あすなろ白書
以下はWikipediaより引用
要約
『あすなろ白書』(あすなろはくしょ)は、柴門ふみによる日本の漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて1992年から1993年まで連載された。1992年、第37回小学館漫画賞受賞。
1993年にテレビドラマ化され、また、2002年および2019年には台湾でもテレビドラマ化された。
2021年には「ビッグコミックスピリッツ」創刊40周年を記念して21・22合併号に後日談である読み切り「BACK TO THE ASUNARO-あすなろ白書 特別編-」が掲載された。
あらすじ
高校三年生の園田なるみは陸上部から体育大学への推薦を蹴って、予備校の冬季講習に申し込む。だがなるみのミスで国公立早慶クラスに入ってしまう。授業にはついていけなかったが、関西から東大を目指す東山星香、裕福な名家出身で慶應志望の松岡純一郎、同じ高校の優等生の取手治、複雑な家庭環境の掛居保と知り合う。2週間の講習を終えたなるみは彼らと再会を約束して別れる。
なるみは一浪して青教学院大学に入学。一年先に入学していた取手、東大に入学した星香と再会。予備校で同じクラスだった生徒たちは「あすなろ会」を結成して時々集まっていた。掛居は二浪中で取手とホストクラブで働いていた。ホストクラブでの「あすなろ会」で掛居と再会したなるみは彼がホストとして働き、地元に恋人がいることを知ってショックを受け、彼への恋心を自覚する。
ある日、なるみは掛居から呼び出され、取手とつきあってほしいと頼まれる。なるみは星香に相談。掛居に思いを伝えるべきと言われるが、二人はすれ違う。なるみは星香に松岡邸のあすなろ会に連れていかれるが掛居には会えず、帰り道取手に告白される。だがなるみは返事できず口論になってしまう。翌日なるみと取手は和解するが、取手はホストクラブ勤めが親にばれ、行方不明になる。取手を見つけたなるみは「心配していた」と怒鳴りつけ取手と抱き合う。それでもなるみは掛居への思いを押さえられない。
保はこの『あすなろ会』 を園田なるみのフルネーム(アナグラム。SONODA NARUMI → ASUNARO MIND)から思い浮かんだという。樹木の翌檜(あすなろ)とは全く関係ない。
書誌情報
- 『あすなろ白書 1』小学館、1992年4月、ISBN 4-09-181881-1
- 『あすなろ白書 2』小学館、1992年6月、ISBN 4-09-181882-X
- 『あすなろ白書 3』小学館、1992年10月、ISBN 4-09-181883-8
- 『あすなろ白書 第2部1』小学館、1993年8月、ISBN 4-09-181884-6
- 『あすなろ白書 第2部2』小学館、1993年10月 ISBN 4-09-181885-4
テレビドラマ
1993年10月11日から12月20日まで毎週月曜日21:00 - 21:54に、フジテレビ系の「月9」枠で放送された。主演は石田ひかり、筒井道隆。
1994年にVHS化、2002年5月15日にDVD-BOX、2023年12月6日にBlu-ray BOXが発売された。
キャスト
主要人物
園田 なるみ - 石田ひかり
松岡の死をきっかけに離れ離れになったあすなろ会だったが、なるみは一人大学に残る。そして四年後、社会人になったなるみは出版社で社長秘書として働き、星香と同居していた。東京に戻っていた掛居や取手とも再会し、掛居への想いを断ち切れずにいる自分に気づく。
掛居 保 - 筒井道隆
明るく天真爛漫ななるみに惹かれ、長年の恋人トキエに別れを告げた。同時になるみに告白し正式に交際を始め喜ぶが、一方でなるみと自分は不釣り合いではないかと思い悩む。このことが後に別れる一因となる。
そんな中、学費を払えなくなり大学を退学。なるみとも距離をおき、一度は復縁するものの、長くは続かずそのまま破局した。その後学費が比較的安い国立の東京大学を受験するが、松岡の危篤を知り試験を途中放棄。そのため結果は不合格だった。後期に京都大学を受験し合格。なるみらと別れ京都へ向かった。
社会人になり仕事で東京に戻ったことでなるみと再会する。大学時代の知り合い京子と交際していたが、なるみへの想いは変わらず、京子と別れる決意をする。その後なるみにプロポーズをした。
取手 治 - 木村拓哉 (当時SMAP)
クリスマスイヴにようやくなるみと結ばれるが、なるみの気持ちが自分ではなくやはり掛居にあることに気づき、自ら別れを告げた。
松岡の死を機に、青年海外協力隊に興味を持ちケニアへ旅立つ。社会人になり東京に戻った頃には新しい恋人がいた。
東山 星香 - 鈴木杏樹
社会人となってからは、東京に戻り大学教授の助手をしながら息子の空良をなるみと共に育てている。松岡を愛し続けており、その後も松岡の夢を叶えるためになるみに掛け合い、生前書き溜めていたノートを本にし出版する。
松岡 純一郎 - 西島秀俊
その容姿と家柄から女性に人気があるが、実は同性である掛居に想いを寄せ、その想いを決して渡すことのない手紙に綴っている。同性愛者であることを知っていたのは星香だけで、互いに心を許しあう存在になる。
星香の自分への好意に気づいていたが、掛居への想いが募り、クリスマスイヴに告白する。しかしその後、なるみから預かっていた掛居への手紙を嫉妬心から渡さなかったことで二人の関係が修復不可能になってしまったことを知り、罪悪感に気を取られトラックと衝突事故を起こし重体になる。一度は回復したものの、容態が急変し死亡した。息を引き取る直前に「本を出したかった」と本当の夢を語っている。後にその夢は星香によって叶えられた。本のタイトルは『あの頃の君に逢いたい〜あすなろ白書〜』。
その他
砂田 トキエ - 黒沢あすか
町田 京子 - 杉山彩子
園田 晴美 - 森尾由美
保の友人 - 田辺誠一
秋庭 宗輔 - 岩城滉一
東山 空良 - 青柳翔
掛居 みつ子 - 加賀まりこ
松岡の主治医 - 西岡徳馬(友情出演)
スタッフ
- 原作 - 柴門ふみ『あすなろ白書』
- 原案協力 - 秋山修一郎、小鷲夏之、秋窪俊郎(小学館『隔週刊ビッグコミック』編集部)
- 脚本 - 北川悦吏子
- 演出 - 木村達昭、新城毅彦、田島大輔
- 音楽 - S.E.N.S.(BMG JAPAN)
- 主題歌 - 藤井フミヤ「TRUE LOVE」(ポニーキャニオン)
- 挿入歌 - 峠恵子「ひとさじの勇気」
- プロデュース - 亀山千広
- 制作著作 - フジテレビ
放送日程
話数 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 | |
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第1話 | 1993年10月11日 | 運命の恋 | 木村達昭 | 24.7% | |
第2話 | 1993年10月18日 | とどかぬ想い… | 26.8% | ||
第3話 | 1993年10月25日 | ハッピーエンド… | 田島大輔 | 23.9% | |
第4話 | 1993年11月 | 1日悲しい予感 | 23.8% | ||
第5話 | 1993年11月 | 8日彼が別れを口にする | 木村達昭 | 25.2% | |
第6話 | 1993年11月15日 | 運命のいたずら | 田島大輔 | 27.3% | |
第7話 | 1993年11月22日 | 君に逢えなくなるなんて… | 新城毅彦 | 25.3% | |
第8話 | 1993年11月29日 | 友の死、そして別れ | 木村達昭 | 29.3% | |
第9話 | 1993年12月 | 6日想い出にならない | 28.8% | ||
第10話 | 1993年12月13日 | さよならが痛い… | 田島大輔 | 27.6% | |
最終話 | 1993年12月20日 | あの頃の君に逢いたい…終わることのない愛と青春に | 木村達昭 | 31.9% | |
平均視聴率 27.0%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- 最終話は21時 - 22時24分の30分拡大放送。
サウンドトラック
- S.E.N.S.「あすなろ白書 オリジナル・サウンドトラック(1993年11月1日発売)
備考
- 漫画とドラマの主な相違点は、漫画では登場人物は別々の大学の学生であるのに対し、ドラマでは同じ大学の学生。
- 漫画では取手と松岡が交通事故に遭うが、ドラマでは松岡のみ。また、漫画では星香が掛居が好きだったのをなるみに打ち明けたのは松岡の死去後に松岡の子供を出産後で、あくまで松岡との子供は友情で出来た子供となっていたが、ドラマでは掛居の事は松岡の生前に諦めていて、星香が松岡の子供を身篭る前になるみにも掛居が好きだった事を打ち明けているのと、星香自身の気持ちも掛居から松岡に変わっている。
- 京子は掛居と出会う前は既婚者でバツイチであったが、ドラマでは終始独身であり最終話まで生存。
- ドラマ内で、木村が石田を後ろから抱きしめるという名シーンから、後ろから抱きしめることを「あすなろ抱き」として流行した。
- 前作『じゃじゃ馬ならし』までフジテレビ月曜21時の連ドラ枠をキー局同時ネットで放送していたテレビ大分は、大分朝日放送開局に伴うプライムタイム編成の見直しから、本作以降、異時ネットに降格となった。
- 石田が紅組司会、筒井が審査員を務めた1993年12月31日放送のNHK『第44回NHK紅白歌合戦』で白組歌手の藤井(ソロでの初出場)が「TRUE LOVE」を歌唱。白組司会の堺正章が藤井の曲紹介時、石田に「この曲だけ白組を応援しないといけませんね」と述べ、石田が「この曲だけですね。本当に」と返す一幕があった。間奏中には石田・筒井の姿が映され、歌唱終了後、石田から藤井に花束が贈られるという演出があった。
- 石田が同紅白の紅組司会(2年連続起用)に選出されたのは、直前の時期に放送された本作に主演し人気をさらに上昇させていたためである(合田道人『紅白歌合戦の真実』)。
- 1993年撮影当時、西島本人は私生活でもヘビースモーカーだったが30代以降は健康上の理由により禁煙している。
- シンガーソングライターの竹内まりやは「今夜はHearty Party」楽曲製作当時たまたま観ていたドラマに触発され歌詞に「キムタク」を登場させた。そしてここから発展し、ダメもとを覚悟で木村の起用をジャニーズ事務所へ打診したところ、快諾を得てコーラスと冒頭、間奏の台詞に木村が参加した。
- 星香は神戸出身の設定であり、実際に兵庫県出身の鈴木杏樹が役を演じていたが、関西弁の使い方について指摘を受けている。
フジテレビ系 月曜21時枠連続ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
じゃじゃ馬ならし
(1993.7.5 - 1993.9.20) |
あすなろ白書
(1993.10.11 - 1993.12.20) |
この世の果て
(1994.1.10 - 1994.3.28) |
1987年 | |
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1988年 | |
1989年 |
1990年 | |
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2024年 |
現在出演中 | |
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過去 |
テレビドラマ | |
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現在出演中の番組 | |
過去の出演番組 | |
関連項目 | |
関連人物 |
十年愛 - 嘘つきは夫婦のはじまり - あすなろ白書 - 新空港物語 - 若者のすべて - 長男の嫁 - 味いちもんめ - 僕らに愛を! - コーチ - 恋のバカンス - 最高の食卓 - 恋のためらい - サラリーマン刑事 - 恋はあせらず - ソムリエ - 平成夫婦茶碗 - 新宿暴走救急隊 - ムコ殿 - レッツ・ゴー!永田町 - 光とともに… - 相棒 - 法律事務所 - 芋たこなんきん - 君がくれた夏 〜がんばれば、幸せになれるよ〜 - 理想の息子 - Oh,My Dad!! - なつぞら
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テレビドラマ(台湾版2002年)
あすなろ白書 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 愛情白皮書 |
簡体字: | 爱情白皮书 |
拼音: | Àiqíngbáipíshū |
注音符号: | ㄞˋ ㄑㄧㄥˊ ㄅㄞˊ ㄆㄧˊ ㄕㄨ |
発音: | アイチンバイピーシュ |
台湾で2002年にテレビドラマ化された。原題は『愛情白皮書』。
あらすじ(台湾版2002年)
登場人物(台湾版2002年)
袁成美(ユェン・チェンメイ)
欧陽掛居(オウヤン・グァジュ)
瞿守治(チゥ・シォウヂー)
季星華(ジー・シンファ)
趙松崗(ヂャオ・ソンガン)
チェンメイの姉
邱庭(チョ・ティン)
掛居みつ子の彼氏
チェンメイのコーチ
グァジュの大学関係者
シォウヂーの父
砂田トキエ (シーホイ)
掛居みつ子
教授
韋京(ウェイジン)
チェンメイの後輩
小柔(シャオロウ)
音楽講師
- コーベット・ウォール
- チャン・ツォンリー
- トン・チーチェン
- パン・シャンリン
- ホン・チェンヤン
- ジョナサン・チャン
- 岩野央
- 葛西建二
スタッフ(台湾版2002年)
- 原作 - 柴門ふみ
- 脚本 - ヤン・ダーチン
- 監督 - リュウ・ウェイシー
- 撮影 - ワン・グオチュー
テレビドラマ(台湾版2019年)
台湾で2019年にテレビドラマ化された。原題は『愛情白皮書』。邦題は『あすなろ白書〜Brave to Love〜』。
あらすじ(台湾版2019年)
登場人物(台湾版2019年)
- 掛居(グアジュー):チャン・ティンフー
- 成美(チェンメイ):ワン・ジン
- 瞿守(チューショウ):エディソン・ソン
- 星華(シンホワ):シルビア・シエ
- アンディ・ウー
- ワン・チュアンイー
スタッフ(台湾版2019年)
- 原作 - 柴門ふみ
- プロデューサー - ヴァージニア・リウ
- 演出 - ロビン・リー、リン・ジュンヤン
- 脚本 - ヴァージニア・リウ、ウェン・ユーファン、チェン・ユーロー、リウ・レーシュェン