きえる快速車
以下はWikipediaより引用
要約
- 藤子不二雄 > 連載 > きえる快速車
『きえる快速車』は、久米みのる原作・藤子不二雄作画(合作)による日本のカーアクション漫画。 ゼロ戦の技術で作られたエンゼル号が、世界の強豪たちとレースで競ったり、悪人と戦ったりする作品で、1963年(昭和38年)に週刊少年マガジンに連載された。
2人で1人の漫画家、藤子不二雄の初期の傑作の一つ。 安孫子がメインで執筆しているが、藤本も数多くのキャラクターを作画担当し、藤本がほぼ描いているページも存在するなど、藤子不二雄の合作の中では分担比率の偏りが少ない部類に入る。 安孫子作画の勇ましい少年に、藤本作画の美しい少女が抱きつく場面等を見られる稀有な作品。
藤子のコンビ解消後は、権利の都合上藤子不二雄Ⓐ(安孫子素雄)作品として扱われている。 合作作品としての認知度が低く、合作比率が高い割に、語られる機会は決して多くない。
「藤子不二雄Ⓐデジタルセレクション」の『きえる快速車』全2巻で読むことができる。扉を除く漫画本編の総ページ数は223ページ。
原作者として久米みのるがクレジットされているが、元々の小説等があったわけではなく、藤子不二雄の連載漫画用に原作が執筆されている。
このことは藤子不二雄の著書『まんが きみもまんががかける!《入門編》』(若木書房1976年)に詳しく、P.187では「原作つき漫画」の例として『きえる快速車』の原作の原稿(マス目の原稿用紙に執筆されている)が紹介されている。それによると、エンゼル号の初登場シーンは「全身が、銀色の車体が、照明で一段と輝いている。今まで、見たことのない、どくとくのスタイル!!」とだけ書かれており、藤子はそれに対し「マンガではそれをハッキリと絵にしなければならない」と述べている。また、すべての場面が原作に記されていたわけではない(例えば作品冒頭で零太郎の妹が熱海清に賞状を渡すギャグシーンは、熱海清のキャラクターを読者に印象づけるために藤子が追加した場面である)ことが語られている。
登場人物
※人物名の後ろのアルファベットは「A:安孫子素雄」「F:藤本弘」が作画を担当していることを表す。
熱海清(あつみ きよし) - F
登場するマシン
※作中に登場する車、オートバイ等の走行する機械。
エンゼル号
コメット号
がいこつ号
ジェット・モンスター
のこぎりオートバイ
ブルーバード号
チャレンジャー一世号
空飛ぶのこぎりざめ号
登場する設備
※作中に登場する設備。
スピードの死刑台
全話一覧
※時間の経過と内容で分類すると下記の6つに大まかに分けられる。
- 試運転編(#1〜)
- 富士子との出会い編(#2のP14〜#3のP10)
- レーサー学校編(#3のP11〜)
- ビルとの戦い編(#5〜)
- スピードの悪魔編(#9〜)
- インディレース編(#13〜)
# | サブタイトル | ページ数 |
---|---|---|
1 | エンゼル号誕生 | 14 |
2 | +-0(プラスマイナスゼロ) | 20 |
3 | ホンダ・レーサー学校 | 15 |
4 | スピードの死刑台 | 16 |
5 | ジェット・モンスター | 13 |
6 | 消えるエンゼル号 | 17 |
7 | エンゼル対モンスター | 14 |
8 | 空とぶエンゼル | 8 |
9 | スピードの悪魔 | 20 |
10 | 超音波メス | 14 |
11 | 悪魔のかくれ家 | 15 |
12 | ポンコツ車の活躍 | 11 |
13 | インディ自動車レース | 17 |
14 | モンスターとの対決 | 29 |
出典/参考文献
- 藤子不二雄ランド『きえる快速車』(中央公論社1989年) - 本ページの登場人物名、サブタイトル名は注記がない限り左記を底本とする。
- 藤子不二雄『まんが きみもまんががかける!《入門編》』(若木書房1976年)
- 米沢嘉博『藤子不二雄論 FとⒶの方程式』(河出書房新社2002年) - P.77に、本作の安孫子と藤本によるキャラクターの描き分けとその効果に関する論述がある。
- 『@ll藤子不二雄Ⓐ 藤子不二雄Ⓐを読む。』(小学館2014年)