とある飛空士への誓約
以下はWikipediaより引用
要約
『とある飛空士への誓約』(とあるひくうしへのせいやく)は、犬村小六による日本のライトノベルシリーズ。イラストは森沢晴行。小学館ガガガ文庫より、2012年9月19日から2015年11月18日まで全9巻が刊行された。『このライトノベルがすごい!』2015年作品部門において8位、2016年作品部門において13位を獲得している。第2回ラノベ好き書店員大賞にて2位を獲得している。
『とある飛空士への夜想曲』に続く「飛空士」シリーズ第4弾にして最終作。時系列的には『とある飛空士への恋歌』4巻以降で、過去話を除いたメイン部分はニナ・ヴィエントが空族の下に連れ去られてから1年後ほど。「とある飛空士への追憶」からの一連の飛空士シリーズが一つに合流するようなストーリー展開となっている。世界観は前作までと共通であるが、それまで登場しなかった新たな国々が主な舞台となる。また、前作までの航空機は水素電池と直流モーターが動力であったが、本作の航空機は化石燃料とレシプロエンジンを動力とするほか、ターボプロップエンジンやターボジェットエンジンを動力とする航空機も登場する。2019年9月時点で「飛空士」シリーズ全体の全世界累計発行部数は130万部を記録している。
あらすじ
1巻
『とある飛空士への誓約』の舞台となる地域では「多島海」と呼ばれる大小さまざまな島の浮かぶ海を挟んで、南の大陸に「秋津連邦」、北の大陸に「セントヴォルト帝国」という大国が栄えている。現在、多島海は「ハイデラバード連合共同体」と友好関係を結んだ空の一族(ウラノス)の支配下にある。こうした状況を打開すべく秋津連邦とセントヴォルト帝国は同盟関係を結んだ。
その証として両国の士官学生たちが共同で大型飛空挺「エリアドール」を操って「多島海」翔破を挑むこととなった。乗員は7名。秋津連邦の箕郷からセントヴォルト帝国マウレガン島に向けて飛び立つも、道半ばで一行はウラノスの襲撃を受けてしまう。ウラノスの苛烈な攻撃を受け味方編隊は全滅。唯一生き残ったエリアドールの若き乗務員たちは単独で多島海翔破を成し遂げる。
2巻
多島海の単機敵中翔破を成し遂げた清顕たちは「エリアドールの七人」と呼ばれ、一躍脚光を浴びる。しかし、周囲の期待に応えて優秀な成績を収める他の六人に比べ、清顕のみ伸び悩む実力に焦りを感じていた。特に圧倒的な実力を見せるイリアとの、撃墜王の父を持つ同士の差を論われていた。
何のために空を飛ぶのか。戦う理由を求める清顕に、ミオは一つの答えを提示する。
急激に成績を上げていく清顕。しかし同じ頃、清顕の拠り所であるミオの異変と同時に、七人の関係も徐々に変化を見せ始める。
そしてついに「ハチドリ」が動き、「裏切り者」が姿を見せる。
3巻
冬休み、ミオは両親の元へ帰ると、衝撃の事実を知らされる。それは弟妹を除く家族全員がウラノスの潜入工作員であること、清顕の家族が殺されることとなったメスス島侵攻が父の手引きによるものだということだった。
年が明け、かぐらとバルタザールは卒業し、清顕たちは心持ちも新たに訓練に励んでいた。しかし順調に距離を縮める清顕とイリアに対し、ミオは清顕にすら心を開かないままだった。半年後、索敵任務でペアを組むことになった清顕とミオは、敵機遭遇も重なり遭難してしまう。そして気を失った清顕を前にミオはある決意を固め、清顕は夢うつつのままミオを求めてしまう。
一月後、ウラノスはエアハント島への一大奇襲作戦「オペレーション・ジュデッカ」を発動させる。戦渦に巻き込まれる島を守るため、清顕とイリアも初陣を飾る。その先に待つ悲劇を知らないまま。
4巻
士官学校を卒業した清顕、イリア、ライナはかぐらが所属するヴォルテック航空隊に配属された。航空隊に赴任してから初めての空戦を経験し、部隊の仲間との絆を育んでいく。同じ頃、バルタザールは上司の信頼を獲得し、シルヴァニア王家の情報収集を命じられる。
7月、セントヴォルト海空軍はウラノス飛空要塞攻略を目的にした作戦「鋼鉄の雷(サンダースティール)」を発動、かぐらを小隊長として、清顕とイリアの3人で小隊を組みヴォルテック航空隊の一員としてこの作戦に参加する。大きな犠牲と引き換えに戦いに勝利したが、その結果国家間の思惑によって「第二次多島海戦争」が開幕する。
また、プレアデスに連れられたミオはそこで特殊工作員になる教育を受けていたが、ゼノンにニナ・ヴィエントの世話役を命じられる。
5巻
ウラノス王都プレアデスでは第一王子デミストリとニナ・ヴィエントとの間で王位継承問題が発生する。ミオはウラシルからニナと仲良くするよう命令され、ニナ、イグナシオとの交流を深くする。
一方、清顕とかぐらはスパイとして軍警に囚われるが、エリアドールやヴォルテック航空隊の仲間によって助けられる。その後、ライナは清顕にスパイであることを暴かれ逃亡する。 セシルはシルヴァニア王家の王女として重大な決断を迫られる。
6巻
かぐらとともに草薙航空隊として秋津連邦首都・箕郷の防空任務に就いた清顕は若き英雄として祭り上げられ、ヴォルテック航空隊のエースとなったイリアを撃墜するよう強いられる。両国の威信をかけた最新鋭戦闘機に託されたふたりは、燃えさかる箕郷上空で再会する。一騎討ちとなり空中接触してしまう。ふたりともアクメドに助けられ、ワルキューレに入ることになる。
居場所を追われたライナは、ニナ・ヴィエントの護衛、ミオの教育を命令され、ミオとライナは再会する。帝紀1349年12月、プレアデスではニナの戴冠式が行われる。
7巻
セントヴォルト帝国軍は秋津大陸に上陸。秋津連邦は内紛となり、セントヴォルト帝国との戦争を続けるのは、東方州(慧剣皇王国)のみとなった。一方ミッテラント大陸では、ウラノスの傀儡国家・ハルモンディア皇国がセントヴォルト帝国ククアナ・ラインを攻略。それからの8か月間、本土は完膚なきまでに蹂躙され、政府はエアハント島に移された。
そんな中、帝紀1350年12月、エリザベート・セシル・シルヴァニアによってシルヴァニア王国の再興が宣言される。しかし、翌年6月、サントス島に再びウラノスの攻撃が始まる。ワルキューレはウラノスに応戦するが、絶対的に物量が及ばず、2人の空の王・アクメドとカーナシオンの一騎討ちもアクメドが撃墜されて戦死する。ワルキューレに悲壮感が漂う中、突如として救世主・第二次イスラ艦隊が現れる。
8巻
エリザベートが第二次イスラ艦隊との共闘を選んだため、清顕、イリア、バルタザールは第二次イスラ艦隊の人々と交流する。バルタザールはエリザベートに促され、ベルナー財閥会長である祖父・レニオール・ベルナーと面会し、ベルナー財閥の全財産を託されるが、ほとんどを弟に譲る。
一方、かぐらは戦争を終わらせるため実兄との対決の結果、クーデターを成功させる。かぐらとバルタザールにより慧剣皇王国とセントヴォルト帝国は休戦協定を締結し、秋津大陸にいるセントヴォルト帝国軍170万は全軍撤退する。かぐらはクーデターの責任を取り、出頭。皇紀2011年(帝紀1351年)12月14日に処刑された。
ウラノス王都プレアデスでも政変が起きる(十月革命)。天宮が襲撃され、ミオ、イグナシオは逃げ切るが、ニナはデミストリに捕まってしまう。ミオは偶然現れた「フィオ」を通じて清顕たちにプレアデスの情報を託す。
9巻
登場人物
担当声優はオーディオブック版でのキャスト。
エリアドールの七人
エリアドール飛空艇による単機敵中突破航を成し遂げた学生七人組の総称。第1巻冒頭の、未来における手記では、「英雄」が五人と「裏切り者」二人という内訳が世間の認識となっている。またミオ離反後は「六人」という呼称が一般的となっている。
坂上清顕(さかがみ きよあき)
声 - 多田啓太
本作の主人公。所属は河南士官学校三回生→エアハント士官学校三回生→エアハント士官学校四回生→セントヴォルト海空軍派遣少尉候補生→ヴォルテック航空隊→オデッサ航空隊少尉→草薙航空隊→ワルキューレ大尉→ワルキューレ隊長。エリアドール飛空艇では操縦を担当。真っすぐで正義感の強い性格。秋津連邦のかつての超エース・坂上正治を父に持ち、父の弟子である聖騎士アクメドを師に持つ。飛空艇で夜間戦闘機の追撃をかわし、積乱雲突破、夜間着水(最後はハチドリに助けられるが)をこなすなど、高い操縦技術を持つ。本編開始5年前のメスス島侵攻により家族を全て失い、ウラノスと姉を地上掃射で殺したカーナシオンへ深い憎悪を抱く。そしていずれ世界を革命する復讐をミオと誓う。またミオ離反後、あることからその真意を悟ったことで、新たに「ミオを取り戻すために」という理由も加わった。
ウラノスへの憎悪にまみれてはいるものの、本質的には優しい性格のため、精神的に偏りがあり不安定な部分も多い。また悪戯っ子でもあり、幼い頃のミオやイリアなどからかい甲斐のある人間をいじる傾向がある。そのことや時折垣間見せる鋭さから、イリアからは「黒ウサギ」と評された。「戦う理由」は良くも悪くも人のためであり、最初の頃は誰かを殺すのではなく誰かを守るためにしか敵を撃つことができなかった。一方で誰かのためならば盲目的なまでに行動でき、特にミオに関わることでその傾向は強い。
ミオ・セイラ
声 - 林鼓子
ヒロインの一人。河南士官学校三回生→エアハント士官学校三回生→エアハント士官学校四回生。エリアドールでは航法及び前部銃座を担当。清顕とは10歳の頃からの幼馴染。清顕と共に上級生を差し置いての転校の選抜であるため、それなりに腕は良い。幼い頃に戦争によって実の両親をなくし、外交官である養い親に育てられた。7人もの血のつながらない兄弟がいる。セイラ家の三女。飼っている鳥の名前は「フィオ」。
5年前、メスス島にて清顕と共にウラノスの侵攻を経験している。それによる悲しみを抱えながらも、「頑張らずにいるよりも世界がよくなるかもしれない」と清顕を励まし、共に「ウラノスへの復讐」を誓う。とある事情から清顕を「運命の相手」と認識しており、知り合った時から彼を振り回している。幼い頃に勢いに任せて「清顕のお嫁さん」になることを彼に誓わせたが、時を経るにつれて曖昧になってきているその約束を持て余してもいる。ただし清顕に対する思慕はそのままで、彼が他の女性を気にすると(清顕自身にその気はないが)すぐに不機嫌になる。
作中冒頭で明示された「裏切り者」の一人。弟妹を人質にされ、また育ての親を裏切ることができず、ゼノンによりウラノスの潜入工作員として利用される。「オペレーション・ジュデッカ」の際に潜入工作員として拘束されるた後、ハチドリによって救出されプレアデスへと赴く。ゼノンの監督下で工作員訓練を課せられていたが、溌剌とした性格が失われることを(あくまで工作員としての有用性という観点から)惜しんだゼノンの手引きにより、世話係兼友人として「風呼びの少女」ニナ・ヴィエントのもとへ派遣される。
後世、セントヴォルト帝国内において、その名は「売国奴」の代名詞として記憶されることとなる。
テレビアニメ版「とある飛空士への恋歌」最終話において、ニナ、イグナシオと共に1カットのみ登場するシーンがある。
イリア・クライシュミット
声 - 山藤桃子
ヒロインの一人。エアハント士官学校三回生→エアハント士官学校四回生→セントヴォルト海空軍少尉候補生→ヴォルテック航空隊→ワルキューレ→ワルキューレ副隊長。エリアドールでは操縦を担当。氷のように冷静で、めったに表情を見せない。坂上正治と並ぶ超エース、カルステン・クライシュミットを父に持ち、父を一騎討ちと見せて騙し打ちした(カルステン及びその同僚の証言。正治やその同僚は否定している)正治と、その息子である清顕を憎んでいるが、親善飛行で操縦士同士として力を合わせるうちに彼に心を寄せていく。幼いころから、父に正治への憎しみの吐け口として過酷なほどの操縦訓練を受けているため、他の訓練生を遥かに上回る操縦技術を持っている。
操縦士としての腕前は学生としては並外れているが、そうなったのは「父親に自分を見てもらいたい」が故の努力の結果。落ちぶれた父親を哀れに思う一方で、それでも見捨ても見捨てられたくもないという思いもあり、冷徹な仮面の奥に人知れない弱さを抱えている。
ワルキューレに入隊後、偽名「テルマ・クルマン」を使うことがある。趣味はドーナツ作り。
ライナ・ベック
声 - 近衛秀馬
エアハント士官学校三回生→エアハント士官学校四回生→セントヴォルト海空軍少尉候補生。エリアドールでは航法及び上部銃座を担当。女好きで軽い性格で、ところ構わず女性を口説いている。なお模擬空戦では1回だけイリアに勝ったことがあり、成績は広範囲で優秀。清顕の見立てでは七人の中で総合力が最も高い。
その正体はウラノスの潜入工作員「ハチドリ」。作中冒頭で明示された「裏切り者」の一人で、ライナ・ベックという名も偽名であり、本名は7卷において「トマス・ベロア」であることが明示される。将来セントヴォルト帝国の上層部に入り込むにエアハント士官学校に潜り込んでおり、本来の自我である「ハチドリ」と潜入用に自ら作り上げた偽の人格の「ライナ・ベック」という二つの人格を持ち、必要に応じて入れ替えている。2つの人格は完全に独立しており、記憶は共有しているが判断が分かれることもあり、そのことに戸惑う描写も見られる。
地獄のような訓練によって幼少時から鍛えられた技術は凄まじく、空戦中の飛空艇から敵爆撃機のコクピットを「狙撃」したり、着水寸前に横風にあおられた機体の傾きを、とっさに無線機材を倒して機の重心をずらすことで完璧に修正するなどの神業をたやすくやってのける(前述のイリアへの勝利も偶然ではなく故意)。父は極めて清廉な政治家であったが、政争により暗殺容疑で投獄され、母は精神を病んでしまっている。スパイとなったのは、報酬で母の治療を行うため。
紫かぐら(むらさき かぐら)
声 - 厚木那奈美
箕鄕士官学校四回生→エアハント士官学校四回生→セントヴォルト海空軍派遣少尉候補生→セントヴォルト海空軍派遣少尉→草薙航空隊→神明隊隊長。エリアドールでは副長を務め、側面銃座を担当。背の高い美人であり、士族の出で剣術の達人。大人びた性格で常に落ち着いており、ともすればいがみ合いそうな清顕とイリアを諫めている。死んだ清顕の姉と、自身も驚くほどに容姿が似通っており、それもあって清顕とは早い段階から打ち解けることになる。エアハント士官学校を卒業後はセントヴォルト海空軍ヴォルテック航空隊に配属される。
セシル・ハウアー
声 - 森嶋優花
エアハント士官学校の二回生→エアハント士官学校三回生→セルファウスト士官学校四回生→シルヴァニア王国女王。エリアドールでは電信及び側面銃座を担当。「エリアドールの7人」の中では最年少で、無邪気で話好き、子供っぽい性格。
実はウラノスに滅ぼされたシルヴァニア王国の王位継承者。本当の名はエリザベート・セシル・シルヴァニア。王国滅亡の際、王家の中でただ一人、アクメドによって空路、隣国へと逃がされて生き延びた。本来なら市井で生きるはずだったが、イリアに憧れて軍人を志す。本人としては王家の人間ではなく市民としての生活を望んでいる。
バルタザール・グリム
声 - 折原秋良
エアハント士官学校の四回生→セントヴォルト海空軍少尉候補生→セントヴォルト海空軍少尉。エリアドールでは機長を務め、尾部銃座を担当。どんな危機でも動じない豪胆さとリーダーシップを持つが、清顕からは「冷酷で危ない人」という印象を当初抱かれていた。果たしたい目的がある模様で、「エリアドールの七人」の名を利用し積極的に権力者に顔を売っている。エアハント士官学校を首席で卒業。卒業後は海空軍作戦本部に着任し、マウレガン島のセントヴォルト海空軍作戦本部多島海方面部局に配属された。そこでも持ち前の優秀性を発揮しており、作戦本部の中で唯一「オペレーション・ジュデッカ」の作戦を事前に看破した。優秀である一方で、他者の心の機微に疎く、不用意な発言で墓穴を掘ったり不興を買うことが多い。
本来の名はバルタザール・ベルナー。ベルナー財閥の跡取り息子として不自由ない生涯を約束されていたが、その全てを捨てて家を出る。世界を自分の望む姿に作り変えるという目的を持ち、「国盗り」という野望を内に秘めている。
秋津連邦
坂上正治(さかがみ まさはる)
扇ガ谷晴彦(おうぎがや はるひこ)
ジャダンバ・ダムバゾリク
新田原聯介(にゅうたばる れんすけ)
リュウ・ウォン
セントヴォルト帝国
カルステン・クライシュミット
イリアの父。かつては正治と並び立つ撃墜数100機以上の超エースだったが、正治との両者認めた上での一騎討ちに挑んだ際、正治の味方の騙し打ちをうけて撃墜された(カルステンとその味方の証言)。その際に二度と戦闘機には乗れない体になり、その憎しみから飲んだくれとなり、娘のイリアには幼少時から自分の操縦技術を厳しく仕込み続けた。当初はイリアの人生に影を差す人物でしかなかったが、話が進むにつれ本当は誰よりも正治を認めており彼が騙し打ちをしたと信じたくなかったこと、本当に彼の心を壊していたのは正治への憎しみではなく正治と彼の戦いを面白か可笑しく記事にし続ける自国の報道機関への憎しみであったことが明らかになっていき、イリアと清顕にとってきちんと向かい合わなければならない人物として認識されていくようになる。
アンディ・ボット
イーサン・セイラ
ヤン・セイラ
オバンドー・エズモ
ハミルトン
ジュード
セバスチャン
モービー
シルヴァニア王国
コレット・エイヴォリー
アクメド
多島海方面においてカーナシオンと並んで、「空の王」と称される撃墜王。撃墜数は200機を超えたところで本人が数えるのをやめたため判然としないが、古参のワルキューレ隊員によると「600機は超えている」とのこと。平民生まれだが、シルヴァニア王家に見出され聖騎士として叙勲される。王家の近衛戦闘部隊「ワルキューレ」を世界最強と呼ばれるまでに鍛え上げた。ウノラスによるシルヴァニア侵攻時にはエリザベートを連れて戦闘機で「単機敵中翔破」し、王家断絶を防いでいる。
その後は傭兵に身をやつし、ヴェステラント大陸の戦場を転戦しながら再興のときを待つことにしている。坂上清顕に操縦技術を教え、清顕からは「師匠」と呼ばれる。清顕の父・坂上正治に師事した過去がある。7巻でシルヴァニア王国を守るため、多島海最強を誇るアリスアクトゥスを駆るカーナシオンに性能に劣るカズヴァーンで奮戦。「蛇撃ち」を完遂してカーナシオンを損傷させ清顕に真実を示すが、失速時の隙をつかれ戦死する。
ウラノス
「創世神話に予言された救世主」「ウラノスを継ぐもの」「風呼びの少女」などと称される少女。実名はクレア・クルス。ウラノス王都プレアデスの外れにある山奥の「ラミア離宮」と呼ばれる王族専用の別荘に住む。肩で切り揃えた黒髪と、質素で清潔な服装で、上品な雰囲気を持つ。孤独に苛まれており、年の近い同性であるミオが世話役として派遣されることとなった。賢人会議のメンバーのひとり。かつて革命の象徴として一国の政体を壊滅に追い込み、聖泉でのウラノスとイスラとの戦いでウラノス艦隊を全滅させた過去を持つ『とある飛空士への恋歌』のヒロイン。
ニナ・ヴイエントの護衛役。容姿端麗な美青年であり、ミオからも「一度どきんと胸が波打つような、美しい青年」と評されている。人当たりが非常に悪く、無愛想で無口。当初はミオのことをウラノス人と誤解し、警戒していた。後にミオと打ち解けていくが、その際に内面の優しさと口の悪さのギャップを「バルタザールに似ている」と評された。
前々作『とある飛空士への恋歌』から登場する。
ライサンダー・ケプラ
カーナシオン
アクメドと並び立つウラノスの超エース。機体に「黒豹」のエムブレムを描いている。酷い火傷を負って醜い顔になっており、包帯を巻いてそれを隠している。かつて、非戦闘員である清顕の姉を地上掃射で殺害した。カルステンを除けば、カルステン・ターンを会得している唯一の戦闘機パイロット。相手よりも高速を保つことが原則の空中戦に於いて、あえて低速域での空戦に持ち込むことで敵機の後方を取り銃撃するなど、変則的な戦法を用いることもある。
戦場でイリア機と戦った際に、負けて機体から脱出した彼女の姿を見て、以前に機関誌で見かけたカルステンの娘だと気付く。この時に自分には無い美しい容姿を持つイリアに下卑た欲望を抱き、あえて見逃す事で自分を追って来させ、それを返り討ちにして更なる敗北感を刻んで屈服させてから自分のものにすると決めた。そのために、落下傘で降下する彼女の周囲をわざと風防をあけて自分の容貌を晒したまま飛び続け、飛空士として侮辱し屈辱を与えた。
昔、アクメドと戦って敗北した上、片足を失って酷い火傷を負わされたことからアクメドへの復讐を切望している。
デミストリ
ゼノン・カヴァディス
ハルモンディア皇国の外交官を名乗るが、正体はウラノス外務尚書省次官。一見温厚かつ友好的な人物であるが、実体は極めて狡猾で冷酷なサディスト。ミオの父イーサンを巧みに取り込み売国奴へと仕立て上げた張本人。権力者会議クロノ・マゴスを主催する。
『とある飛空士への恋歌』第5巻にも登場しており、イスラとの交渉で重要な役割を持っていた。本作ではその際に交渉相手となったアメリア・セルバンテスとの駆け引きをきっかけに彼女への本能的な欲求を覚え、いつか自分のモノにしたいという欲望を抱いていることが明かされている。彼にとって容姿も頭脳も高い将来性を感じさせるミオは育てあげればアメリアのようになりうる素材だと考えているが、その本心は育て上げたミオを本物のアメリアを手に入れるまでの代替物にするというもの。売国奴だったというセイラ家の闇を盾にミオもスパイに仕立て上げ、決して裏切れないように追い込んで苦しみと絶望を与えて心を折り、自分の望む姿へと変わっていくよう仕向けている。その一方、潜入工作活動に於いて高い価値を持つ、生き生きとした表情と聡明さを保たせるためにミオにニナ・ヴィエントの世話役を命じた。
ミオを隷属させる材料として拘束されたセイラ家の身柄の回収に務めており、主催するクロノ・マゴスの協力と働きかけでミオの姉と2人の兄を救い出した。
パトリティオスという8名の優秀な工作員を手駒として擁しており、世界中に潜入させ、工作活動を行わせている。
第二次イスラ艦隊
バレステロス共和国出身。第二次イスラ艦隊第一航空戦隊飛行隊長。左頬に戦闘の傷跡を持つ、金髪碧眼の美男子。ニナ・ヴィエントの恋人で、前々作『とある飛空士への恋歌』の主人公。乗機であるマエストラの機首には「風の紋章」という名の8の字のノーズアートを描いている。マエストラは多島海地方の最新鋭戦闘機と比較して性能で劣るが、その不利を背負ってなお圧倒的な撃墜数をあげるエースパイロット。気さくな性格だが、やや無神経。ジョークのセンスが悪い。
ウラノス第二王子。痩身で身長は低め。妾の子であり、第一王子デミストリとは対照的に優秀である。そのため、不出来なデミストリをウラノス次期王に推す派閥からは邪魔者扱いされていた。前々作にて聖泉でのウラノスとイスラとの戦いの末、親善大使としてニナ・ヴィエントと身柄を交換される形で追放され、以後は第二次イスラ艦隊で対ウラノス戦の助言などを行っている。
第二次イスラ艦隊提督。前々作の舞台「イスラ」においても提督であった。
第二次イスラ艦隊外務長。前々作の舞台「イスラ」においても外務長であった。
神聖レヴァーム皇国出身。レヴァームと天ツ上のハーフ。乗機のアイレスVに「海猫」のノーズアートを描いている。第1作『とある飛空士への追憶』の主人公。過去3作続けて登場している。
主要な戦役
多島海戦争
ツルギ沖航空戦
ハイデラバード戦役
帝紀1347年8月、セントヴォルトと秋津連邦の親善艦隊がウラノスに攻撃され全滅したことを受け、セントヴォルトも参戦。ウラノス=ハイデラバード連合軍対セントヴォルト=秋津連邦連合軍という構図に変わった。
オデッサ侵攻
クロスノダール攻防戦
帝紀1349年5月にウラノス=ハイデラバード連合軍は撤退を開始し、セントヴォルト帝国軍の勝利。
オペレーション・ジュデッカ
作戦は成功。エアハント島は焼け野原となり、セントヴォルト海空軍の新規編成艦隊は全滅した。
鋼鉄の雷(サンダースティール)
シエラグリード沖海戦
メスス島オデッサ攻略戦
なお、もともと秋津連邦とセントヴォルトの同盟は、ハイデラバード連合共同体への対抗が目的であったため、「鋼鉄の雷」作戦が成功した時点で同盟の意義が薄れるという背景があった。そのためセントヴォルトは味方誤射が発生した際に秋津連邦への砲撃中止要請を行わず、むしろ味方誤射を利用して同盟を破棄して秋津連邦との開戦に踏み切っている。
第二次多島海戦争
戦局は常に秋津連邦が不利のまま推移し、秋津連邦首都の箕郷への戦略爆撃などが行われている。その後、秋津連邦は「慧剣皇王国」「左氏随朝」「オルフスト禿頭王国」に再分裂、慧剣皇王国のみで戦争を続けていたが、帝紀1351年暮れに休戦した。
雷神の槍 (オーディンズスピア)
プレアデス上空の戦いでウラノスは世界初となるターボジェット戦闘機を投入し、戦闘を優位に進めるものの、最終的には全機を撃墜される。さらにカーナシオンが清顕に撃墜されるなどして航空戦力が弱体化し、制空権を喪失。同時に起こったクーデターによりウラノスの政権中枢人物が複数捕縛される。プレアデスの象徴だった天宮は連合軍の攻撃で崩壊し、ウラノスは政府機能を喪失。世界各地に散らばっていた大艦隊も無力化された。
戦いの終盤にカルエルはニナ・ヴィエントを、清顕はイリアを救出した。一方、ミオとライナは王室用の飛空艇で脱出し、清顕たちと袂を分かつ。
この戦いは「プレアデスの奇蹟」と呼ばれる。
用語
空の一族
聖アルディスタ
遥かな古代に天翔ける船に乗り、訪れた島、大陸に自らの血肉と言語、子孫へ語り継ぐべき教えの種子である「聖アルディスタの種子」をばら撒いたと伝えられる創造神。ウラノスも「聖アルディスタ統一教」という名称でこの存在を信仰している。ただしウラノスは「聖アルディスタ統一教」以外の聖アルディスタに関係する教えは全て邪教と認識しているという。
空飛ぶ島
世界創世神話によれば、空飛ぶ島は聖アルディスタと人間との約束のあかしとして4年に1度聖泉から産み落とされ3つの海を飛び越え、空の果てで石畳へ還るとされる。人の手に渡らない限りは風任せに漂う存在だが、推進装置と舵を設置することで自由な移動が可能となる。また、地表面に軍事施設や武装を設置することで、強力な機動空中要塞として運用が可能となる。
ウラノスがほぼ独占しており、最低でも13個を保有している。そのうち12個を飛空要塞として、1つを首都として用いている。ウラノス以外の手に渡った「空飛ぶ島」は、『とある飛空士への恋歌』に登場した「イスラ」がある。
飛空要塞
蛇撃ち
カルステン・ターン
坂井三郎が用いたとされる空戦機動の「左捻り込み」をモチーフとした架空の機動である。本来の左捻り込みはプロペラの後流、カウンタートルクおよびジャイロモーメントを利用しているため、推進式の機体や二重反転プロペラ機には不可能であるが、本作に登場する左捻り込みはそのような制約は存在しない。
水素電池スタック
水素電池スタックから得られる電力によって駆動する原動機については設定のブレがあり、『追憶』および『恋歌』第1巻に於いては「エンジン」、『恋歌』の第3巻以降では「発動機」、『夜想曲』では「DCモーター」とされている。
前三作品では飛空艦艇、飛空機を問わずあらゆる飛空機械の動力源として用いられていたが、本作の舞台となる多島海地方に於いては、触媒が高価であることから使用は飛空艦艇に限定され、飛空機の動力源はレシプロエンジン、ターボプロップエンジン、ターボジェットエンジンのいずれかが用いられる。
揚力装置
揚力装置を必要とする飛空艦艇は、海上艦艇とは比較にならないほどの建造コストが必要となる。潜水艦には搭載不可能とされていたが、セントヴォルトが実用化を果たし、大瀑布を越える能力を持つ潜水艦の実戦投入を行っている。
ヴォルテック航空隊
ワルキューレ
慧剣近衛師団
皇家の身辺警護を任務とする神明隊には最精鋭の隊員のみが配属されるとされ、紫かぐらも一時所属していた。
草薙航空隊
部隊名は、秋津神話における「伝説の剣」に由来する。
多島海連合軍
第二次イスラ艦隊
復興したシルヴァニア王国との秘密裏の交渉によって、サントス島を補給基地として利用する代わりに多島海連合軍に加わることとなる。エリザベート・シルヴァニアは「異邦のロマンチストが組織した、多島海の救世主」と表現している。
詳細は「とある飛空士への恋歌#第二次イスラ艦隊」を参照
賢人会議
パトリティオス
構成員はウラノス国内・国外を問わず世界中に派遣され、要人護衛や諜報任務、工作活動に投入される。第一位アトリは教皇イラストリアリの護衛、第二位レンジャクはデミストリの身辺警護、第三位セキレイはハルモンディア皇国軍中枢への潜入工作、第四位コクガンはカイ・アロンドスへの潜入工作、第五位キリアイはニナ・ヴィエントの護衛、第六位シラサギはソルバローザへの潜入工作、第七位アオサギは紅來への潜入工作、第八位ハチドリはニナの護衛およびミオの教育に、それぞれ従事している。
国家
多島海
ウラノス・ヴァシリシャス
首都は空中都市プレアデス。2000年以上も昔から「空飛ぶ島」で暮らす民族であり、主要な都市の全てを「空飛ぶ島」の上に築いている。「天地は我らが領有する」というウラノス創世神話の教えを守り、帆を張った「空飛ぶ島」での快適とは言えない暮らしに耐え続けてきた。かつては弱小国家でしかなかったが、約150年前に飛空機械が発明されたことで超大国への道を歩み始める。「空飛ぶ島」に推進装置を取り付けて自由な航行が可能となり、地上国家を空から恫喝したり、航空兵器による攻撃を加えることで隷属させ始めた。そして食料や物資、貴金属、奴隷からもたらされる新たな血などあらゆる富を地上から吸い上げ、洗練された文化や強大な航空戦力を所持するなど地上の国々とは桁はずれな国力を持つに至った。ただしその一方で国内には富の偏りもみられる。超大国になってからの歴史が浅いため、多島海地域以外では空の一族の実在はほとんど知られていない。
現在は12個の飛空要塞、300隻近い飛空艦艇で構成される方面艦隊を複数保有し、世界最大最強の軍事力を誇る。また世界各地に飛び地を持ちそこに侵入した他国船を問答無用で攻撃・殲滅し、各地域間の断絶を図っている(これが原因で他国は世界の正確な姿を知ることはできなかった)。加えて、地上国家に戦力を貸与し、見返りとして政府中枢にウラノス人を配置させて傀儡政権に仕立て上げるなどといった工作も行っている。こうして情報を独占し自らに有利な状況で戦況を進める戦略をとり、圧倒的な軍事的優位性を保っている。
多島海地域では、ハイデラバード連合共同体には航空戦力の一部を貸し付けるなど協力関係にあった。秋津連邦、セントヴォルト帝国とは敵対している。
前々作の『とある飛空士への恋歌』にも登場している。
秋津連邦(あきつれんぽう)
大国へ対抗するために連邦制をとっているが、各国が一千年以上の対立の歴史を持つため今だ民族感情からくる問題が多発している。皇族をお飾りにして軍部が実権を握り、重税を国民にかけ、外国に敵意を向けさせることで不満をそらしていた。
セントヴォルト帝国
帝紀1347年8月に再び秋津連邦と戦端を開きウラノスとの三つ巴になるも、ハイデラバード連合共同体を屈服させ秋津連邦を解体に追い込んだ。しかし大軍を国外に派遣した隙をハルモンディア皇国につかれ国土を占領される。帝紀1351年時点ではエアハント島に臨時首都が置かれている。
ハイデラバード連合共同体
シルヴァニア王国
クロスノダール
ハルモンディア皇国
ズウンジン朝
シオンダル協商同盟領
カンパネラ騎士団領
ダビデ大公領
レヴァーム方面海域
神聖レヴァーム皇国
帝政天ツ上(ていせいあまつかみ)
バレステロス方面海域
バレステロス共和国
斎ノ国(さいのくに)
帝政ベナレス
バレステロス共和国
斎ノ国(さいのくに)
帝政ベナレス
その他の海域に存在する国家
カイ・アンドロス
ソルバローザ
紅萊(こうらい)
地名・施設
空中都市プレアデス
ラミア離宮
ウラノス王宮
ユリシス宮殿
ニナ・ヴィエントが戴冠してから十月革命と呼ばれる政変まで、中央部の2階、天宮と呼ばれる場所に住んでいた。非常に広く複雑で、住んでいる者も建物の全容は掴めないほどである。イグナシオは苦心の末にこの建物の構造を把握し、十月革命の際の逃亡に役立てた。
ミッテラント大陸
ククアナ・ライン
秋津大陸
箕郷
箕郷士官学校
多島海
メスス島
ツルギ島
キャメロン島
エアハント島
エアハント士官学校
十字岬
エアハント港
サンジル湾
サラガナ基地
展望台
マトンルージュ
ヴェステラント大陸
大瀑布
聖泉
登場兵器・飛空機
セントヴォルト帝国
エリアドール飛空艇
ベオウルフR4R
ベオイーグル
ベオストライクF1F
グレイフォックス
レッドゴート
シールセイラー
テオドーラ
ラックオーティス
ディオクラウス
メルディレイク
レイブン
ハイドランド
リヴィエール
レッドディア
オーディン
その後、ジェットエンジンを推進装置として大量に設置することで飛空要塞としてはありえない高速性能を実現し、プレアデス奇襲作戦「雷神の槍作戦」に投入される。
親善艦隊
秋津連邦からの帰路、ツルギ島に向かう途中にウラノスの「ツルギ島攻略艦隊」と遭遇。敵空母航空隊の攻撃により全滅。
新規編成艦隊
セントヴォルト帝国民の希望の象徴であり、ハイデラバード戦役の切り札と目されていた。「オペレーション・ジュデッカ」により一度も海戦に参加することなく、サンジル湾に停泊中に酸素魚雷による攻撃を左舷に受け壊滅する。
多島海方面艦隊
第一航空戦隊
第二攻略戦隊
ウラノス
三式イドラ
アイオーン
アクタイオン
ゴルゴナ
メテオラ
アリスアクトゥス
オルテガ
機体名は崩御した前ウラノス王に因む。
カルキノス
バルセノス
ツルギ島攻略艦隊
セントヴォルト親善艦隊に対し、防衛行動を宣言して攻撃、全滅させた。
秋津連邦
村雨(むらさめ)
海軍航空隊だけではなく、慧剣近衛師団、陸軍航空隊にも配備されている模様であり、草薙航空隊でも使用されている。
斑鳩(いかるが)
開発は完了しておらず、機体性能の限界は未だ見極められていない。試験飛行において、急降下からの引き起こし時に空中分解を起こしてテストパイロットが殉職する事故も起こしている。しかしながら、セントヴォルトのベオストライクF1Fの実戦投入を受けて、対抗機として開発未完のまま実戦投入された。草薙航空隊に2機が配備され、清顕とリュウが搭乗員として選抜された。清顕は黒ウサギ、リュウは白虎のノーズアートを描いている。後に開発が完了し、量産化される。
朱雀(すざく)
ワルキューレ
カズヴァーン
もともとはベルナー重工業がセントヴォルト帝国軍と契約して開発された機体だが、量産化前の試作機の一部をワルキューレに貸与し、セントヴォルトへの性能アピールを兼ねて実戦投入された。
テラ・リベラ
武装は機首に15mm機関砲、主翼に20mm機関砲を2門ずつ装備する。
第二次イスラ艦隊
マエストラ
アイレスV
『とある飛空士への夜想曲』下巻、テレビアニメ版『とある飛空士への恋歌』、そして本作第9巻で、それぞれ異なる機体形状が描写されている。
真電改(しんでんかい)
既刊一覧
- 犬村小六(著) / 森沢晴行(イラスト) 『とある飛空士への誓約』 小学館〈ガガガ文庫〉、全9巻
- 2012年9月24日初版第1刷発行(9月19日発売)、ISBN 978-4-09-451364-6
- 2013年2月24日初版第1刷発行(2月19日発売)、ISBN 978-4-09-451396-7
- 2013年7月23日初版第1刷発行(7月18日発売)、ISBN 978-4-09-451428-5
- 2013年12月23日初版第1刷発行(12月18日発売)、ISBN 978-4-09-451459-9
- 2014年3月23日初版第1刷発行(3月18日発売)、ISBN 978-4-09451473-5
- 2014年8月24日初版第1刷発行(8月19日発売)、ISBN 978-4-09451506-0
- 2015年1月25日初版第1刷発行(1月20日発売)、ISBN 978-4-09451531-2
- 2015年6月23日初版第1刷発行(6月18日発売)、ISBN 978-4-09-451556-5
- 2015年11月23日初版第1刷発行(11月18日発売)、ISBN 978-4-09-451582-4
ガガガ文庫と81プロデュースとの協業制作で2019年10月21日にオーディオブック化された。ナレーションは西村ちなみ。