ちびっこ吸血鬼シリーズ
題材:吸血鬼,
以下はWikipediaより引用
要約
ちびっこ吸血鬼シリーズ(ちびっこきゅうけつきシリーズ、Der Kleine Vampir)は、ドイツのアンゲラ・ゾンマー・ボーデンブルクによる児童文学作品である。ジャンルは吸血鬼が登場する作品でありながらホラー小説ではなく、ファンタジー小説に属する。世界30ヶ国以上で翻訳され、ドラマ化、映画化もされた。
1979年から2015年まで、全21巻が刊行された。
別日本語題リトルバンパイア。
概要
ドイツが舞台の、人間の子供と吸血鬼の子供の交流を描いた物語。
吸血鬼が登場する話でありながらいわゆる他の吸血鬼ものの作品とは異なり、人が襲われるシーンなどミステリーやホラーの要素がほとんど無い。人間と吸血鬼との間における、友情や恋愛が物語の中心となっている。また、吸血鬼を狙う墓守や庭師などが恐ろしい存在として描かれているのも特徴である。
シリーズ全体で時間が進んではいるが、基本的には一巻完結のストーリーである。
刊行
1979年、第1巻 Der Kleine Vampir がロヴォールト書店から刊行された。以降、Der Kleine Vampir で始まるタイトルで続刊し、1988年までに8巻まで刊行された。
1989年から1993年、9巻から16巻までがC・ベルテルスマン書店から Anton und der kleine Vampir(仮訳: アントンとちびっ子吸血鬼)として刊行された。それらは、2000年から2001年にロヴォールト書店から、タイトルを Der Kleine Vampir から始まるように改題して再刊された。
2001年から2015年、17巻から21巻がロヴォールト書店から刊行され、完結した。
日本では1987年から1999年、くもん出版から16巻まで発行された。2006年から2007年、リニューアル版が『リトルバンパイア』とシリーズ名を改題し、13巻まで発行された。最終5巻は未訳である。
あらすじ
ホラーやミステリーが大好きな男の子、アントンがひとりで留守番をしていると、窓に人影が。その正体は吸血鬼の子供、「ちびっこ吸血鬼」のリュディガーだった。それからリュディガーは頻繁にアントンの部屋の窓に現れるようになり、リュディガーの妹のアンナも加えて冒険をしたり、トラブルに巻き込まれたりしながら心を通わせていく。 親友は吸血鬼、ガールフレンドも吸血鬼というアントンの日々を綴った物語。
主な登場人物
主人公たち
リュディガー・フォン・シュロッターシュタイン
ボーンザック家
学校
吸血鬼たちを狙うもの
共同墓所の吸血鬼(シュロッターシュタイン家)
ルンピ・フォン・シュロッターシュタイン
「力持ちのルンピ」。リュディガーとアンナのお兄さんで大柄な吸血鬼。声変わり中だったり、癇癪をおこしやすかったりするのは思春期に吸血鬼になった為とのこと。ルンピはアントンに親しく接しているが、アントンはルンピが怖くて近づけない。
トランシルバニアの吸血鬼
オルガ・フォン・ザイフェンシュバイン
その他
作品中の用語
シュロッターシュタイン家
ハート形の墓石
カビール・エレガンティ
吸血鬼のマント
作品中の地名
共同墓所
クライン・オルデンビュッテル
ヤンマー谷
トランシルヴァニア
日本語版
ちびっこ吸血鬼シリーズ
Der Kleine Vampir の日本語版としてくもん出版から発行されたシリーズ。A5サイズ。リトルバンパイアシリーズの発売により、既に発行は終了している。
川西芙沙訳、ひらいたかこ絵。
第1巻『ちびっこ吸血鬼はミステリーがお好き』(ISBN 9784875763185)
第2巻『ちびっこ吸血鬼のひっこしそうどう』(ISBN 9784875763192)
第3巻『ちびっこ吸血鬼のあぶない変身旅行』(ISBN 9784875763208)
第4巻『ちびっこ吸血鬼のかいぶつ農場』(ISBN 9784875763215)
第5巻『ちびっこ吸血鬼はロマンスなお年頃』(ISBN 9784875763222)
第6巻『ちびっこ吸血鬼のきけんがいっぱい』(ISBN 9784875763239)
第7巻『ちびっこ吸血鬼とアドベンチャー休暇』(ISBN 9784875764304)
第8巻『ちびっこ吸血鬼のぶきみな廃墟の夜』(ISBN 9784875765325)
第9巻『ちびっこ吸血鬼の暗くなるまでまって』(ISBN 9784875766063)
第10巻『ちびっこ吸血鬼のカーニバルはおどる』(ISBN 9784875766735)
第11巻『ちびっこ吸血鬼のひみつの診察室』(ISBN 9784875768050)
第12巻『ちびっこ吸血鬼とおんぼろ屋敷のなぞ』(ISBN 9784875768982)
第13巻『ちびっこ吸血鬼の婚約指輪はおあずけ!?』(ISBN 9784875768999)
第14巻『ちびっこ吸血鬼の林間学校は恋のときめき』(ISBN 9784774301303)
第15巻『ちびっこ吸血鬼のクリスマスはどきどき気分』(ISBN 9784774302270)
第16巻『ちびっこ吸血鬼のようこそ吸血鬼のふるさとへ』(ISBN 9784774303130)
リトルバンパイア シリーズ
2006年より新装版として「ちびっこ吸血鬼」のB5サイズのソフトカバー版が発行。その際タイトルは「リトルバンパイア」となり、サブタイトルも全て変更されている。巻末の訳者あとがきも削除された。ただし内容にはほとんど変更がなく、挿絵もひらいたかこのものがそのまま使われている。
2007年の13巻以来、刊行が中断している。「ちびっこ吸血鬼」で発行されなかった17〜21巻までの刊行は未定である。
第1巻『リトルバンパイア1 リュディガーとアントン』(ISBN 9784774311197)
第2巻『リトルバンパイア2 地下室のかんおけ』(ISBN 9784774311203)
第3巻『リトルバンパイア3 きけんな列車旅行』(ISBN 9784774311210)
第4巻『リトルバンパイア4 モンスターの巣くつ』(ISBN 9784774311227)
第5巻『リトルバンパイア5 魅惑のオルガ』(ISBN 9784774311234)
第6巻『リトルバンパイア6 悪魔のなみだ』(ISBN 9784774311494)
第7巻『リトルバンパイア7 ぶきみなヤンマー谷』(ISBN 9784774311500)
第8巻『リトルバンパイア8 ひみつの年代記』(ISBN 9784774311517)
第9巻『リトルバンパイア9 あやしい患者』(ISBN 9784774311524)
第10巻『リトルバンパイア10 血のカーニバル』(ISBN 9784774311531)
第11巻『リトルバンパイア11 真夜中の診察室』(ISBN 9784774312132)
第12巻『リトルバンパイア12 清澄館のなぞ』(ISBN 9784774312149)
第13巻『リトルバンパイア13 まぼろしの婚約指輪』(ISBN 9784774312156)
ドラマ・映画
ちびっこ吸血鬼シリーズは世界的に人気があり、カナダ・ドイツでドラマ化、アメリカでは映画化されている。ドラマは日本では放送されておらず、DVDやVHSも輸入されていないが一部はYouTubeでの視聴が可能である。
DER KLEINE VAMPIR
1985年実写化の第一弾で、カナダのエドモントンで撮影。台詞は全て英語だが、ドイツ語に吹き替えられた上でドイツでも放送された。原作の1巻と2巻に相当する。1話約30分で全13話の構成。ルンピ役にカナダ国内の人気バンドDark Roomのボーカル、Jim Grayを起用。主題歌の「They can see in the dark」も彼が歌っている。
キャスト
スタッフ
主題歌
DER KLEINE VAMPIR Neue Abenteuer
1993年ドイツで制作されたシリーズで、原作の3巻と4巻に相当する。キャストを一新し全てドイツ人で構成されている。前作と同じく、1話約30分で全13話の構成。原作と本シリーズでは、主役三人の身長に差があまり無い(原作はちびっこ吸血鬼の2人が小さい)、ガイヤーマイヤーの恰幅が良すぎる、アントンが眼鏡をかけているなどの点が異なるが、明るい作風が人気のシリーズとなっている。
キャスト
スタッフ
主題歌
THE LITTLE VAMPIR (日本語版:リトル・ヴァンパイア)
2000年にハリウッドで映画化されたもので、トニー(アントン)役にスチュアート・リトルのJonathan Lipnicki、アンナ役にナルニア国物語のAnna Popplewellも出演している。物語の舞台をスコットランドとし、キャラクターの名前を英語圏系に変更、物語も大幅に改変されているアナザーストーリーである。なお、この映画は日本語音声、日本語字幕版がDVDとVHSで発売されている。
ストーリー
スタッフ
キャスト
参考資料・外部リンク
- リトルバンパイアシリーズ特集 ※くもん出版サイト内 新装版についての特集ページ
- アンゲラ・ゾンマー・ボーデンブルク公式サイト(英語・独語)
- ドイツ版ドラマ DER KLEINE VAMPIR Neue Abenteuer