しあわせ鳥見んぐ
漫画
作者:わらびもちきなこ,
出版社:芳文社,
掲載誌:まんがタイムきらら,
レーベル:まんがタイムKRコミックス,
発表期間:2020年6月9日 -,
巻数:既刊2巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『しあわせ鳥見んぐ』(しあわせとりみんぐ)は、わらびもちきなこによる日本の漫画作品。『とり』とめのない日々から切り取る小さな『しあわせ』が沢山詰まった芸大生×鳥見ガチ勢のバードウォッチング4コマである。『まんがタイムきらら』(芳文社)にて2020年7月号から9月号でゲストとして掲載され、2020年11月から連載中。
あらすじ
みちのく芸大に通う主人公のすずは、描きたいモチーフが決まらず悩んでいた。あるきっかけでバードウォッチャーの翼と知り合い、鳥見(バードウォッチング)について熱く語る翼に影響されて鳥の絵を描くようになった。自身も初心者ではあるが鳥見を始めることになる。
登場人物
主要人物
宮内 すず(みやうち すず)
時庭 翼(ときにわ つばさ)
すずたちとは別の大学に通う、ごく普通の大学生。 飛島 (山形県)出身で中学生当時は島に残った唯一の子どもだった。父親が働いている診療所の閉鎖により、山形市内の病院に転勤になり、苦渋の決断の末、ついていくことを選択し、本土に渡り、ひなの中学校に転校してきたという過去を持つ。深い青色の髪が特徴の鳥オタクであり、バードウォッチングをこよなく愛する鳥見のガチ勢である。見た鳥は200種いかないくらいで、鳥のことになると早口になる。鳥の着ぐるみを着て動画配信をしている。割りと面倒見のよい性格である。すずとの出会いは、すずめを観察している時で、木からすずめを覗く様子からのぞき魔と間違えられた。動画を配信していることをすずや岬たちにばれたくないと思っていたが、勢いですずにchの存在を教えてしまったり、鳥のことを説明する時に語尾に「だっぴ」をつけてしまったりしていた。ついには、すずと岬が偶然同じ場所に来ていた動画の撮影時に着ぐるみの頭がとれてしまい、すずには正体が隠せていなかったことを知った。鳥見メンバーでは唯一の自家用車持ちで、スズキ・ハスラー J STYLEに似た軽自動車を単独での鳥見や他の鳥見メンバーとの移動に使用する。
みちのく芸大の生徒
翼の友達や知り合い、親族
今泉 ひな(いまいずみ ひな)
大塚あすか(おおつか あすか)
用語
トリさんぽch
もっとたくさんの人に野鳥の魅力を知ってもらいたいとトリさんが配信しているチャンネル名である。 チャンネルの登録者数や再生数は伸びないもののコアなファンがいる。
トリさん
登場する動画のテーマ
・野鳥観察入門編~ブトとボソを見分けて鳥見族になろう~
・野鳥観察準備編~鳥見に出かける準備をしよう~
・フィールドマナー講座
・ジョウビタキについて
・鳥見の心得
・ラムサール条約について
・フィールドサインについて
・地味な見た目でも美声ウグイス
登場する施設や場所
・宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター
・さかた海鮮市場
・とびしまフェリーターミナル
・飛島
登場する用語
・フィールドノート… 野帳のこと。本作では野鳥の記録に使っている。
・団子の木 … 小正月に団子を付けた木を飾り豊作などを願う山形県の伝統行事。
・フィールドサイン … 野外での鳥などの生き物の痕跡のこと
・ホッピング … ジャンプして移動する鳥の歩き方
・ドラミング … 鳥の求愛や縄張りアピールのこと
・フィールドスコープ
・スマスコ(スマートフォンスコープ) … スマートフォンとスコープを合体させたもの。簡単に超望遠鏡撮影(望遠鏡ごしの撮影)ができる。
・ライファー … その人にとって人生で初めて見た野鳥のこと。
・ライフリスト … 見たもの(ここでは野鳥)の種類のリストのこと。
・ディスプレイ・フライト …オスが求愛や縄張り宣言をしながら空高く舞うこと。繁殖期にみられる行動。
本作品にて紹介された鳥
・スズメ
・カワセミ
・カラス科 … ハシブトガラス、ハシボソガラス
・カモ科 … カルガモ、オシドリ、マガモ、コガモ、ハシビロガモ、マガン、オオハクチョウ、コハクチョウ
・セキレイ科 … キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ
・アトリ
・ツグミ科 … ジョウビタキ
・シジュウカラ科 … シジュウカラ、ヒガラ、コガラ、ハシブトガラ
・キツツキ科 … コゲラ、アオゲラ
・タカ科 … イヌワシ、トビ、ノスリ、オオタカ、ハイタカ、オジロワシ、ノスリ
・ハヤブサ科 … ハヤブサ、チョウゲンボウ
・ヒタキ科 … ツグミ
・エナガ科 … エナガ、シマエナガ
・ヒヨドリ
・ヒバリ
・メジロ
・ハト科 … カワラバト、カラスバト
・ウミネコ
・トウゾクカモメ
・オオルリ
・ハヤブサ
・アマツバメ
・ホオジロ科 … アオジ、ノジコ
・ウミウ
・ウトウ
作風
バードウォッチャーの聖地とされる場所があることや、宮城県の伊豆沼への車での交通などが簡単であることから、作者のわらびもちが在住する山形県が舞台となっている。きらら作品のキャラクターは女子高生が多いが、本作ではバードウォッチングを取り扱ううえで、インプットだけでなくアウトプットの要素を取り入れるため、女子高生よりも専門的に学んでいる芸大生の方が説得力があると考え、また時間の面や金銭面でも自由度がより高いことから、大学生が主なキャラクターとなっている。タイトルは、当初は「鳥見」に「ing(〜をすること)」を足した「鳥見んぐ」と「トリミング」を掛けた「鳥見んぐ」だけだったが、童話の『幸せの青い鳥』を本作の根幹で意識していたことから現在のものになった。
わらびもちは、四角のコマをひとつの画面に見立てて、カメラの長回しのように連続した時間の流れを描くといった、映像を撮るような感覚で漫画の構図を考えることがあり、キャラクターと読者の視線移動のシンクロなど、バードウォチングという題材に沿った工夫を行うよう意識している。
制作背景
作者のわらびもちの前作『佐藤さんはPJK』の連載終了が決まり、当時の担当編集から次回作はギャグではない方向にしてみてはと提案を受け、ちょうどわらびもちが始めていたバードウォッチングが本作の主軸となった。
書誌情報
- 『しあわせ鳥見んぐ』 芳文社〈まんがタイムKRコミックス〉、既刊2巻(2022年12月26日現在)
- 2021年10月27日発売、ISBN 978-4-8322-7318-4
- 2022年12月26日発売、ISBN 978-4-8322-7427-3
- 『しあわせ鳥見んぐ』(芳文社/まんがタイムきらら)とのコラボ号! わらびもちきなこ先生描き下ろしのイラスト表紙、『しあわせ鳥見んぐ』作品インタビュー、先生のオススメ鳥見散歩コース紹介など盛りだくさん!“BIRDER 11月号”. BIRDER. 2021年11月4日閲覧。