小説

とわいすあっぷっ!


小説

著者:阿羅本景,

出版社:集英社,

レーベル:スーパーダッシュ文庫,

巻数:全6巻,



以下はWikipediaより引用

要約

『とわいすあっぷっ!』は、阿羅本景による日本のライトノベル。イラストは蔓木鋼音が担当。

集英社・スーパーダッシュ文庫(以下SD文庫)刊。著者・阿羅本景のライトノベルデビュー作である。SD文庫発のメディアミックス隔月誌『スーパーダッシュ&ゴー』(集英社)連載の相音うしおによる漫画化作品もある。

異世界の魔人・魔物や、他の対魔人組織との戦いを扱ったバトルファンタジー作品だが、淫猥なボキャブラリーが豊富なスラップスティック・ラブコメディでもある。

あらすじ

歴史の裏側で魔界の侵略から世界を守る<守姫>。その一族の無用息子と蔑まれていた明石悟に突如、結婚の話が持ち込まれた。相手は凶暴女と悪名高い“魔王殺しの英雄”の娘、澤乃涼子。だが現れたのは噂と違い、可憐でクールな少女であった!

そんな、悟の前に“亡命中の魔王”を自称する、金髪ツインテールの美少女・アリスが現れる。彼女はとんでもない秘密を抱えており、悟の身体『だけ』が目的だと笑顔でのたまうのであった――。

世界観

現代の日本が舞台。他にも魔界と地球との世界構造や、世界各地の対魔界組織の政治関係なども断片的に語られている。有史以来、世界各地には魔界からの侵入とそれにまつわる人と魔物の争乱が神話の大災害や伝説の怪物の形で残っていると言われているが、現代では一般市民に魔界と魔物の存在は秘匿・隠蔽工作が行われている。

登場人物
主要人物

明石 悟

本作の主人公。柏葉学園中等部3年生(物語冒頭で高等部1年生に進級)。
魔界の侵攻から世界を守る<守姫>と呼ばれる血族の中で、『守姫の無用息子』と蔑まされていた少年。
当代<守姫>の母と<護人>関係者の父との3人で東京・武蔵杉浦にアパート暮らし。後に同居人としてアリスが加わる。
体力も無く気弱な印象を受けるが、蔑まれていた経験からか周囲の空気や心情を慮るのに長け、心優しい性格のためヒロインたちから好意を寄せられている。反面、女性からの押しに弱く真面目ではあるものの優柔不断とも言える。
普段はアリスや雅に振り回されているが、ここぞという時の意思力には目を見張るものがある。
本来、<守姫>の第一子は必ず女性で霊力は女性のみ資質が受け継がれるため何の能力も無い例外とされていたが、偶然アリスの保有していた魔界の四天王の魂を吸収してその姿に変身する<調伏顕身>という能力を不完全ながら使える様になる。
日々、個性的なヒロインたちと、夢の中に出てくる四天王たちの会議(という名の言い争い)に悩まされている。
澤乃 涼子

本作のヒロイン。物語1巻冒頭で柏葉学園高等部1年生(悟と同じクラス)
凛とした気品と気高さを漂わせる、スタイルの良い巨乳で黒髪ロングの和風美人。2巻終了時で明石一家(とアリス)と同じアパートの隣部屋に居住。
筆者曰く『嫁(勇者とルビを振る)』。
<護人>澤乃家の新進気鋭の戦士。悟の婚約者『のようなもの』。先代の魔王を相討ちで倒した英雄、澤乃呉羽を父に持つ。
最初は結婚を強要される<守姫>の無用息子と悟を侮っていたが、悟の資質の目覚めによって忠誠と恋に目覚める。
果敢で優しく生真面目な性格だが、エロワードのボキャブラリーが非常に豊富で、思い詰めるとMっ気の強い妄想癖の言動で暴走するため悟を悩ませている。
人々を守る<護人>としての責任感と鍛錬により、保有する式装呪具<薄金>もあって魔界の四天王ですら互角の実力を備えるが、先の鍛錬は実質、極悪な勇者である父親からの虐待であり、そのトラウマから戦闘が終わる度に幼児化して泣きじゃくってしまう。刃物を持ったまま泣いて振り回すため、非常に危ない。
アリス・オスロスク((偽名では)アリス・シングルトン)

本作のヒロイン。物語1巻中盤で柏葉学園高等部1年生(イギリスからの交換留学生名義で悟と同じクラスに)。
赤紫の瞳に可憐さを漂わせる、スレンダーで貧乳な金髪ツインテールの北欧風美少女。1巻中盤から明石一家と同居中。
筆者曰く『愛人(魔王とルビを振る)』。
魔界から現世に亡命中の魔王。魔王の座を亡くなった父親から受け継ぐものの、反乱を起こした姉に王位を奪われているが、捲土重来を期し戦いの中で失われた魔界の四天王を求めて悟に接近するも、優しさと意志力に心を寄せていく。
魔王としての名乗りは『ウーサー・オスロスクが娘、アリス・オスロスク。スクーンの聖石に選らばれしニンブルメンの族長『コリーブレッガンの航海者』の舵取・オスロスク家の長、アルガトオネルの正統な統治者、フィンラガンの玉座の継承者』。
行動目的が明確で、気が強くて活動的な陽性の憎めない性格だが、口が悪く性的にもぶっちゃけている言動で悟を困らせている。
本来、長距離攻撃(ドライバーショット)などの魔法が得意だが、魔力の薄い現世では牽制程度の威力しか持たないため、豊富な知識と計算高さで一同の頭脳役も務める事が多いが、彼らのお願いを断り切れないお人好しの顔も覗かせている。
魔力不足による体調不良を腹中の虫と発酵食品で補ったり、後述の白鹿雅から発禁寸前のスキンシップを受けるなど彼女なりの悩みも多い。

護人

白鹿 雅

悟の親戚で幼馴染。物語1巻冒頭で柏葉学園高等部1年生(悟・涼子・アリスと同じクラス)。
女の子にしては背の高い、糸目なウェーブの掛かった長い黒髪の少女。出る所は出た美人の部類だが悟にはありがたみが無い。
筆者曰く『無意味に無敵』でアナーキーなキャラクター。
可愛い女の子が大好きで神出鬼没に過度なスキンシップを迫るアリスの天敵。お気楽マイペースで神出鬼没、おやじくさい。
<守姫>の血族ではあるが分家で無能力者の為、一般人の友人として悟と長い付き合いがある。
明石 峰子

悟の母親。京都伏見の先々代にして当代<守姫>だが、現在は霊力を失っている。実は悟も知らない隠れたお金持ち。
<守姫>の立場にありながら、魔王であるアリスを受け入れ、自分たちとの同居を認めるなど胆力と先見性を備えた、大らかで懐の深い人物。
<魔王殺しの英雄>澤乃 呉羽
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涼子の父親。アリスの父親ウーサーと相討ちになり、故人。
魔王と相討つ程の勇者でありながら、あまりにも傲岸不遜で凶悪な暴力の化身。
他の<護人>に決闘を吹っ掛ける、先代の<守姫>である鷹取霞を始めとして幾人もの女性に愛人関係を要求する、実の娘である涼子に鍛錬と称して死んでも構わない虐待を行うなどと言った横暴で乱倫な外道の為、非常に悪名高い。
彼の残した数々の負の遺産とトラウマから、涼子を解放する事が悟の目的の1つとなる。
鷹取 霞

悟の叔母。峰子の実妹で京都伏見の先代<守姫>。呉羽と共に魔王と戦い、故人。
彼女の死により、<守姫>の地位は姉の峰子に戻る事になる。
澤乃 苅羽

涼子の伯父、呉羽の実兄。京都伏見の<守姫>に仕え、関東一円を取り仕切る<護人>澤乃家の用人頭。
魔物と<護人>との戦いの痕跡を、世間から隠蔽する工作を行う回収部隊を統率する手腕と政治力に優れる。
涼子と同じく横暴な呉羽に悩まされて来たはずだが、似た立場の涼子に大しても尚、狭量かつ尊大で嫌味な人物。
白木久 陽向

女の子と見まごうばかりの9歳の美少年。ショタっ子。
京都伏見の<守姫>に仕え、関東の澤乃家との双璧として、京都一円を取り仕切る<護人>白木久家の次期当主。
悟に対して純真で無邪気な好意を寄せ“お兄ちゃん”と慕うが、妙に『男の娘』的な誤解を招く言動の為「あの子、手強すぎる」と涼子とアリスは女性としての立場に危機感を覚えることになる。
<源三位>と呼ばれる弓を探している。
彩葉 いつき

九州と西日本の<護人>を統率する高千穂の当代<守姫>。
長い銀髪をヘアバンドで留めたスタイルの良い、秀麗優雅で気の強そうな立ち振る舞いのお嬢様然とした美少女。大人びて見えるが高校生(悟より年上)。
高慢な傍若無人の上、好みの男性が『澤乃呉羽』などと致命的に悪い、強烈なキャラクターでホームラン級の残念美人。
筆者曰く『独立した一種のエンターテイメント』。
圧倒的な霊力を持ち、神々や強力な霊魂の力を行使する<御霊下ろし>や、素手のまま血を流さずに直接患部を手術する<神霊手>を得意とする。
同じ<守姫>である明石峰子を雌狐と呼び、部下である<護人>を巻き込んで険悪。
八鹿 小萩

涼子と因縁がある、ショートカットに尻尾の付いた三つ編みの眼鏡っ娘。スポーティで無愛想。高校1年生。
いつきの側近<七草衆>で身辺警護役を務める、若輩ながらも西の<護人>でも屈指の腕を持つ少女剣士。
福園 桔梗

後ろに軽く結わえた栗色の髪と、目の細さが印象的な二十歳前後の女性。小萩の従姉妹。
いつきの側近<七草衆>筆頭で結界術の達人。いつきの代理人として高千穂の<守姫>屋敷を取り仕切る。
準備万端に根回しと心理誘導を行う、のほほんとした笑顔とは裏腹に食えない腹黒タヌキ。

魔界

<巨竜>ウルヴェーシュト
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魔界の四天王の首座である事にこだわる尊大なドラゴン。空を飛ぶ翼を持ち、鱗を覆った胴体がとぐろを巻く巨大な竜。
中東では<邪竜(ティアマト)>の名で猛威を振るい、そして封印されていた。
もう1つの姿として三つ目の邪眼<亡神の呪紋(バロール・スクリーウ)>を備えた、より小型な<邪眼の竜>の一面を持つ。
<妖婆>ケリャッハ
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魔界の四天王。杖を突き、ぼろぼろの分厚いケープをまとったかぎ鼻の老婆。魔女らしく意地悪。
ロシアでは<魔老婆(バーバ・ヤガー)>と恐れられていた冬と死の魔女。隠された姿として春の魔女の一面も持つ。
魔界の魔女の頂点の名にふさわしく、膨大な知識と共に幻術や時間停止の魔術すら使いこなす。
<雷獣>ベヒール
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魔界の四天王。鋼の毛並みに長い尻尾、獅子にも虎にも象の様にも見える、空駆ける雷の獣王。大言壮語癖。
アメリカでは<雷鳳(サンダーバード)>と呼ばれていた。かつて<源三位>と呼ばれる弓に撃破されたことがある。
俊敏な肉体に暗雲と紫電をまとわりつかせ<五色の稲妻(マグ・シュレーフト)>と呼ぶ無数の雷を操る。
<巨人>ファヴィル
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魔界の四天王。蓬髪巨躯の巨人。日本では<ダイダラボッチ>と呼ばれていたが、自らは<山嶺の巨人(フォーア)>と名乗る。
敏捷性には欠けるが、巨体ゆえのパワーと突進力とタフネスに長ける。
ウーサー・オスロスク

アリスの父親。涼子の父親、澤乃呉羽と相討ちになり、故人。
呉羽と相討つ程の実力者であり、尊大で我が侭なウルヴェーシュトら四天王からも敬された先代の魔王。
エリサ

アリスの姉。<赤枝>に担ぎ上げられ、アリスが魔王の座を継ぐ事を不服として内戦を引き起こした簒奪者。
合戦が十八番だが、人質を取って刺客を強要させる、細かく神経質のくせに脇が甘いなど、性格に難があるらしい。
ウォレス・グレンスコシア

季節外れのダスターコートをまとった、彫りが深く堅気の雰囲気がしない四十絡みの男。
人心操作と子牛大の黒犬(モーザ・ドゥーグ)の使い手。魔界の戦士団<赤枝>入団への手柄としてアリスの抹殺を狙う。
シーナ・トゥーモア

無骨な言動で荒削りだが粗野でも野卑でもないきりっとした顔立ちの義理堅い女戦士。
かつて、アリスから離反した魔界の戦士団<赤枝>を脱してまでアリスに味方した。
しかし、エリサに肉親を人質を取られた上、アリスへの刺客を強要されて、<誓約>により狂戦士<泣き女(バンシー)>と化す。
以前アリスから与えられた、神殺しの毒槍<殺戮者(スラー・ピサール)>を使いこなすため、いつきの<御霊下ろし>の天敵。

その他

イアン・テンプルトン

がっしりとした大きな身体に、ぱさぱさの金髪と無精髭の三十過ぎのむさい男。
フランクな言動だが、アメリカ合衆国・国土安全保障省・特殊災害対策局(ADRB)の局員。
<スティンガー>の異名を持つ、鞭使いの凄腕の戦士。
ジュリア・オーバーホルト

ボックスボブの黒髪に、如何にも洋物グラマラスなスタイル、堅物な言動の大人の女性。
アメリカ合衆国・国土安全保障省・特殊災害対策局(ADRB)の局員。イアンの相棒で上司。
<6×6(シックス・バイ・シックス)>の異名を持つ、魔術を込めた二挺拳銃を操る凄腕の戦士。

用語

<守姫>
日本において、災厄をもたらす魔界の侵入者から人々を護る<護人>を統率する巫女姫。世界の守り手。
魔界からはダリアルダの守姫、アメリカからはザ・ジェニウスと呼ばれる。
京都伏見の鷹取(明石峰子)・九州高千穂の彩葉(彩葉いつき)・東北の三家からなり、それぞれ資質と特技が異なる。
<護人>
日本において、災厄をもたらす魔界の侵入者から人々を護る戦士、その血族による対魔人組織。
古来より世界各地には異界からの侵入と、それにまつわる人と魔物との争乱が繰り広げられ、その傷跡は神話の大災害や伝説の怪物として現代に残っているが、現在では公の歴史や人々の記憶に残さない様に隠蔽工作をも請け負っている。
日本以外にも同様の役割を負った組織が存在するが、それぞれに在り方や特徴が異なる。
<調伏顕身>
伏見の<守姫>に固有の霊力。
ケリャッハによれば、倒して肉体を失った魔物の魂を取り込み、その力を顕現させるもの。一種の憑依と変身。
先代の<守姫>鷹取霞は自在に使いこなしていたらしい。先々代にして当代の<守姫>明石峰子は現在、霊力を失っている。
悟の場合は魔王であるアリスの胸を触る事によって変身し、涼子のお尻を見る事で変身が解除される。
加えて変身した四天王たちの意思が優先されるため、悟の意識はあるものの変身中は行動が自由になれない(別の四天王への切り替えは可能)。
<御霊下ろし>
高千穂の<守姫>に固有の霊力。神々や強力な霊魂の力を地上に顕現させて行使する召喚術。
例としては『伊豆山走湯の大権現、火牟須比(ホムスビ)の神』を下ろし、識別式の広域破壊を行うなど極めて高い戦闘力を誇るが、魔界にはある理由で神々が存在出来ないため、現世にしか力を発揮出来ない。
<薄金>
涼子が保有する極めて強力な式装呪具。実体が無い魔法の鎧のようなもの。外見的には体に浮き上がる不思議な文様である。
大気中の薄い魔力を大量に吸い寄せて、人類の限界以上に加速強化する攻守一体の精妙な鎧。
魔物が放出する魔力の強さに比例して機能は上昇するが、初めて着用する際は拒絶反応が起きる。
(涼子の場合は呉羽の無理強いにより、幼い時の初着用時に危うく死に掛けた)
天御輪座(アマノイワクラ)
高千穂にある環状列石であり魔界との<門>。東北には同種の環状列石がいくつか存在する。
現在、なぜか魔界側から閉じられている。本来は別の用途があったようで、アリスはその本質を看破した。
魔界の四天王
かつて、先代魔王ウーサー・オスロスクに仕えた4体の強力な魔物。
<巨竜>ウルヴェーシュトを首座とし、<妖婆>ケリャッハ・<雷獣>ベヒール・末席の<巨人>ファヴィルからなる。
すでに現世の勇者たちに討たれ、肉体を失って世界各地に魂を封印されていたが、アリスによって魔王復権の鍵とされ、その魂は紆余曲折を経て悟の身に保管される。
彼ら自身は実権を失ったアリスにも忠義を尽くす高潔な武人であり、それぞれ特殊能力を持った強力な魔物ではあるが、悟の立場では現世の常識が無い戦闘ジャンキーで無闇に突撃する、人の話を聞かず会議と称して言い争いをするなど傍迷惑な存在である。
<級数(プルーフ)>
現世、こちらの世界で言う霊力や魔力のようなもの。
現世や魔界といった世界そのものにも設定されており、こちらは<世界級数(ワールド・プルーフ)>という。
<級数>の低い現世では魔法の威力も低くなり、魔人は相応の工夫をしなければ魔力欠乏で長期間生き延びることが出来ない。
<世界級数(ワールド・プルーフ)>
その世界の中の魔力の比重と濃度によって、世界そのものの浮き沈みの高低を計るもの。
世界級数の高さにより、世界そのものが存在得ない領域<嵐の瀬戸(ストイルム・カオラス)>と、安定領域(ステーブルマーク)である<静海(フアライグ・キネウン)>が、積み重なった層になって存在する。
<アルガトオネル>
魔界、向こうの世界のこと。アリスたち魔人の故郷。<級数>の高い世界であり大気中の魔力が濃い。
かつて、世界ごと移動した航海、<大渦からの脱出(エグザイエル・フロム・コリーヴレツガン)>の結果(そのためアリスは航海者の末を名乗る)、生物は高い魔力に順応したが、神々は魔力に昇華されてしまい存続出来なくなっている。
それでもなお、高すぎる魔力による<世界級数>の上昇が発生しており、魔界存亡の危機を回避するため魔力を現世に排出していた。
(これが魔界からの侵攻や災害の実態である)
しかし現状では、なぜか魔力の排出先であるはずの現世との<門>が閉じられていて行き来が出来ない。
魔界と現世の世界構造を解決し、アリスを魔界の王座に即ける事が悟の目的の1つとなる。
<ダリアルダ>
現世、こちらの世界のこと。悟や涼子たち人間の世界。<級数>の低い世界であり大気中の魔力が薄く、魔術も効果が薄い。
四天王たちの霊魂もそのままでは存続できず、アリスたち魔人も工夫しなければ魔力欠乏で長期間生き延びる事が出来ない。
本来、魔力不足で生存が難しいはずの魔人魔物が現世に攻め込むのは征服や移住や名誉欲等ではなく、効率の良い魔力の破棄によって魔界を存続させる為。
アリスの解説によれば魔界と現世の抗争は、いわゆる『産業廃棄物処分業者(魔人)と処分場地元住民(護人)による、和解案の無い平行線の紛争』のようなものと、ぶっちゃけられている。
<ニンヴルメン>
魔界の住人である魔人のこと。魔力の高い環境に順応した種族。逆に魔力の低い環境では存続出来ない。
<フィンラガン>
魔城と訳され、フィンラガンの玉座という単語から魔界の本拠地と思われる。
<赤枝(レッドブランチ)>
魔界の戦士団。かつてアリスを離反しエリサを担ぎ上げた。シーナ・トゥーモアが所属していた。
卑劣な戦いを好まず、ウォレスが入団を狙うなど所属は名誉な事らしい。
多くの<誓約>を立てそれに耐え抜く事が出来る不屈の魂の持ち主のみが<赤枝>の戦士たりうるという。
<誓約(ゲッシュ)>
誓約による制限を己の身と魂に課す見返りとして、戦士としての超常の力を得る意思と魂の取引。呪と魂が組み合わさった代物。
魔人の戦士としての義務であり特権ではあるが、誓約を破る事は己の肉体と精神が粉々に砕かれる諸刃の剣である。
<ヘブンヒル>
アメリカ合衆国・国土安全保障省・特殊災害対策局(ADRB)
アメリカにおける対魔人組織。PMC(民間軍事会社)の兵士や米軍ヘリを動員するなど、<護人>に比べて軍事的である。
あくまでもアメリカ政府の一官庁であり、<守姫>と<護人>のような同族組織では無いため、お役所仕事的な側面を持つ。
<騎士団(シュヴァリエ)>
おそらくはヨーロッパにおける対魔人組織。
日本やアメリカの組織とは在り方の違った宗教絡みの組織であり、<ヘブンヒル>のイアンに言わせれば『旧大陸の突撃馬鹿』。

既刊一覧

スーパーダッシュ文庫(集英社発行)

巻数 タイトル 第1刷発行日 ISBN
1 とわいすあっぷっ! 2011年 2月28日 ISBN 978-4-08-630599-0
2 とわいすあっぷっ!2 2011年 6月29日 ISBN 978-4-08-630617-1
3 とわいすあっぷっ!3 2011年10月30日 ISBN 978-4-08-630647-8
4 とわいすあっぷっ!4 2012年 2月29日 ISBN 978-4-08-630665-2
5 とわいすあっぷっ!5 2012年 6月22日 ISBN 978-4-08-630685-0
6 とわいすあっぷっ!6 2013年 2月22日 ISBN 978-4-08-630728-4