ひのまる劇場
漫画
作者:江口寿史,
出版社:集英社,
掲載誌:週刊少年ジャンプ,
レーベル:ジャンプ・コミックス,
発表期間:1981年,
巻数:全2巻 全1巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『ひのまる劇場』(ひのまるげきじょう)は、江口寿史によるギャグ漫画。
概要
読切作品「名探偵はいつもスランプ」(後述)を元に『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において1981年(昭和56年)6号より29号まで連載。「すすめ!!パイレーツ」の次となる、江口2作目の連載作品である。単行本はジャンプ・コミックスより全2巻。1995年には一冊にまとめられた復刻版がA5版でイースト・プレスより発売されている。また2006年には『江口寿史 JUMP WORKS』の4巻としてCD-ROMの付録などを付けた総集編が発売されている。
前作『パイレーツ』のヒットから人気を取らなければならない立場となった江口が、連載2作目という事で何か新しい事をしようとするも上手く行かずに人気が出ず、読者アンケートで10位前後と微妙な位置を推移。結局、江口本人が嫌になりわずか半年で終了。『パイレーツ』と『ストップ!! ひばりくん!』というヒット作に挟まれ、長い間作者から「なかった事」にされてしまった不遇の作品である。
こうした経緯で終了したため単行本化の際にはページが足りず、読切作品「プロレス風雲録」と音楽雑誌『JAM』に掲載されたレコード評、作者の近況・生い立ちなどをまとめた『江口寿史ドッキリレポート』を収録する事で何とか2冊にまとめている。
なお、「「エイジ」」に続いて『フレッシュジャンプ』で連載されながらも、わずか2回の連載で投げ出された連載作品「ラブ & ピース」は完全に同一世界であり、本作の主要キャラクターが再登場している。
江口作品の中で掲載後ではなく、掲載時に『最終回』と紹介された数少ない作品でもある。
「ひのまる劇場」と「日の丸劇場」
同じく「ひのまるげきじょう」と名付けられた江口の別作品がある。『フレッシュジャンプ』誌上で連載され『寿五郎ショウ』に収録された作品で、こちらは「江口寿史の日の丸劇場」と冒頭に「江口寿史の」が付き、「日の丸」も漢字表記になっている。『ひのまる劇場』とタイトルは非常によく似ているものの、作品としての繋がりはない。「日の丸劇場」についての詳細については寿五郎ショウ#日の丸劇場を参照。
あらすじ
探偵事務所を開いた主人公白智と光国が様々な事件を解決して行くはずが、いつの間にか主人公の座を刑務所帰りの小学生すし丸に乗っ取られ、舞台はすし丸の小学校生活が中心となってしまう。
登場人物
白智探偵事務所
鈴木家関係者
鈴木 文江(すずき ふみえ)
鈴木 すし丸(- すしまる)
湯桃手尻乳 助兵衛(ゆももてじりちち すけべえ) / 助ちゃん
小学校関係者
森田 健作(もりた けんさく)
流星 五郎(りゅうせい ごろう)
その他
他作との関係
江口は多くの作品でスター・システムを採用しているため自身の他作にも登場しているキャラクターが多い。また他社の作品を元としたパロディ描写も見られる。
- 前作『すすめ!!パイレーツ』のキャラクターが作中に登場している。
- 九十九里吾作:網走子ども刑務所の守衛として登場。
- 犬井犬太郎:銭湯の番頭として登場。
- なお、白智小五郎は『すすめ!!パイレーツ』に千葉県警の白智刑事として登場したことがある(順番的には「名探偵はいつもスランプ」で初登場→『すすめ!!パイレーツ』に出演→『ひのまる劇場』に出演、となる)。
- 作中のキャラクターは様々な形で後の江口作品に登場している。
- 『ストップ!! ひばりくん!』
- 白智小五郎:そのままの探偵キャラクターで登場。
- 岩咲ひろみ:同じく先生キャラクターとして登場。
- 戸田 光国:デザインが『ひばりくん』の坂本耕作に引き継がれている。
- 月子:デザインと「ぼく」という一人称が大空ひばりに引き継がれている。
- 『ラブ & ピース』
- 白智小五郎:怨霊として登場。
- 戸田 光国:白智が行方不明で路頭に迷った状態で登場。
- 鈴木文江:本作同様喫茶店を営んでいるが、喫茶店上のマンションの大家もやっている事が判明する。
- 鈴木都:本作と同じく文江の店を手伝っている様子。
- 『パパリンコ物語』
- 鈴木文江:同じく和装で飲食店を営む30代の美人として登場。ただし姓は不明になっており、店は飲み屋になっている。
- 鈴木都:本作と同じく文江の店を手伝っているが、文江の娘ではなく妹となっている。文江同様姓は不明になっている。
- 作中には当時のヒット作のパロディが多く見られる。
- 750ライダー
- Xボンバー
- テニスボーイ
- 機動戦士ガンダム
- 宇宙戦艦ヤマト
- 九十九里吾作:網走子ども刑務所の守衛として登場。
- 犬井犬太郎:銭湯の番頭として登場。
- なお、白智小五郎は『すすめ!!パイレーツ』に千葉県警の白智刑事として登場したことがある(順番的には「名探偵はいつもスランプ」で初登場→『すすめ!!パイレーツ』に出演→『ひのまる劇場』に出演、となる)。
- 『ストップ!! ひばりくん!』
- 白智小五郎:そのままの探偵キャラクターで登場。
- 岩咲ひろみ:同じく先生キャラクターとして登場。
- 戸田 光国:デザインが『ひばりくん』の坂本耕作に引き継がれている。
- 月子:デザインと「ぼく」という一人称が大空ひばりに引き継がれている。
- 『ラブ & ピース』
- 白智小五郎:怨霊として登場。
- 戸田 光国:白智が行方不明で路頭に迷った状態で登場。
- 鈴木文江:本作同様喫茶店を営んでいるが、喫茶店上のマンションの大家もやっている事が判明する。
- 鈴木都:本作と同じく文江の店を手伝っている様子。
- 『パパリンコ物語』
- 鈴木文江:同じく和装で飲食店を営む30代の美人として登場。ただし姓は不明になっており、店は飲み屋になっている。
- 鈴木都:本作と同じく文江の店を手伝っているが、文江の娘ではなく妹となっている。文江同様姓は不明になっている。
- 白智小五郎:そのままの探偵キャラクターで登場。
- 岩咲ひろみ:同じく先生キャラクターとして登場。
- 戸田 光国:デザインが『ひばりくん』の坂本耕作に引き継がれている。
- 月子:デザインと「ぼく」という一人称が大空ひばりに引き継がれている。
- 白智小五郎:怨霊として登場。
- 戸田 光国:白智が行方不明で路頭に迷った状態で登場。
- 鈴木文江:本作同様喫茶店を営んでいるが、喫茶店上のマンションの大家もやっている事が判明する。
- 鈴木都:本作と同じく文江の店を手伝っている様子。
- 鈴木文江:同じく和装で飲食店を営む30代の美人として登場。ただし姓は不明になっており、店は飲み屋になっている。
- 鈴木都:本作と同じく文江の店を手伝っているが、文江の娘ではなく妹となっている。文江同様姓は不明になっている。
- 750ライダー
- Xボンバー
- テニスボーイ
- 機動戦士ガンダム
- 宇宙戦艦ヤマト
この他当時のテレビCMのパロディなども見られる。
名探偵はいつもスランプ
『週刊少年ジャンプ』の第6回愛読者賞チャレンジ作品として1978年16号に掲載され、見事愛読者賞を獲得した読切作品。短編集『GO AHEAD!! 』(創美社発行、集英社発売)に収録されている。
舞台こそ2048年という未来で異なるものの、「探偵の白智と助手の戸田が、怪盗マウスキッドから予告状を受けた金持ちから依頼を受けて警護をする」というあらすじは『ひのまる劇場』内のマウスキッドの話とほぼ同一であり、今作が『ひのまる劇場』の元となっている事を伺わせる。
書誌情報
- ひのまる劇場
- ジャンプ・コミックス版(集英社)
- 1 1981年10月15日初版発行(★怪盗マウスキッドの巻)
- のれんはかけたが…!?の巻
- ブスも見合いの春だからの巻
- 白智小五郎 快刀乱麻の巻
- 縞馬島殺人事件の巻
- コーヒーの時間の巻
- 戦りつ!じゃんけん強盗!の巻
- 怪盗マウスキッドの巻
- キカン坊の帰還ですよの巻
- すし丸劇場の巻
- 尾行のしかた おしえますの巻
- すし丸初登校の巻
- 激動の春だもん!!の巻
- (その他、「寿史ちゃんのカセット・レーベル」が5点、巻末に読者からのファンレターが2点)
- 2 1982年2月15日初版発行(★主役はどっちだ!!の巻)
- 熱狂!!お花見ライブの巻
- 主役はどっちだ!!の巻
- 幸福の黄色いフンドシの巻
- シャバは五月晴れの巻
- こえていく愛の巻
- 愛されるキッサ喫茶店経営者になるんだもんねの巻
- 恐怖の家庭訪問の件
- オエップ!!の巻
- 最終回!!の巻
- (その他、「プロレス風雲録」(マンガ作品)、「江口寿史のドッキリレポートPart 1(愛読者のあなたにおくる 寿史ちゃんの素顔コーナー)」、「江口寿史のドッキリレポートPart 2(ギンギラの独断と偏見 寿史ちゃんのレコードコーナー)」、「寿史ちゃんのカセット・レーベル」が5点、巻末に読者からのファンレターが2点)
- 復刻版(イースト・プレス)1995年6月29日初版発行 ISBN 978-4872570502
- 江口寿史 JUMP WORKS 4 ひのまる劇場(発行:集英社インターナショナル・発売:集英社)2006年4月24日初版発行 ISBN 978-4797620047
- GO AHEAD!!(発行:創美社・発売:集英社)
- 〈ジャンプ スーパー コミックス〉1981年6月15日初版発行
- 〈ジャンプ スーパー エース〉 1995年12月6日初版発行 ISBN 4420137657
- ジャンプ・コミックス版(集英社)
- 1 1981年10月15日初版発行(★怪盗マウスキッドの巻)
- のれんはかけたが…!?の巻
- ブスも見合いの春だからの巻
- 白智小五郎 快刀乱麻の巻
- 縞馬島殺人事件の巻
- コーヒーの時間の巻
- 戦りつ!じゃんけん強盗!の巻
- 怪盗マウスキッドの巻
- キカン坊の帰還ですよの巻
- すし丸劇場の巻
- 尾行のしかた おしえますの巻
- すし丸初登校の巻
- 激動の春だもん!!の巻
- (その他、「寿史ちゃんのカセット・レーベル」が5点、巻末に読者からのファンレターが2点)
- 2 1982年2月15日初版発行(★主役はどっちだ!!の巻)
- 熱狂!!お花見ライブの巻
- 主役はどっちだ!!の巻
- 幸福の黄色いフンドシの巻
- シャバは五月晴れの巻
- こえていく愛の巻
- 愛されるキッサ喫茶店経営者になるんだもんねの巻
- 恐怖の家庭訪問の件
- オエップ!!の巻
- 最終回!!の巻
- (その他、「プロレス風雲録」(マンガ作品)、「江口寿史のドッキリレポートPart 1(愛読者のあなたにおくる 寿史ちゃんの素顔コーナー)」、「江口寿史のドッキリレポートPart 2(ギンギラの独断と偏見 寿史ちゃんのレコードコーナー)」、「寿史ちゃんのカセット・レーベル」が5点、巻末に読者からのファンレターが2点)
- 復刻版(イースト・プレス)1995年6月29日初版発行 ISBN 978-4872570502
- のれんはかけたが…!?の巻
- ブスも見合いの春だからの巻
- 白智小五郎 快刀乱麻の巻
- 縞馬島殺人事件の巻
- コーヒーの時間の巻
- 戦りつ!じゃんけん強盗!の巻
- 怪盗マウスキッドの巻
- キカン坊の帰還ですよの巻
- すし丸劇場の巻
- 尾行のしかた おしえますの巻
- すし丸初登校の巻
- 激動の春だもん!!の巻
- (その他、「寿史ちゃんのカセット・レーベル」が5点、巻末に読者からのファンレターが2点)
- 熱狂!!お花見ライブの巻
- 主役はどっちだ!!の巻
- 幸福の黄色いフンドシの巻
- シャバは五月晴れの巻
- こえていく愛の巻
- 愛されるキッサ喫茶店経営者になるんだもんねの巻
- 恐怖の家庭訪問の件
- オエップ!!の巻
- 最終回!!の巻
- (その他、「プロレス風雲録」(マンガ作品)、「江口寿史のドッキリレポートPart 1(愛読者のあなたにおくる 寿史ちゃんの素顔コーナー)」、「江口寿史のドッキリレポートPart 2(ギンギラの独断と偏見 寿史ちゃんのレコードコーナー)」、「寿史ちゃんのカセット・レーベル」が5点、巻末に読者からのファンレターが2点)
- 〈ジャンプ スーパー コミックス〉1981年6月15日初版発行
- 〈ジャンプ スーパー エース〉 1995年12月6日初版発行 ISBN 4420137657
参考文献
- 江口寿史「解説」『ひのまる劇場』イースト・プレス、312 - 313頁
- 「スペシャル対談 江口寿史×大地丙太郎」 『江口寿史JUMP WORKS 4 ひのまる劇場』集英社インターナショナル、258 - 293頁
- 斎藤宣彦+横井周子「江口寿史全漫画単行本解題」『[総集編]江口寿史』河出書房新社〈KAWADE夢ムック文藝別冊〉2003年1月31日、ISBN 4309976433、184 - 185頁