異修羅
小説
著者:珪素,
出版社:KADOKAWA,
レーベル:電撃の新文芸,
連載期間:カクヨム:2017年6月30日 - 小説家になろう:2017年7月2日 -,
巻数:既刊8巻,
漫画:異修羅 新魔王戦争
作画:メグリ,
出版社:講談社,
掲載誌:月刊少年マガジン,
レーベル:KCデラックス,
発表期間:2021年3月5日 -,
巻数:既刊3巻,
アニメ
原作:珪素,
総監督:高橋丈夫,
監督:小川優樹,
シリーズ構成:猪原健太,
キャラクターデザイン:菊地洋子,
メカニックデザイン:鈴木勘太,
音楽:得田真裕,
アニメーション制作:パッショーネ,
製作:異修羅製作委員会,
放送局:TOKYO MX,
以下はWikipediaより引用
要約
『異修羅』(いしゅら)は、珪素による日本のライトノベル作品。イラストはクレタが担当している。電撃の新文芸(KADOKAWA)より2019年9月から刊行されている。『カクヨム』にて2017年6月から、『小説家になろう』で同年7月からそれぞれ連載されている。
2020年3月にはYouTubeの「電撃文庫チャンネル」にて若本規夫のナレーションによるスペシャルPVが公開された。
メディアミックスとして、メグリの作画によるコミカライズが『月刊少年マガジン』(講談社)にて2021年4月号より連載中。作画は「カクヨム発『異修羅』作画コンペ」にて選出。2024年1月からはテレビアニメが放送中。
内容
本作は、過去に「本物の魔王」による大きな被害をうけたファンタジー世界を舞台に、「修羅」と呼ばれる強者達の殺し合いを描いている。 物語に登場する「修羅」たちは、単に戦闘で強いだけの存在ではなく、超人的な精神を持つ者もいれば、圧倒的な物量で勝負する者もいる。 本作は群像劇であり、話数ごとに異なるキャラクターにスポットがあてられる。 第1巻では大国家・黄都と都市国家との間戦争を描く一方、第2巻では大災害の中で修羅が殺し合う様子が描かれている。第3巻ではこれらを踏まえたうえで、黄都に修羅たちが集い、勇者を決めるためのトーナメント戦「六合上覧」が開かれる様子が描かれている。
あらすじ
魔王が殺された後の世界。全生命の敵である本物の魔王を倒した何者か、すなわち本物の勇者の正体は分からなかった。恐怖が終わった時代、その勇者を決める為に世界最大の都市、黄都に修羅が集まる。勝ち進んだ一人こそが勇者の名誉を授けられる。こうして集いし十六名の修羅による死闘が幕を開けた。
登場キャラクター
声の項はテレビアニメ版の声優。
通り禍のクゼ
海たるヒグアレ
速き墨ジェルキ
音斬りシャルク
濫回凌轢ニヒロ
世界詞のキア
夕暉の翼レグネジィ
警めのタレン
星馳せアルス
柳の剣のソウジロウ
遠い鉤爪のユノ
静寂なるハルゲント
鵲のダカイ
晴天のカーテ
赤い紙箋のエレア
鎹のヒドウ
月嵐のラナ
静かに歌うナスティーク
用語
黄都
作風・特徴
本作は「メインの物語がそのままトーナメント形式で進行する」という特徴があり、WEB小説では珍しい形式となっている。また、WEB版での「一人ひとりにスポットを当てた後に、大会を開催する構成」は作者によれば「『喧嘩商売』で闘士のエピソードが紹介され、続編『喧嘩稼業』でメインの大会が始まるという形を意識している」とのこと。また、キャラクター紹介の最後に入るキャラクターの特徴を説明する文章(作者はこれを「異修羅構文」と呼んでいる)も、『喧嘩稼業』のナレーションが好きであることから意識して書いているという。
作者は戦闘描写を書く上で「戦いのなかで自分の考えを上回られた側が敗北する」という点をこだわっており、それに加えて「ただ負けたからといって敗者を弱く見せないこと」も気を付けているという。これは「負けたキャラクターも負けた上で最強である」と読者に感じて欲しいという作者の考えによるものである。
制作背景
作者が以前から参加していたネットゲームのコミュニティ『戦闘破壊学園ダンゲロス』では、仲の良いプレイヤー同士でカクヨムにオリジナル小説を投稿し、互いに読みあうことが流行っていた。作者自身もそれに興味を持ち、プレイヤーの一人と「カクヨムに小説を投稿して、どちらが星(評価点)を取れるか勝負しよう」という話になり、これがきっかけでカクヨムで本作を書くようになった。
書籍化に際には「12万文字の加筆」が話題となったが、こうなった経緯について作者は「WEB版のように個別のエピソードだけを書くと、書籍の1巻としては厳しい。作者としてはトーナメント参加者全員に感情移入してもらい、その上で勝者を予想してほしいと考えた時に丸々新しいエピソード書けばいいのではないかと提案した」と述べている。
トーナメントに参加する最強の16名のキャラクター設定について、作者はまずファンタジー世界で代表的な種族をなるべく被らないようにピックアップし、そのうえでその種族が一番力を発揮できる職業を考え、その二つの組み合わせからどのような強さを持っているのかを考える。そこからその人物の送ってきた人生やその人物の考え方を決めていく。
評価
書評家・ライターのタニグチリウイチは本作について「今は弱者である主人公が、強大な壁を突破していくカタルシスがシリーズの読みどころになっている。しかし、誰もが最強で、誰もが英雄の『異修羅』シリーズの設定は、そうしたカタルシスを得るための拠り所がなく、辿り着くべきゴールも見えない。長大なストーリーを引っ張っていく上ではハンディとなるが、だからこそ読み手に『誰かを推しに決め、強さの行方を追っていく』という独自の楽しみ方ができる」と述べている。
『このライトノベルがすごい!2020』のコーナー「わたしのおすすめライトノベル」では『七つの魔剣が支配する』や『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』の著者・宇野朴人が本作を選んでいる。
『このライトノベルがすごい!2021』では単行本・ノベルス部門と新作部門でダブル1位を獲得している。翌年の『このライトノベルがすごい!2022』では単行本・ノベルス部門で5位を獲得している。
既刊一覧
小説
- 珪素(著) ・ クレタ(イラスト) 『異修羅』 KADOKAWA〈電撃の新文芸〉、既刊8巻(2023年10月17日現在)
- 「新魔王戦争」2019年9月17日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-912564-1
- 「殺界微塵嵐」2020年3月17日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-912895-6
- 「絶息無声禍」2020年8月12日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-913205-2
- 「光陰英雄刑」2021年2月17日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-913532-9
- 「潜在異形種」2021年9月17日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-04-913739-2
- 「栄光簒奪者」2022年7月17日初版発行(7月15日発売)、ISBN 978-4-04-914157-3
- 「決凍終極点」2023年2月17日発売、ISBN 978-4-04-914864-0
- 「乱群外道剣」2023年10月17日発売、ISBN 978-4-04-915172-5
漫画
- 珪素(原作)・クレタ(キャラクター原案)・メグリ(作画) 『異修羅 新魔王戦争』 講談社〈KCデラックス〉、既刊3巻(2023年12月15日現在)
- 2021年7月16日発売、ISBN 978-4-06-523797-7
- 2021年12月16日発売、ISBN 978-4-06-525794-4
- 2023年12月15日発売、ISBN 978-4-06-527776-8
テレビアニメ
2023年2月12日にテレビアニメ化が発表された。2024年1月よりTOKYO MXほかにて放送中。
スタッフ
- 原作 - 珪素
- 総監督 - 高橋丈夫
- 監督 - 小川優樹
- 助監督 - 朝岡卓矢、浅利藤彰、間島崇寛、青柳宏宜
- シリーズ構成・脚本 - 猪原健太
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 菊地洋子、高品有桂
- モンスターデザイン - 飯島弘也、反田誠二
- メカデザイン - 鈴木勘太
- ワールドデザイン - 福島達也、kuren
- プロップデザイン - 橘紀嘉、福島達也、京須ケンタ、反田誠二、うめつゆきのり、宮豊
- 美術設定 - 須江信人、多田周平、グーフィー
- 美術監督 - 畠山佑貴
- 背景美術 - 草薙
- 色彩設計 - 歌川律子
- 撮影・CGアニメーション制作 - サンジゲン
- 3D監督 - 今義和
- 撮影監督 - 井上麻梨
- 編集 - 丹彩子
- 音響監督 - 濱野高年
- 音響効果 - 中島勝大
- 音響制作 - マジックカプセル
- 音楽 - 得田真裕
- 音楽制作 - KADOKAWA
- 音楽プロデューサー - 若林豪
- プロデューサー - 田中翔、佐藤平、Julien Vig、小野塚強
- アニメーションプロデューサー - 西藤和広
- アニメーション制作 - パッショーネ
- 製作 - 異修羅製作委員会
主題歌
「修羅に堕として」
「白花」
各話リスト
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2024年1月3日 - | 水曜 23:00 - 23:30 | TOKYO MX | 東京都 | |
2024年1月4日 - | 木曜 0:00 - 0:30(水曜深夜) | BS日テレ | 日本全域 | BS/BS4K放送 / 『アニメにむちゅ〜』枠 |
木曜 1:00 - 1:30(水曜深夜) | サンテレビ | 兵庫県 | ||
KBS京都 | 京都府 | |||
木曜 1:55 - 2:25(水曜深夜) | 北海道テレビ | 北海道 | ||
テレビ静岡 | 静岡県 | 初回は2:05 - 2:35に放送 | ||
木曜 1:59 - 2:29(水曜深夜) | ミヤギテレビ | 宮城県 | ||
木曜 3:00 - 3:30(水曜深夜) | RKB毎日放送 | 福岡県 | ||
2024年1月5日 - | 金曜 1:55 - 2:25(木曜深夜) | 長崎放送 | 長崎県 | 初回は1:40 - 2:10に放送 |
金曜 2:15 - 2:47(木曜深夜) | メ〜テレ | 中京広域圏 | ||
金曜 2:26 - 2:56(木曜深夜) | チューリップテレビ | 富山県 | 初回は1:56 - 2:26に放送 | |
金曜 22:30 - 23:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / 字幕放送 / リピート放送あり | |
2024年1月7日 - | 日曜 1:15 - 1:45(土曜深夜) | 福井テレビ | 福井県 | |
2024年1月9日 - | 火曜 2:00 - 2:30(月曜深夜) | 山陰放送 | 島根県・鳥取県 | |
火曜 2:19 - 2:49(月曜深夜) | 琉球放送 | 沖縄県 | 初回は1:44 - 2:14に放送 | |
2024年1月11日 - | 木曜 1:30 - 2:00(水曜深夜) | あいテレビ | 愛媛県 | 『KADOKAWAアニメ劇場』枠 |
木曜 2:00 - 2:30(水曜深夜) | テレビ新広島 | 広島県 | 初回は2話連続放送 | |
木曜 2:28 - 2:58(水曜深夜) | IBC岩手放送 | 岩手県 | ||
木曜 2:59 - 3:29(水曜深夜) | テレビ新潟 | 新潟県 | 初回は2話連続放送 | |
木曜 3:00 - 3:30(水曜深夜) | テレビ山梨 | 山梨県 | ||
2024年1月12日 - | 金曜 2:05 - 2:35(木曜深夜) | 南日本放送 | 鹿児島県 | |
2024年1月14日 - | 日曜 1:58 - 2:28(土曜深夜) | テレビユー山形 | 山形県 |
インターネットでは、Disney+にて2024年1月3日から世界見放題独占配信のほか、YouTubeの「KADOKAWA Anime Channel」、ABEMAにて2024年1月10日から見逃し配信が実施される。
参考文献
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2021』宝島社、2020年12月8日。ISBN 978-4-299-01056-8。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2022』宝島社、2021年12月9日。ISBN 978-4-299-02264-6。