GODZILLA (アニメ映画)
以下はWikipediaより引用
要約
『GODZILLA』(ゴジラ、英題)は、ポリゴン・ピクチュアズ制作による日本のアニメーション映画。通称は「アニゴジ」。
『ゴジラ』シリーズとしては初の3Dアニメーション作品で、実写では描写が難しいSF映画となっている。ストーリー原案と主な脚本は虚淵玄。
巨大生物「怪獣」の脅威にさらされ22年間宇宙移民となった人類が、亜空間航行の影響によって約2万年が経過した地球を舞台に、奪還を目指し怪獣「ゴジラ」に立ち向かう模様を描く。
全三部作で、第一章『GODZILLA 怪獣惑星』(ゴジラ かいじゅうわくせい、英題: Godzilla: Planet of the Monsters)が2017年11月17日に、第二章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(ゴジラ けっせんきどうぞくしょくとし、英題: Godzilla: City on the Edge of Battle)が2018年5月18日に、最終章『GODZILLA 星を喰う者』(ゴジラ ほしをくうもの、英題: Godzilla: The Planet Eater)が2018年11月9日に公開された。いずれも劇場公開から2カ月後、定額制動画配信サービス「Netflix」で全世界配信された。
ゴジラのアニメーション作品としてはアメリカ合衆国で1978年に放送された『Godzilla』、1999年に放送された「ゴジラ ザ・シリーズ」などが存在したが、長編アニメーション映画としては初の作品となる。
ストーリー
20世紀末、人類は環境変化が原因で地球上に出現した巨大生物「怪獣」の脅威に晒されるようになった。中でも他の怪獣を駆逐する力をもった「ゴジラ」の暴威は凄まじく、半世紀に渡り敗走を重ねた人類は種全体の存続を図り、一部の人間を他星に移住させる計画を立案する。2048年3月14日、恒星間移民船の1つ「アラトラム号」はコンピュータによって選抜された一部の人間と、同盟を結んでいた異星人種「エクシフ」と「ビルサルド」を乗せ、11.9光年彼方の惑星くじら座タウ星eを目指して旅立った。
怪獣惑星
出発から約22年後。人類の過酷な宇宙生活の末にアラトラム号はタウ星eに到着するが、そこは人類の生存に適さない環境であり、移住計画は事実上失敗に終わる。老人ばかりの志願者たちで入植を強行しようとする中央委員会に対し、ハルオ・サカキはタウ星eからの即刻退去と移民プランの完全棄却を要求して揚陸艇に篭城するも拘束され、タウ星eへの着陸を試みた揚陸艇は降下中の事故で全員死亡する。
今後の移民が困難となり、さらにハルオがエクシフの軍属神官メトフィエスの協力で立案した「対ゴジラ戦術」がリークされたことで、船員たちの間では地球帰還を望む声が高まり、中央委員会は地球への帰還を決断する。アラトラム号は長距離亜空間航行を用いて往路よりもはるかに短い時間で地球へと到着する。しかし、亜空間航行の影響で地球では約2万年もの歳月が経過していたうえ、調査の結果、未だにゴジラが生存していることが判明する。中央委員会は帰還を諦めようとするが、メトフィエスの後押しでハルオの戦術案が採用され、ゴジラ殲滅のため600名からなる地球降下部隊を派遣することが決定する。
保釈されたハルオは、幼なじみのユウコ・タニやエリオット・リーランドと共に地球に降下し、ゴジラ捜索のための準備と変わり果てた地球環境の調査を進める。しかしその最中、ゴジラに捜索に当たる予定だったリーランドの部隊が怪獣セルヴァムの襲撃に遭い、被害を受ける。さらなる犠牲を避けるため、メトフィエスの案でリーランドたちは仲間の部隊との合流を経て撤退を試みるが、部隊は事前の作戦ルートを行軍中にゴジラと遭遇する。ハルオはゴジラの防御力の要である非対称性透過シールドの電磁パルスパターンを解析するために単身ゴジラに挑み、それを支援しようと単身ゴジラに攻撃を仕掛けたリーランドの死と引き換えにデータの入手に成功する。
ゴジラから逃れ、ビルサルドの技術士官ムルエル・ガルグと合流したハルオは指揮権を掌握したメトフィエスから指揮権を委譲され、作戦の続行を決定する。ハルオたちは多くの犠牲を払いながらも作戦を進め、ついにゴジラのシールドを一時的に無力化し、撃破に成功する。念願のゴジラ討伐を果たした一同は歓喜するが、環境生物学者マーティン・ラッザリは、今回討伐したゴジラが経過年月と比較して何の変化もないことから、2万年前の個体とは別である可能性を指摘する。そして、マーティンの推測を裏付けるかのようにハルオたちの前に2万年もの間300メートルの大きさまで進化を続けた「ゴジラ・アース」が出現し、部隊はまたたく間に壊滅に追い込まれる。
決戦機動増殖都市
ゴジラ・アースの攻撃で気を失っていたハルオが意識を取り戻すとそこは木造の住居で、しかも自分の身体もすでに治療されていたことに驚く。はぐれた仲間を探そうとした家を出たところを家主らしき人型種族の少女に遭遇、ハルオは慌てて逃げ出した彼女を追いかけてどうにか接触し、自らの命の恩人となった少女のミアナと交流を結ぶ。
一方、ユウコ、アダム、ベルベを含む残存部隊の一つがミアナの同族と思しき少女に襲われていたが、そこにハルオとミアナが駆けつけたことで助かり、改めてミアナたち民族の集落に客人として招き入れられると先に保護されていたマーティンやガルグとも再会する。ハルオたちは、ミアナとその姉のマイナから彼らのいう神の卵の意思を介し、彼女らの種族の名が「フツア」であること、彼らが崇める「フツアの神」もすでにゴジラに敗れて卵を残すのみであり、もはやゴジラに敵う術はないという話を聞かされる。マーティンは、フツアが2万年前の人類の末裔で、現在の環境に適応するために昆虫の特徴を取り込んだ新人類だと推測する。
その後、生存者たちからも退却案が飛び出す中、とにかく軌道上の母船と連絡を取ろうと揚陸艇のコクピットブロックを探す途中でメトフィエスとも合流できたハルオたちは母船に迎えを要請するが、ガルグはマイナがセルヴァム撃退に使った狩猟道具にかつて対ゴジラ用最終決戦兵器として建造された「メカゴジラ」の構成素材「ナノメタル」が用いられていることに気づき、その生産プラントが残されている可能性を見い出す。フツアの話からそれを確認するとハルオにもその事実を伝え、彼も母船への帰還直前になってゴジラ討伐作戦の続行を決定する。
姉妹の案内で富士山麓へ調査に向かったハルオたちは、そこでナノメタルが2万年間増殖を続けて生じた「メカゴジラシティ」ともいうべき巨大施設を発見し、ゴジラとの戦いに光明を見出す。太陽系離脱に傾倒する中央委員会をよそに、ハルオたちは前回の対ゴジラ戦術にシティを組み込んだ新戦術を立案し、パワードスーツを改良した新兵器「ヴァルチャー」の設計や、ゴジラ・アースへの止めとして用いる「EMPハープーン」の開発など準備を進めるが、地下で自己増殖を続けるナノメタルを見たハルオはナノメタルへの強い不安を抱き始め、さらにナノメタルに不信感を持つ地球人の兵士たちがナノメタルを使ってシティと同化していくビルサルドの姿を目撃して騒ぎ出すという事件が起きる。ビルサルドと地球人の間に齟齬が生じる中、熱光学遮断フィールドが解除されたことでシティを発見したゴジラ・アースが進攻を開始する。
ヴァルチャーの本格的な量産もまだという不完全な状態で作戦開始を迫られたハルオは、ユウコとかつての教官リルエル・ベルベとともに先行開発されていたヴァルチャーに乗り込み、ゴジラ・アースの誘導を行う。その間に準備を整えたガルグたちは、ゴジラ・アースの足元をナノメタルで固定してEMPハープーンを撃ち込むが、ゴジラ・アースは高熱波を発生することでハープーンを溶解させたうえ、シティを全身からの超高熱波で包み込む。シティが崩壊の危機に直面する中、ガルグらビルサルドはナノメタルを纏ってシティと同化したうえ、ヴァルチャーを特攻兵器とするためにハルオやユウコにも強制的にナノメタル強化を施そうと目論む。それを拒絶したマーティンら地球人がシティから脱走し、辛くもフツアの鱗粉によって浸食を免れたハルオは、メトフィエスによる説得とガルグによる主張の間で苦悩するが、苦しむユウコを救うためにガルグたちのいる管制ルームを破壊する。その直後、ハープーンを完全に無力化したゴジラ・アースの熱線によってシティは完全に破壊され、ハルオはヴァルチャーからユウコを救出するが間に合わず、変わり果てた彼女を抱きしめながら慟哭する。
星を喰う者
メカゴジラシティの壊滅後、ユウコは脳死状態と判定され、ハルオは自らの選択の結果に打ちひしがれる。一方、メトフィエスはハルオがナノメタルの侵食を受けなかったのは神の加護によるものだと説き、ハルオを神に選ばれた英雄と祭り上げることで、メカゴジラシティの敗北で絶望した生存者たちの大半を信者に引き込むことに成功する。ハルオは、自らを含む幾人かが侵食を免れたのはフツアの治療によるものであると訴えるが、メトフィエスはそれを承知の上で信者を増やし、自分たちが崇める神を呼び出す準備をしていることを告白する。ハルオのメトフィエスへの不信感が募る中、アラトラム号ではメカゴジラシティの一件によって種族間の対立が深刻化する。ビルサルドは実力行使でアラトラム号の動力室を占拠し、同胞を殺めゴジラ撃滅の好機を逃したハルオの極刑を要求する。その情報を受け取ったハルオは、マーティンの提案で対立が鎮静化する時間を稼ぐために敢えてフツアの隠れ家に身を隠し、その中でミアナからは生き残って命を繋げば勝ち、死んで消えれば負けというフツアの価値観を教えられ、自身に想いを寄せるマイナとは命を繋いで結ばれる。
しかし同じころ、メトフィエスは自身を怪しんでいたミアナを捕らえた上で信者たちとともに神を呼び出す儀式を行い、遂にエクシフが神と崇める高次元怪獣「ギドラ」を降臨させる。ギドラは信者となった生存者たちを生け贄として喰い尽くし、次いで宇宙にブラックホールを発生させてアラトラム号の近辺に出現する。時空間を歪め、機械に観測されないギドラの前にアラトラム号は何が起きているか理解できないまま撃沈され、そのままギドラは地上に出現し、迎撃に現れたゴジラ・アースをも圧倒する。ギドラを目の当たりにしたハルオは、エクシフの真の目的を知るためにメトフィエスと対峙する。
右目を抉り、ガルビトリウムを眼孔に埋め込んだメトフィエスによってハルオは意識を奪われ、精神世界の中でメトフィエスに語り掛けられる。かつて極めて隆盛したエクシフは、未来すら見通す科学によって「滅びは必然」という真理にたどり着き、ギドラという神に合一することが最大の救いであると見出した種族だった。エクシフの真の目的は、人類文明の発展によって生まれるゴジラを、人類や惑星ごとギドラに供物として捧げる、つまり地球そのものをギドラの力によって滅ぼすことだった。ゴジラは飽くなき繁栄を求めた人類の傲慢への罰であり、ゴジラを生み出すに至った文明は滅びを運命づけられている。だからこそ、霊長の精神は滅びを誇り高く受け入れるべきである。そう語りながら、メトフィエスはテレパシーで改竄した記憶を見せつつ、ハルオに生きることの苦難さと、全てを終わらせることで得られる解放、そして核開発を始めとする人類文明の発展がもたらす行為の愚かさを語り、ハルオにもギドラを崇めるように迫る。
一方、マーティンはギドラが異なる次元の存在であり、こちらの宇宙にギドラを手引きしている者がいるのではないかと推察し、メトフィエスこそがそれを行っている人物だと悟る。ハルオの危機を察知したマイナはフツアの神の力を介してハルオにマーティンの声を届け、ギドラ打倒のヒントを伝える。そしてハルオはメトフィエスを退け、両親がつけた自分の名前の意味を思い出し、エクシフの信仰を否定。意識を取り戻したハルオはメトフィエスの顔を掴み、ガルビトリウムを砕く。その瞬間、ギドラは地球の物理法則に囚われ、機械にも観測される実体ある存在となり、ゴジラ・アースの反撃によって撃退される。瀕死のメトフィエスは、ハルオにその命がある限りギドラは見ていると語って息絶える。ハルオは涙を流しながらメトフィエスを懐抱する。
生き残った僅かな地球人は、かつての文明の産物を捨てフツアと共に生きる道を選び、ハルオもマイナとの間に子どもを授かり穏やかな時を過ごす。しかし、マーティンはユウコの体内のナノメタルを利用して、残っていた一機だけのヴァルチャーをハルオの前で起動して見せる。記憶済みのテクノロジーを無限に再現できるナノメタルによる文明の再興を喜ぶマーティンだったが、ハルオは右目の痛みと共にメトフィエスの声が響く。飽くなき繁栄を人が求める限り、再びギドラが現れることを告げるメトフィエスの声に、ハルオは過去の文明の残滓であるヴァルチャーとユウコ、そしてゴジラへの憎しみを持つ最後の一人である自身を葬ることを決意する。
ハルオの様子を訝しんで追ってきたミアナにハルオはゴジラが憎いかと問いかけ、ミアナはフツアにとってゴジラは稲妻や嵐と同じ天災の一つでしかなく、憎いという言葉が分からないと答えた。ハルオが何をするのか悟ったミアナはそれは負けだと言って止めようとするが、ハルオは勝つことしかできない命は獣と一緒で、人間はいざとなれば負けを選べると語る。分からないと困惑するミアナに、ハルオは永遠に分からなくていい、自分が居たらいつか君たちが理解してしまうかもしれない、と優しく言い諭す。ユウコと共にヴァルチャーに乗り込んだハルオはゴジラ・アースに特攻する。ゴジラ・アースはヴァルチャーに熱線を放ち、最期の瞬間に微笑んだハルオはヴァルチャーもろとも撃墜され、ゴジラ・アースに激突して爆散する。
数十年後、フツアの村では年の幸を願った鎮守の祭りが催され、おいかりさまと呼ばれるヴァルチャーを模した籠人形に、フツア族の子どもたちが様々な怖いものを封じ込めて燃やしていた。子どもたちの中には、髪の色などに地球人の特徴を受け継いだ子もいた。そしてその様子を、老いて顔に皺が刻まれたかつての巫女の1人が暖かな眼差しで見守っていた。
登場人物
年齢は公式サイトより。
地球人
ハルオ・サカキ
声 - 宮野真守、洲崎綾(幼少期)
主人公。日本人。24歳。身長173センチメートル。階級は大尉。地球を脱出する直前に、両親がゴジラの襲撃に巻き込まれる様子を目撃した過去から、ゴジラに対して人一倍強い復讐心を抱いている。同時に、人類が真の意味で再起するためには人としてゴジラを倒すしかないと考えているが、人を捨てなければゴジラを倒せないと考えるガルグからはその矛盾を非難されている。宇宙船内ではダイチを父親代わりに育ち、ユウコのことは生まれた時から妹のように面倒を見てきた。高いカリスマを持ち、エクシフからはその献身性を、ビルサルドからは優れた自己決断力を評価されている。
タウe上陸に反発し揚陸艇を占拠したことで第一級反逆罪を問われ、船内の独房で拘留される中でメトフィエスから与えられたアラトラム号の機密データを元に対ゴジラ戦術を執筆。さらにメトフィエスの計らいで罪状を保留される形で保釈され、地球降下に参加する。リーランドの戦死後はメトフィエスから指揮権を委譲される形で対ゴジラ戦術を実行に移し、自らもパワードスーツ機械化特務分隊を率いてゴジラ・フィリウスの背びれへプローブを打ち込みを行う。直後に出現したオリジナル個体のゴジラ・アースの襲撃により負傷するが、フツアのシェルターで目覚め、治療されていることに驚きながらもそこで遭遇したミアナと交友を結ぶ。600名いた隊員を死地に追いやり、50名にまで減らしてしまったことに苦悩を抱きながらも、ガルグからナノメタルプラントの現存を聞かされると地球を残留を決める。しかし、メカゴジラシティでの滞在の中で無限増殖を続けるナノメタルとそれを生体にも利用するビルサルドへの不信を抱き、加えてゴジラに倒す上での人の在り方を巡ってガルグと対立してしまう。シティへのゴジラ接近が報告されると自らもヴァルチャー3番機に乗ってユウコやベルベと共にゴジラ誘導作戦に参加するが、自身の戦術案が通用しないゴジラに対してナノメタルを介したパイロット強化で攻撃を続行しようとしたガルグによってユウコが生命の危機に晒されたことに激しく動揺。逡巡と葛藤の末にメトフィエスの言葉に従ってシティの中枢部を攻撃しナノメタルの機能を止めるも、既にユウコは脳死状態となっており、結果的にガルグとベルベの戦友2人を自らの手で死なせてしまう。
自らの迷いが招いた結果に絶望し、ゴジラにもう勝てないと心が折れてしまうが、自身がナノメタルに侵食されなかったことを奇跡とすることで地球人をカルトに引き込むメトフィエスに次第に不信感を抱き始める。さらにビルサルドが自分の処刑を求めてアラトラム号で反乱を起こす事態となり、和解する時間を稼ぐために身を隠すことになる。その中で生き残って命を繋げば勝ち、死んで消えれば負けというフツアの価値観を教えられ、ミアナとマイナから勝つために命を繋ぐことを求められる。ミアナは役目を理由としていたことから拒んだが、恐怖という共有できる感情を理由にしたマイナは受け入れ命を繋いだ。ほどなくしてギドラ降臨に伴う異常現象を目の当たりにしてメトフィエスが何かを企んでいることを確信、その真の目的を知るために祭壇で彼と対峙するが、その右目に埋め込まれた「ガルビトリウム」により精神世界へと取り込まれてしまう。改竄された過去の凄惨な記憶を辿る中で、滅びの救済を説くメトフィエスに一度はなびきかけるが、両親がつけた自身の名の意味を思い出したことで精神世界から脱出を果たし、ガルビトリウムを砕くことでゴジラ・アースがギドラに勝利する決定打を作った。
ギドラとの戦いを終えてからはフツア族との共生を選び、マイナとの間に子どもを授かるが、ヴァルチャーの再起動の際にメトフィエスの声(小説ではメトフィエスの言葉を借りたギドラの声であると示唆されている)が届き、文明が再興し、ゴジラを怪獣たらしめる憎しみを持つ自分がいると、再びギドラがこの宇宙に現れてしまうことを悟る。そのため、憎しみを持たないフツアの未来を守るために、父親として生きる道をあえて自ら捨て、活動状態のナノメタルを宿すユウコを連れて再起動したヴァルチャーに乗ってゴジラ・アースに特攻し、自身の命と引き換えにこの世界とギドラの繋がり、ナノメタルの脅威、そしてゴジラへの憎しみを絶った。
小説により、母親は欧州奪還作戦におけるパリの戦いの英雄ハルカ・ヤシロ、父親は地球連合情報軍総合情報部調査官としてこの小説の物語を記録したアキラ・サカキと判明。名前は「いつか冬を越えて、命が蘇る春が巡り来る」ことを祈って両親から付けられた。
ユウコ・タニ
声 - 花澤香菜
アラトラム号で生まれた日本人女性。19歳。身長160センチメートル。階級は曹長。ハルオの幼なじみで、彼に特別な思いを抱いている。非凡な兵器開発・改造技術に加えて、パワードスーツや地球人では扱いの難しいヴァルチャーを乗りこなす操縦テクニックをもつ。
祖父ダイチが命を落とした降下艇の爆発事故に関してハルオの話を聞くために地球降下部隊に志願し、リーランドからハルオの「お目付役」を任される。ゴジラ・フィリウスとの戦闘ではパワードスーツ部隊に参加し、ハルオと共にその最終段階となるEMPプローブスピアの打ち込みを行う。ゴジラ・アースの攻撃でハルオと離れ離れになり、間もなくハルオと再会するも、ミアナを妹のように可愛がっているハルオを見て嫉妬心のようなものを抱き、それに伴ってフツアそのものにも偏見的な考えを持つようになり、ハルオとガルグの口論の際にはフツアへの不信感からビルサルド側に立って彼らを擁護するような言葉を口にしている。メカゴジラシティでは他の地球人が警備や兵站に回される中、卓越したテクニックをビルサルドに買われてヴァルチャーのテストパイロットを任される。自分のしてきたことに悩むハルオを励まし、口づけして好意を示している。
対ゴジラ・アース戦ではハルオらと共にヴァルチャー1番機を操りゴジラ誘導を担当した。だが、戦闘の最中にガルグの判断で体内にナノメタルを注入されてパニックに陥り、コックピットからの脱出を図るも周囲の高熱のために失敗、拒絶反応で瀕死の状態になってしまう。ハルオがシティ中枢を破壊したことでナノメタルの侵食は停止したが、目から水銀のような泪を流しながら意識を喪失。体内のナノメタルが生命維持装置の役割を果たしているため心臓は動き続けているものの、脳死状態に陥ったことで、生きてはいるが二度と目覚めることはなくなった。その後はフツアの村の一室で眠りについていたが、体内にある活動状態のナノメタルを利用されることを防ぐために、ハルオの腕に抱きかかえられながらヴァルチャーによってゴジラに特攻し、目覚めることなくハルオと運命を共にした。
マーティン・ラッザリ
声 - 杉田智和
軍属の環境生物学者であるイタリア系アメリカ人。34歳。身長175センチメートル。階級は少佐。好奇心旺盛な性格で、自己決断力にも優れるが、ビルサルドから見ても少々「特殊」。生物の進化とは長期的な時間の中での環境への適応によって成り立つものと考えている。
地球到着後は放射線濃度の観測結果が平穏だったことからゴジラの同種が複数存在する可能性は低いと推測し、地球降下後は主にゴジラや一変した生態系の分析を行う。対ゴジラ作戦ではガルグと共にゴジラの電磁気増幅器官への攻撃を担当した。遭遇したゴジラと21世紀に確認されたゴジラの体格がほぼ同じだったことから最初の自説を否定し、これらが別個体だと推測、直後に出現したゴジラ・アースによって新説が裏付けられることになる。部隊壊滅後はガルグともどもフツアに助けられており、彼等の住居でハルオと再会する。保護されていた間に地球の生態系の在り方や、フツアの文化や生物学的特徴についての考察を行い、研究材料の宝庫となっていた地球を調べるため母船への帰還を拒否した。メカゴジラシティでは軍医としても働くが、ナノメタルの生体利用に関して人為的な肉体改造こそ進化と主張するビルサルドの思想には否定的な考えを示し、ナノメタルによる肉体の強化を強要された際にはそれを拒絶して真っ先にシティからの脱出を決めた。
メカゴジラシティの敗北後、ナノメタルに侵食されなかったことをメトフィエスに奇跡と称えられたハルオに対し、奇跡などではなくフツアの治療が原因だと伝えるが、不信心と糾弾されるのを恐れて信者たちにはそれを明かせなかった。アラトラム号でのビルサルド反乱の報を受けると、ハルオの身の安全と事態収束の時間稼ぎを両立する案としてハルオに脱走という体で身を隠すことを提案したが、ほどなくしてアラトラム号との交信が途絶し、数々の異常現象を発生させながら降臨したギドラと対峙する。ギドラの超常性に混乱しながらも、通常の物理法則が一切通用しないことからギドラが異次元の存在であると見抜き、さらにギドラだけが一方的にこちらの宇宙に干渉できていることから、こちらの宇宙にギドラを手引きしている者がいることを突き止め、マイナの力を借りてギドラの弱点をハルオに伝えた。
ギドラ戦後はフツアの村での生活を送り、フツア族の服を着用して組み紐による文字を学ぶなど溶け込んでいったが、その中でも文明再興を目指してナノメタル制御の研究を続けており、ユウコの体内に残されたナノメタルを利用してヴァルチャーの再起動に成功し、それによってハルオが特攻するきっかけを作ってしまう。
アダム・ビンデバルト
声 - 梶裕貴
揚陸艇およびホバーの操縦士を務めるドイツ人。21歳。階級は少尉。明るい性格で、ハルオに尊敬の念を抱いている。
ゴジラ・フィリウスとの戦闘では、当初ベルベと共にホバーバイク部隊を率いてゴジラへの陽動を行う。セルヴァムの妨害で作戦に遅れが生じた際は、ハルオの指示で即席の誘導路を形成するための爆撃を担当し、揚陸艇を熱線で撃墜されながらもゴジラを指定ルートにおびき寄せる。ハルオたちと合流後は彼に従ってメカゴジラシティに赴くが、そこのナノメタルが生体にも影響を及ぼすと知ってからはそれに対して強い不安を抱くようになり、ビルサルド兵のシティへの同化行為を目撃してパニックを起こす。その後、ガルグの考えを拒否したマーティンに倣い他の地球人兵と一緒にシティから脱走した。
元はエクシフの宗教への信心は薄かったが、最後の希望であったメカゴジラシティが敗北したことで完全に心が折れ、絶望から逃れるためにエクシフのカルトの信者に成り果ててしまう。神の奇跡によってゴジラを倒すというメトフィエスの言葉を盲信し、神を降臨させる儀式にも参加したが、その結果ギドラへの生け贄にされてしまい、ギドラの影に喰らい尽くされ死亡した。
エリオット・リーランド
声 - 小野大輔
アラトラム号の保安主任で、地球降下部隊総司令に任命されたイギリス人。32歳。身長180センチメートル。階級は大佐。ハルオより8歳年上で、幼少期は宇宙船の中で兄弟のように育った。野心家で、ゴジラ討伐をきっかけに中央委員会に代わって権力を手中に収めようと画策する。その一方で極めて慎重な性格をしており、必要以上のリスクは犯さない主義。
降下直後にセルヴァムの群れに襲撃されて人員と機材に被害が出たことや、地球の大気と水が毒性を持っていたことから移住を断念し撤退を宣言、しかし揚陸艇が全機破壊されたためにゴジラの推定回遊圏内を通過して他の中隊と合流せざるを得ない状況になる。行軍中にゴジラの襲撃を受け、ホバーバイクに乗り単独で戦うハルオの援護をするため多脚戦車で特攻、「非対称性透過フィールド」のノイズ周期を解明したものの熱線を浴び殉職する。
ウンベルト・モーリ
声 - 堀内賢雄
アラトラム号の船長で、中央委員会の人間代表も務めるイタリア人。56歳。階級は大将。地球連合の発足以前の戦いで、ゴジラに敗れた過去をもち、そのためゴジラへの対応には慎重になっている。
ハルオのゴジラ討伐計画をメトフィエスとエリオットに押される形で承認し、当初の作戦失敗後には残存部隊を船へと帰還させようとするが、ハルオを含めたほとんどの隊員は地球残留を決め、メカゴジラプラント残存の情報にビルサルドも地表への降下を要求しはじめるなど、艦内外のクルーの統制に苦慮している。メカゴジラシティでの事件後、対立が深刻化した地球人とビルサルドの取り持ちが上手くできず、ビルサルドの反乱を招いてしまう。最終的に宇宙に降臨したギドラに襲撃され、何が起きているのか理解できないままアラトラム号と運命を共にした。
2039年の「オペレーション・エターナルライト」前哨戦では轟天型潜水艦1番艦「轟天」副長としてジングウジ艦長を補佐しながらマンダを倒し、その後も対怪獣作戦に従軍した功績を認められ、アラトラム号船長に選ばれる。だが、轟天最後の出航直前に爆発事故で負傷、退艦していたため、自分のみが生き残ったという経緯があり、自分を船長に選んだ人工知能の決定に疑問を持っている。
タケシ・J・ハマモト
声 - 山本兼平
移民船アラトラム号の副長で、中央委員会のメンバー。階級は准将。事なかれ主義の保守的な思考の持ち主で、ハルオのゴジラ討伐計画に対しても強い難色を示していた。しかしメカゴジラシティでの事件が露呈すると、新たなゴジラの誕生を阻止したハルオの決断の正当性を主張、機械と融合して繁栄するというビルサルドの考えを糾弾してドルドと対立し、ビルサルドの反乱に対しても冷静に鎮圧のための作戦立案を指示する。最終的に宇宙に降臨したギドラに襲撃され、何が起きているのか理解できないままアラトラム号と運命を共にした。
『プロジェクト・メカゴジラ』では、アキラの調査報告を怪獣災害にあった被害者の証言をまとめたという性格から信頼性が極めて低いという判断を下している。
ダイチ・タニ
声 - 堀越富三郎
ユウコの祖父。元地球連合極東陸軍所属。アラトラム号で孫娘のユウコと共に、友人から託されたハルオを育てていたが、長年の船内生活に疲れ果て、危険を承知でタウeへの降下計画に志願。反対するハルオを諭して同じような志願者と共にタウeに向かったが、その途中に起きた揚陸艇の爆発事故により死亡、「大地で終わりたい」という願いが果たされることはなかった。
小説版では元地球連合極東陸軍所属の一曹→曹長。2030年代には40代を過ぎていたが、富士教導団での試作兵器開発や朝鮮半島および中国大陸での威力偵察を経験し、2039年の「オペレーション・エターナルライト」ではノルマンディーにてビオランテ撃滅に貢献している。ハルオの父アキラとはインド防衛線崩壊時に知り合い、日本が陥落した際に彼を助けたことが縁で護衛を務めるようになる。
マルコ・ジオーネ
声 - 柳田淳一
工兵隊所属の兵士。アダムとは同年代。階級は伍長。ゴジラ・フィリウスとの戦いを乗り越えたものの、ゴジラ・アースの襲撃で部隊が壊滅したことで戦意を喪失してしまい、なおもゴジラ・アースと戦おうとするハルオに詰め寄り、他2名の隊員とともに救助艇でアラトラム号に帰還する。メカゴジラシティの敗北をきっかけにエクシフのカルトに入信し、エンダルフと共に祈りを捧げていたが、その結果アラトラム号がギドラに襲撃され、落下する瓦礫の下敷きになり死亡した。
ジョシュ・エマーソン
声 - 石谷春貴
マーティン・ラッザリの助手。アラトラム号内の生まれであり、木を記録でしか見たことがなく、紀元後2万年の地球の植生を見た際には記録との違いに驚く。ゴジラ・フィリウスとの戦いやメカゴジラシティでの戦いを生き延び、マーティンと共にギドラと対峙し数々の異常現象を報告し続ける。ギドラ戦後にマーティンらと共にフツアの村で生きることを選び、本編の数少ない生存者となる。
ノベライズ版『怪獣惑星』および『星を喰う者』では登場しない。
エクシフ
メトフィエス
声 - 櫻井孝宏
異星人「エクシフ」出身の軍属神官(大司教)。50歳(地球人換算で25歳)。身長195センチメートル。階級は中佐。エンダルフに代わって教団を運営し、その人格と博愛主義から人種を越えた人望を集める。感情を表にだすことがなく、常に穏やかで冷静。
ゴジラ討伐に燃えるハルオの理解者であり、献身を体現する稀有な地球人として彼こそがゴジラと対峙する英雄にふさわしいと考え、委員会会議でも彼の仮釈放から地球への帰還および降下の進言、リーランドの死後の指揮権の譲渡など最後までハルオの支援を続けた。一方でゴジラ・アースの存在を最初から予想していた節があり、ゴジラ・アースの出現の際にも落ち着いた様子を見せている。指揮権移譲後は単独行動していたが、ゴジラ・アースにより壊滅した部隊の生き残りをまとめて負傷者32名 と共にハルオたちと合流し、皆と共にメカゴジラシティに赴いた後は、ガルグにガルビトリウム修復用ラボの再現を依頼し、シティ外縁部南東の洞窟に設けた専用工房で作業しながら集会を行う。シティの地下で増殖を続けるナノメタルを禍々しいものと形容し、それを扱うビルサルドをゴジラを超えるものになろうとしているとの危惧を語り、ゴジラ・アースへの恐れを抱くハルオにエクシフの間ではタブーとされるかつて自身の母星を滅ぼした存在の名を告げた。メカゴジラシティの決戦中は1人工房に篭り、コントロールセンターから退避する地球人を安全な洞窟内部で保護、ビルサルドの合理的思想を否定し、メカゴジラシティが地球全てを食い尽くす危険性を訴え、ユウコを侵食から救うにはナノメタルの挙動を制御するコントロールセンターの破壊をしなければならないと告げる。メカゴジラシティ戦後はハルオの決断を称えつつ、ハルオが生き残った本当の理由を隠した上で英雄と持ち上げることで信者を増やし、ハルオから不信を抱かれる。
正体はエクシフ教皇の血を引く「御子」と呼ばれる存在で、表向きの族長であるエンダルフを隠れ蓑としたエクシフの真のトップ。地球人やビルサルドに自分たちが持つテレパス能力を隠し、その能力を利用してエンダルフと密かに交信して、エクシフが神と崇める高次元怪獣ギドラを降臨させるべく暗躍していた。ダイチ・タニらが乗った揚陸艇に爆発物を持ちこませ、事故を装ってダイチを殺害した犯人でもある。自身がテレパス能力を持つと見抜いたミアナを捕らえ、信者と共にギドラを降臨させることに成功すると、ゴジラ・アースとギドラの激突を眺められる高台に作った祭壇でハルオと対峙し、彼を供物にするべく自ら抉り取った右目に埋め込んだ神器「ガルビトリウム」で精神世界に引きずり込む。ハルオの記憶をテレパシーで改竄しつつ、人類文明は滅びが不可避であり、避けられない滅びを誇り高く受け入れるべきだと説き、ギドラを完全に降臨させられる英雄であるハルオにギドラを呼ぶように迫るが、自身を拒んだハルオに掴みかかられる。計画の失敗に動揺しながらも、人類が文明の再興を望む限りいずれ再びギドラが降臨すると確信していたこともあり、抵抗せずにガルビトリウムを砕かれ、ハルオの怒りと憎しみを称えながら静かに息絶えた。
エンダルフ
声 - 山路和弘
異星人「エクシフ」の族長である軍属神官(枢機卿)。105歳(地球人換算で50歳)。階級は中将。メトフィエスの上官だが、教団の運営は実質的に一任している。
人道主義者であり、ゴジラ・アースの襲撃で降下部隊との通信が途絶していた時も生存者の捜索を主張、ガルビトリウムの神託で降下部隊との連絡がつくと予言し太陽系離脱を制止する。
実際はメトフィエスの従者であり、テレパス能力による彼の指示に従ってアラトラム号側で信者を増やし、儀式の準備を進めていた。メトフィエスの方針には全面的に賛同しているものの、ハルオを英雄視して強く執着する姿勢に関してのみ懐疑的な意見を述べている。信者たちと共に儀式を行ってギドラを降臨させ、その姿を恍惚とした表情で眺めながら炎に飲まれて死亡した。
ビルサルド
ムルエル・ガルグ
声 - 諏訪部順一
異星人「ビルサルド」出身の技術士官。60歳(地球人換算で35歳)。身長185センチメートル。階級は中佐。ビルサルドの面々でも特に屈強な肉体の持ち主。かつて、地球連合軍戦略技術研究所でメカゴジラの設計に携わった過去を持つ。
ハルオへの期待と信頼は厚いが、ビルサルドとして自然は科学を持って制し、怪獣を殲滅するということは自身らがそれ以上の種になるということであり、ゴジラを倒すには“ヒト”を超えた存在に至らなければならないという信念を抱く。そのため、ゴジラを地球文明の偉業、ゴジラを制御できなかったことが地球人の咎だと捉え、「環境の支配者をゴジラと呼ぶならば、人型種族こそがゴジラと呼ばれるに足らなくてはならない」と主張する。地球人の末裔と思しきフツア族に対しては、極めて原始的な文化しか持たないことから差別意識を隠さず「虫」呼ばわりしている。
ハルオの対ゴジラ戦術の有用性を認め、科学的裏付けを行う。その後ハルオらと共に地球へ降下し、ゴジラ・フィリウスとの戦闘では特殊仕様の戦車でゴジラの電磁パルス増幅器官への攻撃を担当した。ゴジラ・アースによって部隊が壊滅した後、大きさの違いだけならまだ可能性はあるとゴジラ討伐続行の考えを示し、さらにマイナが使用する矢じりがメカゴジラの構成素材であるナノメタルであることに気付く。直ちにベルべと共にフツア族の工房にあったナノメタルの塊を調査して、破壊されたメカゴジラの残骸がまだ活動している可能性からゴジラへの勝機を見出し、フツア族にナノメタルの採取場所を聞き出すことをハルオに進言する。メカゴジラシティ到着後は増殖したナノメタルを動員した圧倒的な物量作戦を提案、シティのコントロールを掌握して全面的な改造に着手。シティの武装化とヴァルチャーの開発を進め、シティにおけるゴジラ・アースとの戦闘ではそのトラップおよび火器の制御を担った。
EMPプローブが効かず、高熱波によってシティ全体を焼き尽くそうとするゴジラ・アースに対し、肉体をナノメタルに侵食させてシティと融合することで熱に耐え、ヴァルチャーを予備のプローブ代わりにしてゴジラ・アースに特攻させるという作戦を断行、ビルサルドだけでなくヴァルチャーのパイロットを含んだ地球人もナノメタルで強制的に改造しようとした。それに動揺して攻撃の手を止めたハルオに必死にゴジラ打倒の重要性と意義を訴えるも、苦しむユウコの命を優先したハルオのヴァルチャーの砲撃でコントロールセンターもろとも撃ち抜かれて死亡した。
リルエル・ベルベ
声 - 三宅健太
ビルサルド出身の軍事教官。55歳(地球人換算で35歳)。階級は少佐。ハルオたちの軍事教官を務めた過去を持つ。ガルグと違ってフツアへの偏見はそれほど強くはないが、やはりビルサルドの思想には忠実で、メカゴジラシティとの同化を生命の進化と同義だと考えており、感情を捨て完全なる論理の世界で生きることを理想として語る。
地球ではホバーバイク部隊の右翼2班を率いてゴジラ・フィリウスの陽動や誘導を行った。ハルオと共にヴァルチャー2番機でのゴジラ・アース誘導作戦に臨んだ際、ガルグの提案をすんなりと受け入れてナノメタルによる改造を施され、ハルオやユウコにも自爆攻撃に協力を求めるも、最終的にそれを拒否したハルオがシティ中枢を破壊したことで体内のナノメタルが停止、ヴァルチャーごと燃え盛るコントロールセンターに落下し死亡した。
ハルエル・ドルド
声 - 中井和哉
ビルサルドの族長。70歳(地球人換算で40歳)。階級は中将。常に論理的な思考を取る科学至上主義者にして冷静沈着な懐疑論者で、何事に対しても違う視点からの可能性を指摘する。
ゴジラ・アースの出現により、地球降下部隊を置いて太陽系からの脱出を提案するが、その後メカゴジラシティ発見の報を聞くとほかのビルサルドと共に地球への降下を希望するようになり、ゴジラの振動波のデータをメカゴジラシティに送信し支援した。しかし、メカゴジラシティの敗北と、非志願者への強制的なナノメタルとの同化の件によってハマモトと対立、ビルサルドの正当性を実力行使で示すべくアラトラム号の動力室に立てこもる。船内のライフライン維持を盾に取り、シティを破壊しガルグを殺害した戦犯であるハルオの処刑を要求するが、ギドラの影響で重力コイルを制御できなくなり、動力室の爆発に巻き込まれて死亡した。
フツア
マイナ
声 - 上田麗奈
フツアの神モスラの卵を守る巫女の一人。身長150センチメートル。年齢は不明。ミアナの双子の姉。
冷静な性格で、初遭遇時に銃撃を受けたこともあって他種族に対する警戒心が強く、そのために妹のミアナと比べてやや釣り目で、ハルオら「ワタリガラス」に対して常に厳しい視線を送っている。一方で、第1章でゴジラ・アースの攻撃で機材の下敷きになり重傷を負っていたハルオを助けて治療した恩人であり、危険に恐れず立ち向かうハルオに対して恋心のような執着心を抱いている。
フツアの村に連行されたハルオたちと卵を介したテレパシーで交信し、森を焼き払ったことや自分に武器を向けたことなどを問い質し、ハルオの返答から「ワタリガラス」を敵ではなくフツアの輩と認める。その後はミアナと共に地球降下部隊の活動に協力し、揚陸艇の捜索やメカゴジラシティまでの案内などを行ない、メカゴジラシティを形作るナノメタルを「毒」と呼びハルオに警告した。ゴジラ・アース戦ではムナクの反対を押し切ってミアナと共にメカゴジラシティに向かい、テレパシーでハルオを援護した。
メカゴジラシティでの戦闘後はハルオが死んで消えてしまいそうだという怖れを抱き、治療したのがミアナではなく自分だと明かした上で、ハルオに想いを告げて命を繋ぐ。ほどなくしてメトフィエスに捕らえられたミアナの声を感じ取ってハルオやマーティンらと共にギドラと対峙し、メトフィエスの下に向かったハルオの危機を察知すると、モスラの卵の力を借り、マーティンの声を伝達してギドラの弱点を伝えた。ギドラとの戦いを終えた後はハルオの子を妊娠し、他のフツア族に祝福されながら髪を結い上げた姿になったが、ゴジラに特攻する意志を固めたハルオを止めようとはしなかった。
ノベライズ版『星を喰う者』ではメトフィエスがテレパス能力を持つことを見抜き、真意を問い質そうとして単身彼の元へ向かい捕らえられるという、映画版におけるミアナの立ち回りをしている。映画版と異なりハルオに想いを寄せていないが、ミアナがハルオの命を繋ごうとしていることを思考の共有で知っていたこともあり、ハルオがゴジラに特攻する際には彼の決意を察知して止めに向かう。しかし、ハルオが語る憎しみという感情が分からず、同時にハルオを翻意させることができないことも悟り、最後の最後で突き放された寂しさを表情に出しながらハルオにすすんで道を開けた。おいかりさまの鎮守の祭りではミアナと共に老いた姿で参加し、神楽に耳を傾けていた。
ミアナ
声 - 小澤亜李
フツアの神の卵を守る巫女の一人。身長150センチメートル。年齢は不明。マイナの双子の妹。
ゴジラ・アースに敗れたハルオと陥没孔内のシェルターで遭遇し、当初は驚いてハルオから逃げるも交友を結ぶ。好奇心旺盛な性格で、興味を持ったハルオたちに積極的に関わろうとし、テレパシーではなく言語を用いたコミュニケーションを取ろうとする。生き残り命を繋ぐことを勝ちとするフツア族の価値観や、稀人を受け止め知り尽くす巫女の役目には忠実で、ハルオに対しても好意はあるがあくまで義務として命を繋ぎ勝たせようとする。
フツアの村に連行されたハルオたちと卵を介したテレパシーで交信し、森を焼き払ったことや姉のマイナに武器を向けたことなどを問い質し、ハルオの返答から「ワタリガラス」を敵ではなくフツアの輩と認める。その後はミアナと共に地球降下部隊の活動に協力し、揚陸艇脱出ユニットの捜索やメカゴジラシティまでの案内などを行ない、メカゴジラシティを形作るナノメタルを「毒」と呼びハルオに警告した。ゴジラ・アース戦ではムナクの反対を押し切ってマイナと共にメカゴジラシティに向かい、テレパシーでハルオを援護した。
メカゴジラシティでの戦闘後はマーティンの頼みでビルサルドに糾弾されるハルオを匿い、フツアにとっての勝ち負けがどういうものかを教えてハルオと命を繋ごうとするが制止される。メトフィエスがテレパス能力を持つことを見抜いており、その夜に真意を問い質そうとして単身彼の元へ向かうが、ギドラへの捧げ物として捕らえられてしまい、祭壇に張り付けにされてしまう。ギドラとの戦いに巻き込まれることなく無事に生還し、ハルオを春の花畑に案内するが、ゴジラに特攻する意志を固めたハルオを止めようとして憎しみという感情が分からずに戸惑い、悲しげに彼を送り出した。
ノベライズ版『星を喰う者』では映画版と同じくハルオと命を繋ごうとして制止されるが、ギドラ戦においては映画版におけるマイナの立ち回りをしており、マーティンと共にハルオの精神世界に介入する。映画版に比べてハルオへの好意が明確になっており、ギドラ撃退後もハルオと命を繋ごうとしていたが、ゴジラに特攻する意思を固めたハルオの決意には気付くことができなかった。おいかりさまの鎮守の祭りではマイナと共に老いた姿で参加し、神楽に耳を傾けていた。
登場怪獣
ゴジラ
詳細は「ゴジラ (架空の怪獣)#『GODZILLA』(アニメーション3部作)」を参照
セルヴァム
翼竜型
初遭遇となる元渋谷付近でのA中隊との交戦では死者12名、重軽傷35名を出し、揚陸艇4隻など大量の機材も破壊した。
ワーム型
ギドラ
詳細は「キングギドラ#高次元怪獣ギドラ」を参照
モスラ
詳細は「モスラ (架空の怪獣)#アニメーション3部作『GODZILLA』のモスラ」を参照
登場兵器
恒星間移民船
地球外惑星移民計画に基づき、地球連合が建造した宇宙船。地球の衛星軌道上で建造され、人員は人工知能「オムニエレクティオ」により、人類の生存に必要な能力値を備えた人間が選別された。
オラティオ号
アラトラム号
地球帰還後は大気圏外に待機するも、G細胞の胞子が発する電磁波により降下部隊と満足に通信が繋がらないという事態に陥る。その後、メカゴジラシティの発見とその崩壊によってビルサルドとの間に対立が生じ、クーデターで艦内の電力を掌握されてしまう。さらに、そのタイミングでエクシフが呼び寄せたギドラに襲撃され、ゲマトロン演算装置の異常で脱出することも叶わず、乗船していた全人員ごと爆散した。
移民船搭載機
アラトラム号の目的が惑星開拓であるため戦闘兵器は少なく、対ゴジラ戦術では非戦闘用の機材を改造したものが多く運用される。
揚陸艇
パワードスーツ
ヴァルチャー
本格的な量産を前にゴジラ・アースが進行を開始したため、パワードスーツを改良する形で先行開発された3機のみが実戦投入される。パイロットは試験飛行を行ったユウコに加えて、自らパイロットを志願したハルオとベルベが務める。だが、攻撃はゴジラに通用せず、ベルベの2番機は燃え盛るメカゴジラシティに墜落して消失、ハルオの3番機は高熱の影響で破損、唯一残ったユウコの1番機もビルサルドが機能をロックしたせいで再起動が困難となる。マーティンがユウコの体内から生きたナノメタルを回収したことで、数ヶ月かけて再起動に成功するが、文明の復活に伴いギドラが再び来襲することを恐れたハルオがゴジラへの特攻に用い、熱線を浴びて撃墜された。
多脚砲台
ホバーバイク
その他の兵器
メカゴジラ
詳細は「メカゴジラ#『GODZILLA』(アニメーション3部作)のメカゴジラ」を参照
用語
種族・生物
怪獣
地球連合
エクシフ
ビルサルド以上の長命種で、後述の「ゲマトロン演算」と呼ばれる技術をもつ。角髪のような髪型が特徴で、人類に比べやや高い位置に耳が付いている。「自己犠牲と奉仕による魂の救済」や「他者への献身」、「宇宙知性に身を捧げる」ことを教義とする宗教を信奉しており、種族は教皇を中心とする階級社会によって統治されている。宇宙放浪者となってからは、同じ試練に晒された種族に導きを示す伝導の道こそが使命だと考えるようになったとされ、様々な文明と接触、融和したうえで、その星ごと文明をギドラに差し出すことを繰り返していた。
人道主義の思想を持ち、タウe事件の際も最後まで老人たちの離脱に反対していた。階級社会を営みながらも、資本主義社会における権謀術数には無関心で、利己的な精神や行動を発現しないという驚くべき性質を有し、「地球文明を征する」つもりはないと考えられていた。そのうちには「善意」しかなく、他者に積極的に「危害」を加えるという発想が根底から存在せず、朴訥な慈愛からあくまで「過失」と判断する。
地球では教えを広めるために積極的に人類と交わり、ゴジラの出現で既存の宗教への信仰を失った人類に新たな精神的支柱を与えた。地球脱出の際に多くの神官の地球退去が決まったことで、地球上では急速な衰退の兆しを見せるも、移民船の中では再び多くの乗員の心の拠り所として機能する。また、2035年以前から地球人と接触してきたとされ、歴史学者の一部は「高度数学によって人の自然言語的な感覚からは実感できない世界の実相を割り出し、真理に至ることで事故の解放と世界との調和を目指す」という手法を用いた例として、紀元前5世紀頃に現れたピタゴラス教団と仏教の開祖ガウタマ・シッダールタを挙げている。
実はフツア族と同様にテレパシーによって相手の思念を読み、脳内に直接語り掛ける「テレパス能力」を持つ。2035年の段階で既に一部の地球人はこの能力を持つ可能性を指摘していたが、当のエクシフは地球人とビルサルドに対し能力を隠し通していた。
地球をギドラへ捧げるために暗躍しており、メカゴジラシティの敗北直後からギドラ降臨のために地球人を急速にカルトへ取り込み始める。アラトラム号に残っていたエクシフたちはギドラが移民船を破壊したことで全員死亡、地球降下部隊に参加していたメトフィエスもギドラ敗北から間も無く命を落としたため、アラトラム号で移民に参加した者たちは全滅している。
名前はX星人に由来している。
ビルサルド
優れた科学と工業技術をもち、移民の対価として人類に亜空間飛行などのオーバーテクノロジーや、量子デバイスによる独自のアビオニクスとベトロニクスを装備した最新鋭兵器、放射能除染用の抗核エネルギーバクテリアをもたらした。地球連合の元では科学者、技術者として主に軍の中枢で働いていた。16進数を元にした文字を使っており、メカゴジラシティの制御スクリプトにもこの言語が用いられている。
平均寿命は約200歳で、人工臓器を移植した頑強な肉体と、合理主義を重んじる精神構造が特徴。特に科学至上思想が種族全体に浸透しており、自然は自分たちを容赦なく滅ぼそうとする敵で、自らの手で支配し制御しなければならないという価値観を持ち、「科学力の水準」によって人型種族を定義している。加えて、より効率的な形態となって同胞に貢献できることが栄誉だと考えるため、「最も非効率」な有機的な肉体さえも必要とあらば平気で捨て去り、機械と同化することすら厭わない無機質で冷徹な面も持ち合わせている。
メカゴジラシティ発見の報を受けてアラトラム号に残留していたビルサルドも地球降下を訴えていたが、ハルオが独断でシティを破壊したことで地球人と対立し、アラトラム号の動力室に立てこもる。地球降下部隊に参加したビルサルドはメカゴジラシティと同化していたため都市の崩壊と共に死亡、アラトラム号にいた者たちもギドラに殺されたため、アラトラム号で移民したビルサルドは全滅した。
名前はブラックホール第3惑星人に由来している。
フツア族
褐色の肌とその表面に浮かび上がった白い紋様が特徴で、身体からはゴジラ細胞やナノメタルの浸食を防ぐ効果のある鱗粉のような分泌物を放出している。これによってヘルメットや気密服を着用せずに毒性の大気中で活動が可能。小柄だが肩幅が広く筋肉質で、人類を凌駕する運動神経を見せる。コミュニケーションはテレパシーによって相手の脳内に直接語り掛ける形で行われ、巫女であるミアナとマイナを介することでより強い交信が可能となる。言語によるコミュニケーションの必要性はないが、人語を短時間で理解し発するだけの知能も持ち合わせている。
モスラを神として崇める思想を持つ。生活面では照明に虫の油やヒカリ苔を用いたり、乾燥した藻や苔、野菜、昆虫を摂取する点や、弥生式土器のような素焼きの食器を用いるなど、原始的な面が目立つ。その一方で優れた知性も証明されており、飾り紐や組み紐を用いた文字文化を持ち、武器にはG細胞の森の植物を主に利用し、ナノメタルでコーティングしたセルヴァムの牙を鏃や槍刃、ナイフとして加工している。
ゴジラを自分たちの神の敵と認識しているものの、あくまで自然災害と同等の存在として扱っており、ゴジラに対する恐怖はあっても憎悪は抱いていない。また、ゴジラが支配する地球で生活するために、生き残ることを何より重んじる守りの文化を持ち、生き残り命を繋ぐことを勝利、死んで消え去ることを敗北とする思想が共有されている。本能的に強さを求める志向があり、貴重な外部種と繋がることで強さを得るため、巫女は稀人との間に子供をもうけて命をつなぐ役目を担い、女性は妊娠すると髪型を変える風習がある。なお、祖先にあたる2万年前の地球人と交配を行うことができる。
陥没孔の西側におよそ1キロメートルの範囲に渡って地下に居住区と墓所、神殿が広がっており、陥没孔にはメカゴジラシティへの通路、シェルター、兵士たちのキャンプ、廃棄場所が存在する 。
地球へ帰還した人類を「ワタリガラス」と呼び、ゴジラ・アースの攻撃で散り散りになった先遣隊の面々を保護する。ギドラを撃退した後は、生き残ったが母船を失った地球人たち十数名を集落で受け入れた。
企画段階では「インファント」という名称であり、双子の巫女などは小美人がモチーフとなっている。
技術
ゲマトロン演算
ナノメタル
2040年代には純総ナノメタル兵器としてメカゴジラの建造が行われたほか、オペレーション・ロングマーチではテクノロジーのテストとしてガイガンに移植され、オペレーション・グレートウォールでは地殻そのものを自律生命体にするために用いられた。メカゴジラの喪失と共に開発データが失われ生産は不可能となるが、メカゴジラの残骸から発せられる信号によって機能し続けた結果、2万年の歳月のなかで、メカゴジラシティが出来るほどの規模まで増殖する。純粋なナノメタルは銀色だが、メカゴジラシティのナノメタルはセルヴァムを取り込んでいるため青みがかった銀色に変化しており、成分中20%がセルヴァムの金属質由来の未知のものと化している。フツア族はメカゴジラシティ地下の鉱脈から金属塊を採取し、自分たちの武器として利用している。G細胞生物の外皮を貫通する威力を発揮するが、怪獣の遺伝子を持つフツア族にとっても毒となるため素手で触ることはできない。フツア族の鱗粉とは親和性が悪く、鱗粉の治療を受けた者はナノメタルが周囲に大量に存在する環境下で体調不良を起こすが、一方でナノメタルの侵食に対して抗体反応を示す。
ゴジラ・アース戦を経て、メカゴジラシティに存在していたナノメタルはゴジラが重力振動で発生させた高熱を浴びたことで、組成崩壊を起こし使用不能になる。マーティンが数ヶ月かけてユウコの体内に残された生きたナノメタルの解析に成功したことで、ヴァルチャーを再起動させたが、文明復興によるギドラの再襲撃を危惧したハルオによって全てのナノメタルが破棄された。
亜空間航行
計画・事件
地球外惑星移民計画
小惑星ゴラスの脅威から限られた人類を生き延びさせるため、2041年に立案された宇宙基地建造計画を原型とする。乗員の選別は年齢・性別・知能・体力・遺伝的特性の5項目を数値化して委員会の恣意的な意図が介在しない公正な抽選を行い、「人類の文化・文明の維持、政治的正統性など、様々な観点を総合した上で、合理的に決定された」とされる。地球に残存する数億の人類を見捨てる判断でもあったことから、数多くの反対派や、乗船許可を奪い取るため殺人を犯す者を生み、テロ行為で大きな妨害を受けるが、オラティオ号は2048年1月に、アラトラム号は同年3月14日に出航した。しかし、アラトラム号の計画はタウ星eの環境が人類の移住には不適格だったために事実上破綻。ゲマトロン演算でも20年以内に生存に適した惑星を発見できる可能性は絶望的という試算が出たことから、地球への帰還が決定された。
タウe事件
だが実際は、老人たちが苦痛の中で死ぬべきではないと考えたメトフィエスが、信者に指示して揚陸艇に爆弾を仕掛けさせたというのが真相で、あくまで彼の主観とはいえ完全な善意から行われた犯行だった。
スタッフ
第1章 | 第2章 | 第3章 | |
---|---|---|---|
ストーリー原案 | 虚淵玄(ニトロプラス) | ||
脚本 | 虚淵玄(ニトロプラス) | ||
村井さだゆき、山田哲弥 | |||
シリーズ構成 | 虚淵玄(ニトロプラス)、村井さだゆき | ||
脚本協力 | 山田哲弥 | - | - |
絵コンテ | 島津裕行、佐藤雅子、寺岡巌 | ||
大串映二、森田宏幸 | 吉平“Tady”直弘 | ||
りょーちも、吉平“Tady”直弘 | 安藤裕章 | ||
副監督 | 森田宏幸 | 安藤裕章 | |
吉平“Tady”直弘 | |||
演出 | 吉平“Tady”直弘 | 米林拓 | |
キャラクターデザイン原案 | コザキユースケ | ||
プロダクションデザイン | 田中直哉、Ferdinando Patulli | ||
CGキャラクターデザイン | 森山佑樹 | ||
造形監督 | 片塰満則 | ||
CGスーパーバイザー | 多家正樹 | ||
メカニックデザイン協力 | 出雲重機 | ||
モデリングスーパーバイザー | 中島吉紀 | ||
美術監督 | 渋谷幸弘 | ||
編集 | 肥田文 | ||
音響監督 | 本山哲 | ||
制作プロデューサー | 石丸健二 | ||
音楽 | 服部隆之 | ||
製作 | 大田圭二 | ||
エグゼクティブプロデューサー | 古澤佳寛 | ||
高橋亜希人 | |||
プロデューサー | 吉澤隆 | ||
配給 | 東宝映像事業部 | ||
アニメーション制作 | POLYGON PICTURES | ||
監督 | 静野孔文、瀬下寛之 |
主題歌
主題歌
「WHITE OUT」(第1章)
「THE SKY FALLS」(第2章)
「live and die」(第3章)
挿入歌「エバーグリーン」(第3章)
製作
2016年8月19日にタイトルや公開予定年、メインスタッフやティザービジュアルがそれぞれ発表された。静野孔文や瀬下寛之が監督、ポリゴン・ピクチュアズが制作、Netflixが配信をそれぞれ担当する形式は、両社の過去の制作作品である『シドニアの騎士』、『亜人』、『BLAME!』と同じだが、本作品では脚本に虚淵玄が起用された。なお、虚淵には2014年ごろに打診されており、発表時点で脱稿済みであった。瀬下は、ゴジラに虚淵のテイストを入れることが本作品の企画の立脚点であったと述べている。収録はプレスコ方式で行われた。
瀬下には2013年以前に打診されており、「『ゴジラ』を見たことがないアニメファンに自由な発想で」という内容に当初は断っていたが、虚淵と懇意にしている静野との共同なら彼らの影に隠れるように役立てられると考え、参加したという。虚淵の作った原案に皆で肉付けし、瀬下はSF考証や世界観、静野は編集や構成などをそれぞれ担当した。虚淵も打診された当時は「久々の日本産ゴジラがアニメでは立場がない」と断るつもりだったが、『シン・ゴジラ』を庵野秀明が作ることを聞かされ、同作の後なら筋も通ると考えて参加した。脚本についても、同作への自分なりに立てた予想からやらなさそうなネタだけを拾い、書き上げたという。静野は打診された当時、ゴジラのことを名前ぐらいしか知らず、打ち合わせの際にも口から熱線を吐くことに疑問を持って尋ねるほどだったが、虚淵はそれをゴジラのゴの字も知らない人たちに向けても作ることに応用し、自分の話すゴジラのネタを聞いた静野の顔色をうかがうことで、バランスを取っていたという。また当初は全13話のテレビアニメとして制作し、それを再編集した劇場版を複数回に分けて公開する予定だったが、『シン・ゴジラ』のヒットを受け、焼き直しではない劇場作品を制作することとなった。
プロモーション
2017年1月19日にはコンセプトアートやキャストが、同年3月24日には副題やストーリーが、同年3月26日には「AnimeJapan 2017」のスペシャルイベント内にて3部作の情報やキャラクターなどが発表された。
2017年6月12日にはフランスにて開催された第41回アヌシー国際アニメーション映画祭で、本作品が紹介された。また、同月13日には本作品に登場するゴジラのシルエットビジュアルが日本国内で解禁され、7月6日には特報映像第1弾も公開された。
2017年11月2日にはTOHOシネマズ新宿にて「シン・ゴジラからアニゴジへ」と題した完成披露試写会が開催され、舞台挨拶にハルオ・サカキ役の宮野真守、メトフィエス役の櫻井孝宏、ユウコ・タニ役の花澤香菜、アダム・ビンデバルト役の梶裕貴、ムルエル・ガルグ役の諏訪部順一ら声優陣や監督の静野と瀬下が登壇したほか、サプライズゲストとして『シン・ゴジラ』から泉修一役の松尾諭と森文哉役の津田寛治ら俳優陣が登壇した。同年11月3日には歌舞伎町シネシティ広場で「ゴジラ・フェス 2017」が開催され、同日を「ゴジラの日」に制定するセレモニーに本作品から花澤と瀬下が登壇した。
2017年11月18日にはTOHOシネマズ新宿にて公開記念舞台挨拶が開催され、静野・瀬下・宮野・花澤・虚淵が登壇し、制作や収録についてのエピソードを明かしたほか、『GODZILLA ゴジラ』の監督であるギャレス・エドワーズから本作品への賞賛コメントが映された。
2017年11月23日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズにて大ヒット御礼舞台挨拶が開催され、花澤、マーティン・ラッザリ役の杉田智和、瀬下が登壇し、プレスコについてのエピソードを明かした。
2017年12月19日には第1章の終盤に登場するゴジラの名称や、ハルオたちとゴジラの戦闘シーンを振り返るスペシャルムービーが公開された。
2018年1月7日にはNetflixでの第1章の配信開始日が同年1月17日であることや、アクションシーンを中心としたNetflix版予告編が公開された。
2018年4月19日には第2章の予告編が公開された。
2018年5月19日には第2章の公開記念舞台挨拶がTOHOシネマズ新宿で行われ、宮野、櫻井、諏訪部、ミアナ役の小澤亜李、静野、瀬下が登壇し、全国155劇場でのライブビューイングが行われた。同月25日にはTOHOシネマズ新宿で大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、宮野、櫻井、静野、瀬下、XAIが登壇した。
2018年5月28日には第3章のタイトルやディザーポスターが公開された。
2018年6月15日には第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で第1部・第2部の2作品連結で公式上映される。
2018年9月12日には『星を喰う者』が第31回東京国際映画祭のクロージング作品に決定、同月25日には11月3日にワールド・プレミア上映会が行われることが発表される。
2018年10月10日には第3章の予告編が公開された。
2018年10月25日には第31回東京国際映画祭オープニングレッドカーペットイベントに、宮野、櫻井、静野、瀬下、ゴジラが登壇した。
2018年11月10日には、川崎チネチッタ・TOHOシネマズ川崎・TOHOシネマズ新宿で公開記念舞台挨拶、および全国150劇場でのライブビューイングが行われる。11月15日には新宿バルト9の「メトフィエスナイト」に櫻井が登壇、11月17日に池袋HUMAXシネマズの「フツアナイト」に小澤、上田が登壇。11月18日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズで「大ヒット御礼舞台挨拶」が開催され、宮野、上田、小澤、静野、瀬下が登壇した。
コラボレーション
企業・施設
小田急電鉄グループ
TOHOシネマズ上野
たんばらスキーパーク
都営浅草線
他作品
PSYCHO-PASS サイコパス
パシフィック・リム: アップライジング
エターナルリンケージ 〜蒼穹のアムネシア〜
機動戦士ガンダムNT
興行成績
第1章は2017年11月18日・19日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)にて動員約7万1,200人、興行収入約1億300万円をそれぞれ記録し、初登場で第3位となった。 第2章は2018年5月19日・20日の映画観客動員ランキングにて第8位に、そして第3章は2018年11月10日・11日のランキングにて第6位にそれぞれランクインした。
評価
第1章
Kotakuの編集者ブライアン・アッシュクラフトは、登場キャラクターについては「それほど面白いキャラクターではない」と述べる一方、「アニメーション・ゴジラは、視覚的に驚くほど効果的で怖がらせてくれます」と述べ、「それは完璧な絵ではありません。しかし、ゴジラはアニメとして動くという強力なコンセプトを示しました」と批評した。ジャパンタイムズのマット・シュライは、「懐疑論者でさえ、3Dの怪獣王の姿がクールであることを認めます」と絶賛する一方で「前作(『シン・ゴジラ』)ほど野心的ではない」と指摘し、「しかし、『怪獣惑星』は印象的な3Dアニメーションとアクション・シークエンスによって面白さを作り出しています」と批評した。
2017年度HIHOはくさいアワードでは、「『ゴジラ』をアニメにする理由ってなんだろう?」、「怪獣映画は特撮に限ると、3度ほど観た結論です。と言いつつ次作に期待してます」、「話は凡庸、アニメにする理由がわからない画面、怪獣王が無人の野原をウロウロするだけで映画的爽快感の欠片もなかった」などといった酷評を集め、第6位となった。
第2章
Anime News Network記者のカラム・マイは、キャラクター達が動くサブプロットについて「興味深い」と述べ、視覚的には「クライマックスはポリゴン・ピクチュアズの新たな基準となった」と評価する一方、ハルオ以外のマイナーキャラクターが「関連するプロットが生じるまで描写がうわべだけ」であり、「地球の描写があまり見られず、メカゴジラシティだけで時間を過ごすのは残念」として、全体のグレードをA-とした。
第3章
映画評論家の小野寺系は、本シリーズが「ゴジラファンの観客が期待するような怪獣同士のバトル描写はあまり用意されておらず、さらに宇宙を舞台にしたSF世界や人間の存在をめぐる哲学的要素を楽しめなければ面白さは半減する」と踏まえた上で、「ここまで露骨に壮大なテーマや深刻な問題を前面に押し出し続けるゴジラ映画があっただろうか」と述べ、分かりやすいサービスを提供せずにじっくりとテーマに向き合うという試みは「ゴジラシリーズに印象的でユニークな爪痕を残したように感じられる」としている。
ねとらぼによるレビューでは、ギドラがポスターの絵から少しも動かないこと、変化のない画作りの中で会話のみによって進む脚本を酷評した上で、人類の完膚無きまでの完全敗北を描いた意味では少なくとも「新しいゴジラ映画」の形ではあったのかもしれないとしている。
Anime Now!編集長のリチャード・アイゼンベイスは、本作品のギドラを「再解釈は非常に面白く、以前のバージョンと大きく異なるが間違いなくギドラである」と評価し、「込められたメッセージは極端だが決して初の環境保護的なゴジラ映画ではない」と指摘し、「エンドロール中に深く熟考するなら恐らく監督の意図通りだろう」と述べる一方、ゴジラとギドラが戦う場面が「悲しいことに最も退屈」であるとし、全体のグレードをBとした。
BD/DVD
第1章
BD
コレクターズ・エディション
スタンダード・エディション
第2章
BD
コレクターズ・エディション
スタンダード・エディション
第3章
BD
コレクターズ・エディション
スタンダード・エディション
小説
角川文庫より映画作品の前日譚にあたる小説と、映画本編のノベライズ版が発売されている。
前日譚は監修は虚淵玄、執筆は大樹連司、設定協力は白土晴一。内容は、初めて怪獣が確認された1999年から人類が地球を追われるまでの半世紀を、ハルオ・サカキの父であるアキラ・サカキが怪獣被害より生還した人々の証言を元に資料としてまとめたものとなっている。劇中にはゴジラシリーズのみならず、過去の東宝特撮映画に登場した怪獣や兵器、用語が多く登場する。全2巻。
ノベライズ版は監修は虚淵玄、執筆は大倉崇裕。全2巻。
既刊一覧
前日譚
- 『GODZILLA 怪獣黙示録』2017年10月25日発売、ISBN 978-4-04-106181-7
- 『GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』2018年4月25日発売、ISBN 978-4-04-106345-3
本編ノベライズ
- 『GODZILLA 怪獣惑星』2018年11月2日発売、ISBN 978-4-04-107402-2
- 『GODZILLA 星を喰う者』2018年12月22日発売、ISBN 978-4-04-107403-9
登場人物(小説)
アキラ・サカキ
ハルオの父で、地球連合情報軍総合情報部の調査官。2037年にゴジラ研究の第一人者だったウィルヘルム・マイスナー博士の捜索任務でパリを訪れ、2年ほど脱出困難のまま地下墓地に隠れていたが、2039年にパリを解放した地球連合欧州派遣軍(Gフォース)に救助され、現地で出会ったハルカと結婚する。2045年のオペレーション・グレートウォール終盤、超近接射撃を行った末に全滅した「中東方面軍第106大隊」に関する映像記録回収任務でユーラシア大陸を訪れた際にダイチと知己を得て、2046年の日本脱出以降の調査活動を共にしていた。怪獣に遭遇した者たちへの聞き取り調査を行い、彼らの記憶を基にした証言を人々が生きた証として残すべく、「戦略的・戦術的に無価値」と理解したうえで「歴史資料番号:EGX-54-841617」としてデータベースに残す。2048年の地球脱出の際はアラトラム号の乗員に選出されていたが、同号から怪獣のデータを削除しようとした上層部に抗議するため、息子をダイチに任せて地球連合本部へ向かい、決定を覆させる。その結果、アラトラム号への搭乗が遅れ、ゴジラの高加速荷電粒子ビーム熱線攻撃に巻き込まれて死亡したと思われていたが、乗っていたバスの事故で到着が遅れ難を逃れていた。アラトラム号が旅立った後の地球では、ブエナベントゥラに移住し連合陸軍大佐に昇進。将来的にゴジラの切り札となり得るモスラの卵や子供たちを日本へ輸送する「オペレーション・クレードル」を実行するため、ハルカと共にゴジラの誘導部隊に参加する。その後の動向は不明。
ハルカ・サカキ
ハルオの母。旧姓は「ヤシロ」。Gフォースの戦車中隊長として「オペレーション・エターナルライト」に従軍する。ゴロザウルスを倒してパリを解放し、同地で出会ったアキラとの結婚を経てハルオを出産する。日本帰還後はルーアンでジラを倒した際の「ゴジラ撃破」という大誤報とパリ解放の栄誉を比較した落とし所として栄転に見せた左遷人事でメカゴジラ開発工場の防衛任務に回され、10代の女子たちで構成される冷凍メーサー砲戦車大隊を率いることになる。2046年の富士裾野決戦では役立たずの員数外扱いで被害が軽微だったこともあり、部隊を率いて東京へ急行。翌日の襲撃時には間に合わなかったものの冷凍メーサー車で羽田の消火活動にあたり、偶然そこへ避難していた夫と息子の命を救う。2048年の地球脱出の際には、アキラと共にゴジラの攻撃に巻き込まれたと思われていたが、乗っていたバスが事故によって到着が遅れたため、難を逃れていた。その後、連合軍の中将としてアキラと共に「オペレーション・クレードル」に参加する。
ゴードン・キャッスル
マーク・リーランド
楊弘徹(ヤン・ホンチェー)
アルベルト・イチロウ・サントス
ミラ
ジョン・スミス(仮名)
マリ・カエラ
トッド・N・サイモン
ハヤト・ハマモト
マティアス・ジャクスン
ジングウジ
ジャック・ペルラン
トクミツ・ユハラ
マイケル・N・ハンター
マーク・フリッカー
リック・タイソン
ケイン・ヒルター
登場怪獣(小説)
- ゴジラ
- カマキラス
- ドゴラ
- カメーバ
- ヘドラ
- ラドン
- アンギラス
- ガバラ
- ダガーラ
- ベーレム
- オルガ
- メガロ
- グリホン
- ゲゾラ
- 大ダコ
- ガニメ
- マンダ
- バラン
- バラゴン
- マグマ
- クモンガ
- メガギラス
- ビオランテ
- ジラ
- ゴロザウルス
- ゴラス
- バトラ
- メガニューラ
- 大コンドル
- エビラ
- キングシーサー
- チタノザウルス
- ガイガン
- メガヌロン
- モスラ
メカニック・兵器・テクノロジー(小説)
架空
実在
用語(小説)
オペレーション・エターナルライト
オペレーション・ルネッサンス
オペレーション・ロングマーチ
オペレーション・グレートウォール
オペレーション・クレードル
LTF
ゴジラ教
モスラの民
怪獣共生派(コスモス)
人類存続委員会
総攻撃派
コミカライズ
倉橋ユウス作画によるコミカライズ作品が、集英社のウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』およびホーム社のウェブコミック配信サイト『Z』にて配信された。内容は第1章から第2章の冒頭までに準ずるが、作中では描かれなかった登場人物たちの過去なども描写される。全2巻。
- 『GODZILLA 怪獣惑星 1』2018年11月2日発売、ISBN 978-4-08-881641-8
- 『GODZILLA 怪獣惑星 2』2018年11月2日発売、ISBN 978-4-08-881642-5
参考文献
- 映画パンフレット
- 『GODZILLA 怪獣惑星』パンフレット 2017年11月17日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部
- 『GODZILLA 決戦機動増殖都市』パンフレット 2018年5月18日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部
- 『GODZILLA 星を喰う者』パンフレット 2018年11月9日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部
- 小説
- 監修:虚淵玄、著者:大樹連司『GODZILLA 怪獣黙示録』KADOKAWA、2017年10月25日。ISBN 978-4-04-106181-7。
- 監修:虚淵玄、著者:大樹連司『GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』KADOKAWA、2018年4月25日。ISBN 978-4-04-106345-3。
- 雑誌
- 『宇宙船』vol.158(AUTUMN 2017.秋)、ホビージャパン、2017年9月30日、ISBN 978-4-7986-1548-6。
- 『月刊ニュータイプ』2017年12月号、2017年11月10日、JAN 4910070091272。
- 関連書籍
- 『「ゴジラ検定」公式テキスト』監修 東宝株式会社/協力 東宝 ゴジラ戦略会議、宝島社、2018年11月3日。ISBN 978-4-8002-8860-8。
- 西川伸司『西川伸司が紐解く怪獣の深淵 ゴジラ大解剖図鑑』グラフィック社、2023年8月25日。ISBN 978-4-7661-3784-2。
- 『GODZILLA 怪獣惑星』パンフレット 2017年11月17日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部
- 『GODZILLA 決戦機動増殖都市』パンフレット 2018年5月18日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部
- 『GODZILLA 星を喰う者』パンフレット 2018年11月9日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部
- 監修:虚淵玄、著者:大樹連司『GODZILLA 怪獣黙示録』KADOKAWA、2017年10月25日。ISBN 978-4-04-106181-7。
- 監修:虚淵玄、著者:大樹連司『GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』KADOKAWA、2018年4月25日。ISBN 978-4-04-106345-3。
- 『宇宙船』vol.158(AUTUMN 2017.秋)、ホビージャパン、2017年9月30日、ISBN 978-4-7986-1548-6。
- 『月刊ニュータイプ』2017年12月号、2017年11月10日、JAN 4910070091272。
- 『「ゴジラ検定」公式テキスト』監修 東宝株式会社/協力 東宝 ゴジラ戦略会議、宝島社、2018年11月3日。ISBN 978-4-8002-8860-8。
- 西川伸司『西川伸司が紐解く怪獣の深淵 ゴジラ大解剖図鑑』グラフィック社、2023年8月25日。ISBN 978-4-7661-3784-2。