かってに改蔵
以下はWikipediaより引用
要約
『かってに改蔵』(かってにかいぞう)は、久米田康治による日本のブラックコメディ漫画作品。累計発行部数700万部以上。
作品概要
東京都練馬区と埼玉県の中間にあるという「とらうま(虎馬)町」(別名「しがらみ(死殻海)町」)を舞台にした、一話完結式のギャグ漫画。
『週刊少年サンデー』誌上において1998年21・22号から2004年34号まで連載。『太陽の戦士ポカポカ』の次の連載にあたり、サンデー上では4作目、久米田の通算としては5作目となる連載作品。
連載初期はそのために天才塾の刺客に狙われるという設定だったが、後期以降はそのような設定があった事すら忘れ去られたように触れられなくなってしまった。
序盤では露出などの下ネタを主としたギャグ展開が多かったが、中盤以降は日常的な物事を収集・羅列するネタが特徴的であり、それまであまり見られなかったマニアックなネタなども随所で見られる。これはアキハバラマップの作成を含めて畑健二郎の影響による所が大きい。「行け!!南国アイスホッケー部」や「ポカポカ」から引き続いて連載初期は北崎拓が頻繁にネタにされていたが、それ以後は藤田和日郎、万乗大智、猪熊しのぶ、赤松健といった面々や、畑健二郎や前田君などのアシスタントをネタにすることが多くなった。
2003年12月に、23巻までの本編内容を解説した公式ファンブック『かってに研究しやがれBOOK』が発売されている。連載終了から7年後の2011年8月には本書に加え、最終巻収録内容までの解説及び後述のマガジン掲載の特別編などを収録した『追補版』をセットにした『かってに研究しやがれBOOK 完全版セット』が発売されている。
2010年4月から2011年6月にかけて、小学館少年サンデーコミックス スペシャルから新装版全14巻が刊行された。また、新装版第11巻限定版には、本作初の音声化作品となるドラマCDが付属された。
2011年1月14日にアニメ化が発表され、2月4日にOVA形式で発売されることが担当声優と共に報じられた。
2011年には久米田の画業20周年を記念してライバル誌である『週刊少年マガジン』(22・23合併号)で特別読み切りとして掲載された(同じ日に発売された『サンデー』には久米田が『マガジン』で連載中だった『さよなら絶望先生』の特別編が掲載された)。
2018年には元アシスタントである畑健二郎の新連載『トニカクカワイイ』の連載記念に第一話と同時掲載で週刊少年サンデー2018年12号に描き下ろし特別編『新しい恥図』が掲載された。単行本未収録。
あらすじ
虎馬(とらうま)高校2年生の主人公「勝 改蔵」は、元々天才で、ご近所からは神童と呼ばれていたが、羽美が改蔵を公園の遊具から突き落としてしまった事をきっかけに、現在は思い込みの激しい超変人になってしまった。ある日、ふとした事故で気を失った彼は、科学部部長「彩園 すず」の気まぐれ発言により、自分が改造人間になったと思い込んでしまう。こうして科学部改め科特部に所属することとなった彼は、様々な怪人(と決め付けたただの変人)と戦う決意をする。後に、改蔵は幼少時代に地域のエリート塾「天才塾」に通っていたが、変人になり、おかしな言動をとるようになった結果、天才塾の崩壊、天才塾生達の変態化という事態を招いてしまうことになった事実が判明。
主な登場人物
とらうま高校
科特部
勝 改蔵(かつ かいぞう)
声 - 櫻井孝宏(少年期:岩男潤子)
主人公。地元の虎馬(とらうま)高校2年生。科特(科学)部部員。幼い頃は真面目な天才少年だったが、ある事故をきっかけに、同部部長の彩園すずによって改造人間にされたと思い込んでいる。故にすずのことは「博士」と呼んでいる。容姿端麗だが訳の分からない発言を繰り返し、遠慮がなく、思ったことをためらうことなく口にするのでよく人の逆鱗に触れる。当初は思い込みの激しさと変人ぶりで、常識人という立ち位置の地丹や羽美を困惑させていたが、連載が進むにつれ地丹や羽美の性格が異常化していったのに伴って相対化する形で、話の後半では彼らの行動を冷静に諫める常識人の立場に回ることが多くなった。
口癖は「10年に1人の○○」で、この言葉に憧れてもいる。後半は女癖の悪さもひとつの特徴と成り、担任のよし子先生にまで手を出していた。天才塾が閉鎖した原因を作った張本人で、多くの天才塾生から恨みを買っている。
名前の由来は、勝海舟と改造を掛けたものであるとの憶測があったが、14巻の読者コーナーで「勝海舟とは関係ありません。タイトル見てください」と否定した。
体温が38.5度以上になると頭脳明晰の天才になる(戻る?)。 人の嫌がるあだ名をつけるのが得意。クリスマス・イヴはネロとパトラッシュの冥福を祈る日だと思い込んでいる。制服の下の縞模様のシャツには秘密がある(ただし初期は普通のシャツだった)。外見によらず体格は意外と筋肉質である。
名取 羽美(なとり うみ)
声 - 喜多村英梨
科特(科学)部部員。改蔵と幼なじみの同級生で、改蔵をおかしくした張本人。髪型は黒色の姫カットで、ヘルメットのような髪形をしており、それを馬鹿にされると怒る。連載初期は自分の過失によって改蔵が変態化したことに自責の念を感じる「悲劇のヒロイン」として描かれていた。性格も「看板○○」・「理想の○○」と言う言葉に弱かったり、貧乳(作中では「駄乳」と呼ばれる)なのがコンプレックスだったりと比較的普通の女の子として描かれていた(ただし比較対象の部長や亜留美が巨乳であるため、作中での作画では周囲に評されるほどの貧乳でもない)。
徐々に山田さんの方がヒロインに相応しいと語られるようになるに連れ、空気が読めずに一方通行なコミュニケーションしかできないために友達ができない事が発覚。次第に猟奇的な本性を現すようになり改蔵や地丹、そして不特定多数の人々を血みどろの目に遭わせる不条理トラブルメーカーの猟奇的なヒロイン(?)と化していった。その後も彼女は悲惨な運命をたどり、父親がリストラされると一家は離散し、羽美本人は改蔵の家で引き取られる事になった。なお、父親のリストラ後は母親から羽美の妊娠がいわゆる『望まない妊娠』によるものであることを告げられている。
上記の猟奇的行動や作中での改蔵に対する行動から一部では「ヤンデレヒロイン」として扱われる事もある。得意な武器はモーニングスター。多重人格で人格は88人いる。殺生沙汰に詳しく、呪術などが得意。特別番外編では、ツイッターを始めたらしい。
名前の由来はナトリウムから。
坪内 地丹(つぼうち ちたん)
声 - 斎藤千和
科特(科学)部部員。丸眼鏡を常用。改蔵の同級生にして「下っ端スーツ」に身を包む下っ端キャラで、 虎馬高校のほぼ全ての生徒にパシリにされる。連載初期は純粋且つ真面目で、気弱な性格と地味な風貌のために改蔵に下っ端扱いされる不幸な少年として描かれていた。特徴的な擬音は「きょきょきょきょきょー」。ちなみに地丹以上(以下?)の下っ端は世界に存在しない様子。
水泳やサッカー、スノボーなど実はスポーツ万能という設定や、酒が入ると親父な性格になる、メガネを外すと美男子になったりと、「意外性の人」の特性も持っていた。それ故改蔵にいじめられていた序盤では得意の運動神経を生かして改蔵を見返してやろうという態度を取るも、すべてが空回りしてしまったことも。しかし、羽美と同様次第に内面的な欠点が強まったことで性格はふてぶてしく変態化し、正真正銘のダメ人間と化していった。家に帰ると極度の内弁慶。その変化はキャラ造形でも顕著で、初期は亀山カメ夫、または勉三さん風のぐるぐる眼鏡をかけていたが、中盤からは眼鏡のぐるぐるがなくなりキレた羽美同様四白眼のような目つきに変化。背は三頭身に近いくらいに小さくなる。以降は美少年的な素顔もいくつかの例外的なエピソードを除いてほとんど描写されなくなっていった。女子曰く母性本能を擽るタイプなので、見かけによらずスポーツ万能で意外とモテるが、ネガティヴな思考や言動が災いして女の子たちが遠ざかっていく。かなりの鉄道オタクでEF55形電気機関車がお気に入り。
物語の後半は頭頂部を覆い尽くすほどの円形脱毛症になり、たびたびネタにされる。さらに干からびたり膨張したり、羽美に何度も刺されたりするなど不幸の度合いが増してゆく。母親の浮気が発覚(後述)しており、不倫行為や浮気相手に関しては複雑な様子。
名前の由来はチタン、苗字は連載開始当時の担当だった「坪内崇(つぼうち たかし)」から。
彩園 すず(さいえん すず)
声 - 豊崎愛生
科特(科学)部部長。改蔵たちの先輩。本来なら3年生のはずなのに、改蔵ら2年生の旅行などの際にも何故か常に同行している、レトロなアイドルとして活躍していた過去がある、裏業界・闇世界・学校・秋葉原に絶大な権力を持っているなど謎が多く、その本心は誰もあずかり知らないところにある。連載初期は冗談好きの一般人だったが、話が進むにつれ改蔵と同様に妙な肩書きが増えていき、第9話に於いては詐欺行為をはたらくなど腹黒い性格がむき出しに描かれる。周囲の人からは「湘南っぽい、フランスっぽい、ミラノっぽい」などと言われ、本人は「~と言われればそうかもしれないわね」と同意しているのかしていないのか微妙な返事をする。特徴的な擬音は「しれっ」。改蔵が熱血的に突っ込むのに対し、いつも冷静な態度を崩さず「しれっ」とした表情で過激なことを言って突っ込みを入れ、他人の気持ちを逆なでしたり、凹ませたりしている。科特(科学)部部長としてだけでなく、さまざまな形で作品中のあらゆる場面に姿を現す。しかも徹底的な守銭奴でとことん金を溜め込んでいる。ちなみに昔は内ハネだった。
名前の由来はサイエンスと錫から。
その他の生徒・教師
山田(やまだ)さん
声 - 堀江由衣
代表的な呼称は「美人で有名なクラス委員の山田さん」。名前の文字がだんだんと消えていく奇病にかかっており、之繞(しんにょう)しか残っていないために本名は不明。そのため一時「山口さん」になってしまったり、「山一」という名札をつけていたこともある。(後に「山田さん」に戻る)。また誰かが本名を話そうとすると、どこからともかく毒矢が飛んでくることも。
中期では一時改蔵と交際していた時期があった。後期では正義の味方として、砂丹と共に陰ながら平和を守っていたようだ。
大好物は焼きそばパン。連載初期は天才塾が世間に迷惑をかけるときの第一被害者としての立ち位置だったが、落ちたパンや腐ったサバを平気で食べるなど、徐々に食べ物に目がない貧乏キャラとして定着してゆく。他のシチュエーションにおいてもあまりキャラを崩さずに幅広く対応するようになり、羽美から「正統派ヒロイン」の地位を奪った張本人との指摘もあるが、後期は出番が減り他の女子生徒が増えた為に誰がヒロインかは問われなくなった。
泊 亜留美(はく あるみ)
声 - 明坂聡美
地丹のバイト先の後輩。作品の中盤から登場。地丹に想いを寄せられているが、彼からのアプローチに対しては極端に鈍い。ただし、ストーカーには正体が地丹だとは知らないためかなりの恐怖心を持っている。初登場時は中学生で、改蔵たちより1つ年下の後輩という設定だったのだが、年齢が固定された他のキャラを尻目に春になるごとに進級を重ね、最終的には改蔵たちより先輩(高校3年生)になるという怪奇現象が起こっていた(単純に考えると彼女は1986年度生まれということになる)。
名前の由来はアルミ箔から。
坪内 砂丹(つぼうち さたん)
声 - 山野井仁
坪内地丹の双子の弟で、肌が浅黒い。初登場時では容姿は兄とほぼ同じながら、喧嘩が強くて下っ端ではないという、全くもって欠点の無い弟であった(地丹曰く「暗殺拳の使い手」)。その後は長く出番がなかったが、連載後半に再び現れると、成長して兄とは全く違う美形の容姿となっており、眼鏡も外している。性格的にも明るく社交的で欠点が無く、改蔵と友達以上(?)な関係を匂わせたり、山田さんと虎馬町の平和を守ったり別設定で少年誌的な戦いをしていた。
坪内 牡丹(つぼうち ぼたん)
神崎 美智子(かんざき みちこ)
しえちゃん
声 - 新谷良子
改蔵たちのクラスメイト。動物好き。これといって特徴がなく唯一の普通キャラ。髪形はソシエ・ハイム似のショートボブ。羽美に友人関係を強要されるという被害を受けている。比較的初期から登場していたキャラだが、名前が判明したのはかなり後半になってからである。コロという名前の犬を飼っていたが、改蔵によって自然に返されてしまう。後期で改蔵と付き合っている女性の1人でその中心的存在である。
よし子先生
声 - 岩男潤子
26歳独身。連載初期は25歳の保健医だったが、以降は年齢も上がり改蔵たちのクラスの担任という設定になった。若い頃ムツゴロウ王国に憧れ動物たちの世話にあけくれ、都会に戻ったら行き遅れていたというイタイ過去をもつ。教師にあこがれていると同時にOLにもあこがれていたらしい。連載中盤以降、26歳独身という事をやたら改蔵にネタにされた。一度、セーラー服のコスプレをさせられて以降しばらく学校内での登場時はセーラー服となった。自分では「まだまだいけるな」と思っているらしい。
主要人物の家族
改蔵の母親
地丹の母親の浮気相手
坪内 牡丹(つぼうち ぼたん)
ラヴ影先生(らぶかげ)
声 - 一城みゆ希
元女優で山田さんの母親。初登場以降、常にかつて演じていた地蔵の格好をしている。恋愛関係の話に五月蝿く「ラヴ」の発音にすら拘りをもっていて、怒ると生肉を投げつける。『ガラスの仮面』の月影千草のパロディキャラ。
その他
美良野マリオ(みらの マリオ)
声 - 三木眞一郎
元天才塾の講師。改蔵からは「おしゃれ先生」と呼ばれる。名前通りおしゃれについて語ったりファッションショーを開いたりしている。天才塾の関係者だが、どちらかというと改蔵の味方という珍しい人。物語後期は出番がほとんどない。同じ作者の「さよなら絶望先生」や「かくしごと」にも度々登場している。
ジュン
声 - 永田依子
八重歯が特徴の彩園すずの自称ライバル。関西弁。すずとコンビを組み、大阪・日本橋でのアイドル活動を展開していたが、すずのわがままによって一方的に解散させられる。その間のギャラ配分が7:3だったうえに、その取り分さえもすずに騙し取られていた可哀想な人。その復讐のために虎馬高校に転入。即座に空位だった生徒会長となり、科特部を廃部にしようと画策する。初登場時のインパクトこそあったもののその後の登場は数回程度で、科特部からも名前を忘れられている。物語後半では、改蔵が裏で付き合っている相手の中の一人となる。
主な設定
とらうま高校
科学特捜部
勝家
名取家
坪内家
物語前期は改蔵たちに秘密基地として乗っ取られたり土地の基盤だけを残して家がなくなったことがある。物語後期は度々放火で家が焼失。父親どころか牡丹も登場しなくなり、砂丹や地丹は家に帰ることがほとんどなく、母親は浮気相手の男との間に子供が生まれ家以外での登場が多くなった。
山田家
天才塾
主人公・勝改蔵が幼少期に通っていた学習塾。
入塾審査が厳しく、ほとんどの塾生はスカウトによって入った才能ある子供達であった。しかしアホになった改蔵が調合した薬品によって大爆発が起き、塾は崩壊し解散を余儀なくされ、カリキュラム途中で世に放たれた天才達は、中途半端な天才(=変態)として世間に迷惑を掛ける事となってしまう。
しかしながら、基本的には1話につき1回しか登場しない、いわゆる「一発屋」が殆どで、下記の中で頻繁に登場するのはおしゃれ先生とラヴ影先生くらいである。物語の中盤以降は、全くと言っていいほど登場しなくなった。
元天才塾生達
掲載は登場順。
睡眠学習コース 大平三兄弟
サッカーコース ヌカタ
改蔵の後輩。キラーパスの達人で、彼が出すキラーパスは様々な災いを引き起こす。フランスに憧れている。
こんにゃくいも栽培コース カツノリ
情報操作コース うわさの金蔵
のり養殖コース(生涯学習成人の部) 鈴木のりお
あて名書きコース もん太
いたずらコース パンプキンヘッド
服飾コース 美良野マリオ(通称:おしゃれ先生)
前述。
アルティメットコース はっちゃく
冠婚葬祭コース てつろう
宗教法人コース たかうじ
司会コース ヒロシ(通称
弁護士養成コース こういち
人事コース モムラ
情報伝達コース ゆうじ
童話作家コース 王様
チームリーダー育成コース(ブラジル支部) ドォンガ
演劇コース ラヴ影先生(山田さんの母)
考古学コース教授 さくぢ
天文コース みつる、ハレー先輩他多数
数学講師 じん
演劇コース ケンちゃん
カブキ者コース 前田様
代理人養成コース お代理様
マルチメディアプロデュースコース さとし
ツアコンコース ハラキリ
自然保護コース G.W.ニコルル
秘書育成コース 宝田
ハードボイルドコース キトカタ
予告編プロデュースコース 東崎
大量消費コース ザ・グレート・ムダ
ぬか喜びコース(モンマルトル校) フランス人とその通訳
戦場カメラマン育成コース まさし
お医者さんごっこコース ドクター淋
メルカトル図法学習コース ただたか
鉄道員養成コース 鉄道(てつみち)
その他の人物
町立祝日研究所の祝日研究家
秀才塾
最終話
作中では「打ち切り」や「サンデーに合っていない」などの自虐ネタが多かったが、作者はインタビューで「(最終話のアイデアは)連載の割と早い段階からあった」と述べている。
最終回は後述する通りの内容となっており、「今までの内容及び展開は総てが改蔵たちの空想」というものである。改蔵がすずによって改造人間にされたと思い込み、すずのことを「博士」と呼んでいたのも、この空想に基づく空想で、いわば空想の中の空想であった。
石神井病院の精神科の患者
勝 改蔵
名取羽美
坪内地丹
天才塾 塾生
よし子
漫画家
石神井病院の医師・看護師
彩園すず
坪内砂丹
美良野マリオ
改蔵の母親(役)
改蔵の父親(役)
山田さん
地丹の母(役)
泊亜留美
しえちゃん
竹田
備考
- 単行本書き下ろしの読者コーナーでは冗談でハガキを募集した所、6通しか来なかったため全員掲載した。ところが、以降の巻では投稿が殺到し、一時期は採用率が半分を切った事もあった。主に自作イラスト、自前の写真やプリクラ、過去のトラウマとなっている物(自作のキャラなど)が掲載されていた。中には、手の込んだ力作が送られてきた事もあり作者は困惑していた。基本的に著作権の都合などで掲載できない作品(一部はモザイクを入れて掲載された作品もある)以外は、ストックという形で持ち越し掲載待ちのスタンスを取っていた。
- 単行本以外に最終巻と同時期にコンビニコミック版「かってに改蔵 SPECIAL SELECTION」が発売された(現在は絶版)。作者の次回作『さよなら絶望先生』のアニメ版第一期では、最終回のエンドカードに改蔵、羽美、地丹が描かれた。
- サンデーとマガジンの合同企画として、サンデー・マガジン両誌の連載経験者がキャラクターデザインを行い村枝賢一が作画を手がけたSF短編『MINEZAAG』(週刊少年マガジン・2009年32号掲載)に地丹が登場しており、作品の最後で改蔵の単行本の宣伝も行った。
いいがかり姉さん
「いいがかり姉さん」(いいがかりねえさん)は『ヤングガンガン』の2005年9号(5月6日号)に掲載された本作のスピンオフ作品。20ページの読み切り。後に新装版9巻に収録された。
『かってに改蔵』のヒロインであった名取羽美を主役とし、羽美の弟から見た形でいくつかのナレーションが加えられている。また、『改蔵』で名取羽美と同じ科特部員だった坪内地丹も後半にクレーマーとして登場する。しかし、坪内としか書かれていないため同定することはできない。
基本的に、『改蔵』の外伝と見なすべきものなので、本編を知っている人の方がよりいっそう楽しめるが、独立の作品としてもそれなりに楽しめるように創作されている。
なお、久米田康治は巻末で「夢も希望も想像力も無い僕にファンタジーは描けませんでした。」とコメントしている。
この作品の約1か月後、読み切りとしての次作『特に負けても構わない戦いがそこにはある〜サレジオ落穂によろしく(仮題)〜』が週刊ヤングサンデーに掲載された。こちらは新装版3巻に収録されている。
OVA
2011年5月25日よりOVAが通常版・限定版の2バージョンで上・中・下巻の全3巻で発売。当初は4月発売予定だったが、東日本大震災の影響で延期となった。同作者原作の『さよなら絶望先生』のアニメ版を手がけた新房昭之が総監督、龍輪直征が監督、シャフトが制作を担当している。ナレーションは立木文彦が担当。
発売前の2011年5月23日、2011年8月8日にニコニコ動画で第1話、第3話の先行配信され、6月25日にテレビ神奈川、7月8日にBS11で第1話が放送している。
スタッフ
- 原作 - 久米田康治
- 総監督 - 新房昭之
- 監督 - 龍輪直征
- シリーズ構成 - 東冨耶子、高山カツヒコ
- 脚本 - 高山カツヒコ
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 山村洋貴
- 美術監督 - 飯島寿治
- 色彩設計 - 滝沢いづみ
- ビジュアルエフェクト - 酒井基
- 編集 - 関一彦
- 撮影監督 - 江藤慎一郎
- 音響監督 - 亀山俊樹
- 音楽 - 川田瑠夏
- 音楽制作 - スターチャイルドレコード
- アニメーション制作 - シャフト
- 製作 - かってに改蔵製作委員会
主題歌
オープニングテーマ「かってに改造してもいいぜ」
エンディングテーマ「ナニがナニでナニなの…」
挿入歌「ドッキドキ!LOVEメール」(第6話)
各話リスト
巻数 | 話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 発売日 |
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上巻 | 第1話 覚醒めた男 |
詩ってるつもり!? | 龍輪直征 | 山村洋貴 | 2011年5月25日 | |
走りだしたら止まらない!? | 岩崎安利 | 龍輪直征 | 西田美弥子 | |||
学校の海パン | 龍輪直征 | 阿部厳一朗 | ||||
第2話 美しき男たちの品格 |
学校の海パン | |||||
フランスはどこだ!? | 実原登 | |||||
ファッション大魔王!? | 岩崎安利 | |||||
中巻 | 第3話 炎の幻影紅天女 |
どうしようラヴストーリー | 今泉賢一 | 龍輪直征 | 岩崎安利 | 2011年8月10日 |
この子の七つのお祝いに | 梶浦紳一郎 | |||||
いつかギリギリする日…!? | 今村亮 | 高橋美香 山村洋貴 | ||||
第4話 裏切りのサイエンス |
いつかギリギリする日…!? | |||||
ゴーイング娘。 | 大谷肇 | 森川均 | ||||
西から来た女!! | 杉藤さゆり | |||||
下巻 | 第5話 バックトゥザTORAUMA |
イノセントワールド | そえたかずひろ | 大谷肇 | 工藤裕加(総) 清水博明 |
2011年 10月26日 |
さようなら山田さん | 橋本アキラ | 工藤裕加(総) 小山知洋 | ||||
ある意味、貝になりたい。 | 龍輪直征 | 梶浦紳一郎 | ||||
EXパート | 岩崎安利 | 龍輪直征 | 岩崎安利 | |||
第6話 孤独な女 |
ある意味、貝になりたい。 | 龍輪直征 | 梶浦紳一郎 | |||
スレスレ★サーカス | 川畑喬 | 小澤円 | ||||
近ごろ、おヘソ出さないね。 | 龍輪直征 芦野芳晴(歌パート) |
川畑喬 | 田中穣 中山初絵(歌パート) | |||
EXパート | 龍輪直征 | 山村洋貴 |
WEBラジオ
『かってに改蔵ラジオしてもいいぜ』のタイトルで2011年6月15日から11月16日までアニメイトTVで配信された。隔週水曜日更新。全12回。
パーソナリティ
ゲスト
DJCD
タイトル
発売日
品番
ゲスト
DJCD かってに改蔵ラジオしてもいいぜ
KICA-3167
2011年10月26日
櫻井孝宏(勝改蔵役)
関連商品
日本国外での展開
台湾では長鴻出版社が小学館から正式認可を受けており、繁体字中国語版の単行本が『改造新人類』のタイトルで26巻まで刊行されている。装丁は日本語版と同じ。
また、タイでもタイ語版がBURAPAT社より刊行されており、スペインではスペイン語版もEditorial IVREAより刊行されている。