DARK EDGE
以下はWikipediaより引用
要約
『DARK EDGE』(ダークエッジ)は相川有による漫画作品。表紙は単色、背表紙には漫画内のセリフの一部が書かれていて、ホラー仕立てになっている。ドラマCD化もされた。
あらすじ
高城九郎は母親の死と同時に現われた父親からの使いであるという天野という男性に四辻学園に連れて来られる。父親はこの学校の理事長だということで高城九郎は四辻学園に転入することになる。まず佐藤という教師から校則で日没後の四辻学園に居残ることは禁じられていると言われる。日没後の四辻学園に居残ってしまった高城九郎とクラスメイトは人間ではなくなっていた四辻学園の生徒岡元と対峙する。
作中用語
四辻学園
作られた本当の目的は、不死族の王レメクが残りが少なくなった不死族を結界の中に囲い込んだ避難所。不死族を人間と共存させるために作られたものであり、生徒は全員素質者で、人間と共存できそうな不死族を教師にしている。
不死族(ノスフェラツ)
その能力は様々で、人間を超える怪力、用途に応じて肉体を変化させる、結界を張る、嗅覚などの五感が優れている、他の動植物と同化する等。力が強いためか不器用な傾向がある。
強力な再生能力を持ち細胞単位で生きているためそうそうの事では死なないが、身体の大半を失うなど再生不可能な状態になる事が不死族としての死である。同族殺しはタブーであり、イビルジーンの本能によりする事が出来ない。
素質者の体内に劣化していないイビルジーンが入ることによって不死族に生まれ変わる。生殖活動はしないので精子などは存在しない。
人間のように考え行動しているように見えるが、イビルジーンの本能に従い性格は好みの人間を捕食するのに有利なように形成される。好みは人間時代の経験と親の好みが影響する。不死族の世代によって親の影響が異なり、王に近いほど不死族的で、末端にいくほど人間味が強い。同族であろうと自分のイビルジーンの系譜以外の者の死には関心がない。フェロモンで相手から寄ってくるため、不死族として力の強い者ほど捕食対象にこだわり、弱い者ほど相手を選ばない。
不死族には王(キング)が存在し、現在の不死族は園部以外すべてレメクの子供たちである。
思考や行動はイビルジーンに支配されているが、佐藤が教師の役割を気に入り生徒を助ける、上津加が絵美を守るなど、イビルジーンの本能だけでは説明のつかない行動も見られる。
シード
作品中ではレメクが保持しており、自分の子供達にシードを受け継がせていた。シードには雄型と雌型があり、受け継がされた子供は男女の双子で生まれる(堕胎は出来ない)。まだ胎児であった時に、双子の姉が死去してしまった高城九郎のみ、二つ合わさった完全なシードを受け継いだ。
シード所有者が指輪を付けた状態でイビルジーンを受け取ると、王になれない代償として強力な不死族になる。
シードを持って生まれた者は初めから王となるべき身体で生まれる。そのため不死族になっても王としての特徴を持ち合わせる。雌雄二つ合わさった完全なシードは、死亡しても王にならず人の体をすり抜け、親から子へと受け継がれる。
人間だった頃の園部、エステルが発見した際はイチジクの実のような形で5つ木に生っていた。大地から養分を吸い尽くし回りを荒野にしたという。木は実を採った際に消えた。
使い魔
契約の指輪
イビルジーン
素質のない者にイビルジーンを与えると、イビルジーンを排出しようとし体中の細胞が破壊され、死に至りゾンビとなる。死んだ者にイビルジーンを与えてもゾンビになる。素質者ならば不死族となるが、イビルジーンは世代を経るごとに劣化し、力を失っていく。劣化したイビルジーンを素質者が取り込むとキャリアといわれる超能力者になり、不死族に対抗する力を持つ。
ナクティスが生まれ変わる為に男の体を使う時は感染する事はない。
ゾンビ
最初は普通の人間と変わらないが、段々と呂律が回らなくなり、行動からも生気が失われてゆく。細胞がイビルジーンの本能に従っているだけなので、バラバラにされても土屋が修理すれば元通りになる。素質者のゾンビは通常と異なり、若干ながら不死族のように思考などができる。ゾンビは上位の不死族を恐れ、親不死族に従順である。
深谷は人間を食べないが繭で包み殺す事で土の身体を持ったゾンビを作り出していた。このゾンビはイビルジーンの本能にのみ支配されている訳ではなく、イメージによって自在に姿形を変えられるためか自意識が増大していた。
雌シードは不死族を作り出さないため、園部が殺したゾンビから感染して不死族が生まれるかは不明。園部の前の姿、奈美であったころ食べた人間は、ミイラのような姿で死んだとしか語られていないため、必ずしもゾンビ化する訳ではない可能性もある。確認されている園部のゾンビは素質者である加藤のみである。
人間社会に溶け込む不死族にとって、捕食をする度に出来てしまうゾンビはその不自然さから悩みの種であった。上位の不死族は死肉処理用のゾンビ、屍肉喰い(スカベンジャー)に食べさせる事で処理していた。
素質者
キャリア
不死族狩り
墓場
地下
最下層には地下墓地があり、再起不能となった不死族達がいる。レメクの部屋への唯一の道であり、ここにいる不死族はそれを守る役割も兼ねている。地下への階段は通常、赤の天使の結界によって許可された者以外いくら進んでも堂々巡りとなって行く事が出来ない。昼間は階段すらなくなるため一般の生徒には存在を知られていない。
忘却の棺
棺の中は精神世界とも言えるものになっており、他人の夢に干渉したり、時折外の世界の様子が分かったりする。
白右が入っていた棺も同様の物と思われ、王として復活するまで外の様子を見ていた。
日本刀
登場人物
シード所有者
高城 九郎(たかぎ くろう)
主人公。母親の死後、父親と名乗るレメクに呼ばれ四辻学園に転校する。幼い頃から末未の存在を感じ取り、暗いところを怖がる。臆病で優柔不断な傾向にあるが、心優しく仲間想いで、いざと言う時に決断できる強い意志も併せ持っている。人間と不死族の共存を模索していく。母子家庭で育ったためか多少マザコンの気がある。レメクの用意した高級ホテルで暮らしており、仲間たちが寝泊りする事も。羨ましがられるが本人はホテル暮らしに馴染まないでいる。
ポチ
声:高戸靖広
高城九郎の使い魔。この漫画のマスコット的存在。九郎の体内で便利道具を作って持ってくる。小さな鏡から身体を出しており、状況に応じて鏡の中に入る事ができる。人の死を見たがったり、無邪気で残酷な性格をしている。干からびて身体が崩れ鏡のみになるも、成長して再び現れた。九郎が麻央のシードと一つになった時に生まれた当初の姿に戻ったため、雌シードが干渉していたようである。
伊勢 鉄三(いせ てつぞう)
伊勢 継子(いせ つぎこ)
遠山 白右(とおやま しろう)
クラスメイト
赤坂 未紀(あかさか みき)
声:根谷美智子
気が強く姉御肌。中学で留年している為九郎達より一つ上。九郎に好意をもっている。親友の岡元が土屋に食い殺されている為イビルジーンを拒絶してキャリアにならなかった。キャリアではないので、キャリアの性能を持つ日本刀を振り回し戦う。留年の理由は岡元とともにお互いの家で暴れるといった非行をしていたためで、現在は姉と二人暮し。
吉国 紘一(よしくに こういち)
声:松野太紀
非常時になると、危険を好み我を忘れる。岡元からイビルジーンを受け取り火を操るキャリアの能力を得る。遠山白右と出会い一時期九郎たちとは別行動を取るようになる。自分たちがもし普通の学校で出会っていたらどうなっていたかを知るため、学園を壊して本当の自由を獲得しようとする。遠山白右から王の心臓を託される。
室井も同じく炎を操るが、二人とも感染したのが土屋のイビルジーンであるために同一の能力を得るに至ったと思われる。
清水 朗実(しみず あきみ)
声:栗林みえ
天真爛漫で少々天然。土屋からイビルジーンを受け取りキャリアになる。キャリアの能力は怪力だが不死族に憧れているためか他の二人と違いイビルジーンを破壊する力はない。土屋に憧れている。さびしがり屋で人間、不死族に関わらず目の前にいる相手がいなくなることを恐れている。いつも服にお菓子を忍ばせている。母子家庭で料理が趣味。
四辻学園職員(不死族)
校長
声:郷里大輔
レメクによって創られた最初の不死族第一世代。人間の記憶を消去したり五感をハッキングするなど、その能力は多岐にわたる。捕食時に人の存在全てを食らう為、不死族やゾンビを創れない。体内は無限の空間となっており街ごと飲み込んだ事もあるという。レメクに絶対の忠誠を誓っており、その為す事すべてが正しいと信じている。
佐藤(さとう)
声:置鮎龍太郎
国語教師。吸血系不死族で第二世代。自分に心を許しきった人間を捕食対象としているため、生徒には手を出さないよう自制している。現存する不死族野中でも、同族を創りだせる唯一の存在であり、伊勢鉄三を不死族にした。親の影響で髪の色が変わったらしい。人間と分かり合えるのではないかと問う西脇に対し、その考えこそ傲慢なのだと突き放しつつ崩れゆく校舎から助けた。人間だった頃は宣教師のスペイン人で子ども好きな性格であったらしい。赤子となった深谷の面倒を見ていたため、生徒からは深谷とデキていたと勘違いされる事もあった。
土屋(つちや)
声:子安武人
生物教師。ルー・ガルーによって不死族になった末端不死族。主食は人間の臓物。自分の欲望に忠実でよく生徒を手にかける。手先が器用という意外な一面がありゾンビの修理改造をしている。不死族としての名はジョン・ガルー。高城のテリトリーに入れられ人を殺せなくなる。伊勢が不死族になるまでは最後に生まれた不死族であり、最弱。おしおきとして佐藤に限界まで痛めつけられた事もあった。その後4階の隠し部屋で墓場の土を入れた棺で身体を癒した。人間だった頃は肉屋の息子で家庭環境に馴染めず、女性ばかりを狙った殺人鬼だった。
深谷(ふかや)
声:西川宏美
色黒の保険医。レメクによって創られた第一世代10番目の不死族。人を食う欲を持たない。抱擁セラピーは生徒たちに好評。生体エネルギーを吸収して相手のストレスを解消していた。重傷を負った赤坂を治すために力を使い子供の姿になる。吉国に燃やされ一時赤子の姿になるまで弱るが、伊勢の手から生体エネルギーを吸収し再び子供の姿になるまで回復した。
不死族になる前は神通力のある子供と崇められ小さな祠で暮らしていた。大人になり見捨てられ、レメクにこれ以上変わりたくないと願い不死族となる。
園部(そのべ)
墓場の不死族
その他教職員
宮田(みやた)
四辻学園関係者
その他生徒
岡元 香奈(おかもと かな)
加藤(かとう)
江田島 滋(えだじま しげる)
藤巻 功(ふじまき いさお)
声:関智一
ドラマCDオリジナルキャラクター。C組生徒。ドラマCDにおける主人公。この世代では珍しい非素質者。委員長的気質でそれが原因でハブられた事がある。遺骨を備品として利用され、コミックスでも土屋が藤巻と書かれた骨格標本をおもちゃにしている。
宇津見 沙希(うつみ さき)
馬場 あやり(ばば -)
その他の人物
立花(たちばな)
不死族狩り当時の人物
単行本
- 1巻 閉じられた教室 ISBN 4-07-311295-3
- 2巻 夜の子供 ISBN 4-8402-1262-7
- 3巻 MISSING ISBN 4-8402-1471-9
- 4巻 未成年の庭 ISBN 4-8402-1618-5
- 5巻 四角い女 ISBN 4-8402-1771-8
- 6巻 黄昏教師 ISBN 4-8402-1939-7
- 7巻 絶対安全迷路 ISBN 4-8402-2052-2
- 8巻 3KINGS ISBN 4-8402-2186-3
- 9巻 新世界 ISBN 4-8402-2331-9
- 10巻 箱庭の戦争 ISBN 4-8402-2464-1
- 11巻 共喰う季節 ISBN 4-8402-2624-5
- 12巻 迷宮ドミノ ISBN 4-8402-2796-9
- 13巻 落日墓場(ラクジツグレイヴ) ISBN 4-8402-2979-1
- 14巻 白と黒のチャーム ISBN 4-8402-2978-3
- 15巻 宵闇のフロントライン ISBN 4-8402-3414-0
CDドラマ
四辻学園の入学式から九郎が転校してくるまでを描く。
- 「DARK EDGE はじまりの予鈴 前編」 - 1999年12月15日発売 MMCC-0012
- 「DARK EDGE はじまりの予鈴 後編」 - 2000年2月16日発売 MMCC-0015