T・Pぼん
漫画
レーベル:希望コミックス,藤子不二雄ランド,中公文庫,てんとう虫コミックス,藤子・F・不二雄大全集,
発表期間:1978年 - 1986年,
巻数:希望コミックス:全5巻藤子不二雄ランド:全5巻愛蔵版:全1巻中公文庫:全3巻アイランド・コミックス Primo:全5巻てんとう虫コミックスアニメ版:上下巻スペシャル版:全3巻藤子・F・不二雄大全集:全3巻,
アニメ:藤子・F・不二雄アニメスペシャルSFアドベンチャー T・Pぼん
原作:藤子・F・不二雄,
監督:湯山邦彦,
音楽:筒井広志,
アニメーション制作:スタジオぎゃろっぷ,
製作:日本テレビ,
放送局:日本テレビ系,
話数:全1話,
アニメ:第2作
原作:藤子・F・不二雄,
監督:安藤真裕,
音楽:大島ミチル,
アニメーション制作:ボンズ,
製作:Netflix,
配信サイト:Netflix,
配信期間:2024年 -,
以下はWikipediaより引用
要約
- 藤子不二雄(連載) > 藤子・F・不二雄(著作) > T・Pぼん
- 藤子不二雄 > アニメ > T・Pぼん
『T・Pぼん』(タイムパトロールぼん)は、藤子不二雄の藤本弘(のちの藤子・F・不二雄)による日本のSF漫画作品、及びそれを原作としたアニメ作品。
概要
タイムボートを用いて太古から遙か未来まで、さまざまな時代を飛び回り、歴史の谷間で不幸に命を落とした人々を救助するタイムパトロール隊(T・P)の並平凡(なみひら ぼん)とリーム・ストリーム(第1部)、安川ユミ子(第2・3部)らの活躍を描いた歴史冒険SF作品である。
歴史
1978年から1986年にかけて、潮出版社の『月刊少年ワールド』(第1部)と、その後継誌『月刊コミックトム』(第2部、第3部)に掲載された。第1部は連載、第2部以降は数か月おきの不定期掲載。
第3部は明確な完結や終了告知のないまま中断され、再開されることなく作者永眠のため未完となった。担当編集者であった潮出版社の浮田信行によると、作者の病により連載を中断していたが、作者本人はいずれ連載を再開させる意思を持っていたほか、未収録作のみで間に合わせの単行本発売を打診した際も「最後の一話」を執筆したいという理由で拒んでいた)。
そのため、未収録作品が長らく存在したが、2012年3月23日に発売された藤子・F・不二雄大全集『T・Pぼん』第3巻にて最後の2話が収録されたことにより、現在は全話をいつでも読める状態になった。
1989年10月14日には日本テレビで2時間枠のテレビスペシャルとしてアニメ化された(アニメ#第1作)。それに伴い、ビデオ、フィルムコミックも発売された。
2024年、アニメ#第2作が2シーズンのシリーズアニメとしてネット配信される予定。
作風
歴史上の出来事に入り込むぼん達の冒険にヒューマニズム、風刺、ユーモア、お色気などの様々な要素が織り込まれたバラエティに富んだ作品。小学館の学年別学習雑誌の連載作品を多く描いてきた藤本にとって、数が少ない中学生を主人公とした作品(他には『エスパー魔美』『宙犬トッピ』など)であり、読者の対象年齢層が高めの作風となっている。2部以降が掲載された『コミックトム』の対象年齢は、中学生だけでなく高校生から大人まで含んだ幅広いものだったため、次第により高度な内容が描かれるようになった。
処刑や事故などの人の死を多く描く関係上、流血をはじめとした比較的残酷な描写も見られるが、最終的にはハッピーエンドを迎えることが多く、全体的な作品のトーンは明るい。
あらすじ
第1部
第2部
第3部
T・P(タイムパトロール)
過去の歴史で不幸な死を遂げた者の中で生存させても歴史の流れに影響しない者を救助することを目的として活動する組織。救助対象はタイムテレビの監視網を使った入念な事前調査を経て選定される。
T・Pにおける救助はあくまでも「不幸な死に方の回避」のみであり、救助後の生命維持が長く保証されるものではない。またT・Pによる救助活動で歴史が変動し新たな犠牲者が発生することがあるが、この場合は「歴史が大きく変わる危険性があるため、同一地点へ繰り返しの介入は行わない」の原則に基づき救済しないことになる。これについてT・Pは「T・Pは全能ではない」の見解を示している。
T・Pの存在は極秘。通常は記憶消去装置・フォゲッターを動作させることで、活動を目撃されてもT・Pに関する記憶のみを消去している。T・P隊員は通常生活においても自分が隊員であることは極秘としなければならない。
T・P隊員の採用方法の詳細は明言されていない。ぼんとユミ子の入隊には「入隊させることでT・Pの秘密を漏らさない立場に置くため」という理由も関係している。入隊すると最初は見習いから始まり、正隊員とコンビを組んで活動を行い、実績を積むことで準隊員、正隊員と昇格していく。第2部の「通り魔殺人事件」までは、正隊員に昇格すると1人で活動を行う規則だが、第2部「武蔵野の先人たち」ではT・Pは必ず2人で行動するという規則になっており、第3部ではユミ子が正隊員となってからも2人で活動している。
T・P隊員は「航時法」で定められた規則に則り活動を行う必要があり、規則に違反すると処分を受けたり、犯罪行為を行った場合は逮捕される場合もある。
作中ではT・P隊員が活動に対する対価を得るような描写はないが、年に1回、特別休暇が与えられる。特別休暇中はタイムボートやT・Pの装備品を使用したレジャーが許される。
装備品の支給
ぼんの場合は、初任務の時点で本部からタイムボート以外の主な装備品は支給されていたがそれらはリームの管理下に置かれた。ぼんにはまずフォゲッターのみが渡され、見習い隊員として学生服姿で活動を行った。ぼんは数回の任務を遂行するうちにいくつかの装備品の使い方を習い、準隊員に昇格した際にタイムボート、制服、装備品一式(扱いに慎重を要する装備品を除く)を正式に支給された。
ユミ子の場合は、初任務の際に制服、ブーツ、ヘアバンド、フォゲッター、タイムシーバーが渡された。タイムボートは正隊員になった際に支給された。
航時法
T・Pは歴史の流れに影響ある人物を救助してはならない(1章1条)
タイムトラベルの秘密は守らねばならない
万が一過去の人間にタイムトラベルの秘密を知られてしまった場合、さらに過去に行ってその人物の出生の契機を妨害し、存在そのものをなかったことにしてしまう措置をとる。ただし、その人間をタイムパトロールの隊員に招き入れることもある(ぼんやユミ子がそれにあたる)。
同じ時代の同じ場所に何度も介入してはならない
その他
- 過去の自然に手を触れるときは未来に及ぼす影響を調査の上行うこと(2章16条)
- T・Pは宝くじ、競馬、株式売買など金儲けの手段にタイムマシンを使用してはならない(3章56条)
- 被救助者に物理的な力を加えてはならない(5章1条)
キャラクター
担当声優は、テレビスペシャル版(アニメ第1作) / Netflix版(アニメ第2作)の順に表記。一人のみの記載はテレビスペシャル版での配役。
並平 凡(なみひら ぼん)
声 - 三ツ矢雄二 / 若山晃久
主人公。アニメ版第1作での年齢は14歳。劇中ではひらがなで「ぼん」と書かれることがほとんどで、学校の友達からは「並平」または「並平さん」と呼ばれる。名前の通り、特に取り得の無い並で平凡な中学生で、1979年の宅地化が進む武蔵野に住む共働き家庭の一人っ子。ある日任務中のT・P隊員リームに偶然遭遇し、本来ならその記憶を消去される所をリームのミスで消去し損なったためT・Pからその存在を消されそうになる。しかし、ぼんを消すと未来に大きな影響を与えることが判明したため、T・Pの秘密を守るため見習い隊員に任命される。
第2部から正隊員に昇格しリームから一本立ちするが、正隊員になってからの初めての任務の際のミスから被救助者の安川ユミ子にT・Pの存在を知られてしまい、存在を消す代わりに本部に頼み込んでユミ子をT・Pに採用してもらい、以後ユミ子とコンビを組んで行動をすることになる。
なにかと軽率な行動をとったり、フォゲッターの作動をしょっちゅう忘れるなど、T・P隊員としてはとても優秀とは言い難い。第3部になってからは、ユミ子に対してベテラン面をして仕事を簡単に済ませようとしたり失敗したりしてユミ子にフォローされることが多い。
絵が下手。だが、ある漫画の同人誌の会長から「不思議なギャグのセンスが光っている」と評価され、仲間にならないかと勧誘を受けたことがある。西部開拓時代のガンマンに匹敵する射撃の腕前があり、任務中の決闘で道具に頼らずに勝利している。
リーム・ストリーム
声 - 佐久間レイ / 種﨑敦美
ぼんが偶然出会ったT・P隊員。第1部のみ登場。自分の活動をぼんに目撃され、その上記憶を消し忘れるというミスを犯してしまい、ぼんをT・P隊員見習いとして指導することになる。
2016年に住むミドルスクールの3年生。リームの両親は娘がT・P隊員であることは知らない。母語は英語。
性格は真面目で、T・P隊員としての強い使命感を持っている。キリリとしたお姉さん的な性格で、見習い隊員のぼんを懇切丁寧にリードする。
カナヅチで泳げないが、「バカンスは恐竜に乗って」や「マラトン大会戦」ではタイムパトロールの装備を使って泳いでいる。
ぼんに対しては、第1部の最初のエピソードでは、ぼんを消す任務を自ら請け負い、ぼんに邪魔されても強行する冷徹さがあったが、コンビ解消前の最終エピソードでは、危険な任務にあえてぼんを同行させて、実際にトラブルになった時に「今度の仕事だけは、どうしても一緒にやりたかった」と涙ながらに告白する面を見せている。
藤本ヒロインとしては少数派のロングヘアである。髪の色は赤茶色(カラー原稿による)。
アニメ第1作では瞳の色(原作漫画では黒、アニメ第1作では青)等、外見のデザインが異なっている。またぼんとのコンビ解消後も最後まで出番があり、時間犯罪に手を染めようとする肉親との葛藤や、ぼんとのキスシーンもあって実質的なヒロインとして扱われている。
ブヨヨン
声 - 白石冬美
第1部のみ登場。リームが時間移動の為異次元空間を移動している時に、タイムボートに張り付きついて来たゼリー状の超空間生物。人間の言葉を話す高い知能を持っていて、リームのパートナーを自称するが、T・Pの公認ではない。航時法は一応頭の中に入っている。オシッコには消火能力がある。勘が冴えており、何度かぼんとリームのピンチを救ったことがある。
体の色は単行本の扉絵では黄色、アニメ第1作では緑色。原作漫画の台詞はカタカナとひらがなが反転された記述法になっている。テレビ第1作は語尾が「である」になる口調になっている。
アニメ第1作ではぼんがリームとのコンビを解消した後も最後まで出番があった。またリームやぼん以外のT・P隊員と行動を共にしていたり、ゲイラがぼんに彼を連れて行くよう指示を出す場面など、T・Pからある程度公認されていることを窺わせる。
安川 ユミ子(やすかわ ゆみこ)
声 - 日髙のり子
第2部より登場。ぼんと同じ時代の近所に住む13歳の中学生。通学している中学校はぼんの学校とは異なるが徒歩圏内なのでぼんの家に遊びに来たり留守番することもある。本来なら通り魔に殺害されるはずだったが、T・P隊の正隊員となったぼんの工作により助命される。ぼんの持っていたタイムコントローラーを武器に自分で通り魔を撃退するが、その際にぼんがフォゲッターの作動を忘れたためにT・Pの秘密を知ってしまう。ぼんは正体を知った対象者を歴史から抹消する行為ができず、本部にユミ子の入隊を要請。以後T・Pの見習い隊員としてぼんと行動することになる。
優等生的な明るい性格で、好奇心が強く活発な行動を見せる。時にやや天然ボケな面もある。学業成績は良好。スポーツも得意で特にテニスを好む。
第3部から正隊員に昇格。ぼんを凌ぐ活躍ぶりを見せることが多い。優しく純情な性格から、任務で救えない人々に強く同情してしまう。
先輩のぼんに対して、後輩としてはやや生意気な態度をとることがある。芯が強い性格で、納得できないことに対しては本部の命令にも激しく反発する。
髪型は側面と背面がパーマがかかっているように丸くまとまっている。水に濡れるとストレートヘアになる。
アニメ第1作では、白木陽子に似た容姿に変更され、ぼんのクラスメートという設定となった(詳細は後述)。
白石 鉄男(しらいし てつお)
声 - 柴本浩行
肥満型のぼんのクラスメート。ぼんともみ合った弾みで自宅の団地のベランダから転落死したが、リームが時間を逆行させ、転落死をなかったことにした。T・Pからは歴史に関わらない人物と判定されている。ぼんたちの野球チームで監督を務めている。
白木 陽子(しらき ようこ)
ゲイラ
声 - 玄田哲章
T・P本部に所属する監察官。第1話でぼんの処遇をリームに伝えるため登場し、以後もT・Pとしてのぼんの活動(ユミ子が登場してからは彼女も含む)を監督・指導する。
アニメ第1作では髭を蓄えた熟年に改められ、任務に厳格なイメージが増した。
ジョン・デフォー
T・P二十世紀担当支部長
タイムパトロールの道具
タイムボート
背部に設置された大型のトランクスペースは物品の収納以外にも様々な機能を持つ。現場で何か物品を調達する必要が出てきたとき、タイムパトロール本部に連絡すればこのトランクを通じて必要な物品を時空転送してもらうことができる。その他、圧縮学習法を使用するための「圧縮学習装置」、収納式の薄型モニタ「ビジプレート」などがトランクスペースに備わっている。第3部からはトランクが小型化された新型機が配備された。
トランクには、常備品として野営用の空中テントや、カロリーメイトに似た非常食等が収納されている。
故障しやすいため定期的な点検が必要で、整備を怠ると逆流時間を漏らして周囲の時間を巻き戻したり、思うように操縦できなくなったり、最悪エンストで運転自体ができなくなったりする。操縦系統が故障した場合はメインスイッチを「自動」に切り換えることで他のボートに誘導してもらいフルオートで運転することが可能。
圧縮学習法(あっしゅくがくしゅうほう)
ぼんは学校の宿題などにも応用しているが上記の特性ゆえ、学業成績にはあまり反映されていない。
制服(せいふく)
ヘルメット
リニューアルされた制服ではヘアバンド状の装備品に変更され、ヘルメットはなくなった。
アニメ第1作では登場しない。
ブーツ
タイムシーバー
初出の雑誌掲載時は「タイムトランシーバー」「トランシーバー」の表記もあったが、単行本収録時に「タイムシーバー」に統一された。
タイムシーバーは『ドラえもん』にも登場する(ドラえもんのひみつ道具 (たあ-たお)#タイムシーバーを参照)。
フォゲッター
T・Pが活動中は、この装置を必ず起動させておく規則になっているが、任務達成に現地の人間の協力が必須な場合は、あえてフォゲッターのスイッチを押さないこともある(その場合は現地人に変装し、未来人だとバレないように振舞う必要がある)。ぼんやリームは「スイッチを押し忘れる」というドジを踏むことが頻繁にあり、そのおかげでトラブルに巻き込まれることも多い。この逆に「スイッチを切り忘れた」ため、協力を取り付けた現地人がその記憶をなくしてしまい任務達成の計画に狂いが生じたこともある。
腕輪上には起動スイッチの他に、年代等を表示するメーター(時空座標表示窓)が付いている。メーターの表示限度は下流(未来方向)3000年で、それ以上未来に移動すると表示できなくなる。
生体コントローラー(せいたいコントローラー)
『ドラえもん』にも、同様の効果を持つ「生物コントローラー」という道具が登場する。
チェックカード
チェックカードは映画『ドラえもん のび太の新恐竜』でも登場する。
タイムコントローラー
ホログラム
エイシャ錠(エイシャじょう)
ねむくならない薬(ねむくならないくすり)
同様の薬は『ドラえもん』にも登場する(ドラえもんのひみつ道具 (はあ-はと)#ハツラツンを参照)。
ルーツ探知機(ルーツたんちき)
インスタントモデルハウス
系類ガス(けいるいガス)
時空ガン(じくうガン)
ショックガン
注射器(ちゅうしゃき)
透視ライト(とうしライト)
多重情報カメラ(たじゅうじょうほうカメラ)
超空間センサー(ちょうくうかんセンサー)
瞬間増毛剤(しゅんかんぞうもうざい)
ウエザリングマシン
ハンディタイムマシン
用語
密猟者
タイムトリッパー
各話一覧
凡例
- 部 - 第何部かを表す番号。
- 藤子・F・不二雄大全集の収録巻数と対応している。
- 第1部は『少年ワールド』、第2部と第3部は『コミックトム』に掲載。
- # - 通し番号
- 初出年.月 - 掲載誌の発売された年と月。
- 単行本初収録年.月 - その回の話が収録された単行本が発売された年と月。それぞれ以下を表す。
- 1979.09 - 希望コミックス(潮出版社)1巻
- 1979.10 - 同2巻
- 1981.07 - 同3巻
- 1983.10 - 同4巻
- 1985.08 - 同5巻
- 2008.11 - スペシャル版(潮出版社)3巻
- 2012.03 - 藤子・F・不二雄大全集(小学館)3巻
- 加筆修正 - 単行本収録時に加筆修正があったもの。
- カラー - カラーページが含まれるもの。
- 藤子・F・不二雄大全集の収録巻数と対応している。
- 第1部は『少年ワールド』、第2部と第3部は『コミックトム』に掲載。
- 1979.09 - 希望コミックス(潮出版社)1巻
- 1979.10 - 同2巻
- 1981.07 - 同3巻
- 1983.10 - 同4巻
- 1985.08 - 同5巻
- 2008.11 - スペシャル版(潮出版社)3巻
- 2012.03 - 藤子・F・不二雄大全集(小学館)3巻
部 | # | 副題 | 雑誌掲載時の副題 | 初出 年.月 |
単行本 初収録 年.月 |
加筆 修正 |
カラー |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 消されてたまるか | 同 | 1978.07 | 1979.09 | - | ● |
1 | 2 | 見ならいT・P | タイム・パトロール見習い | 1978.08 | 1979.09 | ● | ● |
1 | 3 | ピラミッドの秘密 | 同 | 1978.09 | 1979.09 | ● | - |
1 | 4 | 古代人太平洋を行く | ミンダナオ沖の遭難者 | 1978.10 | 1979.09 | - | - |
1 | 5 | 魔女狩り | 同 | 1978.11 | 1979.09 | ● | - |
1 | 6 | 白竜のほえる山 | 山のそう難者 | 1978.12 | 1979.10 | ● | ● |
1 | 7 | 暗黒の大迷宮 | アテナイの生けにえ | 1979.01 | 1979.09 | ● | - |
1 | 8 | 戦場の美少女 | 沖縄の特攻隊員 | 1979.02 | 1979.10 | ● | - |
1 | 9 | 妖狐、那須高原に死す | 殺生石伝説 | 1979.03 | 1979.10 | ● | - |
1 | 10 | バカンスは恐竜に乗って | 恐竜時代へ | 1979.04 | 1979.10 | ● | - |
1 | 11 | OK牧場の近所の決闘 | ガン・ファイター | 1979.05 | 1979.10 | ● | - |
1 | 12 | マラトン大会戦 | マラトンの会戦 | 1979.06 | 1979.10 | ● | - |
1 | 13 | シンドバッド最後の航海 | 同 | 1979.07 | 1981.07 | ● | - |
1 | 14 | 超空間の漂流者 | 同 | 1979.08 | 1981.07 | ● | - |
2 | 15 | 通り魔殺人事件 | 通り魔殺人 | 1980.04 | 1981.07 | ● | - |
2 | 16 | チャク・モールのいけにえ | 同 | 1980.05 | 1981.07 | ● | - |
2 | 17 | 平家の落人 | 同 | 1980.08 | 1981.07 | ● | - |
2 | 18 | ドラキュラの館 | 同 | 1981.04 | 1981.07 | ● | - |
2 | 19 | 最初のアメリカ人 | 同 | 1981.09 | 1983.10 | ● | - |
2 | 20 | シュメールの少年 | 同 | 1982.01 | 1983.10 | ● | ● |
2 | 21 | 武蔵野の先人たち | 同 | 1982.05 | 1983.10 | ● | - |
2 | 22 | T・P隊員の犯罪 | 同 | 1982.08 | 1983.10 | ● | - |
2 | 23 | 魔獣デルブ | 悪魔の化身・デルブ | 1983.04 | 1983.10 | ● | - |
2 | 24 | 奴隷狩り | 同 | 1983.05 | 1983.10 | ● | - |
3 | 25 | トロイが亡びた日 | トロイ伝説を信じた男 | 1984.05 | 1985.08 | - | ● |
3 | 26 | 浦島太郎即日帰郷 | 浦島太郎伝説 | 1984.07 | 1985.08 | ● | - |
3 | 27 | 誰が箱舟を造ったか | ノアの箱舟 | 1984.09 | 1985.08 | ● | - |
3 | 28 | 死神の大軍 | 同 | 1984.11 | 1985.08 | ● | - |
3 | 29 | 鉄の町の秘密 | 同 | 1985.01 | 1985.08 | - | - |
3 | 30 | 古代の大病院 | 同 | 1985.03 | 2008.11 | - | - |
3 | 31 | 十字軍の少年騎士 | 同 | 1985.05 | 1985.08 | ● | - |
3 | 32 | 神の怒り | 同 | 1986.02 | 2008.11 | - | - |
3 | 33 | ローマの軍道 | 同 | 1986.03 | 2008.11 | ● | - |
3 | 34 | 王妃ネフェルティティ | 同 | 1986.05 | 2012.03 | - | ● |
3 | 35 | ひすい珠の謎 | 同 | 1986.06 | 2012.03 | - | - |
魔女狩り
暗黒の大迷宮
バカンスは恐竜に乗って
1998年4月3日には本作が一部アレンジの上、『ドラえもん』の特番エピソード「ジュラ紀でドラミが大ピンチ」としてアニメ化、放送された。登場人物は『ドラえもん』の登場人物に置き換えられている。
超空間の漂流者
通り魔殺人事件
平家の落人
奴隷狩り
ローマの軍道
王妃ネフェルティティ
単行本
アニメ版を除き、すべて書名は『T・Pぼん』。
- 希望コミックス - 全5巻 潮出版社
- 藤子不二雄ランド - 全5巻 中央公論社
- 愛蔵版 - 全1巻 中央公論社
- 中公文庫 - 全3巻 中央公論社
- アイランド・コミックス Primo - 全5巻 嶋中書店
- てんとう虫コミックスアニメ版 - 上下巻 小学館 ※書名は『T・P・ぼん』表記(Pの後ろにも中黒がある)
- スペシャル版 - 全3巻 潮出版社
- 藤子・F・不二雄大全集 - 全3巻 小学館
単行本完全収録までの歴史
本作にはかつて、雑誌掲載後25年以上経っても単行本に収録されない回が存在した。
5話が未収録に
第3部全11話が読めない時代
第3部の6話が復活
未収録の3話が初収録
残り2話の完全収録が実現
「王妃ネフェルティティ」の一色ページは、同書の初版1刷では雑誌からの複写収録だったが、2014年12月20日発行の同書初版第2刷では原稿からの複写収録となり、美しい状態で読めるようになった(詳細は#王妃ネフェルティティを参照)。
アニメ
第1作
1989年10月14日に、日本テレビ系にて2時間枠の特別番組「藤子・F・不二雄アニメスペシャル SFアドベンチャー T・Pぼん」として放送された(放送時間は19:00 - 20:54)。日本テレビ系列では1973年放送の『ドラえもん』以来16年ぶりの藤子不二雄アニメ。
原作の「消されてたまるか」「バカンスは恐竜に乗って」「ピラミッドの秘密」「通り魔殺人事件」「T・P隊員の犯罪」の各エピソードを元に構成されている。ナレーションは富田靖子。物語の最後でぼんとユミ子が命令違反を犯すが、その処分が明示されないままエンディングとなっている。
冒頭では、1988年にアメリカの物理学者キップ・ソーンがタイムマシンの研究をしているというニュースが紹介された。
原作漫画からの変更
アニメ第1作では複数の設定が変更された。
- ぼんの住んでいる現代が1979年から1988年に変更。
- 安川ユミ子と白木陽子がキャラ統合され、ユミ子が陽子に似た容姿のぼんのクラスメートに変更された。漫画読者にとっては「白木陽子がT・P隊員として活躍しユミ子は登場しない」という内容に見えたため失望の声があがった。
- ぼんがT・P隊員に採用されるのに審査があり、学業成績や運動能力は今ひとつだったが最終的に「両親が共働きで昼間不在という環境がT・Pの秘密を守るのに適している」という好条件から見習い隊員として採用されている。
- ユミ子が通り魔に襲われるくだりがなく、T・Pになる経緯は「正隊員に昇格したばかりのぼんの制服姿とタイムボートを目撃してしまい、タイムボートを誤作動させた挙句に任務遂行中に負傷したリームと遭遇。ぼんの連絡を受けて駆けつけたゲイラに自分を売り込んでいきなり正隊員として迎えられる」というものに変更された。
- タイムボートが冒頭からニュータイプ(原作漫画では第3部から登場する)。
- コスチュームがオリジナルデザインに変更された。女性用のユニフォームは何故かリームはズボンでユミ子はスカートになっている。
- ぼんの通う学校の制服が男子は学ラン、女子はセーラー服から男女ともブレザーに変更された。
- 犯罪を犯すT・P隊員が「T・P隊員の犯罪」に登場する19世紀の隊員ジョン・デフォーから、アニメオリジナルであるリームの兄のルイに変更された。顛末も「逮捕される」から「見逃す」に変更された。
- リームがぼんを恋慕していることが明示化された。
スタッフ(第1作)
- 原作 - 藤子・F・不二雄
- 企画 - 武井英彦(日本テレビ)
- 脚本 - 雪室俊一
- 作画監督 - 丹内司
- 美術監督 - 小林七郎
- 撮影監督 - 羽山泰功
- 音響監督 - 藤山房伸
- 音楽 - 筒井広志
- プロデュサー補 - 福与雅子(日本テレビ)、早坂仁(スタッフ21)
- ファッションコーディネーター - 三浦静加
- プロデュサー - 堀越徹(日本テレビ)、菅野てつ勇(スタッフ21)、若菜章夫(ぎゃろっぷ)
- 監督、コンテ - 湯山邦彦
- 演出 - 風村久生
- 原画 - 山内昇寿郎、山本哲也、尾鷲英俊、末吉裕一郎、金山明博、アベ正己、細山正樹、茶谷与志雄、塚本哲哉、小川博司、中村あゆみ
- 動画チェック - 中村裕
- 動画 - 日野寧子、鈴木宮生、今井誠、岡島八大、直原真治、橋本明美、小川祐子、藤本真弓、古沢八重子、荒野真理子
- 色指定 - 田原洋
- 特殊効果 - 橋爪朋二
- 仕上 - 森沢千代美、久保田曜子、米井ふじの、柏谷正子、柳登紀、坂本和子、東恵美子、砂川敬子、矢田葉子、江田政子
- 美術設定 - 木村真二
- 背景 - 柴田聡、磯部文江、白石誠、嶋田昭夫、近藤康敬、柿本八起
- 撮影 - 清水泰宏、小堤勝哉、田村洋、赤沢賢二、西山城作、荒川智志、小林徹
- 編集 - 古池東風
- タイトル - マキ・プロ
- 現像 - 東京現像所
- 音響制作 - セントラル録音
- 効果 - 加藤昭二(アニメサウンドプロダクション)
- 録音調整 - 星野敏昭、住谷真
- 録音スタジオ - 東京テレビセンター
- 制作進行(音響) - 中野徹
- 音響プロデュサー - 南沢道義
- 広報担当 - 岩上喜達(日本テレビ)
- 制作担当 - 若菜三樹雄
- 制作デスク - 和崎伸之
- 制作協力 - 小学館、バップ
- アニメーション制作 - スタジオぎゃろっぷ
- 制作 - 日本テレビ、スタッフ21
主題歌(第1作)
「時間をこえて」
「伝えたい」
第2作
藤子・F・不二雄の生誕90周年を記念し、2024年にNetflixで新作アニメがネット配信予定。藤子・Fの新作アニメは2003年の『パーマン』第3作以来21年ぶりとなる。また、レギュラーシリーズのアニメが新たに制作されるのは1995年の『モジャ公』以来29年ぶりで、藤子・Fの没後は初となる(詳細は藤子不二雄のアニメ作品を参照)。
Youtubeで公開された特報映像では、タイムボートや制服が旧タイプになっており、タイトルロゴも希望コミックス版の旧デザインのロゴが使用されていることから、第1作に比べて原作漫画を踏襲したイメージになることが伺える。
スタッフ(第2作)
- 原作 - 藤子・F・不二雄
- 監督 - 安藤真裕
- 音楽 - 大島ミチル
- アニメ―ション制作 - ボンズ
- 製作 - Netflix