86-エイティシックス-
小説
著者:安里アサト,
出版社:KADOKAWA,
レーベル:電撃文庫,
巻数:既刊14巻,
漫画
作画:吉原基貴,
出版社:スクウェア・エニックス,
レーベル:ヤングガンガンコミックス,
巻数:3巻,
話数:17話+幕間,
漫画:86-エイティシックス-オペレーション・ハイスクール
作画:染宮すずめ,
出版社:KADOKAWA,
掲載誌:月刊コミックアライブ,
レーベル:MFコミックス アライブシリーズ,
巻数:全2巻,
話数:全16話,
漫画:86-エイティシックス--ラン・スルー・ザ・バトルフロント-
作画:山﨑博也,
出版社:スクウェア・エニックス,
掲載サイト:マンガUP!,
レーベル:ガンガンコミックス UP!,
発表期間:2021年1月24日 - 9月5日,
巻数:1巻,
話数:8話,
漫画:86-エイティシックス-フラグメンタルネオテニー
作画:シンジョウタクヤ,
出版社:KADOKAWA,
掲載誌:月刊コミックアライブ,
レーベル:MFコミックス アライブシリーズ,
発表期間:2021年4月27日 - 2022年10月27日,
巻数:全3巻,
話数:全11話,
漫画:86-エイティシックス-魔法少女レジーナ☆レーナ 〜戦え!銀河航行戦艦サンマグノリア〜
作画:染宮すずめ,
出版社:KADOKAWA,
掲載誌:月刊コミックアライブ,
発表期間:2023年3月27日 -,
アニメ
原作:安里アサト,
監督:石井俊匡,
シリーズ構成:大野敏哉,
キャラクターデザイン:川上哲也,
メカニックデザイン:I-IV,
音楽:澤野弘之,
アニメーション制作:A-1 Pictures,
製作:Project-86,
放送局:TOKYO MX,
話数:全23話,
以下はWikipediaより引用
要約
『86-エイティシックス-』(EIGHTY SIX) は、安里アサトによる日本のライトノベル。イラストはしらび、メカニックデザインはI-IVが担当している。電撃文庫 (KADOKAWA) より2017年2月から刊行されている。各巻冒頭部分が電撃文庫マガジンに連載されているほか、同誌およびカクヨムにて外伝が連載された。
メディアミックス展開としては、本編のコミカライズの連載が『ヤングガンガン』2018年5号より開始された。そしてキャラクターや舞台を現代日本の高校へと置き換えたスピンオフ漫画である『86-エイティシックス- オペレーション・ハイスクール』がより『月刊コミックアライブ』2020年8月号より開始され、小説版第2巻からの本編新規コミカライズとして『86-エイティシックス- -ラン・スルー・ザ・バトルフロント-』がマンガUP!で2021年1月24日より開始された。さらに本編のアニメ化が2021年4月より開始され、主人公シンの前日譚を描いた漫画である『86-エイティシックス-フラグメンタルネオテニー』が『月刊コミックアライブ』2021年6月号より開始された。スピンオフ漫画『86-エイティシックス-魔法少女レジーナ☆レーナ 〜戦え!銀河航行戦艦サンマグノリア〜』が同誌2023年5月号より開始。
あらすじ
星歴2148年。サンマグノリア共和国は隣国ギアーデ帝国が投入した完全自律型無人兵器「レギオン」の侵攻に対し、同様の無人兵器「ジャガーノート」を投入。流血無き戦場を作り上げる事で脅威を退けていた。しかし、その実態は多数派民族である白系種以外を人間と見做さない狂気の差別思想から生み出された「有人搭乗式無人機」であり、搭乗させられた少数派民族は共和国85行政区の外へ追いやられた人型の家畜、「エイティシックス」と蔑まれながら絶死の戦場を戦い続けていた。そんな中、白系種でありながら軍内で差別政策撤廃の活動を行う士官ヴラディレーナ・ミリーゼは、管制担当者に多数の退役者や自殺者を出し「死神」と呼ばれるエイティシックスが居る部隊の管制を任され、自国が目を背け続けていたレギオンの真実を知る事になる。
登場人物
声の項はテレビアニメ版の声優。
主人公
シンエイ・ノウゼン
声 - 千葉翔也、泊明日菜(幼少)
本作の主人公の一人。愛称はシン。サンマグノリア共和国時代は共和国軍東部戦線第一戦区第一防衛戦隊「スピアヘッド」の隊長を務め、階級は大尉。小説1巻時点で16歳。誕生日は5月19日。
出身は共和国首都リベルテ・エト・エガリテ。幼少期に強制収容所に送られたため、自分の誕生日を覚えていない。パーソナルネームはアンダーテイカー。レギオン側識別名「バーレイグ」。黒髪に赤い瞳を持つ寡黙な少年で、感情の波が少なく物事に動じないマイペースさを持つ。常に空色のスカーフを首元に巻いており、「本当は首を失っているのでは」という噂の原因になっている。
共和国に渡った旧ギアーデ帝国代々の武門であるノウゼン家の両親を持ち、帝国貴族階級特有となる黒系種(アクィラ)と赤系種(ルベラ)の貴種である夜黒種(オニクス)と焔紅種(パイロープ)の混血。両親と兄に可愛がられたため幼少期は優しく甘えたがりな性格だった。レギオンの侵攻と共に86として強制収容所に送られ、兵役に応じた両親が戦死、以後は収容所内の教会で白系種の神父に育てられ、シンの未来を憂う彼より戦い方や生き残る術を学ぶ。母が死亡した時に些細な行き違いから兄のレイに首を絞められ、首に消えない傷跡を負う。のちにレイも戦死するとそれを機にシンも兵役に就き、以来4年以上戦場を生き延びて多くの仲間の死を見送ってきた。所属する部隊が次々に全滅する中を生き残ったため後述の異能と合わせて「死神」の異名を持つ。とあるきっかけから戦死者の機体の金属片に名前を刻む習慣を始め、仲間たちからは「我らが死神」と慕われるようになる。シンのジャガーノートにはこれまで戦死した五七六名もの金属片が積まれていた。
亡命を成し遂げたギアーデ連邦篇では特別士官学校を経て当初レギンレイヴの運用試験を行うノルトリヒト戦隊に所属し、第86独立機動打撃群の設立後は戦隊総隊長兼本部付戦隊スピアヘッドの戦隊長を務める。階級は少尉→中尉→大尉。
足音を消して歩く癖は一族特有のもの。日常生活全般で雑なせいか料理が下手で、戦隊では料理当番から外されていた。常に響く亡霊の声から意識を逸らすため暇な時はよく読書をしている。そのため高瀬舟といった文学書から哲学書まで読み漁る濫読家。
かつて帝国で近衛を務めていたノウゼン家由来の天性の才能に加えて歴戦の経験からくる類い稀な操縦技術を誇り、戦場では機体の限界を試すようなかなり無茶な操縦をすることが多い。そのせいでジャガーノートの足回りを毎回壊すため、共和国時代は整備班の頭を抱えさせていた。これは連邦への亡命後も変わっていない。
名字の「ノウゼン」は、作者によればノウゼンカズラ(凌霄花)に由来する。また、同じ漢字で「凌霄君」と書くと鷹を意味するため、シンのもつ鷹のイメージにも引っ掛けている。モチーフは『カオス レギオン』のジーク。
『このライトノベルがすごい!』男性キャラクター部門では2019年版で5位、2020年版で9位、2022年版で8位、2023年版で7位、2024年版では10位を獲得している。
シンの異能
母方の血筋である焔紅種に稀に見られる精神感応の異能者であり、僅かながら血族の心の声を聞く異能を持っていた。レイに首を絞められた際に意識が集合無意識の深層、死者の領域に接続されてしまい、以後心の声を聞く異能は死者の声を聞く力に変質してしまう。死者の声はシンの意識の中で常にざわめきのように響き、シンと知覚同調で同調した者にも共有される。特に後述の「黒羊」等の声はおぞましい絶叫として響き、レーナ以前のハンドラーは皆この声に耐えられずに退役している。最大効率でシンと同調したレーナの前任者は散弾銃で頭を吹き飛ばしたほど。異能の知覚範囲は共和国の戦域を網羅するほど広大であり、これによってシンはいつでもレギオンの位置を知ることができる。三次元的な知覚も可能だが、シンが不慣れなため平面ほど正確には認知できない。
シンの異能
母方の血筋である焔紅種に稀に見られる精神感応の異能者であり、僅かながら血族の心の声を聞く異能を持っていた。レイに首を絞められた際に意識が集合無意識の深層、死者の領域に接続されてしまい、以後心の声を聞く異能は死者の声を聞く力に変質してしまう。死者の声はシンの意識の中で常にざわめきのように響き、シンと知覚同調で同調した者にも共有される。特に後述の「黒羊」等の声はおぞましい絶叫として響き、レーナ以前のハンドラーは皆この声に耐えられずに退役している。最大効率でシンと同調したレーナの前任者は散弾銃で頭を吹き飛ばしたほど。異能の知覚範囲は共和国の戦域を網羅するほど広大であり、これによってシンはいつでもレギオンの位置を知ることができる。三次元的な知覚も可能だが、シンが不慣れなため平面ほど正確には認知できない。
ヴラディレーナ・ミリーゼ
声 - 長谷川育美
本作の主人公の一人でもあるヒロイン。愛称はレーナ。共和国軍人で、弱冠16歳で少佐に上り詰めたエリート。誕生日は7月12日。共和国第1区出身、元貴族階級の名家ミリーゼ家の令嬢で白系種(アルバ)の貴種である白銀種(セレナ)の純血。純血であるため白銀種が持つ「カリスマの発揮」の異能を所持する可能性があるが、他の貴種の登場人物達と違い今の所明確にそうであると分かる描写は無い。ただ、情報の分析や洞察力に非常に長けており、限られた情報からでもレギオンの進軍経路を寸分の狂いもなく予測するなどといった驚異的な能力を見せているため、これが異能由来によるものである可能性はある。共和国の差別政策に反対していた父の影響を受け、戦場で遭難した時に86の青年レイに助けられた経験もあって彼らへの迫害に心を痛めている。シン達スピアヘッド戦隊との一時の別れとなった特別偵察任務の後は、命令違反の罪で大尉に降格処分させられるが、後任となる86達と協同して大攻勢への準備を続けていた。この時期の苛烈な指揮ぶりから「鮮血女王」(ブラッディレジーナ)の異名を取る。
共和国解放後はギアーデ連邦主導の合同作戦に共和国軍人として志願、大佐に昇進し第86独立機動打撃群の作戦部総指揮官を務める。
再会後、シンを異性として意識しているような描写が度々見受けられたが、一向に仲が進展せず原作7巻でようやく結ばれる。だがその後どう振る舞っていいか分からず逃げ回るなど、マイペースで滅多に物事に動じないシンをも振り回すほどの狼狽えぶりを見せた。
容姿が優れており、作中で白雪の美貌はガラス細工の繊細さ、繻子の髪と長い睫毛にけぶる同じ色の大きな瞳といった描写がされている。スタイルも良く、Twitterでの作者への質問の回答によると、作中比較ではシデン、クレナに続く三番目のバストサイズの持ち主。ガーターベルトを愛用している設定だが、理由は作者がガーターベルト好きのため。映画『ブラックホーク・ダウン』のガリソン将軍がモチーフの一部になっている。
『このライトノベルがすごい!』女性キャラクター部門では2019年版で2位、2020年版・2023年版で共に10位を獲得している。
フレデリカ・ローゼンフォルト(本名:アウグスタ・フレデリカ・アデルアドラー)
声 - 久野美咲
シンたちがギアーデ連邦で出会った少女。小説2巻時点で9歳 (直後に10歳)。ギアーデ帝国最後の女帝で、シン達と同様に連邦の暫定大統領エルンストが保護者となっている。
シンと同じく夜黒種と焔紅種の混血であり、帝室の血を継ぐものとして見知った者の現在と過去を覗き見る異能を代々受け継いでいる。幼い容姿に見合わず古風な喋り方をするませた少女だが、シンからは妹扱いされている。
旧ノルトリヒト戦隊、後の第86独立機動打撃群のマスコットでもあり、異能を用いて管制補佐を務める。
旧サンマグノリア共和国軍
以下、本項に記載される旧サンマグノリア共和国軍人は特に記載が無い限り死亡が確認されている。
レフ・アルドレヒト
声 - 楠大典
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊《スピアヘッド》整備班長。階級は中尉。白髪混じりの黒髪にサングラスをかけている。髪を染めているが実は白系種であり、サングラスは白瞳を隠すためのもの。陽金種の妻とその娘の市民権を取り戻すために兵役に志願したが負傷して前線を離れている間に妻と娘は戦死してしまった。大攻勢の際にプロセッサー達を逃がすため仲間の整備クルー達と共にレギオンを足止めし戦死した。
基地陥落時に自決しようとするも家族を殺した共和国への憎悪を抑え切れず、レギオンの首狩りを受け入れ《羊飼い》となっており、第二次大攻勢で共和国への復讐を望む元エイティシックスの《羊飼い》達と共に85区へ侵攻。改造重戦車型で凄惨な殺戮を繰り広げるも娘に似た共和国市民を見て動きを止めた所をリトにより完全破壊された。
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊“スピアヘッド”
クジョー・ニコ
声 - 村田太志
シンの3歳年上。第4小隊隊員。ミナの死亡によって落ち込んだ部隊を盛り上げるために「お月見」を提案したが、それが嵐で中止となった日の出撃で自走地雷によって爆死。3人目の死者である。この時の逸話を描いた外伝「トリアージ・ブラックタグのありふれた日常」は彼の視点から語られる。パーソナルネームはシリウス。
カイエ・タニヤ
声 - 白石晴香
少年のような口調で話す気さくな少女。第4小隊隊長。4月7日生まれ、階級は少尉。小説1巻時点で18歳。戦車型によって機体を蹴り潰され死亡。スピアヘッド戦隊としては4人目の戦死者だが、レーナが着任してからは初の戦死者となっている。死体は砲撃で機体ごと破壊されるも、蹴り潰された際に切断された頭部が機外へ飛び出しており《黒羊》の素材として持ち去られた。その後も幾度と無く《黒羊》としてシンたちの前に現れ、星暦2150年4月の共和国北域奪還作戦では近接猟兵型として対峙し図らずもシンの助けとなった。パーソナルネームはキルシュブリューテ。
トーマ・ソービ
クロト・ヒニエ
チセ・オーセン
マイナ・ヤトミカ
ルイ・キノ
ミクリ・カイロゥ
トウザン・サシャ
レッカ・リン
ハルト・キーツ
ダイヤ・イルマ
声 - 石谷春貴
第5小隊隊長。金髪碧眼で長身の青年。青系種の貴種である青玉種の血筋。階級は少尉。小説1巻時点で17歳。後にレーナが飼うことになる隊舎猫を拾った人物である。パーソナルネームはブラックドッグ。
なぜか状況のしわ寄せを喰らうことが多い。アンジュとはお互いに好意を持っていた節がある。
森林での戦いで行動不能になったレッカを助けるべく向かっていたものの途中、自走地雷型の襲撃によりジャガーノートが大破し自身は死にきれなかったため、シンに介錯された。
北部戦線第一戦区第一防衛戦隊“スレッジハマー”
戦隊長
声 - 村上裕哉
2巻ラストで登場。大規模侵攻により右半身が潰れた状態で自機から脱出、迫り来るレギオンを目の前にプラスチック爆薬を炸裂させ、橋を落として進路を塞ぐと同時に自らも爆死した。パーソナルネームはブラックバード。
南部戦線第一戦区第一防衛戦隊“レザーエッジ”
東部戦線第三五戦区第一防衛戦隊“ハルバード”
東部戦線第五戦区第二戦隊“スティレット”
戦隊名不明
ギアーデ連邦軍第86独立機動打撃群(ストライク・パッケージ)
リュストカマー基地が本拠地である。
第1機甲グループ
シンが戦隊長を務める。
本部付戦隊“スピアヘッド”
ライデン・シュガ
声 - 山下誠一郎
戦闘部隊スピアヘッドの副隊長を務める。元第2小隊隊長。階級は中尉。黒鉄種。小説1巻時点で16歳。誕生日は8月25日。出身は共和国23区近辺で、全寮制の私立校を運営する白系種の老婦人に友人たちと5年ほど匿われていた。スピアヘッド戦隊では誕生日を唯一覚えている人物である。また、作者の一番のお気に入りのキャラである。パーソナルネームはヴェアヴォルフ。料理が得意。
ギアーデ連邦編では、特別士官学校を経てノルトリヒト戦隊に所属した後に第86独立機動打撃群に編入する。階級は少尉→中尉。火力支援を得意とする。隊の兄貴分で、チームの副官としてまとめ役を買っている。
摩天貝楼拠点攻略作戦前に老婦人と再会を果たし、彼女は86らの自主学習補助教員としてリュストカマー基地に常駐することとなった。
クレナ・ククミラ
声 - 鈴代紗弓
元第6小隊隊長。飛び出しざまに戦車砲の基部への狙撃を成功させるほど射撃の腕に長けている。階級は少尉。金晶種と瑪瑙種の混血。小説1巻時点で15歳。誕生日は5月6日。幼少期に収容所送りになったため学校を知らず、学生生活に憧れを抱いていた。出身は共和国北福都シャリテの衛星都市。強制収容所に護送される日、共和国軍人に両親を嬲り殺しにされた過去を持つため白系種に憎しみを抱いており、初期の頃はレーナに対しても当たりが強かった。普段の服装では目立たないが実は巨乳であり、作者によると作中二番目のバストサイズの持ち主。
シンに恋心を抱いているが、シンからの認識は手のかかる妹と言った所で、告白したもののその想いが実る事は無かった。パーソナルネームはガンスリンガー。
ギアーデ連邦編では、ファッションに興味を持ち憧れの学校生活を経験。特別士官学校を経てノルトリヒト戦隊に所属した後に第86独立機動打撃群に編入する。階級は少尉。遠距離狙撃を得意とする。
アンジュ・エマ
声 - 早見沙織
元第5小隊隊員。淑やかだが戦闘では過激な一面も見せる。階級は准尉。月白種と天青種の混血。小説1巻時点で16歳。誕生日は10月2日。出身は共和国東の小都市。強制収容所で虐待を受けていたため、背中には無数の傷痕がある。パーソナルネームはスノウウィッチ。料理が得意で共和国時代は隊でライデンと並ぶ腕前だった。
ギアーデ連邦編では料理教室に通って更に腕前を上げている。特別士官学校を経てノルトリヒト戦隊に所属した後に第86独立機動打撃群に編入する。階級は少尉。ミサイルを使った面制圧を得意としている。
セオト・リッカ
声 - 藤原夏海
元第3小隊隊長。クールで、少々口が悪い皮肉屋。愛称はセオ。階級は少尉。翠緑種。小説1巻時点で16歳。誕生日は4月20日。共和国南側の旧国境付近出身。絵が上手く、部隊のパーソナルマークの作成を手掛けている。パーソナルネームはラフィングフォックス。共和国時代では自由に絵を描けなかった。
彼のパーソナルマークは、スピアヘッドの前に所属していた戦隊の戦隊長であった雪花種の男性が用いていたものがモデルになっている。
ギアーデ連邦編では首都で暮らす人や街に興味を持ち趣味で絵を描いた。特別士官学校経てノルトリヒト戦隊に所属した後に第86独立機動打撃群に編入する。階級は少尉。ワイヤーアンカーを駆使した機動戦を得意とする。
摩天貝楼拠点攻略作戦時に左前腕を切断する重症を負った。作戦終了時は正式に部隊を離れることになった。
ダスティン・イェーガー
グレン・アキノ
本部直衛戦隊“ブリジンガメン”
元「女王の家臣団」。
シデン・イーダ
声 - 泊明日菜
シンたちが去って以降のレーナの部下で右腕的存在。筆者によると作中一の爆乳。レーナと同い年。パーソナルネームはキュクロプス。階級は大尉。濃藍色と雪白のオッドアイと赤毛が特徴の女性。共和国では例外的な存在であるレーナを信頼しており、彼女のことを「女王陛下」と呼んで大事にしている。シンとは非常に仲が悪く、本人曰く「遺伝子レベルで相性が悪い」とのこと。
第3戦隊“ノルトリヒト”
ベルント・ベルノルト
第4戦隊“サンダーボルト”
第5部隊“リュカオン”
第2機甲グループ
"レザーエッジ"の隊長だったツイリが総隊長を務める。
第3機甲グループ
第1戦隊"ロングボウ"
"ロングボウ"副長だったカナンが戦隊長、及び第3機甲グループの総隊長を兼任する。
サンマグノリア共和国
アンリエッタ・ペンローズ
声 - 杉山里穂
白系種の元共和国民。レーナの親友で、パラレイドの研究主任を務める技術大尉。16歳。誕生日は11月12日。愛称はアネット。レギオン側識別名「ミネルヴァ」。シンとは家が隣同士の幼なじみであった。幼いころのシンからは「リッタ」と呼ばれていた。シンを救えなかったことに対して負い目を感じており、第86独立機動打撃群に志願したことにもそれが関係している。共和国解放後はギアーデ連邦へ赴き、第86独立機動打撃群では知覚同調班の主任を努め、階級は少佐になっている。
お菓子作りが好きだが、幼いころは味見した父親が気絶する代物をシンに食べさせようとしたこともある(チョコを溶かして固めただけのもののはずが、なぜか紫色になっていた)。
ヨーゼフ・フォン・ペンローズ
ジェローム・カールシュタール
声 - 三上哲
レーナの父の友人。階級は准将。50代の白銀種。白豚と揶揄される一般的な共和国民とは異なったまともな良識を持つ人物ではあるが、人種差別政策を行う故国に絶望と諦観を抱いていて現状を変えようとはしていない。内心では同胞を軽蔑しきっているようで、共和国の醜い真実と現実をレーナに語った。
レギオンの大攻勢において理想を抱き最後まで抗おうとするレーナに厳しい言葉を告げるが、自身は軍人としての義務と抗うための準備を進めるレーナのための時間稼ぎを果たすため歩兵部隊を率いて迎撃へ向かい戦死した。その戦場にて、変わり果てたヴァーツラフとの再会を果たしていた。
ヴァーツラフ・ミリーゼ
声 - てらそままさき
レーナの父。階級は陸軍大佐。共和国正規軍の数少ない生き残りで、有色種の強制収容に強く反対していた一人である。強制収用の際も徴収兵の蛮行を制止し、幼いクレナとその姉を助けていた。当時10歳だったレーナに戦場を見せるために偵察機(アニメ版ではヘリコプター)を85区外へ飛ばした際、対空自走砲型によって撃墜され死亡した。その後遺体はレギオンに回収されており、レギオンを束ねる《羊飼い》”ノゥ・フェイス”と化していた。
マルガレータ・ミリーゼ
ショーレイ・ノウゼン
声 - 古川慎
シンの兄。愛称はレイ。容姿はシンとは正反対で赤毛と黒目、眼鏡を掛けた温厚な青年。年の離れた弟のシンを溺愛していたが、母の戦死に激情を抑えきれず、やり場のない怒りをシンにぶつけてしまう。撃墜された偵察機から生き残ったレーナを助けたことがある。1巻の5年前(2143年)の冬に東部戦線で戦死しているが、その脳はレギオンの中央処理装置の構造図リミットを突破するために回収され、《羊飼い》として重戦車型に組み込まれていた。パーソナルネームはデュラハン。使用していたパーソナルマークは首の無い骸骨の騎士。幼少期のシンのお気に入りだった絵本に登場する主人公がモデルになっており、剣をシャベルに変えてシンが引き継いだ。
特別偵察作戦でシンに倒されたが、電子的な致命傷と引き換えに羊飼いとしての洗脳から解放された状態で予備機体に移されており、勢力圏突破後にレギオンの哨戒部隊と電磁加速砲型に捕捉され窮地に陥っていたシン達を助け連邦勢力圏へ連れて行った後、ギアーデ連邦軍の迎撃で撃破された。残骸は回収された後、研究材料にされた。
ギアーデ連邦
エルンスト・ツィマーマン
声 - 内田夕夜
ギアーデ連邦の暫定大統領。連邦軍最高司令官を兼ねる。階級は元帥。10年前の市民革命の英雄であり、市民の支持を一身に集めている。大量生産品のスーツを常に身に着けている。シン達は彼のことをエルンストのおっさんと呼んでいる。
名前の初出は2巻からで、ギアーデ連邦にたどり着いたシンたちの保護者となる。生まれなかった自分の子供をシン達に重ねている節があり、以前から保護していたフレデリカも含め子供らを守ろうとする気持ちは強い。普段は温和かつお茶目な中年紳士だが、その本質は「火龍」と表現される革命家でありかなりの理想主義者。高尚な理想の実現を本気で信じており、普遍的な正義や平等を実現できない国は滅ぶべきだという狂気を抱えている。このため共和国の迫害政策に嫌悪感を抱く。モルフォ撃破作戦で、生還率の限りなく低い戦場へシン達86を投入する決定が軍部により下された際はかなり危険な精神状態になっており、もし彼らが帰ってこなかったときはこの世界を滅ぼすと考えていた。小説3巻時点で50代である。
グレーテ・ヴェンツェル
声 - 植田佳奈
レギンレイヴの開発者であり、レギンレイヴの試験運用を行う1028試験部隊とその隷下にある「ノルトリヒト戦隊」を監督する。貴族階級の出身ではないが、巨大軍需企業であるWHI(ヴェンツェル重工)の令嬢。のち設立された「第86独立機動打撃群」では旅団長を務め、階級は中佐→大佐。上官としてシンたち86と関わり、彼らの理解者となる。86に近い少年兵上がりの戦闘属領兵と恋仲になるも、結婚直前にレギオンとの戦いで戦死された過去がある。そのためシン達を生き残らせるという事に本気で取り組んでいる。空軍のパイロットからフェルドレスのオペレーターに転身した経歴を持ち、作中でもレギンレイヴを駆って戦線を無傷で脱出するなど高い実力を誇る。モルフォ撃破作戦ではナハツェーラーの機長としてノルトリヒト戦隊を目的地まで送り届けた。青年士官の頃は複座のヴァナルガンドを1人で操る精鋭オペレーターとして活躍し、レギオン殺しの“黒寡婦蜘蛛(ブラックウィドウ)”の異名を持っていた。小説3巻時点で27歳。
ヴィレム・エーレンフリート
声 - 興津和幸
ギアーデ連邦軍西方方面軍参謀長。階級は准将。夜黒種の純血。口の悪いリアリストで、使えるモノならどんなものであろうと使うがモットー。モルフォ撃破作戦において86の投入を上層部に提案した人物だが、有用だから使うが使い潰したいわけではないという彼なりの考え方でシン達を気にかけていた。昔グレーテに思いを寄せており、戦死した彼女の恋人とは友人兼恋敵の間柄だった。青年士官の頃は装甲歩兵隊の少佐として前線で戦う。常軌を逸した白兵戦装備で近接猟兵型と渡り合い、“人斬り蟷螂”の異名を持っていた。こちらも小説3巻時点で27歳。
リヒャルト・アルトナー
声 - 山本兼平
ギアーデ連邦西方方面軍第177機甲師団師団長。階級は少将。グレーテとヴィレムの陸軍大学同期で先輩にあたる。86を若干危険視していたが、それは戦場しか知らない彼らの危うさや今後の人生を慮っての事であり、人間らしさを取り戻して行く彼等を影ながら見守っていた。共和国撤退作戦の指揮官として自ら殿隊の指揮を取り、全滅と引き換えに撤退の時間を稼ぎ戦死する。
テレザ
ユージン・ランツ
声 - 田丸篤志
童顔に眼鏡をかけた穏やかな少年。没落貴族の出で白銀種の純血である。妹の学費を稼ぐため軍に志願する。
ザンクト・イェデルの図書館で居合わせたシンと知り合い、特士校(特別士官学校)の同期として友人になる。卒業後は第177機甲師団第141連隊第18中隊に配属。ヴァナルガンド中隊長機の操縦士を勤めており階級は少尉。
戦闘に参加した際レギオンの攻撃で下半身を失う瀕死の重傷を負い、シンに介錯された。仲の良かった彼の死は、多くの仲間たちと同様にシンの心に傷として残っている。
妹のニーナを溺愛しており、シンからはシスコン扱いされるほど。
ニーナ・ランツ
声 - 朝日奈丸佳
ユージンの10歳の妹。マルセルの告げ口からユージンを介錯したシンに糾弾の手紙を送り付けた。だが、モルフォ撃破作戦成功後にはユージンの墓参りを終え帰っていくシンの遠い後ろ姿に感謝を伝え、ユージンの死をある程度は受け入れられている様子が見られた。アニメ版では、シンが墓前に残した笑う兄と二人で一緒に撮った写真を見た後、去っていくシンに感謝を伝えるシーンとなっている。
キリヤ・ノウゼン
声 - 上村祐翔
フレデリカの近衛騎士だった青年。愛称はキリ。シンの6歳年上。シンの遠縁にあたる。
革命勃発後の6年にも及ぶ内戦で正気を失っていき、フレデリカ処刑の発表を聞き連邦を憎悪したまま《羊飼い》として電磁加速砲型に取り込まれてしまう。近親者としてシンに同族嫌悪に近い執着を抱く。レギオンとしてのコールサインはペイル・ライダー。
モルフォ撃破作戦にてシン達スピアヘッド戦隊との死闘を繰り広げ、フレデリカの機転で弱点を貫かれ機能停止に追いやったが最後は満身創痍のシンを道連れに自爆した。原作ではファイドがフレデリカを自爆から護ったが、アニメ版では自爆の直前に《羊飼い》から解放され、流体マイクロマシンで作った腕でフレデリカを爆風から遠ざけて守り抜いた。
レイシャ・ノウゼン
エルウィン・マルセル
声 - 高梨謙吾
シンやユージンの同期でヴァナルガンドのオペレーター。階級は少尉。シンがユージンを介錯したことに憤慨し、ニーナにユージンの死の様子を伝える。大攻勢の際に右足を複雑骨折したことで後遺症が残り、以後はヴァナディースにて第86独立機動打撃群作戦本部で管制官を務める。ロア = グレキア連合王国へも同行し、以後はシンと和解し共にニーナの面倒を見ている。
ロア=グレキア連合王国
ヴィクトール・イディナローク
ロア=グレキア連合王国第5王子。愛称はヴィーカ。レギオン側識別名「フヴェズルング」。18歳という若さで南方方面軍総司令官を務める。階級は中佐。イディナローク家に代々伝わる「紫晶」の異能を継ぎ、驚異的な頭脳と引き換えに倫理観の欠如という弊害を負っている。レギオンの元となった人工知能マリアーナ・モデルの開発者であり、ベースとなったのは自身の母であるマリアーナ・イディナロークである。本来は亡くなった彼女の人格を修復することが目的だったが、結果は失敗。王妃の遺体を損壊させた咎で王位継承権を剥奪された。以降も母の再現を諦めきれず、マリアーナ・モデルを公開ネット上にアップロードした事がレギオン戦争の遠因となる。以降「屍の王 (ネクロフィリア)」や「鎖蛇」といった二つ名で呼ばれるようになる。レギオンとの開戦後は王族の倣いとして従軍するが、初陣で赴いた前哨基地で幼馴染のレルヒェリートが自らをかばって戦死してしまう。彼女との最後の約束を守るため、その脳から最初の〈シリン〉となるレルヒェを作成。以後は〈シリン〉の製造を行いその部隊を指揮している。なお、蛇は大陸西部では堕落と悪魔の象徴であり、王子殿下の異名としては極めて異例である。戦場に出る際のパーソナルネームはガデューカ。指揮官用に通信機能を強化したバルシュカ・マトゥシュカを駆り、〈シリン〉の指揮をしつつAI補助が前提のマルチロックオンシステムをフルマニュアルで操る精鋭オペレーターとして戦う。
ザファル・イディナローク
声 - 水中雅章
ロア=グレキア連合王国第1王子、連合王国軍総司令官。階級は大将。10歳離れたヴィーカを気にかけている。幼少期のヴィーカが子猫の眼球をくり抜いた事件をきっかけに彼がそれ以上人の道を踏み外さぬように矯正を図り、価値観の違いを理解した上で家族として受け入れている。隻眼の猫は現在も居室で飼われている。ヴィーカが第86機動打撃群に合流した際はレーナに「ヴィーカに許可してはいけないことリスト」を渡した。
レルヒェ
ヴァルト盟約同盟
ベル・アイギス
レグキード征海船団国群
ノイリャナルセ聖教国
ヒェメルナーデ・レェゼ
聖教国軍第3機甲軍団"シガ=トゥラ"の軍団長をわずか15歳にして務める少女。愛称はヒェルナ。開戦時に軍団指令所がレギオンの急襲を受けた際「レギオンに家族全員を殺されつつも果敢に立ち向かう、聖教国の抵抗のシンボル」に仕立て上げるためだけに指令所に居た一族を見殺しにされ、レギオンへの憎悪を持たせる為通信越しに惨劇を聞かされるという仕打ちを受けた過去がある。
その過去故に愛国心を失い、それでもノイリャ聖教と神戟としての責務に縋りレギオンと戦い続けていたが、神戟が消滅寸前まで追い詰められた事を理由に聖教へ反する教徒からの徴兵を決定した聖教国へ失望。攻勢工廠型討伐の救援に来た連邦軍を攻撃し、支援任務を中断させる事で聖教圏を滅ぼそうと目論んだ。
その他
黒猫
ゼレーネ・ビルケンバウム
用語
86(エイティシックス)
成立過程
真実
環境
狭義の86
情報処理装置(プロセッサー)
指揮管制官(ハンドラー)
ロア = グレキア連合王国においては〈シリン〉の管制を行う指揮官のことも指す。
フェルドレス
レギオン
脳髄の形で取り込まれた“羊飼い”達によって帝国の規定した禁則事項(プロテクト)や初期命令は無効化されつつあり、“ノゥ・フェイス“を始めとする統括ネットワークの指揮のもと、真実人類を滅ぼすために行動を開始している。
羊
黒羊
市民革命によって滅んだ帝国からの機能アップデートが受けられなくなったため、独自に機能保全を行った結果脳を取り込むという行動に至ったとされる。死者の脳は滅多に回収されないため、同じ人間の脳構造が多数の機体で使い回されている。
羊飼い
生前の精神状態が自己を構成する流体マイクロマシンの形状に現れる事があり、例えば強い渇望や執着を持っていた場合は手の形を生ずる。作中ではレイや『無慈悲な女王』、アニメ版のキリが生じさせており、至近距離からの砲撃を無力化する強度と数本でジャガーノートを投擲する膂力、人間を傷付けずに抱き上げられる動作精度を有する。
牧羊犬(シープドッグ)
主に大攻勢で陥落した際に捕縛された共和国市民が使用されており、戦闘知識の欠落から搦手に弱いという弱点を問題視したレギオンによりアップデートの材料となる優秀な兵士や指揮官の『首狩り』を行う専門部隊の編制・投入が行われている。また、電磁砲艦型等の超大型機には多数の脳構造を結合した補助演算システムが搭載されている。
仔羊(アグヌス)
高機動型で試験された脱出機能の完成型を採用しており、搭載機が撃破されても脳構造図を構成する流体マイクロマシンが無数の蝶へと変貌。機体が誘爆炎上しない限りは確実な脱出と再構築が可能な高い不死性を有する。
知覚同調(パラレイド)
集合無意識への接続には異能者の脳構造を模倣した疑似神経結晶を用い、ハンドラーを始め通常はレイドデバイスと呼ばれるチョーカー型の機器に組み込んで使用するが、86は首の後ろに直接疑似神経結晶をインプラントする必要がある。86相手なので手術は雑に行われ、皮下に注入されるはずが脊髄を傷付けて身体が動かなくなって廃棄されるプロセッサーが稀に出る上、麻酔も消毒もろくに施されないために傷が中々治らない。
ギアーデ連邦にたどり着いたシンたちから回収したレイドデバイスを基に、連邦軍でも運用されるようになる。このコピー品は共和国軍のオリジナルと同調を行なうことも可能。
原理的には焔紅種で稀に発現する血族間での精神感応と同じ現象を人為的に引き起こしている。シンの母方のマイカ家で見られる異能であり、本来のシンの異能もこれに当たる。戦前、人工知能の研究者だったシンの父レイシャと脳科学者であるアネットの父ヨーゼフが遊び感覚で研究しており、開戦後に妨害を受けない通信手段を欲する共和国軍からの要請で86の子供達を使った人体実験を繰り返して完成した。
マリアーナ・モデル
大要塞壁群(グラン・ミュール)
対人・対戦車地雷原&自立式迎撃砲陣地
スピアヘッド戦隊
第1028試験部隊
第86独立機動打撃群(ストライク・パッケージ)
所属している86らは約2千人ずつ4個の機甲グループに分けられ、2個グループが作戦を担当している間に1個が訓練を受け、残りの1個は休暇を兼ねて併設された学校へと通う。
義勇機甲連隊ミルメコレオ
聖マグノリア純血純白憂国騎士団
有色種(コロラータ)
人造妖精〈シリン〉
戦闘属領兵(ヴァルグス)
思考支援デバイス 〈ツィカーダ〉
原生海獣(クジラ)
征海艦隊
合同征海艦隊オーファン・フリート
白紙地帯
神戟(テシャト)
流血と戦いを禁ずる国教ノイリャ聖教を守りながら自国民で軍を組織する為、聖教国は軍人を教徒でも国民でもない「神から与えられし生きた剣戟」と解釈する事で軍創設を正当化。創設後の自国を「民の手を戦と流血に穢さぬ、清浄なる神の国」と喧伝した事で、非ノイリャ聖教圏から「狂国」と呼ばれる事となった。
職業を家と結び付ける国家制度や、軍役以外は教徒と平等な待遇に加え高等教育の拡充等の優遇、何より庇護される教徒からの感謝と敬意により問題無く維持されて来たが、10年以上に渡る対レギオン戦争で徴兵可能人口が払底。児童層の実戦投入に至り聖教国は教徒からの徴兵開始を決定し、第三軍団蜂起の引き金となった。
機体
サンマグノリア共和国
M1A4 ジャガーノート
スカベンジャー
シン達の特別偵察任務にもファイドは同行したが、道中レギオンの攻撃により撃破され機能を停止したが、後にギアーデ連邦側がファイドの撃破地点まで奪還したことにより回収され、コアが無事だった為性能を強化された上で修理され再びシン達と合流を果たした。
ファイドの元となった試作008号と呼ばれる人工知能はシンの父親が作ったものであり、元は大型犬を模した柔らかな素材の筐体だった。しかし開戦によって戦場に駆り出された一家を捜し守るため、スカベンジャーに全構成データを転送して戦場へ赴いた。全長3.1メートル、全高2.5メートル。
ギアーデ連邦
XM2 レギンレイヴ
ガンマウントアームのバリエーションとして88ミリ狙撃砲、88ミリ散弾砲、ミサイルランチャー、40ミリ機関砲が登場している。なお、88ミリ砲の愛称はドイツ軍の「アハト・アハト」が一般的だが、作者の名前の都合から作中ではソ連軍の76ミリメートル砲の通称「ラッチェ・バム」が使用されている。全長6.3メートル、全高2.7メートル(格闘用サブアームの装備含まず)。
共和国製のジャガーノートより確実に性能は上だが、シンたちには「共和国のジャガーノートより多少上等な、アルミの棺桶」「搭乗者クラッシャー」などと言われる。シンたち86はこの機体もジャガーノートと呼称するため、2巻以降は多くの場面でこちらの名称が使われる。
高機動型との戦闘時の経験から、登録された外部音声をトリガーとして主砲を放つ射撃モードが追加されている。
作中第5・6巻では、ロア=グレキアの雪原に対応するために砲塔旋回機構のオミットやアイゼンの追加などが施された寒冷地仕様機が登場。
M4A3 ヴァナルガンド
XC-1 ナハツェーラー
C-5フレースヴェルグ
ヴァナディース
ウルフヘジン
トラオアシュヴァーン
トラオアシュヴァーン改
ロア = グレキア連合王国
バルシュカ・マトゥシュカ
主兵装は長砲身の125ミリ滑腔砲。副兵装は7.92ミリ同軸機銃と車体前面の14ミリ旋回機銃、および車体・砲塔上面に計8基配置された砲塔式40ミリ擲弾発射機。全長7.0メートル、全高2.7メートル。
アルカノスト
この様な仕様となったのは〈シリン〉を歩兵の代替として運用する為であり、またバルシュカ・マトゥシュカが行動不能になった場合に〈シリン〉が機体を譲渡し、オペレーターを安全に脱出させる為でもある。
ヴァルト盟約同盟
Mk6 ストレンヴルム
Mk1 アルメ・フュリウーズ
フリッガの羽衣
レグキード征海船団国群
征海艦
遠征艦
破獣艦
その他
ノイリャナルセ聖教国
機甲五式 ファ=マラス
主兵装は120ミリライフル砲。副兵装は主砲同軸および旋回式の2種の12.7ミリ機銃。全長7.0メートル、全高2.9メートル。
機甲七式 リャノ=シュ
レギオン
斥候型(アーマイゼ)
最も多く見られるレギオンの一つ。高精度のセンサを搭載しており、戦車型や長距離砲兵型への射撃目標指示を行うほか、敵歩兵戦力の掃討も行う。6脚で重量は10トンと軽量。主兵装は7.62ミリ対人機銃2丁、連邦の装甲歩兵対策に武装を14ミリ機銃に強化した機体も登場する。
近接猟兵型(グラウヴォルフ)
6脚の内最前部の2脚についた近接用の高周波ブレードで相手の装甲を切り裂く。機動性を重視して装甲はそれほど厚くない。背部には六連装の76ミリ多連装対戦車ロケットランチャーを装備しており、撃ち切った後はパージ可能。
戦車型(レーヴェ)
強力な120ミリ滑腔砲によってあらゆるものを粉砕する。副武装は12.7ミリ機銃。650ミリ圧延鋼板相当の複合装甲を纏い重量は60トンと巨体だが、強靭な8脚が爆発的な機動性を生む。センサ感度は斥候型に比べ低く、その隙を突かれて撃破されることも少なくない。
重戦車型(ディノザウリア)
総重量100トンの巨体に主兵装155ミリ滑腔砲と主砲同軸75ミリ副砲、副兵装に12.7ミリ機銃2基を装備と戦車型以上に強力。通常配備のレギオンの中では最強の機体であり、《羊飼い》は基本的にこの機体を使用する。センサ性能は戦車型同様低く、斥候型との連携を前提にしている。第二次大攻勢で共和国へ侵攻した《羊飼い》搭載機には火炎放射器や高感度センサの増設、副兵装の片方を7.62ミリ対人機銃へ換装する等単体での対人殺戮に特化した改修が施され、迎撃を無視した狂攻で共和国市民へ猛威を振るった。
阻電攪乱型(アインタークスフリーゲ)
ロア=グレキア編では高密度かつ広域に展開し、太陽光を遮って寒冷化を起こすという戦略的な運用も行った。全長約10センチ、重量約2グラム。
対空自走砲型(シュタッヘルシュバイン)
対戦車砲兵型(シュティーア)
長距離砲兵型(スコルピオン)
榴弾砲やロケットランチャーへ歩行脚を取り付けた簡素な造りの自走砲型レギオンで、戦域の遥か後方より155ミリ榴弾砲、もしくは多連装ロケットシステムで砲撃支援を行なう。レーヴィチ要塞奪取作戦では要塞司令部の隔壁を破壊する為に空挺輸送され、異例となる最前線での攻撃を行なった。榴弾砲装備型の砲塔水平時全長は11.0メートル、同じく全高2.2メートル。
電磁加速砲型(モルフォ)
砲口初速8000メートル毎秒、射程400キロにもおよぶ超長距離砲撃が可能な800ミリ電磁加速砲(レールガン)を搭載する試作型レギオン。全長40.2メートル、重量1,400トンの超大型機であるが、国家間鉄道の複々線レールを用いた高速移動機能を有し最大時速200キロで陣地転換が可能。専属の発電子機型の他、重戦車型を含む直掩部隊に護衛されている。また、40ミリ対空・対地電磁ガトリング砲6門を装備しミサイルの飽和攻撃にも対応している上、最終防衛機構として放熱索を転用した近接格闘用導電ワイヤーまでも備えている。装甲には爆発反応装甲が採用されている。8巻に登場した改良型は機関砲を3対24門に増強。機関砲ターレットを腕に搭載する事で広い射角を得ている他、電磁加速砲の装弾数も以前の100発から増加している。
電磁砲艦型(ノクティルカ)
シン達と征海艦隊による決死の攻撃で兵装のほとんどを失ったが、撃破には至らず逃亡した。
攻性工廠型(ハルシオン)
回収輸送型(タウゼントフュスラー)
警戒管制型(ラーべ)
発電プラント型(アトミラル)
街一つほどの大きさの巨大な蝶型レギオン。大多数は翅に敷き詰めた太陽光発電パネルを用いるが、中には地熱発電や核融合反応による発電を行う機体も確認されている。
電磁加速砲の開発は膨大な電力を確保できる発電プラント型へ搭載する形で行われており、電磁加速砲型は発電プラント型をダウンサイジングした派生形となる。
自動工場型(ヴァイゼル)
レギオン側の移動工廠。
発電子機型(エデルファルター)
前述の電磁加速砲型、発電プラント型の隷下に入る太陽光発電パネルの翅を有する手の平大の蝶型レギオン。
射撃子機型(ビーネ)
自走地雷
高機動型(フォニクス)
高機動型・改
高機動型・超高機動戦仕様
また、この姿になる前は流体装甲を使用したダミーシステムも使用しており、対応したシデンらを惑わせた。
高機動型・量産型
電磁射出型(ツェンタウアー)
第6巻での竜牙大山レギオン拠点攻略作戦では、連合王国軍及び機動打撃群が電磁カタパルト部分を鹵獲し、対戦車兵器「スロゥネ」を投入するために利用している。
衛星砲弾
通常は衛星軌道上を周回しているが、攻撃命令を受けると加速しつつ大気圏へ突入。超高速質量弾として目標地点へ着弾する。
打ち上げには極西地域に建造された電磁推進式のマスドライバーが用いられ、弾道ミサイルの使用を禁止する禁止プロトコルを回避すると同時に支配地域外からの観測に探知されない打ち上げを可能としている。電磁加速砲はマスドライバー開発の副産物であり、摩天貝楼要塞はマスドライバー施設の建造試験が真の目的であった。
当時衛星軌道上は旧帝国崩壊時の焦土作戦で生じたケスラーシンドロームにより壊滅状態となっており、レギオンとの戦争が優先され復旧が後回しにされていた事もあり<オペレーション・ディエス・イレ>前日まで発覚が遅れ、共和国を除いた生存国の主要防衛線へ致命的な打撃を与える事に成功した。
《無慈悲な女王》
通常、レギオンの指揮官型は重戦車型だが、この機体は戦争序盤の初期ロットの斥候型であり、しかも武装の類は一切装備されていない。また、通常は鉄色の装甲は月光にも似た白系の塗装が施されており、三日月とそれに凭れる女神のパーソナルマークが描かれている。《羊飼い》であり組み込まれているのはゼレーネ・ケルビンバウム。5〜6巻では高機動型の開発と運用を行っていることが判明した。その目的は高機動型を撃破した人間に自身のもつ情報を伝えること。これに基づき7巻では捕らえられた盟約同盟でシンとの対話を行い、彼とヴィーカに全「レギオン」の停止手段を教えた。
ノゥ・フェイス
レギオン総指揮官機、共和国や連邦に相対するレギオン第1広域ネットワークを統括し、また大陸全体のレギオンを束ねる“統括ネットワーク”の意思決定に関わる指揮官の1機でもある。前線での使用機体は多くの“羊飼い”と同じ重戦車型。顔(フェイス)の無い信念(フェイス)と自嘲する皮肉げな男。かつて86区で命を落とした共和国人の一人。7巻では生前ゼレーネと面識があったことが判明、最初期の試作機から統括ネットワークの指揮官に選ばれた機体であり、カールシュタールとの邂逅を経てその正体が明らかとなる。人格を持つ“羊飼い”でさえ逆らえないはずの絶対命令である禁則事項(プロテクト)を無視した行動を取っており、生前の願望を果たすために数々の戦略を構築してきた。星歴2150年9月30日、<オペレーション・ディエス・イレ>(“怒りの日”作戦)を発動、残存人類への総攻撃を開始する。
民族
白系種(アルバ)
共和国に古くから住む民族。共和国では多数派。
白銀種(セレナ)
月白種(アデュラリア)
黒系種(アクィラ)
夜を纏う民族。黒髪黒目の白人種である。
夜黒種(オニクス)
極東黒種(オリエンタ)
黒鉄種(アイゼン)
黒珀種(ジェット)
南方黒種(アウストラ)
砂漠褐種(ディザリア)
金系種(アウラータ)
光の金色の民族。
陽金種(ヘリオドール)
金晶種(トパーズ)
赤系種(ルベラ)
紅い色彩の華やかな民族。
焰紅種(パイロープ)
緋鋼種(ルビス)
瑪瑙種(アガット)
朱緋種(スピネル)
青系種(カエルレア)
青い瞳の涼やかな民族。
青玉種(サフィール)
天青種(セレスタ)
緑系種(ウィリデイア)
大陸南方の沿岸部一帯を勢力圏とする民族。
翠緑種(ジェイド)
紫系種(ウィオラ)
ロア = グレキア連合王国に古より住まう民族。
紫瑛種(アマティスタ)
宵菫種(アイオラ)
地名
サンマグノリア共和国
戦争が始まって以降は食料の生産や料理がほとんど行われておらず、収容所も含めて合成食糧で補っている。収容所の合成食糧は「プラスチック爆薬」と表現されるほど不味い。
(共和歴368年)星歴2149年8月25日に電磁加速砲型「モルフォ」の砲撃でグラン・ミュールが陥落し、押し寄せてきたレギオンの猛攻に対応出来ず、陥落から一週間後に滅亡した。
大攻勢の際に一千万人を超える市民が回収輸送型によって連行され、《牧羊犬》の研究材料に使用された。
ギアーデ帝国
ノウゼン家はこの国で皇帝の守護者を任せられるほどの戦士の一族の系譜であった。
貴族制を利用した血統管理により多くの貴種血統を維持しており、家門毎に特定分野へ特化した教育を施す事で世界水準から突出した技術を保有していた。
しかし、その体制故に知識階級は貴族で独占され、加えて貴族制を維持できなくなる民主主義を受け入れる事ができず反民主主義を掲げた周辺国への武力介入を濫発。愚民化政策で教育の機会を奪われ、増す一方の徴税と軍役に不満を募らせる平民層に、戦争を主導する独裁派貴族を排除し段階的な民主化を望む夜黒種中心の改革派貴族が協力し革命派を結成。市民革命を勃発させた。
ギアーデ連邦
ロア = グレキア連合王国
旧ギアーデ帝国の友邦にして仮想敵国。
《牧羊犬》の普及後、阻電攪乱型の超重層展開で発生した金属雲で太陽光が遮られて急激に寒冷化が進んでいた。これにより南にある穀倉地帯が壊滅の危機に陥っていたが、竜牙大山拠点攻略作戦の成功によって太陽を取り戻した。
ヴァルト盟約同盟
レグキード征海船団国群
作風・制作背景
元々は角川ビーンズ文庫へ応募していたが、当時書いていた作品が女子向けではないSFファンタジーだったため、応募締め切りが一番近かった2014年の第21回電撃小説大賞へ応募することとなる。その時は第3次選考まで残ったものの、選評では「次は電撃文庫らしい作品を」との評価を受け、作者は「電撃文庫らしさ」が何なのかを模索したが結局分からず、とりあえず書き上げて再応募したのが本作だったという。
作者によれば、元々はホラー映画の影響から生まれた作品で、特に『ミスト』『スクリーマーズ』の2作品から強く影響を受けている。また、本作は有人機と無人機が戦う戦争ドラマであるが、作者によれば、このアイディアが生まれたきっかけは「自国民に戦争をさせてはいけないが、外国人で軍隊を作れば問題ない」という趣旨の記事を読んだことによるもの。さらに、本作では人種差別の要素が組み込まれているが、これは『ファイナルファンタジータクティクス』『BLACK/MATRIX+』から影響を受けているという。作者は、本作で描こうとしたものは「他人を自分と同じ人間として尊重すること。その上で後悔しないように生きること」であると述べている。
評価
本作は、2016年に行われた第23回電撃小説大賞の大賞作品である。『このライトノベルがすごい!』では、2018年版で新作部門1位・文庫部門2位を獲得、2019年版でも文庫部門5位に入っている。2024年1月時点でシリーズ累計部数は200万部を突破している。
既刊一覧
小説
- 安里アサト(著) / しらび(イラスト) / I-IV(メカニックデザイン)、KADOKAWA〈電撃文庫〉、既刊14巻(2024年1月10日現在)
- 『86-エイティシックス-』2017年2月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-892666-9
- 『86-エイティシックス-Ep.2 -ラン・スルー・ザ・バトルフロント-<上>』2017年7月7日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-893232-5
- 『86-エイティシックス-Ep.3 -ラン・スルー・ザ・バトルフロント-<下>』2017年12月9日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-893397-1
- 『86-エイティシックス-Ep.4 -アンダー・プレッシャー-』2018年5月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-893830-3
- 『86-エイティシックス-Ep.5 -死よ、驕るなかれ-』2018年10月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-912092-9
- 『86-エイティシックス-Ep.6 -明けねばこそ夜は永く-』2019年4月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-912461-3
- 『86-エイティシックス-Ep.7 -ミスト-』2019年9月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-912798-0
- 『86-エイティシックス-Ep.8 -ガンスモーク・オン・ザ・ウォーター-』2020年5月9日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-913185-7
- 『86-エイティシックス-Ep.9 -ヴァルキリィ・ハズ・ランデッド-』2021年2月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-913309-7
- 『86-エイティシックス-Ep.10 -フラグメンタル・ネオテニー-』2021年6月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-913880-1
- 『86-エイティシックス-Ep.11 -ディエス・パシオニス-』2022年2月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-914149-8
- 『86-エイティシックス-Ep.12 -ホーリィ・ブルー・ブレット-』2023年2月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-914396-6 / ISBN 978-4-04-914398-0(特装版)
- 『86-エイティシックス-Alter.1-死神ときどき青春-』2023年4月7日発売、ISBN 978-4-04-914987-6
- 『86-エイティシックス-Ep.13 -ディア・ハンター-』2024年1月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-915071-1
外国語版
- 繁体字版 - 台湾角川より『86─不存在的戰區─』のタイトルで刊行されている。
- 簡体字版 - 天聞角川より『86─不存在的地域─』のタイトルで刊行されている。
- 韓国語版 - 映像出版メディアのノベルエンジンより『86-에이티식스-』のタイトルで刊行されている。
漫画
- 安里アサト(原作) / しらび(キャラクター原案) / 吉原基貴(作画) / I-IV(メカニックデザイン) 『86-エイティシックス-』 スクウェア・エニックス〈ヤングガンガンコミックス〉、全3巻(未完)
- 2018年10月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-5870-0
- 2019年9月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-6278-3
- 2021年6月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-7307-9
- 安里アサト(原作) / しらび(キャラクター原案) / 染宮すずめ(作画) / I-IV(メカニックデザイン) 『86-エイティシックス- オペレーション・ハイスクール』 KADOKAWA〈MFコミックス アライブシリーズ〉、全2巻
- 2021年1月21日発売、ISBN 978-4-04-680006-0
- 2021年9月22日発売、ISBN 978-4-04-680538-6
- 安里アサト(原作) / しらび(キャラクター原案) / 山﨑博也(作画) / I-IV(メカニックデザイン) 『86-エイティシックス- -ラン・スルー・ザ・バトルフロント-』スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックス UP!〉、全1巻(未完)
- 2021年6月10日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-7575-7308-6
- 安里アサト(原作) / しらび(キャラクター原案) / シンジョウタクヤ(作画) / I-IV(メカニックデザイン) 『86-エイティシックス- フラグメンタルネオテニー』 KADOKAWA〈MFコミックス アライブシリーズ〉、全3巻
- 2021年9月22日発売、ISBN 978-4-04-680903-2
- 2022年6月22日発売、ISBN 978-4-04-681229-2
- 2022年12月22日発売、電子書籍のみ
テレビアニメ
2020年3月に配信された「春のラノベ祭り!最新情報満載SP!『キミラノ』1周年大感謝祭」内で制作が発表され、同じく2020年3月にAbemaTVにて配信された「アニプレックス48時間テレビ」内『ANIPLEX NEXT』にてメインキャストなどの情報が解禁された。
分割2クールで、第1クールは2021年4月から6月までTOKYO MXほかにて放送され、第2クールは同年10月より放送。尚、第22・23話については、クオリティ確保のため、2022年3月12日以降に放送された。
スタッフ
- 原作 - 安里アサト
- 原作イラスト - しらび
- メカニックデザイン - I-IV
- 監督 - 石井俊匡
- シリーズ構成 - 大野敏哉
- キャラクターデザイン - 川上哲也
- サブキャラクターデザイン - 猪口美緒、杉生祐一(第2クール)
- 総作画監督 - 川上哲也、猪口美緒
- プロップデザイン - 渡辺浩二、辻彩夏
- メインアニメーター - 笠原由博
- アクション監修 - 柳隆太、松本顕吾(第1クール)、稲田正輝(第2クール)
- 色彩設計 - 安部なぎさ
- 美術監督 - 堀越由美、野村正信(第1クール)
- 美術設定 - 天田俊貴
- CG監督 - 吉田裕行
- CG制作 - 白組
- 撮影監督 - 岡﨑正春
- 編集 - 三嶋章紀
- 音響監督 - 明田川仁
- 音楽 - 澤野弘之、KOHTA YAMAMOTO
- 音楽プロデューサー - 山内真治
- 音楽制作 - アニプレックス
- チーフプロデューサー - 三宅将典、高林初、野瀬和也
- プロデューサー - 中山信宏、清瀬貴央、都真由
- アニメーションプロデューサー - 藤井翔太
- アニメーション制作 - A-1 Pictures
- 製作 - Project-86(ANIPLEX、KADOKAWA、BANDAI SPIRITS)
主題歌
「3分29秒」
「境界線」
「Avid」
「Hands Up to the Sky」
「アルケミラ」
「LilaS」
評価
「ニュータイプアニメアワード2021-2022」ではプロップ・メカデザイン賞で5位を獲得している。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Episode 01 | アンダーテイカー | 大野敏哉 | 石井俊匡 | 石井俊匡 | 川上哲也 | 川上哲也 | 2021年 4月11日 |
Episode 02 | スピアヘッド | 仁科くにやす |
| 4月18日 | |||
Episode 03 | 死にたくない | 安藤良 |
| 4月25日 | |||
Episode 04 | 本当の名前を | 河野亜矢子 | 安藤良 |
| 猪口美緒 | 5月2日 | |
Episode 05 | 私も一緒に | 砂山蔵澄 | 髙橋さつき |
| 川上哲也 | 5月9日 | |
Episode 06 | 最後まで | 大野敏哉 | 仁科くにやす |
| 5月16日 | ||
Episode 07 | 忘れないでいてくれますか? | 永井千晶 | 伊藤智彦 | 笠原由博 | 5月23日 | ||
Episode 08 | 行こう | 砂山蔵澄 | 許琮 | 安井貴司 |
| 5月30日 | |
Episode 09 | さよなら | 永井千晶 |
| 河原龍太 |
|
| 6月6日 |
Episode 10 | ありがとう | 大野敏哉 | 森大貴 | 髙橋さつき |
| 川上哲也 | 6月13日 |
Episode 11 | 行くよ | 砂山蔵澄 | 安藤良 |
|
| 6月20日 | |
Special Edition | 戦野に紅く雛罌粟の咲く | 大野敏哉 | 石井俊匡 | 川上哲也 | - | 6月27日 | |
Episode 12 | ようこそ | 永井千晶 | 石井俊匡 | 安藤良 |
| 川上哲也 | 10月3日 |
Episode 13 | 今更そんなこと | 大野敏哉 | 仁科くにやす | 石山タカ明 |
| 10月10日 | |
Episode 14 | よろしく | 砂山蔵澄 | 髙橋さつき |
|
| 10月17日 | |
Episode 15 | おかえりなさい | 大野敏哉 | 伊藤智彦 | 河原龍太 |
| 10月24日 | |
Episode 16 | それでも | 永井千晶 | 安藤良 |
| 川上哲也 | 10月31日 | |
Episode 17 | 忘れません | 大野敏哉 | イシグロキョウヘイ | 前屋俊広 |
| 杉生祐一 | 11月7日 |
Special Edition | ビジュアルコメンタリー特番 | - | 11月13日 | ||||
Episode 18 | 本当は | 砂山蔵澄 | 相澤伽月 | 徳本善信 |
| 川上哲也 | 11月21日 |
Special Edition | 死して甲斐あるものなれば | - | 11月28日 | ||||
Episode 19 | いっそ このまま | 永井千晶 | 河原龍太 |
|
| 12月5日 | |
Episode 20 | 死ぬまで一緒に | 大野敏哉 | 伊藤智彦 | 四ノ宮春 |
| 川上哲也 | 12月19日 |
Episode 21 | もうこれしか | 砂山蔵澄 | 安藤良 |
|
| 12月26日 | |
Special Edition | せめて人間たらんと | - | 2022年 3月5日 |
||||
Episode 22 | シン | 大野敏哉 | 石井俊匡 |
|
| 3月12日 | |
Episode 23 | ハンドラー・ワン |
|
|
| 川上哲也 | 3月19日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2021年4月11日 - 6月20日(第1クール) 2021年10月3日 - 12月26日(第2クール) |
日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
とちぎテレビ | 栃木県 | |||
群馬テレビ | 群馬県 | |||
BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 | ||
日曜 1:55 - 2:25(土曜深夜)(第1クール) 日曜 2:25 - 2:55(土曜深夜)(第2クール) |
中京テレビ | 中京広域圏 | 第1クールのみ『チュッキョアニメ』枠 | |
日曜 21:30 - 22:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり | |
2021年4月13日 - 6月22日(第1クール) 2021年10月5日 - 12月28日(第2クール) |
火曜 2:29 - 2:59(月曜深夜) | 読売テレビ | 近畿広域圏 | 『MANPA』第2部 |
放送前の3月28日には、TOKYO MX、とちぎテレビ、群馬テレビ、BS11にて地上波特番が放送された。 また第1クール終了の翌週には、Special Edition「戦野に紅く雛罌粟の咲く」が放送された。 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2021年4月11日(第1クール) 2021年10月2日(第2クール) |
日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | ABEMA |
2021年4月18日(第1クール) 2021年10月10日(第2クール) |
日曜 0:00(土曜深夜) 以降 |
BD / DVD
Webラジオ
シンエイ・ノウゼン役の千葉翔也とヴラディレーナ・ミリーゼ役の長谷川育美によるWebラジオ『第85.5区情報局』が、2021年3月22日よりアニプレックスの公式YouTubeチャンネルおよびニコニコチャンネルにて配信。ニコニコチャンネル有料会員向けのプレミアム配信および生放送番組も実施される。
朗読劇
電撃文庫30周年の記念企画のひとつとして朗読劇『READPIA READING STAGE『86―エイティシックス―』』が、2023年10月1日にところざわサクラタウン ジャパンパビリオンホールAで、昼夜に全2公演行われた。。
TVアニメで描かれたシンエイ・ノウゼンとヴラディレーナ・ミリーゼの物語を朗読劇化するもので、TVアニメのメインキャスト(千葉翔也(シンエイ・ノウゼン役)、長谷川育美(ヴラディレーナ・ミリーゼ役)、山下誠一郎(ライデン・シュガ役)、藤原夏海(セオト・リッカ役)、早見沙織(アンジュ・エマ役)、鈴代紗弓(クレナ・ククミラ役))が集結した。
プラモデル
テレビアニメ版の製作委員会にガンプラ以外のプラモデル展開も推し進めるBANDAI SPIRITSが参加していることから、テレビアニメ本放送中には「M1A4 ジャガーノート」や「XM2 レギンレイヴ」のプラモデルが順次販売された。同じくBANDAI SPIRTSのキャラクタープラモデルシリーズ「Figure-rise Standard」では「レーナ」が販売された。
参考文献
- 安里アサト、しらび『86-エイティシックス-』 第1巻、I-IV、KADOKAWA〈電撃文庫〉、2017年2月10日。ISBN 978-4-04-892666-9。
- 安里アサト、しらび『86-エイティシックス-Ep.2 -ラン・スルー・ザ・バトルフロント-<上>』 第2巻、I-IV、KADOKAWA〈電撃文庫〉、2017年7月7日。ISBN 978-4-04-893232-5。
- 安里アサト、しらび『86-エイティシックス-Ep.3 -ラン・スルー・ザ・バトルフロント-<下>』 第3巻、I-IV、KADOKAWA〈電撃文庫〉、2017年12月9日。ISBN 978-4-04-893397-1。
- 安里アサト、しらび『86-エイティシックス-Ep.4 -アンダー・プレッシャー-』 第4巻、I-IV、KADOKAWA〈電撃文庫〉、2018年5月10日。ISBN 978-4-04-893830-3。
- 安里アサト、しらび『86-エイティシックス-Ep.5 -死よ、驕るなかれ-』 第5巻、I-IV、KADOKAWA〈電撃文庫〉、2018年10月10日。ISBN 978-4-04-912092-9。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2018』宝島社、2017年12月9日。ISBN 978-4-8002-7798-5。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2019』宝島社、2018年12月8日。ISBN 978-4-8002-9044-1。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2020』宝島社、2019年12月9日。ISBN 978-4-8002-9978-9。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2022』宝島社、2021年12月9日。ISBN 978-4-299-02264-6。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2023』宝島社、2022年12月10日。ISBN 978-4-299-03647-6。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2024』宝島社、2023年12月9日。ISBN 978-4-299-04899-8。