あおざくら 防衛大学校物語
漫画
作者:二階堂ヒカル,
出版社:小学館,
掲載誌:週刊少年サンデー,
レーベル:少年サンデーコミックス,
発表期間:2016年4月27日 -,
巻数:既刊31巻,
ドラマ
原作:二階堂ヒカル,
監督:平林克理,
音楽:Yuria Miyazono,
制作:ダブ,
製作:毎日放送,
放送局:毎日放送,
話数:全5話,
以下はWikipediaより引用
要約
『あおざくら 防衛大学校物語』(あおざくら ぼうえいだいがっこうものがたり、AOZAKURA THE STORY OF NATIONAL DEFENSE ACADEMY)は、二階堂ヒカルによる日本の漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて、2016年22・23合併号から連載中。2024年1月時点で累計部数は270万部を突破している。
神奈川県横須賀市にある自衛隊の幹部自衛官を養成する「防衛大学校」を舞台とした作品。本作を描くきっかけとなったのは、担当の「防大には知られざるすばらしい青春がある」という発言がきっかけで、作者の二階堂は「それぞれ守りたいと思うものの為に、全力で取り組む前向きな折れない心を楽しく描けていけたらと思います」としている。
また、防大での生活上のルールが数多く登場するが、作中で描かれているものはその一部だという。一部、現在の防衛大学校では廃止・変更されている規則なども描かれている。
2019年11月1日から11月29日まで毎日放送の「ドラマ特区」でテレビドラマが放送されていた。なお、2020年にテレビドラマと同じ出演者で舞台化される予定であったが、2019新型コロナウイルス感染拡大に伴い、公演中止となった。
あらすじ
高校3年生の近藤勇美は成績優秀だが、実家の定食屋が廃業するという経済的事情から、進路の選択を迫られる。そんなある日、入学金・学費が免除される上、毎月手当が出るという防衛大学校の存在を知り、同校への進学を志望する。
1学年 前期
近藤らは坂木や西脇らの指導の下で日々の生活に追われるが、そんな中、原田はミスが重なる悪循環から脱柵未遂を起こし、沖田は要領の悪さのために上級生からたびたび叱責を受け、武井は服務事故によりヘルウィーク騒動を起こすなどの試練に直面する。近藤自身も身の回りのことを卒なくこなしつつ仲間を助ける一方で、夏季定期訓練の水泳・遠泳訓練の際にはカナヅチゆえに困難な状況に直面するが、坂木部屋長の妹・岡上乙女の協力により乗り切るなど、苦しみながらも成長を続けていく。
1学年 中期
開校記念祭の後、坂木の先輩である千葉周一が教官として赴任してくる。一方の近藤は乙女との関係進展に期待したことで挙動不審となり内恋疑惑騒ぎを起こす失態をしてしまい、さらにクリスマスダンスパーティーで近藤に誘われて参加していた幼馴染の松井常代にキスされたことで気が緩んでしまうが、土方に叱責されたことでようやく自身の愚かさを自覚し、無事中期を終えている。
1学年 後期
2学年 前期
2学年 中期
2学年 後期
登場人物
大半の登場人物の名前は、幕末の歴史上の人物(特に新選組に関わる者が多い)の名前をモデルとしており、出身地も名前のモデルとなった人物に準じている。
実際の防衛大学校では頭髪規則により1学年男子は短髪と定められているが、髪型が全員同じだとキャラクターの描き分けがしづらいため、あえて規則を無視して描かれている。
防衛大学校
各要員の節内では、近藤の同学年、先輩の順に記載する。近藤とその同学年たちは第146話以降で要員配置が決定している。
海上要員
近藤 勇美(こんどう いさみ)
主人公。1学年→2学年で、第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年時の部屋は前期は115号室、中期は117号室。後期は119号室。2学年前期は120号室、中期は122号室。
4月12日生まれ。B型。170センチメートル / 62キログラム。東京都調布市出身。都立調布木多高校卒業。
名前のモデルは近藤勇。
実家は自営業。家族構成は父・修介、母・筆美、妹・理絵の4人家族。容貌は母親似で整っているという評価も作中では度々ある。しかし、眼光が鋭いこと等から、ナンパには失敗している。中期以降は「合コン(元)小付」「15股(元)小付」というあだ名で呼ばれることも多くなった。2学年進級後は後輩の小島に慕われていることが評判となり「近藤リーダー」と呼ばれるようになった。一方の土方は、近藤の体力不足も合わせて「体力補備リーダー」と呼んでいる。また、後述の通り金銭のやり取りが得意である故に最安値で物品を調達できることから、上下級生問わず「アマ〇ン近藤」と呼ばれ重宝されている。
筋金入りの勉強好きで、高校時代は都内でも有数の進学校で学内トップの成績を収めており、早慶への進学も狙えたが、家庭の経済的事情から防大に進学した。防大入校後はノートの写しは大隊を跨いで借りに来る学生がいるほどの評判となっていた。1学年時の中期終了直前にテストで学年1位の成績を収めていたことが語られている。実家は定食屋「近藤食堂」を営んでいるため、料理も得意としている。実家が貧乏であったという影響からか、金銭のやり取りや、物の貸し借りにはシビア。防大からの手当もほとんど実家の仕送りに使っていたが、2学年の夏休みの帰省時に、実家が金銭的に余裕が出てきたという理由から、仕送りは両親によって近藤に返されている。後に妹の理絵の大学の学費を半額負担している。身の回りのことも卒なくこなす一方、防大に進学するまでは勉強一筋だったため体力面や運動能力では他の同期より一段劣る描写が多いが、ジャンプ力は比較的高く、その能力を岩崎に見込まれて棒倒しのメンバーに抜擢された。また、酒に弱く2学年の時に初めて酒を飲んだが1杯目で酔い潰れた。ゲームも苦手で、高校時代に部活動の経験はなく、校友会は勉強と両立できるものを希望していたが、3学年の清川に助けられた縁や乙女の勧めで儀仗隊に入部した。
原田の脱柵未遂、沖田の世話、武井が発端となったヘルウィーク騒動を丸く収めたことから、周囲から一目を置かれるようになり、中期から小隊学生長を務める予定の坂木部屋長により、それを補佐する小隊学生長付を打診される。前期の肝試会以降は幽霊が苦手となり、さらにカナヅチでもあったが、夏季定期訓練の遠泳の際に乙女との特訓で克服している。近藤自身も乙女との水泳の特訓以降は、彼女に好意を抱いている描写も見られるようになった。防大内で数少ない異性の乙女と親しいことや幼馴染の常代の存在は前期の115号室のメンバーをはじめとする男子学生には羨ましがられている。秋期定期訓練後は坂木からの呼び出しが続きスランプに陥る乙女を見かねて坂木に「兄としての立場から」アドバイスするように忠告している。
中期開始直後は、小隊学生長に任命された坂木からの推薦通り1学年の小隊学生長付に任命されることになるが、呼び出しの絶えない同期たちや何かと挑発してくる土方に手を焼かされることになるものの、前者は各々の呼び出しの回数および理由を分析して対策を練ることにより、呼び出しの回数を減らすことに成功して切り抜けている。後者は土方に坂木を侮辱されたため挑発にのってしまい坂木から託された小付の立場を賭けの対象にしてしまうという短慮な行動にも出てしまったが感情的な判断は間違いを生むということを学び、さらに秋期定期訓練の際に取っ組み合いになりながらも土方を諭すことには成功している。
自衛隊音楽まつりの後に乙女と一緒に食事へ行く約束をした際は、前述の乙女に対する感情も重なり約束に気を取られてしまうどころか乙女から告白されることまで想定してしまう。これによって防大内では不自然な行動を見せてしまい、外出先でも防大生がいるという自覚を失い警戒を怠ったことで内恋疑惑騒動に発展。岩崎たち117号室の先輩たちからは失望され、坂木からは激しい叱責を受けることになった。
アカシア会主催のクリスマスダンスパーティーでは、常代を含めた女性15人に参加を呼び掛けたため「士官学校の人間が誘った女性の前でダンスが出来ないなんて許されない」という坂木の命令で参加することになり、ダンスの練習のかいもあって当日は美月とのダンスを披露し、審査員の満場一致でトップを受賞した。招待した常代を疎かにして悲しませたことを武井と乙女に叱責されつつ後を追ったところ常代にキスされて想いを打ち明けられる。後日それが原因で気が緩み鍵付き事故を起こしそうになったことを土方に厳しく叱責された際は素直に謝っている。常代の告白に対しては中期終了後帰省時に防大での生活に差し障りが出ることを理由にずっと想っていてくれたことに対しては謝意を述べているが関係の進展を一旦断っている。
当初は希望する要員を決めておらず、秋期定期訓練終了後に希望を出すことになった際には心の中での目標となっていた坂木の存在を理由に航空要員を第1希望に志望するも、結果的には第2希望の海上要員に配属された。後に千葉に海上要員になった理由を質問した際に、自身の性格や1学年時の行動から、海上要員に必要な適正の高さを評価されたことを知り納得した。
2学年からは新入生の小島の対番を務めることになった。また、松原とシンチャイと同じ下宿を借りることになった。進級後は、下級生の間では指導が厳しく、表情も硬いことから小島以外の下級生からは恐れられている。
2学年時は前期の勤務目標を「一意奮闘」と定め儀杖隊に集中して取り組むが、駐屯地での創立記念式典でのファンシードリル展示中に銃を誤って折損する失態を犯す。この際に始末書の提出と腕立て1000回の処分が下されるが、儀杖隊隊長の清川からM-1ガーランドのモデルガンを譲り受け、かつ清川や伊牟田ら120号室の面々からの励ましを受け、立ち直った。中期では勤務目標を「不抜之志」と定め、前期の失敗を改善していく決意を固めるが、その矢先に儀仗隊の練習中に手指を骨折(PIP関節脱臼骨折)、全治2か月の診断が下される。以降、仲間たちに支えられながらも、儀仗隊の練習に参加できなくなった穴を埋めるため、開校記念祭に向けてアカシア会や軍事歴史研究部、演劇祭、Mr.BOUDAI国防男子コンテストへの協力を要請されることになる。Mr.BOUDAI国防男子コンテストは、フューチャールーキー賞を獲得した。自衛隊音楽まつりでは、前述の怪我が完治したばかりということもあり出演の予定が無かったが、急性虫膵炎を発症した八木の代わりとして出演することになった。
2学年中期終盤で、千葉教官から後期の小隊学生長付に任命され、さらに海外留学も打診された。また、中期終了後の12月30日には、松井と月島で再会し、正式に恋愛関係となった。
沖田 蒼司(おきた そうじ)
1学年→2学年で、1学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年時の前期は近藤と同じ115号室。中期は山並、後期は土方と同室。2学年時は第1大隊第1中隊第2小隊112小隊に配属されている。
8月20日生まれ。O型。182センチメートル / 68キログラム。東京都港区出身。私立麻布西高校卒業。
名前のモデルは沖田総司。
父親が海上自衛隊の海将補で、自分も同じように自衛官として役立ちたいと考えている。可愛らしい容姿と温厚な性格をしており、近藤のことを一方的に親友だと思っている。しかし、要領の悪さから入校式の終了後に上級生たちから目を付けられている。また、自分たちが原因で近藤がメンタルブレイク寸前に陥っているのを原田に指摘されるまで全く気づいていなかったり、勤労感謝の日で4学年に散々理不尽な命令を出して怒りを買われていたのに全く気付いていなかったりと危機感が欠落しているところがある。毎日の生活がおぼつかず、115号室の仲間に助けられてばかりいることに引け目を感じながらも、身近な目標である近藤に追いつこうと日々奮闘している。中期では先輩達の指導による呼び出しが最も多く、小付を務める近藤からも一度は怒鳴られてしまった。一方でフランス語をはじめとする外国語が得意で、座学では中期終了日に公開されたテストで学年4位の成績を収める。秋期定期訓練の射撃の訓練の成績も土方に次ぐ高成績を叩き出し、他の同期を驚かせた。女性には好感を抱かれ易いタイプらしく、松平の指令外出「写メ100人斬り」(ナンパ)も近藤と共にやり遂げた。また、父親に仕込まれたヨットや坂木のモノマネも得意としている。1年次の中期終了のころには休日に近藤達と一緒に遊びに行くことも少なくなっていたがその間に坂木や上対番に指導を乞い呼び出しが激減している。
一方、大飯ぐらいでご飯を食べているときが最高の幸せと考えている。家族構成は両親と姉。高校時代は父親の勧めで入部したアメリカンフットボール部の控え選手で、校友会は紆余曲折を経て坂木によって彼の所属する剣道部に入部させられたが、結果的にこれが、沖田が大きく成長するきっかけにもなった。
2学年に進級後は自身の1年次の苦い経験や元々の温和な性格もあり、下級生には他の上級生に指導された事項を親身に改善させることから仏のような先輩と慕われている。開校記念祭では棒倒しでメインで活躍し、決勝で敗北後は総長の後押しもあり棒倒し本部に参加することになり、さらに棒倒し参謀局の総長付となった。
山並 啓助(やまなみ けいすけ)
1学年→2学年で1学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年の中期は沖田と同部屋で、後期は近藤と同じ119号室。2学年時は第1大隊第1中隊第1小隊111小隊に配属されている。特技は高校時代の教師に薦められて始めた少林寺拳法で、校友会も少林寺拳法部に所属している。東京都出身。
名前のモデルは山南敬助。
中期で同部屋になった沖田は彼を苦手としていたが、これは沖田が山並からのフォローを受けたお礼として彼のプレスを手伝おうとしたところ失敗してしまい、結果として山並が上級生から叱責を受けるハメになった事に端を発する。山並からお礼を言われたが、沖田はそれを皮肉と勘違いしていた。その後、そのお礼は山並の本心であることが分かり、和解した。
近藤からは影が薄く、極端に大人しい性格で、何を考えているのか分からないという印象を持たれていた。山並の校友会の先輩にあたる大久保に彼の人となりを訪ねた際、大久保は「さりげないフォローができる」「優秀」と高く評価していることを近藤に告げた。
近藤のことは他人からのフォローを期待していないという理由で快く思っていないながらも、苦しんでいる近藤に対して目立たないところでさりげなく助けていた。同時に自分とタイプの異なる近藤を羨ましく感じ、また評価もしていた。
近藤が自らを反省してからは関係が改善した。卒業式では坂木の車椅子の移動と着替えの手伝いを担当していたが、終盤でその役目を近藤に譲っている。2学年進級後も同中隊・同要員として行動をともにすることが多く、同期から一目置かれている近藤に対しても時に苦言を呈しながら、さりげなくフォローを入れている。
高校時代の同級生の伊東の考えについて気にしており、2学年次の夏休みには、東堂と共に近藤の実家を訪れ、伊東の真意について近藤に伝えている。
2学年中期では、開校記念祭で様々な要請を受けることになった近藤のパフォーマンス維持のため、近藤の代わりにビブリオバトルに出ることになった。
家族は実家に母親がいる。
柴田 彦郎(しばた ひころう)
谷 一郎(たに いちろう)
1学年→2学年で1学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊、2学年時は第3大隊第3中隊第4小隊334小隊所属。
名前のモデルは谷三十郎。
当初は陸上要員を希望していた 。校友会は水泳部。家族は両親と2人の弟がいる。
小学生のころから銃や戦車、ミリタリー映画に興味を持っていて、それが防大へ入校する動機になっている。
沖田ほどではないがミスが多く、ミーティングで近藤にロッカーの管理、机上の整理、欠礼のミスがあることが指摘されている。また、2学年時はカッター競技会の後に気が抜けたために、上級生にも下級生にも慕われなくなり、彼が対番である1学年も彼に相談せず退校手続きを取るなど、防大生としての自覚が欠如している節が見られる。2年時の夏季定期訓練では乗艦実習の際にひどい船酔いに襲われ、その最中で食堂で木札を反し忘れるミスを犯してしまい、合わせて日頃の態度から同じ大隊の伊東からも伸びしろがない、関わるのは時間の無駄だと間接的に告げられるが、なお自身を擁護する近藤の言葉を受け行動を改め始めた。
1学年の前期では土方とルームメイトで、彼を恐れている描写があるが、秋期定期訓練では東堂を切り捨てようとする土方に反抗している。
1学年の中期では坂木や松岡と同じ111号室。後期では東堂と同部屋で、最終日に抱き合って喜ぶ姿があった。
永倉 新司(ながくら しんじ)
伊東 天志(いとう たかし)
近藤と同期の2学年で、第3大隊第1中隊第1小隊311小隊所属。校友会は東堂と同じパラシュート部。
名前のモデルは伊東甲子太郎。
家族は現時点で母親の誠子の存在が判明している。また、彼女がいる。東京都出身。
東京大学にも合格出来る学力を持っており、防大には首席で入校している。1学年中期終了直前のテストの成績は近藤、土方に次ぐ学年3位である他、体力面でもフィジカルバッジを貰うほど優秀であるなど、文武両道である。また、1学年中期の時は小隊学生長付も経験している。
近藤と同様、両親の経済的負担を回避するため、防大に入校した経緯を持つが、伊東の場合は母親が心的外傷を負って仕事を辞め貯金でやりくりせざるを得なくなったという事情から、母親を守るため、そして努力した人が報われる世の中になれるようにするため、防大への道を選んでいる。
防大生としては人望が厚く、同期からも慕われていて、同じ校友会の東堂とも仲が良い。また、学年成績1位かつ同じ要員である近藤に興味を持っている節がある。
「マーシャルマザーズ」という大学生のグループを主催しており、休日には他大学の生徒と交流するなど、交友関係も校内外問わず広い。学ぶことを楽しんでいる他、指導方法も、サーバントリーダーのやり方を取り入れている。会話についても、レトリック(修辞法)を使いこなせており、常に他人を評価している。
前述の家庭の事情の経験を受けていることから、努力した人間が評価されるべきという考えを持っており、夏季定期訓練での谷の様子を見て、彼を「自分の力で努力出来ない」と評した上で、上に行ける器じゃないと考えている。
また、山並とは高校時代の同級生でもあり、高校時代は山並と同じ少林寺拳法部に所属していた。
2学年中期では、先輩の大石と共に国防男子コンテストの企画担当者となる(企画側のほうが楽しいという理由であるため、コンテストへのエントリーはしていない)。また、第3太隊が勝利することよりも防大全体を盛り上げることを目指している。
篠原(しのはら)
山尾 庸介(やまお ようすけ)
近藤と同期の2学年で、第4大隊第3中隊第1小隊431小隊所属。
名前のモデルは山尾庸三。
公友会はウエイトリフティング部でTSOにも参加している。
夏季定期訓練でチームβになった。成績下位の沖田と谷が同じチームにいることを快く思っていないが、近藤と伊東の存在により相殺されるとして、我慢している。
夏季定期訓練を経て近藤のことは気に入ったようで「大将」と呼んでおり、乗艦実習後の打ち上げで、女子相手に調子づいて近藤をこき下ろした谷の態度に憤慨して、真摯に叱ったり、夏季休暇の際に坂木が主催したキャンプにも参加している。
23巻では「用造(ようぞう)」と表記されているが、28巻の巻末プロフィールで「庸介」に変更されている。
野村 吉七(のむら きちしち)
相楽 総一(さがら そういち)
松岡 万里(まつおか ばんり)
永井 なお(ながい なお)
3学年→4学年の女学で、第1大隊第1中隊第2小隊112小隊所属。校友会はフィールドホッケー部。
名前のモデルは永井尚志。
勝気で男勝りな性格で、アームレスリングでは第1大隊女子の中で一番強く、2学年の時に当時の4学年に勝ったこともある。
4学年中期では第1大隊学生長を務め、周囲からの信望が厚い。また他大隊の同期からも一目置かれている。
4学年進級後のカッター競技会では、安全管理長を務めた。また、4学年時の遠泳では太田が近藤の応援を力に頑張っているのを見て、彼女に「応援を欲している様ではリーダーになれない」と指導している。同時に太田が近藤に憧れていることも見抜いていた。
同じ中隊で上級生の男子生徒に憧れを抱いていたという過去がある。また、3学年時には給料で補正下着を購入している。
4学年時の開校祭国防男子コンテストでは映像編集の経験を活かして、近藤用のPV制作を引き受けている。
伊牟田 昌平(いむた しょうへい)
近藤が2学年の時の4学年で、第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。4学年前期は近藤と同室の120号室の部屋長。校友会はウェイトリフティング部。
名前のモデルは伊牟田尚平。
筋トレが好きで、4学年初日から腕立て伏せをしながら後輩を迎え入れた。また部屋会においてもカラオケ店内で腕立て伏せをしている描写がある。
1学年の指導には厳しい姿勢を見せながらも、理不尽に振る舞う難しさと苦しい心境を吐露している。部屋っ子の佐藤、寺尾が戻る際には優しく迎えるように後輩に指示するなど、立場と任務に向き合いながらも、その心根は優しい人柄が伺える。
近藤が出場した開校祭国防男子コンテストでは永井によってPVの合成に伊牟田の姿が使われており、1大隊の4学年の中でも特に逞しい体躯を誇っているものと思われる。
2学年時からは清川や松岡とジャズのバンドを組んでいる(パートはピアノ)。
荒井 忠雄(あらい ただお)
陸上要員
原田 忠(はらだ ただし)
1学年→2学年で、1学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年の前期は近藤と同じ115号室。中期は永倉、後期は武井と同室。2学年時は第2大隊第2中隊第1小隊221小隊に配属されている。
7月6日生まれ。A型。185センチメートル / 81キログラム。愛媛県今治市出身。県立今治第二高校卒業。家族に弟がいる。
名前のモデルは原田左之助(諱忠一)。
高校時代は野球に打ち込んでいた。将来は自衛隊海外派遣に参加し、世界各国の人々に貢献したいと考えている。
勉強を除く大抵のことはそつなくこなす一方で、慢心から授業中に銃の部品を紛失する騒ぎを起こす。さらにミスが続いたことから思い詰めて脱柵騒ぎを起こすも、近藤に諭されて防大に留まる。その経緯から近藤のことを「唯一無二の友人」「親友」と評しており、全幅の信頼を寄せている。2学年に進級して所属大隊が替わった後も、その絆は変わらず、プライベートで行動を共にすることも多い。
校友会は、一から自分を鍛えなおしたいという考えから、應援團リーダー部に入部した。中期の最中、合コンで知り合った安田と意気投合し、頻繁に連絡を取っていたらしくアカシア会主催のクリスマスダンスパーティー直前に想いを告げて、恋人関係となっている。近藤と乙女の内恋騒動まで二人が付き合っていると思い込んで、近藤の恋を一方的に応援していた。車の運転もできる。
武井 寅明(たけい ともあき)
1学年→2学年で、第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年の前期は近藤と同じ115号室。中期は106号室。後期は原田と同室。2学年次からは湯沢の対番を担当。
6月22日生まれ。A型。163センチメートル / 56キログラム。島根県出雲市出身。東京の開政高校中退後に県立出雲北高校卒業。校友会は水泳部。
名前のモデルは武田観柳斎。
入校前から防大の事情を熟知している様子で、国防に対する意識も高い。元々は東京大学に進学して防衛省の官僚になる道も考えていたが、亡き祖父の遺志を継いで幹部自衛官になることを目指している。また、頭脳の優秀さから地元の友達からは「武ちゃん」と呼ばれ慕われているが、本心では成績優秀にも関わらず女性からモテないことに強いコンプレックスを抱えており、防大に進学した真の理由もモテるためだった。
同期同部屋の1学年を競争相手とみなして交わろうとせず、冷ややかな言葉を投げかけていたが、休養日に帰校遅延の服務規程違反を犯したことから、中隊の全学年に罰が課されるという「地獄週間(ヘルウィーク)」に巻き込む。「モテる奴らに謝りたくない」という屈折した感情から頑なに謝罪を拒み、周囲の反感を買うも、近藤に裏の事情を暴露されあえなく陥落。その後は謝罪し、打ち解けるようになる。中期には平山が退校を考えているという事実が発覚した時も「あの辛かった前期の地獄を一緒に乗り越えた仲間を、そう簡単に見捨てられるか」と情に厚い一面も見せた。近藤を今後も利用する目的もあったものの、近藤たちとの小さな部屋会を開いたと説明して近藤の内恋疑惑を解いている。さらに上級生から呼び出しがないことが描写されており、近藤も舌を巻いている。土方も彼が優秀であることは認めているが、女性にモテようとする行為は時間の無駄だと評している。中期終了日に発表されたテストの成績は学年5位。
その一方で、近藤が幼馴染の常代や同期の乙女と仲が良いことを妬んでおり、中期では常代を騙して彼女から近藤へのメッセージを彼に届かないように仕組んでいた。さらに「君がもてるわけない」と言われた土方のことも恨んでいる。
モテる男を嫌うのは、過去にクラスメイトの佐々木が自分を差し置いて女子にモテていたという苦い経験を持っているためであった。棒倒しで四大隊との対決の最中窮地に陥る近藤を「常代と乙女を二股かけているごくつぶしすけこまし小付」と僻みを露わにして見捨てそうになったが「同じ学年で同じ学力で同じ努力なら顔がいい奴に日が当たるのは当然」「お前以上に足掻いていつか絶対お前よりモテる」と近藤を救って勝利に貢献する。それ以降も女性と仲が良い近藤を妬む態度こそ変わっていないものの、一途に恋する女性の恋路を守るため、事実上近藤と松井の関係を見守っている。
2学年時の開校記念祭では、カッター展示を担当したほか、国防男子コンテストでは、過去の仕返しを含めて近藤の過去の情報を永井に提供していた。また、坂木、乙女、坂木の父の3人が談話しているところを目撃したことで、これ以降坂木と乙女の関係を疑うようになった。
土方 俊明 (ひじかた としあき)
1学年→2学年で、1学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年の中期は近藤と同じ117号室。後期は沖田と同室で1学年の小隊学生長付。2学年時は第1大隊第1中隊第1小隊111小隊に配属されている。校友会はアメリカンフットボール部。普段掛けている眼鏡は、入校時までは掛けていなかった。
5月5日生まれ。AB型。174センチメートル/70キログラム。東京都日野市出身。都立二至高校卒業。
名前のモデルは土方歳三。
前期の部屋長からは優秀だと評され、校友会でも活躍をしており周囲からの評価は高い。1学年中期終了直前のテストの成績は近藤に次ぐ学年2位。同期の女学からも密かに人気があるが、恋愛に関しては内恋も含めて否定的である。その一方で応援されるとプレッシャーにより実力を発揮できない欠点もある。
中期の1学年の113小隊の学生長付の座を狙っていたが坂木の推薦により中期は近藤が小隊学生長付に任命されたため、彼のサポート役となる。能力至上主義、なおかつ自分が113小隊の1学年で最も優秀であるという自負から、小付に選ばれた近藤に対して坂木を侮辱する形で挑発し、わざと近藤をサポートせずにメンブレに追い詰めて小付を辞退させようとしていた。呼び出しの多い沖田には近藤の力になりたいなら防大を辞めるように告げ、夏季休暇の間に世間とのギャップに意欲の落ちた平山には「世間を理由に学生舎生活から逃げ出したいと考えるような奴は、いずれ周囲のお荷物になる」という考えから、相談に応じつつも防大を退校するように勧めていた。
失敗を重ねる同期に対してすぐ「退校しろ」などとなじる独り善がりな点は、医師を志していた10歳年上の兄である為治が、東京大学理科Ⅲ類の受験に9浪の後に失敗した結果、精神を病んで引きこもり状態に陥った事に伴い、家庭が崩壊してしまった経験から、「無駄な努力は身を滅ぼす」という考えを持つ様になったことに起因している。だが、秋期定期訓練の地図判読の際に怪我を隠して歩けなくなった東堂をなじるのを見かねた谷から平山を退校に追い込んだ件を含め「同期を売るようなことはよせ!人を自分の物差しでばかりはかるな!」と痛烈な批判を浴びた。近藤とは能力至上主義となった背景である自身の家庭の事情などを腹を割って話し合い、家族の心情に向き合わず逃げて防大に入校しているという事実を指摘され、さらに同期を上から目線でなじるところは「皆学んでいる。人は学べば変われる」と取っ組み合いになりながら諭された。以降は、腹に一物抱えた態度が、真正面からいがみ合うと仲の悪さの様子が変化し、またコント大会や開校記念祭での経験を通じて、徐々に軟化の兆しを見せている。また、開校記念祭の後に乙女や常代を案じるばかりに気が緩んだ近藤に対しミスを指摘し、本気で面と向き合って叱責する、無理に訓練を続けようとする沖田に対して自己管理を徹底するようアドバイスするなど、仲間思いの面も見せるようになった。中期終了後も前述の理由で家族の元には帰らずにいたが、正月時に桂木に会いに近藤の家を訪れている。その際近藤が賄ったカツ丼を美味いと評しており、後期開始時はそれを理由に飲食業への転職を近藤に薦めた。後期終了後にも、要員配置で近藤が海上要員に配属されたことを気にかけて再び近藤食堂を訪れており、同じタイミングで訪れた沖田と近藤にカッター競技会のための準備を怠るなと激励しに来ていた。
1学年後期で同部屋であった沖田に対しては当初きつく接していたが、後に彼の努力と成長を認めるに至った。2学年時の開校祭棒倒しでは、沖田に期待する旨の激励を贈り、敗戦後に涙を流す沖田に声を掛けようとする近藤を制する配慮を見せた。
2学年進級後のカッター競技会では中隊の艇長となり、近藤達を厳しく鍛える。なお、号令時にクルー長の芹澤が流すアニメソングに対しては、非常に苦手としている模様。チームメイトに厳し過ぎる訓練をさせた挙句正岡に「カッターは楽勝」と発言し、それがきっかけでチームメイトや芹澤から失望されるが、それを見た近藤の助け舟で連絡を受けた大久保からのアドバイスを受け「サーバントリーダー」(負けないためのリーダー)に方針転換した。カッター競技会終了後の11クルー2学年のみの打ち上げでは折り合いの悪かった武井やタナラットとも打ち解けている。後期のスキー訓練では官品スキー訓練を実践したいという希望と初級の近藤と一緒に訓練したくないという理由で上級の分隊に入ったが、スキーそのものが苦手であったことが判明したため、すぐに初級の分隊に合流させられた。このスキー訓練中に夢に対する考えから近藤と衝突するが、その後は和解し、お互い軽口を叩き合いながらも平穏な関係となった。
斉藤 一史(さいとう かずし)
タナラット
早乙女 一馬(さおとめ かずま)
沼尻 こみこ(ぬまじり こみこ)
松平 容介(まつひら ようすけ)
2学年→3学年。2学年の時は第1大隊第1中隊111小隊所属。2学年の前期の部屋は106号室であった。
名前のモデルは松平容保。
近藤の上対番を務める。気さくかつ気前の良い性格で、生真面目な近藤の人柄を見込んで、良き相談相手となる。その一方で近藤を女子部屋の覗きに誘う。また、伊井や長野いわく、1学年のころからよく防大で私語や言えない理由でのヘルウィーク、競馬・競艇・競輪に行くなどの問題を起こして多くの上級生から目を付けられたり謹慎させられていたとのこと。FPSが好き。
校友会は可愛い女子が多いという理由でバドミントン部に所属し、2学年以降は自動車同好会(自動車部)にも掛け持ちで所属しているが、應援團には苦い思い出があるらしく、相談に訪れた原田に思い直すように説く。
夏休み中にクラブで出会った彼女がいたが、秋季定期訓練直前に振られている。また、覗きなどの問題行動やマナーの悪さが理由でアカシア会のメンバーには入れなかった。
松原 竜二(まつはら りゅうじ)
2学年→3学年。第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。3学年では中隊学生長付。1学年時は航空要員希望であった。校友会は銃剣道部。大阪府出身で、神戸市に祖父が住んでいる。
名前のモデルは松原忠司。
2学年の中期は近藤と同じ117号室のルームメイト。前期定期試験において、ノートのコピーを渡す代わりに消耗品を得ようとする近藤を指導する厳格さがある一方、小付に任命され呼び出しが増えて自分のことが疎かになる近藤の精神状態に配慮して指導を切り上げる面もある。
生活態度に難のある松平に苦言を呈する場面もあるが、同期思いである点は評価している。
コントには拘りがあるとのこと。
3学年からは近藤と同じ下宿のルームメイトとなった。私服を集めるのが趣味で近藤の見立てではセンスも良い。
シンチャイ
島田 改(しまだ かい)
阿部 貴明(あべ たかあき)
滋野 寿史(しげの ひさし)
航空要員
岡上 乙女(おかがみ おとめ)
1学年→2学年の女学で、1学年の時は第1大隊第1中隊第2小隊112小隊所属。1学年の前期の部屋は118号室であった。2学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。P適正がある。普段は敬語口調で喋ることが多いが、兄との会話や独り言等では高知弁で喋る。
名前のモデルは坂本乙女。
1月1日生まれ。A型。162センチメートル/49キログラム。高知県高知市出身。私立土佐筆山高校卒業。
学内では美少女との評判。高校時代はなぎなたで全国優勝した経験があり、女子部屋の覗きに入った松平と近藤を追いかけまわした。防大になぎなた部はなく、もともと試合競技よりも演武や型を好んでいたことから、校友会は儀仗隊に入部した。水泳も得意であり、夏季定期訓練の遠泳では組長を務め、近藤のカナヅチもマンツーマンの特訓により克服させた他、太田の遠泳の特訓に付き合うと名乗り出ている。
坂木とは兄妹で、両親が離婚したため違う苗字となっているが、その後も頻繁に連絡を取り合っている。しかし秋期定期訓練終了後は一時期スランプで坂木から指導の呼び出しを受ける日々が続き一時メンブレ寸前に陥った。兄との接点でもある近藤を「近藤学生」と呼び、彼に対してはきつい物言いをすることもあるが比較的仲は良く、「兄には恥をかかせられない」という考えから彼に協力している。他の学生たちや高杉にも近藤と親しいことは知られ、付き合っているのではないかと思っている者もいる。2人は当初それを否定していたが、乙女は音楽祭の後に近藤に進路の相談をした後に、否定しつつも顔を赤らめている描写が見られるようになった。近藤達が合コンを行っていた店で近藤と遭遇してしまい、現場の写真を押さえ「合コン小付」と名付けこの件に関しては冷やかな視線を向けていたが、これは兄の坂木に見込まれている近藤に合コンを慎んで欲しいが故の言動で、本心では軽蔑したくないと思っている。開校記念祭では常代と初対面しており、常代を「ごっつう可愛かった」と評している。後にアカシア会主催のクリスマスダンパで常代と近藤が親し気な様子を見せた際にはあからさまな動揺を見せている上、クリスマスのプレゼント交換会ではプレゼントに用意したものとは別枠で購入した手袋を近藤にプレゼントする、後期開始直後に近藤が常代の告白を断ったことを原田と話していたところを立ち聞きした際には機嫌を良くして近藤に声を掛けたり、バレンタインデーにはこっそり高級チョコを近藤に贈るなど、徐々に近藤に対して抱いている感情にも変化が見えてきている。近藤にバレンタインのお礼に焼肉屋に連れていかれた時には常代との関係の進展について悩んでいることを告げられならば自分と交際してはどうかと提案してしまい近藤を困惑させた。
防大に入校したのも、元々は兄の坂木を追いかけて入校したため、将来の目標が無く一時は防大を辞めようとも考えたこともあるが、近藤に論されて再び防大で頑張ることになった。
2学年からは新入生の大浦の対番を務めることになった。また、カッターでは艇指揮を担当することになった。また、前期終了後は坂木がパイロットの夢を辞退したのを受けて、兄に代わりパイロットになるという目標を持つことになった。以降はパイロットになるために必要なTOEICの700点を目指して、坂木とのワンツーマンで勉強に励んでいる。また、フランスのサロン=ド=プロヴァンスへの留学を目指すため、フランス語を勉強中である。また、後期には上級生を含めた何人かの男子学生から告白されることが多くなっている。
東堂 進(とうどう すすむ)
1学年→2学年で、1学年時は第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年の前期は近藤と同じ115号室。2学年時は第3大隊第1中隊第2小隊312小隊所属。
11月18日生まれ。A型。176センチメートル/64キログラム。東京都文京区出身。都立竹速高校卒業。
名前のモデルは藤堂平助。
着校しなかった学生のための人数調整により、平山とともに遅れて115号室に入った。
高校時代からギターに打ち込んでいる。校友会も当初は軽音楽部を希望していたが防大では運動部への参加が必須であるため、対番の先輩と同じパラシュート部に入部した。
秋期定期訓練では右足を負傷し、これがきっかけで土方から平山と同様に退校を促されたが、谷が庇ったことで乗り切っている。
2学年時は伊東に不用意に近藤のことを伝えてしまったため、夏休みに山並と共に近藤の実家を訪れ、近藤に謝罪した。中期では念願の軽音楽部へ掛け持ちで所属することになったが、活動がハードロック系では無かったため、複雑な気持ちでの入部であった。
宇野 雅子 (うの まさこ)
清川 一郎(きよかわ いちろう)
3学年→4学年。第3大隊所属で、3学年の前期は310号室。
名前のモデルは清河八郎。
ジャズが好きで、2学年時からは松岡や伊牟田とバンドを組んでいる(パートはサックス)。なお、防大生活優先のためジャズ研には入っていない。
温厚かつ飄々とした性格で、上級生の310号室の部屋長である山岡から指導を受けていた近藤を偶然助ける。校友会は儀仗隊に所属しており、表情が硬く少しのことでは動じない近藤の人柄を見込んで儀仗隊入りを勧める。
4学年の引退後は勝田から儀仗隊隊長の任を引き継いだ。4学年時は駐屯地での創立記念式典でのファンシードリル展示中に銃を誤って折損してしまった近藤に対し腕立て1000回の処罰を与えた一方、失敗で落ち込んだ近藤を励まし、自身のM-1ガーランドのモデルガンを近藤に託した。自身が卒業する時に儀杖隊全員が立派に総理大臣に礼をしている姿でいることを願っている。
芹澤 我們(せりざわ がもん)
3学年→4学年。第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。3学年の中期は近藤と同じ117号室。校友会はレスリング部。茨城県出身。
名前のモデルは芹沢鴨。
強靭な肉体の持ち主でレスリングでは国体を狙えるほどの実力者。その見た目に反して昔は友達がおらず、アニメを友達代わりに過ごしていたため、重度のアニヲタである。防大についてもポップカルチャー大国日本を自分の手で守るために志望したとのこと。
自習時間もアニソンを流しながら自習している他、部屋中の至る所にアニメグッズを隠しており、それらを傷付けたり壊したりすると、新海曰く「死ぬ」らしいが、フィギュアを壊してしまった近藤と土方がコント大会で償罪のために必死になっていた思いを受けたことや、自らもフィギュアを出しっ放しにしていたという事情もあり、許すことにした。感激すると技をかける癖がある。近藤のことを「近ちゃん」と呼ぶことがある。
後期では他の4学年と同様、厳格な性格となった。4学年進級後のカッター競技会では、クルー長を務めた。なお、号令時にはアニメソングを流しており、このことから他の中隊からは「アニメ中隊」と呼ばれている。
本誌連載時は近藤が2学年に進級後、小島が所属する112小隊101号室の部屋長として描かれていたが、その役割は笠井に変更された。
新海 錦(しんかい にしき)
3学年→4学年。第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。校友会はサッカー部。
名前のモデルは新見錦。
茨城県出身。水戸商才高校卒業。高校時代はサッカー部のエースで、全国大会に出場した経験も持つ。
3学年の中期は近藤と同じ117号室。4学年の中期は近藤と同じ122号室の部屋長を務める。
芹澤の解説役でもあり、近藤と土方に芹澤のアニヲタぶりを教えた。どこからともなく現れるので近藤からは「新海さんのほうが謎だ」と言われている。何を考えているのか周囲には分からず、常に「ククク…」と笑う。また、眼鏡を外した時の顔は近藤達下級生のみならず、同期の根岸ですら絶叫するほどの顔の模様。
4学年進級後のカッター競技会では、陸トレ長を務めた。
その他(在校生)
当節では、劇中でどの要員か判明していない学生を纏める。
近藤の同期生
正岡(まさおか)
山崎(やまざき)
芳賀 宣道(はが のべみち)
近藤の先輩
井上 元(いのうえ はじめ)
乾 大助(いぬい だいすけ)
3学年→4学年。3学年の時は第1大隊141小隊所属。
名前のモデルは板垣退助。
左目の近くにバツ字の傷がある。
防大の風紀のために同志と共に「内恋撲滅委員会」を結成し、内恋撲滅喚起Tシャツを着用しながら防大内の内恋や娑婆での防大生の恋愛マナーについて監視するなどの活動していたが、千葉に「手段が非建設的で目的も曖昧」と指摘され、強制的に解散させられた。
実は女性好きで、後にアカシア会主催のクリスマスダンスパーティーに参加し、改めて女性と接する喜びを知った。しかし、後期のバレンタインではチョコを全然貰えなかったのか、乾単独ながら撲滅委員会の活動を再開していた。4学年進級後に撲滅委員会を本格的に再開させた。
根岸 雄山(ねぎし ゆうざん)
後藤 矢野助(ごとう やのすけ)
真田 範馬(さなだ はんま)
大石 金太郎(おおいし きんたろう)
笠井(かさい)
近藤の後輩
小島 シカオ(こじま シカオ)
近藤が2学年の時に防大に入校し、第1大隊第1中隊第2小隊112小隊に配属された新1学年。部屋は101号室。東京都日野市出身。東京都立日野第二高等学校卒業で、高校時代は野球部の主将を務めていて、校友会も野球部に入部した。対番は近藤。
名前のモデルは小島鹿之助。
主将として野球部のメンバーを纏められなかった結果、高校3年の時に野球部を甲子園に出場させることが出来なかった辛い経験から、本物のリーダーになるべく防大への入校を決意したという経緯がある。その防大に入校する決心をした時にに棒倒しで活躍した近藤の動画を見てそれに感銘して以降、近藤に強い憧れを抱いている。故に、スマートフォンの待ち受け画面も近藤が優勝コメントしているシーンをスクリーンショットしたものである。太田とは、同じ近藤に憧れる者同士ということもあり、仲が悪い。
1学年時の夏期定期訓練の富士登山では、班長を務めた。また、開校記念祭の棒倒しでは特攻に選ばれている。
太田 美由紀(おおた みゆき)
近藤が2学年の時に防大に入校し、第1大隊第1中隊第1小隊111小隊に配属された新1学年の女学。海上要員志望。大阪府出身。浪空高校卒業。部屋は大浦と同室。対番は沼尻。家族に妹がいる。
乙女の勧誘を受けて、儀仗隊の新入部員となった。外見はボーイッシュで、近藤と同じ闇のオーラを纏っているが、これは空手の試合の時と同じくらい強い気持ちで向き合っているためである。
高校時代は空手道部の組手の選手で高校三冠という経歴を持ち、多くの大学から空手でスカウトが来たが、女性自衛官が艦長になったニュースを見て、その艦長に憧れて、さらに空手で培った力を活かそうと考え、スカウトを全て断り防大に入校した。防大でも空手道部に入部しなかったため、空手道部の島田がそれを嘆いていた上、上対番の沼尻も上級生に怒られている。
近藤に対しては、毎朝の乾布摩擦の時に近藤とのべ20日間向き合っていたため、そんな近藤の姿を見て、「将来、人を助けると言う目標の前では男だの女だの気にしている場合ではない」と考える様になり、それまで「男には負けない」というモットーも吹き飛んだという。以来近藤を尊敬し、彼の下で自分の力を発揮出来たらどんなに良いだろうと考える様になった。
夏季定期訓練の遠泳では、近藤に指導してもらおうと考えていたが、近藤の訓練のスケジュール的に余裕がない事もあり、代わりに乙女に指導してもらうことになった。その後、近藤に惚れた様な素振りも見せるようになり、遠泳の時も近藤からの応援を力に頑張っていたが、それを見ていた永井に指摘され、彼女から「応援を欲している様ではリーダーになれない」と指導された。後期で近藤が常代と恋愛関係になったと知った際は、涙を流していた。
彼女と同様に近藤に憧れている小島とは、仲が悪い。
1学年中期終盤で、近藤と同様後期の小隊学生長付に任命された。
佐藤 俊彦(さとう としひこ)
寺尾 安鷹(てらお やすたか)
大浦 ケイ(おおうら ケイ)
粕谷(かすや)
吉村 健一(よしむら けんいち)
河合 永貞(かわい ながさだ)
卒業生
近藤たちが1学年の時に4学年だった上級生たち。第149話 - 第151話で卒業した。
坂木 龍也(さかき りゅうや)
4学年→卒業生で第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。前期は近藤らが生活する115室、中期では111号室。後期は近藤と同室の119号室で、いずれも部屋長。航空要員。1学年前期の時は第4大隊431小隊所属で、部屋は431号室であった。
1月3日生まれ。A型。165センチメートル / 55キログラム。高知県高知市出身。私立土佐筆山高校卒業。
名前のモデルは坂本龍馬。
自衛官の父親を持つ。主要キャラクターで数少ない喫煙者である。喫煙するようになったのは20歳になってからで、千葉の影響であることが窺える。後述の事故後は治療のため喫煙することは基本的に控えているが、辞めていく同期へのはなむけとして吸うことはある。他人に対する二人称は「オマエ」と「テメェ」の両方を使う。
威圧的で厳格な性格であり、下級生からは「鬼の坂木」と呼ばれ恐れられている一方、同時に近藤にとっては最大の目標にもなっている。また、下級生の女学からの人気も高い。
入校式を終えた1学年の下級生たちに厳しい指導を課すが、その理由は「理不尽な状況に耐えるための理不尽」「緊急事態に対応する際の反応速度を高めるため」としている。乙女とは兄妹だが、そのことは兄妹故に贔屓していると思われるのを防ぐため1年の時に開校記念祭で乙女が防大を訪れたのがきっかけで知らされた同期生や教官以外には秘密にしており、偶然から秘密を知った近藤に色々と目をかけている。
シスコン気味の一面もあり、乙女からメッセージの返信が来なかった際はイライラしたり、近藤が乙女と2人きりで行動していたのを知った際は近藤に激怒したり、コント大会で乙女の漫才に対して唯一満点をつけたりしている。このためか同期である4学年からは女学も含めてよくシスコンと揶揄されている。しかし普段は極めて厳格な態度を崩さず例え妹と言えど指導は手を抜いていない。
内恋については規律が乱れて周りに影響を与えるという理由で否定的だが、内恋撲滅委員会の行動については目障りだと思っている。
特技は剣道で、高校時代や校友会も剣道部に所属し、引退後も度々稽古に参加していた。
中期は113小隊の小隊学生長に任命され、その際に近藤を同小隊の1学年の小隊学生長付に推薦している。土方と近藤を同室にするように手を回していた。
父親が自衛官である影響から、入校時点で防大の生活の実態を知っている様であったが、「別に遊びに来たわけじゃない」と受け入れている。先輩の千葉に対しては、尊敬と同時に反感の意思を持っている。
後期で近藤と食事に行った際に、タバコを吸うために使っていたライターを近藤に譲り、「オマエに教えられることは全部教えた」と近藤の成長を認めた。しかし要員選定発表当日の午前中に解体工事中のクレーン車のアームが倒れて事故に逢いそうになった子供を庇って事故に遭い、片目を負傷するなどの全治6ヶ月の重傷を負ってしまい、横須賀中央病院に搬送された。入院中も見舞いに来た近藤と乙女に対して普段通りに厳格に振る舞っていたが、本心では事故による片目の負傷によりF15パイロットへの道が閉ざされかけていることもあり悔しそうな表情をしていた。高杉からは自主留年も薦められたが「自分を送り出してくれる奴がいる」と述べ、卒業式には車椅子姿で出席。リハビリの後、航空自衛隊幹部候補生学校には1年遅れで入校予定。近藤との別れ際には、近藤に「テメェとは(また何処かで)会えそうな気がする」と言葉を掛けている。近藤と乙女が進級後カッター競技会終了後に見舞に訪れた際には近藤を帰した後、乙女にのみ片目の視力を失ってパイロットへの道が完全に閉ざされたことを伝えている。ゴールデンウィーク明けに退院した後は1年後の幹候入校が令されるまでの間、防大の訓練課付の教官(空曹長)の任に就くことになった。下宿も防大時代のものを一人負担でそのまま使用している。夏季定期訓練終了直後、怪我の治療のため手術に臨み、負傷した目にレンズを入れて視力を回復させ退院したものの、それでもパイロットへの道を断念せざるを得なかったため、後方支援に回ることになった。以降は保護用の眼鏡を着用している。
西脇 鷹史(にしわき たかし)
4学年→卒業生で第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。前期は近藤らが生活する115室のサブ部屋長。海上要員。
12月7日生まれ。A型。191センチメートル / 90キログラム。鹿児島県鹿児島市出身。県立鶴九高校卒業。
名前のモデルは西郷隆盛。
坊主頭に太眉の大柄な男。近藤らが着校した当時はにこやかな態度で接するも、入校式の終了後は坂木と同様に規律に厳しく恐れられる存在となるが、基本的には後輩想いの人格者。口癖は「ばっかもーん」。
就寝時のいびきがうるさく、下級生からはゴリラと呼ばれている。校友会はラグビー部に所属しており、近藤達をラグビー部へあみだくじで強制的に入部させようとしたこともある。また、女装して「西脇子(にしわきこ)」と名乗りアカシア会主催のクリスマスダンスパーティーの参加を控えた近藤達にダンスの練習相手をしたこともある。
1学年の時は第3大隊311小隊所属で、このころから上級生にゴリラとあだ名がつけられていた。千葉に対しては米の食べ過ぎから重装備で何キロも走り込みをさせられたり、号泣するまで指導を受けたりしたことから苦手意識を持っている。
防大卒業後は海上自衛隊幹部候補生学校に進学。ライバルの吉田を失い意気消沈していた岩崎のことを気に掛けていた。
ドラマではいびきがうるさいという設定が削除されている。
大久保 俊通(おおくぼ としみち)
4学年→卒業生で第1大隊第1中隊112小隊所属。航空要員。近藤の着校当時は大隊週番を務めていた。中期は第1大隊の11中隊学生長を務めている。
名前のモデルは大久保利通。
糸目で左目の下にほくろがあり、常に微笑みを絶やさない。校友会は少林寺拳法部に所属する。
近藤に対しては、松平と女子部屋を覗きに行った罰を受けに来た時から一目置いているが、容儀点検時にやたらと近藤の身体を触る等変質な部分も見られる。
夏季定期訓練中のため学生舎内の上級生の数が激減した際(ホテル小原台)、遠慮のあった近藤らに対して「私は君達の味方…」と言って全力でハメを外すように教え諭した。また臨時の容儀点検を実施して、「ホテル小原台に相応しい格好」を指示した。その際自身は上半身裸にサスペンダー、乳首シールという姿で現れ、1学年を唖然とさせる。
1学年の時は第1大隊143小隊所属で、この時点でも上級生から「腹筋崩壊者」(ふっきんクラッシャー)として恐れられていた。
防大卒業後も、カッターの訓練中に孤立した土方にアドバイスを送り、土方の指導方針を変える切っ掛けを作った。
また、連載版ではオネエ口調だったが、単行本では普通の丁寧な口調になっている。
武智 満平太(たけち まんぺいた)
岩崎 林太郎(いわさき りんたろう)
4学年→卒業生で第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。海上要員。12月11日生まれ。高知県出身。
名前のモデルは岩崎弥太郎。
近藤が坂木と乙女の兄妹関係を知っているという事実を知る唯一の4学年でもある。
中期は近藤と同じ117号室の部屋長を務める。校友会は銃剣道部所属。書道が趣味で、書道同好会にも掛け持ちで所属しているが、実力は下手の横好きレベル。子供のころに第73航空隊(現在は統合により第213飛行隊)に助けられたことがあり、以降ヘリのパイロットを目指すため防大に入校した経緯がある。青春っぽいものを好み、よく変なポーズをとっている。その動きは他の者からは「無駄しかない動き」と評されている。小付となった近藤に、小付の実態を告げるなど近藤を気に掛けており、衝突し合っている近藤と土方のことも見守っている。実は棒倒しの第1大隊総長で勝利への意欲を人一倍秘めている。一学年のころは体力補備で荒っぽいことも苦手だったが棒倒しで優勝して勝利の道を行進している大隊を見たことがきっかけだったと近藤に告げている。
大の海好きで、カッターの時は涼しい顔で漕いでいた。
内恋については坂木と違って肯定的で、周囲に気付かれないようにすれば構わないという考えだが、近藤が乙女と出かけていたことを知った時は他の117号室のメンバー同様、「ツメが甘い」と近藤に静かな怒りを見せていた。
防大卒業後は海上自衛隊幹部候補生学校に進学したが、後にライバルの吉田が幹校を退校したことに重いショックを受けることとなる。このため夏季定期訓練の壮行激励会へは、近藤達に会うと棒倒しのことを思い出してしまいそうだったため参加しなかった。夏季休暇時に西脇とともに坂木のもとを訪れ、坂木に励まされたのを機に、坂木や吉田の意志を継ぎ、パイロットになる決意をした。その後、坂木主催のキャンプにて、近藤たちとの再会を果たした。
望月 恭平(もちつき きょうへい)
岡田 喜振(おかだ よしふる)
4学年→卒業生で第4大隊第1中隊第2小隊412小隊所属。陸上要員。高知県出身。
名前のモデルは岡田以蔵(諱宜振)。
校友会は應援團リーダー部で團頭を務めている。坂木とは下宿でのルームメイトである。坂木と気が合うらしく、よく行動を共にしている描写が見られる。また、坂木と接点のある近藤のことも気にかけている。
坂木同様威圧的な性格で、近藤曰く「坂木小長と同じオーラを感じる」「あの2人が衝突したら大地を引き裂くような戦いが始まりそうで地球が危なそう」とのこと。1学年の時も、眼力で上級生を圧倒したと言われたほどであった。
防大には首席で合格しており、1学年の時は第4大隊431小隊所属で、入校式では新入生代表で挨拶をしていた。卒業後は陸曹長に任命され、陸上自衛隊幹部候補生学校へ入校する。
高橋 泥人(たかはし でいと)
勝田 安吉(かつた やすよし)
吉田 智洋(よしだ ともひろ)
中浜 満矢(なかはま みつや)
ダムディン・ダムディンスレン
中途退校した学生
平山 吾郎(ひらやま ごろう)
近藤の同輩(1学年)で第1大隊第1中隊第3小隊113小隊所属。1学年前期は近藤と同じ115号室。防大では第二外国語を選んでいた。
名前のモデルは平山五郎。
9月18日生まれ。A型。175センチメートル / 77キログラム。兵庫県神戸市出身。県立姫路北八代高校卒業。校友会は相撲部。
東堂同様、着校しなかった学生のための人数調整により、遅れて115号室に入った。
大柄な体格と温厚な性格をしており、同部屋の1学年では唯一の彼女持ち。中期では武井・土方と同様先輩達から呼び出しがないことが描写されている。
夏季休暇に帰郷して彼女や友人と過ごすうちに世間とのギャップに意欲が落ちてしまい退校を決意。中期の初めに退校。
その後、彼女と一緒に開校祭の棒倒しを観戦している。現在は国立大学への入学を目指しているものの、一度受験に落ちており現在は浪人中で、現在は英語や競争率の少ないフランス語を近藤から教わっている。
仙石 マサオ(せんごく マサオ)
橋本(はしもと)
坂木の過去編にて登場
中岡 慎一(なかおか しんいち)
防衛大学校教官、教員
千葉 周一(ちば しゅういち)
自衛隊音楽まつりの後に防大に配属された防大卒の小隊指導教官。二等海尉。
名前のモデルは千葉周作。
190センチメートルの長身である。坂木と同様喫煙者でもある。
坂木の1学年前期の時は第4大隊431小隊所属で、坂木が入っていた431号室の部屋長であった。校友会も坂木と同じく剣道部に所属していた。後輩の坂木とは腐れ縁の関係で、彼のことを「いごっそう」(高知弁で「頑固者」という意味)のあだ名で呼ぶことがある。
久坂教官とは教育方針で意見が合わず、言い争いばかりしている。彼の指導方針は論理的に合理的に考え、全員を確実に伸ばすやり方を取る。そのやり方は非常に厳しく坂木が1学年の時は鬼と呼ばれていたらしく、坂木の同期からも恐れられている。また、結構な酒好きであり、休養日に坂木をいくつかの居酒屋へ連れ回していた。
近藤が出場した国防男子コンテストの審査員に立候補し、審査員を務めた。その際にうろたえた近藤をフォローしたが、その時点で0点だと評価している。その上で近藤の成績や人望が良い点に着目し、海外に留学すれば変われるかもと考えた。
高杉(たかすぎ)
久坂 誠(くさか まこと)
吉田 稔郎(よしだ としろう)
近藤達の知人・家族
松井 常代(まつい とこよ)
名前のモデルは松井つね。
近藤の幼なじみで調布木多高校の同窓生。近藤の実家の真向かいにある酒屋の娘。通称「常ちゃん」。自動二輪の免許を持っているらしいことが描写されている。
近藤食堂の店番を手伝うなど、家族ぐるみで付き合っており、現役で青山学院大学経営学部へ進学した後も、近藤のことを何かと気にかけている。このためか、周囲からは近藤の彼女と思われているが、本人や近藤はそれを否定している(中学入学後に2人が名前呼びを止めて名字で呼び合うようになったのはこのため)。しかし彼女自身は近藤が原宿で他の女性をナンパ(指令外出)している現場に遭遇すると怒りを露わにしたり、近藤が夏休み実家に帰ってくる日を待ち望んでいる描写があったりとそれ以上の関係への進展を望んでいる描写もある。近藤も、開校記念祭で彼女が彼氏といると誤解した際は少なからず動揺していた。中期以降も武井から近藤が小付になって忙しいことを伝えられた際にも、近藤の心身を案じていた。開校記念祭では、乙女と対面している。後に近藤からの誘いで、アカシア会主催のクリスマスダンスパーティーに参加した。本心では近藤と踊りたかったものの、近藤の多忙さに勘付いて黙っていた。ダンパ終了後に近藤に本心を告白し、頬にキスまで行っている。近藤の妹の理絵から近藤の帰省を告げられた際は、真っ先に家に訪れ、告白の返事を待っていたが近藤からは防大の生活に差し障りが出ることを理由に感謝されつつも断られるが、待つ事を決める。近藤と同じ儀杖隊に所属する乙女とは、開校記念祭で初めて対面しており、彼女に興味を持ち近藤に仲が良いのか尋ねたりしていたが、近藤の後期終了後のデート中に乙女と偶然出会い、初めて会話している。
大学進学後は実家の店を継ぐため、経営やマーケティングの傍らで、ワインエキスパートの資格所得を目指していて、大学2年生時にソムリエエキスパート一次筆記試験に合格したが、後に試験に落ちたことが判明している。2年生時の12月30日に近藤と月島で再会。近藤から一年越しに想いを「結婚しよう」と告げられ、恋人関係(婚約者)に進展した。
桂木 吾郎(かつらぎ ごろう)
名前のモデルは桂小五郎。
近藤の歳上の幼なじみ。現在は陸上自衛隊普通科陸士長。通称「ごっちゃん」。
近藤は子供のころ、よく遊んでもらっており、当時は長身に細見の体型だったが、現在は筋骨隆々とした体型となっている。高校卒業後に陸自に入隊し、東日本大震災の救助・支援活動に従事した。進路に迷う近藤に防大入りを勧める。
前期終了後は、帰宅した近藤に能登半島沖不審船事件のケースを持ち出して自衛隊を続ける覚悟があるか問い詰めたが、近藤が防大に入って後悔していないことを知り、引き続き近藤を応援することになった。中期終了後の正月に再び近藤の家を訪れ、翌年にレンジャー試験に挑戦することを近藤と土方に告げていたが、後に試験に落ちていたことが判明する。
近藤 理絵(こんどう りえ)
沖田 美月(おきた みつき)
名前のモデルは沖田みつ。
沖田の姉。ポニーテールの髪型が特徴で、バイク乗り。
都内の一等地に住むお嬢様だが、気さくで親しみやすい性格で、弟と同様食べることが好き。大学の国際社会学部の学生であるため、タガログ語などの外国語が得意である。
頼りない弟のことを何かと気に掛けているが、彼からは煩わしく思われている。弟から近藤のことは聞かされているせいか彼には好意的で115号室メンバーが沖田家を訪れた際には近藤のみに率先してメールアドレスを交換を申し出(直後近藤をやっかんだ他のメンバーとも交換した)、「(弟のことを)これからもライバルとして、友達として親しくしてあげてほしい」と個人的に依頼をする。中期が始まったころは武井に嗾けられた近藤に合コンを持ち掛けられ協力(この際、友人の安田、犬飼、加納の3人の友人を連れて来ている)。「愛してるゲーム」で近藤と対決してしまい「本気で落ちてしまいそう」になった。その後アカシア会主催のクリスマスダンスパーティーに近藤に誘われた時には「親友の姉と禁断の関係を…」と近藤目当てで参加した。父親が海将補で家族でダンスをやっているので元々得意で最初のダンスで近藤とペアを組み見事なダンスを披露している。なお武井や乙女、常代等から見ると顔立ちは弟そっくり(近藤のことを慕っている部分、近藤を「クン」付けするところも)らしい。
土方 為治(ひじかた ためはる)
名前のモデルは土方為次郎。
土方の10歳上の兄。
高校時代は土方と同様アメフトをやっていた描写がある。医者を志して東京大学理科Ⅲ類を受験したが、中々合格出来ずにいた。しかし両親の大きな期待を背負っていたため後に引けず、合格出来ないまま9浪を迎えてしまう。これによって自分の今迄の努力に絶望して引き籠ってしまい、父親も彼に失望して酒に溺れ物に当たる様になった。
土方はこの崩壊した家庭を目の当たりにしていたため「無駄な努力は身を滅ぼす」と思うようになり、家族から逃げる様に防大に入校するきっかけにもなった。
その後、土方に過去のことを謝りに開校記念祭へ行くが、土方から部屋を追い出されたため、ルームメイトの近藤に伝言を託している。
伊東 誠子(いとう せいこ)
坂木の父
その他
安田(やすだ)
犬飼(いぬかい)
加納(かのう)
佐々木(ささき)
シャルル
赤鬼(あかおに)
海上自衛隊幹部候補生学校の教官。西脇や岩崎らの担当教官らしく、桃井同様坂木を彷彿させる鬼の様な厳しい性格で、この2人に捕まると場合によっては休暇日が消滅するらしい。本名は不明。
なお、海上自衛隊幹部候補生学校には実際に赤鬼と通称される者が存在し、正式名称は「学生隊幹事付A(アルファ)」。幹部候補生の4期上の二等海尉、職種は艦艇、防衛大学校出身者で序列一位の者。
青鬼「学生隊幹事付B(ブラボー)」も存在し、こちらは赤鬼と同じ条件で一般大学出身者。
共に学生隊全体の指導役で特定の生徒やクラスの担当ではなく、幹部候補生学校の教官でもなく、あくまでも学生隊の幹事付。選任条件を見てもわかるように一年限りの役目である。ただし、赤鬼、青鬼の一方(ほとんどは赤鬼)は幹部候補生学校卒業直後の半年の遠洋練習航海にも同行する。
書誌情報
- 二階堂ヒカル『あおざくら 防衛大学校物語』 小学館〈少年サンデーコミックス〉、既刊31巻(2024年1月18日現在)
- 2016年9月16日発売、ISBN 978-4-09-127340-6
- 2016年12月16日発売、ISBN 978-4-09-127425-0
- 2017年3月17日発売、ISBN 978-4-09-127508-0
- 2017年6月16日発売、ISBN 978-4-09-127574-5
- 2017年9月15日発売、ISBN 978-4-09-127684-1
- 2017年12月18日発売、ISBN 978-4-09-127877-7
- 2018年3月16日発売、ISBN 978-4-09-128093-0
- 2018年6月18日発売、ISBN 978-4-09-128256-9
- 2018年9月18日発売、ISBN 978-4-09-128395-5
- 2018年12月18日発売、ISBN 978-4-09-128593-5
- 2019年3月18日発売、ISBN 978-4-09-128803-5
- 2019年6月18日発売、ISBN 978-4-09-129167-7
- 2019年9月18日発売、ISBN 978-4-09-129330-5
- 2019年11月18日発売、ISBN 978-4-09-129445-6
- 2020年2月18日発売、ISBN 978-4-09-129560-6
- 2020年4月16日発売、ISBN 978-4-09-850066-6
- 2020年7月17日発売、ISBN 978-4-09-850164-9
- 2020年10月16日発売、ISBN 978-4-09-850271-4
- 2021年1月18日発売、ISBN 978-4-09-850380-3
- 2021年4月16日発売、ISBN 978-4-09-850518-0
- 2021年7月16日発売、ISBN 978-4-09-850633-0
- 2021年10月18日発売、ISBN 978-4-09-850722-1
- 2022年1月18日発売、ISBN 978-4-09-850863-1
- 2022年4月18日発売、ISBN 978-4-09-851057-3
- 2022年7月15日発売、ISBN 978-4-09-851184-6
- 2022年10月18日発売、ISBN 978-4-09-851348-2
- 2023年1月18日発売、ISBN 978-4-09-851531-8
- 2023年4月18日発売、ISBN 978-4-09-852028-2
- 2023年7月18日発売、ISBN 978-4-09-852612-3
- 2023年10月18日発売、ISBN 978-4-09-852854-7
- 2024年1月18日発売、ISBN 978-4-09-853074-8
テレビドラマ
毎日放送制作でテレビドラマ化。毎日放送では、「ドラマ特区」枠で2019年11月1日から同年11月29日まで放送され、TBS系列でも放送されている。主演は本郷奏多。全5話。
原作とドラマの違い
- ドラマでは近藤、沖田、原田、武井、坂木、西脇、松平の7人のみをメインに物語が進行する。また、常代や乙女といったヒロインポジションは、ドラマでは登場しない。
- 西脇については、ドラマではいびきがうるさい設定が削除されている。口癖が「ばっかもーん」も最終話で発するのみである。
- 原作では近藤の高校時代から物語が始まっているが、ドラマでは近藤の防大入校時(原作における第2話)から物語が始まっている。
- 小隊の部屋の人数が、原作では8人であったが、ドラマでは6人になっている。このため、原作にあった東堂と平井が後から部屋に入るシーンが無くなっている。
- 近藤の実家の食堂は、原作では再開発により廃業の危機に陥るが、ドラマでは近くにショッピングモールが出来て経営が悪化したという設定になっている。
- ドラマでは武井が近藤のことを入校前から知っている描写が追加されている。
- ドラマでは原田の脱柵のエピソードと武井のヘルウィークのエピソードの時系列が逆になっている。
- 武井がヘルウィークを引き起こすエピソードは、ドラマでは最初の引率外出で途中で単独行動をとった時となっている。
- 原作では、武井が帰校遅延を起こした翌日にヘルウィークが始まったが、ドラマでは武井が帰校遅延した直後にヘルウィークが始まっている。
- ドラマでは武井が防大に志願した理由に「高校時代にクラスのマドンナから自衛隊かっこいいと言われたため」という設定が追加されている。
- 原田の脱柵については、ドラマでは原田は学内のプールにいたところを近藤に発見されている。
- 近藤が原田の脱柵未遂事件後にその件を相談するシーンは、原作では松平であるが、ドラマでは坂木となっている。
キャスト
- 近藤勇美 - 本郷奏多
- 原田忠 - 結木滉星
- 沖田蒼司 - 小澤廉
- 坂木龍也 - 高崎翔太
- 武井寅明 - 小園凌央
- 西脇鷹史 - 伊阪達也
- 松平容介 - 狩野健斗
スタッフ
- 原作 - 二階堂ヒカル 『あおざくら 防衛大学校物語』(週刊少年サンデー(小学館)連載中)
- 脚本 - 吉田恵里香、宮本武史
- 監督 - 平林克理
- 企画 - エイベックス・ピクチャーズ
- 音楽 - Yuria Miyazono
- オープニングテーマ - I Don't Like Mondays.「DIAMOND」
- エンディングテーマ - Da-iCE 「BACK TO BACK」
- ドラマ制作 - ダブ
- 製作 - 「あおざくら 防衛大学校物語」製作委員会、毎日放送(MBS)
放送日程
話数 | 放送日 | サブタイトル |
---|---|---|
第1話 | 11月 | 1日入校式! |
第2話 | 11月 | 8日理不尽! |
第3話 | 11月15日 | ヘルウィーク! |
第4話 | 11月22日 | 脱柵! |
最終話 | 11月29日 | あおざくら! |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2019年11月1日 - 11月29日 | 金曜 0:59 - 1:29(木曜深夜) | 毎日放送 | 近畿広域圏 | 制作局 『ドラマ特区』枠 |
2019年10月31日 - 11月28日 | 木曜 23:00 - 23:30 | テレビ神奈川 | 神奈川県 | 1時間59分先行 |
2019年11月2日 - 11月30日 | 土曜 0:00 - 0:30(金曜深夜) | チバテレ | 千葉県 | |
2019年11月6日 - 12月4日 | 水曜 23:30 - 翌日0:00 | テレ玉 | 埼玉県 | |
2020年2月4日 - 3月3日 | 火曜 0:56 - 1:26(月曜深夜) | 北海道放送 | 北海道 | |
2020年3月18日 - 4月15日 | 水曜 1:06 - 1:35(火曜深夜) | テレビ山口 | 山口県 | |
2020年3月30日 - 4月28日 | 火曜 1:28 - 1:58(月曜深夜) | IBC岩手放送 | 岩手県 | |
2020年4月1日 - 4月22日 | 水曜 2:15 - 2:45(火曜深夜) | 熊本放送 | 熊本県 | 第4話・最終話は2話連続放送 |
インターネット配信
毎日放送の放送日基準の見逃し配信は終了し、現在は全話を以下の動画配信サイトで有料配信。
配信サイト | 備考 |
---|---|
MBS動画イズム | 有料で見放題配信 |
U-NEXT | |
TELASA | |
TSUTAYA TV | |
ビデオマーケット | |
GYAO!ストア | レンタル配信 |
毎日放送 ドラマ特区 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
カフカの東京絶望日記
(2019年9月13日 - 10月25日) |
あおざくら 防衛大学校物語
(2019年11月1日 - 11月29日) |
ねぇ先生、知らないの?
(2019年12月6日 - 2020年1月17日) |
ドラマイズム |
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ドラマ特区 |
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ドラマシャワー |
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関連項目 |
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2019年 | |
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2024年 |
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2023年 |
舞台(中止)
2020年4月以降順次公演予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、全公演開催自粛となった。
会場
三越劇場
COOL JAPAN PARK OSAKA
スタッフ
- 脚本 - 吉田恵里香
- 演出 - 伊勢直弘
- 企画 - エイベックス・ピクチャーズ
キャスト
土方以外は前述のドラマ版と共通。
- 近藤勇美 - 本郷奏多
- 原田忠 - 結木滉星
- 沖田蒼司 - 小澤廉
- 坂木龍也 - 高崎翔太
- 武井寅明 - 小園凌央
- 西脇鷹史 - 伊阪達也
- 松平容介 - 狩野健斗
- 土方俊明 - 小沼将太