氷結鏡界のエデン
以下はWikipediaより引用
要約
『氷結鏡界のエデン』(ひょうけつきょうかいのエデン)は、細音啓による日本のライトノベル。略称は「エデン」。イラストはカスカベアキラ。富士見ファンタジア文庫(富士見書房)より、2009年9月から2014年3月まで刊行された。『ドラゴンマガジン』にも不定期で短編が発表されている。2012年7月時点で原作小説の累計部数は56万部を記録している。
前作『黄昏色の詠使い』に続き、作者オリジナルの架空言語(セラフェノ音語の派生形)が用いられている。
2010年8月2日更新の富士見ファンタジア文庫公式サイトで、ドラマCD化が発表された。同年12月29日発売。
『月刊少年シリウス』(講談社)2012年8月号より漫画版が連載開始。
あらすじ
「魔笛」という力を持つ謎の存在「幽幻種」という脅威が存在する世界。人々が生きることができる地は、巫女の祈りによってなる「氷結鏡界」に守られる「浮遊大陸オービエ・クレア」のみであった。
オービエ・クレア第二居住区の喫茶店に居候する少年シェルティスは、かつて天結宮(ソフィア)で氷結鏡界を守る巫女のために戦う護士として双剣を振るっていた。しかし、とある任務中の事故で浮遊大陸から穢歌の庭へ落下、誰もが彼の死亡を確信した。
だが1年後、彼は浮遊大陸へ奇跡の生還を果たす。その身に、魔笛を宿して。
登場人物
※声はドラマCDのもの
メインキャラクター
シェルティス・マグナ・イール
声 - 阿部敦
主人公。17歳。3年前まではユミィの千年獅を目指し、若くして天結宮の幹部級にまで上り詰めた護士で天才的な双剣使いだったが、大陸外縁の巡回任務中に大陸から穢歌の庭に落下。1年後、奇跡的に浮遊大陸に帰還するも、正体不明の魔笛を宿していたために天結宮から除名され、第二居住区に追いやられる。
巫女の沁力に匹敵する膨大な量の魔笛を持ち、旋律(メロディ)・魔笛第七真音律(エデン・コード)を所持する。大量の幽幻種の襲撃から天結宮を守りその功績をユミィやレオンたちの署名で推薦することにより天結宮に帰って来ることが出来た。
魔笛を宿しているため幽幻種の魔笛を無効化することができるが、こちらも敵の攻撃を素通ししてしまうリスクを背負う。
性格は至って穏やか。周りの女性たちからは流されてばかりいる(弄られているとも言う)。
セラの虚像との戦闘の後、再びエデンに堕ちる。
穢歌の庭の浄化された地区でイリスの修復者であり主人である凪に出会い、沁力の放出により機能停止したイリスを託し、セラの虚像のオリジナルを名乗る黄昏竜(アマデウス)と対面。第七真音律が穢歌の庭を崩壊させることができるものと知らされるが、同時に自身も消滅することを知らされる。
ユミィ・エル・スフレニクトール
声 - 阿澄佳奈
ヒロイン。17歳。現在、一番新しい序列第五位の巫女。5人の巫女の中では最も膨大な沁力量を持ち、洗礼系の沁力術式を得意とする洗礼の巫女と呼ばれるが、他の術式などは他の巫女と比べると苦手気味。
シェルティスとは幼馴染で、自分が巫女になった際には彼を自分の千年獅にすることを望んでいた。
しかしシェルティスが穢歌の庭に堕ち、強大な魔笛を宿してしまったため、二人の間にだけエルベルト共鳴が発生し、それが彼女らの間を遠ざける原因のひとつになっている。一方で、シェルティスの持つ魔笛『第七真音律(エデン・コード)』と皇姫と代々の巫女にのみ伝わる『第七天音律(ソフィア・コード)』が似ていることに気付き、解呪の方法を探っている。
また、禁断水晶の最後の適格者であった。
モニカとは巫女見習い時代の先輩後輩関係であり、「モニカ先輩」と呼び今でも慕っている。
次期皇姫候補とされているが、氷結鏡界を維持できるのは約700年とサラなどに推定されていて、その間の重圧や環境の変化に耐えていけるかを危惧されている。
イリス
声 - 真堂圭
シェルティスの相棒とも言うべき機械水晶。女性人格を持つAIユニットだがやたら人間くさい。3年前に彼が幹部に昇格した際に皇姫サラから授与された。シェルティスが天結宮から追放されている間はユミィが預かっていたが、幽幻種の大侵攻の際にシェルティスと再会、以前と同様に有事には優秀なサポートをこなす。戦闘ではシェルティスの双剣の刀身を構成、それ以外では天結宮内のデータを自由に閲覧できる(ハッキング)など、重要な役割を果たしている。
千年前に機神として作られた。
その本体(ボディ)は天結宮の地下フロアに眠っており、エリエと華宮によって修復された。
モニカ・イスペラント
元巫女見習いの護士候補生の少女(18歳)。巫女見習いとしてのユミィの先輩であり、シェルティスが加入している部隊の部隊長。桃色の髪をポニーテールにしてまとめている。武器は直結できるよう改造されている2つの十字昆(ロザリオ)。また「防御力が高いが攻撃力が低い」という欠点を沁力を具現化した結晶でロザリオを包むという巫女の力で補っている。これは対幽幻種用であり対人戦では活用できない。巫女の最終試験で失敗し、巫女としての道が断たれてしまった。その後、当時憧れていた双剣士の少年(3年前のシェルティス)のようになりたくて「巫女になれないならせめて巫女を守る役職に」と、護士としての道へと転向したが、その時に負った大きな心の傷がゆえに大事な場面で戦えず、そのため3年近く経っても小隊に入れず護士候補生から上がれずにいた。しかし、とある出来事により自分に自信を持って戦えるようになる。その後、教官の勧めもあって華宮やシェルティス、ヴァイエルとともに新たな小隊を結成する。
華宮(カグラ)
モニカ、エリエの友人。『ネルの民』特有の耳を持つが、好奇の目で見られたくないという理由でメットを被っている。塔制局電算開発部にも所属する護士候補生で、モニカの部隊の隊員。
自ら開発した機械珠(マキナ)を常に持ち歩いており、情報収集・捜索・録音・母体演算機(マザーコンピュータ)との通信などに役立てている(情報収集は趣味で行う場面もある)。ソフィア中に百台以上の監視カメラをしかけており、普通では知らないような他人の秘密を知っている。また、ネルの民は聴力も高いらしく、つぶやき程度の小言も聞き逃さない。
警戒心が強い典型的な『ネルの民』だが、それ故に一度認めた者にはどんな協力をも惜しまない。出会った当初はシェルティスを信用しておらず、3年前に死亡した人物と同一なのではとシェルティスを疑う。
『自作の電卓王選手権』で知り合ったエリエを勝手にライバル視し、比べられる物事を見つけると一方的に勝負をしかけることがある。エリエからは「遊び」としか受け取られておらず、真摯な態度の華宮と比べてお気楽な態度をとられている。
ヴァイエル・バッハベル
華宮がスカウトした護士候補生。年齢は二十代前半。整った顔立ちをしているが人相が悪く、口調も態度も顔付きにふさわしく荒々しい。
使用武器は青銅製の拳鉄甲(ナックルダスター)。肘から拳まで覆う金属武器で、表面には沁力の刻印儀礼をしめす文様が何重にも描かれている。
厄介事を嫌い、普段から訓練に参加せずにサボって昼寝ばかりしている。と思われているが、実際には天結宮で困っている人を助けたり、誰も手入れをしない武器庫を掃除したりと面倒見がいい。正護士への昇格や褒章システムなどの実利的なものに固執するあまり、「人を守る・助ける」という本来の目的を忘れる周囲の護士候補生たちには怒りを感じ、自らそれを実践しようとしている。
口は悪いが、素は優しい(華宮曰く「好い人」)。
隊の中で唯一料理ができる存在として、華宮からは料理長と呼ばれる。
友人・知人
エリエ・レッセント
声 - 日笠陽子
16歳。シェルティスが居住区で生活しはじめたころに知り合った友人。シェルティスとはカフェ・二羽の白鳥(アルビレオ)で二年間働いた仲。しかし、シェルティスに対しては友情以上の感情はなく、恋よりも機械相手に夢中になっている。
また技師としての腕も確かで機械製作・操作のほか、ハッカーとしての腕も一流だが少々詰めが甘いことも。
奇抜な発想力の持ち主であり、人見知りをしない明るい性格で、相手とすぐ打ち解けることが出来る。
何度かシェルティスに重要な手伝いを頼まれたことがあり、その経過でイリスを驚かせるほどの才能を持つ。
ユト
声 - 金元寿子
居住区で生活していたころにシェルティスが知り合ったバイト先に訪れる幼い少女。年齢は9歳前後。
屈託のない素直な性格で好奇心旺盛。親しい年上には○○兄、○○姉と呼び、特にシェルティスになついている。ねぼすけのシェルティスを起こす際に、飛び蹴りで彼の頭部を打擲したことがあるなど、やんちゃな面もある。
2巻から不審な言動を垣間見せるようになる。両親の存在や、どこで暮らしているのかも不明。重要な秘密を持っている模様が見られる。
主天ツァリの仮の姿であることが不完全神性機関イリスにて明かされる
天結宮(ソフィア)
ツァリ
声 - 沢城みゆき
謎の女性。高レベルの沁力と扱う技術を併せ持つようだが詳細は不明。自らを「主天」と名乗る。
天結宮における地位も高いようで、皇妃サラとも関係がある。シェルティスの監視役だが、むしろ期待をかけてるような言動が目立つ。
ツァリ=ユトであることを確認できるような発言をしている。
皇姫サラの私室と同じフロアに私室を持つが、「放浪癖があるので滅多に使わない」とイリスに言われている。また、来訪者を混乱させたいがために事務員室と見かけだけは同じ設計となっていて、シェルティスに「嫌な設計」と評された。
右流・冥・ユメルダ
錬護士から教官になった女性。護士の教官であり現在のシェルティスの上司。肩口のところで黒髪を切り揃え、モニカやツァリと同様に男性のような口調で話す軍人肌。
当初、シェルティスの正体を知っているような口ぶりを見せたが、深く追求はしていない。
シェルティスの初戦を見てその戦法を見抜いて解説したり、飛び交う銃弾を鞭で叩き落すという相当な実力者。
重度の愛煙家だが喫煙に関してのマナーはしっかり守っているため、病人や目上の人間の前では吸ったりしない。
気に入った生徒をスパルタで鍛え上げるのを好んでいる節があり、シェルティスに何度も過酷な訓練をさせている。
不完全神性機関イリスに彼女とそっくりの右流・寧・ユメルダと言う女性が登場するが、関連性は不明。
イシュタル・イス・イシマエル=ジルシュヴェッサー
イーシャ・イス・イシマエル
ジン・イクスナリス
ナッシュ・G・エンドルフィン
結界の巫女
皇姫サラ
声 - 大原さやか
本名、紗砂(シャサ)・エンデンス・凛(リン)・ケール。天結宮の頂点に立つ存在。1000年前より強力な沁力にて氷結鏡界を形成し、1年の大半を結界の中で過ごす。オービエ・クレアに氷結鏡界が張られる以前から幽幻種討伐を行ってきた。
エリエと友人関係になっており、自分の私室まで来ることができる認証カードを与えるほどに信頼している。
ツァリ、イリスとは1000年前からの付き合い。
メイメル・イン・カーネイション
春蕾(シュンレイ)・ピア・ヌクレネン
声 - 巽悠衣子
第四位に位置する巫女。領域系の沁力術式を得意とする。また、人が持つ沁力が形として見える『未来図絵』という力を有する。
非常に内気な性格で、極度の対人恐怖症。専属護衛のレオンや同僚の巫女以外と話したり会ったりするのは極度に苦手。いつもレオンの背後に隠れており、彼に好意を抱いている。
イグニドに誘拐された際、『未来図絵』の力によりいち早くイグニドの正体に気づく。
ヴィオラ・ノヴァ
千年獅
レオン・ネストリウス・オーヴァ
声 - 中村悠一
千年獅の第4位。
シェルティスの好敵手であり旧友。大剣を得意とする春蕾の千年獅であり、最強の大剣使いと称されている青年。その実力はシェルティスと全く同等で、爛とも互角の勝負を繰り広げたことがある。
自分に厳しく常にトレーニングを課すが、時折シェルティスが巻き込まれることも。
幹部級の隊長として部下を預かる身になっていたが、シェルティスと再会したことでかつての入宮したころの情熱を思い出す。
爛(ラン)
声 - 伊瀬茉莉也
千年獅の第2位。
メイメルの千年獅であり、徒手空拳で幽幻種と戦う唯一の護士。勝気な性格をしており、相当なバトルジャンキー。少女だが、一人称は俺。
素肌にじかに刻印儀礼を施しているため、全身が呪詛の塊である幽幻種と密着戦が可能。刻印儀礼の拒絶反応と、その苦痛に耐えることが出来た彼女だからこそ可能な芸当。
千年獅だけあって実力は高く、レオンと同等の実力を有し、ジンやイーシャが所属する「第二師隊」の部隊長も務めている。
ホルン・ノヴァ
統政庁
統政庁の特務部隊、天の車。所属する人間はそれぞれ『第一』・『第七』・『第九』と呼ばれており、これは使用武器の数を表している。
『第一』ゼアドール
『第九』ヒューイック
異篇卿(いへんきょう)
空白(イグニド)
異篇卿補佐、空白(イグニド)と名乗り、存在しないはずの七番目である『空位』となる。
黒のスーツに同色の帽子を目深にかぶり素顔を隠しているため、一見すると男性と思われるが実際の性別は不明。マハとふたりで奇怪な実験をたくらむ。統政庁とも関っており、シェルティスと何らかの関わりを持っている。
スイーツが好きなようで野苺を摘んでいる描写がある。
正体はもう一人のユミィ。真名を「ユミエル」といい自分が本物であり、ユミィを自らの虚像(ユメ)と言う。
ユミィよりも強い沁力を持っているらしく、仕組みは分かっていないが魔笛がきかない。
あらゆる情報について精通しており、シェルティスがエデンに堕ち、魔笛を宿したことを天結宮全体に故意に伝えたり、ミクヴァの緋眼から幽幻種の虚像を出現させるなど度々敵として立ちはだかる。しかし、セラの虚像との戦闘の際は天結宮と共闘することを選び、シェルティスを呼び出すなど敵としてではなく現れることもある。
ヴィオラから奪った結界の統制権を有したまま穢歌の庭へと堕ち、第七鏡面でユミィに返却した。
黄金(マハ)
ノイエ
ナタラーシャ
アルマデル
穢歌の庭 (エデン)
凪・一咲・ジール(なぎ・いちさき・ジール)
魔笛に汚染されて誰も住んでいないと思われた穢歌の庭に住んでいる少年。
セラの虚像が帰還する影響で幽幻種として穢歌の庭に強制帰還させられたシェルティスを介抱した。黄昏竜(アマデウス)とも関わりがある。
壊れたイリスを言葉だけで復帰させた。イリスからは「ご主人様」と呼ばれる。また、サラがヴァイエルを見て「凪を思い出します。あの駄犬も『悪ぃ』が口癖だったから」といっているため、関わりがあると思われる。
正体は、エデン・プロジェクトの裏の立役者。主役とも称される存在。『聖女』紗砂、『反逆者』ツァリ、『不完全神性機関』イリスとそれを作ったヨミ。彼女達の輝かしい活躍の裏で、紗砂を激励し、ツァリに手を差し伸べ、ヨミの代わりに『天結宮』の基礎設計をし、イリスの主として戦い続けた『一般人』。
詳細に関しては、同作者の作品『不完全神性機関イリス』の登場人物を参照。
シャオ(紗音)
禁断水晶の護衛
アマリリス
黄昏竜(アマデウス)
用語集
沁力と魔笛
沁力(しんりよく)
用途によって、結界系・降臨系・領域系・礼讃系・洗礼系がある。
魔笛(まてき)
エルベルト共鳴
物理現象をも捻じ曲げ、電光のような火花が散る(シェルティスの魔笛とユミィの沁力・ツァリの沁力での発生が確認されている)。
第七天音律(ソフィア・コード)
現在は皇姫サラの沁力に合わせて編曲されている。
第七真音律(エデン・コード)
第七天音律の対になるとユミィは考えている。
オービエ・クレア
地上から上空1万メートルに位置する浮遊(ふゆう)大陸にして、この世界の名称。巨大な大陸と、無数の浮遊島(ラグーン)によって形成される。すべては1000年前から巫女たちが唱える結界系沁力術式『氷結鏡界(ひようけつきようかい)』によって支えられ、人はこの中でしか生活することができない。
浮遊大陸自体は以前から存在したが、1000年前に氷結鏡界が張られる前は盛んに幽幻種が侵攻し、人々を襲っていた。
また、単一民族ではなく、様々な民族が混在する多民族地域である。
いくらかの区分けされており、『天結宮』を中心に外側へ向かって、『居住区』『自然区』『生態生育野(ビオトープ)』の3つ地区がある。
沁力が発達する中で、航空機やスーパーコンピューターなど、科学技術も発展している。
天結宮(ソフィア)
氷結鏡界を支える中心であり、そのための巫女や護士を養成する護法院。
階級順に護士候補生⇒正護士⇒錬護士⇒千年獅と、巫女見習い⇒巫女の隊員約1200人と、備品の管理や彼らを補佐する職員およそ1万人で組織されている。
塔制局、沁理局、総務局、機工局、環境局、護法院などの機関がある。
実は天結宮の頂上と穢歌の庭は繋がっており、第九鏡面までのエデンと足して、300階になる。
結界の巫女
巫女見習い(みこみならい)
千年獅(せんねんし)
錬護士(れんごし)
正護士(せいごし)
護士候補生(ごしこうほせい)
制度が変更され、現在は「褒賞システム」と呼ばれる制度を採用している。任務などをこなし、褒賞ポイントを一定の量まで溜めることで正護士になることができる。
統政庁(とうせいちょう)
物事の全てを記録する、ミクヴァの緋眼を所有。
ミクヴァの緋眼(ミクヴァのひがん)
天の車
異篇卿(いへんきょう)
民族・種族
ネルの民
コーの流民
妖精
穢歌の庭(エデン)
浮遊大陸の真下に存在する幽幻種の巣窟。いくつかの層があり、深部へ行くほど狭く、魔笛が濃くなっているとされる。イグニド曰く、第九鏡面まであるとのこと。
幽幻種(ゆうげんしゅ)
統率個体のように実体を持つ物もいくらか存在し、それをリーダーとする群れも存在することが、天結宮への大侵攻で明らかになった。
また、統率個体以外に、人に対して幻影を見せたり、幽幻種自身が増殖したり、人ではなく幽幻種に対して寄生する個体も存在する。
統率個体(とうそつこたい)
非常に知能が高く、浮遊大陸全域に配下の幽幻種を送り込み、天結宮近辺の内部調査をさせることで結界が弱まる瞬間を知り、その間隙を付くことで結界にわずかな穴を開け、数百という配下の幽幻種を連れて天結宮への大侵攻を敢行する。
千年前から存在していた模様。
眠り仔(ねむりご)
イグニドによって捕獲され、秘密裏に培養されていた。
千年の獣
幽幻種は濃い紫色の輪を仕掛け、機雷として進路妨害、もしくは攻撃に使用する。
重装機兵は、三メートル近い巨体に全身を鋼鉄の装甲によっておおわれている。そのため動きは鈍重だが、幽幻種との戦いを想定して作られており、沁力の刻印が施されている。
ショットガンのような重火器を用いて攻撃を仕掛けてくる。
Sベクター第八種
テッシャという子供にかかった魔笛を解呪するため、ホルンが追っている個体。
禁断水晶
既刊一覧
小説
巻数 | 初版発行日 | 発売日 | ISBN | |
---|---|---|---|---|
第一楽章(エピソードI)『再始』 | ||||
1 | 氷結鏡界のエデン 楽園幻想 | 2009年9月25日 | 2009年9月19日 | 978-4-8291-3443-6 |
2 | 氷結鏡界のエデン2 禁断水晶 | 2009年12月25日 | 2009年12月19日 | 978-4-8291-3473-3 |
3 | 氷結鏡界のエデン3 黄金境界 | 2010年4月25日 | 2010年4月20日 | 978-4-8291-3512-9 |
4 | 氷結鏡界のエデン4 天上旋律 | 2010年8月25日 | 2010年8月20日 | 978-4-8291-3541-9 |
5 | 氷結鏡界のエデン5 絶対聖域 | 2010年12月25日 | 2010年12月18日 | 978-4-8291-3597-6 |
6 | 氷結鏡界のエデン6 水晶世界 | 2011年3月25日 | 2011年3月19日 | 978-4-8291-3620-1 |
7 | 氷結鏡界のエデン7 空白洗礼 | 2011年6月25日 | 2011年6月18日 | 978-4-8291-3651-5 |
第二楽章(エピソードII)『世界で一番近くて遠い夢』 | ||||
8 | 氷結鏡界のエデン8 悲想共鳴-クルーエル・シャウト- | 2011年9月25日 | 2011年9月17日 | 978-4-8291-3680-5 |
9 | 氷結鏡界のエデン9 決戦限界-アマリリス・コーラス- | 2012年3月25日 | 2012年3月17日 | 978-4-8291-3741-3 |
10 | 氷結鏡界のエデン10 黄昏讃歌-オラトリオ・イブ- | 2012年9月25日 | 2012年9月20日 | 978-4-8291-3804-5 |
11 | 氷結鏡界のエデン11 最終双剣-ユミエル・ノイズ- | 2013年3月25日 | 2013年3月19日 | 978-4-8291-3870-0 |
第三楽章(エピソードIII)『振り向けば、遙か向こうにキミがいて』 | ||||
12 | 氷結鏡界のエデン12 浮遊大陸-オービエ・クレア- | 2013年12月25日 | 2013年12月20日 | 978-4-0471-2972-6 |
13 | 氷結鏡界のエデン13 楽園現奏-エデン・コード- | 2014年3月25日 | 2014年3月20日 | 978-4-0407-0064-9 |
漫画
月刊少年シリウスで連載中。作画は木村勇貴。作者が急病のため連載停止となっている。そのため2020年現在においても未完。
- 細音啓(原作) / カスカベアキラ(キャラクター原案) / 木村勇貴(作画) 『氷結鏡界のエデン』 講談社〈シリウスKC〉、既刊3巻(2014年3月7日現在)
- 2012年12月20日発売、ISBN 978-4-06-376376-8
- 2013年9月9日発売、ISBN 978-4-06-376422-2
- 2014年3月7日発売、ISBN 978-4-06-376450-5
ドラマCD
タイトルは『ドラマCD 氷結鏡界のエデン 楽園幻想』。タイトルにあるように、原作第1巻をドラマ化している。2010年12月29日限定盤・通常盤(ともに2枚組)同時発売。限定盤には特典として、原作作者及びイラストレーターのかきおろし小冊子とシナリオなどを収めたCDが付属。
- 制作 - マリン・エンタテインメント