お茶にごす。
以下はWikipediaより引用
要約
『お茶にごす。』(おちゃにごす、英語: A BADBOY DRINKS TEA!)は西森博之による日本の少年漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)2007年18号から2009年35号まで連載された。単行本は全11巻。話数カウントは「第○服」。
あらすじ
船橋雅矢はその風貌と佇まいから、何かとつけて喧嘩を売られてしまう悲運の星の下にあったが、その度に撃破してしまう強靭なパワーも持ち合わせていた。このため中学時代には最強の不良・“悪魔(デビル)まークン”の異名を取るに至っていたが、高校入学を機に暴力の道から抜け出し、平穏に暮らしたいと願う。
しかし、部活動新入生勧誘で賑わう校庭を歩くも、どの部も彼の恐ろしい見た目から、目を合わせる事すら避ける。そんな中、茶道部部長・姉崎奈緒美だけは目を逸らさず、自分を茶道部に勧誘し、さらに彼女のその行為に反発する後輩で一歩先に入部していた同級生・浅川夏帆に「仮にも茶道を志す人間が、人を見た目で判断してはいけませんよ」と諭すのを聞き、彼女に興味を持って入部を決める。
こうして雅矢の脱不良計画が始まる。相変わらずの見た目と過去の悪名から、なかなかに前途多難であるものの、周囲に少しずつ理解者や友人を増やしながら、高校生活を謳歌していく。
登場人物
開架高校
茶道部
船橋雅矢(ふなばし まさや)
本作の主人公。開架高校1年。圧倒的な体躯と悪魔のような強面、そして脅威の戦闘能力を誇り、中学時代は無敵の不良として“悪魔(デビル)まークン”の異名で恐れられていた。
本来は心優しく天然な性格の人物。しかし「悪」「敵」と見なした相手への制裁は一片の情け容赦がなく、悪魔的なひらめきと眼力によって、相手を心身ともに完膚なきまでに叩きのめす恐ろしさを併せ持つ。その結果、撃破した悪人から無敵伝説が広まってしまい、人相の悪さもあり、次々とケンカを売られるようになってしまう“暴力の連鎖”に巻き込まれ、仕方なく撃退しているうちに、周囲の誰もが恐れる不良となってしまった悲劇の人。幼少時代に借金取りに追われ、優しかった母親は病死し、冷酷な父親にも見捨てられるといった悲惨な過去も持つ。山田と出会った小学3年の頃から既に目付きが悪く、喧嘩も強かった。昆虫に対し興味があった山田を虫嫌いにした張本人。
山田から「感情がない」と言われるほど感受性に乏しく、物事へのリアクションが薄く、基本的に能面のように無表情。生来の強面もあいまって、本人は特に自覚していなくてもまるで鋭利な刃物のようなオーラを放っており、歩いているだけで他人に避けられたり、不良から喧嘩を売られたりしてしまうのが悩み。本人はこんな生活から抜け出して平和に生きることを望んでおり、「ロハス」(雅矢にとって「やさしい人生」の意味)が口癖。
先述した生い立ちを原因として、彼の目標は「優しい人間」になることである。加えて「男は強くなければ優しくなれない」という持論から、体力作りを欠かさず行っており、アスリート級の身体能力を誇る。また、少年期には武術を習っていたため、柔道などの武芸全般にも精通している。怖いものはほとんどなく、幽霊の存在は信じているが、見ても平然としているほど。しかし蜘蛛だけは大の苦手。
高校入学を機に暴力とは縁を切り、平和に生きたいという想いから部活に入ろうと考える。新入生オリエンテーション当日 過去の悪名とその強面からどの部にも避けられていたが、そこで唯一自分を避けようとせず勧誘した姉崎に興味を持ち、茶道部に入部した。姉崎のような心の広い人間になりたいと願い、彼女への恋心を自覚する。姉崎への想いは至って純粋だが、雅矢自身のイメージから、周囲からはかなりいかがわしい形でしかイメージされない。今まで一度も謝ったことがなく、そのプライドの高さから茶道の礼ができずにいたが、姉崎の影響で最近できるようになった。
山田航(やまだ わたる)
開架高校1年。雅矢とは小学校3年生の頃に、当時の不良上級生からセレベスオオヒラタクワガタを共に取り返して以来の幼馴染であり、悪友にして相棒であり彼の最大の理解者の一人。「ヤーマダ」と呼ばれることがある。雅矢は当時から強かったが、山田は雅矢と出会った時点では普通の小学生であった。
外見はソフトな優男だが、どちらかと言えば彼の方が軟派かつ好戦的で不良らしい性格をしており、「1500Wの電子レンジ」(=すぐ熱くなる)と言われるほど怒りの沸点が低い。雅矢の数少ない理解者であり、雅矢をからかうこともあるが、彼を偏見だけで避ける人間が多いことには苛立ちを見せており、雅矢の窮地には影で的確なフォローを入れている。姉崎を意識する雅矢を見て興味を持ち、雅矢が姉崎にフラれる場面を見ようと茶道部に入部する。
雅矢以上にプライドが高く、彼と同じく謝ることが嫌い。強くなるために道場に通って空手を習っているが、習得した技をケンカに使用するため、破門されては別の道場に鞍替えしている。雅矢と一緒に柔道を習っていたこともある。「ロハス」や、多くのことわざの正しい意味を知っていたりと比較的常識人。イケメンで女好きだが、性格からか同じ女性と1ヶ月以上続いた事がない。ビックリしたときには度々鼻から物をだしてしまう。現在のお気に入りは夏帆で、持ち前の軽いノリで度々アプローチをかけていたが、自身のアプローチになびかず、雅矢を理解しようとする姿を見せる彼女に惹かれるようになる。樫沢に対して「お金持ち」「頭脳明晰」などの他に「俺より背が高い」というのも敵意の元になっていたが、後に和解。
姉崎奈緒美(あねさき なおみ)
開架高校茶道部の部長。雅矢を茶道部に勧誘した張本人。開架高校の「良心」と形容されるほど礼儀正しく心の広い人物で、まず人を信じる事を大事としており、そのような態度で他人と接する事から、雅矢と初対面の際は自ら優しく声をかけた。しかし最初の頃はやはり恐怖心はあったようで、雅矢の噂を聞いた時は少し震えていたが、雅矢と接するうちに割とあっさり馴染み、その距離は確実に縮んでいっている。雅矢にとって、初対面で「表に出ろ」以外の言葉で誘いをかけてくれた初めての人間である。体育祭のリレーでは意外にも並以上の走力を発揮した。
雅矢と夏帆にとっての憧れと尊敬の対象。お淑やかで繊細な面も強く、樫沢がブルー命名の際には、それを止められず笑ってしまった自分を恥じて落ち込む一面を見せた。スズメバチの大群にあっても他人を気遣おうとする気丈さを持つが、天然ボケな一面があり、明らかにバレる嘘を信じてしまう一面がある。しかしその人格が雅矢達の心を惹き、部員達からは慕われている。彼女自身が心ある人間であれば危害を加えるには躊躇してしまう穏やかさを持っている為、山田曰く「ああやって平和な人が作られた」。また、穏やかなだけではなく、ここ一番で譲れない事への勝負心や気概も持ち合わせており、それが茶道部において肉食(もしくはハンター)に属する雅矢達にも、強い影響を持つ。
浅川夏帆(あさかわ かほ)
開架高校茶道部1年生。茶道は素人。気が強く曲がったことは許せない性格で、不良相手にも物怖じせず啖呵を切る。また雅矢達に匹敵するほどの頑固な性格で素直ではない(極度のシャイ)が、実は非常に優しい心を持っている。バカな不良とモテ系男子が大嫌い。人を批判するのが得意だが逆に褒めるのは苦手(褒められるのも苦手)。本人曰く人を褒めると命を削るらしい。部長のように素直に優しさを表現できる人間になることが目標。
悪い噂の絶えない雅矢にも食って掛かるが、接しているうちに雅矢の“完璧な強さ”と彼の純粋な心を理解し、不器用な彼を大いに支えるようになる。一方その雅矢には、「茶道部の番犬」として「狂犬」や「ノラ」等と呼ばれ恐れられている(近頃は「夏帆」と呼ばれるようになった)が、山田とはそれなりに親しくなっており、普通に友人として接している。雅矢にとって初対面で睨まれた初めての女性である。雅矢と同じく姉崎に憧れており、彼女には幸せになって欲しい様子。姉崎にふさわしい理想像は「富士山より高く金持ちで優しい人物」らしい。姉崎の引退後は副部長の役職に就いている。智花とは対照的に走る事が大好きで、短距離、長距離ともに走力が高い。2年生になり髪を延ばしたようだ。本人曰く「自分に優しくなれない奴は人に優しくできない」。
飯倉智花(いいくら ちか)
野原樹実(のはら きみ)
慎大寺珠美(しんだいじ たまみ)
奥沼民子(おくぬま たみこ)
縦島洋(たてじま ひろし)
アニメ研究会
茶道部の隣の図書準備室を使用している同好会。草食系でオタク的な人間が多いが、船橋たちと仲良く良き相談相手となっている。略称は「アニ研」
沢村崇(さわむら たかし)
柏井卓(かしわい すぐる)
開架高校アニメ研究会の部長。しばしば寒いギャグを発する。沢村と同じく後輩の雅矢と山田からはタメ口をきかれているが、むしろ友人として良い関係を築いている。中学の時イジメを受けた経験を持つが、本人なりに克服しているらしい。山田からは「卓ちゃん」等とも呼ばれている。人格者であり信望も厚いが、見た目から中学生にさえ絡まれる。文化祭では「鳥フンアニメ」を自信満々に公開し雅矢達からは若干引かれる。研究会から「部」に昇格したいという密かな野望があり、「鳥フンアニメ」を作ったのも実績を残す事で、研究会から部に昇格する目的の一つであった。他の部から馬鹿にされても構わないようだが、同じ研究会の人間の要望や体育祭で負けて草、菌呼ばわりされるのはさすがに嫌がり特訓を行った模様。
柔道部
勝田(かつた)
その他の生徒
北沼(きたぬま)
鈴木(すずき)
開架高3年のバスケ部。アニ研の合宿と同じ時期にバスケ部も合宿を行っており、その時来ていた柏井部長を「文化部が合宿をして何になる」とバカにすると、一緒にいた山田に喧嘩を売られ、そこで3対3の文化部とのバスケ対決を申し込まれる。アニ研や山田、雅矢はそのためにバスケの練習をするが、雅矢がゴールを壊してしまうせいでアニ研みずから対決を辞退されてしまう。しかしそこで必死に練習をするアニ研たちの姿に心を打たれバスケ対決をする。勝敗は不明。同じ部活の生徒曰く、「文化部差別ひどい」。最初は文化部の雅矢たちを「キモオタ」とバカにし、嫌っていたが、のちに和解。その後の体育祭などでは、もう一度彼らと対決しようと彼らを挑発するシーンも見られ、アツくなる彼らに親近感を覚えている様子も見られる。
軽挙高校
樫沢光輝(かしざわ こうき)
軽挙高校1年。清潔感を振りまく美形であり、女子にはモテモテ、正義感があり、成績優秀で喧嘩も強い、さらには両親は軽高のオーナーで金持ちという“ほぼ”完璧な美男子。しかし、ヒゲが濃くアゴが青いのが唯一の欠点。以前までは本人のカリスマ性により、それを周囲に気付かれることはなかったが、雅矢の悪魔的眼力でそれを看破されて以来、周囲に「ブルー樫沢」のあだ名が定着してしまった。この雅矢の一言は『デビルワード(悪魔の一言)』として語り継がれる。
自信過剰かつ少々思い込みの激しい性格をしており、自分を特別な人間だと本気で思っている。また「人の話を聞かず、自分の言いたいことだけ言う」ことをモットーとしており、それゆえ勝手な思い込みをして全力で突っ走り、空しい結果になってしまうこともしばしば。しかし本質的には正々堂々としているため、最終的には自分にとってまっとうな選択をすることを心がけている。
姉崎に惚れていてアプローチをかけており、そのため雅矢からは疎まれ、暴力こそ受けないまでも「ブルー」と罵られ続けることになる。それに怒って雅矢に真剣勝負を挑むも一蹴されてしまい(部長の優しさを受けていた雅矢は「ブルー」というあだ名で樫沢を傷つけていたと気付き戦いを回避した。その際 雅矢に、「殴った拳が青髭で鑢のように擦り剥ける」ところを想像された)、自分など相手にされていないと屈辱を覚え、意地でも雅矢に拳を振るわせようと軽高のチンピラをたきつけ襲撃させる。しかし作戦は失敗し暗躍していたところを夏帆に目撃され、後に引けなくなり悪役ぶって雅矢と勝負するも、一撃でノックアウト。以来雅矢の前では悪人の仮面をかぶらざるを得なくなってしまった。その後も度々茶道部とは関わって行く事となり、彼の真っ直ぐな性格もあって結局は和解。雅矢の純粋な心を知ってからは彼のことを器の大きな男だと認め、勝手に感動し、雅矢を自分のライバルにしたいと思うようになる。
桂木(かつらぎ)
古田(ふるた)
船橋雅矢の血縁者
ジジー
その他の登場人物
小宮(こみや)
書誌情報
- 西森博之 『お茶にごす。』 小学館〈少年サンデーコミックス〉、全11巻
テレビドラマ
2021年10月8日(7日深夜)から12月24日(23日深夜)にかけて、テレビ東京系深夜ドラマ枠『木ドラ24』枠において毎週金曜0時30分 - 1時(木曜深夜)に放送された。主演は単独での連続ドラマ初主演となる鈴木伸之。地上波での放送を前に同年3月5日よりAmazon Prime Videoにて全12話を一挙先行配信されている。
キャスト
レギュラー出演者
ゲスト出演
スタッフ
- 原作 - 西森博之(「週刊少年サンデー」連載)
- 監督 - 古澤健、髙土浩二
- 脚本 - 加藤拓也、幸修司
- 音楽 - 林祐介
- OP主題歌 - 湘南乃風 「茶柱立つ」(ユニバーサルJ)
- ED主題歌 - iScream 「Maybe…YES」(LDH Records)
- 茶道指導 - 北見宗幸
- 劇用漫画協力 - musikunn
- プロデューサー - 滝山直史、中里友樹
- 制作 - テレビ東京、デジタル・フロンティア
- 製作著作 - 「お茶にごす。」製作委員会(テレビ東京・小学館・LDH JAPAN・ユニバーサル ミュージック ジャパン)
放送リスト
放送局
放送局 | 放送日時 | 放送期間 | 系列 | ネット状況 | 備考 |
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テレビ東京 | 金曜 0:30 - 1:00(木曜深夜) | 2021年10月 | 8日( 7日深夜) - 12月24日(23日深夜)テレビ東京系 | 製作局 | |
テレビ大阪 | 同時ネット | ||||
テレビ愛知 | |||||
テレビ北海道 | |||||
テレビせとうち | |||||
TVQ九州放送 | |||||
BSテレ東(2K) | 火曜 0:00 - 0:30(月曜深夜) | 2021年10月12日(11日深夜) - 12月28日(27日深夜) | テレビ東京系列 BSデジタル放送 |
遅れネット | |
BSテレ東4K | 4Kアップコンバートで放送 | ||||
テレビ和歌山 | 金曜 0:05 - 0:35(木曜深夜) | 2022年 | 2月11日(10日深夜) - 4月29日(28日深夜)独立局 | ||
ミヤギテレビ | 金曜 0:59 - 1:29(木曜深夜) | 日本テレビ系 | |||
琉球朝日放送 | 月 - 水 16:05 - 16:50 | 2022年 | 3月 7日 - 3月30日テレビ朝日系 |