1964年公開の実写映画『ピンクの豹』に始まる映画シリーズのオープニングアニメーションに登場するキャラクターを主人公とした、いわばスピンオフ的な作品。1964年から1980年にかけてオリジナルの短編作品が124本（→参照）作られた。2013年まではカートゥーン ネットワークなどで放映されるなど、長期に渡る人気を保っている。

2010年5月には、最新作であるテレビアニメ『ピンクパンサー&パルズ』がアメリカで放送開始された。

日本の地上波では、短編は1970年にフジテレビの「巨泉にまかせろ!」で放送。1972年にも再び単発番組として放送。その後、1977年4月から同年9月にかけて、東京12チャンネル（現：テレビ東京）の平日19:23 - 19:30枠や前述の『〜おもしろオリンピック』『マンガのくに』などに放送（1本のみ、ピンクの声優は不明）、1980年8月9日にはオムニバス映画『ピンクパンサー&クルーゾー警部』が公開され、日本では1981年に東宝東和によって劇場公開された（ピンクの声優は青野武）。その後1994年から1995年にかけて、93年制作のTVシリーズがテレビ東京系にて放送（後述）。

1990年には、ブリヂストンのテレビCMのキャラクターとして採用されている。

1995年、山佐によりこの作品とのタイアップによるパチスロ、『ピンクパンサー』が製作、販売された。これは現在では多数作られているパチンコ・パチスロのタイアップ商品第1号である。

1997年10月24日から1998年5月22日までは藤原啓治による日本語吹き替え版のVHSビデオが、ワーナー・ホーム・ビデオから発売された（日本語版脚本 - 永井寛孝）。

2004年から2013年まではカートゥーン ネットワークにて樫井笙人による新吹替版が放送された。その後、海外同様に日本国内でもメトロ・ゴールドウィン・メイヤー（MGM）、ユナイテッド・アーティスツ（UA）、オライオン・ピクチャーズ作品のソフト販売を2020年6月30日をもってウォルト・ディズニー・ジャパン（旧：20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン）と契約を解消し、2020年7月から一部の国でのソフト販売をワーナー・ブラザースに移行。日本国内でも2020年11月11日からワーナー ブラザース ジャパンが発売元を、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンが販売元となりメトロ・ゴールドウィン・メイヤー（MGM）、ユナイテッド・アーティスツ（UA）、オライオン・ピクチャーズ作品のソフト販売を開始したため、短編による日本語吹き替えは、現行吹替（カートゥーン ネットワーク）版からビデオオリジナル（ワーナー・ホーム・ビデオ）版に差し戻された。

2022年から、アニメーションのショートパンツがAmazonプライムビデオで利用できるようになる。

誕生40周年を迎えた翌年の2005年には、安室奈美恵のアルバムQueen of Hip-Popの収録曲『WoWa』のPVにも出演した。ちなみに、コラボにより安室奈美恵に似せたといわれる女性版ピンクパンサーなるものが作られている。

このほか、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは本作の関連グッズが販売されている。2020年6月30日までのDVDの短編は20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンが、テレビシリーズはハピネット・ピクチャーズが発売・販売している。

• ピンクパンサー篇

邦題はカートゥーン ネットワーク放送時、全124話（吹替版は120本）

• アント&アードバーク篇

アメリカでは1993年から1995年まで放送され、日本では1994年から1995年にかけて、テレビ東京系にて放送。その後、スカイパーフェクTV!のスーパーチャンネルで1996年7月21日から8月30日まで放送された。本作はテレビ東京とMGMの共同出資によって製作されており、日米合作作品としても扱われている。また、日本版には言語版には存在しないナレーションが追加され、山口勝平が担当。キャストロールでの表記でこそ「ナレーター」だが、視聴者に対する案内のみならず、軽妙な口調で作中のキャラクターの言動に茶々を入れたり、次回予告で登場キャラクターと掛け合いをするなど、自由奔放な役回りを担っている。他にも作では登場しないオリジナルキャラとして、マッチョマンでアゴデカの男のアゴちゃんことエイブリィ・アゴ・ハリー、犬の犯罪組織のボスのドックファーザーと子分のルーイとパグ、ある南の島の主で魔力を持つ原住民のジャングルマン、アラスカに住むエスキモーのマクラック、オウムのピーちゃん、フォンシュマーティー博士、グラニーおばあちゃん、お転婆娘のセルマ、魔法使いのドラおばさんなどの個性豊かなキャラクターが登場した。