ドラゴン拳
漫画
作者:小林たつよし,
出版社:小学館,
掲載誌:別冊コロコロコミック,月刊コロコロコミック,
発表期間:1982年,1985年,
巻数:7巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『ドラゴン拳』(ドラゴンけん)は、小林たつよしによる日本の漫画。
『別冊コロコロコミック』(小学館)において1982年11月号から1984年4月号まで連載され、その後『月刊コロコロコミック』(小学館)において1984年4月号から1985年12月号まで連載された。単行本は全7巻。
解説
作者である小林の代表作のひとつ。小林は十数年にわたって『コロコロ』に漫画を掲載しており、その中でも最初期に位置する作品である。連載開始当時はカンフーがブームであり、ジャッキー・チェンやブルース・リーが大人気であったことから、カンフーなどの拳法がテーマに取り入れられた。
著者の小林もカンフーの大ファンであったものの、格闘技漫画であるだけに暴力をあおることになりかねないよう、当時の少林寺のある人物による「力なき正義は無力」との発言をもとにし、真の男は強さのみならず、家族や仲間を思いやる心、即ち愛が必要とされることが最大のテーマにした拳法アクション漫画となる。これは作中で説かれる「正義を伴わない力は単なる暴力に過ぎず、かといって正義感だけ翳しても、力がなければ無力に等しい」との教えにも現れている。このテーマは、小林自身が「以前から描きたかった」と語っている。
また、「父と子」が本作の裏テーマとされ、主人公が戦いを通じて家族の絆を取り戻し、人間的な成長を遂げるといった姿も描かれている。このテーマは、後の小林の作品『秘拳伝説 獅子王伝』として結実することとなった。
『別冊コロコロコミック』で連載が開始されたものの、かなりの人気が出たことから、連載の場は本誌へ移されることになった。それだけに、連載を終わらせようにも終わらせることができず、小林は中盤から終盤にかけての物語作りに苦心したものの、読者への漫画の見せかた、読者の心を引きつけかたを学ぶことができた作品と語っている。
あらすじ
物語は大きく3つに分かれている。
少林拳を学んで育った主人公・竜王拳は、崇山学園に日本一の拳法部を築こうと仲間たちと共に奮闘する。だが悪の集団・少林鬼族が、拳の育った少林龍寺の竜王伝を狙う。最高武具の竜王環(ドラゴンリング)と竜王棍(ドラゴンスティック)を手にして正統少林拳を守ろうとする拳の前に、悪の拳士たちが次々に襲い来る。
少林鬼族との戦いを通じ、死んだと思われていた両親が中国で行方不明になっていると知った拳は、中国へ旅出つ。そこでは世界制覇を企む裏少林によって人々が虐げられていた。拳は少林寺で最高の拳法・竜王拳(ドラゴンけん)を会得し、裏少林に戦いを挑む。
中国から日本へ帰って来た拳が目にしたものは、暴徒の巣と化した崇山学園だった。粛清会や運動部の暴挙で虐げられる生徒たち。その影には、史上最強の拳法とされる神極拳一派の、選ばれた人間による理想郷を築かんとする野望があった。拳は竜王拳を上回る真・竜王拳に開眼。最後の戦いが幕を開ける。
登場人物
拳と仲間たち
竜王 拳(りゅうおう けん)
大空 麗(おおぞら れい)
酒盛 一平(さかもり いっぺい)
拳の母
少林鬼族
防御主体である少林寺と異なり、攻撃技を主体とした鬼拳(きけん)の一派。正統少林寺の壊滅を企んでいる。
影鬼(えいき)
銅人鬼(どうじんき)
四天王
蛇鶴鬼(じゃかくき)
鮫牙鬼(さめがき)
裏少林
殺人拳・裏少林拳(うらしょうりんけん)による世界制覇を企む殺人拳士集団。
七拳士
虹魔王(にじまおう)
銀魔王(ぎんまおう)
赤魔王(あかまおう)、青魔王(あおまおう)
黒魔王(こくまおう)
崇山学園
石黒 健二(いしぐろ けんじ)
海童 猛(かいどう たけし)
神極拳
中国拳法・内家拳法の最大の奥義である神極拳(しんきょくけん)の一派。
神極拳鉄拳騎団(しんきょくけんてっけんきだん)
参考文献
- 小林たつよし 『ドラゴン拳』全7巻 小学館、1983年-1986年。
- 渋谷直角編『定本コロコロ爆伝!! 1977-2009 定本『コロコロコミック』全史』飛鳥新社、2009年。ISBN 978-4-87031-914-1。