:幼年(ドラゴリング)10lv、若年(ヤング)10lv、青年(アダルト)10lv、長老(エルダー)5lv、古老(エインシャント)1lvほか
呼び名:白き竜王
ドワーフの国の旧王都である「フェオ・ベルカナ」の城を本拠とする、アゼルリシア山脈の霜の竜の王(フロスト・ドラゴン・ロード)。46lv。
魔力系魔法(第三位階)を3種行使可能なその力はこの世界では強大で、後に妃とするムンウィニアと領土を巡り幾度も争った際に、ドワーフの西の都市・「フェオ・テイワズ」が巻き込まれ破壊され廃墟となったほど。転移後の世界でのドラゴンとしての成長度合に関しては最高峰に達している。他の一般的なドラゴンとは違い、成人した子も自身の本拠地で生活させ、一族を結集して外敵に対応するという考えを持っている。王様優秀度は12人中9位(自分を優先)。
ペ・リユロから請願を受けて侵入者退治にヘジンマールを差し向けるも彼は降伏する。
ドラゴン族の特性ゆえの傲慢さにより最期は自らの前にやって来たスケルトン(御方)の逆鱗に触れ第九位階魔法で瞬く間に命を奪われる。
実験に使うため死体はナザリック第五階層(氷河)に送られ保存された。
ミアナタロン=フヴィネス、ムンウィニア=イリススリム、キーリストラン=デンシュシュア
声 - 東城日沙子(ミアナタロン=フヴィネス)、きそひろこ(ムンウィニア=イリススリム)、仲村かおり(キーリストラン=デンシュシュア)
オラサーダルクの妃であるフロスト・ドラゴン達。ミアナタロンは妃の中で一番若く青白い角が一本長く突き出ている。ムンウィニアはアゼルリシア山脈でオラサーダルクと幾度も領土争いを繰り広げるも敗北し妃となった。キーリストランはアゼルリシア山脈で唯一信仰系魔法(第一位階)を行使でき、オラサーダルクとの間に4匹の子を産んだ。
3体ともオラサーダルクを即死させたアインズの力に恐怖し、打算も含んだヘジンマールの執成しによりアインズから助命される。3体の生んだ子竜(ヘジンマール及びアインズに歯向かい殺害された1体を除く)14体程と共に軍門に降った後は、多くがシャルティア配下として荷物運搬を始めとした仕事に当たっている。
ヘジンマール
声 - 広瀬裕也
オラサーダルクとキーリストランとの間に生まれた長子。眼鏡をかけている。アゼルリシア山脈に住むドラゴンとしては異端で肉体の強さよりも知識を吸収することを是としていた。
終始部屋に引きこもり書物を読み耽っていたため、他のドラゴンよりも太っている。
多少臆病が故の慎重さで冷静判断ができ命の危機を乗り越える。
父竜から恫喝にも近い命を受け侵入者退治に赴くも、ドラゴン族のパッシブスキルである物の価値を見る力と判断力で、アインズの装備の価値の異常さと力を感じ取りすぐさまアインズに降伏。その後はアウラ配下となる。
土堀獣人
ペ・リユロ (pe riyuro)
声 - 松風雅也
属性:中立(カルマ値:40)
種族:土掘獣人(クアゴア)10lv、土採獣人王(クアゴアロード)10lv
職業:エンペラー(一般)2lv、モンク6lv、キ・マスター4lvほか
呼び名:種族史上最高の王
氏族王。38lv。クアゴアの中に生まれた不世出の英雄で、瞬く間に全8氏族の頂点に登り詰めまとめ上げた。それまでは暴力による支配のみでまとまりのなかったクアゴアの問題点に気付き、それなりに形の整った政治体制を確立し敗北者には生存すら許さないクアゴアの蛮習を過去のもとすることに成功している。ドワーフと違い優れた建築能力をもたないなどクアゴアという種族そのものの数々の弱点も理解しており、他種族を支配し文化や技術を学ぶことでクアゴアの力を上げていくことに専念している。王様優秀度は12人中4位(優秀な上に経験値も有している)。
フロストドラゴンには服従するという形をとっているが、ある程度は自治権を許されていたらしく、ドワーフを滅ぼそうと部隊を送り込み侵攻を開始するがアインズ達の介入により撤退という予期せぬ事態が発生する。その後は自らの本拠・「フェオ・ベルカナ」への侵入したシャルティアとアウラを大軍を率いて対峙することになってしまう。
フロストドラゴンよりもアインズ達が強いのであれば傘下に入ることもやぶさかではなかったため、シャルティアとアウラと交渉することで情報を集めようとするも失敗、二人が最初から交渉にこだわりをもっていなかったため即座に交戦状態に突入という失態を犯してしまう。これにより魔導国の圧倒的な力を理解し、涙を呑んでシャルティアとアウラの要求通り氏族の間引きを行い、恐怖に打ち震えながら魔導国の支配下に入った。
傘下に入って以降もクアゴアの統治者として認められているらしくアインズへ拝謁する許可が与えられている。アインズに拝謁するため待合室にいた際、同じく拝謁しにきたジルクニフと出会い、両者とも同じ境遇であったため、すぐさま意気投合し親友となる。
ヨオズ
声 - 峰晃弘
レッド・クアゴア。尊敬しているリユロからドワーフの砦の攻略の指揮官を任せられた。氏族の中でも特に優れた部隊を指揮するだけのことはあり判断力は非常に優れており、ドワーフとの戦いにアインズ達が介入した際には即時撤退を決意、自らが最前線に立ち追撃を阻止するなど胆力も持ち合わせている。
勝ち戦が予想されていた中での徹底という事態により、処刑をも覚悟してリユロに報告するも予期せぬ第三者の介入と氏族の精鋭部隊すら圧倒されるという戦局を重視したリユロの判断により助命される。ある程度の痛みを伴う罰などに軽減された後もリユロに従ってフロストドラゴンに拝謁、その後は氏族の戦力の再構築に取り掛かった。
「フェオ・ベルカナ」への侵入したシャルティアとアウラの迎撃にもリユロの側近として参加、自らが尊敬するリユロでさえも憔悴せざる得ないシャルティアとアウラの強さを目の当たりにして心を折られてしまう。同じく心を完全に折られたリユロの悲壮な決意を理解し、命令通り氏族の間引きを実行した。
藍蛆
ビービーゼー (beebeezee)
アベリオン丘陵
バザー (buser)
ロケシュ
ヴィジャー・ラージャンダラー
ナスレネ・ベルト・キュール
ハリシャ・アンカーラ
ヘクトワイゼス・ア・ラーガラー
ムゥアー・プラクシャー
ダークエルフの村
深淵なる軀
後述の3人以外に「死の乗り手」、「腐敗の王」、「賢狼」、「万軍の枯老」、「喰らう者」、「黄色の幽鬼」の呼び名を持つ者がいる。
バネジエリ・アンシャス
その他
リグリット・ベルスー・カウラウ
声 - 野沢雅子
十三英雄の一人である「死者使い」。250年以上を生きている老婆。
通常の竜の知覚を遥かに超える知覚を有するツアーの近くに気付かれずに忍び寄れたり、ガストを20体以上同時に行使できるなど高い能力を持つ。200年前に出会ったフールーダをして「私と同等、もしくは以上の力を保有する魔法使い」と言わしめる。
ローファンらのアダマンタイト級冒険者チームを経て、蒼の薔薇にいた時期があり、ブレインを破り(ブレインは痛み分けと思っている)、自身の後釜に共に戦った仲間でもあるイビルアイを据え(自分達に負けたらイビルアイが入団するという条件のもと戦い、イビルアイが自身を侮ったこともあり、彼女を叩きのめした)た。また、ツアーから託された「始原の魔法」で作られた指輪をガゼフに渡している。
ツアーからギルド武器に匹敵するアイテムやユグドラシルのアイテムの情報収集を依頼される。
ザイトルクワエ
ドラマCD「封印の魔樹」で登場。「世界を滅ぼす魔樹」「歪んだトレント」とも呼ばれる。
完全に復活すると高さは約100m、300m超の長さを持つ樹の化け物。六本の触手と鋭い牙を持ち、頭部には貴重な薬草である苔がある。アウラの探知によるとLvは80〜85、体力に関しては余りにも高すぎて測定不能とのこと。
伝説ではピニスンが誕生する以前に発生した「幾多の化け物とドラゴンの王様との戦い」で敗れた化け物の一体。かつて一部がトブの大森林で暴れた際には十三英雄の内の7人(若い人間3人、大きい人1人、年寄りの人間1人、羽の生えた人1人、ドワーフ1人)がピニスンの要請を受けて苦戦の末、封印したという。
復活のため周囲の樹木から多量の養分を吸収するためザイトルクワエの周辺は枯れ木となる。
モモンが貴重な薬草採取の依頼を受けたことでナザリック陣営と遭遇、今後のために連携しての戦闘を命じられた守護者達の強大な攻撃を受けるも、一気に倒してしまわないように加減されていたことと圧倒的な体力量に物を言わせて持ち堪え、反撃でデミウルゴスを怯ませるなどの僅かな健闘を見せた。しかし、それ以外は全く歯が立たずに満身創痍の無惨な姿にされ、最後はアインズの魔法を受けて倒される。
グ
声 - 松山鷹志
トブの大森林の中で「東の巨人」と恐れられる戦闘に特化したウォー・トロール。革鎧とマジックアイテムのグレートソードを装備している。ハムスケと同等とされる高い戦闘力を有するが、非常に傲慢で往生際が悪く、頭は余り良くない。「短い名前が強者の証」という信条を持ち、長い名のアインズを弱者と嘲るが返り討ちに遭う。その後、アインズによりトロール・ゾンビにされルプスレギナのテスト(報連相の徹底)を兼ねてカルネ村を襲撃、敗北する。
リュラリュース・スペニア・アイ・インダルン
声 - 宮澤正
トブの大森林の中で「西の魔蛇」と恐れられるナーガ。桁外れの力を持つアインズに忠誠を誓う。魔樹以前に大森林を支配していた闇妖精に関する知識を持つ。魔導国では入国管理官を務め同国を訪れる者に講習を行う。
口だけの賢者
ミノタウロスのプレイヤー。職業は戦士系。200年前に現れ、冷蔵庫や扇風機・水道の蛇口・手術といったものを提案したが、制作することも仕組みを説明することもさっぱり出来なかったので、「口だけの賢者」と呼ばれた。また、ミノタウロスの国で、人間種の扱いを単なる食料から奴隷にまで引き上げた。大陸中央部では知らない者がほとんどいないほどの知名度を持つ。牧場である肉を食す機会があった際、非常に美味しい味に感動したらしく、最初の頃は食べたくて転げ回ったらしい。しかし、何の肉かを知ったためか生涯に亘り二度とその肉を食べなかったらしい。
凄腕の戦士で、斧の一振りで竜巻・大地に突き立てて地割れを引き起こしたとされる。
外伝『亡国の吸血姫』
鈴木悟 / モモンガ
キーノ・ファスリス・インベルン (keno fasris invern)
種族レベル:真祖(トゥルーヴァンパイア)7lv、劣化吸血祖神(レッサー・ワン)4lv
職業レベル:ヴァンパイアプリンセス3lv、ソーサラー8lv、セージ5lv、ハイ・セージ7lv
呼び名:亡国の吸血姫、新生アインズ・ウール・ゴウン第二席
外伝『亡国の吸血姫』のヒロイン。34lv。金髪の少女。本編でイビルアイと呼ばれる少女のもう一つの可能性。住所は不定(悟の隣)。青色41日生。趣味は世界を旅して様々な物を悟と一緒に見ること。
受けたり見たりした(超位・始原の魔法含)如何なる魔法の一つをストックし自分の魔法として発動できるというタレントを持つ。一度魔法を使えばストックの除去は出来るが、キュアイーリムの始原の魔法を無意識の内にコピーし周囲の両親等の魂を吸収し常時発動(正確には少し違う模様)してヴァンパイアとしての自我を有しているため、タレントが解除されると知性のないゾンビとなる。
インベルン王の娘として何不自由ない生活を送っていたが、ある日、キュアイーリムの始原の魔法により王都の人間がゾンビとなる。キーノ一人は上記のタレントによりヴァンパイアとなり生き残ったが、それから40年もの間、ゾンビ化の解除のために知識の習得や魔法の修練に励んでいた。その後、悟と出会いゾンビ化の解除の方策を見つけるため共に旅に出る。
ファスリス王
キュアイーリム=ロスマルヴァー (cure elim=los malvar)
種族レベル:幼年(ドラゴリング)10lv、若年(ヤング)10lv、青年(アダルト)10lv、老年(オールド)10lv、長老(エルダー)5lv、古老(エインシャント)5lv、真祖竜(トゥルーヴァンパイア・ドラゴン)1lv
職業レベル:プリミティブキャスター10lv、ドラゴンネクロマンサー7lv、ワールドコネクター9lv、オーバードドラゴン10lv、ソウル・ブラスフィーマー7lv、ソーサラー1lv
呼び名:元、■■の竜王 現、朽棺の竜王
95lv。住居はケイテニアス山。趣味は自身の強化。
40万を超えるゾンビを貼り付けた楕円形をしているが、敵を前にすると全長150メートル以上の、爬虫類然とした頭部に長い首、六本の太い足に翼、長い尾をした姿に変わる。その中に潜む本体は猫科の肉食獣に似た姿をしており鱗は滑らか。瞳孔は縦に裂け瞳は真紅。
プレイヤーに備える竜王の緩やかな同盟に参加し力を蓄えてきた。開発した「滅魂の吐息」は恐るべきもので始原の魔法の中で匹敵するのは現存するか問わず5つしかない。常闇の竜王の始原の魔法の上位版であり、受けた者は世界級アイテム所持者以外は等しく消滅させられる。魂の消滅のため通常の蘇生方法での復活は不可能。しかし、計3回しか放てないという制約があり、全て放つと知性の無いドラゴンゾンビとなる。
自身の始原の魔法を使い周囲数百キロに存在する生物の魂を剥ぎ取り集約させ、アンデッド化した際の始原の魔法を行使できないというデメリットを乗り越えている。
一般に始原の魔法を行使する竜王は位階魔法を使えないが、アンデッドとなる事で死霊系の位階魔法の行使をも可能としている。
同じ竜王との連携不足、同格の存在との戦闘経験の無さ、情報収集の重要性の認識不足、竜帝の汚物と蔑むプレイヤーの使う位階魔法への嫌悪等で悟に敗北したが、キュアイーリムを倒しきれるのは同じ竜王か、凄まじい火力あるいは持久力を持つ世界級アイテム所持者だけである。
用語
ユグドラシル(YGGDRASIL)
種族は数百種を揃え、職業は二千を超えつつも自由に取得可能、個人の技量を持って自由にカスタマイズできる外装、北欧神話を下敷きにした九つの広大なマップなど、同種のゲームと比較しても圧倒的な自由度の高さを持ち、国内最高峰といえる爆発的な人気を博し、12年後の2138年にそのサービスを終了した。
プレイヤー
ツアーによれば一定周期でプレイヤーの転移が行われるようだが、詳しい原理は明かされていない。中には一度に複数のプレイヤーが転移されたり、ギルドの拠点ごと転移されたりすることもある。
プレイヤーは総じて異世界では強力な存在であり、異世界の常識からは逸脱した膂力や魔法を行使できる。そのため、プレイヤーに対抗するならば、同等の存在(プレイヤー)かユグドラシルのアイテム使用者、現地における最強種族などでなければ太刀打ちできない。
現在はアインズ以外のプレイヤーは登場していないが、他のプレイヤーの存在は作中で示唆されている。アインズよりも以前に転移されたプレイヤーが残したと思われる世界級アイテムやギルド武器などユグドラシルのアイテムが現存している他、冷蔵庫や扇風機などプレイヤーが伝えた知識を基にしたマジックアイテムの存在が確認されている。また、「神人」と呼ばれるプレイヤー(六大神)の子孫も登場しており、彼らは隔世遺伝により強力な能力を発現させている。
このユグドラシルから異世界に転移した人間は現状(物語開始時点 - 最新話)でも多数に上るはずだが、作中で触れられる限りでは現実世界でそれが取り沙汰されるどころか噂話にもなっていない。
現実世界
22世紀初頭、環境破壊が原因で農産物が枯渇した際、各地で暴動・クーデターが勃発し時の政治家は失脚。その混乱の間隙を縫い巨大複合企業が行政・立法・司法の「三権」を掌握し国政を牛耳る。巨大複合企業に属する富裕層はアーコロジーに移住し外界から隔絶されるが、大半は会社員として社会を形成している。自給自足の生活が不可能な世界のため会社を解雇された場合、犯罪に手を染めない限り野垂死ぬ運命が待つ。
2138年の世界は義務教育が撤廃されているため、労働者階級にとっては小学校に通うのにも安くない学費が必要となる。娯楽も室外でのスポーツ等は困難で専ら室内でのボードゲーム・映画鑑賞・DMMO-RPGに限られる。
地理
ナザリック地下大墳墓
本来は世界に九つしかないNPC制作可能レベル3000レベル級に一歩劣る2250級のダンジョンに過ぎなかったが、「アインズ・ウール・ゴウン」が初見で一発攻略を成し遂げた結果、ボーナス追加でNPC制作可能レベルが2750級、世界級アイテム「諸王の玉座」を有する恐るべきダンジョンへと生まれ変わった。
かつて1500人の討伐隊を退けたこともある難攻不落の要塞で、ユグドラシルのサービス終了日まで誰一人として第八階層より先を見た挑戦者はいなかった。
ユグドラシルではヘルヘイムの辺境にある湿地帯の奥にあり、周囲をグレンデラ沼地という毒沼で覆われていたが、転移後の異世界では草原の中に出現した。
第一 - 三階層「墳墓」
第四階層「地底湖」
第五階層「氷河」
第六階層「ジャングル」
転移後の異世界では、最近になってトレントや一部の蜥蜴人達といったナザリック外から移住してきた者たちが住む仮集が作られ、畑や果樹園、花畑も備え付けられている。
RPGアツマール版では円形闘技場で勝ち抜き方式の練習試合が行われており、銀貨やアイテム等が報酬となっている。
第七階層「溶岩」
第八階層「荒野」
「あれら」と称されるナザリックの最強戦力が封印された非常に危険なエリアとなっており、守護者であってもアインズの許可なく立ち入りすることは許されていない。
また、プレイアデス七姉妹の末妹にしてリーダーのオーレオールが守護する「桜花聖域」と呼ばれる場所が存在し、本物のスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンが保管されている。
第九階層「ロイヤルスイート」
またギルド「アインズ・ウール・ゴウン」のメンバーのPOP地点である巨大な黒曜石の円卓に41の椅子が並べられた部屋。スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンは作られて以来、一度もこの部屋から動かされずにユグドラシルのサービス終了日を迎えた。
RPGアツマール版ではこのフロアで階層守護者達との会話イベントが発生する。
第十階層「玉座」
そして玉座の間はアインズがユグドラシルで最後の時を迎えるにあたって選んだ場所。至高の四十一人の旗が掲げられ、ナザリックの全てを管理する部屋でもある。ナザリックの外からの転移はこの部屋へしか行えず、階層守護者の統括たるアルベドがユグドラシル時代は常駐していた(作者のタブラがアルベドの個室を作らずここに置きっぱなしにしていた)。最奥にはワールドアイテムの一つが設置されており、3階程度の高さの壁にはアルベドの荷物が隠されていた。
宝物殿
どの階層からも徒歩で行くことが出来ず、行くにはギルド「アインズ・ウール・ゴウン」にのみ制作することが可能なアイテム「リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン」で転移する以外の方法はなく、転移もリング一つで一人限定の為、原則としてギルドメンバー以外の立ち入りは無い。
ユグドラシルでの主な管理メンバーは、モモンガ(守護者作成)、源次郎(アイテム別に整理)、タブラ・スマラグディナ(ギミック)。
カルネ村
ゴブリンの軍勢の力は王国や帝国軍を正面から全滅させられるほどである。後に魔導国の直轄領となり、国交を結んだドワーフの王国から招聘されたルーン工匠達が派遣される。
ウェブ版では約100年前にトーマス・カルネという開拓者が切り開いた。
リ・エスティーゼ王国
王家と大貴族やその他貴族の勢力が拮抗し、最近まで奴隷が公認されていた封建国家。領土の3割を王家が、3割を大貴族が、4割をその他の貴族が統治している。制度的に硬直化している自国を憂う者もいる一方、貴族の腐敗や国政の場での足の引っ張り合いによって遅々として改革は進まず、神官を除き魔法詠唱者も重用されずむしろ軽視されている。軍は農民の徴用によって賄っているが、練度や指揮の問題から農繁期に関わらず大規模な軍を組織しざるを得ない。
王都は「リ・エスティーゼ」。華やかさには欠けるが歴史情緒溢れる都市である。否定的に見れば古めかしく面白味の全くない都市ともいえる。道幅は狭く、帝国に比べ道路は舗装されていない箇所も多い。王都最奥部にあるロ・レンテ城は外周1400m、周囲を城壁で覆い、円筒形の巨大な塔が12基ある。王族は城内のヴァランシア宮殿で生活している。
実は政治の腐敗により建国に関与していたスレイン法国からはほぼ見切りをつけられており、自然な形でバハルス帝国に吸収されるよう策謀が進められている状況にあった。収穫時期を狙った帝国の侵攻にも危機感を抱いていない大貴族が多数のため数年後の王国の国力は悲惨な状況であることが予測されている。アインズを加えた帝国の侵攻に対しては例年にない25万という大規模な軍勢で応戦、アインズの実力を侮り見誤ったことが災いし、彼が発動させた超位魔法によって18万に及ぶ犠牲者を出し撤退するという憂き目に遭う。数多くの優秀な人材を失ったうえに多くの貴族の現役当主も戦死、エ・ランテル及びカッツェ平野を含むその周辺をアインズ・ウール・ゴウン魔導国に割譲させられる。その後、同国の下級貴族が魔導国の聖王国への支援食糧物資輸送一団を襲撃した事から魔導国より宣戦布告が言い渡される。1ヶ月の猶予を与えられ、さらに1ヶ月経過しても侵攻する気配が無く、貴族達は最初から攻める気は無かったとタカを括っていたが、その裏で魔導国は街道封鎖や情報封鎖などの情報戦に加え、国境を封鎖して他国からの援軍介入を阻止し、蹂躙した町村の民の亡骸をゾンビ化する事により増殖を続ける「死の軍隊」など徹底的かつ緻密に蹂躙し続け、気付いた時には王都とカルネ村を除くほぼ全ての地域を制圧・殲滅され、恐怖した貴族達の裏切りなどで王族はラナー王女を除いて皆殺しにされ、残る貴族やその領地を殲滅させたことにより王国は滅亡した。その後は魔導国の直轄領となり、レエブン侯を含む魔導国派の貴族達とナザリックの各階層守護者の共同で領土は運営される事となる。
リ・ロベル
エ・ナイウル
リ・ウロヴァール
エ・ランテル
三重に囲まれた城壁によって中心部から行政・倉庫区画、市民区画、軍の駐屯区画と機能別に分割されている。軍事的にも要衝であり、近年行われている帝国との会戦においても王国軍の集結地として、食料調達を行うのが常となっている。
書籍版では、大虐殺後にアインズ・ウール・ゴウン魔導国に割譲されて支配下に入り首都となった。
スレイン法国
六百年前に降臨した六大神の人間種に対する加護を基礎とし建国された宗教国家。他国では地水火風の四大神を崇拝しているが、法国においてはそれらに加えた本来の形として光闇の二柱を上位神として奉ることから、宗教的摩擦も存在する。
人間がこの世界における劣等種であることを自覚しており、その危機感からか一応神格ごとの派閥に分かれつつも強く結束している。
その一環で裏で亜人種の掃討や各国要人の暗殺などを行っているが、それを支えるのが六色聖典と呼ばれる特殊部隊である。各部隊成員の質は高く、その人材発掘のため戸籍制度も整備することなどから潜在的な国力は高く帝国の周辺国では最強と目されている。
国家の特性上、他国とは異なり信仰系魔法詠唱者が神殿でなく国家直轄となっているのも特徴。第四位階魔法の巻物の作成といった数多くの秘匿技術を有する。
前述の亜人種の掃討や奴隷化・暗殺等の理由でガガーランなど“蒼の薔薇”からは敵視されているが、人間にとっては守護神と言っていい存在であり法国から離れれば「人間は奴隷もしくは食料」程度にしか扱われていない国もある。
法国出身の人間は名・洗礼名・姓の順で表記される。
上に立つ者が欲深い人間であってはいけないことから、法国では一定以上の地位からは給与が徐々に減っていく。そのため、神官長クラスの給与の低さは笑い話のネタになる程。
バハルス帝国
皇帝直属の「帝国四騎士」や「近衛隊」、「皇室空護兵団」(ロイヤル・エア・ガード)「皇室地護兵団」(ロイヤル・アース・ガード)の他に、専業の騎士からなる常備軍を有しており、一軍一万を単位とした明確に上意下達の指揮系統が形成されている。総兵力は八軍(書籍版では加えて一軍を秘密裏に編成している)。近年では毎年のように王国に対し出兵し、近い将来の帝国への併呑を狙い国力の疲弊を誘っている。
国家機関としては「帝国情報局」等がある。王国とは違い魔法に関して理解が高く「帝国魔法省」では日夜研究が行われている。「帝国魔法学院」では魔力系魔法詠唱者のみならず、将来の騎士や官僚候補に専門の教育を施すなど人材育成にも熱心である。一方で神殿関係の完全掌握は未達成なため、信仰系魔法詠唱者は少なく、蘇生魔法に至っては行使できる者は皆無である。
娯楽施設としては「帝国競技場」がある。様々な演目が行われているが、一番人気は登録選手同士の血に汗握る試合である。なお魔法は観客からの人気が低く試合の熱気が盛り下がることから、規定によって飛行や転移の魔法の使用は禁止されている。
アインズを加えた王国への侵攻に対しては6万という大軍で出陣するも、王国からは例年にない25万という大規模な軍勢が迎撃に出たため当初はそれなりに犠牲者が出ることが予想されていた。結果的にその予想は大きく外れ、アインズの超位魔法で王国側が一方的に蹂躙された末に18万に及ぶ犠牲者を出し撤退することになる。帝国側は人間同士の戦闘による死傷者は無かったものの、アインズの桁外れな力を目撃した帝国軍の大半が恐慌状態に陥るという事態が発生してしまう。自滅による死傷者や戦意を失い軍を去る者が大量発生した結果、勝利した側に当たるはずの帝国軍の戦力も削がれることになった。後にアインズの力に恐怖した皇帝の宣言により、魔導国の属国となった。
アインズ・ウール・ゴウン魔導国
領土はエ・ランテルとその周辺のみと狭小であるが、魔導王や直属の部下は言うに及ばず、数多存在するアンデッド一体でも一軍に匹敵する力を持つなど強大かつ絶大な軍事力を有している。アンデッドを労働力や警備兵とすることで、首都であるエ・ランテルやその近辺の街道の治安を維持させ、広大な農地を耕させて王国に匹敵する程の膨大な食糧を生産することで、輸入国内等で販売させたり聖王国に支援物資として運搬させている。また、情報といったものが全く流出せず、近隣諸国は魔導国への対応に苦慮している。当初は同盟を締結し王国に勝利したはずの帝国でさえ、後に皇帝自ら属国化を願い出ている。聖王国への食糧物資輸送の一団がリ・エスティーゼ王国の下級貴族に強奪されると王国に宣戦布告し滅ぼした。
エ・ランテルの治安維持や行政・物流はアンデッドが粛々と担い平和的に統治されているが、周辺の商人等との交易は途絶えてしまっている。特に農作物の物流に関しては安価で取引しているため、逆に輸入国の物価が下落し、その国の畜産農家の生活が困窮するなどの問題を抱えている。その後、アインズの発案によりエ・ランテルの冒険者組合を組合長の了承と協力のもと傘下に収め、「未知の探究」という目的の為に冒険者育成機関を設立させ、冒険者を全面的にバックアップしていく方針を固めた。ドワーフの王国とも正式に国交を開き、ルーン工匠を招聘しルーン技術の開発をサポートしている。
ドワーフの王国
200年前に魔神の攻撃を受け、旧王都「フェオ・ベルカナ」を放棄した。現在の首都は東の都市「フェオ・ジュラ」、西にはフロストドラゴン同士の争いで破壊された「フェオ・テイワズ」、南には最近放棄された「フェオ・ライゾ」がある。
クアゴアの侵攻を受けていたが、魔導国と友好条約を結ぶことで支援を受け、クアゴアとフロストドラゴンの支配する旧王都を奪回した。その後正式に国交を結び、ルーン工匠達を魔導国の領地となったカルネ村に派遣している。
アーグランド評議国
ローブル聖王国
聖王国東部には国土を上回るアベリオン丘陵とエイヴァーシャー大森林があるため、地図上では近い位置にある法国との交易は途絶えている。
web版での設定では数年間の徴兵制度があるらしく、一定の年齢に到達した男性は武器を扱える。ただしその練度は法国の女性神殿衛兵より低い。
竜王国
カルサナス都市国家連合
カルサナス都市国家連合東部の草原
海上都市
浮遊都市
飛竜部族の地
エルフの国
アゼルリシア山脈
ラッパスレア山
トブの大森林
カッツェ平野
アベリオン丘陵
幾つもの亜人の部族があり、その中には「豪王」・「魔爪」・「獣帝」・「灰王」・「氷炎雷」・「螺旋槍」等の二つ名を持つ有名な亜人がいた。
ヤルダバオトの支配地域となったが、その後魔導王であるアインズが制圧した。
エイヴァーシャー大森林
ササシャル遺跡
ガテンバーグ
インベリア
『亡国の吸血姫』に登場。虹瞳人が9割超を占める国。首都はインベルン。人口は500万。酪農が盛ん。宝珠を持つ太陽の男神ベ・ニアラと宝杖を持つ月の女神ル・キニスの二神を主に信仰する「ナ・ベール」を国教としている。キュアイーリムにより王都内の全ての生物がゾンビとされ滅びた。魔導国軍がリ・エスティーゼ王都へと侵攻する直前に、“蒼の薔薇”が脱出先として向かった。
ケイテニアス山
エナ多種同盟国
スルクー3
ドゥロール砂漠
ディ・グォルス帝国
組織
ユグドラシルのギルドには下記のアインズ・ウール・ゴウン以外にも、占拠した城で作成したNPCを全て猫や猫科の動物にした「ネコさま大王国」、3つの上位ギルド(「the Father」、「the Son」、「the Holy Spirit」)が連合して構成されたギルドランク1位の「トリニティ」、未発見をひたすら追求するのみに特化したギルドランク2位の「ワールド・サーチャーズ」、関連ギルドを含めると全盛期はギルドメンバー3千人に到達していたギルドランク3位の通称「2ch連合」、天使系統種族のみのプレイヤーで構成されギルドランク1位にもなった「セラフィム」、スパイを送り込んだ上位ギルドから情報を収集し自分らが運営する有料情報サイトで公開していたが、上位ギルドの怒りを買い攻め込まれて崩壊した「燃え上がる三眼」、ギルドの旗印が鶴の「千年王国」等があった。
アインズ・ウール・ゴウン
難攻不落を謳われる本拠地「ナザリック地下大墳墓」は、かつて1500名からなるプレイヤーの侵攻を受けながら跳ね返し、この際に奪取したものを含め、世界級アイテムをダントツの11個を保有することなどで知られる。しかし、功績を残しながらもPK(プレイヤーキラー)キラーを積極的に行うような悪のロールプレイを本分として心がけたことなどによって、むしろ悪名を轟かせていた。
前身はたっち・みーが発起人となった9人の異形種プレイヤーから成る集団(クラン)「九人の自殺点」(ナインズ・オウン・ゴール)。
所属メンバーの大半が去り、ギルド長モモンガのみが残された転移後の現状においては、かつてキャラメイクしたNPCも一部例外を除きすべて異形種であり、属性もほとんどが悪側に傾いている。これらの性質によって、NPC達は自陣営へ強い帰属意識を保っている反面、自らの高い能力も相まって外部および人間種・亜人種への蔑視感情が色濃い。
至高の四十一人
ナザリックに所属する全NPC及びシモベからのギルド「アインズ・ウール・ゴウン」所属プレイヤーに向けた呼び名。
現実に自ら思考し行動するようになった彼らは自らの創造主である41人を文字通り神の如く崇拝しており、その存在理由を彼らの役に立つためと言い切っている。NPCにとって彼らに仕えるという点で言えば、一介のメイドも階層守護者も立場は同じという認識である。性格や与えられた立場から態度からどうしても違いは出てしまうが、彼らの同属意識は非常に強いと言える。
現在はモモンガ(アインズ)を除く全員がナザリックを離れているため、その忠誠は彼一人のみに向けられている。ただし、一応各NPCにとっては自らの制作者への忠誠の方が優先されるようである。また、NPC達はゲームが現実となった後はテキストで表記された設定に忠実な性格や能力を得るようになったものの、ギルドメンバーからはそれ以外の面でも影響を受けている。たとえば関係性では、ペロロンチーノとぶくぶく茶釜の姉弟関係をアウラとシャルティアの間のそれと見なし、設定では「仲が悪い」と定められつつも仲良く喧嘩し合う仲であったり、性格面でアインズがセバスに制作者であるたっち・みーの姿を見たりといった具合である。
九人の自殺点(ナインズ・オウン・ゴール)
アインズ・ウール・ゴウンの前身である集団(クラン)。発起人・クラン長はたっち・みー。解散時のメンバー数は27名。
かつてユグドラシルにて異形種狩りを行うと就ける職業が人気の頃、多くの異形種プレイヤーはPKを警戒して自分達に有利なヘルヘイムやムスペルヘイム、ニブルヘイムから出なかったが、「九人の自殺点」は積極的に他の世界へ打って出た。このため異形種狩りに多く遭遇し、自分達が異形種狩りプレイヤーの得点となったという自虐的な意味を込めて、集団名は自殺点となっている。
モモンガが漆黒の剣の面々に語ったところによると、「最初の九人」はモモンガの他に「聖騎士」(たっち・みー)・「刀使い」(武人建御雷)・「神官」・「暗殺者」(フラットフット)・「二刀忍者」(弐式炎雷)・「妖術師」・「料理人」・「鍛冶師」(あまのまひとつ)である。
弐式炎雷から未探索ダンジョン・ナザリック地下墳墓発見の報告が上がった定例連絡会で、たっち・みーからクランの解散及びギルドの創設が提案され、ギルド長にはモモンガが推薦され決定している。
至高の四十一人
現実に自ら思考し行動するようになった彼らは自らの創造主である41人を文字通り神の如く崇拝しており、その存在理由を彼らの役に立つためと言い切っている。NPCにとって彼らに仕えるという点で言えば、一介のメイドも階層守護者も立場は同じという認識である。性格や与えられた立場から態度からどうしても違いは出てしまうが、彼らの同属意識は非常に強いと言える。
現在はモモンガ(アインズ)を除く全員がナザリックを離れているため、その忠誠は彼一人のみに向けられている。ただし、一応各NPCにとっては自らの制作者への忠誠の方が優先されるようである。また、NPC達はゲームが現実となった後はテキストで表記された設定に忠実な性格や能力を得るようになったものの、ギルドメンバーからはそれ以外の面でも影響を受けている。たとえば関係性では、ペロロンチーノとぶくぶく茶釜の姉弟関係をアウラとシャルティアの間のそれと見なし、設定では「仲が悪い」と定められつつも仲良く喧嘩し合う仲であったり、性格面でアインズがセバスに制作者であるたっち・みーの姿を見たりといった具合である。
九人の自殺点(ナインズ・オウン・ゴール)
かつてユグドラシルにて異形種狩りを行うと就ける職業が人気の頃、多くの異形種プレイヤーはPKを警戒して自分達に有利なヘルヘイムやムスペルヘイム、ニブルヘイムから出なかったが、「九人の自殺点」は積極的に他の世界へ打って出た。このため異形種狩りに多く遭遇し、自分達が異形種狩りプレイヤーの得点となったという自虐的な意味を込めて、集団名は自殺点となっている。
モモンガが漆黒の剣の面々に語ったところによると、「最初の九人」はモモンガの他に「聖騎士」(たっち・みー)・「刀使い」(武人建御雷)・「神官」・「暗殺者」(フラットフット)・「二刀忍者」(弐式炎雷)・「妖術師」・「料理人」・「鍛冶師」(あまのまひとつ)である。
弐式炎雷から未探索ダンジョン・ナザリック地下墳墓発見の報告が上がった定例連絡会で、たっち・みーからクランの解散及びギルドの創設が提案され、ギルド長にはモモンガが推薦され決定している。
六色聖典
風花聖典(ふうかせいてん)
陽光聖典(ようこうせいてん)
総員百名に満たない員数は、第三位階の信仰系魔法の習得を加入の最低条件とし、肉体、精神、信仰心など求められる水準の高さによる。任務特性としては亜人種の集落殲滅などの戦闘行為を主とする。
書籍版では漆黒聖典が諸事情で動けなかった都合上、代わりにガゼフ抹殺の任務を受け長期に渡る作戦を行う。彼をあと一歩のところまで追い詰めるもののアインズの目に留まったのが運の尽きとなり、隊長以下作戦に従事した総数四十名程度は捕縛され、過酷な末路を辿る羽目になり崩壊した。
漆黒聖典(しっこくせいてん)
構成員は12名程度と少数であるものの、全員が英雄級の実力を有する法国最強の精鋭部隊である。
真なる神器(世界級アイテム)を守護し、伝説級以上と目される強力な武装を保有する。更には六大神の先祖返りとされる神人が加入している。ガゼフを凌駕する力を持った法国最強の部隊であるが、存在を知るのは各国の上層部など数少ない者に限られる。アニメのOPに集合絵で描かれた他、完全設定資料集ではイメージラフ画が公開された。
水明聖典
火滅聖典
土塵聖典
ズーラーノーン
トップに立つ盟主は「死の螺旋」を行い、一都市をアンデッドの跋扈する死都へと変えたという。最高幹部は高弟と呼ばれ、全員で12人存在する。モモンの手によって壊滅した。
死の螺旋
かつてズーラーノーンの盟主が行った都市壊滅規模の魔法儀式。アンデッドの集まる場所には、高位のアンデッドが出現する傾向があり、高位のアンデッドが集まると更に上位のアンデッドが出現するという負の連鎖の現象を利用し、強力なアンデッドを召喚しようとする邪法。カジットは下準備を5年をかけて施した上で、引き起こされた死の螺旋から生じる膨大な負のエネルギーを自身に封じ、自らを強大なアンデッドに変貌させようと画策していた。
実際は約200年前に、ある勘違いをした者が説明したことを契機に誕生した魔法儀式の失敗作である。
死の螺旋
実際は約200年前に、ある勘違いをした者が説明したことを契機に誕生した魔法儀式の失敗作である。
死を撒く剣団
八本指
ウェブ版では8人の幹部からなる比較的小所帯な組織であったが、書籍版では麻薬、密輸など異なった違法分野に手を染める8つの犯罪組織の連合体になっている。その手は王国の腐敗した貴族たちを抱き込み、幹部の釈放を実現させるほどに長い。「麻薬取引部門」「奴隷売買部門」「警備部門」「密輸部門」「暗殺部門」「窃盗部門」「金融部門」「賭博部門」の8つの部門からなり、この内警備部門はアダマンタイト級とも目される6人の実力者で構成された部隊「六腕」を擁していたが、セバスによって瞬殺され壊滅した。その後、ナザリックがリ・エスティーゼ王国を間接支配する目的で下部組織として秘密裏に再編された。
九色
冒険者組合(ギルド)
基本的に各国である程度は保有しているが、常備兵を置く帝国では地位が低下しつつある。スレイン法国では例外的に存在していないが冒険者ギルドの制度を確立したのは法国である。各国に法国の人間を潜入させ冒険者とならせた。
王国において冒険者はギルドによって一元管理されており、所属するものおよび依頼の難度は低位から銅、鉄、銀、金、白金、ミスリル、オリハルコン、アダマンタイトの順に与えられたプレートによって評価が為され、また選択可能な仕事の幅を示している。なおウェブ版では金属ではなく、アルファベット表記である。
王国全体では三千人ほどと把握されており、白金以上はその二割程度、ミスリル以上なら金銭的な不自由はせず名声などを求めるものがほとんどである。最高峰のアダマンタイトに至っては各国において数パーティしか存在せず、モモン台頭以前は王国内に「蒼の薔薇」と「朱の雫」の二組しか存在していなかった。
ギルドに所属した場合、ギルドが選別した仕事以外の場で仕事を請け負う場合でも冒険者の名を汚す後ろめたい仕事に手を出すことは禁じられている。また一般の兵士とは隔絶した実力を持ち、強者による弱者の草刈り場になるという理由から亜人種による侵攻などを除き基本的に国家間紛争には介入しないという原則を持つ。(「蒼の薔薇」の場合は友人である第三王女との個人的な関係として例外的に黙認されている。)こういった数々の規約に縛られる反面、ギルド側から用意されている数々の恩恵を国家間をまたいで保証されている。
冒険者達が指摘するギルドの問題点としては、ギルドに所属しているが故に無償での仕事の請負は禁じられているため、(たとえ義侠心から生じた手助けであっても)常に正当な対価を要求しなければならないことが不満の種となっている。また無償で治療を行っている神殿勢力の職域との棲み分けにギルド側が合意しているため、冒険者が無償で治療を行うことは神殿勢力の存在意義を否定するため特に厳禁とされている。更に冒険者の名を汚しかねないほど法外な報酬の受け取りも基本的に推奨されていない。魔導国ではアインズの発案によりエ・ランテルのギルドを傘下に置き、「未知の探究」という目的の為に冒険者の育成機関を設立し、全面的にバックアップするという方針となった。
ワーカー
彼らが脱退、もしくは元々所属していなかった理由は様々であるが、多くは効率の良い金銭稼ぎや殺戮の快楽などの後ろ暗さを求めた結果である。事前の情報収集とランク付けによって所属者を守るギルドから離れ後ろ盾を持たない身分になった分、彼らが受ける危険性は高く総じて一般の冒険者より問題を抱えている。
ギルド関係の建物に出入りできないうえに、明確な身分が存在しないため街の治安組織からも睨まれているという立場なため、たとえワーカーとして名を馳せ金銭的に恵まれている者でも都市での生活は厳しい。基本的には表社会の目をさけた場所を拠点として物資調達などに励んでいる。
ギルドに守られている冒険者と違い情報収集だけでも相応の危険と費用を伴うが、力ずくで相手に約束を守らせる者が多いが故に法外な報酬を得られることが多い。このため異常な借金など特段の事情さえなければ、即座に隠遁生活にはいっても金銭的に何の問題も生じない者達がかなり存在している。
難度
状況や個体差によって変動するため、大まかな判断基準にしかならないが危険な相手を避けるための目安として役立てている。
現地における冒険者や兵士などの戦闘者たちが実際のレベルを認識しているわけではないが、ユグドラシル基準のレベルで難度÷3ほどに換算されると推測できる。
また、この難度認定には実力が大きく離れると強さを判断することが極めて難しくなるという事情を斟酌する必要がある。
イジャニーヤ
十三英雄の一人・暗殺者イジャニーヤの弟子達が技術を継承するべく形成した。特定の組織には属しておらず、カウンターアサシンとして配下に収めたい帝国の打診は拒否した。しかし、帝国が魔導国に属して以後に魔導国に従属、派遣されたハンゾウから頭領が指導を受けている。ウェブ版ではアインズの力を探るためクレマンティーヌが刺客として雇ったが返り討ちに遭う。
六大神
アインズは法国にそれらが遺したという魔法やモンスター(天使)、アイテムとの符合から、過去ユグドラシルから自分と同様に転移したプレイヤーであると推論を立てている。
後世にはこれら神格に仕える多くの従属神が堕落し、後の魔神となったという。
八欲王
転移したプレイヤーであり竜王との戦いで倒される毎に幾度か復活したが、その度に弱体化した。作者によると7人が男で1人が性転換した女とのこと。
一説に神の力を奪ったともされる彼らがどのような姿をしていたかは定かではないが、強大な力を有していたという点は確かであり、彼らが首都として作り上げた南方の浮遊都市を筆頭にその名残を伝える文物は数多い。話の性質上、識者からの知名度は低くないものの御伽話としての人気は非常に低い。エルフの大英雄である最強の軽戦士はデケム・ホウガンの父。
ウェブ版では六大神最後の生き残りであるスルシャーナを殺害した。
十三英雄
誰よりも弱かったが、無限に成長する才覚を持ち最強に上り詰めたリーダー、風巨人の戦士長、悪魔との混血児である暗黒騎士などが所属していた。実際は一般に知られるより数多くの英雄がいたようだが、種族の垣根を越えて集ったという性質上、人間が主体を占める国家では十三人に伝承が絞られている。
英雄の遺物を得ることを目標とする冒険者からわかるように一般的な認知度は高く、また「英雄」もしくはそのクラスと称される人物は最高位の実力者と目されている。
深淵なる軀
参加者の名は「グラニエッゾ碑文」という、いつの間にか魔力を帯びた石碑に刻まれている。
『亡国の吸血姫』ではクネヴィラや魂喰らい(ソウルイーター)に乗った魔法戦士、インベルン王城にいたアンデッドが所属する。
種族
人間種
狭義としての人間以外に、エルフ、ドワーフ等のヒューマノイドタイプの人種を加えた総称。
人間
ナザリック周辺ではこれらが大多数を占める三ヶ国を形成しているが、数の利によって覇権を握っているというわけではなく他の強靭な種族に大陸北部の平野部に追いやられた結果が大きい。この地域としての科学技術レベルは魔法技術を除けば中世程度で人種としての特徴はコーカソイドが多い。
森妖精(エルフ)
半森妖精(ハーフエルフ)
闇妖精(ダークエルフ)
ワイルドエルフ
山小人(ドワーフ)
アゼルリシア山脈にドワーフの王国がある。金属に関しては造詣が深く金属加工等にも秀でている。帝国とは貿易を行っているため帝国内でのドワーフの権利は守られている。
闇小人(ダークドワーフ)
虹瞳人(アルコパーナ)
四眼種
尖角種
丘小人(ヒル・ドワーフ)
亜人種
ゴブリンやリザードマンなど直立二足歩行は行うが、人間種とはかけ離れたいわゆるデミ・ヒューマンの総称。職業レベルのみの人間種とは異なり、亜人種・異形種に当たる存在は種族レベルが設定される。
ゴブリン
森林地帯に居を構えるゴブリンはオーガと共生関係にあり、部族社会を営んでいる。
ホブゴブリン
バグベア
ボガード
人食い大鬼(オーガ)
豚鬼(オーク)
妖巨人(トロール)
大陸中央部にはトロールの国があり、客をもてなす最高の食材として、母親の胎内にいる6ヶ月の人間の赤ん坊が食されるという。
適応力が高く火山地帯・海・山岳・橋・洞窟、そして戦闘に特化したトロールなど、場所に応じた亜種が非常に多い。
ウォー・トロール
ヴォルケイノ・トロール、ケイブ・トロール、 シー・トロール、トール・トロール、マウンテン・トロール
蜥蜴人(リザードマン)
彼らが生きるのは強さを基準として選定される族長の下、年長者で構成される長老団、戦闘を専門とする戦士階級などが続く階級制の部族社会である。祭祀達や狩猟班などこれらの枠組みから一定程度外れた集団も存在するが、あくまで族長の指揮のもと行動する。
稀に部族の外に出ようとする成員も出現し、これを「旅人」と呼ぶ。旅人になる場合は胸に特別な焼印を押されて区別され旅立つが、多くは外部で斃れるかそこに生活の糧を得るため戻ることはない。ただ、帰ってきた旅人は外界の知識を持ち帰ることから階級の枠を外れつつも一定の尊敬を集める。
以前は「緑爪(グリーン・クロー)」・「小さき牙(スモール・ファング)」・「鋭き尻尾(レイザー・テイル)」・「竜牙(ドラゴン・タスク)」・「黄色の斑(イエロー・スペクトル)」・「鋭剣(シャープ・エッジ)」・「朱の瞳(レッド・アイ)」という七部族が存在していたが、魚の不漁を契機とした漁場範囲を巡る抗争(【緑爪・小さき牙・鋭き尻尾】の3部族と【黄色の斑・鋭剣】の2部族との争い)が勃発。敗れた黄色の斑と鋭剣は部族を維持出来ぬほどに数を減らし、僅かに生き残った者は竜牙に迎え入れられた。
蜥蜴人には「四至宝」と呼ばれる宝が存在する。判明しているのは「凍牙の苦痛(フロスト・ペイン)」(鋭剣族長→ザリュース)・「酒の大壺」(竜牙)・「白竜の骨鎧(ホワイト・ドラゴン・ボーン)」(鋭き尻尾族長)。
シー・リザードマン
巨人
風巨人(エア・ジャイアント)
霜の巨人(フロスト・ジャイアント)
海巨人(シー・ジャイアント)
丘巨人(ヒルジャイアント)
ビーストマン
ビーストマンの国は複数存在するため、大陸中央部で覇を競う六大国の一角と近隣の竜王国に攻勢を掛け、3つの都市を制圧している国は別物。
ウェブ版では巨大なケンタウロス型ゴーレムを8体所有していたが、牛頭人との戦争で破壊され4体に減少した。
伝承では、3体の魂喰らい(ソウルイーター)がビーストマンの国の都市に出現した際、10万以上の犠牲を出し、その都市は沈黙都市と呼ばれた。
牛頭人(ミノタウロス)
トードマン
ナーガ
シーナーガ
猿猴
土掘獣人(クアゴア)
爪が鋭く全身の体毛は金属鎧に匹敵する硬度。武器での攻撃に耐性はあるが雷での攻撃には弱い。
幼少期に食べた金属で成長後の強さが決定される。毛皮の色は、焦げ茶・黒・茶の順に多いが、青や赤は希少で他に比べて強い。
氏族は「プ・リミドル」、「プ・ランデール」、「プ・スリックス」、「ポ・ラム」、「ポ・シュネム」、「ポ・グズア」、「ズ・アイゲン」、「ズ・リュシュク」の8氏族。太古の英雄である「プ」の子孫とプと覇権を競った「ポ」と「ズ」の子孫からなる。また、勇敢に死んだ者は「デレ」という地で子孫の繁栄を見守ることができるが、子孫が恥ずかしい行いをすると、祖先はデレの地で笑い物になるという伝承がある。
スラーシュ
山羊人(バフォルク)
蛇身人(スネークマン)
鉄鼠人(アーマット)
洞下人(ケイブン)
刀鎧蟲(ブレイダー)
馬人(ホールナー)
人蜘蛛(スパイダン)
石喰猿(ストーンイーター)
半人半獣(オルトロウス)
魔現人(マーギロス)
翼亜人(プテローポス)
土精霊大鬼(プリ・ウン)
水精霊大鬼(ヴァ・ウン)
蛇王(ナーガラージャ)
守護鬼(スプリガン)
獣身四足獣(ゾーオスティア)
個人の強さも高い。種族内では獣の如く唸るのは感情抑制が取れていないと判断される。「魔爪」という二つ名は200年近く同じ一族が継承している。
パンデックス
野豚鬼(オークス)
異形種
人間種・亜人種に当てはまらないアンデッド、スライムなどのいわゆるモンスター種族の総称。総じて寿命はないとされている。プレイヤー・NPCと自然発生・召喚されるモンスターは字面こそ同じ種族であるが、前者が職業・種族レベルを厳密に割り振られたものであるのに対し、後者は単にモンスターレベルが表記されるに留まるなど、ゲーム中では明確に区分された存在となっている。 ゲーム時代は人間種・亜人種と比べ能力値の伸びが良くモンスターに由来する耐性や特殊能力を取得できたものの明確な弱点が発生することが多く、加えてPKされても相手にペナルティがない、一部の都市に出入りできない、一部の職業に就けないなど明確なデメリットが存在していた。そのため種族レベルを伸ばさず、有用な職業を取得した方が全般的な強さの向上につながるという理由から異形種で遊ぶプレイヤーは一般的には玄人好みとされていたようである。
アンデッド
神聖・炎など弱点も多いものの精神攻撃を無効とし、飲食も不要とするなど明確な特色を持つ。
都市の墓場や古戦場などの死の気配色濃い地で自然発生する。これが倒されずに放置されるとより強大な個体が生まれるようになり、質・量ともに次第に手に負えなくなる。そのため、時に国家間の取り組みさえ混じって定期的な駆除の手が入る。なお、この悪循環を魔法詠唱者が召喚などを用いて人為的に行う「死の螺旋」なる邪法も存在する。この目的は大量のアンデッドを発生させて都市を滅ぼし、生じた負のエネルギーを利用して自らをアンデッドに変成させることである。
吸血鬼(ヴァンパイア)
ただし、ユグドラシルにおける外見は通常の人間とは異なり、口は大きく裂け異常な姿勢で襲いかかってくるなど異形の怪物のものである。これは下位・上位の区分およびNPCのシャルティアも例外でなく適用され、彼女が普段美しい姿をしているのも擬態と言ってよい。
高水準の能力を持つ反面、ゲームバランスを取るために血を浴びると一定の操作が利かなくなる「血の狂乱」というペナルティが設定されており、転移後においては我を忘れ欲求の赴くままに暴走してしまう。シャルティアが慎重さを期待される任務に派遣されるにあたって危惧されたのもこれが原因である。
同系統のモンスターとしては例外的に美しい「吸血鬼の花嫁(ヴァンパイア・ブライド)」、ヴァンパイアの吸血や作成魔法によって誕生する知性に乏しい「レッサーヴァンパイア」、シャルティアに該当する上位種の「真祖(トゥルーヴァンパイア)」、更なる上位種に「始祖(オリジン・ヴァンパイア」などが存在する。
死者の大魔法使い(エルダーリッチ)
肉体的には脆弱なものの複数の魔法を操り、知性に優れるなど一般的な冒険者にとっては危険な水準にある。転移後の世界においては死が濃密になった場から自然発生する他、特定の儀式によって魔法詠唱者が転生するなど、ユグドラシルでのモンスターとプレイヤーのそれを彷彿とさせる関係が存在する。
同系統のモンスターとしては下位種の「スケルトン・メイジ」、上位種に「ナイトリッチ」、アインズに該当するアンデッド最高峰とも言われる種族「オーバーロード」など。
スライム
初期の「粘体」(スライム)のほか、上位種には「蒼玉の粘体」(サファイア・スライム)、「不定形の粘液」(ショゴス)、「始まりの混沌」(ウボサスラ)、超巨大奈落(アビサル)スライム、「古き漆黒の粘体」(エルダー・ブラック・ウーズ)、衛生粘体(サニタリースライム)等がいる。ユグドラシルでは手持ちアイテム以外を装備しても外見に変化は無く、体内にそれらが浮かび上がるという描写がされている。
蟲
昆虫の森司祭(インセクト・ドルイド)、エントマに該当する蜘蛛人(アラクノイド)、蟻人のほか、上位種にはコキュートスに該当する蟲王(ヴァーミンロード)等がいる。
悪魔
天使同様同レベル帯のモンスターより若干強い傾向にあり、人間を苦しめて喜悦に浸る性質上アンデッド同様に危険視される種族である。
サキュバス
天使
召喚で出現する天使はレベル帯によって「天使の九階級」に沿った序列があるようで、最高級である熾天使はアインズをして警戒させる強さであるらしい。
精霊
湿地の精霊(スワンプエレメンタル)、根源の火精霊(プライマル・ファイヤーエレメンタル)等がいる。
二重の影(ドッペルゲンガー)
上位二重の影(グレーター・ドッペルゲンガー)
人馬(セントール)、蠍人(パ・ピグ・サダ)
植物
ドラゴン
フロストドラゴン
半魔巨人(ネフィリム)
藍蛆(ゼルン)
王族は魔法を行使するが雌は白兵戦が得意。特定種族のみに発揮する魔法の効果を種族的弱点を持つ。遺体を丁重に食葬する文化がある。
多触体(ローパー)
郡種多触体
羽虫人(グナター)
能力
武技(ぶぎ)
〈戦気梱封〉、〈六光連斬〉、〈即応反射〉、〈流水加速〉、〈要塞〉、〈不落要塞〉、〈疾風走破〉、〈能力向上〉、〈能力超向上〉、〈超回避〉、〈四光連斬〉、〈強殴〉、〈斬刃〉、〈領域〉、〈瞬閃〉、〈秘剣虎落笛〉、〈斬撃〉、〈回避〉、〈知覚強化〉、〈脳力解放〉、〈剛撃〉、〈超級連続攻撃〉、〈神閃〉、〈穿撃〉、〈竜牙突き〉、〈青竜牙突き〉、〈白竜牙突き〉、〈縮地〉、〈縮地改〉、〈疾風加速〉、〈空斬〉、〈双剣斬撃〉、〈限界突破〉、〈痛覚鈍化〉、〈肉体向上〉、〈可能性知覚〉、〈急所感知〉、〈外皮強化〉、〈外皮超強化〉、〈神技一閃〉、〈素気梱封〉、〈盾突撃〉、〈剛腕豪撃〉、〈武器破壊〉、〈剛爪〉、〈決闘宣言〉、〈水の飛沫〉(ウォータースプラッシュ)、〈霧の雲〉(フォッグクラウド)、<重要塞>、<疾風超走破>、<超貫通>、<可能性超知覚>、<防御超強化>、<双空斬>、<超斬撃>等がある。
生まれながらの異能(タレント)
文字通りの意味を持つ一種の才能であり、この世界の人間は強弱様々なそれを200人に一人の割合で得る。天気予報のような単純に便利なものもあるが、特に選択可能なものではないため「魔法適性」など職業選択の前提に位置するようなものは魔法詠唱者としての才能が無い場合は宝の持ち腐れに終わる。
特殊技術(スキル)
習得は職業レベルをいくら修めていたかに依存している。
魔法
位階魔法
第十位階
第九位階
第八位階
第七位階
第六位階
第五位階
第四位階
第三位階
第二位階
第一位階
魔法強化
超位魔法
《星に願いを》(ウィッシュ・アポン・ア・スター)、《失墜する天空》(フォールンダウン)、《天地改変》(ザ・クリエイション)、《天上の剣》(ソード・オブ・ダモクレス)、《黒き豊穣への貢》(イア・シュブニグラス)、《終焉の大地》(エンド・アース)、《腐敗の風》、《大呪詛蠱毒厭魅》、《オシリスの裁き》(ペレト・エム・ヘルゥ)、《天軍降臨》(パンテオン)、《魔軍逬発》(パンデモニウム)、《指輪の戦乙女たち》(ニーベルング・I)等がある。
始原の魔法(ワイルド・マジック)
また魂(HP)を用いて発動し、この始原の魔法を用いて作成されたアイテムも存在する。世界級アイテムを所持している者であれば、障壁を突破することが可能とされている。
「世界歪曲障壁」、「滅魂の吐息」、「世界断絶(絶対)障壁」、「光衣」、「世界移動」等
「世界歪曲障壁」、「滅魂の吐息」、「世界断絶(絶対)障壁」、「光衣」、「世界移動」等
魔法詠唱者(マジック・キャスター)
魔力系、精神系、信仰系、その他系の四種に大別される他、その中でも細分化される。
伝言(メッセージ)
位階としては高くないようで、かつて存在していた人間種の国家では長距離通信網を築いていたが、それを過信していたのが祟ってわずかな誤報から滅亡にまで至ったことがある。そのため、現在では伝言以外にも複数の情報伝達手段を用意するのが常識となっている。
転移門(ゲート)
阻害効果がかけられたナザリックや阻害魔法など、事前の対策を考慮に入れなければ失敗率ゼロで無限の距離を瞬時に移動可能。ユグドラシルでは最もポピュラーな移動手段であったとのことである。
アイテム
武装
下から最下級、下級、中級、上級、最上級、遺産級(レガシー)、聖遺物級(レリック)、伝説級(レジェンド)、神器級(ゴッズ)の順である。
これら武装はモンスターを倒した際にドロップするデータクリスタルと素材、その上にプレイヤーが用意した外装と名称を決定することで作成された。
最高位の神器級武装は要求される物が大きく、一般的なプレイヤーではひとつ入手するのがやっとという難易度を誇った。
ギルド武器
ただし、その破壊は敗北のみならず、そのままギルドの崩壊に直結するため通常は安置されることが多い。
世界級アイテム(ワールドアイテム)
総数200種類、それぞれが一点物であり、一つの所有が飛躍的な名声の向上に繋がるという。世界の名の通り世界観の一翼を担っていることと運営のこだわりもあって、一つ一つがゲームバランスを崩壊させかねないほどの破格の効果を持つ。
この効果に対抗するのは困難であり、同格のワールドアイテムを所持するか、最高峰の職業ワールドチャンピオンのスキルを使用することでしか防ぐことは出来ない。
二十
代表的なものに使用者および標的の完全抹消、運営へのシステム一部変更の要求、無限の攻撃力などが存在し、その効果はプレイヤー側から正気を疑われるほどに強力である。
ユグドラシル製パワードスーツ
完全なる狂騒(-きょうそう)
更にある条件を満たすことで自動的に発動する真の効果があり、その条件はアイテムが8個ある状態で、周囲にアンデッド、インプ、デュラハン、ワーウルフ、ドッペルゲンガー、ショゴス、アラクノイド、オートマトンが集結した状態であり、種族属性に関わらず全てのキャラクターが狂騒状態に陥るというもの。その結果、プレアデス達が混乱し大惨事となったが効果は1時間程度で切れた。
完全なる狂騒・改
完全なる静寂(-せいじゃく)
完全なる静寂・改マークII
制作背景
作者は自分好みの作品があまりなかったため、それならば自身で書こうと思い仕上げたのが本作であり、TRPGから着想を得ていることを明かしている。小説の投稿先は自身も読んでいたという理由で「Arcadia」を利用していたが、2011年3月発生の東日本大震災によって存続が危ぶまれたこともあり、「小説家になろう」に移動している。また、書籍化にあたっては金銭を払って書籍を購入してもらうことから、WEB版からの読者にも楽しんでもらいたいという作者の考えにより、内容は大きく変更されている。
作者によれば、「強いとされた敵が一瞬で主人公に倒されてしまう」という点については池波正太郎による時代小説『剣客商売』から影響を受けているという。
既刊一覧
小説
巻数 | サブタイトル | 初版発行日 | 発売日 | ISBN |
---|---|---|---|---|
1 | 不死者の王 | 2012年8月10日 | 2012年7月30日 | 978-4-04-728152-3 |
2 | 漆黒の戦士 | 2012年12月12日 | 2012年11月30日 | 978-4-04-728451-7 |
3 | 鮮血の戦乙女 | 2013年4月11日 | 2013年3月30日 | 978-4-04-728689-4 |
4 | 蜥蜴人の勇者たち | 2013年8月12日 | 2013年7月31日 | 978-4-04-728953-6 |
978-4-04-728954-3 (ドラマCD付き特装版) | ||||
5 | 王国の漢たち 上 | 2014年1月9日 | 2013年12月28日 | 978-4-04-729259-8 |
6 | 王国の漢たち 下 | 2014年2月12日 | 2014年1月31日 | 978-4-04-729356-4 |
978-4-04-729357-1 (ドラマCD付き特装版) | ||||
7 | 大墳墓の侵入者 | 2014年9月11日 | 2014年8月30日 | 978-4-04-729809-5 |
8 | 二人の指導者 | 2015年1月7日 | 2014年12月26日 | 978-4-04-730084-2 |
9 | 破軍の魔法詠唱者 | 2015年7月10日 | 2015年6月29日 | 978-4-04-730473-4 |
10 | 謀略の統治者 | 2016年6月10日 | 2016年5月30日 | 978-4-04-734089-3 |
11 | 山小人の工匠 | 2016年10月12日 | 2016年9月30日 | 978-4-04-734230-9 |
978-4-04-734231-6 (Blu-ray付き特装版) | ||||
12 | 聖王国の聖騎士 上 | 2017年9月30日 | 2017年9月30日 | 978-4-04-734845-5 |
13 | 聖王国の聖騎士 下 | 2018年4月27日 | 2018年4月27日 | 978-4-04-734947-6 |
14 | 滅国の魔女 | 2020年3月12日 | 2020年3月12日 | 978-4-04-735885-0 |
978-4-04-735886-7 (フィギュア付き特装版) | ||||
15 | 半森妖精の神人 | 2022年6月30日 | 2022年6月30日 | 978-4-04-736555-1 |
978-4-04-737087-6 (イラストカード付き特装版) | ||||
16 | 半森妖精の神人 | 2022年7月29日 | 2022年7月29日 | 978-4-04-736556-8 |
978-4-04-736554-4 (三方背ケース付特装版) |
なお、吉開清人と森史絵による朗読で、2018年よりAudibleから、順次データ配信でオーディオブック化されている。
漫画
オーバーロード
『月刊コンプエース』2015年1月号より2023年7月号まで第一部を連載。作画は深山フギンが担当。
- 丸山くがね(原作) / so-bin(キャラクター原案) / 大塩哲史(漫画版協力) / 深山フギン(作画) 『オーバーロード』 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉、全19巻
- 2015年6月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-103071-4
- 2015年7月25日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-103072-1
- 2015年12月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-103857-4
- 2016年6月25日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-104399-8
- 2016年8月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-104400-1
- 2016年12月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-104679-1
- 「特装版」同日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-104680-7
- 2017年5月26日初版発行(5月24日発売)、ISBN 978-4-04-105764-3
- 2017年12月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-106389-7
- 2018年4月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-106390-3
- 2018年7月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-107168-7
- 「ドラマCD&ステーショナリーセット付き特装版」同日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-106727-7
- 2019年2月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-107896-9
- 2019年9月26日初版発行(9月24日発売)、ISBN 978-4-04-108688-9
- 2020年3月26日初版発行(3月24日発売)、ISBN 978-4-04-108689-6
- 2020年11月26日初版発行(11月25日発売)、ISBN 978-4-04-110815-4
- 2021年7月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-111589-3
- 2022年1月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-111590-9
- 2022年6月24日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-111590-9
- 2023年3月25日発売、ISBN 978-4-04-113501-3
- 2023年12月26日発売、ISBN 978-4-04-114353-7
- 「画集付き特装版」同日発売)、ISBN 978-4-04-114352-0
- 「特装版」同日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-104680-7
- 「ドラマCD&ステーショナリーセット付き特装版」同日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-106727-7
- 「画集付き特装版」同日発売)、ISBN 978-4-04-114352-0
オーバーロード 不死者のOh!
『月刊コンプエース』2017年3月号より連載。作画担当はじゅうあみ。スピンオフ4コマギャグ。
- 丸山くがね(原作) / so-bin(キャラクター原案) / じゅうあみ(作画) 『オーバーロード 不死者のOh!』 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉、既刊12巻(2023年12月26日現在)
- 2018年1月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-106385-9
- 2018年2月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-106386-6
- 2018年7月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-107170-0
- 2019年2月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-107898-3
- 2019年9月26日初版発行(9月24日発売)、ISBN 978-4-04-108686-5
- 2020年4月25日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-109624-6
- 2020年11月26日初版発行(11月25日発売)、ISBN 978-4-04-110816-1
- 2021年7月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-111591-6
- 2022年1月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-111592-3
- 2022年7月26日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-112705-6
- 2023年3月25日発売、ISBN 978-4-04-112706-3
- 2023年12月26日発売、ISBN 978-4-04-114392-6
アニメ
テレビアニメ第1期は2015年7月より9月までAT-X、TOKYO MXほかにて放送された。また、第2期が2018年1月〜4月まで、第3期が2018年7月〜10月まで、第4期が2022年7月〜9月まで放送された。
テレビアニメ第1期の劇場版総集編として、2017年2月25日に前編「不死者の王」、同年3月11日に後編「漆黒の英雄」がそれぞれ公開された。2021年4月には「聖王国編」を描く完全新作劇場アニメの製作が発表された。2024年に公開予定。
ゲーム
コンピューターゲーム
モモンガクエスト、アルベドクエスト
RPGツクールMV×オーバーロード オリジナルRPG
DUNGEON OF NAZARICK
MASS FOR THE DEAD
PICROSS LORD OF THE NAZARICK
OVERLORD: ESCAPE FROM NAZARICK
アナログゲーム
ナザリック地下大墳墓脱出戦 -The escape from Nazarick-
辺境城砦占領戦 -To occupy of the fortress-
OVERGAMBLE 至高の御賽子
パチスロ
- OVER-SLOT「アインズ・ウール・ゴウン 絶対支配者光臨」(2019年8月、オーイズミ)
- パチスロ OVERLORD 「絶対支配者光臨Ⅱ」(2023年3月、オーイズミ)
Web動画
『オバマス放送局』
参考文献
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2017』宝島社、2016年12月8日。ISBN 978-4-8002-6345-2。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2018』宝島社、2017年12月9日。ISBN 978-4-8002-7798-5。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2019』宝島社、2018年12月8日。ISBN 978-4-8002-9044-1。
- 『ダ・ヴィンチ 2020年9月号』KADOKAWA、2020年9月6日。ASIN B08CPB4Y1J。
- 石井ぜんじ / 太田祥暉 / 松浦恵介『ライトノベルの新・潮流 黎明期→2021』スタンダーズ、2022年1月1日。ISBN 978-4-86636-536-7。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2023』宝島社、2022年12月10日。ISBN 978-4-299-03647-6。