メメシス
ジャンル:ファンタジー,
以下はWikipediaより引用
要約
『メメシス』は、柳生卓哉による日本の漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて2018年14号から2019年9号まで連載された。
あらすじ
史上最凶の大魔王軍が人々を苦しめる世界で、無名の戦士アシューとキジラは魔物の討伐に励んでいた。彼らは以前、この世界で最も大魔王討伐を期待される勇者・レオンとパーティーを組んでいたが、レオンの女好きが災いしパーティーをクビにされていた。それをいつまでも根に持つ二人は「レオンより先に大魔王を倒し、クビにしたことを後悔させる」、ただその一念で大魔王討伐の旅に出る。
登場人物
主要人物
アベルト・アシュー
本作の主人公の一人。勇者レオンの元仲間である戦士。18歳。レオンが募集していた修行仲間の選考にキジラと共に合格し、3人でパーティーを組み魔王討伐の旅を続けていたが、旅も3年目に差し掛かった約1年前、突然レオンに解雇される。その悔しさからレオンを見返すため、同じくクビになったキジラと共に修行に励み、「レオンより先に大魔王を倒し、クビにしたことを後悔させる」との思いで大魔王討伐の旅に出る。
レオンの仲間だったころはキジラとは犬猿の仲だったが、クビになってからはお互いを毎日慰め合うことで無二の親友となった。その二人の関係はある種の共依存でもあり、デビッチからは「ズブズブの人間関係」「きしょい」と酷評されている。
裕福な家庭の出身。聡明な人物で、宝石や鉱石の見極めも得意。また、レオンから「人の話を聞いていない」と言われたことから努力し、動物の言葉を聞き取る能力を身につけている。一方、レオンに見捨てられたショックにより夢遊病を患っているほか、毎日おねしょに悩まされており、トイレにも1人では行けないなど繊細な人物。嫌いな食べ物はセロリ。
当初、レオンにクビにされたことは彼らにとって受け入れがたい事実であったが、後にその時挫折を経験したおかげで成長することができたと受け止めれるようになった。物語終盤ではキジラ、レオンと共に魔界に攻め込むが、魔将相手に3人とも苦戦。焦るレオンに対し、「お前は勇者だが俺たちは戦士」だとして目標としていた大魔王の討伐をレオンに譲ることを提案し、アシューとキジラは魔将の足止めを行った。レオンが魔王を倒し、世界が平和になった後はキジラと2人きりで山奥に住んでいる。また、キジラと共にレオンの仲間に復帰し、旅も続けている。
キジラ
本作におけるもう一人の主人公。アシューと同様、レオンのパーティーをクビになり、レオンを見返すためアシューと共に大魔王討伐の旅に出る。
以前は剣撃と攻撃魔法で押し通すタイプの戦闘スタイルだったが、レオンにそれを批判されクビになってからは補助魔法も習得した。レオンに見せつけるために倒した魔物のスケッチを持ち歩いている。
貧困な家庭の出身で、文字の読み書きは苦手なため、アシューに教えてもらいながら勉強中である。文字が読めないため魔法は耳コピで覚えた。アシュー曰く「ワイルドでダンディーで器の大きい人物」。スラム時代は毒キノコを主食としていたらしく、毒をものともしない鉄の胃袋を持つ。実家は大家族で炊事洗濯は得意。アシューのおねしょパンツを洗うのが日課。特技は家庭的な実用魔法。
ローズ
拳闘士の少女。武道一家の出身で、母親はローズを生んですぐ武者修行の旅に出ており、男だらけの道場で育つ。15歳の時に父親を倒して免許皆伝となり、武者修行の旅の途中でローズが助けた2人の女魔導士、プニエとペロロとパーティーを組む。しかし、2人はある日レオンのパーティーに入り、その時ケガで療養中だったローズは置いてかれたため、レオンを倒し、2人を奪い返すことを決意する。旅の途中でアシュー、キジラと出会い2人の強さを気に入り、「レオン繋がり」ということもありパーティー入りする。
男だらけの家で育ったことが災いしたのか、プニエらとの出会い以降は無類のおっぱい好きと化してしまっている。連載序盤ではいつまでも過去のことを根に持つアシューらの女々しさを笑い飛ばすムードメーカー的存在だったが、徐々に巨乳マニアとしての本性を発揮するようになる。ただしアシュー、キジラはそれを黙認している。キジラと同様文字は読めない。フランスパンが好き。
ナーシャ・ラキ・リンダ
ラムカ
エルフ族の弓師。以前、魔物に捕まっていた兄をアシューとキジラに助けられて以来、2人の熱狂的なファンになる。ただし、表向きはそれを悟られないよう2人の前でもクールに振舞っている。魔物討伐依頼所でアシューとキジラに仲間入りを打診するが、彼らからは「オレ達は(レオンと違って)仲間を大事にしたい」ため簡単には仲間を増やせないとの理由で断られる。しかし、その後も一方的に彼らをつけまわしている。情報通でもあり、上記の通り正式に仲間入りはしていないがアシュー、キジラからその情報網を頼りにされることもある。巨乳であるためローズからは常に狙われている。
最終話では元々住んでいたエルフの国からアシューらの家の近くに引っ越しており、双眼鏡で彼らを盗み見したり、ジョギーが自身の借金返済のために盗んだ2人の私物を買い漁るなどストーカーが悪化している。
レオン一行
レオン
この世界で最も大魔王討伐を期待される勇者。女好き。かつてアシュー、キジラとパーティーを汲んでいたが、パーティー入りを名乗り出た2人の女魔導士、プニエとペロロを気に入り、彼女ら2人をパーティー入りさせるとともにアシュー、キジラを解雇する。この際、アシューやキジラにそれぞれの欠点を伝えたため、2人はそれの克服に励むようになるが、レオン自身は深い考えがあったわけでなく、実際は「なんとなく」でクビにした。
クビにしてからも2人の動向は一応気にかけているが、王宝「千里眼」を「いらないから」と2人にプレゼントするなど、見下したような態度を取る。常に自由奔放な言動で回りを乱すが、その性格を知るのはアシュー、キジラら実際に接したことのある一部の人間のみで、世間一般では勇者らしい高潔な人物だと思われている。勇者としての能力は極めて高く、アシューらもクビにされたことは恨みつつもレオンの実力は認めている。
最終戦でアシュー、キジラの努力と実力を認めるようになり、大魔王を倒した後は和解し再びパーティーを組んだ模様。
魔王軍幹部討伐隊
キリ国・国王が出した魔王軍幹部・デビルンルンの討伐とさらわれた姫君(リンダ)の奪還依頼に集まった戦士たち。アシュー、キジラ、ローズ、ラムカもこれに参加していた。
ジョギー
桜戸カヨコ(さくらど カヨコ)
その他の人物
バイル
期待の新星として注目されている若手勇者。同郷で幼馴染の僧侶パンジー、戦士リックスとパーティーを組み、魔王軍幹部ヘドロブラザーに挑むが歯が立たず、殺されかけた所をアシュー達に助けられる。レオンに心酔しており、アシュー、キジラがレオンの元仲間だと知ってからは敬語で話すようになる。ヘドロブラザー討伐後、アシュー、キジラから王宝「千里眼」を譲り受ける(元々レオンがアシューらに譲ったものだが、「レオンから受け取った道具で大魔王を倒したらレオンのおかげになってしまう」との考えで譲り受けを拒否したため)。彼が世間に対しヘドロブラザーを倒したのはアシュー、キジラ、ローズであると証言したことで、3人の名は世界中に知れ渡ることとなる。
魔王軍
世界の4割を支配下に置く。大魔王を筆頭に魔将が2体、幹部が12体、その配下に無数もの魔王兵がいる。
魔王軍幹部
12体で構成される魔王軍の幹部で、それぞれ「王宝」と呼ばれる大魔王の秘宝を守護している。レオンが最終戦前に自分は7体倒したと証言しており、その内ダークマン、ググ、デビルンルン、デスパルドを除く3体は作中には登場していない。合計が12体を超えるのは新たに幹部を補充したため。
ヘドロブラザー
デビルンルン
第23話から登場。人間のような上半身と鳥のような下半身を持つ。リンダを攫い、救出に来た戦士たちを魔物と融合させ新たな魔王軍幹部へと生成することを目論む。潜在能力を開放する王宝「デビルオープナー」を大魔王から託されており、悪変速(デビルギア)を上げるごとに段階的に戦闘力を増す。ローズ、ジョギー、モンジといった歴戦の戦士を一瞬で倒す強さと非情さを見せつけるが、アシュー、キジラとの戦闘の際にレオンの不意打ちで倒される。その後は一命を取り留めるが、魔力を使い果たしてしまったため幼児化した。
最終話では新魔王に就任したモリドーラ・ケンブリッジが人間と共存する方針を取ったため、アシューら人間とも和解した模様。
モリドーラ・ケンブリッジ
魔王兵
岩石巨兵
デビッチ
書誌情報
- 柳生卓哉『メメシス』 小学館〈少年サンデーコミックス〉、全4巻
- 2018年5月18日発売、ISBN 978-4-09-128293-4
- 2018年8月17日発売、ISBN 978-4-09-128386-3
- 2018年12月18日発売、ISBN 978-4-09-128597-3
- 2019年4月18日発売、ISBN 978-4-09-129135-6