モンモンモン
以下はWikipediaより引用
要約
『モンモンモン』は、集英社の漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』にて1992年13号から1993年50号まで連載されたつの丸の漫画作品。単行本はジャンプ・コミックス全8巻。
概要
おさるのモンモンの活躍を描く動物漫画。絵柄の荒さやフルチン、ウンコなどの下ネタや、ドタバタ劇とは裏腹に、主人公モンモンの弟モンチャックに対する兄弟愛や、強引ながらも人生を説く語録が特徴。登場キャラクターが自他の紹介、評価で「かつてプロを目指したけどあきらめた」といった自慢にならないことを凄そうに言うことが多い。また、時折はさまれるシュールかつブラックなギャグ、マニアックな小ネタなども多く、ギャグ漫画らしからぬシリアスな話も所々に挿入されている。
1993年50号にて連載終了。終了直前の回では次週の予告がされているため、終了に至った詳細は明らかになっていない。後に雑誌未掲載分のエピソードが単行本にて描き下ろしという形で追加され、物語は完結。単行本にのみ収録された最終話は主人公のモンモンが弟モンチャックを守って溺死するという、衝撃的な結末であった。これらについて作者は後年『サンドウィッチマンの週刊ラジオジャンプ』(TBSラジオ)に出演した際「打ち切りを通告されても話をまとめきれなかった」「ファンは単行本を買ってくれているので」「後年になって打ち切りであることを知らずに単行本を読まれたとして、ダメな漫画家だと舐められたくなかった」「『あしたのジョー』のファンなので、力石が8巻で死んだことにちなんで8巻でモンモンを死なせた(『みどりのマキバオー』でも8巻でチュウ兵衛が死亡する)」といったエピソードを語っている。
作者が阪神タイガースのファンということもあって、モンモンはいつも阪神の帽子を被っていた。また、登場するおさるのほとんどが同じ顔で服装やヒゲでしか区別がつけられないが、モンモン一家のみ鼻が丸い形になっている(丸い鼻のキャラクターは厳密にはモンモン一家4人とチャラ子・ありす・マサーキ京元の計7人である)。
モンモンの原型は1991年の第2回GAGキング準キング受賞作『さる大使』に登場する「さる」と、『週刊少年ジャンプ 1991年 Spring Special』に『さる大使』と同時掲載された『GOGOポチョムキン』に登場するサイボーグ猿「モンモン」であり、より擬人化を重ねて『モンモンモン』のモンモンとなった。「モンモン」を主役とした読み切りは複数描かれており、後に本作に登場するキャラクターも何人か登場している。つの丸は「自分で描いて自分で笑い続けられるだけの好きなキャラをしつこく出し続けた」と語っている。
2010年5月時点で、紙媒体による単行本は絶版状態だが電子書籍としては全巻販売されている。
帰ってきたモンモンモン
2016年1月に申年であることを記念して『帰ってきたモンモンモン』として『週刊プレイボーイ』の3・4合併号から2週連続復活掲載。1週目は前半7ページが本誌。後半が『週プレNEWS』掲載という異例の形となった。
あらすじ
豆を窃盗した罪で捕まり、おさる刑務所(通称:さる刑)に入れられたモンモン。刑務所長の後藤は生意気なモンモンをつぶそうと、所内の乱暴な猿たちをモンモンにけしかける。だがおさるたちはどこまでもマイペースなモンモンの人柄に誤解して惚れ込んでいき、次々に仲間になっていく。さらに弟のモンチャックも加わり、やがてモンモンたちは後藤を倒して刑務所は猿たちの楽園になった。
しかし、さるだけになった刑務所に食糧不足の問題が襲いかかる。飢えに苦しむ刑務所のさるたちは優勝賞品の「豆」を手に入れるべく「最強猿決定戦」に出場する。その後、モンモンとモンチャックは苦労の末生き別れになった父モンタナと母モンローを捜し出し、生まれ故郷の原崎山へ戻るのだった。
だが、原崎山でもモンモンに平穏な日々は訪れない。家では父と衝突が絶えず、入学した原崎山小学校では、ライバルの熊野ちん平(くまチョン)や、新聞係のチャラ子と幾度も対立する。ある日、くまチョンに単なるそうじ係を「内閣そうじ大臣」として押し付けられたモンモンは、自身を権威ある猿だと思い込み、尊大な発言をしながらも、原崎山のそうじ大臣として他者のために行動するようになり、くまチョンやチャラ子とケンカしながらも何かと行動を共にするようになる。
そんな中、モンモンは地球が丸いという、過去に宇宙から見た事実を教室で話す。しかし、クラスメイトに信用されず、教師の態度も判然とせず、挙句の果てに父にすら麻薬の使用を疑われるなど、屈辱的な思いをする。そして彼は地球が丸いことを証明するために、風船気球による地球一周の旅に出発する。
登場キャラクター
モンモン一家
モンモン
主人公。11月6日生まれの6歳。小さい頃親と生き別れになり、以後人間から逃げながら弟のモンチャックと2人で暮らしていたが、窃盗、傷害などの罪で捕まりおさる刑務所に入れられてしまう。刑務所内では腕っ節の強さと持って生まれたカリスマ性と運の強さで次々と猿たちを味方につけていき、彼のもとに統合されていくことになる。能天気で破天荒で短気な性格、天然で非常識だが、弟、家族を想う気持ちは誰よりも強い(ただし1巻ではただのぬいぐるみをモンチャックと勘違いした)。服装は初期は阪神帽のみの裸だったが、後にバッタもんのつの丸サイン入り小兵二軍団Tシャツ(森田まさのり作の『ろくでなしBLUES』と互いにコラボレーションを行なったもの)を購入している。漢字表記は「悶悶」。鼻の穴を指でほじっていることが多い。泳げない所謂カナヅチで、そのことと同じカナヅチの弟を想う気持ちが物語ラストでのモンモンの運命を決定づけることになる。好きな物は豆、ローズ牛乳、刑事ドラマ。
『がんばれ! パンダ内閣』にも巻末漫画のそうじ大臣として登場している。
モンチャック
モンモンの弟。3月3日生まれの4歳。よだれかけと帽子がトレードマーク。モンモンより2歳年下だが兄よりしっかりしている。物語当初は幼さゆえにすぐ泣いてしまうシーンも見られたがストーリーの進行と同時にその弱さも克服していく。長く兄と2人っきりで生きてきたため兄への信頼は強く同時に非常に兄想いでもある。最終回で弟である自分を守って死亡した兄モンモンに代わり、原崎山の四代目総長となる。名前は高倉健の「健」と菅原文太の「太」からとったそうだが(元ネタはドラマ『傷だらけの天使』で萩原健一が演ずる木暮修が息子に付けた名前の由来より)、漢字表記は「悶着」。ポチョムキン人形を大事にしている。チョコクリスピーが好物。
『みどりのマキバオー』第1部最終回にも、兄のモンモンに似たような成長した姿で登場する。
ミノ・モンタナ
モンモンの父親。9月21日生まれの32歳。清酒糞正宗をこよなく愛すガンコ親父であり、その正体は猿界での西日本最大の勢力、原崎山の三代目総長。原崎山が人間に襲撃された時、妻モンローをまだ赤ん坊だったモンモンとモンローのおなかの中にいたモンチャックと共に逃がす。その後なんとか生き延びたモンタナは生き別れになった妻と息子を探すため日本中を旅していた。猿が1回撃たれればたちまち眠ってしまう麻酔銃を何発も受けながらなおも正気を保てる体力とパンチ一撃でトラックを吹っ飛ばし、地割れを起こす腕力など並外れた身体能力を持つ。家族を想う気持ちは強くモンモン、モンロー、モンチャックと再会したときは涙したが、豪快な性格、短気さ、非常識さなどはモンモン以上で一家で原崎山に帰ってからも親子喧嘩は絶えなかった。趣味は、酒蔵の糞正宗の本数を毎日チェックすること、庭の植木いじり。好きな人物は優作。名前はジョー・モンタナとみのもんたから。
おさる刑務所
ビッグ・ジョン
おさる刑務所4組のボス。1月23日生まれの16歳。奈良県出身で地元ではアイドル扱いを受けていたが、それを妬んだ不良に土産物屋で売っていたお土産用の木刀で袋叩きにされ、捨てられていた木刀(ブロウン・トゥ・ビッツ)を拾って(木刀を売っていたであろう土産物屋を)滅多打ちにした。そのためおさる刑務所に収容される。4組に収容されたモンモンをシメようとするが、逆にモンモンの懐の深さに触れ(実は勘違い)、モンモン第一の仲間となる。刑務所の農業作業に愛着を持っており、落花生を大切に育てていた。青田赤道とモンモンを尊敬している。モデルはハードコアバンド、エクスプロイテッドの元ギタリスト、ビッグ・ジョン・ダンカン。使用していた木刀「ブロウン・トゥ・ビッツ」も同バンドの楽曲に由来。
ウォッティ
ゴライアス
味兵衛(あじへえ)
料理猿で1組のボス。7月16日生まれの44歳。「料理はあいじょー」「楽しい給食」がモットー。嵐山料理道場の出身で修行に10年を費やした。刑務所の給食を仕切っている。給食に毒を混ぜてモンモン軍団を苦しめるが、給食を食べなかったモンモンとの料理対決でモンモン兄弟の愛情に触れ、料理の真髄を知りモンモンの仲間になる(珍しく特に勘違い要素はない)。年齢はさる刑最年長で、10年後のモンチャックの4代目原崎山総長襲名の際にはすでに死亡していた。尊敬する猿は師匠の嵐山味蔵とモンモン。モデルは料理研究家の結城貢、モットーは『金子信雄の楽しい夕食』から(他にも同番組の主題歌「COOK・クッキング」を口ずさんでいる)。
キャル
後藤(ごとう)
おさる刑務所所長。本人曰く、「かつてアストロ球団を創立した、やるといったらやる男」でおさるを殺すことなどへとも思っていない。悪い人間であの手この手を使ってモンモンたちを苦しめるがことごとく失敗する。野球対決の時にモンモンが抱えた爆弾の爆発に巻き込まれて重傷を負い、所長の座を退く。後に最強猿決定戦にも登場し、モンモンへの復讐を企むが失敗。動物園では巨大ロボット「KM510(キング・モンキー・ゴトー)」を操りモンモン一家の皆殺しを企てるがほとんど自爆に近い形で失敗。ボロボロになりながらその直後、モンタナと再会したモンモンたちをトラックで轢き殺そうとするがモンタナのパンチ一撃でトラックごと吹っ飛ばされる。モデルは当時のジャンプ編集長後藤広喜。
最強猿決定戦
はんぺら(純一)
なぞ猿
お蘭
なまはげ猿
ジェービー
みそっぱ猿。ソウルの帝王でミソッパ軍団を率いる。選手宣誓を行なうが「ミソッパ」と「ゲロンパ」しか喋らない。後藤が優勝候補と睨んでいたが、3回戦で負けていた。モデルはジェームス・ブラウンで、当時カップヌードルのCMに出演していたことに由来する。
ジェロJr.(ジェロ・ジュニア)
動物園までの旅編
宮蔦代議士(みやつた だいぎし)
サンダーボルト
犬
赤岩(あかいわ)
原崎山
熊野ちん平(くまの ちんぺい)
通称くまチョン。5月27日生まれ。年齢は初登場時の発言によれば5歳だが、後のプロフィールでは6歳であった。原崎山小学校児童でモンモンとは「ももぐみ」のクラスメイトであり、対等に付き合う。クマのマークがトレードマーク。当初は大人がいる時は気弱で純粋な子供を演じ、そばにいるのが子供や自分より立場の弱いサルだけになった途端態度が急変する卑怯なだけのキャラクターであった。当時モンモンより1歳年下にもかかわらず、日本酒(糞正宗)を愛飲していた。クルーザー、飛行船、F1カーなどを所持し乗りこなす。自分では「天涯孤独に生きてきた」と言っているが、家族関係は一切不明。普段は関西弁で話す。モンモンには終始悪態をつきなにかと意地悪をするが、地球一周の旅をしようとしたモンモンたちを心配して追いかけて行ったり、モンモンは意識的ではないにしろ結果的にくまチョンを助けていたりと心の奥では友情が垣間見える。数えられている限りでは、モンモンとの戦績は一勝一敗一分け。
鮫島チャラ子(さめじま チャラこ)
鮫島源五郎(さめじま げんごろう)
マサーキ京元(マサーキ きょうもと)
後始末(あとしまつ)
地球一周の旅編
ミネ
チンゲート
空マン