じいさんばあさん若返る
以下はWikipediaより引用
要約
『じいさんばあさん若返る』(じいさんばあさんわかがえる)は新挑限による日本の漫画作品。2019年10月26日に作者のTwitterとpixivに第1話が掲載され、2020年2月29日よりニコニコ漫画で連載開始した。その後、『コミックアルナ』(KADOKAWA)にて2022年8月号(創刊号)より、紙媒体での連載も開始されている。2022年10月時点で単行本のシリーズ累計部数は電子版も含めて100万部を突破している。
メディアミックスとして、2020年11月21日にコミックス第2巻の発売を記念して、YouTubeの「KADOKAWAオフィシャルチャンネル」でボイスコミックが公開された。2023年、テレビアニメ化が発表される。
あらすじ
青森県のある農村で余生を送っていた高齢夫婦の「正蔵」と「イネ」は、ある日を境に若返った。二人は若返りを納得すると、家族をはじめとする周りの人たちの理解も得ながら、新婚時代にはできなかった夫婦生活を満喫するようになる。
登場人物
声の項はテレビアニメ版のキャスト。正蔵、イネ、未乃、および詩織は、KADOKAWA公式のボイスコミックから継続となる。
斎藤一家
斎藤 正蔵(さいとう しょうぞう)
声 - 三木眞一郎
通称は「じいさん」。ある日を契機に突如若返った。妻のイネと共に、青森県弘前市周辺の農村の一軒家で林檎農家として暮らしている。若返りの後は家族や周りの人たちに事実を伝え、理解を得ている。結婚してから58年。ジャニーズ系並みのイケメンな上に、林檎農業で鍛えた引き締まった身体を持つ。若いころは家業が忙しく学校に行ってなかったのもあり、時折図書館などに行っては独学で勉強している。家や近所では腹巻きを愛用している。昭和初期の生まれという設定。
斎藤 イネ(さいとう イネ)
声 - 能登麻美子
通称は「ばあさん」。ある日を契機に突如若返った。夫の正蔵と共に暮らしている。旧姓佐々木。妻として高齢になるまで正蔵を支え、若返りの後は新婚時代にできなかったことを夫と共に楽しんでいる。正蔵とは恋愛結婚だったが、正蔵の父親は「自分の友人の娘と見合いさせるつもりだった」ため、一時は駆け落ちも考えたという。時折鈍りのひどい津軽弁になる。アイドルやモデルとしても通じる美貌とプロポーションを持つ。かつては華族の令嬢として東京で何不自由ない生活を送っていたが、戦時中に両親を亡くし、終戦後の農地改革で父方の一族が離散したこともあって母親の親戚へ住み込みで働いていた時に正蔵と出逢い恋に落ちた(原作Web版では財閥解体に伴って両親は離婚し、母親や姉・ツルと共に青森の実家へ帰郷したことになっている)。暑い時期には頬被りとサンバイザーを、寒い時期には毛糸の帽子に角巻を巻いて外出している。
斎藤 義明(さいとう よしあき)
斎藤 楓(さいとう かえで)
斎藤 未乃(さいとう みの)
声 - 三上枝織
義明と楓の娘。イネより70歳若い。北町高校普通科在籍。正蔵とイネの若返りを知った一人目の人物。優しい性格の学生で、若返り前は正蔵とイネを時々訪問していたが、若返り後は頻繁に二人と親しみ合うようになった。若返り後の正蔵とイネに魅了された。
学校では母親譲りの美貌(イネの知り合いに「曾孫の嫁にならないか?」と言われるレベル)な上に誰とでも接する性格からマドンナ的な人気者である一方、五十嵐将太のことも気にかけている。
斎藤 貴弘(さいとう たかひろ)
斎藤 詩織(さいとう しおり)
声 - 東山奈央
貴弘の娘。北町高校特別進学科在籍。進路選択に悩んでおり、父と喧嘩をして正蔵とイネの元へ駆け込んだ。おばあちゃん子であり、時々イネに悩みを打ち明けたりしている。親戚で同年齢の未乃には懐かれており、そんな彼女の対応に困っている。
書誌情報
- 新挑限『じいさんばあさん若返る』KADOKAWA〈MFC〉、既刊7巻(2023年8月16日現在)
- 2020年6月22日発売、ISBN 978-4-04-064532-2
- 2020年11月21日発売、ISBN 978-4-04-065981-7
- 2021年4月23日発売、ISBN 978-4-04-680353-5
- 2021年10月22日発売、ISBN 978-4-04-680727-4
- 2022年4月22日発売、ISBN 978-4-04-681336-7
- 2022年10月21日発売、ISBN 978-4-04-681336-7
- 2023年8月16日発売、ISBN 978-4-04-682378-6
背景
作者は本作の執筆動機について、インタビューで「前作(商業デビュー作)の『幼なじみになじみたい』は大学生カップルが主人公のオーソドックスなラブコメだったので、それとは違う方向性にしようと思った」として、「すでに付き合っている男女の話にしたかった」「女性読者にも好かれるような魅力的な男性キャラを描きたかった」というところから「人生経験豊富な老夫婦が見た目だけ若返ったら……というアイデアにたどり着いた」と語っている。主人公の正蔵については昭和初期の生まれという設定だが「フィクションということで、細目で前髪を下ろしている現代風なイケメン顔」としつつ、「ただかっこいいだけだと面白みがないから、服はダサいままという部分でバランスを取っている」。
第2巻で正蔵が一時的に元の姿に戻るが、これには「じいさまを元の姿に戻すことで、あくまでもお互いの内面に好意を持っているのだと示したくて」という意図があった。また、「自分でもふたりがお年寄りだったことを忘れてしまいそうになるときがあったんです。初心に帰る意味も込めて」とも語っている。読者からは「早く(若い姿に)戻して」という要望が殺到したが、「今の路線のままだといつかネタ切れしてしまうと思っていましたし、長期的に見ればこういう話も必要だろうという判断で」として、しばらくの間老人の姿のまま話を進めた。
作中の舞台が青森県の理由は、作者が生まれも育ちも青森というところに由来しており、地元には愛着もあるため「高齢化や過疎化など大きなテーマを描くときはプレッシャーも感じますが、この作品がそういったことを考えるひとつのきっかけになれば嬉しい」「青森に対する感謝や恩返しのような気持ち」と語っている。
なお、商業化は狙ったものではなく、あくまで個人作品として投稿していたところ、4話目あたりで知り合いの担当者から単行本化の打診を受けたという。
テレビアニメ
2023年8月にテレビアニメ化が発表された。2024年4月より放送予定。
スタッフ
- 原作 - 新挑限
- 監督 - 西田正義
- シリーズ構成 - 菅原雪絵
- キャラクターデザイン - たかはしなぎさ
- 音楽 - 長谷川智樹
- アニメーション制作 - 月虹
- 製作 - じいさんばあさん若返る製作委員会
参考文献
- 新挑限『じいさんばあさん若返る』 1巻、KADOKAWA〈MFC〉、2020年6月22日。ISBN 978-4-04-064532-2。
- 新挑限『じいさんばあさん若返る』 2巻、KADOKAWA〈MFC〉、2020年11月21日。ISBN 978-4-04-065981-7。
- 新挑限『じいさんばあさん若返る』 4巻、KADOKAWA〈MFC〉、2021年10月22日。ISBN 978-4-04-680727-4。
- 新挑限『じいさんばあさん若返る』 5巻、KADOKAWA〈MFC〉、2022年4月22日。ISBN 978-4-04-681336-7。