きゅーきゅーキュート!
小説
著者:野島けんじ,
出版社:メディアファクトリー,
レーベル:MF文庫J,
巻数:全17巻,
漫画
原作・原案など:野島けんじ,
作画:藤井理乃,
出版社:メディアファクトリー,
掲載誌:月刊コミックアライブ,
発表期間:2008年10月号 - 2010年4月号,
巻数:全3巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『きゅーきゅーキュート!』は、野島けんじによる日本のライトノベル。イラストは武藤此史が担当。MF文庫J(メディアファクトリー)より2006年7月から2011年8月まで刊行された。
『月刊コミックアライブ』(同)にて藤井理乃によるコミカライズが2008年10月号から2010年4月号まで連載された。
あらすじ
日本初の能力開発専門学校・レゾン学院に通う春日理刀の悩みは、能力者と認定されるために必要な能力値が「100」にどうしても届かず「99」で止まったままでいることだった。どうしても能力値を100以上に上げて一般科から能力開発学科(ペンタグラム)へ編入したい理刀は、魔界産の食物を口にすれば能力値が上がると言う噂にわずかな望みを託し、「魔界の至宝」の二つ名を持つ公爵家令嬢──スキュース・フォンターナの歓迎パーティーに潜入する。
理刀はどうにかパーティー会場への潜入に成功するが、あいにくスキュースは体調不良で欠席していると聞き、会場を抜け出すことにする。その時、突如として一匹の翼竜が理刀の頭上に舞い降りる。どうやっても頭から離れようとしない翼竜に理刀が困り果てていると、銀髪の小柄な少女が不機嫌そうな表情で近付いて来た。その少女は自分こそが「魔界の至宝」スキュース・フォンターナだと名乗るのだが…。
登場人物
主要人物
春日 理刀(かすが りと)
本作の主人公。レゾン学院一般科の生徒だが、能力値が1000を超える優秀な第一級の「精霊使い」である母のように立派な能力者となって人助けをしたいと思っている。そのために能力開発学科への編入に必要な能力値100以上を目指しているが、どうしても99から上がらず困っていた。後に全ての魔力や術式を中和する「混沌とした実在(カオティック・リアル)」の能力があることが判明する(ただし一般生徒の多くにはこのことは知られていない)が、能力値は99のままなので一般科に据え置きとされる(能力の扱いが難しいという理由も一応ある)。5巻でアンダーレゾン学院特別クラスに(カカにより強制的に)編入されるが、7巻冒頭で一般科に戻される。
父親は能力の無い一般人だが、母親と共に国家機関である「緊急対処センター」に勤務し、ほとんど帰宅する暇もないほど忙しい毎日を送っている(そのため、作中には未登場)。
能力値アップを目指して様々な(しかし無益な)努力を重ねていたらしいが、その割には学力は並で身体能力も高くない。だが体力だけはそこそこ有る。
好物はチキンカレーとバナナ・オレとポテトチップス。
魔界で「大会」(ササラ姫の婿争奪戦)に参加させられ、優勝した後、人間界に帰ってきた。
走竜であるフィストの言語が理解できる。9巻の毒舌丸の発言によれば「混沌とした実在」の能力者は竜とは相性がいいらしい。
12巻までにキュート達から好意を寄せられているが、本人はほとんど気づいていない。
最終巻にて、全ての魔力を増幅させる原初竜(クリエイト)の「創造される万象(クリエイティブ・コスモ)」の力も併せ持つ「開闢竜」の能力者であることが判明し、最後は自身の能力を制御するために魔界に残り修行し5年後に人間界に帰ってきた頃には使いこなせるようになった。
キュート・フォンターナ
本作のヒロイン。魔界の公爵・フォンターナ家の667番目の娘。ある目的のため、「魔界の至宝」の二つ名を持つ姉・スキュースの名を騙り、レゾン学院に短期留学で編入して来た(後に本名で正式に編入する)。口癖は「きゅー」。幻術が得意、というよりそれ以外の能力はほとんど使えない。その上、人間同様に発動に媒体を必要とするなど、普通の魔族ではあり得ないほど能力が低く、強いコンプレックスを抱いている。母親がいないため、刃哭に懐いている。能力の飛び抜けた弱さや人間界への傾倒ぶりからみて、母親は人間ではないかとも考えられる。
5巻で「奇跡の血」の持ち主であることが明かされたが、詳細は不明。かつて、2歳の時にもこの能力が発動し、瀕死の重傷を負ったリイザの命を救ったことがあるらしい。その時は2年間昏睡状態のままだった。
理刀のことが大好き。7巻では理刀が自分の気持ちに気付いてくれると信じ、自分が石化されたという設定で涙目ながらも理刀とキスをしようとした。しかし、その場に現れた大量の土人形(リイザが出したと思われる)によって未遂に終わる。
11巻のリイザの発言から彼女の中に何者かが封印されているらしく、12巻にて誰なのかが判明した。
最終巻でリイザから、彼女の力が弱いのは彼女自身が人間の母親と魔界人の父親との間に生まれたハーフであるためと知らされる。
亜威 黒媛(あい くろひめ)
「蛇髪女の眼(メドゥサ・アイ)」の二つ名を持つスターライトクラスの2年生。
ロングストレートの黒髪に、気の強そうな凛々しい顔立ちの美少女で、スタイルも良くかなりの巨乳。性格はクールだが正義感が強く頼りがいがあり、口調はやや男性的。容姿・性格・能力と相まって、学院では生徒達の憧れの対象となっている。
鏡に映すことにより対象物を時間停止させる第一級の能力を持つ「時の統治者(タイム・ルーラー)」。停止の範囲を部分的に解除することもできる。5巻でゴルゴンゾラから貰ったコンパクトは、能力値を1000倍にする効果があり、周囲全ての時間を止めてしまう。しかし消耗も激しく、数秒間しか停止を持続できない(6巻の時点では5秒未満。通常の媒体を使用した場合は約10分間の持続が可能)。
小等部に通う妹・百香のことをいつも気に懸けている。が、やや過保護な面もあり彼女が絡むと普段の冷静さを失うこともしばしば。また、虫が大の苦手という弱点があり、見ると激しく悲鳴を上げ動けなくなってしまうほど。
特技の一つに応急手当があり、溺れて呼吸停止した理刀に人工呼吸(心肺蘇生法)を施したことがある。それがきっかけで理刀を意識するようになり、以降理刀と親交を重ねるうちに彼に惹かれている様子が明確になっていく。
最終巻、5年後のエピローグでは、既に大学部を中退し就職、メキシコを拠点に活動している。
初の短編集「クールに黒媛!」は彼女を中心としたエピソードを集めたもの。コスプレも虫と同じくらい苦手、という事実が明らかに。作者あとがきによればスイート・巴・百香にジャンケンで勝利して第1巻の権利を獲得したとのこと。
美々津 巴(みみつ ともえ)
その寡黙さから「謎(エニグマ)」の二つ名を持つスターライトクラスの2年生。プラチナを媒体に死霊を操る「死霊使い」。その能力は人間としては非常に強力で、スイートを凌ぎ、リイザを感心させるほどである。引っ込み思案で消極的な性格のため能力の発動にはムラがあり、能力値は最高値で3200と学内最高記録を誇るが、最低値は320と第三級相当であるため、間を取って第二級と認定されている。男性全般が苦手だが、理刀に対してだけは平気になりつつある(理刀に名前を「巴ちゃん」と呼んでもらって嬉しさのあまり気絶したことからもう完全に惹かれている様子)。
5巻でパルメザンから貰ったペンダントは、強力な霊を大量に召喚できるが、なぜか蟲属性の霊しか呼ぶことができない(虫が苦手な黒媛への対抗策であったため)。6巻では大量の巨大蟻の霊を召喚し、物量作戦で酒匂社を撃破した。9巻では自分の力の本質を知り、魔界の大地からの力を借りて、森全体を埋め尽くさんばかりの大量の死霊を召喚し、相手を袋叩きに、他の相手も戦意喪失に追い込んだ。
9巻にて合気道・空手・ムエタイを修得していることが判明、本人はかじっているだけと言っているが、それなりに鍛錬を積んでいる模様で、かなり強い。
10巻では自身の能力の使い方のコツを掴んだと言っており、それからは状況に応じた死霊を呼べるようになった。
最後の5年後には、学院の大学部を測定器を12台も壊す程の圧倒的な能力値をもって首席で卒業し日本死霊協会に正式に就職した。
短編集第3弾「とびっきり巴!」は彼女を中心としたエピソードを集めたもの。日本死霊協会(NSK)の非常勤職員であり、時々除霊などの仕事を依頼されていることが明かされる。今回はあとがきでのヒロイン選考についてのネタは特に無い。
亜威 百香(あい ももか)
スターライトクラスの小等部に通う黒媛の妹で年齢は11歳。姉を尊敬し慕っている。能力値は100以上(1巻の時点で112、その後更にアップしている)であるが媒体が見つからず能力が発動できなかった。後に水を媒体とした仮定未来視(行動を仮定しその行動の結果が見える能力)があることが判明、黒媛から「世界樹の一葉(フィーチャリング・ワン)」の二つ名を貰い、喜ぶ。以来、地味ながら要所要所での判断材料としてかなり役立っている。ただし、今のところ1日に10回程度しか使用できない。理刀のことは姉の友人であり、自分の「魂の恩人」として当初から好意を持っており、11巻の描写からどうやら恋愛感情にまで発展している模様。
薬によって大人になった時の外見は、姉の黒媛以上の巨乳で足が小さい。
エピローグでは高校2年になり能力値も姉同様ダイヤ級に到達、媒体に必要な水も大気中の水分をかき集めて作れるようになり、世界でただ一人媒体を持ち歩かずに能力を使えるようになっている。
スイート
2巻より登場。フォンターナ家の666番目の息女で、キュートより数時間早く生まれた姉。母親が魔族と獣人のハーフのため獣人の血が流れている。何かにつけてキュートと張り合いたがるトラブルメーカー(ただし能力的にはキュートを遥かに凌いでおり、一種のじゃれ合いとも言える)。アンダーレゾン学院の魔導書学科に入学する。
上位獣人の変異種のみが使える能力で、唇を相手に接触させることで数分間の記憶を失わせることができる「不凋花の唇(アスフォデル・リップ)」を持つ。キュートによれば「家族にもキスできない」この能力を彼女自身忌み嫌っている。しかし理刀には通用しないことが判明し、以後は何かにつけて理刀にキスしたがる。
普通の耳とは別に、頭の上にクマに似た耳があり、普段は帽子で隠している。
子供の頃は、獣人の血を上手く抑えることができず、よく発熱して寝込んでいた。現在でも稀に抑え切れず暴走することがある。
当初はキュートへの対抗心から理刀に関心を寄せたが、後に本気で好意を抱くようになる。
短編集第2弾「素敵にスイート!」は彼女のエピソードを集めたもの。作者あとがきによれば巴・百香・ササラ・お姉様方の誰かとのクジ引きにてアタリを引き当てたらしい。
人間
レゾン学院
香森 小都恋(こうもり ことこ)
毛利 紬(もうり つむぎ)
その他
酒匂 社(さかわ やしろ)
幸辺 朝比(こうべ あさひ)
大戸(おおと)
人間の能力者。SS3に登場。14~5歳ぐらいの少女。長い赤毛を一本の太い三つ編みにして、肩から胸の前に垂らしている。「死霊使い」であり、「謎(エニグマ)」と紙一重と自称する。中学時代に能力を使って「ムカつくヤツ」に怪我をさせたため、レゾン学院の推薦が取り消され、普通校に通っている。「この世は金と暴力が支配している」との価値観を有し、「降霊MV会」(Mはマネー、Vはバイオレンスの頭文字らしい)なる怪しい団体に所属、日本死霊協会から違法行為をとがめられても「霊を裁く法律なんてない」と開き直っている。
巴に難癖をつけ、彼女を「謎」本人と知らずに強引に勧誘するが、百香に危害を加えられたことで本気を出した巴の実力に怯えて命からがら退散した。
魔族
フォンターナ公爵家
魔界の有力な貴族であり、667人の子供(全て娘)がいる。母親は複数いる模様。12巻までに名前の判明している姉妹はキュートを含めて28人。能力の強弱は概ね生まれの順に反比例しているらしく、特に生まれ順が一桁ともなるとそれ以外の姉妹では全く太刀打ちできない。
スキュース
カカ
リイザ
フォンターナ家の三女。「静謐なる禍」と呼ばれている。普段は姉妹たちをまとめているようだが、キュートに怒られると泣き出して周りの木を枯らしたり、建物にひびを入れたりと困った一面も持つ。さらに高じると自分に石化の術式をかけて石になってしまうこともある(2日ほどで自然に元に戻るらしい)。過保護なほどにキュートを溺愛しており、(彼女の考える)間違った道へ進むのを止めようと策を巡らすこともしばしばである。ちなみに、どうやら他人によいしょされるのに弱いらしい。料理の知識と経験の豊富さは姉妹の中でもトップクラスだが誰も食べることができない。理由は、無意識に放出される大量の魔力が料理に練りこまれてしまうらしく食べた瞬間に皆気絶してしまうため。(被害者の中には一桁台の姉妹達やハンサム、キュートも含まれている)。
15年前、当時2歳のキュートに命を救われたことがある。
ゴルゴンゾラ & パルメザン
フォンターナ家の67女と68女の双子の姉妹。容姿・服装とも全く同じで違いは金髪と銀髪の違いのみ。イタズラ好きで他人をトラブルに巻き込む困った性格である。なお、キュートは「性格がすごく悪いのがゴルゴンゾラ、とても悪いのがパルメザン」であるとコメントしている。自称「ゴルパルツインズ」。人間界(主としてニッポン国)のサブカルチャーに中途半端に詳しい(額に「肉」と落書きするところを「内」と間違えるなど)。カカに「フランダ○スの犬」のDVDを「ニッポン国では一家に一枚はある必需DVD」と言って渡したりもした。
姉妹の中でもおそらくトップクラスの享楽主義者だが、本人たちとしては悪意でやっているわけではなく、さり気なくヒントをくれることも度々である。そのため、百香だけは彼女たちに好意を持っている。
第1巻以来の準レギュラーだが、6巻と9巻と10巻には登場しない。
ネクロ
デモティ
テンペランス
マグナ、ホライズン、ロコ、ピア、アース
刃哭(はな)
その他の魔族
ササラ・ビョルンストライド
アンダーレゾン学院特別クラス所属。外見は小学生ぐらい。いつも寝ている。時々突発的に目を覚ましてはよくわからないことを口走ってまた寝てしまう。5巻より登場。
実は魔界の第二王女で、カカとは親友。「封印樹」に自らを封じており、カカによって解放された。上記の姿は封印樹から漏れ出た思念体であり、本来の外見は20代前半くらいの超美女。長い髪は七色に輝く。猫が好きだが犬やヒヨコも捨てがたいらしい。同じ内容を「あるいは」と別の言い方で繰り返す癖がある。ただし、感情が激した時は全く同じ言葉を繰り返すことも。
自分の周囲(半径約30km)の以内全ての魔族の魔力を支配し、自在に操る能力を持つ。彼女の周囲では魔族は魔法を使えなくなる。これはいかなる魔族にも(スキュースやカカでさえも)打ち破れない「天系能力」で、彼女の意思とは無関係に常時発動する不随意系能力でもある。(唯一混沌とした実在の力で能力を一時的に抑え込むことは可能)支配した他者の能力は彼女の意思で行使できる。ただし人間の能力者には無影響である。
その能力のために一部の魔族からは忌み嫌われており、皮肉を込めて「傀儡回し(プレイヤー)」と呼ばれている。
今回の「大会」については、ハンサムとの利害の一致(ハンサムは理刀を娘達から引き離したいがために、ササラは理刀と結ばれたいがために)により承諾した。
理刀に助けてもらって以来、彼に想いを寄せており、自分の友人か、または恋人、できるなら夫としてこれからも自分の共にいて欲しいと思っている。
10巻のラストで、自らの意思で人間界に留学して来ることが判明した。
ファルル・エプスタイン
セイル・エプスタイン
リンリン
ツェデュヴィーラ
その他の種族
シィ
スキュースのペット。全ての魔力や術式を中和する能力を持つ始祖竜だが、初登場時は成体になり切っていないため、その能力は発現していなかった。猫のような声で鳴く。1巻での初登場時は鳩くらいの大きさだったが、4巻で再登場した時には二ヶ月間で急成長し、大型犬より大きく、人間を乗せて(しがみつかせて)飛べるまでになっていた。知能はかなり高い。
彼(?)が理刀に「寄生」したことから全てが始まった。本来の主人であるスキュースに次いで理刀に懐いている。
シルティシャープ
謎の美少女。8巻より登場。外見は13~14歳の少女だが、胸はかなり大きい。言動はお子様そのもので、セリフに漢字は無い。理刀の部屋に突然出現し、彼を「お兄ちゃん」と呼んで懐く。美味しいものが大好きで、やや意地汚いところがある。通称シルティ。
ある理由(スキュースのしつけ)から、耳を引っ張られると大人しくなってしまう。
成り行きで魔界の「婿争奪戦」に参加させられることになった理刀のサポート役を務める。
その正体は始祖竜のシィが人間に変身した姿。元の性別は不明だが、理刀を慕うことで女性になった、と解釈できる発言が8巻にある。竜や獣人等からは「始祖姫様」と呼ばれる。10巻ラストでは大使館で留守番をしているらしい。
始祖竜(しそりゅう)=混沌竜(こんとんりゅう)(カオス)
魔界に生息する竜。「混沌とした実在」の能力を持つ。他の竜や幻獣、亜人などに対して絶対的な支配力を持っており、魔界において彼らに頭が上がる生物は(魔族以外には)ほとんどいないらしい。シルティシャープもこの仲間である。
最近では「混沌とした実在」の研究のために協力している竜もいる模様(ハンサム等の発言より)。
彼らの中でも長老属は敵の意識を支配する能力を持っているらしい。理刀もこれと同じ能力を持っているが、中途半端に発動したため、黒媛やスイートと魂が入れ替わったりしている。この能力を使いこなせば人間界においてほぼ最強と言えるだろう。ただし入れ替わってもその人物の能力は使えない。黒媛と入れ替わった理刀は彼女の「時の統治者」としての時間停止能力は使えなかった。
パム
小妖精たち
ルルヲリ
フィスト
9巻より登場。他の竜よりも体が大きく、右目の代わりに十字架のある隻眼の走竜。灰褐色の鱗をし、ところ狭しと傷跡がちりばめられている(この傷は生まれ故郷、または先にあった蛮族と魔族の戦でついたものと推測できる記述がある)。
城の家畜処理場で殺されてレース優勝者の竜肉料理にされるところだったが、シルティと理刀によって走竜レースに出ることになった。
竜舎において彼に並ぶほどの力を持った竜は他にいないようで、レースの真っ最中でも雄叫びや足払い、タックル等で蹴散らしていた。竜舎生まれではなく、捕獲された野生の竜であるらしい。
口調はとても乱暴だが、レースの最中に理刀の混沌した実在の能力を目にしてからは彼を始祖竜と思い込み、以後は敬語を使うようになった。
エプスタインの手下が持っていた魔道具で石にされていたが、すぐ元に戻され、理刀とシルティの計らいで故郷を目指して走り去っていった。
モズ
ココラル
用語
魔族
かつては人間と「契約」して、願いを叶える代償に魂を奪うこともしていたが、現在は魔界と人間界の条約により、魂を取引する契約を交わすことは禁じられている。ただし、条約締結以前に取り交わされた契約は施行してよいことになっている。
能力
人間の能力者はその能力により大まかに分類されている。作中で登場する分類は以下の通り。
時の統治者(タイムルーラー)
死霊使い(ネクロマンサー)
無を歩む者(ナッシングウォーカー)
幻術使い(マジシャン)
精霊使い(エレメンタラー)
混沌とした実在(カオティック・リアル)
ただし、魔力を中和しても、それによる影響を「無かったこと」にできるわけではない。理刀は、術式で生み出された「守護獣」に直接触れた時は消滅させることができたが、その直前に守護獣の振り回した木で殴られて吹っ飛んでいた。またプールでは魔法で起こされた大波の術式を中和させたが、水の勢いをとめることはできず、溺れてしまった。
更に、治癒や飛行、瞬間移送などの友好的な魔力も見境なく中和してしまう(したがって能力者はこれらの恩恵を得ることができない)ため、注意が必要である。
また、術式が強力かつ複雑である場合は、単に触れただけでは中和できない場合もある。キュートの石化を解呪する時やササラの能力を長時間にわたって封じる際には、唇の接触、すなわちキスを必要とした。カカの説明によれば、唇は神秘的な部位であり、ここから直接放出する魔力は桁違いに強力で、また唇から受けた魔力も体内に強い影響を及ぼす、とのことである。
魔法薬を内服した場合も、単純な接触だけでは中和されない。
事前に承知して準備しておけば、高位魔族ならば数秒間(ゴルパルツインズの場合は1.5~2秒程度。ハンサムは10秒ほどだが本人曰くやろうと思えばもっと耐えられたらしい。)の接触に対抗して術式を維持することも可能。
混沌爆弾(カオティック・ボム)
混沌とした実在(カオティック・リアル)
ただし、魔力を中和しても、それによる影響を「無かったこと」にできるわけではない。理刀は、術式で生み出された「守護獣」に直接触れた時は消滅させることができたが、その直前に守護獣の振り回した木で殴られて吹っ飛んでいた。またプールでは魔法で起こされた大波の術式を中和させたが、水の勢いをとめることはできず、溺れてしまった。
更に、治癒や飛行、瞬間移送などの友好的な魔力も見境なく中和してしまう(したがって能力者はこれらの恩恵を得ることができない)ため、注意が必要である。
また、術式が強力かつ複雑である場合は、単に触れただけでは中和できない場合もある。キュートの石化を解呪する時やササラの能力を長時間にわたって封じる際には、唇の接触、すなわちキスを必要とした。カカの説明によれば、唇は神秘的な部位であり、ここから直接放出する魔力は桁違いに強力で、また唇から受けた魔力も体内に強い影響を及ぼす、とのことである。
魔法薬を内服した場合も、単純な接触だけでは中和されない。
事前に承知して準備しておけば、高位魔族ならば数秒間(ゴルパルツインズの場合は1.5~2秒程度。ハンサムは10秒ほどだが本人曰くやろうと思えばもっと耐えられたらしい。)の接触に対抗して術式を維持することも可能。
混沌爆弾(カオティック・ボム)
能力値
能力者は訓練によって数値を伸ばすことができる。また、魔界産の飲食物には、能力値を向上させる作用のあるものもある。
第一級(ダイヤクラス)
第二級(エメラルドクラス)
下限値は不明だが、巴の最低値である320は第三級とされていることと、SS3で自称400以上の能力者がエメラルド相当と発言しているので400以上と思われる。
第三級(パールクラス)
レゾン学院
スターライトクラス
アンダーレゾン学院
春日寮
既刊一覧
小説
本編
- 野島けんじ(著) / 野島けんじ(イラスト) 『きゅーきゅーキュート!』 メディアファクトリー〈MF文庫J〉、全14巻
- 2006年7月31日初版第一刷発行(7月25日発売)、ISBN 4-8401-1574-5
- 2006年10月31日初版第一刷発行(10月25日発売)、ISBN 4-8401-1729-2
- 2007年1月31日初版第一刷発行(1月25日発売)、ISBN 978-4-8401-1789-0
- 2007年4月30日初版第一刷発行(4月25日発売)、ISBN 978-4-8401-1842-2
- 2007年8月31日初版第一刷発行(8月24日発売)、ISBN 978-4-8401-1898-9
- 2007年12月31日初版第一刷発行(12月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2115-6
- 2008年4月30日初版第一刷発行(4月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2309-9
- 2008年8月31日初版第一刷発行(8月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2404-1
- 2008年12月31日初版第一刷発行(12月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2604-5
- 2009年5月31日初版第一刷発行(5月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2762-2
- 2009年12月31日初版第一刷発行(12月25日発売)、ISBN 978-4-8401-3127-8
- 2010年8月31日初版第一刷発行(8月25日発売)、ISBN 978-4-8401-3485-9
- 2011年4月30日初版第一刷発行(4月25日発売)、ISBN 978-4-8401-3892-5
- 2011年8月31日初版第一刷発行(8月25日発売)、ISBN 978-4-8401-4200-7
短編集
- 野島けんじ(著) / 武藤此史(イラスト) 『きゅーきゅーキュート!』 メディアファクトリー〈MF文庫J〉、全3巻
- 「クールに黒媛!」2009年8月31日初版第一刷発行(8月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2874-2
- 「素敵にスイート!」2010年4月30日初版第一刷発行(8月25日発売)、ISBN 978-4-8401-3280-0
- 「とびっきり巴!」2010年12月31日初版第一刷発行(8月25日発売)、ISBN 978-4-8401-3677-8
漫画
- 野島けんじ(原作) / 武藤此史(キャラクター原案) / 藤井理乃(作画) 『きゅーきゅーキュート!』 メディアファクトリー〈MFコミックス アライブシリーズ〉、全3巻
- 2009年1月31日初版第一刷発行(1月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2520-8
- 2009年8月31日初版第一刷発行(1月25日発売)、ISBN 978-4-8401-2908-4
- 2010年3月31日初版第一刷発行(1月25日発売)、ISBN 978-4-8401-3302-9