がんばっていきまっしょい
以下はWikipediaより引用
要約
『がんばっていきまっしょい』は、敷村良子による私小説、およびそれを原作とした映画・テレビドラマのタイトル。愛媛県松山市の高校を舞台に、ボート部の活動に打ち込む5人の女子高校生たちの姿を描いた物語。
タイトルの「がんばっていきまっしょい」は、敷村の母校である愛媛県立松山東高等学校で1966年から使われている「気合入れ」の掛け声で、入学式や体育の授業前のランニング時に実際に使用されており、もともとはラグビー部顧問だった当時の保健体育教諭が準備運動の駆け足の際に生徒たちに一体感を作るために考え出させたもの。
小説
松山市主催の第4回(1995年)坊っちゃん文学賞受賞作。
1996年7月、マガジンハウスから出版(ISBN 4-8387-0797-5)。同作品および続編「イージー・オール」の2編収録。
2005年6月、幻冬舎から文庫化(ISBN 4-344-40660-5)。単行本と同じく2編収録されているが、「イージー・オール」はかなり書き直された。
映画版
フジテレビ、ポニーキャニオン、アルタミラピクチャーズ製作で1998年に公開された。小規模公開ながら、地道な宣伝で評判を呼び、異例のロングラン上映を記録した。この映画でデビューした田中麗奈は、映画女優として活躍を始めた。また、本作のプロデューサーチームにより後に『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』のヒット作が生まれた。
撮影は、愛媛県でのオールロケで行われた。その際のロケ地選定やエキストラの手配など、フィルムコミッションと同様の活動を、原作者の敷村や地元の県立高校教諭のボート指導者が行っている。
舞台は1970年代で、学校名は「伊予東高校」という架空のものが使われている。
キャスト
篠村悦子(悦ネエ)
進学校に入学するもやりたいことが見つからず、学校でも家でもなんとなく落ちこぼれているように感じている。しかし、一旦思い込んだら何が何でも直進する情熱家。ボートでは整調担当。
菊池多恵子(ダッコ)
5人の中ではいちばん大人で、クールな皮肉屋を装っているが、芯は負けず嫌い。3番担当。
中崎敦子(ヒメ)
小柄で可愛くとろいところもあるが、意外と度胸が据わっている。コックス担当。
矢野利絵(リー)
気が優しくておっとりしている。寂しがり屋で、みんなといるのがいちばん好き。悦子のクラスメートでもある。2番担当。
中浦真由美(イモッチ)
ミーハーでお調子者。ダッコとの掛け合いでメンバーを明るくする。バウ担当。
関野大(ブー)
悦子の幼馴染で、男子ボート部に所属する。あだ名のブーの由来は小さいころ肥満児だったため。
入江晶子
元日本代表のコックス。訳ありで故郷に戻り、嫌々ながら悦子たちのコーチとなるが…。
安田俊二
5人に最初にボートの指導をする先輩で、男子ボート部のキャプテン。
篠村里子
悦子の母。
篠村健作
悦子の父。
篠村澄子
(悦子の姉)
篠村フキ
小池
大西真理子
熊田
伊予東高校校長
渡し船の操縦士
港山の駅員
医師
三津浜高校ボートクルーA
三津浜高校ボートクルー・窪田
現在の教師
現在の教師
現在の教育委員会職員
なお、原作者自身も保健室の先生として端役で出演している。
受賞歴
- 朝日ベストテン映画祭第1位
- 1998年日本インターネット映画大賞 日本映画作品賞
- キネマ旬報ベストテン第3位
テレビドラマ版
映画版を見て気に入った重松圭一プロデューサーがテレビドラマ化を企画。関西テレビ放送制作で、2005年7月5日から9月13日までフジテレビ系列で放送された。ハイビジョン制作。フジテレビ、アルタミラピクチャーズが製作した映画とは、原作が同一であること以外に直接の関係はなく、連携もしていない。ただし、ドラマ最終回のエンドクレジットで「special thanks」として映画版の表記が流れた。
放送時間は毎週火曜日の22:00~22:54(JST)。沖縄県では、フジテレビ系列の放送局である沖縄テレビで放送されたが、本放送の時間帯に日本テレビ製作の土曜ドラマを放送していたため、火曜日の24:40から放送された。テレビ宮崎は放送なし。全10回(第4話と第5話に特別艇を挿入あり)。初回は10分拡大して(22:40 - 23:44)放送、最終回は30分拡大して放送された(22:00 - 23:24)。
製作
関西テレビはこの番組の前まで東京の番組制作会社にドラマ制作を委託していたが、この番組は関西テレビにとって26年ぶりとなる完全自社制作番組であった。
撮影は主に愛媛県と滋賀県(大会部分)で、愛媛県、松山市、今治市、愛媛ボート協会、えひめフィルム・コミッション、伊予鉄道株式会社、愛媛県立松山東高等学校、愛媛県立松山北高等学校、愛媛大学、松山大学、テレビ愛媛などが協力している。松山をロケ地にした連続ドラマは珍しい。2005年5月10日から9月8日までの70日間、愛媛県内各地で撮影された。ただし映画版と異なりロケは野外シーンが中心であり、艇庫を除く屋内シーンの多くは東京のスタジオでの撮影である。校名は「松山第一高校」と、映画版と同様に架空のものが使われている。
内博貴の降板
中田三郎役の内博貴が不祥事を起こし降板した影響で、急遽第4話(第4艇)から撮影済みであった第7話までが再収録された。その影響で、8月2日放送分は「特別艇」に差し替えられた。「特別艇」は、メイキング映像等が放送され、第1話、第2話で内博貴が出演しているシーンも、代役の田口淳之介が撮り直して出演している。
なお、後に発売されたDVD-BOXでは、内が出演していた第1話と第2話はテレビ放送版のまま収録されている。
キャスト
篠村悦子
通称「悦ネェ」。女子ボート部がない高校に進学するも、女子ボート部を作ろうと悪戦苦闘する女子高生。女子ボート部キャプテン。容姿端麗・スポーツ万能の姉にコンプレックスを抱く。父親とは似たもの同士の負けず嫌いで、あまりいい関係を築けない。関野浩之(ブー)と幼なじみで、口喧嘩が絶えない。中田三郎への初恋に自ら区切りをつけた後、いつも何かと見守っていてくれた関野が気になりだすも、なかなか素直になれない。
関野浩之
悦子の幼なじみで男子ボート部員。昔太っていたので、腐れ縁の悦子からは「ブー」と呼ばれている。中学校時代はサッカー部キャプテンだったが、何らかの理由によりサッカーを挫折。悦子にとって「ブー」は「ブー」でしかないが、他の女子からの人気は密かに高い。悦子との口喧嘩は絶えないが、いつも何かと見守っている。三郎に恋心を抱く悦子に気付き戸惑い、それをきっかけに悦子への自分の想いを知ることに。後に、悦子とは事実上両想いになるも、お互い素直になれずにいる。
中田三郎
学年一の男前で秀才。悦子の憧れの人で初恋相手。ラグビー部所属だったが、後に男子ボート部へ転部してくる。「基本的に何でもできる」タイプの人間で、「熱い」タイプの関野とはしばしば衝突する。
矢野利絵
通称「リー」。医科大学に進学を考え、勉強とボート部の両立を計っている。関野に思いを寄せ、関野と仲のいい悦子に微妙な感情を抱くことも。
菊池多恵子
通称「ダッコ」。茶髪でピアスを着用し、矢野利絵(リー)と犬猿の仲。その外見と口調から「不良」と括られがちだが、勉強はやれば出来るタイプ。家庭環境に複雑な事情を抱えている。
中崎敦子
通称「ヒメ」。悦子とは幼少時からの知り合い。深刻な家庭事情で、部活参加期限あり。幼い風貌でみんなから可愛がられる。その小さな外見とは裏腹によく食べる。一度スイッチが入ると、口が悪くなる一面も。
中浦真由美
通称「イモッチ」。度胸のあるところを見せながらもスタイルを気にする一面がある。大らかな性格で、思い立ったらすぐ行動できるタイプ。
大西佳代
女子ボート部部員。悦子たちの後輩。
市原文江
女子ボート部部員。悦子たちの後輩。
大野健
男子ボート部コーチ。現役のボート選手でもある。面倒見の良い性格で、部員たちからは「オノケン」の愛称で呼ばれ、親しまれている。妻の仁美にはいまいち頭が上がらない。
大野仁美
健の妻で、元女子ボート部員。悦子たちの願いで女子ボート部のコーチを引き受けるが、それまでにボート部を指導した経験がなく、自身の厳しい性格もあって、屋内での基礎練習や難解な講義ばかりを悦子たちに課した。そのために彼女らの不満を買い、講義をボイコットされるなどしたが、その後は彼女らのボートへの純粋な思いを理解して和解。愛車はトヨタ・ポルテ。これは、同時期に放送されたポルテのテレビコマーシャルに石田が出演し、当番組とのタイアップCMであったため。
瓜生みずき
家出少女。艇庫に忍び込み、中のボートを使って自殺しようとしていたが、その場に居合わせた大野仁美から悦子たちの話を聞かされ、次第に女子ボート部の話に興味を示していく。
田中ちえみ
松山第一高校のライバル、新海高校女子ボート部キャプテン。プライドが高く、ことあるごとに悦子たちを見下した発言をする。
安田恭一
男子ボート部のキャプテン。ボート部に入部しようとする悦子をマネージャー扱いしていた。女子ボート部ができてからは、その存在をあまり快く思っていなかったが、中崎敦子に一目惚れしてからは、何かと女子ボート部の部員の面倒も見るようになる。
福田正一郎
松山第一高校の教師。ボート部顧問だが事なかれ主義者で、ボートに関しても素人同然の知識しかない。
佐野礼司
数学教師でラグビー部顧問。悦子の1年生での担任だった。
根本緑
お好み焼き屋を夫婦で営む。噂好き。なお、友近自身が松山の出身である。
篠村法子
悦子の姉で京都の女子大生。
篠村キヌ
悦子の祖母。
篠村友子
悦子の母。大らかな性格で悦子を見守っている。
根本満
緑の夫。男子ボート部OBということもあって、店はボート部員の溜まり場になっている。
篠村幸雄
悦子の父。クリーニング店を営む。奮闘する悦子を応援しているが愛情表現が下手なため衝突が多い。
ゲスト出演者
田宮進
田宮病院の田宮医師。怪我をおして大会に出場しようとする悦子を諭す。
岬雄太
田中小百合
大阪在住で、中田三郎の元彼女。第9話に登場。
生徒会長
松山第一高校の生徒会長。入学式の席で新入生たちに対し、壇上から熱く鼓舞激励する。第1話に登場。
校長
穏やかな雰囲気を持った学校長。第1話に登場。
スタッフ
- 美術デザイン:柳川和央
- プロデューサー:重松圭一
- 音楽:「がんばっていきまっしょい」オリジナルサウンドトラック(ポニーキャニオン)
- 主題歌:aiko「キラキラ」(ポニーキャニオン)
- 撮影技術:GENIC
- 音声:ブル
- 照明:ロケット
サブタイトル
平均視聴率 12.4%
関連商品
- がんばっていきまっしょい オリジナル・サウンドトラック(2005年8月3日)
- がんばっていきまっしょい DVD-BOX(2006年2月15日)
関連カテゴリ
- 日本のスポーツ小説
- 1996年の小説
- 日本の高校スポーツを題材とした小説
- ウォータースポーツを題材とした作品
- 女子スポーツを題材とした作品
- 日本のボート競技
- 愛媛県を舞台とした小説
- 松山市を舞台とした作品
- 日本のスポーツ映画
- 1998年の映画
- ポニーキャニオンの映画作品
- フジテレビ製作の映画
- ウォータースポーツを題材とした映画作品
- 日本の高校スポーツを題材とした映画作品
- 松山市を舞台とした映画作品
- 愛媛県で製作された映画作品
- 磯村一路の監督映画
- 2005年のテレビドラマ
- 関西テレビ火曜10時枠の連続ドラマ
- ウォータースポーツを題材としたテレビドラマ
- 日本の高校スポーツを題材としたテレビドラマ
- 金子ありさ脚本のテレビドラマ