西洋骨董洋菓子店
以下はWikipediaより引用
要約
『西洋骨董洋菓子店』(せいようこっとうようがしてん)は、よしながふみによる漫画作品。『Wings』(新書館)にて連載。単行本は全4巻。英訳もされている。
概要
妙な経緯から、若い男性ばかりで開業することとなったアンティークショップ張りの内装を持つケーキ専門店「アンティーク」を舞台に、ゆるい日常や人間関係を描いた作品である。
2002年度(平成14年度)、第26回講談社漫画賞の少女部門を受賞。
約170万部発行のベストセラー。
2001年に『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』のタイトルでテレビドラマ化された。2002年にはドラマCD化された。2008年7月 - 9月にノイタミナ枠にてテレビアニメ『西洋骨董洋菓子店 〜アンティーク〜』が放送。また、同年10月に韓国で映画化された。
あらすじ
橘圭一郎はあるきっかけで会社を辞め、洋菓子店を開く。そこで父親が橘のために選び抜いたベテランパティシエの小野裕介は、偶然にも高校時代の同級生のゲイであり、告白されてこっぴどく振った相手でもあった。
そこに元ボクサーで超甘党の神田エイジ、橘の幼馴染である小早川千影も加わり、一風変わった洋菓子店の営業が始まる。
登場人物
担当声優はドラマCD版 / TVアニメ版の順。
アンティーク店員
橘 圭一郎(たちばな けいいちろう)
声:山寺宏一 / 藤原啓治 (少年時代:浅川悠 / 真田アサミ)
本作の原作およびアニメ版の主人公。32歳、182cm、66kg。洋菓子店「アンティーク」のオーナーだが甘いものが苦手で、酒好きの超辛党。母方の祖父が大財閥の会長であり、本人もお坊ちゃんとして育てられた。
司法試験や外交官試験に合格した程の頭脳の持ち主。商社に就職後、敏腕営業マンとして成績トップを誇ったが退職し、店を畳んだアンティークショップにひらめきを得て「アンティーク」を開店。愛想の良さと器用さで、女性の関心を引くのが上手く、店の経営も軌道に乗せている。記憶力が良く、大抵のことは少し勉強すれば身につくため勉強に関しては苦労したことがないばかりか、千影よりも二歳年下でありながら、彼の宿題を手伝ったり卒論を仕上げたりもしている。フランス語も堪能。そのためたびたび上から目線かつ人を見下す発言をすることも多い。だが、その割には社会的地位に対する執着心が極めて薄い。個人的な美意識から無精髭を生やしているため、エイジからは「ジジイ」・「オヤジ」と呼ばれる。
9歳の頃誘拐され、誘拐犯に毎日ケーキを食べさせられたことがトラウマになって、甘いものが苦手になる。また、その事件が影響してか表面的な人間関係しか築けないでいる。
小野 裕介(おの ゆうすけ)
声:郷田ほづみ / 三木眞一郎
32歳。フランス修行歴もある、有名な天才パティシエであり、フランス語も堪能。自他ともに認める「魔性のゲイ」で女性恐怖症でもある。豊かな感性と確かな技術はパティシエとして高く評価されているものの、過去の職場ではヘテロの同僚男性すら小野に求愛させて幾つもの店を崩壊させた。唯一なびかなかった男が橘。
高校の頃、同級生だった橘に告白してこっぴどく振られた経験がある。好みの男性を見ると、すぐに手を出してしまう遊び人。中学生の頃、母親と担任教師の浮気現場を目撃したことが原因で女性が苦手になり、話をするのはもちろん、酷い時はそばに近寄ることも出来ない程怯えてしまう。
たまたま店を訪れていた千影のサングラスを外した姿に一目惚れするが、当の本人が超弩級の鈍感なために手が出せない様子。
エイジの食べっぷりの良さとケーキへの感性の良さを見込み、パティシエ見習いとして指導する。
神田 エイジ(かんだ エイジ)
小早川 千影(こばやかわ ちかげ)
声:井上和彦 / 花輪英司
34歳。長身でいつも黒服にサングラス。目が弱いため常にサングラスをかけている。その姿と高身長ゆえに醸し出す威圧感のせいで大抵は初対面の人から怖がられるのだが、実際は気弱で臆病という正反対の性格であり、トラブルが発生するとすぐさま橘に泣きつく。母親が橘の家で住み込みで家政婦をしていたため彼とは幼少期からの知り合いであり、同時に遊び相手兼世話係のような事もしていた。また、その時の癖で橘のことを「若」と呼ぶ。後述する桜子との間に楓子を儲けているが、結婚はしていない。勉強・仕事・家事などあらゆる面で無能だが、見た目と性格はいい。初対面から祐介にべた惚れされているのだが、当人は全く自覚がない。
アンティークの客
芥川 忠宏(あくたがわ ただひろ)
声:若本規夫 / 同左
52歳。日比谷高校と東大を首席で卒業し警察庁のキャリア官僚となる。橘が誘拐された事件を担当した際、犯人の身柄確保に失敗した責任を取らされて、以来22年間閑職を転々とする。甘いものが大好きで、閑職にあかせて東京中の名店と言われるケーキ屋を食べ歩いている。
鬼塚 徹(おにづか とおる)
波子(なみこ)
中津 遙(なかつ はるか)
各務 民子(かがみ たみこ)
その他
ジャン=バティスト
橘の父親
白井富貴子(しらい ふきこ)
栄子叔母(えいこ)
ゆりな
小野母
小野 永子(おの ながこ)
榊 楓子(さかき かえでこ)
コンスタンス
ヤッちゃん
小谷(こたに)
女
細田(ほそだ)
咲子(さきこ)
村松恵(むらまつ めぐみ)
川口ジム会長
リングアナ
爆統の男
中井(なかい)
ディレクター
カメラマン
アナウンス
女性
犯人
誘拐された子供
書籍
- 西洋骨董洋菓子店
- ISBN 4403615880
- ISBN 4403616283
- ISBN 4403616526
- ISBN 4403616909
- 文庫版
- ISBN 978-4403501159
- ISBN 978-4403501166
- ISBN 978-4403501173
- Antique Bakery(英訳版)
- Volume 1 :ISBN 1569709467 (2005年6月30日発売)
- Volume 2 :ISBN 1569709459 (2005年9月30日)
- Volume 3 :ISBN 1569709440 (2005年12月)
- Volume 4 :ISBN 1569709432 (2006年2月22日)
関連商品
ドラマCD
アニメDVD
アニメOST
テレビドラマ
日本版
TVドラマではボクサーの道を断たれた青年が洋菓子店で働くようになる等の設定は原作通りだが、4人のキャラクターにそれぞれのストーリーが描かれ、小野のゲイという設定が匂わす程度の設定に変更され、Mr.Childrenの音楽で統一された作品となっている。
タイ版
『Baker Boys』(ベイカー・ボーイズ、タイ語: รักของผม ขนมของคุณ)は、2020年12月3日にタイのTV番組制作会社GMMTVが、2021年に放送予定として発表したテレビドラマシリーズ。実写ドラマ化の権利取得とプロデュースを担当する株式会社AKATSUKIからも制作発表された。漫画を原作としており、リー・ターナット・ロークンナソムバット、シントー・プラチャヤー・レァーンロード、プルーム・プリム・ラッタナルーァンワッタナー、フォエイ・パタラ・エークサーンクンが主演する。 タイでは2021年11月24日より12月30日まで毎週水曜日と木曜日に、GMM25にて20:30ICTに、AIS PLAYにて22:30ICTに放送された。
本作ではコンサルティングシェフにパティシエのマックス・ナッタワット・チャンヤリキットを迎え、フランス菓子をタイ風にアレンジした本格的なスイーツを使用している。
あらすじ
女性好きのプンはスイーツが好きではないにも関わらず、女性客が多く集まるからという理由で天才パティシエのウィアと共に洋菓子店をオープンさせた。そこに元ボクサーでケーキ好きのクラティンが訪れ、ウィアに弟子入りを希望し働き始める。さらにプンのボディーガードであるプーもウェイターとして店で働き始めた。そんな中、子供の失踪事件が相次いで発生する。失踪した子供たちの共通点は、いずれもプンの洋菓子店を訪れた後に行方不明になっているということ。真相を解明するため、1人のリポーターが突撃取材を行うが、そこで食べたケーキに感動し…。4者4様の関係性と恋愛観、そして1人のリポーターと4人の容疑者が織りなす物語。
キャスト
メイン
- プン(橘圭一郎):リー・ターナット・ロークンナソムバット
- ウィア(小野 裕介):シントー・プラチャヤー・レァーンロード
- クラティン(神田 エイジ):プルーム・プリム・ラッタナルーァンワッタナー
- プー(小早川 千影):フォエイ・パタラ・エークサーンクン
サポート
- モネ(リポーター):ジェミー・ジュターピッチ・インチャン
- ピグレット(プーの娘):アンダー・クンティーラー・ヨードチャン(กุลฑีรา ยอดช่าง)
- マノップ(モネの父親):アン・オリバー・プーパー(โอลิเวอร์ พูพาร์ท)
- ロージー(モネの母親):ウン・アーパーシリ・ニティポン(อาภาศิริ นิติพน)私立探偵・ジャーナリスト
- ウェーブ・クー・ペイジョン
- ポップ(ボクサー):ビクター・チャッチャウィット・テーチャラポン
オリジナルサウンドトラック
- Sweet Day - リー、シントー、プルーム、フォエイ
テレビアニメ
『西洋骨董洋菓子店〜アンティーク〜』(せいようこっとうようがしてん 〜アンティーク〜)のタイトルで、2008年7月 - 9月にフジテレビ「ノイタミナ」枠にて放送。
スタッフ
- 原作 - よしながふみ(「西洋骨董洋菓子店」新書館刊)
- 監督 - 奥村よしあき
- 脚本 - 高橋ナツコ
- キャラクターデザイン - 内野明雄
- 美術監督 - 島村達雄
- 撮影監督 - 西山仁
- 色彩設計 - 中尾総子
- スイーツ設定 - 甲藤円
- 小物設定 - 小丸敏之
- 音響監督 - 早瀬博雪
- 音楽 - 羽毛田丈史
- 音楽プロデューサー - 佐野弘明
- スイーツプロデュース - 鎧塚俊彦(「Toshi Yoroizuka」オーナーシェフ)
- アニメーション制作 - 日本アニメーション+白組
- 制作協力 - SynergySP
- プロデューサー - 情野誠人、早船健一郎、斉藤広行、細貝康介
- 制作 - 西洋骨董店洋菓子店製作委員会(フジテレビジョン、アスミック・エース エンタテインメント、新書館、ソニー・ミュージックエンタテインメント、電通、日本アニメーション)
主題歌
オープニングテーマ「Life goes on 〜side K〜」
エンディングテーマ「Life goes on 〜side D〜」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|
レシピ1 | 再会の酸味 | 岡尾貴洋 | 滝川和男 | |
レシピ2 | 決意の辛味 | 奥村よしあき | 森宮崇佳 | 野口木ノ実 |
レシピ3 | 四人の新味 | 平尾美穂 | 小丸敏之 | |
レシピ4 | 悪夢の真味 | 小寺かつゆき | 土屋康郎 | 山本道隆 |
レシピ5 | 試練の渋味 | 奥村よしあき | 岡尾貴洋 | 森川均 |
レシピ6 | 危機の苦味 | 小高義規 | 外崎春雄 | |
レシピ7 | 聖夜の甘味 | 小寺かつゆき | 櫛引康志 | 宮前真一 野口木ノ実 鷲田敏弥 |
レシピ8 | 千影の隠味 | 平尾美穂 奥村よしあき |
土屋康郎 | 山本道隆 はしもとかつみ |
レシピ9 | 憂鬱の小味 | 富士川祐輔 | 富士川祐輔 川西泰二 |
小丸敏之 |
レシピ10 | 鼓動の異味 | 細川秀樹 | 山内東生雄 | 武内啓 関崎高明 KIM KOON OH |
レシピ11 | 真意の快味 | 小高義規 | 江崎慎平 | 藤原宏樹 |
レシピ12 | 永遠の後味 | 奥村よしあき | 小高義規 | 内野明雄 外崎春雄 中島渚 |
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
関東広域圏 | フジテレビ | 2008年7月3日 - 9月18日 | 木曜 24:45 - 25:15 | フジテレビ系列 | 制作局 |
中京広域圏 | 東海テレビ | 2008年7月10日 - 9月25日 | 木曜 26:05 - 26:35 | ||
近畿広域圏 | 関西テレビ | 2008年7月15日 - 9月23日 | 火曜 25:59 - 26:29 | ||
福岡県 | テレビ西日本 | 2008年7月16日 - 10月15日 | 水曜 26:10 - 26:40 | ||
新潟県 | 新潟総合テレビ | 2008年7月17日 - 10月16日 | 木曜 26:00 - 26:30 | ||
北海道 | 北海道文化放送 | 2008年8月3日 - 10月26日 | 日曜 26:00 - 26:30 | ||
熊本県 | テレビ熊本 | 2008年8月26日 - 11月11日 | 火曜 26:00 - 26:30 | ||
広島県 | テレビ新広島 | 2008年10月29日 - 2009年1月28日 | 水曜 25:00 - 25:30 | ||
日本全域 | フジテレビTWO | 2009年5月23日 - 6月27日 | 土曜 24:00 - 25:00 | CS放送 | 2話連続 リピート放送あり |
アニマックス | 2010年10月14日 - 2011年1月6日 | 木曜 22:00 - 22:30 | LEVEL22枠 リピート放送あり | ||
宮城県 | 仙台放送 | 2011年6月21日 - 9月6日 | 火曜 25:45 - 26:15 | フジテレビ系列 |
フジテレビ ノイタミナ | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
西洋骨董洋菓子店
〜アンティーク〜 |
映画
2008年11月13日に韓国にて公開。2009年には、日本でも公開された。監督は、ミン・ギュドン。
キャスト
- キム・ジニョク(橘圭一郎):チュ・ジフン (声:日野聡)
- ミン・ソヌ(小野裕介):キム・ジェウク (声:近藤隆)
- ヤン・ギボム(神田エイジ):ユ・アイン (声:岸尾だいすけ)
- ナム・スヨン(小早川千影):チェ・ジホ (声:諏訪部順一)
- ジャン=バティスト:アンディ・ジレ (声:前野智昭)
同人作品
よしなが作品では何度か行われている、本人によるセルフパロディの同人漫画が制作されている。少女漫画として描かれた本作(商業作品)とは違い、同人ではパロディ化されておりやおい傾向がある。但し作者によれば商業作品と同人とは(キャラクターは同じでも)別物とのこと。2007年・2008年に行われた巡回展覧会「少女マンガパワー!」では「その後」が舞台の同人作品『そっとしておいて』(2006年)が展示された。
同人誌総集編(全4巻、全15話)
- 小野裕介のレシピ
- それからのアンティーク 1
- それからのアンティーク 2
- それからのアンティーク 3