ながたんと青と-いちかの料理帖-
以下はWikipediaより引用
要約
『ながたんと青と-いちかの料理帖-』(ながたんとあおと いちかのりょうりちょう)は、磯谷友紀による日本の漫画。『Kiss』(講談社)にて、2017年12月号から連載中。戦後の京都・東山を舞台にした恋愛・料理漫画。
年の差婚を題材にした恋愛作品でありながら、作中の端々に料理の作り方が挟まれており料理漫画としても成立しており、老舗料亭を舞台に繰り広げる物語は「まるで朝ドラ!」という評価もある。
2021年10月、『Kiss』が2022年に創刊30周年を迎えることを記念し、BE:FIRSTとコラボレートした企画が開催。本作はグループのメンバーのRYUHEIとコラボレートしている。同誌2022年1月号では「7作品のキャラクターをイメージした衣装」のピンナップが掲載され、周の衣装をRYUHEIが着用している。
WOWOWの「連続ドラマW-30」枠でテレビドラマ化され、2023年3月から放送された。
あらすじ
時は戦後の1951年(昭和26年)。京都の東山にある老舗料亭の長女「桑乃木いち日」は34歳。戦争で前の旦那と死別後、実家を継がず近所のホテルの厨房で前菜係の料理人として働いていた。そんなある日、妹の「ふた葉」に大阪でホテルを経営する山口家の次男との縁談話が持ち上がる。
しかし当日の見合いに現れたのは次男ではなく三男の「周」で、しかもまだ19歳で学生。彼の青臭く生意気な態度に、いち日は不躾な態度を取ってしまう。お見合いは破談かと思われたその直後、ふた葉は書き置きを残し店の料理人と駆け落ちし家を出ていってしまう。
その後伯母の思いつきと周本人の思惑で、いち日が代わりに彼を婿として受け入れることになる。お互い好きな人はいるが、それでも構わないという条件で。かくして15歳差の、年の差夫婦の運命や如何に。
登場人物
桑乃木いち日(くわのき いちか)
山口周(やまぐち あまね)
作風
テレビドラマの監督を務める松本壮史は、本作を「理不尽な時代の中で未来を切り開いていく2人の物語」であると話している。いち日役を演じた門脇麦によると、「とにかくご飯が温かく美味しそう」で「人間模様も繊細で温かく」描かれている作品である。
ライターのふくだりょうこは、本作の「結婚してから、惹かれ合う様子」が新鮮で、「好きになっていく過程が丁寧に描かれている」といい、読者が共感する要素となっているという。谷原章介によると、「老舗料亭を舞台に繰り広げられる世界観が、また趣があって、よりロマンティック」に描かれており、谷原が好きな漫画として本作を挙げている。
制作背景
制作
作者の磯谷は「久しぶりに恋愛ものを描こう」と考え、本作を構想。いつか描いてみたい題材であった「料亭」と、「戦後」や「メガネ」や「年の差」や「京都」など、磯谷の「好きなものしか入れない」作品として制作されている。磯谷は実際に京都の料亭「木乃婦」に取材を行い執筆をしているが、作中の「桑乃木」は「木乃婦」より古い建築物を参考にしている。磯谷によると本作の主軸は「歳の差恋愛」であるが、「広く人間の物語を描けたら良い」と考えて制作している。
料理について
作中に登場する料理は「料亭の料理」であるため、29rotieの料理人である江澤が料理を作り、撮影して描かれている。作中に登場する料理のレシピは読者に実際に作ってもらえるよう、「昭和中期と現代を少し混ぜるような形で作っていただいている」という。作中の家の場面で周が作る料理は、磯谷が作っている。
書誌情報
- 磯谷友紀 『ながたんと青と-いちかの料理帖-』講談社〈KC Kiss〉、既刊11巻(2023年12月13日現在)
- 2018年7月13日発売、ISBN 978-4-06-512160-3
- 2018年12月13日発売、ISBN 978-4-06-513901-1
- 2019年7月12日発売、ISBN 978-4-06-516253-8
- 2020年2月13日発売、ISBN 978-4-06-518622-0
- 2020年9月11日発売、ISBN 978-4-06-520751-2
- 2021年3月12日発売、ISBN 978-4-06-522783-1
- 2021年10月13日発売、ISBN 978-4-06-525691-6
- 2022年4月13日発売、ISBN 978-4-06-527433-0
- 2022年10月13日発売、ISBN 978-4-06-529289-1
- 2023年5月12日発売、ISBN 978-4-06-531442-5
- 2023年12月13日発売、ISBN 978-4-06-533552-9
単行本第2巻の帯では、斉藤壮馬が推薦のコメントを寄せている。
テレビドラマ
2023年3月24日から5月26日まで、WOWOWプライムの「連続ドラマW-30」枠で放送された。主演は門脇麦。
原作の舞台である京都を中心に撮影が行われ、東映京都撮影所に造られたセットでも行われている。
キャスト
主要人物
桑乃木いち日(くわのき いちか)〈34〉
主人公。老舗料亭「桑乃木」の長女。
山口周(やまぐち あまね)〈19〉
大学生。いち日の夫。山口家の三男。
桑乃木家
桑乃木愛子(くわのき あいこ)
いち日の母。
桑乃木ふた葉(くわのき ふたば)
いち日の妹。
山口家
山口茂(やまぐち しげる)
周と縁の父。
山口縁(やまぐち ゆかり)
鈴音の夫で、周の兄。
山口鈴音(やまぐち すずね)
縁の妻。
いち日の関係者
丸川町子(まるかわ まちこ)
いち日の叔母。
田嶋明丞(たじま あきつぐ)
いち日が働くホテルのレストランのヘッドシェフ。
川上(かわかみ)
シェフ、いち日のホテルの同僚。
周の関係者
谷口(たにぐち)
大学の友人。
赤松(あかまつ)
大学の友人。英語は苦手。
有川
大学の友人。
「桑乃木」
戸川幸宏(とがわ ゆきひろ)
現料理長。
辻村慎太郎(つじむら しんたろう)
戸川の下で働く料理人。
藤原親氏(ふじわら ちかうじ)
常連客。
その他
藤田楓(ふじた かえで)
新聞記者。
市賀(いちか)
京都の人気芸妓。
スタッフ
- 原作 - 磯谷友紀『ながたんと青と―いちかの料理帖―』(講談社「Kiss」連載)
- 脚本 - 川﨑いづみ、弓削勇
- 主題歌 - Summer Eye「白鯨」
- 監修 - 大原千鶴(料理)
- 監督 - 松本壮史
- 音楽 - 田辺玄、Rachel Abstract
- プロデューサー - 小髙史織(WOWOW)、森田大児、髙木敬太(東映)
- 製作著作 - WOWOW、東映
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 |
---|---|---|---|
第一話 | 3月24日 | 嵐の前の鯛茶漬け | |
第二話 | 3月31日 | 逆襲の鱧ハンバーグ | |
第三話 | 4月 | 7日思い出のアイスクリーム | |
第四話 | 4月14日 | ピンチはチャンスの手巻き寿司 | |
第五話 | 4月21日 | 別れの鶏フリカッセ親子丼 | |
第六話 | 4月28日 | 涙のお月見料理 | |
第七話 | 5月 | 5日決意のパイ包みスープ | |
第八話 | 5月12日 | 佳き日の特製ケーキ | |
第九話 | 5月19日 | 前進のフルーツ大福 | |
最終話 | 5月26日 | 新しい桑乃木の味 |