機巧少女は傷つかない
小説
著者:海冬レイジ,
出版社:メディアファクトリー,KADOKAWA,
レーベル:MF文庫J,
巻数:全17巻,
漫画
作画:高城計,
出版社:メディアファクトリー→KADOKAWA,
掲載誌:月刊コミックアライブ,
レーベル:MFコミックス アライブシリーズ,
巻数:既刊9巻,
漫画:ジーンメタリカ-機巧少女は傷つかない Re:Acta-
作画:釜田みさと,
出版社:メディアファクトリー→KADOKAWA,
掲載誌:月刊コミックジーン,
レーベル:MFコミックス ジーンシリーズ,
巻数:全2巻,
アニメ
原作:海冬レイジ,
監督:よしもときんじ,
シリーズ構成:柿原優子,
キャラクターデザイン:渡辺敦子,
音楽:横山克,
アニメーション制作:Lerche,
製作:機巧少女は傷つかない製作委員会,
放送局:放送局,
話数:全12話,
以下はWikipediaより引用
要約
『機巧少女は傷つかない』(マシンドールはきずつかない)は、海冬レイジによる日本のライトノベル。イラストはるろおが担当。MF文庫J(メディアファクトリー→KADOKAWA)より2009年11月から2017年7月まで刊行された。2020年9月時点でシリーズ累計発行部数は160万部を突破している。
2013年1月に公式サイトにてテレビアニメ化が発表され、同年10月から12月にかけて放送された。
あらすじ
魔術によって人形に生命を吹き込み操る、機巧魔術を扱う人形使いが存在する世界。機巧文明が隆盛を誇りながら世界大戦の影が見え隠れする20世紀初頭、人形使いの頂点――〈魔王〉を決める戦いである〈夜会〉が四年に一度の魔蝕の年に開かれていた。
大英帝国にある機巧都市リヴァプールの『ヴァルプルギス王立学院』で開催される夜会に参加するため、人形使いの少年・赤羽雷真は日本から留学してくる。しかし、稀代の人形師・花柳齋の真作である自動人形・夜々を引き連れ、ヴァルプルギス王立学院の門を叩いた雷真の本当の目的は、〈魔王〉の称号を手に入れることではなく、不世出の天才にして一族を皆殺しにした赤羽天全に復讐することだった。
ちらつく世界大戦の影、そして、神性機巧(マシンドール)を巡る陰謀に巻き込まれながら、雷真は復讐を果たすため夜々とともに〈夜会〉に身を投じていく。編入直後は、劣悪な成績から嘲笑された雷真だったが、他の学生とは一線を画す機巧戦闘の才能と、他人のために命を懸けられる真っ直ぐな心根で、徐々に理解者を増やしていく。
第一部(1巻 - 6巻)
〈夜会〉に参加するため魔術の最高学府ヴァルプルギス王立学院に留学した雷真だったが、雷真の成績は〈下から二番目〉であり、〈夜会〉に参加することはできない。参加資格を得るために雷真たちは動き出し〈十三人〉の一人・〈暴竜〉シャルと知り合うが、学院の裏では自動人形を襲う『魔術喰い(カニバルキャンディ)』の影が蠢いていた。
〈夜会〉参加資格を手に入れた雷真だったが、初戦の相手であり〈Dワークス〉の人形を操るフレイに暗殺を仕掛けられる。軍部の命令で〈Dワークス〉への諜報活動に〈雪月花〉の1体であり、夜々の妹の小紫と向かい、そこで衝撃的な事実を目撃した雷真に追い打ちをかけるように、姉のフレイの代わりに自主降格した〈十三人〉の一人・〈剣帝〉ロキが夜会に現れる。
負傷で入院中の雷真は〈暴竜〉シャルの妹アンリと出会う。その同時刻、シャルが時計塔を破壊して飛び去る姿を、雷真は目撃する。学院長を暗殺しようとするシャルと自殺未遂を繰り返していたアンリの背後には、人形使いを必要としない神性機巧を名乗る人形シンの姿があった。
シャルと二人がかりでどうにかシンを撃退した雷真だったが、ある〈夜会〉を期に夜々が失踪する。ようやく夜々を見つけるが〈十字架の騎士〉と名乗る〈夜会〉参加者たちとシンの主であるアリスとともに、夜々は雷真の前から姿を消してしまう。雷真は花柳齋硝子に相談するが硝子は夜々を放棄すると言い、〈雪月花〉の1体であり夜々の姉であるいろりを雷真に与える。
〈十字架の騎士〉を倒し夜々を取り返した雷真は、夜々を欲しがるイオネラ・エリアーデ教授と機巧都市リヴァプールで開かれている自動人形の祭典を見て回ることになる。しかし、そこで黒太子エドマンドがイオネラの作った人形エヴァンジェリンを使ってクーデターを起こす。その折に、雷真はマグナスが赤羽一門の奥義である紅翼陣を使う姿を目撃する。
黒太子のクーデターの影響で、〈夜会〉に一カ月の猶予期間が置かれる。紅翼陣の修業を行う雷真のもとに、硝子が持ってきた仕事の内容は、最も若い〈魔王〉である〈迷宮の魔王〉グリゼルダ・ウェストンの内偵。シェフィールド近郊の田舎町を小紫とともに訪れた雷真は、グリゼルダが紅翼陣とよく似た術を使うところを目撃し、彼女に弟子入りを申し込む。グリゼルダの家に住み込みで弟子入りした雷真は、ウェストン家の真実を知り、〈焼却の魔王〉ライコネンに戦いを挑む。
登場人物
担当声優は、ドラマCD版・テレビアニメ版共通。
ヴァルプルギス王立機巧学院
主人公
赤羽 (あかばね らいしん)
声 - 下野紘
本作の主人公。学院の二回生で「夜会」の参加者。第百位。登録コードは「下から二番目(セカンドラスト)」。
日本から留学してきた傀儡師の少年。精悍な顔つきをしていて、誠実で優しい性格。自動人形を人間と同じように見ている。シャルロット曰く、「目的の為には、手段を選ばない男」。
人形使いの名門赤羽一門の生き残りであり、一族を皆殺しにした仇を討つべく「夜会」参戦を目指し、軍部と花柳斎の口利きでヴァルプルギス王立機巧学院に留学してきた。機転と洞察力に優れ、頭の回転は速く実技もとても優秀であるが、人形使いとなってから二年程度と日が浅いため、機巧魔術の教養は悲惨なほど拙い。
赤羽一門当主の次男坊だったが、優秀すぎる兄の陰に埋もれる毎日から魔術より武術に傾倒していったため、勘当同然に家を飛び出し、皮肉にも一門皆殺しの惨劇を免れた。そのため、魔術は、ほとんど初心者で和術や、駆け引き、敵の裏をかく戦法を得意とする。自分の人形使いとしての才能を過小評価しているが、硝子曰く、天賦の才を持っており、タフな肉体と高い身体能力、人並み外れた五感と反射神経も持っている。また、軍事訓練を受けていて射撃能力は高い。
積極的に甘えてくる夜々には手を焼いているが、彼女のことは相棒として大事に思っている。また雷真本人は「惚れたら関係ない」としているが年上で巨乳好きの気がある。初めは夜々にも隠していたが、土門日輪とは許嫁の関係。しかし、護るべきものも護れなかった復讐鬼の自分に、そんな甲斐性はないと思っているのか、雷真自身に、もう結婚する気はなく、異性からの好意にも相当鈍い。
夜々(やや)
声 - 原田ひとみ
本作のヒロインで、もう一人の主人公。雷真の自動人形。黒いミニの着物に身を包んだ黒髪の可憐な少女の姿をしている。
花柳斎秘蔵の真作「雪月花」の次女「月の乙女」で、軍艦一隻と釣り合う価値のある花柳斎ブランドの最高級人形。雷真を慕い積極的に甘えているが、思い込みも激しく、雷真が他の女子と一緒にいるとすぐに取り乱すため、雷真は対処に困っている。雷真が自分になびかないのは人間ではないからと考え、人間になることを望んでいるが、シグムント曰く「性格のせい」。
雷真を好くあまり嫉妬に狂って雷真に暴力を振るったり、女性の名前が出るたびに関係を疑ったりするが、心よりの信頼において雷真の人形として戦っており、どのような結末でも雷真と運命を共にすることを覚悟している。
結合強度の魔術回路「金剛力(こんごうりき)」を搭載しており、自己領域内の単子を超高度物質化することで、筋力を数千倍まで高め強靭な身体と強大な膂力を生み出す。ただしあくまで攻撃が力押しなため、流体との相性が悪く、戦術的にも単純になってしまうため、雷真もともに戦うことで戦術を複雑にしている。
夜々(やや)
声 - 原田ひとみ
本作のヒロインで、もう一人の主人公。雷真の自動人形。黒いミニの着物に身を包んだ黒髪の可憐な少女の姿をしている。
花柳斎秘蔵の真作「雪月花」の次女「月の乙女」で、軍艦一隻と釣り合う価値のある花柳斎ブランドの最高級人形。雷真を慕い積極的に甘えているが、思い込みも激しく、雷真が他の女子と一緒にいるとすぐに取り乱すため、雷真は対処に困っている。雷真が自分になびかないのは人間ではないからと考え、人間になることを望んでいるが、シグムント曰く「性格のせい」。
雷真を好くあまり嫉妬に狂って雷真に暴力を振るったり、女性の名前が出るたびに関係を疑ったりするが、心よりの信頼において雷真の人形として戦っており、どのような結末でも雷真と運命を共にすることを覚悟している。
結合強度の魔術回路「金剛力(こんごうりき)」を搭載しており、自己領域内の単子を超高度物質化することで、筋力を数千倍まで高め強靭な身体と強大な膂力を生み出す。ただしあくまで攻撃が力押しなため、流体との相性が悪く、戦術的にも単純になってしまうため、雷真もともに戦うことで戦術を複雑にしている。
十三人(ラウンズ)
マグナス / 赤羽 天全(あかばね てんぜん)
声 - 小野友樹
銀の仮面で素顔を隠している男子学生。紅い瞳をしている。夜会のトップランカー「十三人」の一人で第一位。登録コードは〈元帥(マーシャル)〉。次期魔王有力候補の筆頭。「機巧技術科」コース所属。
魔力も技術もずば抜けており、総合成績歴代一位で学院始まって以来の天才と言われている。優秀な人形師でもあり、彼の少女型人形は彼が作った禁忌人形であるという噂がある。他の学生からは「偉大なる者(マグナス)」と敬意を持って呼ばれている。
ゴスロリドレスを身に纏う乙女型人形「戦隊(スコードロン)」を6体所持し、複数の自動人形による集団戦闘を得意とする、「ひとり軍隊(ワンマンフォース)」。その戦力は軍艦数隻に匹敵する。
その正体は雷真の兄、赤羽天全。赤羽一門始まって以来の天才であり、その才能から鬼神、神童と呼ばれ、赤羽一門の開祖をも越える逸材と目されていた。しかし、突如雷真を除く赤羽一門の全員を皆殺しにし、行方をくらませた。雷真が夜会入りした理由そのものであり、兄であると同時に妹の仇でもある。その目的は神を造ることらしいが、詳細は不明。
火垂(ほたる)
声 - 花澤香菜
マグナスの乙女型人形。魔術回路は圧力に関するものであり、余剰で熱を生む。
雷真の妹(赤羽撫子)にそっくりな外見をしているが、マグナスに敵対する雷真に対して敵意を示している。また、マグナスからモノ扱いをされていると感じ、いくらでも代わりが存在すると考え落ち込む姿を見せたり、いろりからもらった懐炉を大事にするなど、人間のような情緒を見せる。
玉虫(たまむし)
マグナスの乙女型人形。魔術回路は魔力吸収。対象の魔力を奪うドレイン系の魔術回路であり、制御が非常に難しいとされる。撫子の消化器が格納されていた。
鎌切(かまきり)
マグナスの乙女型人形。魔術回路は空間転移。こちらも扱いが難しい。撫子の感覚器が格納されていた。
蜻蛉(かげろう)
マグナスの乙女型人形。魔術回路は衝撃反射。撫子の筋繊維が格納されていた。
蜜蜂(みつばち)
マグナスの乙女型人形。魔術回路は生命力供給。撫子の心臓が格納されていた。
姫蜘蛛(ひめぐも)
マグナスの乙女型人形。魔術回路は魔力の経路を作る能力。繋がった者同士は、意思疎通、感覚情報の交換、魔力の授受などを行える。撫子の神経系が格納されていた。
火垂(ほたる)
声 - 花澤香菜
マグナスの乙女型人形。魔術回路は圧力に関するものであり、余剰で熱を生む。
雷真の妹(赤羽撫子)にそっくりな外見をしているが、マグナスに敵対する雷真に対して敵意を示している。また、マグナスからモノ扱いをされていると感じ、いくらでも代わりが存在すると考え落ち込む姿を見せたり、いろりからもらった懐炉を大事にするなど、人間のような情緒を見せる。
アスラ・オーエン
英国インド領からの留学生。四回生で第二位。登録コードは〈三千世界天子(アバタール)〉。浅黒い肌の大人びた風貌に理想に燃える少年のような真っ直ぐな黒い瞳を持つ男子学生。貧しい生い立ちから、列強諸国による軍拡競争が世界にもたらす弊害を憎んでいる。
『自分が「魔王」となった暁にはその権威を平和を願う同志たちと共に分かち合う』という理想を掲げ、魔術結社「新機関(ノヴム・オルガヌム)」の結成を提唱して下位の手袋持ち達を次々と傘下に加えて行く。弁舌が立ち集団を的確に率いるカリスマもあり、ロキも「将としては自分よりも上」と認めているが、「自分は周囲が思っているほど清廉でも高潔でもない」と自嘲するなど、どこか影がある。
存在自体が禁忌であるシュメル人であるが、本人はそれを否定している。その魔力は強大で、〈約束された子ども〉であるロキをも凌ぎ、未だ学生の身でありながら歴代の魔王と比肩するほど。
フェリクス・キングスフォート
シャルロット・ブリュー
声 - 高本めぐみ
本作のヒロインの1人。愛称はシャル。学院の二回生で第六位。登録コードは〈君臨せし暴虐(タイラントレックス)〉。学生からは「暴竜(Tレックス)」と呼ばれ恐れられている。夜会のトップランカー「十三人」にも名を連ねる若き天才魔術師。倫敦のブックメーカーがオッズ三倍をつけるほどの、次期魔王候補有力株の一角。
もとは名門貴族だったブリュー伯爵家の令嬢で、ある事件をきっかけにバラバラになった家族や自動人形を取り戻すために魔王を目指している。自分の生まれに確固たる自信と責任を持っており、「私は女王陛下から一角獣の紋章と北の領地を賜った、ブリュー伯爵家のシャルロットよ!」を合言葉に「高貴なる者の義務(ノブリス・オブリージュ)」に従って邁進する。
金髪碧眼の美しい少女であるが、自分の胸囲に対してはコンプレックスがある。人付き合いが苦手で、大きな暴力沙汰を起こすなど、問題行動を取ってしまうことが多かったため恐れられており、加えて夜会は無慈悲な生存競争であるとの考えからシャルロット自身も他人と関わることに消極的だったことも相まって雷真と出会うまで友人と呼べる存在はいなかった。
シグムント
声 - 中田譲治
シャルの自動人形であり、彼女のよき理解者。彼女の先祖が退治した悪竜から作られたと言われる禁忌人形で、四枚の翼を持つ鋼色の鱗のドラゴンの姿をしており、普段はシャルの帽子の上や肩に乗るほどの大きさ。150年ほど生きており、思慮深い性格と確かな人を見る目で、孤立した立場から不安や焦燥に駆られがちなシャルに度々助言を与え、心を支えている。意地っ張りな彼女の張り詰めた心をほぐすために茶化すことも多い。
宇宙の真理に関わるといわれる秘法、物質の生成・消滅を司る魔術回路「魔剣(グラム)」を搭載しており、戦闘時は全長八メートルにも及ぶ巨大な姿になり、シャルを背中に乗せて戦う。サイズはより小型に抑えて機動性を上げたり、さらに巨大化して力任せに敵を粉砕したりと調節可能。
シグルド
シグムントの子供であると同時にシャルへの贈り物。トールとの闘いの末に傷ついたシグムントの魔術回路と硝子の持つ雪月花シリーズと同じ心臓が合わさって造られた卵から孵った。
シグムント
声 - 中田譲治
シャルの自動人形であり、彼女のよき理解者。彼女の先祖が退治した悪竜から作られたと言われる禁忌人形で、四枚の翼を持つ鋼色の鱗のドラゴンの姿をしており、普段はシャルの帽子の上や肩に乗るほどの大きさ。150年ほど生きており、思慮深い性格と確かな人を見る目で、孤立した立場から不安や焦燥に駆られがちなシャルに度々助言を与え、心を支えている。意地っ張りな彼女の張り詰めた心をほぐすために茶化すことも多い。
宇宙の真理に関わるといわれる秘法、物質の生成・消滅を司る魔術回路「魔剣(グラム)」を搭載しており、戦闘時は全長八メートルにも及ぶ巨大な姿になり、シャルを背中に乗せて戦う。サイズはより小型に抑えて機動性を上げたり、さらに巨大化して力任せに敵を粉砕したりと調節可能。
ロキ
声 - 岡本信彦
学院の二回生で第七位(後に第九十九位に自主降格)。登録コードは〈自ら廻る焔の剣(セイクリッドブレイズ)〉。真珠色の髪に紅い眼をした美男子。操作の難しい鋼の自動人形「ケルビム」を自在に操る。
実戦演習では負け知らずで、極めて優秀な成績であり、キンバリーの予想をはるかに上回る速さで禁書の模写を完成させた。マグナスの対抗馬と目されるほど相当な魔力の実力をもつ魔術師であり、ケルビムの設計を一から組み直す所からかなり腕の立つ人形師でもある。周囲からは「剣帝」と呼ばれ、降格後もいまだに「十三人」と同格に見なされている。
フレイの弟であるが、ややフレイに対しても高圧的な態度をとる。しかし、本心は姉のことを気にかけており、順位を下げたのも、フレイの夜会初戦の相手となりそうな雷真をフレイの代わりに倒そうとしたからである。
人工的な「約束された子ども(プロミストチルドレン)」として養父のブロンソンにより心臓を機巧化されたサイボーグ魔術師兵の側面を持ち、常に魔力暴走や心停止の危険に晒されている。
雷真とは実力を認め合うものの犬猿の仲で、毎度子供じみた口喧嘩を繰り返している。しかしいざとなると雷真の窮地に助け舟を出すなど、仲間としての意識が徐々に芽生えつつある。
ケルビム
ロキの自動人形で、機械的なしゃべり方をする。全身金属製で、鋼板が人型に組み合わさったような外観をしている。ブレードになっている両腕と、背中からミサイルのように飛来する8本の短剣を駆使して戦う。
「熱風操作(ジェット)」の魔術回路を搭載し、熱風を収束した高熱の刃は、硬化した夜々をも切り裂く。風の噴射を利用して、地面を滑るように移動できる。巨大な剣に変形し、ロキが魔術で振り回したり、上に乗って飛行することも可能。
Dワークスの「エンジェル」シリーズであり、その戦闘能力は「ガルム」をはるかに凌ぐと言われ、整備性も極めて良好であるが自律性が低く、操作が難しい。「剣の結界」という自動防御機能があり、背中の短剣群が術者を中心に円を描き、その円内に踏み込んだ者を自動的に切り裂く。
ジブリール
破壊されたケルビムに代わる新型のロキの自動人形。イオネラ作で、盾、剣、天使、砲の4形態に変形可能なエンジェルタイプの異端。姿はケルビムより人間に近く、ルシファーに似ている。OSはケルビムのものを採用しているためしゃべり方は変わらない。ロキが制御しなくとも翼が自動制御し意図した通りに飛行できる新機構がある。
「完全統制振動(フラガラッハ)」「風の剣舞(シルエイティ)」「永劫の火(フェニックス)」「雷霆神器(アンダルギア)」の四つの魔術回路を搭載し、変形させることで各形態に割り当てられた魔術回路が使用可能になる。魔術回路は「熱風操作」ではなくなったが、新たな魔術回路たちを用いて以前と同じ能力をおおかた再現しているほか、フィンブレードを空間転移させ攻撃し、炎を噴射させ移動など、ケルビムを上回る性能を持つ。魔活性不協和の原理を超越しているかに思われるが、イオネラ曰く「ずる」。ロキやグリゼルダといったトップクラスの念動の使い手を必要とする。
土門 日輪(どもん ひのわ)
本作のヒロインの1人。学院の二回生で第八位。登録コードは〈魔軍を統べる黒曜姫(ダークプリンセス)〉。背丈は夜々と同じほどで、艶やかな桜色の着物に紫色の袴を着ている。
雷真の許婚。親同士が決めたことではあるが、彼のことをかなり好いている。雷真の言うことは絶対で、夜々の言うことにも惑わされることがない。その好意は夜々が強敵と認めるほど。学院に入ったのも赤羽天全がいるとの噂を聞きつけ、そこにいけば行方知れずになった雷真に会えると思ったからである。
土門の血の制限ゆえに、知り合いと呼べる相手がほとんど居らず、シャルとすぐに仲良くなった。基本的に恥ずかしがり屋だが、雷真のこととなると大胆になることもある。落ち込みやすい気質だが立ち直るのも早く、心は強い。
特定の自動人形を所持しておらず、呪符に「神」を下ろし、それを行使するイザナギ流の「式神」使い。「十三人」の一人ということもあり、相当な魔力も持っており、その力は十分の一に制限されても他の「十三人」の攻撃を防ぎきれるほどである。
セドリック・グランビル
声 - 種田梨沙
夜会執行部議長。第十位。キングスフォート家と並ぶ英国の重鎮であるグランビル家の御曹司。
時計塔破壊にまつわる一連の事件の後に軟禁状態から救出されたとされるが、アリス曰くそれも偽者であり、本人は既に死亡しているとのことである。
ヘイゼル・ヘイムダル
第十二位。国籍不明の一回生。登録コードは〈断黒絶刀(セイブルセイバー)〉。ブロンソンの実の娘であり、彼をお父さまと呼ぶ。プロミストチルドレンであるがホームにはおらず、ロキたちもその存在を知らなかった。ロキはヘイムダルが彼女の識別コードと推測している。
元々は非才であり、ブロンソンにとっては数多くいる婚外子の1人にすぎなかったため興味を持たれていなかった。しかしブロンソンの実験手術を受けてからは彼から称賛されるようになり、幸福を感じていた。優秀な姉の陰に隠れがちなアンリエットに自身の境遇から共感を覚えている。
ブロンソンが逮捕された原因の1人であるロキに烈しい敵愾心を持つが、その一方でロキとフレイの両親を殺したのがブロンソンであることは知らないらしい。
対象を言葉で操る魔術〈勅命詔書(ロイヤルオーダー)〉を使い、剣術の腕もかなり立つ。
ドロシー・マクガフィン
手袋持ち(ガントレット)
リゼット・ノルデン
声 - 能登麻美子
風紀委主幹補佐。学院の三回生で第三十四位。登録コードは「白い幻霧(ホワイトミスト)」
眼鏡をかけた少女。雷真に対してひどい言葉を吐く(罵倒のレパートリーがなぜか細長い虫に偏っている。例としてサナダムシ、イトミミズなど)。実際には夜会前に殺されておりフェリクスの自動人形にすり替わられていた。
フレイ
声 - 阿澄佳奈
本作のヒロインの1人。学院の三回生で第九十九位。登録コードは「静かなる騒音(サイレントロア)」。Dワークスの軍用犬型自動人形「ガルム」シリーズの一体、「ラビ」を連れている。「機巧戦術科」コース所属。真珠色の髪に紅い眼をした少女。体つきは華奢だが胸が大きく、顔立ちも整っている。
人工的な「約束された子ども」として養父のブロンソンにより心臓を機巧化された魔術師兵の側面を持ち、常に魔力暴走や心停止の危険に晒されている。
本当の両親は優れた人形使いで、機巧人形劇を生業としていたが、フレイとロキの資質に目をつけたブロンソンの裏工作により、劇の最中に事故を装って殺害され、フレイとロキの身柄はブロンソンの手中に落ちた。ブロンソンからは実験体として扱われていた節があり、過酷な訓練を課され、学院へと入学する。ロキとは実の姉弟であるが、フレイは母親の死は自分が招いたと誤解して、そのことでロキに恨まれていると思い込んでいたため、彼の前では萎縮していた。
雷真の初戦の相手で、ある理由により雷真を暗殺しようとしていたが、彼女自身が残忍さや狡猾さとは程遠い性格のため、嫌がらせレベルにしかなっていない。
「ガルム」シリーズ
アリス・ラザフォード
声 - 種田梨沙
本作のヒロインの1人。第八十七位。登録コードは「加速の妖精(エルフ・スピーダー)」。銀色の髪をした麗しい姿の少女。並外れた魔力を持ち主。人形使いとしても優秀。
歪んだ性格の持ち主で他人の不幸を見ることを一番の楽しみにしていたが、雷真と触れ合って以降は性格にも少しずつ変化が生じている。
体の半分を機巧化されているため、魔術を使うことができる。幻を操る魔法「虚像(ブロッケン)」の使い手であり、それにより幻影の投射や変身、物質の透明化が可能。雷真との戦闘時にシンにも使用したが、魔活性不協和の原理により、シンの魔術と組みあわせて使うことができない。
実はラザフォード学院長の娘だが、愛情に恵まれているとは言い難い。そのため、健康な肉体と父の愛に恵まれていたブリュー姉妹に嫉妬していた。
シン
声 - 櫻井孝宏
アリスの執事を務める、生身の人間を機巧化して造られた禁忌人形。銀に近い金髪で色つき眼鏡をしている。
完全に近い形で自律しており、人形使いが不在でも魔力を生み出せる。ロキと互角以上に渡り合い、夜々とシグムントをまとめて圧倒するなど、「十三人」クラスと同等かそれ以上の戦闘能力を持つ。
主人のはずのアリスに対して、毒舌を用いた諌言を頻繁に振るうが、職務態度は極めて忠実で、自分以外にアリスを悪く言う人間には容赦しない。
シン
声 - 櫻井孝宏
アリスの執事を務める、生身の人間を機巧化して造られた禁忌人形。銀に近い金髪で色つき眼鏡をしている。
完全に近い形で自律しており、人形使いが不在でも魔力を生み出せる。ロキと互角以上に渡り合い、夜々とシグムントをまとめて圧倒するなど、「十三人」クラスと同等かそれ以上の戦闘能力を持つ。
主人のはずのアリスに対して、毒舌を用いた諌言を頻繁に振るうが、職務態度は極めて忠実で、自分以外にアリスを悪く言う人間には容赦しない。
賀茂 昴(かも すばる)
教授
エドワード・ラザフォード
声 - 斧アツシ
学院長。日焼けした顔に口ひげの壮年。十九世紀最強の魔術師と謳われており、雷真がひるむほどの凄み、軍人を思わせる体躯、化け物のような巨大な魔力の持ち主。ヴァルプルギスの学び舎にラザフォードありと言われるほどである。雷真のことを「将来有望な人形遣い」と評している。
キンバリー
声 - 伊藤静
機巧物理学専門。雷真の担任でもある眼鏡をかけた若い女性。マジックアイテムや魔術回路の基礎理論をフィールドとして研究している。そのほかにも、他分野にわたる広範な魔術知識を持ち、実戦経験も豊富な、本人曰く「超一流」の魔術師である。しかし、クルーエルによると15年前の彼女は魔術を怖れ、憎み、呪いさえしていた。教師としては厳しいタイプではあるが、公平な成績評価と若めの容姿から男子生徒に人気がある。
魔術師協会「ネクタル」の番犬である「灰十字(クルサーダ)」の一員で、仲間からは「鶯」と呼ばれている。
グリゼルダ・ウェストン(16)
四年前の夜会の勝者で、現時点で最も若い魔王。通り名は「迷宮の魔王(ザ・ラビリンス)」。後頭部に結んだ黒髪と腰の長剣が特徴の女性。シェフィールド近郊の田舎町に住み、そこの地主でもある。魔王でありながら、組織に属さず、何の研究もせずに地代収入で生計を立てており、自分の領地で隠遁生活をする変わり者。
血の気が多く、サディスティックな性格をしている。その一方で、雷真の言動を求婚だと勘違いするなどかなり天然で乙女な一面を持つ。また、自分の町と住民を大事にしており、町の方に出てきて警察に代わって無法者や泥棒を退治して治安を維持している。そのため、町の人間からは慕われている。
「魔王」から直々に教われるため、彼女の講義はすぐに席がなくなるほどの人気がある。また、引き続き雷真やシャルの教導を行なっており、彼らの成長における大きなウェイトを占めている。
秘術「アリアドネの糸」を用いて魔力の糸を体内に送り込み、魔力循環系に干渉することで、魔力の循環の阻害や操作ができる。これによって、相手の動きを封じることや相手の生命活動を危うくすることもできる。
トレードマークでもある剣が示す通り剣術の達人でもあり、自動人形が無くてもアリアドネの糸と魔術師としてのスキル、そしてその剣技を用いてそこらの魔術師なら瞬殺できるほどの戦闘力を発揮する。
イプシロン
関係者
クルーエル
声 - 諏訪部順一
学院の医師。十年前なら美青年と言われただろう二枚目であるが眼光が鋭く凄みがある。医師としての腕は確かであるが、結構な女好きなようで女子生徒にちょっかいを出している。
キンバリーとは旧知であり、魔術師協会から金と引き換えに雷真をマークするように言われる。その一方で、変わってしまったキンバリーのことを心配しており、彼女に魔術師協会を抜けるように説得したことがある。
アヴリル
声 - 川澄綾子
学院長秘書官。黒眼鏡をかけた金髪の美女。腰にはサーベルを携えている。口が悪く、短気な性格をしている。学生のことは「ガキ」と呼び、学院長のことでさえ平気で「ジジイ」呼ばわりして悪態をつく。年齢を気にしているらしく「うら若い女性」として扱われるとあからさまに照れる。男勝りでサド気質な性格が被っていて歳も近いグリゼルダとは仲が悪く、胸のサイズでは負けている。
アンリエット・ブリュー
声 - 西明日香
シャルロットの妹。シャルロットとは背丈などほぼ同じだが、シャルロットの金髪に対しアンリエットの髪の色は亜麻色で、胸の大きさはアンリエットの方が大きい。常に優秀な姉と自分を比べ、自虐的になっている。昔、犬型自動人形を一時的に、シャルから預かっていたが、扱いきれずに暴走してしまい、エドマンドに重傷を負わせてしまう。この事件が原因で、ブリュー家は取り潰しになってしまい、これが、トラウマになっていて、犬が苦手。
日本軍
花柳斎 硝子(かりゅうさい しょうこ)
声 - ゆかな
クチナシの香気を纏う着物姿の妖艶な美女で、魔力の流れを視認できる特殊レンズ内蔵眼帯とキセルがトレードマーク。人間を作ったとまで噂される、軍部も一目置く当代きっての人形師。日本陸軍近衛師団の「朧富士」「雪月花」の製作者。自他共に認める酒と美少女を好む遊興ぼけとして有名。暑い気候に極端に弱い。
雷真の体に流れる「紅翼の血」を欲しており、雷真に「天全への復讐を果たせるか否か」の賭けを持ちかけ、その切り札として夜々を与えた。夜々の自動修復は雷真の生命力を吸い取り賄っていることを仄めかすなど、様々な裏の目的がある様子の謎の多い人物。
雪月花
硝子に製作された三姉妹の禁忌人形。精瑠(セル)と呼ばれる物質で構成され、普通の生物のような細胞分裂により自己を生長、修復できる。イオネラ曰く、硝子の著した本に書かれている『人形に生命なし』『省みる甲斐なし』といった花柳斎の製作理念とはかなり異なるらしい。
いろり
声 - 茅野愛衣
硝子の側仕えを務める銀色の髪に大人びた風貌の少女型人形。「雪月花」の長女「雪の乙女」。禁忌人形。夜々の姉妹機にあたる。
冷気の魔術回路「氷面鏡(ひもかがみ)」を搭載しており、その威力は単独でシンを圧倒するほどだが、それは能力の表層に過ぎない。真の力は原子単位での熱の収奪であり、心眼を開いた術者が用いれば音を立てることなく周囲一帯を凍り付かせることもできる。その優秀な空間制圧能力によって、三姉妹中最高の戦闘能力を誇る。
古き良き大和撫子然とした少女で、誰に対しても礼節を弁え凛とした立ち居振る舞いをし、特に硝子と雷真には絶対の信服を置き付き従う。しかし、常に落ち着いた態度の反面激情家なところもあり、特に「家族」を傷付ける者には語気が荒くなる。
硝子の側仕えをするだけあって家事にも長け、料理が得意。
小紫(こむらさき)
声 - 小倉唯
紅葉色の髪を左右に結った可愛らしい少女型人形。「雪月花」の三女「花の乙女」。禁忌人形。夜々の姉妹機にあたる。
外見に似つかわしい奔放な小悪魔少女的性格の少女で、堅いいろり、気難しい夜々に比べ、非常に明るく、根が素直で、人懐っこい性格。良くも悪くも裏表が無いが、姉二人に比べるとタメ口がデフォルトになっており、礼儀正しいとは言い難い。色恋沙汰には興味津々であり、夜々へのネタ振りが軽い。
夜々は姉に当たるが、「夜々姉さま」と呼びつつも夜々自身の素行や言動からあまり敬っているように見えず、若干ナメている節がある。夜々自身はいろりからよく子供扱いされているため、小紫に対しては姉ぶりたい様子である。しかしいろりと同じく姉妹の絆は固く、夜々の危機には本気で心配する。
隠形の魔術回路「八重霞(やえがすみ)」を搭載しており、各種センサーから生物の五感まで、あらゆる知覚情報を支配する力を秘めている。
魔術結社〈薔薇の師団〉
約2000年前に設立された最古の魔術結社。ネロ皇帝の弾圧から逃れるために地下に潜ったキリスト教徒の集まりが始まり。10数人の〈薔薇〉と呼ばれる幹部が議決権を持つ。結社の目的は権力の抑止であり、現在は世界大戦の回避を目的としていた。しかし、〈薔薇〉の数人が金薔薇たちによって粛清され、世界大戦を引き起こす側に移った。
エドマンド
大英帝国の王位継承候補筆頭たる第一王子。髪・瞳・服装共黒で統一された妖しい美貌の青年。通称「黒太子(こくたいし)」。機巧魔術万歳の当世を快く思っておらず、国内にありながら、王室に自治権を持つヴァルプルギス王立機巧学院とその主ラザフォードを「邪魔」と断じて憚らない。それを看過する父王や、英国との軍拡競争に明け暮れる各国も侮蔑と共に敵視しており、「英国の王権奪取を足掛かりに世界制服を成し遂げる」と嘯き、エヴァンジェリンの「絶対王権(マルチコントローラー)」で「自動人形エクスポ」に集結した数多の自動人形を手駒とし、機巧都市を血の海に変える大規模テロを巻き起こす。ブリュー家取り潰し事件の当事者でもある。
敵味方含めて誰よりも雷真の実力を高く評価しており、惚れ込んでいる。〈絶対王権〉の事件以来何度も雷真の前に姿を現しては自身の側へ引きこもうとしており、その度に断られては悪質なちょっかいを出し続けている。
「陸上戦艦」ダイダロス
イカロス
朧富士/七號
花柳斎ブランドの乙女型自動人形。花柳斎の雷名を天下に知らしめた、富士演習場の地形を変えるほどの「怪物」だが、硝子からは美しくないという理由で失敗作扱いされている。
作品初期より日本陸軍近衛師団の所属としてその存在が仄めかされてきたが、なぜかエドマンドの自動人形として登場した。エドマンドのことを盲愛しており、その様は雷真に過激なアプローチをし続ける夜々を彷彿とさせるものがあり、さらにそれを凌駕するような変態的な発言を繰り返す。エドマンドからの扱いはかなりぞんざいである。また、エドマンド以外の者はどうでもよく、そのため指示に従わないことも多々あるなど人形としての性能はともかく性格に難がある。
魔術回路は〈天手力(あまのたぢから)〉。魔竜の〈魔剣〉と同じく宇宙の真理に関わる秘宝にあたる魔術で、重力を自在に操る。
セフィラ・バルゼル・アプラクサス / 黒薔薇
Dワークス
ブロンソン
声 - 成田剣
新進気鋭の機巧工房Dワークスの社長。ヘイゼルの実父。フレイとロキの後援者であり、一応は義父。学院のOBであり、二十年前の「夜会」でその優勝者と魔王の座を争い、後一歩の所で敗北した。キンバリー曰く、当時は「剣を統べる天使(ソードエンジェル)」の名で一世を風靡したかなりの実力者。禁忌に精通し、「魔術師は技術の進歩に貢献することを躊躇ってはならない」という持論のもと、法も倫理も逸脱した狂気に走る。
性格は極めて酷薄で、自分の目的のためには手段を選ばず、平気で他人を犠牲にする。数々の非合法な手口で孤児を集め、人造の「約束された子ども」の実験台にしていた。
ヨミ
声 - 一城みゆ希
Dワークスの「ガルム」シリーズのプロトタイプであり、ラビの実母。魔術回路は「音圧操作(ソニック)」。ラビ達とは異なり、知能が高く会話もできる。フレイたちの「孤児院」の施設に繋がれていた。
その他の人物および自動人形
赤羽 撫子(あかばね なでしこ)
声 - 花澤香菜
雷真の妹。雷真の回想の中で、中身を抜き取られて殺されていた。雷真が家を出るときに、半ば喧嘩別れのようになっていた。理由は不明だが、彼女に瓜二つの自動人形・火垂をマグナスが所持している。
機巧少女は傷つかない Facing "Burnt Red"の登場人物
迦具夜(かぐや)
『機巧少女は傷つかない Facing "Burnt Red"』のヒロイン。月毛色の髪と狐耳をした主人公(プレイヤー)の自動人形。主に主人公と行動を共にする。心象投影の魔術回路「月読灯(バーント・レッド)」を搭載しており、対象の人間の心を読む事ができる他、その心象を影人形として具現化する。この能力の真価は「自動的に敵の敵を作り出す事」であり、キンバリー曰く「正に、戦争には理想的な兵器だ。」とのこと。
ジーンメタリカ-機巧少女は傷つかない Re:Acta-の登場人物
芥 ヤマト(あくた やまと)
用語
ヴァルプルギス王立機巧学院
機巧魔術の最高学府。大英帝国の機巧都市リヴァプールにあり、世界中から優秀な魔術師・人形師が集まっている。貴族の御曹司・御令嬢が大半を占めている。校風は「実力主義」の一言に尽き、地位や家柄よりも魔術師としての実力が優先され、学院の卒業資格だけでも出世の材料として十分な武器となる反面、夜会を始めとする厳しいカリキュラムが組まれ、あまりの過酷さに進級も困難な落第生も毎年多数出る。生徒一人一人の所有する自動人形が、国家機密相当の最新鋭技術や世界遺産相当の秘術の結晶であるため、学外への人形の持出しは、所有者の卒業まで禁止されており、学院は堅牢な城壁に囲まれた巨大な監獄の様相を呈している。
夜会
夜会開催前に参加資格を持つ者が持たない者に機巧戦闘で敗れれば、敗者の資格を剥奪し、他の者に与えるなど、実力主義が徹底されている。
ルール
魔王(ワイズマン)
手袋持ち(ガントレット)
選抜対象は、四十九位までは戦闘能力で選ばれる。残りは各学科のスコアから偏差値を割り出し、全学生の中から選ばれる。
十三人(ラウンズ)
機巧魔術とその解説
自動人形(オートマトン)
人形と人形師の腕によっては、知覚の共有をすることができる。負傷した場合、人形使いの近くにいるほど修復が早くなる。
魔術回路
機巧魔術(マキナート)
魔術回路を内蔵する自動人形と、それを操る人形使いからなるコンビネーションにより、従来よりも遥かに迅速・精確・強力な魔術行使を実現したため、機巧魔術は高度に発達した魔術体系の根幹をなし、魔術の軍事転用により激動の時代が到来した。
「イブの心臓」
魔活性不協和の原理
強制支配(フォース)
知覚の共有
コントロール中の自動人形と文字通り知覚を共有することができるが、その間、人形遣いは無防備になってしまう。
念動
禁忌
禁忌人形(バンドール)
神性機巧(マシンドール)
人形より魔術制御に劣る人間と、人間無しには動けない人形の両方を超えた存在=「機巧(マシン)の人間(ドール)」という意味であり、「人間(神)に作られた人間(人形)」。自動人形との決定的な違いは、自身も自動人形を操れるということで、「魔活性不協和の原理」を超越すると言われている。魔術師最大の禁忌である。
『機巧魔術関連技術の対機巧戦闘への応用』
『デ・オルガルム』
ただし禁書であるため、「魔王」の資格がなければ内容の閲覧も実行もできない。
機巧兵士(マシーネンソルダート)シリーズ
作中には第3~5世代までが登場している。個々の戦闘能力は高いが、人間だったために、痛みや負傷とは無縁ではいられない。
MK3
MK4
MK5
組織
Dワークス
十字架の騎士(クロイツリッター)
アリス・バーンスタインとは協力関係にある様子。
薔薇の師団(ばらのしだん)
元々はネロ皇帝の弾圧を逃れるために地下に潜ったキリスト教徒の集まりと言われており、機巧魔術が誕生する以前から怪しげな秘術を実践して、今日の魔術世界の礎を作り上げた。特定の指導者は存在せず、議決権を持つ〈薔薇(ばら)〉と呼ばれる十数人の幹部が組織を運営している。
設立当初から権力を制御して権力の暴走を止めることを自らの正義として掲げているが、実際は政治を裏から操ることに他ならず、明らかな反政府組織である。常に歴史の影で暗躍を続け、その存在はローマやカトリック教会などの支配を脅かすほどのものであった。現在でもブリュー家の爵位剥奪やエドマンドの暗躍など様々な事件に関与している。こうして現在に至るまで恐怖によって世界を裏から支配しており、そのため作中では結社のことは、「テロリズムの体現者」、「傀儡のエキスパート」と表現されている。
その他
機巧都市リヴァプール
赤羽一門
ブリュー家
キングスフォート家
約束された子ども(プロミストチルドレン)
メタトロン
既刊一覧
小説
- 海冬レイジ(著) / るろお(イラスト)、メディアファクトリー→KADOKAWA〈MF文庫J〉、全17巻
- 『機巧少女は傷つかない 1 Facing "Cannibal Candy"』2009年11月25日発売、ISBN 978-4-8401-3085-1
- 『機巧少女は傷つかない 2 Facing "Sword Angel"』2010年3月25日発売、ISBN 978-4-8401-3245-9
- 『機巧少女は傷つかない 3 Facing "Elf Speeder"』2010年7月23日発売、ISBN 978-4-8401-3452-1
- 『機巧少女は傷つかない 4 Facing "Rosen Kavalier"』2010年11月25日発売、ISBN 978-4-8401-3579-5
- 「ドラマCD付き特装版」同日発売、ISBN 978-4-8401-3580-1
- 『機巧少女は傷つかない 5 Facing "King's Singer"』2011年3月25日発売、ISBN 978-4-8401-3854-3
- 『機巧少女は傷つかない 6 Facing "Crimson Red"』2011年7月25日発売、ISBN 978-4-8401-3973-1
- 『機巧少女は傷つかない 7 Facing "Genuin Legends"』2011年12月22日発売、ISBN 978-4-8401-4336-3
- 『機巧少女は傷つかない 8 Facing "Lady Justice"』2012年4月25日発売、ISBN 978-4-8401-4549-7
- 『機巧少女は傷つかない 9 Facing "Star Gazer"』2012年9月25日発売、ISBN 978-4-8401-4820-7
- 『機巧少女は傷つかない 10 Facing "Target Gold"』2013年1月25日発売、ISBN 978-4-8401-4959-4
- 『機巧少女は傷つかない 11 Facing "Doll's Master"』2013年5月24日発売、ISBN 978-4-8401-5183-2
- 『機巧少女は傷つかない 12 Facing "Master's Doll"』2013年9月25日発売、ISBN 978-4-8401-5415-4
- 『機巧少女は傷つかない 13 Facing "Elder Empress"』2014年2月25日発売、ISBN 978-4-04-066308-1
- 『機巧少女は傷つかない 14 Facing "Violet Silver"』2014年10月24日発売、ISBN 978-4-04-066910-6
- 『機巧少女は傷つかない 15 Facing "Machine doll I"』2015年9月25日発売、ISBN 978-4-04-067470-4
- 『機巧少女は傷つかない 16 上 Facing "Machine doll II"』2017年7月25日発売、ISBN 978-4-04-069287-6
- 『機巧少女は傷つかない 16 下 Facing "Machine doll II"』2017年7月25日発売、ISBN 978-4-04-069286-9
- 「ドラマCD付き特装版」同日発売、ISBN 978-4-8401-3580-1
関連書籍
- 『機巧少女は傷つかない るろお ART WORKS』2015年3月25日発売、ISBN 978-4-04-066109-4
Machine-Doll Project
本作でのメディアミックス展開の企画で、このプロジェクトを元にメディアミックスを行っている。第1弾はボーカル・原田ひとみ、とくPプロデュースのイメージCD。第2弾は、高城計によるコミカライズ。第3弾は、文庫4巻に長編ドラマ・ソング、コミック1巻に短編ドラマ・ラジオを収録したCD付き特装版。
第1弾(イメージCD)
- 『機巧少女は傷つかない プロローグEP MACHINE DOLL』、2010年1月22日発売
- ボーカル:原田ひとみ、サウンドプロデュース:とくP(メディアファクトリー)
- ボーカル:原田ひとみ、サウンドプロデュース:とくP(メディアファクトリー)
第2弾(漫画)
機巧少女は傷つかない
ジーンメタリカ-機巧少女は傷つかない Re:Acta-
機巧少女は傷つかない アンソロジーコミック
第3弾(ドラマCD)
2010年11月25日発売の原作4巻に長編パート(side-A)を、コミックス1巻には短編パート(side-B)をそれぞれ特装版に収録。
スタッフ
テレビアニメ
2013年10月から12月にかけ、AT-Xほかにて放送された。AT-Xでは、放送開始前週の9月30日に事前特番『「機巧少女は傷つかない」一夜限りの夜会SP』が放送された。
AT-Xとそれ以外の局では女性キャラクターの映像表現に違いがあり、前者は基本的に無修正だが、後者は光や闇、衣服などで肌の露出度を抑える修正が加えられている。
スタッフ
- 原作 - 海冬レイジ(MF文庫J『機巧少女は傷つかない』/KADOKAWA刊)
- 原作イラスト - るろお
- 監督 - よしもときんじ
- シリーズ構成 - 柿原優子
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 渡辺敦子
- ドール/プロップデザイン・ドール総作画監督 - 廣瀬智仁
- サブキャラクター/衣装デザイン - 黒澤桂子
- メインアニメーター - 成川多加志
- 美術設定 - 金平和茂
- 美術監督 - 緒続学
- 色彩設計 - 柳沢久美子
- CGIディレクター - 内山正文
- 撮影監督 - 塩見和欣
- ビジュアルコーディネーター - 松原貞姫
- 編集 - 坂本雅紀
- 音響監督 - 明田川仁
- 音楽 - 横山克
- 音楽制作 - KADOKAWA(メディアファクトリー)
- エクゼクティブプロデューサー - 松本浩、大澤信博
- プロデューサー - 田中翔、臼井久人、土橋哲也、金庭こず恵、畠山拓郎
- アニメーションプロデューサー - 比嘉勇二
- 制作プロデューサー - 山崎成人
- プロデュース - ジェンコ
- 制作 - Lerche
- 製作 - 機巧少女は傷つかない製作委員会(KADOKAWA、ショウゲート、AT-X、ムービック、ジェンコ)
主題歌
「Anicca」
「回レ!雪月花」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | Facing "Cannibal Candy" I | 柿原優子 | よしもときんじ | 鈴木芳成 | アミサキリョウコ、成川多加志 |
第2話 | Facing "Cannibal Candy" II | 野亦則行 | 樋口博美 | ||
第3話 | Facing "Cannibal Candy" III | 夕澄慶英 | 鈴木芳成 | アミサキリョウコ、成川多加志 | |
第4話 | Facing "Cannibal Candy" IV | 夕澄慶英 | 竹上貴雄 | ||
第5話 | Facing "Sword Angel" I | 竹内利光 | 鈴木芳成 | 樋口博美、黒澤桂子 | |
第6話 | Facing "Sword Angel" II | 岩畑剛一 | 吉田俊司 | 杉本功 | |
第7話 | Facing "Sword Angel" III | 小林孝志 | 成川多加志、黒澤桂子 樋口博美、松本剛彦 アミサキリョウコ 東出太(アクション) | ||
第8話 | Facing "Sword Angel" IV | 夕澄慶英 | 吉田俊司 | 黒澤桂子 東出太(アクション) | |
第9話 | Facing "Elf Speeder" I | 岩畑剛一 | 三好正人 | 廣瀬智仁、高山幸二 | |
第10話 | Facing "Elf Speeder" II | 松本剛彦 | 小川浩司 | 齋藤雅和、水野隆宏 | |
第11話 | Facing "Elf Speeder" III | 原博 | 鈴木芳成 間島崇寛 |
黒澤桂子、成川多加志 岩佐とも子、アミサキリョウコ 星野真澄、樋口博美 東出太(アクション) | |
第12話 | Facing "Elf Speeder" IV | 藤川太 | 川西泰二 | いいのまこと、松本剛彦 成川多加志、黒澤桂子 もりやまゆうじ、山形孝二 |
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
放送直前特番『「機巧少女は傷つかない」一夜限りの夜会SP』 | ||||||
日本全域 | AT-X | 2013年9月30日 | 月曜 20:30 - 21:00 | CS放送 | リピート放送あり | |
本放送 | ||||||
日本全域 | AT-X | 2013年10月7日 - 12月23日 | 月曜 20:30 - 21:00 | CS放送 | 製作委員会参加 リピート放送あり | |
東京都 | TOKYO MX | 2013年10月8日 - 12月24日 | 火曜 0:30 - 1:00(月曜深夜) | 独立局 | ||
近畿広域圏 | 読売テレビ | 火曜 2:12 - 2:42(月曜深夜) | 日本テレビ系列 | MANPA 第2部 | ||
愛知県 | テレビ愛知 | 2013年10月9日 - 12月25日 | 水曜 2:05 - 2:35(火曜深夜) | テレビ東京系列 | ||
韓国全域 | ANIPLUS | 水曜 23:30 - 木曜 0:00 | CS放送、IP放送 ケーブルテレビ ネット配信 |
19歳以上視聴可で放送 韓国語字幕あり | ||
日本全域 | BS11 | 2013年10月11日 - 12月27日 | 金曜 0:00 - 0:30(木曜深夜) | BS放送 | ANIME+枠 | |
ニコニコ生放送 | 金曜 1:00 - 1:30(木曜深夜) | ネット配信 | ||||
ニコニコチャンネル | 金曜 1:30 更新(木曜深夜) | |||||
バンダイチャンネル | 2013年10月18日 - 2014年1月3日 | 金曜 12:00 更新 | ||||
dアニメストア | 2013年10月25日 - 2014年1月10日 |
BD / DVD
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
---|---|---|---|---|
BD | DVD | |||
1 | 2013年12月25日 | 第1話 - 第2話 | ZMXZ-8981 | ZMBZ-8991 |
2 | 2014年1月29日 | 第3話 - 第4話 | ZMXZ-8982 | ZMBZ-8992 |
3 | 2014年2月26日 | 第5話 - 第6話 | ZMXZ-8983 | ZMBZ-8993 |
4 | 2014年3月26日 | 第7話 - 第8話 | ZMXZ-8984 | ZMBZ-8994 |
5 | 2014年4月25日 | 第9話 - 第10話 | ZMXZ-8985 | ZMBZ-8995 |
6 | 2014年5月28日 | 第11話 - 第12話 | ZMXZ-8986 | ZMBZ-8996 |
BOX | 2018年2月23日 | 第1話 - 第12話 | ZMAZ-11862 | - |
映像特典
BD / DVD各巻収録の原作・海冬レイジ書き下ろし特典文庫原作OVA。ストーリー原案は海冬レイジ。
- 脚本 - 竹内利光
- 絵コンテ - 岩畑剛一
話数 | サブタイトル | 演出 | 作画監督 |
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Vol.I | そして二人は学び舎へ | 鈴木芳成 | 中野圭哉 |
Vol.II | いろり、露天風呂で粗相する | 鈴木芳成 小林孝志 |
中野圭哉、黒澤桂子 廣瀬智仁 |
Vol.III | シャルとフレイ、戦慄のバスルーム | 小林孝志 | 中野圭哉、内原茂 黒澤桂子(キャラクター作画監督) |
Vol.IV | 赤羽撫子、夏の夜の夢 | 中野圭哉、黒澤桂子 | |
Vol.V | 個人授業 〜医務室で美女ふたりと〜 | 成川多加志 | |
Vol.VI | 美少女集合!水着だらけの大騒動 | 黒澤桂子、廣瀬智仁 |
Webラジオ
『ラジオ・機巧少女〜メインキャストは傷つかない〜』は、音泉とアニメイトTVにて2013年9月3日から2014年2月25日まで配信されていたWebラジオ番組。パーソナリティは下野紘(赤羽雷真 役)、原田ひとみ(夜々 役)、高本めぐみ(シャルロット・ブリュー 役)。
ゲーム
機巧少女は傷つかない Facing "Burnt Red"
夜々フリック
この他に、HEROZ(2014年7月30日まではNECビッグローブ)のスマートフォン向けアプリのカードコレクションゲーム『嫁コレ』に参加している。