ウイングマン
漫画
作者:桂正和,
出版社:集英社,
掲載誌:週刊少年ジャンプ,
レーベル:ジャンプ・コミックス,
発表期間:1983年,1985年,
巻数:全13巻 全7巻,
アニメ:夢戦士ウイングマン
シリーズディレクター:勝間田具治,
キャラクターデザイン:兼森義則,
音楽:奥慶一,
アニメーション制作:東映動画,
製作:テレビ朝日,東映,東映エージエンシー,
放送局:テレビ朝日系列,
話数:全47話,
ゲーム
ゲームジャンル:アドベンチャーゲーム,
発売元:エニックス,
発売日:1984年,
ゲーム:ウイングマン2 -キータクラーの復活-
ゲームジャンル:アドベンチャーゲーム,
発売元:エニックス,
音楽:すぎやまこういち,
発売日:1986年,
ゲーム:ウイングマンスペシャル -さらば夢戦士-
ゲームジャンル:アドベンチャーゲーム,
発売元:エニックス,
発売日:1987年,
以下はWikipediaより引用
要約
『ウイングマン』(WING-MAN)は、桂正和によるSF漫画、およびそれを原作としたテレビアニメ、ゲーム。また、作中に登場する変身ヒーローの名前でもある。
概要
第19回手塚賞佳作受賞作「ツバサ」等を元に『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において1983年5・6合併号から1985年39号まで連載された、桂の連載デビュー作であり、代表作の一つ。単行本はジャンプ・コミックスで全13巻。1992年には愛蔵版、1998年には文庫版が共に全7巻で販売されている。
変身ヒーローに憧れる中学生がその夢を叶え、ヒーローとして活躍・成長していく様を描く。1984年には『夢戦士ウイングマン』(ゆめせんしウイングマン)としてテレビアニメ化もされた。「夢戦士」というタイトルは、「前番組の愛してナイトが女子をターゲットとした番組だったため、少年誌が原作のアニメになることによる、視聴者離れを少しでも減らすためにつけられた」と当時のアニメージュにて語られている。
「ツバサ」が大元とはなっているが、「学園部隊3パロかん」、「すずみシリーズ」といった、その他の初期読切り作品のアイデアも多く取り入れており、当時の桂にとっての集大成として出来上がった作品といえる。桂の初期の作品群に多く見られるように、本作も特撮ヒーローの影響を色濃く受けており、特に「宇宙刑事シリーズ」や「スーパー戦隊シリーズ」の影響が強く見られる。 また、この作品の読者世代が後に「平成ウルトラマン」や「平成ライダーシリーズ」のスタッフとなり当作品のオマージュ的要素を加えている影響もある。
担当鳥嶋和彦の意向によりラブコメの要素を取り入れ、独自の色を出すことに成功。ジャンプコミックスの巻末読者ページには女性読者の投稿も多く、後半のお色気描写の増強に苦言が呈された事もあった。ヒロインとして描かれたアオイや美紅といった魅力的な美少女キャラクターは画力の高さや女の子らしい表現もあって作品に華を添え、本作が大きなヒットを収める要因ともなった。
1984年にはパソコン向けアドベンチャーゲームもエニックスから発売され、その後続編も2作制作されている。
作者は約100万円かけて、ウイングマンのコスチュームを作成し着用している(桂正和の項目参照)。またそれ以外にも、ジャンプ・コミックスの単行本のおまけのページの中で、「超銅金ウイングマン」が「ホヒー」より発売されるというウソ広告を作ったところ、後に本当にポピー(バンダイ)から超合金トイが商品化され、その広告及びパッケージ裏ではウソ広告の構図とキャッチコピーがそのまま再現された。桂もこれには流石に驚いたという。
あらすじ
変身ヒーローに憧れる中学生(関東地方の某県私立の仲額(ちゅうがく)中学校)の広野健太は、学校からの帰宅途中、頭上に突如現れた異空間から落ちてきた、謎の美少女とノートを連れ帰ってしまう。そしてそのノートに自作のヒーロー「ウイングマン」を書き込んでしまう。しかしそのノートこそ、書き記されたことを現実にすることのできる「ドリムノート」だった。本物の変身ヒーローになる能力を身につけてしまった健太は、ドリムノートと共に現れた、異次元世界「ポドリムス」から来たというこの美少女・あおいと共に、三次元人(地球人)の奴隷化とドリムノートの強奪を企むポドリムスの独裁者・リメルの差し向けた怪人、シードマンやゾウジンゲン達と戦っていくことになる。
登場人物
ウイングマンと仲間達
広野 健太(ひろの けんた)
声 - 堀川亮(現・堀川りょう)
本作の主人公。8月3日生まれ、AB型。「チェイング」の掛け声でウイングマンに変身する。変身できるようになった当初は全くヒーローとして活躍できなかったが、新体操部に入部してその動きをマスターしたり、筋肉トレーニングをしていくことなどによりヒーローらしく戦えるようになっていく。後にヒーローアクション部に引きずり込まれ、ヒーローアクション部のオリジナルヒーロー、セイギマンのリーダー、セイギレッドも務めるようになる。名前については、元々「健太」という名前を使うことを決めていたものの苗字が決まらず、悩んでいるうちに安易に“ヒーローの健太”を捻った、というのが作者の弁である。
性格は直情直行で、思い込みが激しいタイプ。恋愛に鈍い朴念仁で、知らぬうちに女を泣かせるタイプでもある。物語後半では、好きな女の子に自分の気持ちを正直に伝えられない、思春期の少年ならではの苦悩を見せる一面もあった。絵が上手く、たまたま彼の絵を見た北倉先生にも、「アイツ、漫画家になったほうがいいんじゃないのか?」と呆れながら感心されるほど。
原作の最終話ではライエルに殺されたアオイを生き返らせるためにドリムノートに書かれたウイングマンに関する全てを消し、「あおいさんは生き返る」と埋め尽くした。その甲斐あってかアオイは生き返るものの、それはウイングマンとしての記憶・歴史・時間の全てを引き換えに得た物であり、代償としてアオイに関する記憶も失うこととなった。
アオイ / 夢 あおい(ゆめ あおい)
声 - 川浪葉子
異次元世界ポドリムスからやってきた少女。16歳。ドリムノートを作った科学者ラークの娘。当初、健太と同じ仲額中学校にいとこの夢あおいとして編入するが、後に仲額高校に編入する。登場する姿は三次元人に変身した姿である。ディメンションパワーを使い健太と共に戦う。後に結成されるウイングガールズのメンバー。
普段は気が強く口うるさい感情的な女の子ながら、好きな人に素直な感情をうまく伝えられない奥ゆかしい一面を見せる。物語後半では「年上のお姉さん」へと成長する。
ポドリムスではナァスと恋人同士でプロポーズまでされていたが、そのナァスがリメルの手下として三次元に潜入していたことを知り、元恋人と健太との戦いに板挟みになったアオイは苦悩する。
原作の最終話ではライエルによって命を落とすが、「ウイングマンの全て」と引き換えに生き返ることとなる。そして健太の前に現れ一方的にキスをして別れを告げ健太との全てを胸に独りポドリムスへと帰って行った。
アニメ版ではライエルが登場しない関係で死ぬ描写はなかったが、全てが終わってポドリムスに帰らなければならない身である以上、自分の存在を覚えていて欲しくないという悲壮なる決意から、彼女自らドリムノートに書かれた全てを白紙にする。そして、健太たちの記憶から自分に関する全ての記憶を消し、健太への想いを胸にポドリムスへと帰った。
小川 美紅(おがわ みく)
声 - 渡辺菜生子
広野健太のガールフレンド。A型。新体操部所属。第一話で先生に叩かれて気を失った健太を、保健委員として看病したことがきっかけで仲良くなった。当初は健太を「ただのヒーロー好き」としか見ていなかったが、後に彼がウイングマンに変身して、三次元世界の征服を狙う一味と本当に戦っていることを知り、密かに健太に想いを寄せていたことから戦いに参加する。後に結成されるウイングガールズのメンバー。作中で幾度かドリムノートの記述が消えた際にもドクターラークによってディメンジョンスーツを身に付けて戦っている。
性格はぶりっ子で、至って内気。思ったことをはっきり言えない性格だが大胆な一面もあり、物語中盤から芯の強い女性へと成長していく。アニメ版の口癖は「○○するの、良くないと思う」。
森本 桃子(もりもと ももこ)
声 - 山本百合子
ヒーローが大好きな女の子。6月26日生まれ、O型。ヒーローアクション部のオリジナルヒーロー、セイギマンのセイギピンクとして登場するが、健太が本物の敵と戦っていることを知り、自らも戦いに参加する。初期は寡黙だったが、物語が進行する上で朗らかな性格となる。実は健太とは小学校時代の事件をきっかけに一途に想っている健気な娘。後に結成されるウイングガールズのメンバー。当初はアオイからスティックを借りていたが、布沢の加入を契機に変身アイテムであるバッジを使ってディメンション・スーツへ変身するが、後述の和正によって描かれたスーツはセイギマンのものとあまり変化はなかった。そばかすが特徴だが、女子メンバーの中ではスタイルも良く、アオイと並んでお色気シーンも多い。
小学校時代に健太と会うまではヒーローものに興味がなかったような言い方をしていたが、当時愛犬に「あいしー」と名付ける当たり、それは嘘だと思われる。
布沢 久美子(ふざわ くみこ)
声 - 中野聖子
新聞部所属。2月8日生まれ、AB型。人呼んで「仲額中のナシモト」。特ダネを求めて健太を追いかけているうちに、本当にヒーローに変身できることを知る。それをネタに自らも変身できるようにしてもらい、ウイングガールズ結成を提唱した。視力が悪く眼鏡を着用していることがコンプレックスで、変身できるようにしてもらう際には「変身すると視力がよくなる」との一文を挿入させている。彼女と桃子の変身コスチュームは、原作では健太のクラスメートで絵の得意な和正が、彼女の絶望的なまでに絵心の無いデザインを見かねて一から描き直した物であり、露出が大きいものとなっている。
性格は、自己中心的で周りを巻き込む迷惑なタイプ。トラブルメイカー。ちゃっかり者で、思い込みが強い。物語後半では一途に想い続ける女の子らしさを見せた。
美森 くるみ(みもり くるみ)
声 - 堀江美都子
人気ナンバー1のトップアイドル。大人びた落ち着きと、好奇心旺盛な性格を併せ持つ。あるきっかけから、健太がウイングマンに変身し自分達を守ってくれていることを知り、応援する。取材でウイングマンの素顔を問われたこともあるが「彼に危険が及ぶので」とノーコメントを通した。歌番組の中で「WING LOVE」を歌うシーンも。登場する機会は少ないが、大人びた女性のかわいらしい一面も描かれている。趣味は七宝。
リロ / 桜瀬 りろ(おうせ りろ)
ドクターラーク
声 - はせさん治
アオイの父。ドリムノートを開発し、ゾウジンゲンの原型を生み出したポドリムスきっての優秀な科学者。原作第5話でキータクラーにアオイと引き離され、そのまま独房に監禁されるが、ドリムノートを通じて健太を支援したりもする。リメルが倒れたのも束の間、ライエルの襲来で制圧されたポドリムスを脱出し三次元でアオイと共に暮らすようになる。三次元人の姿を取る際は苦みばしったダンディーな容姿を持つ。ディメンションパワーで警官の身分を得て健太の行動をフォローしたり、テレビ局から盗んだ特撮ヒーローの着ぐるみを着て健太のピンチを救うこともある。あくまで気分的な問題だが、ずっと三次元人に変身しているのは疲れるらしく、自宅内では元の姿に戻っていることもある。明朗でお茶目な性格の持ち主。全てが終わった後、アオイと共にポドリムスへと帰った。
仲額中学校
楠冨 青三(くすとみ せいぞう)
北島 みどり(きたじま みどり)
渡辺 広黄(わたなべ ひろき)
松岡 ケイ子(まつおか ケイこ)
声 - 島本須美
健太たちの担任教師。26歳。彼らのヒーローごっこを蛇蝎のごとく嫌う一方、職員会議で健太の処分が問われた際には彼を庇うなど、生徒思いの一面もある。現実主義に見せかけて、美男子には目が無い分かりやすい性格で結婚願望が強い。武器は出席簿と説教。ケイ子という名前はアニメのみで、原作では公表されていない。
福本(ふくもと)
ウイングマンの敵
リメル
声 - 田中康郎
ポドリムスを支配する悪の帝王。本来は普通のポドリムス人であるが、支配下に置いたポドリムス人からディメンションパワーを奪い、強大な力を持っている。ゆえに彼に奴隷化されたポドリムス人はディメンションパワーが使えず、肉体労働を余儀なくされている。
三次元人の奴隷化とドリムノートを狙っている。ポドリムスの決戦で、描写はされないが新必殺技ヒートショックでウイングマンに倒されたかに思われた。しかし、死んだと思わせておいてドクターラークに化け、さらには健太に取り付き、彼を操ってあおいを殺そうとする。だが、健太の正義の心の前に敗れ、本当の最期を迎える。
アニメ版ではライエルの代わりにゴーストリメルとなって蘇り、ポドリムスのみならず三次元界の支配をも企んだ。霊体ゆえにデルタエンドが通じなかったが、最終回でデプスゾーンを二重にしたダブルデルタエンドによって遂に滅ぼされた。
キータクラー(北倉俊一)
声 - 富山敬
リメルの片腕とも言える一の部下で、健太が初めて対決した敵。人間型だが、手は鋭い爪の付いた3本指(親指他2本)。シードマンを率いる。ポドリムス人ともシードマンとも異なるようだが、何者なのかは結局明らかにならなかった。健太に近づくため三次元人に変身し、北倉俊一の名前で教師として仲額中学校に赴任、ヒーローアクション部の顧問になる。リメルを倒し、自らがポドリムスの支配者になる野心を持ち、テレビ局から特撮ヒーローの着ぐるみを盗み、それを念力で操り健太にリメルを倒させる手助けをしている(そのため、後にドクターラークが着ぐるみを着て登場した際、皆がキータクラーだと思い込んでいた)。後に北村先生という似た容姿のキャラクターが登場するが、キータクラーとの関連性は漫画版では不明。
リメルが倒された後、ポドリムスを売り渡してライエルの元に身を寄せる。ウイングマン=健太をライバルとして認め、名実ともにヒーローとなった彼との決着をつけるために最終回一話前で再び健太と戦うが敗れる。しかしその後のライエル戦では健太に勝機を作るためライエルに組み付いて動きを封じ、健太の救助を拒んでヒートショックでライエルとともに散っていった。ライエルを封じたのは「自身のプライド」からだったが、自分は悪だと断じ敵に情けを掛けがちな健太に「正義の味方としての決断」を示した。
シャフト
声 - 塩沢兼人
リメルの部下でキータクラーと並ぶ幹部。正体は滅多に誕生しない高等シードマン。健太に近づくため仲額中生徒・黒津に憑依、ヒーローアクション部に入部する(セイギマンではブラックを担当させられた)。キータクラーとは敵対しており、彼の手柄を横取りしてまで戦果を挙げようとした。最終決戦で正体を現して健太に最後の戦いを挑み敗れる。原作とアニメ版では設定が異なり、アニメ版の黒津はシャフトが三次元人に変身した姿として描かれており、原作とは別の正体を持っている。
ドクター・アンバランス
声 - 大竹宏
リメルの部下でゾウジンゲンやシードマンを作り出した科学者。実はラークが自分の助手として作ったゾウジンゲン第1号である。アニメでは直接戦闘能力が無いのに対し、原作では戦闘能力も高いようだが、物語中、実際の戦闘は一度しかしていない。
シードマン
戦闘員
ナァス(斉藤辰夫)
声 - 島田敏
アオイの元、恋人。本編ではリメルの手下として登場する。野望のためにアオイを言葉巧みに誘惑し、ドリムノートを奪おうとしたが失敗し、最期はウイングマンのデルタエンドを逆利用するが辛くも倒される。アニメ版はアオイが自らの手で倒した。
帝王ライエル
ドクター・ヴィム
バルダ
バルド
ウイングマン
広野健太が夢想していたヒーローを、あおいが持っていたドリムノートにいたずら書きのように書き込んだことで出現したヒーロー。「チェイング! (チェンジとウィングの造語)」の掛け声で変身する。第1話で健太が着用していた自作スーツのように、彼は体色を赤地に白のツートーンで思い描いていたが、ドリムノートにウイングマンのイラストを描く際、付属のドリムペンで体を塗り潰したせいか体色は黒地に青となった(後に、後述の変身時間のリミットを知らせ、また新必殺技「デルタエンド」に対応するため青→黄→赤と変化するように改良している)。
三次元世界では10分間の変身タイムリミットがある(ポドリムスでは変身時間が無制限)。これは劇中であおいが「ドリムノートの力は三次元では効力の限界があるため」と推測している(しかしウィングガールズの変身時間やウイナアなどのサポートメカに時間制限はない)。ドクターアンバランスが開発した、ドリムペンの筆跡を消せる「ドリムイレイザー」をシャフトが使ったことにより一度消去されたが、ラークの助力で復活する。
健太が最初にドリムノートにウイングマンを書いた際、(いたずら書きだったせいもあり)変身の掛け声がチェイングであるとだけしか書かなかったので、チェイングと叫べば誰でも変身できてしまった。そのことを敵に知られ変身されてしまうが、後にドリムノートがパワーアップした際に、健太だけが変身できるように改めて記載した。さらに後、ライエルとの最終決戦のさい、正義の心を持つ者なら誰でもウイングマンに変身出来るように健太が書き改めている。
その名にふさわしく、背中には自分の意思で出現させることのできる翼を持ち飛行が可能。また時速500キロで疾走することもできる。ただし、あくまでドリムノートの力で外形だけを強化しているだけなので、ある程度肉体を鍛えていなければ、肉体が能力に追いつかず、力をコントロール出来なかったり、変身解除後に肉体がダメージを受けたりする。健太もウイングマンになったばかりのころは、力をコントロール出来なかったが、自身を鍛えることによって、コントロールできるようになった。
ベルトバックルの「ドリムカセット」にドリムノートを縮小収納しているが、一度奪われた為に、以後取り出せるのは健太だけと設定した。
キータクラーとの最後の戦いに際して、ドクターラークが新しいドリムイレイサーを健太に渡した。本来は余白もなくなったドリムノートを有効活用するため(古い武器や技を消して新しいものを描きこむ)だったが、アオイを蘇生させるために使用された。
必殺技、およびサポートメカ
ドリムノートに書けばそれが実現する、という設定のため、健太は劇中思いつきで様々な技をドリムノートに書き込んでいく。しかしその技を使った後の自分への肉体的負担や、周囲へのダメージなどは考えていなかったため、思わぬ事態になるというのが作劇上1つのパターンとなっている。
ウイナア / ウイナルド
アニメ版は第3・19・47話のわずか3回しか登場しなかった。またウイナルドへの変形はせず、移動手段として使われたのみである。
ウイナアII世(ツー) / ウイナルドII世
クロムレイバー
コンティニパンチ
ウイングル・クラッシュ
スパイラル・カット
ドライバーレイド
ファイナルビーム
ガーダー
変身していない状態でも使え、健太は変身前に左手を守るために使用したことがある。
アニメ版では右腕部分が開いて偵察機レーダーバードが発進し、敵のデータを分析出来る(その結果は、ドリムカセットから穿孔テープの状態で出てくる)。
スプリクトフラッシュ
クロスバーン
デルタエンド
まず「ブランチ(分身)」を行い、5秒で2体の分身を完成させる。次に「デルタ―エンド」の掛け声と共に3人揃って敵を空高く持ち上げ、2本のクロムレイバーでバリアーエッジ(表記によってはバリアエッヂ)を展開、四面体状の“デプスゾーン”を完成させて地上に降り立つ、そして「ショック!」と共に起爆する。爆風などは一切デプスゾーンから出ないようになっている(アニメ版最終回では、爆破エネルギーをはね返すゴーストリメルに対し、デプスゾーンを2重に張る“ダブル・デルタエンド”で対抗、勝利を収めた)。
弱点は、デルタエンドをしかけた相手につかまってしまうと、デプスゾーンから抜けられなくなり、自らも技にかかってしまうこと。一度その弱点を突かれ、健太は敵とともにデルタエンドを浴びることになったが、健太の精神力によってビームが敵にそれ巻き添えを免れた。また、時間が経過しないポドリムスでは体の色が変わらない(=分身できない)為、使用不可能に陥る。これをきっかけに、後に後述の「ヒートショック」が生み出される。
この「ショック!」(前に伸ばした右手の拳から親指を立て、下に向けて叫ぶ)は他局のはずの『うる星やつら』でも堂々とパロディにされるなど、ウイングマンを代表する必殺技となった。
クロムロープ
ソーラーガーダー
ヒートショック
なお、デスボールは「最初に当たったものを封じる」という弱点があり、キータクラー戦では近くにあったイスをぶつけるという手段で破られている(キータクラー曰く「この程度で破れる」)。
この他にも、対スノープラス戦のヒートウォッシャーや対ガルダン戦のフラッシャービームなど状況にあわせてドリムノートに書き足している。
マッハチェイング
パワーチェイング
テレビアニメ
1984年2月7日から1985年2月26日までテレビ朝日系列にて『夢戦士ウイングマン』のタイトルで放映。全47話。ヒーローアクションよりも学園ラブコメディーとしての比重が高く、松岡先生やクラスメイトの出番が原作よりも多かった。またファミリー路線を意識して隣の家に住む小学生・戸鳴正和というオリジナルキャラが登場(のちに原作にもアニメ未登場の姉と共に登場)したり、変身後に前口上を述べたりしている。主人公健太役の堀川亮(現・堀川りょう)は本作で主演での声優デビューを果たしている。
アニメでは原作とは異なる展開でリメルを倒し、その後アニメオリジナルの「ゴーストリメル編」で完結、ライエル編は制作されず、ドラマLP『FINAL〜不滅のヒーローソング〜』にて補完される。
なお、本作の終了で『狼少年ケン』から絶える間もなく放送されていたテレビ朝日制作の東映動画作品が初めて途絶え、1985年6月に制作された『コンポラキッド』まで約3カ月のブランクがある。
声の出演
※各登場人物の詳細は#登場人物を参照。
ウイングマンと仲間達
仲額中学校
ウイングマンの敵
その他
スタッフ
- 企画 - 勝田稔男、横山和夫(東映動画)
- 製作担当 - 武田寛
- 原作 - 桂正和(集英社「週刊少年ジャンプ」)
- 音楽 - 奥慶一
- キャラクター・デザイン - 兼森義則
- 美術デザイナー - 辻忠直
- シリーズ・ディレクター - 勝間田具治
- プロデューサー - 加藤守啓(テレビ朝日)、富田泰弘(東映エージエンシー)
- 特殊効果 - 中島正之、榊原豊彦、鈴城るみ子、山田一郎
- 撮影 - 佐野和広、池上元秋、菅谷英夫、佐藤隆郎、鳥越一志(スタジオコスモス)
- 編集 - 吉川泰弘(タバック)
- 録音 - 波多野勲(タバック)
- 効果 - 今野康之(スワラ・プロ)
- 選曲 - 白井多美雄(1話 - 11話) → 宮下滋(ビモス、12話 - 47話)
- 演出助手 - 渡部英雄、角銅博之
- 製作進行 - 樋口宗久、山口克巳、類家暁子、安部正次郎、今成英司
- 美術進行 - 御園博
- 仕上進行 - 伊藤登美子
- 記録 - 原芳子
- 現像 - 東映化学
- アニメーション制作 - 東映動画
- 制作 - テレビ朝日、東映、東映エージエンシー
主題歌
オープニングテーマ - 「異次元ストーリー」
エンディングテーマ - 「WING LOVE」
挿入歌
「Bad Dreamin'」
「Blue Sensation」
「私のPretty Boy」
「Afternoon Samba」
「風の冒険者」
「いけない三角関係(トライアングル)」
「恋のミラクル・ビーム」
「悪!裂!ウイングマン」
「ショック!ウイングマン」
「Desire(欲望)」
各話リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | (絵コンテ) 演出 |
作画監督 | 美術 | 登場シードマン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1984年 2月7日 |
空からどっきりビキニの娘 | 酒井あきよし | 勝間田具治 | 落合正宗 | 辻忠直 | - |
第2話 | 2月14日 | ヒップにシッカとつかまって | 芹川有吾 | 永木龍博 | |||
第3話 | 2月21日 | ごっくんアオイと秘密の冒険 | 富田祐弘 | 明比正行 | 新田敏夫 | 東潤一 | |
第4話 | 2月28日 | ステキな美紅のレオタード | 酒井あきよし | 渡部英雄 | 河村信道 | 伊藤英治 | |
第5話 | 3月6日 | バスルームで消えたアオイ | 富田祐弘 | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | メレム |
第6話 | 3月13日 | 大人の恋はドリムのピンチ | 酒井あきよし | 勝間田具治 | 兼森義則 | 池田祐二 | - |
第7話 | 3月20日 | 制服ぬいだらキケンな予感 | 富田祐弘 | (芹川有吾) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | バルメル |
第8話 | 3月27日 | 二年になって大好き宣言 | 柳川茂 | 明比正行 | 永木龍博 | 辻忠直 | ロヒド |
第9話 | 4月10日 | 燃えてみせます男の新体操 | 正延宏三 | 笠原彰 | 東潤一 | シドルゲ | |
第10話 | 4月17日 | テストばっちり 美紅ちゃんと | 富田祐弘 | 芹川有吾 | 落合正宗 | 辻忠直 | - |
第11話 | 4月24日 | 恋が芽ばえるテレポート | 柳川茂 | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | シノビンバ |
第12話 | 5月8日 | わっ! 美紅ちゃんと初キッス | 富田祐弘 | 勝間田具治 | 兼森義則 | 辻忠直 | ディシードマン・ティール |
第13話 | 5月15日 | 美少女からめば友情ぐらり | 柳川茂 | (渡部英雄) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | - |
第14話 | 5月22日 | 失恋しちゃった松岡先生 | 富田祐弘 | 明比正行 | 二宮常雄 | 池田祐二 | ディゲロ |
第15話 | 6月5日 | 正義の味方がシットめらめら | 柳川茂 | (芹川有吾) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | マリモング |
第16話 | 6月12日 | 見られちゃった二人の秘密 | 酒井あきよし | 勝間田具治 | 永木龍博 | 池田祐二 辻忠直 |
- |
第17話 | 6月19日 | 似すぎてタマげた!? 僕とボク | 柳川茂 | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | モドキーラー スカラ |
第18話 | 6月26日 | 奪われた ドリムノート | 富田祐弘 | 芹川有吾 | 兼森義則 | 池田祐二 | スパーダ |
第19話 | 7月10日 | ちびっとトラブル恋模様 | 柳川茂 | 明比正行 | 新田敏夫 | 東潤一 | - |
第20話 | 7月17日 | 涙の中に美紅がいた! | 富田祐弘 | 勝間田具治 | 二宮常雄 | 池田祐二 | シャフト鳥獣態 |
第21話 | 7月24日 | クイズばっくん! はいポーズ | 柳川茂 | 芹川有吾 | 永木龍博 | ザ・シーバ | |
第22話 | 7月31日 | 美紅を襲った正義のヒーロー | 富田祐弘 | 腰繁男 | みまなねり | 東潤一 | |
第23話 | 8月7日 | 夕焼け空にアオイのため息 | 柳川茂 | 明比正行 | 兼森義則 | 池田祐二 | |
第24話 | 8月21日 | ずぶ濡れヨコハマ 夢みてラブ | 酒井あきよし | (渡部英雄) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | ジョーザー |
第25話 | 8月28日 | 涙のグッバイ・キッス | 富田祐弘 | 勝間田具治 | 永木龍博 | 辻忠直 | ラッピング |
第26話 | 9月4日 | ちぐはぐハートに愛が揺れ | 柳川茂 | 芹川有吾 | 新田敏夫 | 東潤一 | - |
第27話 | 9月11日 | 裏切りハートに愛が散る | 明比正行 | 二宮常雄 | 辻忠直 | ||
第28話 | 9月18日 | わッ! 美紅ちゃんが変身した | 富田祐弘 | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | バトルシードマン第1号 |
第29話 | 9月25日 | 誘惑ひろがる危険なメロディ | 柳川茂 | 勝間田具治 | 兼森義則 | 池田祐二 | - |
第30話 | 10月9日 | りろちゃんパニック! | (芹川有吾) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | ラガール | |
第31話 | 10月23日 | 桃子ちゃんの初恋プレゼント | (明比正行) 渡部英雄 |
永木龍博 | 池田祐二 下川忠海 |
ザ・デルヴィー | |
第32話 | 11月6日 | 夜中にドッキリ修学旅行 | 富田祐弘 | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | |
第33話 | 11月13日 | 可愛く変身ウイングガールズ | 柳川茂 | 勝間田具治 | 二宮常雄 | 下川忠海 池田祐二 |
幻影のシードマン |
第34話 | 11月20日 | アオイさんに思い出あげたい | (渡部英雄) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | キャパ | |
第35話 | 11月27日 | お待たせ! 噂のデルタエンド | 富田祐弘 | 芹川有吾 | 永木龍博 | 池田祐二 高田茂祝 | |
第36話 | 12月4日 | 美紅にサヨナラのメッセージ | 酒井あきよし | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | 麗一 麗人 麗奈 |
第37話 | 12月11日 | キッスはおあずけデスマッチ | 柳川茂 | 芹川有吾 | 兼森義則 | 高田茂祝 池田祐二 | |
第38話 | 12月18日 | アオイの超能力が消える日! | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | - | |
第39話 | 12月25日 | 涙にお別れ友情スクラム | 富田祐弘 | 芹川有吾 | 永木龍博 | 池田祐二 | メカシードマン・ズバーグ |
第40話 | 1985年 1月8日 |
お助け人りろちゃん走りすぎ | 柳川茂 | 腰繁男 | 新田敏夫 | 東潤一 | メカシードマン・ズバーグ改 |
第41話 | 1月15日 | 敵か味方か!? ナゾの戦士 | 芹川有吾 | 兼森義則 | 池田祐二 | - | |
第42話 | 1月22日 | ポドリムスで最後の変身! | 酒井あきよし | (渡部英雄) 腰繁男 |
新田敏夫 | 東潤一 | |
第43話 | 1月29日 | リメルを倒したドリムの秘密 | 柳川茂 | 芹川有吾 | 永木龍博 | 池田祐二 高田茂祝 | |
第44話 | 2月5日 | 美紅とアオイとあらたな決意 | 富田祐弘 | (勝間田具治) 角銅博之 |
落合正宗 | 池田祐二 土井則良 |
ポドリムスモンスター1号 |
第45話 | 2月12日 | 衝撃! キータクラーの正体? | 柳川茂 | 芹川有吾 | 石之博和 | 池田祐二 | - |
第46話 | 2月19日 | お別れ美紅と初体験 | 富田祐弘 | 松浦錠平 | 兼森義則 | 加藤清 | |
第47話 | 2月26日 | さよならアオイまた会う日まで | 柳川茂 | 芹川有吾 | 永木龍博 | 池田祐二 高田茂祝 |
4月3日は春のアニメスペシャル『クラッシャージョウ』(19:30〜21:48)のため休止。
放送局
※放送系列は放送当時、放送日時は個別に出典が掲示してあるものを除き、1985年2月終了時点のものとする。
放送地域 | 放送局 | 放送系列 | 放送日時 | 備考 |
---|---|---|---|---|
関東広域圏 | テレビ朝日 | テレビ朝日系列 | 火曜 19:30 - 20:00 | 制作局 |
北海道 | 北海道テレビ | |||
宮城県 | 東日本放送 | |||
福島県 | 福島放送 | |||
新潟県 | 新潟テレビ21 | |||
静岡県 | 静岡けんみんテレビ | 現・静岡朝日テレビ。 | ||
中京広域圏 | 名古屋テレビ | |||
近畿広域圏 | 朝日放送 | 現・朝日放送テレビ。 | ||
広島県 | 広島ホームテレビ | |||
香川県・岡山県 | 瀬戸内海放送 | |||
福岡県 | 九州朝日放送 | |||
鹿児島県 | 鹿児島放送 | |||
長野県 | テレビ信州 | テレビ朝日系列 日本テレビ系列 |
||
秋田県 | 秋田放送 | 日本テレビ系列 | 木曜 17:00 - 17:30 | |
山形県 | 山形放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
水曜 16:30 - 17:00 | |
山梨県 | テレビ山梨 | TBS系列 | 日曜 6:00 - 6:30 | |
富山県 | 北日本放送 | 日本テレビ系列 | 金曜 17:00 - 17:30 | 放送期間は1985年2月1日から1986年1月18日まで。 |
石川県 | 北陸朝日放送 | テレビ朝日系列 | 月曜 - 金曜 17:00 - 17:30 | 本放送終了後の1992年に放送。 |
鳥取県・島根県 | 山陰放送 | TBS系列 | 火曜 17:30 - 18:00 | |
山口県 | 山口放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
水曜 17:15 - 17:45 | 本放送終了後の1986年に放送。 |
高知県 | テレビ高知 | TBS系列 | 水曜 16:00 - 16:30 | |
長崎県 | 長崎放送 | 金曜 16:00 - 16:30 | ||
熊本県 | 熊本放送 | 火曜 17:30 - 18:00 | ||
宮崎県 | 宮崎放送 | 木曜 17:25 - 17:55 |
テレビ朝日系列 火曜19:30 - 20:00 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
愛してナイト
(1983年3月1日 - 1984年1月24日) |
夢戦士ウイングマン
(1984年2月7日 - 1985年2月26日) |
オヨネコぶーにゃん(第2期)
(1985年3月5日 - 1985年3月19日) |
ゲーム
電子ゲーム
1984年にLSIゲーム『必殺デルタエンド』がバンダイより発売された。液晶画面は「マジックパネル」により疑似カラー液晶化されている。
PCゲーム
1984年11月に1作目となる『ウイングマン』、続編として1986年4月に『ウイングマン2 -キータクラーの復活-』、1987年12月に『ウイングマンスペシャル -さらば夢戦士-』の3本がパソコン向けアドベンチャーゲームとして発売された。発売はエニックス(現・スクウェア・エニックス)。開発チームは「TAMTAM」。
「AUTOMATON」の2017年の記事によると、『少年ジャンプ』で集英社とエニックスが共同でアドベンチャーゲームのシナリオコンテストを企画したときに、読者からシナリオが送られてきたことが『ウイングマン』の開発のきっかけになったとされている。 また、『ウイングマン』では、前年に発売された『ポートピア連続殺人事件』と同様に、地の文を主人公の相棒のセリフに置き換える手法が用いられた。
『ウイングマン2』の作曲は、『森田和郎の将棋』のアンケートでエニックスの音楽担当者と知り合ったすぎやまこういちに依頼された。これがすぎやまが初めてゲーム音楽の作曲を担当した作品である。
書誌情報
著者は全て桂正和。発行は注記のない限り全て集英社。
新書版〈ジャンプ・コミックス〉
愛蔵版(発行:ホーム社・発売:集英社)
文庫版〈集英社文庫〉
パチンコ・パチスロ
- パチンコ:CRウイングマン(2008年、Sansei R&D)
- パチスロ:ウイングマン(2011年、オリンピア)
参考文献
- 山下章、1987、『チャレンジ!!パソコン AVG & RPG II』1987年10月20日の改装小型版(オリジナルは1987年1月)、電波新聞社 pp. 83-116 - PCゲーム版「2」の諸元について