漫画 アニメ

アオのハコ


漫画

作者:三浦糀,

出版社:集英社,

掲載誌:週刊少年ジャンプ,

レーベル:ジャンプ コミックス,

発表期間:2021年4月12日 -,

巻数:既刊13巻,

アニメ

原作:三浦糀,

アニメーション制作:テレコム・アニメーションフィルム,

放送局:未発表,



以下はWikipediaより引用

要約

『アオのハコ』は、三浦糀による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、2020年35号に読み切りとして掲載後、2021年19号より連載中。話数カウントは「♯○」。2023年12月時点で単行本の累計発行部数は300万部を突破している。

三浦の通算3作目(『少年ジャンプ』では初)の連載作品でもある。

概要

青春部活ラブストーリー漫画であり、ラブコメではない。なお、スポーツ漫画の要素も含まれているので主人公やヒロインらの試合描写もしっかり描かれている。

ストーリー
1年目

中高一貫のスポーツ強豪校の栄明学園に入学した、男子バドミントン部に所属する高校1年生の猪股大喜は、朝練の体育館で毎朝一緒になる1学年上の女子バスケ部の先輩・鹿野千夏に片思いするようになる。

そんなある日、千夏の親が海外転勤する関係で、母親同士が親友であった大喜の家に千夏が同居することになる。千夏と同居することは親友である笠原匡以外の友達には秘密のまま、2人は少しずつ距離を縮めていく。

そんな中、それまで「千夏への片思い」を応援してもらっていた新体操部の蝶野雛に、千夏との同居がバレてしまう。それをキッカケにして、雛は「自分が大喜のことを好きだ」ということに気付いて、大喜に告白する。その後、夏祭りで遊んだり、文化祭で白雪姫役・王子役となり事故でキスしたり……と距離を縮める機会はあったものの、秋合宿で大喜に振られてしまい気まずい関係になってしまう。

千夏にふさわしい男になるべく、インターハイ出場を目標にバドミントンの練習に打ち込んできた大喜は、少しずつ頭角を現していく。1年先輩の針生健吾とペアを組むことになり、ライバル校である佐知川高校の3年生・兵藤将太や、1年生の遊佐柊仁を目標にして更なるレベルアップを目指す。

冬休みになり、千夏は長野の田舎に帰省するが、長野のスキー場に遊びにいった大喜は想いを抑えきれなくなり、電車で2時間かけて千夏に会いにいく。氷の張った湖で告白した大喜に、千夏も「私も好き」と返事をして、親や友達にも内緒にしながら2人は付き合うことになる。

3学期に入り、県の一年生大会に出場した大喜は、ライバルの遊佐が不在ながら、佐知川高校の1年生・望月優生を破って優勝する。

2年目

大喜は2年生になり、兵藤の妹でうっかりの多い兵藤あかりと、遊佐の弟で悪目立ちしている遊佐晴人が、バドミントン部の新入部員として入部してくる。

登場人物

声の項は特記のない限り、テレビアニメ版の声優。

主要人物

猪股 大喜(いのまた たいき)

声 - 千葉翔也 / 後藤豊(ボイスコミック)
本作の主人公。高校1年生。クラスは1年B組。誕生日は1月15日。O型。バドミントン部に所属する。一人称は「俺」。匡、雛とは親友で3年間同じクラスの腐れ縁。千夏とは1年半前にシュート練習を見て初めて好意を抱き、中学の部活引退後の高校自主練を行う体育館で知り合う。成績は普通だが、一度赤点をとったことがある。バドミントンを始めたきっかけは「全責任が自身に来る緊張感が楽しい」から。ジャージは抱きしめて寝る派。
鹿野 千夏(かの ちなつ)

声 - 上田麗奈 / 黒崎しおり(ボイスコミック)
本作のヒロイン。高校2年生。クラスは2年B組。誕生日は8月26日。A型。大喜とは、数え年で2つ上、学年で1つ上。バスケ部に所属する。茶髪のミディアムヘア。一人称は「私」。バスケ部の次期エースで、雑誌でも特集を組まれるほど注目されており、学校内でも有名。家族が海外に行く都合で猪股家に居候している。同じクラスメイトからは、「ちー」と呼ばれている。ミニバスに入る前からバスケをやっていた。かばんにバスケットボールとサメのストラップをつけている。虫が苦手だったが克服。クラスメイトである針生やその彼女である花恋と仲がよい。
蝶野 雛(ちょうの ひな)

声 - 鬼頭明里 / 櫻井海亜(ボイスコミック)
本作のもう一人のヒロイン。高校1年生。クラスは1年B組。誕生日は3月2日。B型。新体操部に所属する。鎖骨までの薄い赤髪を後ろでお団子2つにまとめている。身長は150ちょい。一人称は「私」。大喜とは膝カックンするなどからかう仲であり、千夏の存在を少し気にしている。中学時代は全中4位の成績を残す。父の弘彦は元体操日本代表。肉体美が好み。体重維持するため食べ物には気を使っている。勉強は苦手。インターハイ本選では3位の記録を収める。大喜と話すようになったのは中学1年の夏祭りがきっかけ。

栄明中学高等学校
バドミントン部

笠原 匡(かさはら きょう)

声 - 軍司高希(ボイスコミック)
高校1年生。クラスは1年B組。髪色は明るい。ツーブロックのセンター分けでメガネをかけている。落ち着いていてクールな少年。左利き。大喜のことを友人として気にかけてアドバイスをしている。インハイ予選にはダブルスで出場したが結果は不明。4人兄弟である。厚生委員所属。大喜や雛の思いを敏感に感じ取るが、関わろうとはしない傍観者の立場のことが多かった。白雪姫のようなポッと出の王子様とヒロインが結ばれる恋愛ロマンスは苦手と女子視点の見解を持つ。文化祭の衣装を担当するなど手先が器用。
守屋 菖蒲(もりや あやめ)

黒髪ツインテールで八重歯がある。ギャル風の見た目。花恋の妹で年子。人のことをあだ名で呼ぶことが多い。クラスメイトいわく「奔放」。虫が嫌い。打算的で思ったことをすぐに口に出す。
針生 健吾(はりゅう けんご)

高校2年生。クラスは2年B組。髪色は濃い茶髪。千夏と同クラス席は隣同士で、共にクラス委員に選ばれている。ダブルスでペアを組む大喜に対しては、練習では厳しく接しながらも期待している。インターハイ予選シングルスでは兵藤に敗れて準優勝。元KTSジュニアで岸と組んでいた。花恋と付き合っている。旅行好き。代替わりして副部長になる。
西田(にしだ)

高校2年生。坊主頭で明るい性格。針生とは仲がよくて実力も2年でトップクラス。代替わりして部長になる。祖母が超能力者。
北野(きたの)

学年は不明。インターハイ予選ダブルスでは匡とペアを組んだ。結果は不明。
井口(いぐち)

声 - 森田則昭(ボイスコミック)
バドミントン部監督。大喜を評価しており、インターハイ予選のメンバーに選んだ。

新体操部

島崎 にいな(しまざき にいな)

高校1年生。クラスは1年B組。雛の友達で大喜たちと同じクラス。中学1年の時も同じクラスだった。髪型は茶髪でお団子。雛の大喜への思いを察し、応援している。
監督

雛の演技を見て絶賛する。しかし褒めるばかりでアドバイスはあまりしない。

バスケ部

渚(なぎさ)

高校2年生。クラスは2年B組。千夏のことを信頼しており、千夏を軽視していた籠原学園高校女子バスケ部員に対して怒りを表した。千夏の誕生日にはビデオ電話をかけるなど仲が良い様子だが、千夏が3年間続けた朝練に参加している描写はなく、バスケに対する熱量には違いが見られる。大喜と千夏の同居を知る数少ない人物の1人。
松岡 一馬(まつおか かずま)

栄明高校の男子バスケ部。アメリカ留学から帰って来た帰国子女であり、英語が堪能。千夏に好意を寄せている。

千夏の友人

後藤 夢佳(ごとう ゆめか)

中学の時に栄明にいた人物。高校に入る前にバスケを辞め、どこかへと引っ越してしまった。千夏が毎朝バスケを練習するようになったのは、彼女に追いつきたいという思いがあっての事であった。
守屋 花恋(もりや かれん)

黒髪で長髪。大喜いわく「すごい美人」。幼なじみである針生と付き合っている。千夏に大喜との同居についての相談を受けるなど仲が良い様子。学校は別である。芸能活動をしている。
針生との出会いは小学5年で入ったスイミングスクール。

佐知川高校

遊佐 柊仁(ゆさ しゅうじ)

高校1年生。髪はグレーでマッシュ。針生曰く"冬場はタートルネック着てます"みたいな顔。左の目元にホクロがある。財布を落としたことに気付かず寝ていて大喜に声をかけられた。兵藤や大会関係者に期待されている。
兵藤 将太(ひょうどう)

高校3年生。バドミントンのすべての能力が卓越している選手であり、針生とはライバル関係。インターハイ予選優勝。過去には全国大会優勝を果たしている。たまに天然な面を見せる。
館山 優輝(たてやま)

ダブルスで兵藤とペアを組んでいる選手。兵藤に信頼を寄せている。
薬師寺(やくしじ)

高校2年生。センター分けの黒髪。よく遊佐に絡んではスルーされている。
望月 優生(もちづき)

高校1年生。センター分けでヘッドゴムをしている。遊佐や兵藤に圧倒され、自らを卑下して見ている。

下富高校

岸 祥一郎(きし しょういちろう)

高校2年生。KTSジュニア時代、針生とダブルスでペアを組んでいて針生をハリー先輩と呼んでいる。千夏に一目惚れしている。アニメ好き。
横山(よこやま)

岸とダブルスでペアを組む。いつ買ったのかわからないケーキを食べたことが原因で倒れて救急搬送される。

三高校

西条(さいじょう)

中学時代、大喜らと同じ学校で中1の時クラスメイトの花火大会への音頭をとる。今はバンドを組んでる模様。

主要人物の家族

猪股 由紀子(いのまた ゆきこ)

声 - 赤星真衣子(ボイスコミック)
大喜の母。栄明バスケ部OGで、千夏の母とはバスケ部時代の元チームメイト。バスケットのポジションはセンター。
大喜の父

声 - 森田則昭(ボイスコミック)
眼鏡をかけている。同居人になった千夏に気を使っている。
大喜の祖父

声 - 常盤昌平(ボイスコミック)
妻とは離婚している。
千夏の母

声 - 丸山美紀(ボイスコミック)
大喜の母とは元チームメイトだった関係から海外に行く間千夏を猪股家に同居させる。
千夏の父

「何を考えているか分からない」と千夏は話している。大喜曰く「千夏は父似」。

その他の人物

伊藤(いとう)

栄明中学高等学校の生徒で、大喜らのクラスメイト。前から雛のことが気になっていた。
山本(やまもと)

栄明中学高等学校の先生。西田からやまもっちゃんと言われている。大会前に大喜たちにコンビニで奢った。
湯浅(ゆあさ)

栄明中学高等学校の先生。体育館で活動する生徒をチェックしていて厳しい。
教頭

栄明中学高等学校の教頭。雛に対して大きな期待を寄せている。
マサキ

母親と水族館に訪れた少年。千夏にぶつかって大喜と千夏の手が当たるきっかけを作る。
柴田(しばた)

吉日新聞の記者。雛を取材した。
ユメ

夏祭り会場で迷子になっていた女の子。母親と合流しお礼にキャラクターの書かれたピンを千夏にプレゼントする。

キャラクター人気投票

第1回 (ジャンプ2023年26号発表)

第1位 … 鹿野 千夏(74144票) 第2位 … 蝶野 雛(33172票) 第3位 … 猪股 大喜(6202票) 第4位 … 笠原 匡(4480票) 第5位 … 守屋 菖蒲(3800票) 第6位 … 遊佐 柊仁(3336票) 第7位 … 守屋 花恋(3131票) 第8位 … 針生 健吾(2828票) 第9位 … 後藤 夢佳(2663票) 第10位 … ケープくん (2156票) 総投票数 14万4518票

用語
学校

栄明中学高等学校(えいめいちゅうがくこうとうがっこう)
大喜たちが通う私立の学校。中高一貫校で複数の部活が全国大会出場しているスポーツ強豪校でもある。モデルは埼玉県の私立川越東高等学校。全学年4クラスでA〜D組。体育館はバスケットボールコート6面とれるくらいの大きさがある。
佐知川高校(さじかわこうこう)
栄明中学高等学校と同県のバドミントン部の強豪校で去年のインターハイ優勝校。
下富高校(しもとみこうこう)
栄明中学高等学校と同県の高校。
籠原学園高校(かごはらがくえんこうこう)
栄明中学高等学校と同県の女子バスケ部の強豪校で去年のインターハイ出場校だったが翌年は予選決勝で栄明高校に敗れる。
湊崎学園(みなとざきがくえん)
栄明中学高等学校女子バスケ部が2回戦で当たった学園。去年のインターハイ優勝校。

施設

サンライト水族館
大喜と千夏がデートで訪れた水族館。ケープくんがマスコットキャラ。
大恩神社
大喜と千夏が学校帰りに訪れた神社。
ヤマノ市民体育館
バドミントンのIHが行われた体育館。大喜たちの通う高校の隣の県にある。
青木東市民プール
針生や守屋が出会ったスイミングスクール。5レーン完備されている。

読切版

『週刊少年ジャンプ』2020年35号に収録された49ページの読切。

大喜がバレー部となっていて、千夏はバスケの練習をする際少し髪を束ねている。なお、中学か高校かは明言していない。

構想時は、バスケ部ではないという案もあった。

読切版の登場人物

担当声優はボイスコミック版での配役。

猪股 大喜(いのまた たいき)
声 - 後藤豊
読切では、バレーボール部員。
鹿野 千夏(かの ちなつ)
声 - 黒崎しおり
読切では、女子バスケットボール部長。
将棋部
声 - 軍司高希
大喜の友人。大喜を一回戦敗退校、千夏をシード校に例えている。
関(せき)
声 - 松下裕
男子バスケットボール部長。女バス部員から嫌われている。
女バス部員
声 - 堂坂有希、矢部仁美、齊田華帆、長谷川りく
体育館前で関の悪口を言っていた所を、大喜に千夏の悪口を言っていたと勘違いされる。
先生
声 - 持本耕佑
朝の校門に立っている先生。
先輩
声 - 長門三照、荒木命
バレー部の先輩。

エピソード

同じく『週刊少年ジャンプ』で、連載中の漫画『僕とロボコ』の作者でもある宮崎周平は本作をライバルと意識しており、『僕とロボコ』5巻発売時、鹿野千夏の恰好をした平ロボコのイラストカードを配布した。

反響

本作の第1巻は、2021年8月の発売即日重版が決定された。同年8月、「次にくるマンガ大賞 2021」にてコミックス部門8位に入り特別賞Global賞を受賞している。

2022年3月、三洋堂書店コミックアワード「#でらコミ!3」で大賞受賞。同年6月には、「第6回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」にて10位を獲得。

書誌情報
  • 三浦糀 『アオのハコ』 集英社〈ジャンプ コミックス〉、既刊13巻(2023年12月4日現在)
  • 「千夏先輩」2021年8月4日発売、ISBN 978-4-08-882731-5
  • 「普通の女子」2021年10月4日発売、ISBN 978-4-08-882794-0
  • 「一本っ!」2022年1月4日発売、ISBN 978-4-08-883007-0
  • 「脈アリ」2022年3月4日発売、ISBN 978-4-08-883063-6
  • 「行かないと」2022年6月3日発売、ISBN 978-4-08-883149-7
  • 「8月26日」2022年8月4日発売、ISBN 978-4-08-883192-3
  • 「私は知ってる」2022年10月4日発売、ISBN 978-4-08-883259-3
  • 「花が咲くまで」2022年12月2日発売、ISBN 978-4-08-883389-7
  • 「俺はわかってる」2023年2月3日発売、ISBN 978-4-08-883433-7
  • 「1つのことだよ」2023年5月2日発売、ISBN 978-4-08-883539-6
  • 「最強の感情」2023年8月4日発売、ISBN 978-4-08-883591-4
  • 「話したいことがあるから」2023年10月4日発売、ISBN 978-4-08-883690-4
  • 「挑戦者」2023年12月4日発売、ISBN 978-4-08-883790-1
テレビアニメ

2023年11月にテレビアニメ化が発表された。

スタッフ
  • 原作 - 三浦糀
  • アニメーション制作 - テレコム・アニメーションフィルム
  • 企画プロデュース - UNLIMITED PRODUCE by TMS