外科医エリーゼ
以下はWikipediaより引用
要約
『外科医エリーゼ』(げかいエリーゼ、朝: 외과의사 엘리제、英: Doctor Elise: The Royal Lady with the Lamp)は、yuinによる韓国のウェブ小説。2015年12月30日から2016年4月27日までカカオページにて連載された。また、miniによるウェブトゥーンが2017年9月18日から2021年2月16日までカカオページにて連載され、日本でもデジタル版が2018年7月25日にピッコマにて連載され、紙版が2019年8月からKADOKAWAより発売されている。
テレビアニメ版における原作との相違点
基本的に原作に準拠しているものの、原作では初期から登場しているにもかかわらず名前が判明するまでに時間を要した人物がいたため、セリフの一部に変更を加えて視聴者に分かりやすくされている。また、登場人物の名前、国名、地名は下記の通りに変更されている。
原作 / テレビアニメ版の順に表記。
- ミンチェスト・ド・ロマノフ / ミンチェスター・ド・ロマノフ
- テレサ・ド・クロレンス(継母) / エミリー・ド・クロレンス
- フランソエン共和国 / フレスガード共和国
- クリミア半島 / クセフ半島
- ウクラ山脈 / ウバキ山脈
以下の記述は特に記載がなければ原作の名称を用いている。
あらすじ
地球ではない違う世界での1度目の人生、ブリチア帝国クロレンス侯爵家の長女エリーゼ・ド・クロレンスは、その恵まれた出自とわがままな性格により皇后まで上り詰めたものの悪行に明け暮れ、皇帝で夫でもあるリンデン・ド・ロマノフによって火あぶりの刑に処され命を落とした。2度目の人生、現代の日本で高本葵として生まれ、前世の過ちを清算するために人を救う医師として生きてきたものの航空事故によりまたも命を落としてしまう。しかし、3度目の人生は15歳のエリーゼへと逆戻り。二度と過ちは繰り返さないこと、再び医者として生きることを誓い、1度目の人生で処刑されるまでの記憶と、2度目の人生で培った医者としての知識と技術を頼りに、自分とその周囲の者たちの死の運命を回避するべく動き始める。そのためにまず、悲劇の始まりである皇太子リンデンとの婚約の解消を皇帝ミンチェストに直訴するが、その条件として“賭け”を持ちかけられる。それは「成人するまでの半年以内に、皇后になるよりも医者としてより価値のある仕事ができると証明すること」。エリーゼはその条件をのみ、亡き母が遺したテレサ病院で医師見習いとして働き始める。
登場人物
声の項はテレビアニメ版の声優。
主人公
エリーゼ・ド・クロレンス
声 - 石川由依
本作の主人公。クロレンス侯爵家の長女。愛称は「リゼ」。物語開始時15歳。誕生日は冬の季節。好きなものは苺ケーキ、マンゴープリン、バナナタルト、マカロン、薔薇、酒。前世では見栄えの良いドレスや宝石などの贅沢品も好んでいた。嫌いなものは牛乳。料理は得意な方で、茶道の腕前は一級品と評される。編み物は不得意。欠点は悪筆で近しい人物でなければ難解な場合があることと、身体が弱いために風邪を引きやすく、よく高熱で寝込んでしまうこと。
1度目の人生は、人形の様な見た目とは裏腹に性格が最悪で、些細なことで怒り、周囲への八つ当たりは日常茶飯事だったため、部下からは恐怖の対象とされていた。わがままにより皇太子リンデンと婚約し、結婚して9年間(皇太子妃として3年、皇后として6年)夫の気を引こうと努力をしたが報われることがなかったために、次第に心が歪んでしまった。その結果、悪行に明け暮れ国を乱して多くの人命が失われるという取り返しのつかない大罪を犯し、クロレンス家門は滅門。エリーゼ自身も夫に火あぶりの刑に処されて、25歳でその生涯を終えることになった。
2度目の人生は、2xxx年の日本で高本葵として生まれ変わり、前世の過ちを清算するために人の命を救う外科医となる。貧しい孤児として育ちながらも最年少で東京医大教授となった努力の天才で、“マスター外科医”、“グレート外科医”、“希代の天才”、“バケモノ”などあだ名が数多く存在する。親しい同期からは仕事中毒を疑われる程の仕事人間だったが、30歳の時に航空事故に遭い、気が付いた時には15歳のエリーゼに戻っていた。
3度目の人生、エリーゼの身体で再び医者として生きることを決意。1度目の人生で落命した大勢の死の運命を回避するために、“前世で処刑されるまでのエリーゼの記憶”と“高本葵の医療技術と知識”を活用して行動し始める。高本葵として生きた前世では親がいなかったため、そのありがたみを思い知ったことで父にお茶を淹れるなどの親孝行を始め、継母に対する態度も改めた。また、それまでに自らが行ってきた八つ当たりやいじめの被害者である屋敷の使用人たちと恋敵であるユリエンに謝罪をして、徐々に周囲から信頼されるようになっていく。
リンデン・ド・ロマノフ
声 - 阿座上洋平
ロマノフ皇室第二皇子で皇太子。二つ名は『空帝』。エリーゼの婚約者。皇室の一員として個人的な感情を捨てて国に尽くす堅物で、幼い頃から様々な分野で血の滲む様な努力を重ねてきた。常に冷静かつ慎重、合理的で綺麗好き。口数が少なく不愛想なために冷たい印象を持たれるが、実際には情に厚く心優しい性格。戦場で様々な医療措置の経験があり、自称「そこらへんの医者よりも使える」とのこと。欠点は料理が下手な上に味音痴なことで、振る舞う相手がリンデンの顔色を窺って「不味い」と言えないために、本人はそのことに気付いていない。
前世のエリーゼとは皇帝である父の命令で結婚したものの愛はなく、夫を振り向かせようと努力するエリーゼに対し冷たい態度を取り続け、子を成すこともしなかった。かといって他の女性に興味を示すこともしておらず、彼の気を引こうと悪行を重ねて国を乱したエリーゼを火あぶりの刑に処した。
戦時中は総司令官として軍を統率し、大局的な戦術能力に長ける。2年前のアンジェリー戦争では英雄と評される程の戦果を挙げた。個人としても武芸に優れる他、ロマノフ皇家に受け継がれる超常能力を駆使して非常に高い戦闘力を発揮する。ただし、超常能力は多用し過ぎると生命に関わる程の負担を身体に強いる危険が伴う。
15年前の悲劇で母と姉を亡くして以来、その原因を作った者たちへの断罪による復讐を生きる目的としている。異母弟のミハイルとは皇位を争う政敵ではあるものの兄弟仲は悪くなく、争いを避けたいと考えている。
ロン
声 - 日野聡
リンデンが超常能力とアーティファクトの力を併用して変装した仮の姿。密行(お忍びで首都の見回り)する際に使用される能力で、声、髪型、髪色、瞳の色が変化する。変装に必要なアーティファクトは使用時間に比例して力を消費し、未使用時にその力を自然回復していく。
ロン
声 - 日野聡
リンデンが超常能力とアーティファクトの力を併用して変装した仮の姿。密行(お忍びで首都の見回り)する際に使用される能力で、声、髪型、髪色、瞳の色が変化する。変装に必要なアーティファクトは使用時間に比例して力を消費し、未使用時にその力を自然回復していく。
ロマノフ皇室
ミンチェスト・ド・ロマノフ
声 - 井上和彦
ブリチア帝国皇帝。二つ名は『雷帝』。優しく温厚な人柄ではあるが、大国の君主として老獪な一面も併せ持つ。エリーゼのことを気に入っており、家族に迎え入れたいと願っている。15年前の悲劇で皇后と第一皇女を、2年前の戦争で第一皇子を亡くし、皇家の血筋が絶えていくことに心を痛めながらも、自身亡き後に起こりうる第二皇子リンデンと第三皇子ミハイルの皇位継承争いを止められずにいる。その状況を作り出した一因に自分の力不足があったことを痛感しており、自らを“罪人”と呼ぶ。原因不明の持病により衰弱しつつあったが、エリーゼの問診によって糖尿病と診断され、病の正体のヒントが皇宮侍医のベン子爵に伝えられたことで治療の足掛かりを得た。
ミハイル・ド・ロマノフ
声 - 斉藤壮馬
ロマノフ皇室第三皇子。二つ名は『剣帝』。愛称は「ミル」。ロマノフ皇家に受け継がれる超常能力と、生命エネルギー“オーラ”を自在に操る帝国最強のオーラナイトで、剣騎士団の団長を務める。階級は中将。好きなものは旅行、剣術、酒。嫌いなものは虫、カビ、注射、針。
常に自由で明るく、礼式用のワインを勝手に持ち出して一般市民と酌み交わすなど、誰に対しても平等に接する気さくな人柄から、帝国市民に愛されている。一方で自他ともに認める浮気者で、女泣かせな一面もある。前世のエリーゼにとっては唯一の友人だった。
3年毎に武者修行と言う名の家出を繰り返しては皇宮を驚かせてきた。東方の清国へと旅した際、清の人々から『剣帝』と呼ばれるようになり、清の皇室からブリチア皇室に感謝状が贈られ、両国の友好の架け橋となった。ミハイルが清で行った冒険は多くの劇作家によって舞台化され人気を博している。
戦時中は剣騎士団を率いて多大な戦果を挙げる帝国最強戦力となる。その一方で問題行動も多く、その度に営倉へと入れられる不良軍人でもある。武勲を挙げること、皇位を狙うこと、これらは全て母のためであり、同じく皇位を狙っている異母兄のリンデンとは対立している。しかし、個人的には兄を嫌ってはおらず、むしろ好意的に見ているため、兄がやろうとしていることを諦めてほしいと願っている。
クロレンス侯爵家
エル・ド・クロレンス
声 - 上田燿司
クロレンス侯爵家の当主。二男一女の父で、長男レン、次男クリス、長女エリーゼがいる。ブリチア帝国宰相を務め、皇帝ミンチェストとは親友と言える間柄。財閥家のトップで、テレサ病院理事長でもある。「家門の富はこれまで300年間、帝国の臣下として受けた富だから、臣民たちに返していくのが正しい」という考えを、常日頃から家族に伝えている。娘のエリーゼには甘く、わがままを許してしまいがちだが、行き過ぎた行為には罰を与えることもある。
レン・ド・クロレンス
声 - 小野大輔
クロレンス侯爵家の長男。爵位は男爵。銃騎士団の副団長を務める忠義に厚い軍人で、皇室の行事の際には皇太子の側に控えている。二次クリミア遠征時には団長へと昇格。普段は騎士団の宿舎で寝泊まりするため、ほとんど実家に帰ってこない。父、弟とは違ってエリーゼに対し厳しい態度を取るが、それは妹を大切に想うが故のことである。転生前のエリーゼはそんな長兄の毒舌を嫌っていたが、その言葉が正しいと理解している今生のエリーゼにとっては頼れる存在となった。アルコールは苦手なようで、ビール数杯で酔いつぶれる程に弱い。
クリス・ド・クロレンス
声 - 下野紘
クロレンス侯爵家の次男。行政部の書記官を務める官僚で、次期副部長に内定している。クリスの政策によって損害を被った貴族派からは、その無鉄砲さから『リボルバー』とあだ名を付けられ、恐れられている。後に皇太子の秘書官へ栄転。父以上にエリーゼに甘く、そんな次兄をエリーゼも慕っている。
エミリー・ド・クロレンス(テレビアニメ版)
声 - 須川晶紀
後妻として侯爵家に入った女性で、子どもたちにとっては継母にあたる。家族の機微を敏感に察して気持ちに寄り添う良妻賢母。転生前のエリーゼからは母と認めてもらえなかったが、今生のエリーゼから「お母様」と呼ばれるようになり喜んでいる。
チャイルド侯爵家
アムセル・ド・チャイルド
アルバート・ド・チャイルド
ユリエン・ド・チャイルド
声 - 潘めぐみ
チャイルド侯爵家の長女。褐色の肌に淡いエメラルドの髪が映える美女。リンデンに想いを寄せているが、政治的な立場のせいで結ばれることはないと半ば諦めている。転生前のエリーゼからは恋敵ということもあっていじめを受けていたが、謝罪を受け入れた後で良き友人となった。理知的で面倒見が良く、エリーゼはユリエンこそが皇后に相応しいと考えている。
病院関係者
グレアム・ド・ファロン
声 - 細谷佳正
ファロン男爵家の当主で、テレサ病院の最年少教授。年齢は20代後半。没落貴族の長男として生まれ、20年前の10歳に満たない頃に第一次ロンド疫病事件で自分と乳母を除く家族全てを失うという不幸に見舞われる。それ以来、病気に打ち勝つ最高の医学者となって、家門を輝かせたいという一心で血の滲むような努力をしてきた。その甲斐あって“若き天才医師”と呼ばれるまでになった努力の天才。それ故にプライドが高く、滅多に他人を褒めることはしない。
医師見習いとして病院へやってきたローゼ(エリーゼ)の教育係を任され、最初は厳しい態度を取っていたが、徐々にその能力を認めるようになる。
ゴート
ベン
ブリチア帝国軍
フランソエン共和国軍
仕える人々
ベント
マリ
声 - 岡咲美保
クロレンス侯爵家に仕えるメイドで、エリーゼの侍女。転生前のエリーゼからは八つ当たりを受けていたせいで最初は恐れていたが、次第に友人に近い関係になっていく。yuin原作作品で多く登場する『メイドのマリ』。
書誌情報
- yuin(原作)・mini(漫画)『外科医エリーゼ』 KADOKAWA〈FLOScomic〉、既刊10巻(2023年10月4日現在)
- 2019年8月5日発売、ISBN 978-4-04-065813-1
- 2019年10月4日発売、ISBN 978-4-04-064152-2
- 2019年12月5日発売、ISBN 978-4-04-064226-0
- 2020年6月5日発売、ISBN 978-4-04-064688-6
- 2020年10月5日発売、ISBN 978-4-04-064986-3
- 2021年7月5日発売、ISBN 978-4-04-680575-1
- 2022年2月4日発売、ISBN 978-4-04-681156-1
- 2023年3月3日発売、ISBN 978-4-04-681460-9
- 2023年6月5日発売、ISBN 978-4-04-682510-0
- 2023年10月4日発売、ISBN 978-4-04-682944-3
テレビアニメ
2024年1月よりAT-Xほかにて放送中。
スタッフ
- 原作 - yuin、mini
- 監督 - 羽原久美子
- シリーズ構成 - 赤尾でこ
- キャラクターデザイン - 渡部裕子
- サブキャラクターデザイン - 出口花穂、大場優子、猪瀬愛美、兒玉ひかる
- プロップデザイン - 廣瀬笑実
- 美術監督 - 柴田聡
- 色彩設計 - 渡辺亜紀
- 撮影監督 - 野村雪菜
- 3DCGディレクター - ディック小鹿原
- 編集 - ジェイ・フィルム、小守真由美
- 音響監督 - 小沼則義
- 音響効果 - 安藤由衣
- 音楽 - 伊藤賢
- 音楽制作 - ランティス
- 音楽プロデューサー - 臼倉竜太郎
- プロデューサー - 新井孝介、佐藤晴美、西前朱加、松村尚、柴山智歩、臼倉竜太郎
- アソシエイトプロデューサー - Kakao Entertainment Corp.
- アニメーションプロデューサー - 川角真優香
- アニメーション制作 - MAHO FILM
- 製作 - Surgeon Elise Project
主題歌
「believer」
「Listen」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 償い | 赤尾でこ | 羽原久美子 | 羽原久美子 |
|
| 2024年 1月10日 |
第2話 | 賭け | 大薮恭平 |
| 出口花穂 | 1月17日 | ||
第3話 | 聖女 | 静原舞香 | まつもとよしひさ |
|
| 1月24日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2024年1月10日 - | 水曜 21:30 - 22:00 | AT-X | 日本全域 | 製作参加 / CS放送 / 字幕放送 / リピート放送あり |
2024年1月11日 - | 木曜 1:00 - 1:30(水曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
BS日テレ | 日本全域 | 製作参加 / BS/BS4K放送 / 『アニメにむちゅ〜』枠 | ||
2024年1月12日 - | 金曜 2:55 - 3:25(木曜深夜) | 関西テレビ | 近畿広域圏 | 製作参加 |
インターネットでは2024年1月10日より毎週水曜22時にdアニメストアにて先行配信されるほか、2024年1月15日より毎週月曜22時以降にABEMA、Lemino、niconico、バンダイチャンネル、Hulu、TELASA、J:COM STREAM、milplus、U-NEXT、アニメ放題、Amazon、FOD、Tver、カンテレドーガ、DMM TV、music.jp、ビデオマーケット、HAPPY!動画、クランクイン!ビデオにて配信される。
BD / DVD
Webアニメ
YouTube『KADOKAWAanime』で配信のミニキャラアニメ&ミニドラマ。
話数 | サブタイトル | 配信日 |
---|---|---|
#1 | インフルエンザ | 2024年 1月5日 |
#2 | 冬の脱水症状 | 1月7日 |
話数 | サブタイトル | 配信日 |
---|---|---|
#01 | パラスは読書家 | 2024年 1月11日 |
#02 | ミッドナイト☆お兄様合唱団 | 1月18日 |