あれよ星屑
以下はWikipediaより引用
要約
『あれよ星屑』(あれよほしくず)は、山田参助による日本の漫画である。『月刊コミックビーム』(エンターブレイン)にて、2013年9月号から2018年2月号まで連載。
山田参助にとって初となる、一般誌での長編作品で、戦中戦後という暗く重い題材を、作者の持ち味を活かした類稀なる巧みな描写と画面構成、洗練された台詞回しで生き生きと描いている。『焼け跡闇市ブロマンス』を代表に、ブロマンスを主軸としたキャッチコピーが用いられている。2014年12月10日「このマンガがすごい!2015」オトコ編第5位、「フリースタイル」「THE BEST MANGA 2015 このマンガを読め!」にて第3位、第23回手塚治虫文化賞にて新生賞を受賞。第48回日本漫画家協会賞大賞コミック部門受賞。
制作
本作の作者である山田参助は、高度成長期末期の1972年生まれだが、幼少期から松谷みよ子などの児童文学を通じて戦中戦後の様子に興味を持った。その後、同時代を描いた映画や、野坂昭如や田中小実昌らの小説を通じてイメージを膨らませていった。 執筆にあたり、山田は当時の軍装を調査し、元自衛官に取材して部隊の人数を確認することもあり、当時の報道写真を参考に町並みを描いた。 また、外国語のセリフには、日本語と原語を併記した。
あらすじ
敗戦直後の焼け野原の東京で復員兵である川島徳太郎は、闇市で雑炊屋を営む傍らで酒に溺れる毎日だった。そんな折に軍隊時代の部下である黒田門松と偶然再会する。黒田へ故郷に帰るように勧めるものの、若さに感けて無鉄砲に生きる黒田は川島の変貌ぶりに驚きながらもそのまま居着いてしまう。
酒に浸り死を見つめる男と生に翻弄される男二人、それを取り巻く人々の現在と過去の物語である。
主な登場人物
川島 徳太郎(かわしま とくたろう)
戦後 東京
戦争末期 軍隊時代
反響
評価
漫画・アニメ評論家ササキバラ・ゴウによる朝日新聞社の書評欄に取り上げられる。
また、同じく朝日新聞の2019年6月1日付の天声人語では、各章・各ページから占領下の笑い声や怒声などが聞こえるとした一方で、読後感は重くて深いと評された。
漫画家・漫画評論家いしかわじゅんによる週刊文春のコラムにも取り上げられた。 演出家、映画監督の大根仁、是枝裕和、役者である瑛太などはじめとして映画演劇音楽関連の人物からも評価を受けている。大根仁はTVブロスのコラムに取り上げ第一巻の重版の際には単行本帯にコメントを寄せている。
書誌情報
- 山田参助 『あれよ星屑』 エンターブレイン〈ビームコミックス〉、全7巻
- 2014年5月7日発行、ISBN 978-4-04-729591-9
- 2014年11月6日発行、ISBN 978-4-04-729969-6
- 2015年7月7日発行、ISBN 978-4-04-730536-6
- 2015年12月25日発行、ISBN 978-4-04-730836-7
- 2016年9月6日発行、ISBN 978-4-04-734251-4
- 2017年3月25日発売、ISBN 978-4-04-734536-2
- 2018年2月10日発売、ISBN 978-4-04-735046-5