巨蟲列島
漫画:巨蟲列島
原作・原案など:藤見泰高,
作画:REDICE→廣瀬周,
出版社:秋田書店,
レーベル:チャンピオンREDコミックス,
巻数:全6巻,
話数:全23話+番外編,
漫画:大巨蟲列島
原作・原案など:藤見泰高,
作画:廣瀬周,
出版社:秋田書店,
掲載サイト:マンガクロス,
レーベル:チャンピオンREDコミックス,
発表期間:2019年4月25日 - 連載中,
巻数:既刊11巻,
漫画:巨蟲山脈
原作・原案など:藤見泰高,
作画:さざなみ陽輔,
出版社:秋田書店,
掲載サイト:どこでもヤングチャンピオン,
レーベル:ヤングチャンピオンコミックス,
巻数:既刊5巻,
OVA
総監督:高橋丈夫,
監督:龍輪直征,
キャラクターデザイン:野口孝行,
音楽:鈴木暁也,Johannes Nilsson,
アニメーション制作:パッショーネ,
発売日:2019年,6月20日,
以下はWikipediaより引用
要約
『巨蟲列島』(きょちゅうれっとう)は、原作:藤見泰高、作画:REDICE→廣瀬周による日本の漫画作品。『チャンピオンクロス』(秋田書店)にて、2014年10月21日から2018年5月1日まで配信されていた。『Champion タップ!』と統合されて新設された『マンガクロス』にて、2018年12月27日分よりREDICEから廣瀬に交代して、2019年3月28日まで連載された。その後、『大巨蟲列島』(だいきょちゅうれっとう)として2019年4月25日より連載開始している。またスピンオフとして、さざなみ陽輔が作画による『巨蟲山脈』(きょちゅうさんみゃく)が『どこでもヤングチャンピオン』2019年12月号(創刊号)より連載中。
これまで多くの昆虫マンガを手がけた藤見がパニックホラーを手がけるのは今作が初となる。巨大化した昆虫が登場するにあたって、藤見自身が「昆虫が巨大化した場合はどのような形状になるのか」を考察し、デザインを行っている。
あらすじ
私立鳳翔高等学園の生徒たちを乗せた旅客機が謎の事故によって墜落し、織部睦美たちはとある島へと流れ着く。生存者と合流して救助を待つことにするも、その島は巨大な昆虫に支配された島だった。
浜辺で目を覚ました睦美は、同じクラスの松岡歩美(通称:キャプテン)と再会する。睦美は持ち前の知識で無事に食料を手に入れ、「救助が来るまで最長で3日、それまで生き延びる」という目標を立てる。
一方、睦美の親友である成瀬千歳は、他に生存していた生徒達と共に島内を彷徨っていた。神野美鈴を始め、好き勝手に振る舞う仲間達に手を焼く千歳もまた、親友である睦美の身を案じていた。しかし、仲間の一人がミヤマカラスアゲハに遭遇してしまったことで、状況が一変してしまう。次々と仲間達が襲われるが為す術もなく、一人、また一人と犠牲が出てしまうものの、そこへ睦美たちが現れ、睦美の機転で一行は窮地を脱する。
再会の喜びもつかの間、今度はジガバチが千歳を攫って行ってしまう。千歳を助けたい睦美は、グループの面々を何とか説得してジガバチの巣と化していた民家へ向かう。そこでは、ジガバチの幼虫が人間たちを生きたまま捕食していた。睦美はその光景を見て、島は廃島ではなく住民が住んでいたと確信する。しかし、肝心の千歳は見つからない。しかし、メンバーの一人である上條アツシの親友・アキラが他のジガバチに連れてこられたことで、アツシと睦美は別の巣へ突入することになる。再び睦美の機転と他のメンバーの助力もあり、千歳とアキラの救出に成功する一行。しかし、逃げ出した先はマダニの巣だった。
千歳たちを救うべく、一行はマダニの巣を横切ることに。途中で顔面をマダニで覆われた教師と遭遇し、メンバーの三浦真美がパニックに陥ったことでマダニに襲われかけてしまうものの、辛くも脱出することに成功する。海でマダニが付着していないか調べる睦美たち。そんな中、真美は美鈴への恐怖からキャプテンに、美鈴は野心からアツシにそれぞれ迫り、人知れず関係を持つのだった。
『巨蟲列島』の登場人物
声の項はコミック第6巻特装版に付属するアニメ版・劇場版の声優。『大』は続編の『大巨蟲列島』に登場することを指す。
複数シリーズ登場
織部睦美(おりべ むつみ)
声 - M・A・O
本作の主人公。私立鳳翔高等学園2年1組在籍。普段はおとなしい少女だが、サバイバル能力に長けている。昆虫の生態にも詳しく、巨大化した昆虫と遭遇した際には速やかに対処するが、昆虫を殺すことには抵抗がある。「ゴマ夫」と呼ぶ防水リュックサックを手放さない。昆虫の知識は稲穂から教わったもので、昔はむしろ苦手だった。
『大』でも昆虫の知識で窮地を救っているが、責任感と焦りから「ゴマ夫」を忘れてしまったことも。
成瀬千歳(なるせ ちとせ)
声 - 立花理香
クラス委員長。2年1組在籍。メガネをかけており、生真面目でやや堅物。睦美の親友。吹奏楽部兼剣道部所属のエース。睦美とは別に生存者グループを率いており、巨大化したミヤマカラスアゲハによってグループの半数近くを殺害された直後、睦美と再会を果たす。ジガバチによって巣へ連れ去られてしまうが、同じようにジガバチに連れ去られたアキラ共々睦美たちによって救出された。
『大』に登場。「ゴマ夫」を忘れた睦美に届けた際、自分達を頼るようせがむ一面を見せた。辰野大島編では桃崎、青山らと共に東京へ戻るが睦美の手紙や辰野大島のニシキエビ祭りでの中継映像で蟲達と戦っている事を知る。
三浦真美(みうら まみ)
声 - 麻倉もも
千歳の率いていた生存者グループのひとり。2年1組在籍。まだ駆け出しの現役アイドルだが、最近は人気が低下してなかなか売れず、事務所に3か月出禁の状態でストレスが溜まっている。美鈴には弱みを握られており、逆らえない。松岡が同性愛者であることを見抜き、自分を護らせるために肉体関係を持った以降は美鈴に挑発的な態度を取ったこともある。青山とはホタルの襲撃時のやりとりから折り合いが悪い。
『大』に登場。美鈴が行方不明になってからは猟銃を携行するようになる。辰野大島編ではスキャンダル等を嫌がり東京へは戻らず睦美達と同行する。
甲斐和彦(かい かずひこ)
声 - 江口拓也
千歳の率いていた生存者グループのひとり。2年4組在籍。天然パーマの男子生徒。病院施設の電源復旧などをこなすなど電気系の知識を持ち、ピッキングも得意。睦美の知識や能力を認めており、千歳と並び彼女に協力的である。いじめにあった生徒を助けたが、その生徒といじめていた生徒達にはめられた過去を持つ。
『大』に登場。猟銃を携行している。辰野大島編では親から生存していた事で嫌味を言われるなど、自身の居場所が無い事を知り睦美達と同行する。
青山望(あおやま のぞみ)
中城の率いる生存者グループのひとり。2年4組在籍。クラス委員長。
野沢に万引きをしたことを盾にいじめられていたところを中城に助けられたことで中城を絶対的に信頼しており、それを否定する睦美や千歳たちに敵視を抱いている。ジグモに捕まった中城を助けるため、甲斐と関係を持ち手助けを頼む。後述の理由で睦美だけ生き残り、中城が死亡したことで睦美を逆恨みするようになる。「ゴマ夫」の中に中城の手を入れて虫に襲わせようとしたが、逆に自分が窮地に陥った時に睦美に助けられる。
『大』に登場。相変わらず周囲と敵対する態度だったが、カブトムシの件よりそれまでとは一転して「睦美さま」と心酔するような態度を取る。辰野大島編では東京へ戻る。
桃崎香住(ももさき かすみ)
識森涼子(しきもり りょうこ)
榎稲穂(えのき いなほ)
声 - 井上麻里奈
原作者・藤見泰高の別作品『サイカチ 真夏の昆虫格闘記』、『ベクター・ケースファイル 稲穂の昆虫記』、スピンオフ作品『巨蟲山脈』の登場人物。『巨蟲列島』の終盤にも回想で登場し、睦美の昆虫の知識は自身の教えによるものだと描かれている。
私立鳳翔高等学園
1巻より登場
松岡歩美(まつおか あゆみ)
声 - 福圓美里
ソフト部。2年1組在籍。ジャージとハチマキが特徴的な女子生徒。漂流した睦美が最初に遭遇した生存者。部活では部長を務めていたことから、睦美たちには「キャプテン」と呼ばれている。体力には自信があるが精神面は少し弱く、生存メンバー内で意見が分かれた際には孤立することもある。同性愛の気があり、その場の雰囲気に流されて真美と肉体関係を持つ。最後は彼女をホタルの幼虫の襲撃から庇って死亡する。
神野美鈴(じんの みれい)
声 - たかはし智秋
千歳の率いていた生存者グループのひとり。2年1組在籍。他人を手玉に取ることに長けており、男性教諭や男子生徒と肉体関係を持つ。その対象は男性だけではなく、松岡や千歳にもそのようなそぶりを見せる。千歳曰く「アタシが知る限り一番最低な女」で自分だけが生き残ろうという考えが強く、上條と共にさまざまな場面で生存者グループを窮地に陥れるような行動を取ることもあったが、幾度も窮地から救ってくれた睦美たちについては信頼するようになる。救命艇を巡視船から出した後はムカデと共にガス爆発に巻き込まれ、生死不明となる。
上條アツシ(かみじょう アツシ)
声 - 駒田航
千歳の率いていた生存者グループのひとり。2年5組在籍。粗暴な性格の不良生徒。
暴力でグループを支配しようとするが、睦美との合流や度重なる巨大昆虫の襲撃でうまくいかない。美鈴と手を組んでいたこともあったが、やがて孤立してしまう。最後は鈴木とともに寄生アブに襲われ、美鈴と真美の目の前で体内の卵が孵化、美鈴に助けを求めながら死亡した。
母親は他界しており、形見のピアスを不良仲間のアキラに渡した過去がある。
白川美紀(しらかわ みき)
伊能愛(いのう あい)
声 - 久保ユリカ
千歳の率いていた生存者グループのひとり。2年2組在籍。ワンダーフォーゲル部に所属し、千歳と共に島の地図を作ろうと働く。一人称は「僕」、美鈴からは「ワンダ」と呼ばれている。巨大化したミヤマカラスアゲハに遭遇し、全身の体液を吸われて死亡した。作品中、昆虫の襲撃で死亡した最初のキャラクター。
小田哲(おだ さとし)
柘植寛(つげ ひろし)
アキラ
声 - 金子誠
上條アツシの不良仲間で、親友。ジガバチによって巣に連れ去られたところを千歳とともに救出される。しかし、レウコクロリディウムに寄生されており、奇声をあげながら鉄塔をのぼり、ヘビトンボに補食される。
野沢(のざわ)
声 - 米山明日美
2年4組担任。美術教諭。顔面を巨大化したマダニで覆われた状態で発見される。睦美たちが発見した時点では生きていたが、マダニに吸血され続けていることもあり、助からないと判断した睦美にマダニの囮として突き飛ばされた。睦美達が発見する以前は中城達と行動、青山に対し参考書の万引きの件を盾に性的な嫌がらせをしており、島でも同様にいじめていたところを中城が崖から突き落としたことが明らかになる。
2巻より登場
中城茉莉華(ちゅうじょう まりか)
鈴木香代(すずき かよ)
宮園恵美子(みやぞの えみこ)
声 - 杉村ちか子
中城の率いる生存者グループのひとり。2年4組在籍。陸上部。ミヤマカラスアゲハに襲われていたところを睦美たちに救出される。病院施設へ向かう途中ハンミョウに襲われ、巣穴へと引きずり込まれて死亡する。
猟友会
3巻より登場。海上保安庁と共に音信不通となった島の調査のため上陸。彼らの持ち物の猟銃は後に睦美達に渡っている。
おやっさん
『大巨蟲列島』の登場人物
辰野神島の人々
辰野神島の住民達。住民は岐阜弁(東美濃弁)で話している。
京介(きょうすけ)
無雲葵(なぐも あおい)
辰野大島編からの登場人物
天宮昇史(あまみや しょうじ)
迫田(さこた)
阿部ジュリア(あべ ジュリア)
島村金太郎(しまむら きんたろう)
塩谷(しおや)
峰岸雄三(みねぎし ゆうぞう)
須藤さくら(すどう さくら)
寅澤(とらさわ)
辰郎(たつろう)
舞台
東ノ小島
当初は不明だったが作中で東ノ小島(あずまのこじま)と判明。
集落
睦美たちが最初に発見した集落は家一軒がまるごとジガバチの巣となっており、内部には人間が捕らわれている。これは、ジガバチがその人間の体に卵を産み付け、孵化した幼虫の餌にするためである。
また、別の集落には中城茉莉華が生徒たちを率いて避難している。
病院施設
医療設備や研究設備が整った施設で、医療品の他に食料も蓄えてある。研究施設にはホルマリン漬けにされた昆虫が多数並んでいるが、その目的は不明。
辰野神島
睦美達が東ノ小島から逃げて来た2つ目の島。島の規模は東ノ小島よりも大きく港や商店街がある。東ノ小島と同じく巨蟲の襲撃にあっているが全滅はしていない模様。しかし、島の住民は元は島民以外にも好意的だったが、島をよそ者に略奪されてからはよそ者を敵視している者もおり、睦美達も当初は歓迎されなかった。
辰野神社
病院
辰野大島
作中に登場した島の中では一番規模が大きくホテルや空港などがある。睦美達が逃げた時点では表立った巨蟲の被害はなく、島民も巨蟲を知らなかった。
シンメイ製薬海洋生物研究所
レストラン「ロイヤルゲスト」
巨大化した生物
作中への登場順に並んでおり、名称はその表記に準拠。物語開始当初は昆虫だけだったが、その後はそれ以外の生物も巨大化が確認されている。また、ほとんどの種は巨大化に伴って(本来は肉食性でない種も含めて)人間を捕食するようになっているほか、種によってはさらなる進化の一環として成虫での脱皮すら行なうようになっている。
- フジツボ(『巨蟲列島』第18話で確認)
- ミヤマカラスアゲハ
- ジガバチ
- マダニ
- レウコクロリディウム
- ヘビトンボ
- ガザミ
- ハンミョウ
- ホタル
- ジグモ
- ドウガネブイブイ
- ヨコヅナサシガメ
- ヤゴ
- オオムカデ
- ヤスデ
- 寄生アブ
- オサムシ
- ヤンマ
- 食用ミミズ
- カブトムシ
- ヤブカ
- ヤマビル
- アブラゼミ
- クマゼミ
- ハラビロカマキリ
- キノカワカマキリ
- ハリガネムシ
- タガメ
- シミ
- カマドウマ
- ガロアムシ(マントファスマ)
- アゲハチョウの幼虫
- シリアゲムシ
- シデムシ
- チビクワガタ
- アリマキジゴク
書誌情報
- 藤見泰高(原作)、REDICE→廣瀬周(作画) 『巨蟲列島』 秋田書店〈チャンピオンREDコミックス〉、全6巻
- 2015年3月6日発売、ISBN 978-4-253-23761-1
- 2015年10月20日発売、ISBN 978-4-253-23762-8
- 2016年8月19日発売、ISBN 978-4-253-23763-5
- 2017年3月17日発売、ISBN 978-4-253-23764-2
- 2018年1月19日発売、ISBN 978-4-253-23765-9
- 2019年6月20日発売、ISBN 978-4-253-23766-6
- 藤見泰高(原作)、廣瀬周(作画) 『大巨蟲列島』 秋田書店〈チャンピオンREDコミックス〉、既刊11巻(2023年10月19日現在)
- 2019年12月20日発売、ISBN 978-4-253-23767-3
- 2020年3月19日発売、ISBN 978-4-253-23768-0
- 2020年7月20日発売、ISBN 978-4-253-23769-7
- 2021年2月19日発売、ISBN 978-4-253-23770-3
- 2021年6月18日発売、ISBN 978-4-253-23795-6
- 2021年11月18日発売、ISBN 978-4-253-23796-3
- 2022年3月17日発売、ISBN 978-4-253-23797-0
- 2022年8月19日発売、ISBN 978-4-253-23798-7
- 2022年12月20日発売、ISBN 978-4-253-23799-4
- 2023年5月18日発売、ISBN 978-4-253-23800-7
- 2023年10月19日発売、ISBN 978-4-253-23815-1
- 藤見泰高(原作)、さざなみ陽輔(作画) 『巨蟲山脈』 秋田書店〈ヤングチャンピオンコミックス〉、既刊5巻(2023年10月19日現在)
- 2020年7月20日発売、ISBN 978-4-253-30171-8
- 2021年2月19日発売、ISBN 978-4-253-30172-5
- 2021年11月18日発売、ISBN 978-4-253-30173-2
- 2022年12月20日発売、ISBN 978-4-253-30174-9
- 2023年10月19日発売、ISBN 978-4-253-30175-6
アニメーション
OVA
完全予約限定商品となるコミック特装版6巻に同梱。
スタッフ
劇場版
2020年1月10日公開。東京・新宿バルト9ほか全国23館で上映された。
主題歌
「Stellar」